JP5176710B2 - 中性点クランプ電力変換装置とその制御方法 - Google Patents

中性点クランプ電力変換装置とその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、バッテリや発電機等を組み合わせた3値をもつ直流電源から任意の周波数へ電力変換をする中性点クランプ電力変換装置に関する。
3値の電位を持つ直流電源から、3相交流へ変換する電力変換装置の回路構成は、中性点クランプ式電力変換装置(例えば、特許文献1の中性点固定型電力変換装置 図1)が一般的である。バッテリや燃料電池などを直流電源として、3相交流へ変換する電力変換装置としては、マトリクスコンバータを応用した回路構成(例えば、特許文献2 図1や特許文献3 図4)などがある。
中性点クランプ式電力変換装置は2つの直流電源を直列接続し、電源の高圧電位、低圧電位および、その接続点である中間電位をスイッチ素子により選択出力してPWM変調を行い3相交流へ電力変換している。中性点の電位を制御するために出力するベクトルを変えてPWMを行っている(特許文献4参照)
特許文献2の電力変換装置では、高圧の燃料電池と低圧のバッテリを使って、モータ駆動し、回生電力はバッテリへ充電し、チョッパ回路によって、燃料電池からバッテリへの充電ができるような回路構成になっている。
特許文献3の電力変換装置では、燃料電池とバッテリを切替えてモータ駆動し、モータの回生電力をバッテリに充電している。
マトリクスコンバータにはスイッチ素子の保護回路や複雑な保護動作が必須である(特許文献5 図8)。
特開2003−88128号公報(第8頁、図1) 特開2006−60912号公報(第15頁、図1) 特開2006−129644号公報(第12頁、図4) 特開2001−57784号公報 特開2000−139076号公報(第11頁、図8)
従来のマトリクスコンバータを利用した電力変換装置は、双方向スイッチを用いて電流を切替える際には、複雑なスイッチングシーケンスが必要であるという問題がある。また、直流電源からの電力を切替えるのに、それぞれの直流電源に応じて電圧指令を補正するといった複雑な補正処理が必要であるといった問題があった。更に、マトリクスコンバータは、双方向スイッチを使用するので、負荷電流を完全に遮断してしまう場合があり、双方向スイッチに使用される半導体素子を保護するために、別途、負荷電流を還流させてサージ電圧を抑制するのためのスナバ回路が必要であるという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、空間ベクトルを利用し、PWM演算を簡単化するとともに、燃料電池からバッテリを充電することができ、追加のスナバ回路が不要な小形・低コストの中性点クランプ電力変換装置とその制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1記載の発明は、3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、出力電圧の指令値を決定する出力電圧指令演算部と、前記3値の電位をもつ直流電源の3つの異なる電位差に基づき、当該3つの電位差のそれぞれに対応する長さの出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、を備えることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の中性点クランプ電力変換装置において、前記3値の電位をもつ直流電源は直流発電機およびバッテリで構成されることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の中性点クランプ電力変換装置において、前記誘導性負荷は、電動機であることを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の中性点クランプ電力変換装置において、前記電圧ベクトル演算部は、前記電動機の停止中に、前記直流発電機電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電することを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の中性点クランプ電力変換装置において、前記電動機を回転駆動中に、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを生成し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ充電することを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