以下に添付図面を参照して、本発明に係る会員管理システム及び会員管理装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明をパチンコ遊技に適用する場合について説明することとする。
まず、本実施例1に係る遊技店の店内システムのシステム構成について説明する。図1は、実施例1に係る遊技店の店内システムのシステム構成を示す図である。なお、本実施例1では、パチンコ玉を1玉4円で貸し出す4円コーナーとパチンコ玉を1玉1円で貸し出す1円コーナーが遊技店内に併設される場合について説明することとする。
同図に示すように、店内システムには、遊技店にて予め登録処理された遊技客の会員情報を管理する会員管理用ターミナルコントローラ(以下、「会員管理T/C」と言う)10と、島コントローラ20と、カード処理ユニット(以下、「CRユニット」と言う)30a及び30bと、パチンコ機40a及び40bと、計数機50a及び50bと、会員カード処理機60a及び60bと、景品管理装置70a及び70bと、景品払出機80とが設けられている。なお、ここでは、CRユニット、パチンコ機、計数機、会員カード処理機ならびに景品管理装置に付した符号のうち英文字a及びbはその機器が所属する貸出レート(以下で言う玉1及び玉2)を指しているが、貸出レートに係る差異がない説明を行う場合には、かかる英文字を省略し、単に、CRユニット30、パチンコ機40、計数機50、会員カード処理機60ならびに景品管理装置70と記載して説明を行う。
そして、会員管理T/C10には、島コントローラ20、会員カード処理機60a及び60bならびに景品管理装置70a及び70bが接続されており、島コントローラ20には、各島に設置された複数のパチンコ機40a及び40bにそれぞれに併設されたCRユニット30a及び30bが接続されており、会員カード処理機60a及び60bには、パチンコ玉数を計数する計数機50a及び50bがそれぞれ接続されている。また、本実施例1では、高レートコーナー(4円コーナー)だけに特殊景品との交換を容認する運用を採用しており、4円コーナーの景品管理装置70aだけに特殊景品を払出す景品払出機80が接続されている。
ここで、本実施例1に係る遊技店は、図2に示すように、1F、2Fの階層構造に構成されており、遊技店の2Fには図1に示すCRユニット30a及びパチンコ機40aからなる4円コーナーが設けられ、遊技店の1Fには図1に示すCRユニット30b及びパチンコ機40bからなる1円コーナーが設けられている。
この4円コーナーは、遊技客に対して4円/玉の貸出レートで玉貸しを行う島であり、1円コーナーは、遊技客に対して1円/玉の貸出レートで玉貸しを行う島である。4円/玉の汎用貸出レートよりも低い1円/玉の1円コーナーを設けた理由は、主として、遊技客による試し打ちを可能にするとともに、遊技機に対する遊技客の客付きや評価に関する情報を得るためである。なお、本実施例1では、4円/玉の貸出レートを「玉1」と呼称し、1円/玉の貸出レートを「玉2」と呼称することとする。
さらに、この店内システムでは、4円コーナー専用の景品管理装置70a及び1円コーナー専用の景品管理装置70bが両コーナーそれぞれに設けられている。このように別個に設ける理由は、4円コーナーの獲得玉は4円コーナー専用の景品管理装置70aでしか景品交換させず、1円コーナーの獲得玉は1円コーナー専用の景品管理装置70bでしか景品交換させないと運用を実現するためであり、かかる運用によってぞれぞれのコーナーで交換対象とする景品が相違するためである。
かかる運用が採用される背景には、1円コーナーでのお試し遊技でパチンコ遊技の楽しさを知らしめ、ひいては4円コーナーに遊技客を誘導するという目的から、4円コーナー専用の景品管理装置70aでは特殊景品への交換を容認するが、1円コーナー専用の景品管理装置70bでは特殊景品への交換を禁止したいという運用ニーズが存在する。
CRユニット30aは、現金またはプリペイドカードによる4円/玉の玉貸し及び会員カードを用いた貯玉の再プレイを行うユニットであり、例えばこのCRユニット30aに1000円札が挿入されると、このCRユニット30aからパチンコ機40aに対して250玉の玉投出指示がなされる。一方、CRユニット30bは、現金による1円/玉の玉貸し及び会員カードを用いた貯玉の再プレイを行うユニットであり、例えばこのCRユニット30bに1000円札が挿入されると、500円分(=500玉)をパチンコ機40bに払い出させるとともに残額(500円)を記憶しておき、次の貸出指令を受ければ、その残額分をパチンコ機40bに投出させる。このように、1円貸しの場合だけパチンコ玉を分割して投出させることとしたのは、遊技台の下皿及び上皿は4円貸しが行われる際の投出数250個を基準に設計されており、1円貸しを行う際に1000円分(=1000玉)を全て投出させたのでは遊技台の下皿及び上皿からパチンコ玉が溢れ出してしまうからである。
パチンコ機40a及び40bは、パチンコ玉を用いたパチンコ遊技を遊技客に提供する遊技機であり、両者には4円コーナー及び1円コーナーに係る差異はない。ただし、1円コーナーに配設されるパチンコ機40bは、遊技店の売上を担う遊技機ではなく、これから遊技店に新たに導入される新台が配設されることが多い。遊技客が大きな投資をすることなく新台の試し打ちを可能にするとともに、低料金で比較的長い時間楽しんでもらえる遊技を提供するためである。
遊技客は、これらのCRユニット30a及び30bを用いて貯玉の再プレイを行うことができ、遊技客がCRユニット30a又は30bのカード挿入口に会員カードを挿入した状態でテンキーから暗証番号を入力して所定の再プレイボタンを押下操作すると、会員カードID、暗証番号、