の中性点クランプ電力変換装置において、前記誘導性負荷は交流系統電源であることを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の中性点クランプ電力変換装置において、出力に誘導性フィルタリアクトルを備え、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記誘導性フィルタリアクトルのインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ充電することを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、出力電圧指令を決定する出力電圧指令演算部と、前記3値の電位をもつ直流電源の電位差に基づいて、出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、を備え、前記誘導性負荷は、電動機であり、前記電圧ベクトル演算部は、前記電動機の停止中に、前記直流発電機の電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電し、前記インダクタンスに電流をチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、ディスチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、の和は零であることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明は、3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、出力電圧指令を決定する出力電圧指令演算部と、前記3値の電位をもつ直流電源の電位差に基づいて、出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、を備え、前記誘導性負荷は、電動機であり、前記電動機を回転駆動中に、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを生成し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電し、前記インダクタンスに電流をチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、ディスチャージする電圧ベクトルと出力時間の積との和は零であることを特徴とするものである。
請求項10記載の発明は、3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、出力電圧指令を決定する出力電圧指令演算部と、前記3値の電位をもつ直流電源の電位差に基づいて、出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、を備え、前記誘導性負荷は系統交流電源であり、出力に誘導性フィルタを備え、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記誘導性フィルタのインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電し、前記インダクタンスに電流をチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、ディスチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、の和は零であることを特徴とするものである。
請求項11記載の発明は、3値の電位をもつ直流電源と、前記直流電源が直流発電機およびバッテリで構成され、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置の制御方法において、出力3相電圧またはベクトルの電圧指令を演算するステップと、電圧指令のa,bベクトル方向の成分と電圧指令の存在する領域を演算するステップと、外部から入力されるバッテリを充電するか否かの指令に基づいて、出力する電圧ベクトルを選択し、スイッチング回数が少なくなるよう決定するステップと、電圧ベクトルの出力時間を演算するステップと、出力電圧ベクトルの順序と時間に基づいて電力変換部のスイッチをオンオフ駆動させるステップと、を備えることを特徴とするものである。
請求項1、2、3に記載の発明によると、電圧指令のベクトル成分を利用しPWMするので、直流電圧の変動が大きい場合でもPWMの発生回路を簡単にした中性点クランプ電力変換装置を提供できる。
請求項4に記載の発明によると、発電機からバッテリへ充電する中性点クランプ電力変換装置を提供できる。
請求項5に記載の発明によると負荷運転中にも発電機からバッテリへ充電する中性点クランプ電力変換装置を提供できる。
請求項6、7に記載の発明によると、系統連系した状態で発電機からバッテリへ充電する中性点クランプ電力変換装置を提供できる。
請求項8〜10に記載の発明によると、発電機からバッテリに充電しても零ベクトルを生成する中性点クランプ電力変換装置を提供できる。
請求項1に記載の発明によると、電圧指令のベクトル成分を利用しPWMするので、直流電圧の変動が大きい場合でもPWMの発生回路を簡単にした中性点クランプ電力変換装置の制御方法を提供することができる。
本発明によると、保護回路や複雑な保護動作がないので装置の小形化・低コスト化ができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の電力変換装置の概略構成図である。図において、1はバッテリ、2は燃料電池、3は中性点クランプインバータ主回路、4は制御装置、5は負荷である。また、41は出力電圧指令演算部、42は電圧ベクトル演算部、43は電圧ベクトル出力時間演算部、44はPWM出力部である。回路構成上バッテリ1の電圧V1と燃料電池2の電圧V2との関係は常にV1>V2でなければならない。以下の実施例では直流発電機として燃料電池2を用いて説明するが,本発明は燃料電池に限定するものではなく,風力発電装置や太陽光発電装置などの直流出力を利用してもよい。本発明は主回路の構成をマトリクスコンバータではなく、中性点クランプインバータの構成とすることで、小容量の場合には、中性点クランプインバータのスイッチ素子と並列に接続される環流ダイオードを利用することによって、別途スナバ回路を必要としない。しかし、電力変換装置の出力容量が大きくなるに伴って、装置が大形化し配線長が長くなる場合には、別途スナバ装置が必要となるが、一般的なRCDスナバ回路などを、中性点クランプインバータ主回路の個々のスイッチ素子に適用できるので、適用できないマトリクスコンバータよりも低コスト化が可能である。
図3は、本発明の中性点クランプインバータが出力できる27の電圧ベクトルを空間ベクトル図に示した例である。各ベクトルは長さと位相によってa,b,ap,an,bp,bn,cm,Op,Om,Onの10種のベクトルに分類される。また、各ベクトルとインバータ出力電圧との対応をU,V,W相の順でPNNなどのように図3に示している。図1の構成ではインバータが出力できる電圧の最大値はバッテリ1の電圧V1であり、この電圧を出力するベクトルはaベクトル及びbベクトルであり、これらのベクトルの長さはV1に一致する。
an,bnベクトルの長さは、それらのスイッチ状態(MNNなど)から燃料電池2の電圧V2である。ap,bpベクトルの長さは、それらのスイッチ状態(PMMなど)から、バッテリ1の電圧V1と燃料電池2の電圧V2の差分(V1−V2)である。cmベクトルはapベクトルとbnベクトルの合成と等しく、その長さは、PPP,PNN,PMNの点で作られ三角形を考えると余弦定理から、√[V1^2+(V1−V2)^2−2×V1×(V1−V2)cos60°]=√(V1^2−V1×V2+V2^2)である。Op,Om,Onベクトルは零ベクトルと呼ばれ、それらの長さは零である。cmベクトルはバッテリ1の電圧V1と燃料電池の電圧V2によって角度が変化し、近接するaベクトルからのなす角θmは、正弦定理から|bn|/sinθm=|cm|/sin60°よって(1)式で表される
θm=asin[sin60°×V2/√(V1^2−V1×V2+V2^2)]・・・(1)
本発明図1の制御回路はインバータが出力すべき3相の電圧指令を発生し、電圧指令が持つaおよびbベクトル方向の成分を演算する。電圧指令が(θ,k)の成分で示されるベクトルの場合は図4のようにaベクトル成分Va,bベクトル成分Vbを演算する。電圧指令ベクトルと近接のaベクトルとのなす角がθ’であると場合は、(2)式で表される。
|Va|=k×2×sin(60°−θ’)/√3
|Vb|=k×2×sin(θ’)/√3 ・・・(2)
電圧指令が3相交流電圧の場合は、図5のように、インバータ出力電圧の最大値V1の0.5倍となる振幅を持つ三角波(PWM搬送波)との対比をイメージし、相電圧の最大値と中間値の差分を|Va|、中間値と最低値との差分を|Vb|として演算してもよい。また、この場合の指令が図3の領域の何処に存在するかの判定は、電圧指令の大小と相との対応によって決定される。U相電圧指令をVu、V相電圧指令をVv,W相電圧指令をVwとすると、
A領域:Vu>Vv>Vw
B領域:Vv>Vu>Vw
C領域:Vv>Vw>Vu
D領域:Vw>Vv>Vu
E領域:Vw>Vu>Vv
F領域:Vu>Vw>Vv
である。
制御回路4は電圧指令のaおよびbベクトル成分と27個の電圧ベクトルのaおよびbベクトル成分が一致するよう電圧ベクトルを選択・時分割出力することでPWMを行う。
最も簡単なPWM変調は、電圧指令のベクトルに近接するaおよびbベクトルと零ベクトルを使ってPWMを行う。この場合はPWM周期をTc、aベクトルの出力時間をTaとbベクトルの出力時間をTb、零ベクトルの出力時間をToとすると、(3)式のように表される。
Ta=Tc×|Va|/V1
Tb=Tc×|Vb|/V1 ・・・(3)
To=Tc−Ta−Tb
図1の構成ではaベクトル、bベクトルのみを使う場合はバッテリから負荷へ電力が供給される。零ベクトルはOp,Om,Onのいずれを利用しても良いが、出力するa,bベクトルから最低のスイッチング回数で移行できる零ベクトルを利用するとスイッチング損失が低減できる。
燃料電池2から負荷へ電力を供給する場合は、電圧指令のベクトルに近接するanおよびbnベクトルと零ベクトルを使ってPWMを行う。この場合はPWM周期をTc、anベクトルの出力時間をTanとbベクトルの出力時間をTbn、零ベクトルの出力時間をToとすると、(4)式のように表される。
Tan=Tc×|Va|/V2、Tbn=Tc×|Vb|/V2、To
=Tc−Tan−Tbn ・・・(4)
以上のように。本発明の電力変換装置では、電圧指令のベクトル成分と電圧指令に近接するベクトルを利用し出力時間の演算を行うことで簡単にPWMができる。
燃料電池2からバッテリ1へ充電を行うには、まず負荷のモータが停止している状態とすると、例えばan(MNN)ベクトルを出力し、燃料電池2からモータのインダクタンスへエネルギーを印加して電流をチャージ、次に、すべてのスイッチ素子をオフにして、スイッチ素子と逆並列に接続されている環流ダイオードの整流動作によってモータのインダクタンスにチャージされた電流(エネルギー=インダクタンス*電流/2)をバッテリにディスチャージして充電する。この動作はV1>V2の場合、昇圧チョッパと同じ動作であり、モータのインダクタンスに電流を流し(モータインダクタンスにエネルギーを印加し)、次にオフ動作を行い整流によってバッテリを充電する。モータインダクタンスにエネルギーを印加する際のベクトルはanまたはbnベクトルを利用することで燃料電池2からモータへのエネルギーが移動する。充電電流の制御は、an(MNN)ベクトルの出力時間を調整することで可能であり、これも昇圧チョッパの動作と同等である。
次に、モータ回転状態では、例えば電圧指令ベクトルがA領域にあり、燃料電池2から負荷へ電力を供給しているとすると、モータはA領域のan(MNN)、bn(MMN)ベクトルおよび零ベクトルによって、PWM駆動されている。この時、an(MNN)の出力時間がTan、bn(MMN)ベクトルの出力時間がTbn、零ベクトルの時間をToとすると、ToをV1,V2の値に基づいて分割し、Tanを(5)式のように補正する
Tan’=Tan+To×V1/(V1+V2) ・・・(5)
更に、an(MNN)と逆向きのb(NPP)ベクトルの出力時間をTbxとするとtbxは(6)式のようになる。
Tbx=To×V2/(V1+V2) ・・・(6)
PWM周期中に零ベクトルを出力せずにan(MNN)ベクトルの出力時間を増加させ、b(NPP)ベクトルを出力する。この動作により、モータにan(MNN)ベクトルの出力増加分To×V1/(V1+V2)の電圧が印加され、モータへエネルギーが蓄えられる。そのエネルギーをb(NPP)ベクトルを出力することによって、バッテリへ充電できる。モータへ印加される電圧の平均値は、an(MNN)ベクトルの増加分V2×To×V1/(V1+V2)、b(NPP)ベクトルによる逆電圧−V1×To×V2/(V1+V2)なので、その和は零となり、負荷モータに印加される平均電圧は変化しない。
このようにすることでモータを通常に駆動しつつ燃料電池からバッテリに充電することができる。この例はanベクトルを増加させ逆向きのbベクトルを出力する例を示したが、bnベクトルを増加させ、bnベクトルと逆向きのaベクトルを出力するようにしても良く、更にan,bnベクトル両方を増加させ、逆向きのa,bベクトルを出力するようにしても良い。
充電電流を減少させる場合は、0<α<1として(7)(8)式のように出力するベクトルの時間を減少させ、時間の減少分を零ベクトルを出力しその出力時間To’を(9)式のように補正する。
Tan’=Tan+α×To×V2/(V1+V2) ・・・(7)
Tbx =α×To×V1/(V1+V2) ・・・(8)
To’=(1−α)×To ・・・(9)
このようにαを用いて制御することで、充電電流の制御も可能となる。
図2は、本発明の第2の実施例の電力変換装置の概略構成図である。図において、1はバッテリ、2は燃料電池、3は中性点クランプインバータ主回路、4は制御装置、5は負荷となっている。回路構成上、燃料電池2の電圧V1とバッテリ1の電圧V2との関係は常にV1>V2でなければならない。制御回路4はPWMを実施例1の電力変換装置と同様におこなうが、ベクトルの対応が以下のように異なってくる。
燃料電池から負荷へ電力を供給する場合には、電圧指令のベクトルに近接するaおよびbベクトルと零ベクトルを使ってPWMを行う。この場合はPWM周期をTc、aベクトルの出力時間をTaとbベクトルの出力時間をTb、零ベクトルの出力時間をToとすると、(10)式のようになる。
Ta=Tc×|Va|/V1、Tb=Tc×|Vb|/V1、To=Tc−Ta−Tb
・・・(10)
零ベクトルはOp,Om,Onのいずれを利用しても良いが、出力するa,bベクトルから最低のスイッチング回数で移行できる零ベクトルを利用するとスイッチング損失が低減できる。
バッテリから負荷へ電力を供給する場合は、電圧指令のベクトルに近接するanおよびbnベクトルと零ベクトルを使ってPWMを行う。この場合はPWM周期をTc、anベクトルの出力時間をTanとbnベクトルの出力時間をTbn、零ベクトルの出力時間をToとすると、(11)式になる。
Tan=Tc×|Va|/V2
Tbn=Tc×|Vb|/V2 ・・・(11)
To=Tc−Tan−Tbn
以上のように。本発明の電力変換装置では、電圧指令のベクトル成分と電圧指令に近接するベクトルを利用し出力時間の演算を行うことで簡単にPWMができる。
燃料電池2からバッテリ1へ充電を行うには、まず負荷のモータが停止している状態とすると、例えばa(PNN)ベクトルを出力し、燃料電池2からモータのインダクタンスへエネルギーを印加し、次に、bn(NMM)ベクトルを出力し、モータに蓄えられたエネルギーをバッテリに充電する。この動作はV1>V2の場合、降圧チョッパと同じ動作であり、モータインダクタンスに電流を流し(モータインダクタンスにエネルギーを印加し)、次にバッテリへの電流経路を作ってバッテリを充電する。モータインダクタンスにエネルギーを印加する際のベクトルはaまたはbベクトルを利用することで燃料電池2からモータへのエネルギーが移動する。充電電流の制御は、a(PNN)ベクトルの出力時間を調整することで可能であり、これも降圧チョッパの動作と同等である。
この動作の場合、bn(NMM)ベクトルを出力するので、充電電流が少ない場合、バッテリからモータへのエネルギーが環流電流として戻る場合がある。これを防ぐには、例えばbn(NMM)ベクトルではなく、U相のスイッチ素子はすべてオフ、V相,W相をMへ接続することで、U相の環流ダイオードの整流動作により、バッテリからモータへの電流を阻止できる。
次に、モータ回転状態では、例えば電圧指令ベクトルがA領域にあり、燃料電池2から負荷へ電力を供給しているとすると、モータはA領域のa(PNN)、b(PPN)ベクトルおよび零ベクトルによって、PWM駆動されている。この時、a(PNN)の出力時間がTa、b(PPN)ベクトルの出力時間がTb、零ベクトルの時間をToとすると。ToをV1、V2の値に基づいて分割し、Taを(12)式のように補正する。
Ta’=Ta+To×V2/(V1+V2) ・・・(12)
更に、a(PNN)と逆向きのbn(NMM)ベクトルの出力時間をTbnxとすると(13)式になる。
Tbnx=To×V1/(V1+V2) ・・・(13)
PWM周期中に零ベクトルを出力せずにaベクトルの出力時間を増加させ、bn(NMM)ベクトルを出力する。この動作により、モータにa(PNN)ベクトルの出力増加分To×V2/(V1+V2)の電圧が印加され、モータへエネルギーが蓄えられる。そのエネルギーをbn(NMM)ベクトルを出力することによって、バッテリへ充電できる。
モータへ印加される電圧の平均値は、a(PNN)ベクトルの増加分V1×To×V2/(V1+V2)、bn(NMM)ベクトルによる逆電圧−V2×To×V1/(V1+V2)なので、その和は零となり、負荷モータに印加される平均電圧は変化しない。このようにすることでモータを通常に駆動しつつ燃料電池からバッテリに充電することができる。この例はaベクトルを増加させ逆向きのbnベクトルを出力する例を示したが、bベクトルを増加させ、bベクトルと逆向きのanベクトルを出力するようにしても良く、更にa,bベクトル両方を増加させ、逆向きのan,bnベクトルを出力するようにしても良い。
充電電流を減少させる場合は、0<α<1として(14)、(15)式のようにする。
Ta’=Ta+α×To×V2/(V1+V2) ・・・(14)
Tbnx=α×To×V1/(V1+V2) ・・・(15)
出力するベクトルの時間を減少させ、時間の減少分を零ベクトルの出力時間To’を(16)式のように補正する。
To’=(1−α)×To ・・・(16)
このようにαを用いて制御することで、充電電流の制御も可能となる。
図6は、本発明の第3の実施例の電力変換装置の概略構成図である。図において、1はバッテリ、2は燃料電池、3は中性点クランプインバータ主回路、4は制御装置、5は負荷である。制御回路4はモータ駆動および中性点クランプインバータが出力するap,an,bp,bn電圧ベクトルの選択によってバッテリの充電制御を行う。図8はap,an,bp,bnベクトルが出力された際に、負荷電流方向とバッテリの充電電流の対応例を示す図である。
燃料電池から負荷へ電力を供給する場合には、電圧指令のベクトルに近接するanおよびbnベクトルと零ベクトルを使ってPWMを行う。この場合はPWM周期をTc、anベクトルの出力時間をTanとbnベクトルの出力時間をTbn、零ベクトルの出力時間をToとすると、(17)式になる。
Tan=Tc×|Va|/V4
Tbn=Tc×|Vb|/V4 ・・・(17)
To=Tc−Tan−Tbn
となる。零ベクトルはOp,Om,Onのいずれを利用しても良いが、出力するan,bnベクトルから最低のスイッチング回数で移行できる零ベクトルを利用するとスイッチング損失が低減できる。
バッテリから負荷へ電力を供給する場合は、電圧指令のベクトルに近接するapおよびbpベクトルと零ベクトルを使ってPWMを行う。この場合はPWM周期をTc、apベクトルの出力時間をTapとbpベクトルの出力時間をTbp、零ベクトルの出力時間をToとすると、(18)式になる。
Tap=Tc×|Va|/V3
Tbp=Tc×|Vb|/V3 ・・・(18)
To=Tc−Tap−Tbp
以上のように、本発明の電力変換装置では、電圧指令のベクトル成分と電圧指令に近接するベクトルを利用し出力時間の演算を行い、ベクトルの選択によって簡単に燃料電池駆動とバッテリ駆動を切替えることができる。
燃料電池2からバッテリ1へ充電を行うには、まず負荷のモータが停止している状態とすると、例えばan(MNN)ベクトルを出力し、図8an(MNN)の電流を流し燃料電池2からモータのインダクタンスへエネルギーを印加し、次に、bp(MPP)ベクトルを出力し、モータに蓄えられたエネルギーを図8bp(MPP)のようにバッテリに充電する。この動作はフライバックコンバータと同じ動作であり、モータインダクタンスに電流を流し(モータインダクタンスにエネルギーを印加し)、次にバッテリへの電流経路を作ってバッテリを充電する。モータインダクタンスにエネルギーを印加する際のベクトルはanまたはbnベクトルを利用することで燃料電池2からモータへのエネルギーが移動する。
燃料電池からモータへ電流を流す場合はベクトルを利用するが、モータからバッテリへ電流を流す場合は、中性点Mに接続するスイッチのみオンとし、N側のスイッチをオフとして環流ダイオードの整流動作によってバッテリへの電流経路を作ってもよい。この動作は充電電流が少ない際に、バッテリからモータへの環流電流の発生を抑制できる利点がある。
次に、モータ回転状態では、例えば電圧指令ベクトルがA領域にあり、燃料電池2から負荷へ電力を供給しているとすると、モータはA領域のan(MNN)、bn(MMN)ベクトルおよび零ベクトルによって、PWM駆動されている。この時、an(MNN)の出力時間がTan、bn(MMN)ベクトルの出力時間がTbn、零ベクトルの時間をToとすると。ToをV3,V4の値に基づいて分割し、(19)式のようにTanを補正する
Ta’=Ta+To×V3/(V3+V4) ・・・(19)
更に、an(MNN)と逆向きのbp(MPP)ベクトルの出力時間をTbpxとすると(20)式になる。
Tbpx=To×V4/(V3+V4) ・・・(20)
PWM周期中に零ベクトルを出力せずにanベクトルの出力時間を増加させ、bp(MPP)ベクトルを出力する。この動作により、モータにan(MNN)ベクトルの出力増加分To×V3/(V3+V4)の電圧が印加され、モータへエネルギーが蓄えられる。そのエネルギーをbp(MPP)ベクトルを出力することによって、バッテリへ充電できる。
モータへ印加される電圧の平均値は、ap(MNN)ベクトルの増加分V4×To×V3/(V3+V4)、bp(MPP)ベクトルによる逆電圧−V3×To×V4/(V3+V4)なので、その和は零となり、負荷モータに印加される平均電圧は変化しない。このようにすることでモータを通常に駆動しつつ燃料電池からバッテリに充電することができる。この例はanベクトルを増加させ逆向きのbpベクトルを出力する例を示したが、bnベクトルを増加させ、bnベクトルと逆向きのapベクトルを出力するようにしても良く、更にan,bnベクトル両方を増加させ、逆向きのap,bpベクトルを出力するようにしても良い。
充電電流を減少させる場合は、0<α<1として(21)式のようにする。
Ta’=Ta+α×To×V2/(V1+V2)
Tbnx=α×To×V1/(V1+V2) ・・・(21)
出力するベクトルの時間を減少させ、時間の減少分を零ベクトルの出力時間To’を(22)式のように補正する。
To’=(1−α)×To ・・・(22)
このようにαを用いて制御することで、充電電流の制御も可能となる。
図7は、本発明の第3の実施例の電力変換装置の概略構成図である。図において、1はバッテリ、2は燃料電池、3は中性点クランプインバータ主回路、4は制御装置、5は負荷となっている。これは図6の燃料電池とバッテリの位置が逆になっている回路であり、この回路構成でも、実施例3の動作例と同様に導出できる。
以上の説明では負荷にモータを用いて説明したが、図9の例のように電力変換装置に出力に誘導性の3相フィルタを備え系統連系する構成としてもよい。この場合、バッテリへの充電は、 3相フィルタリアクトルのインダクタンスに一旦エネルギーを蓄えて、バッテリへ電流を流すことで行い、電力変換装置の動作はモータ駆動と同等である。しかし、系統と連系している場合、系統に直流成分を流せないのでモータ停止状態と同等の動作はできない。
図10に本発明の電力変換装置の動作フローを示す。
ステップST1で出力すべき3相電圧またはベクトルの電圧指令を演算して発生し、ステップST2で電圧指令のa,bベクトル方向の成分と電圧指令の存在する領域を演算する。次に、ステップST3で外部から入力されるバッテリを充電するか否かの指令に基づいて、電力変換装置が出力する電圧ベクトルを選択し、その出力順序をなるべくスイッチング回数が少なくなるよう決定する。次に、ステップST4で出力する電圧ベクトルの出力時間を演算する。(αを用いる場合はそれに応じて補正も行う)次に、ステップ5で出力する電圧ベクトルの順序と時間に基づいて電力変換装置のスイッチをオンオフ駆動させる。
本発明はベクトルの選択によってバッテリを充電することできるので、電気自動車や直流発電機とバッテリを併用する系統連系装置という用途にも適用できる。
本発明の第1実施例を示す電力変換装置の構成図 本発明の第2実施例を示す電力変換装置の構成図 本発明の中性点クランプインバータが出力できる空間ベクトル図 電圧指令ベクトルと出力電圧ベクトルとの関係を示す図 3相の電圧指令と搬送波とおよびベクトル成分の関係を示す図 本発明の第3実施例を示す電力変換装置の構成図 本発明の第4実施例を示す電力変換装置の構成図 ap,an,bp,bnベクトルの出力状態と直流電源の電流の関係を示す図 本発明を系統連系へ適用する場合の構成図 本発明の処理のステップを示すフロー図
符号の説明
1 バッテリ
2 燃料電池
3 中性点クランプインバータ主回路
4 制御装置
41 出力電圧指令演算部
42 電圧ベクトル演算部
43 出力時間演算部
44 PWM出力部
5 負荷(モータ)
6 3相フィルタリアクトル
7 交流系統電源

Claims (11)

  1. 3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、
    出力電圧指令を決定する出力電圧指令演算部と、
    前記3値の電位をもつ直流電源の3つの異なる電位差に基づき、当該3つの電位差のそれぞれに対応する長さの出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、
    前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、
    を備えることを特徴とする中性点クランプ電力変換装置。
  2. 前記3値の電位をもつ直流電源は直流発電機およびバッテリで構成されることを特徴とする請求項1記載の中性点クランプ電力変換装置。
  3. 前記誘導性負荷は、電動機であることを特徴とする請求項1または2に記載の中性点クランプ電力変換装置。
  4. 前記電圧ベクトル演算部は、前記電動機の停止中に、前記直流発電機の電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電することを特徴とする請求項3記載の中性点クランプ電力変換装置。
  5. 前記電動機を回転駆動中に、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを生成し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電することを特徴とする請求項3または4に記載の中性点クランプ電力変換装置。
  6. 前記誘導性負荷は系統交流電源であることを特徴とする請求項1または2に記載の中性点クランプ電力変換装置。
  7. 出力に誘導性フィルタを備え、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記誘導性フィルタのインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電することを特徴とする請求項6記載の中性点クランプ電力変換装置。
  8. 3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、
    出力電圧指令を決定する出力電圧指令演算部と、
    前記3値の電位をもつ直流電源の電位差に基づいて、出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、
    前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、を備え、
    前記誘導性負荷は、電動機であり、
    前記電圧ベクトル演算部は、前記電動機の停止中に、前記直流発電機の電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電し、
    前記インダクタンスに電流をチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、ディスチャージする電圧ベクトルと出力時間の積との和は零であることを特徴とする中性点クランプ電力変換装置。
  9. 3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、
    出力電圧指令を決定する出力電圧指令演算部と、
    前記3値の電位をもつ直流電源の電位差に基づいて、出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、
    前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、を備え、
    前記誘導性負荷は、電動機であり、
    前記電動機を回転駆動中に、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記電動機のインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを生成し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電し、
    前記インダクタンスに電流をチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、ディスチャージする電圧ベクトルと出力時間の積との和は零であることを特徴とする中性点クランプ電力変換装置。
  10. 3値の電位をもつ直流電源と、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置において、
    出力電圧指令を決定する出力電圧指令演算部と、
    前記3値の電位をもつ直流電源の電位差に基づいて、出力電圧ベクトルを演算する電圧ベクトル演算部と、
    前記出力電圧指令のベクトル成分と前記出力電圧ベクトルに基づいて、一定周期中の出力電圧ベクトルおよび出力時間を決定する出力時間演算部と、を備え、
    前記誘導性負荷は系統交流電源であり、
    出力に誘導性フィルタを備え、前記出力電圧ベクトルが零ベクトルの出力時間の期間内に、前記直流発電機の電力を前記誘導性フィルタのインダクタンスへ印加して電流をチャージする電圧ベクトルを発生し、次に、前記インダクタンスにチャージされた電流を前記バッテリへディスチャージする電圧ベクトルを生成する動作を繰り返し、前記直流発電機から前記バッテリへ電荷を充電し、
    前記インダクタンスに電流をチャージする電圧ベクトルと出力時間の積と、ディスチャージする電圧ベクトルと出力時間の積との和は零であることを特徴とする中性点クランプ電力変換装置。
  11. 3値の電位をもつ直流電源と、前記直流電源が直流発電機およびバッテリで構成され、前記3値の電位を3相交流へ変換し誘導性負荷を駆動する中性点クランプ電力変換装置の制御方法において、
    出力3相電圧またはベクトルの電圧指令を演算するステップと、
    電圧指令のa,bベクトル方向の成分と電圧指令の存在する領域を演算するステップと、
    外部から入力されるバッテリを充電するか否かの指令に基づいて、出力する電圧ベクトルを選択し、スイッチング回数が少なくなるよう決定するステップと、
    電圧ベクトルの出力時間を演算するステップと、
    出力電圧ベクトルの順序と時間に基づいて電力変換部のスイッチをオンオフ駆動させるステップと、
    を備えることを特徴とする中性点クランプ電力変換装置の制御方法。
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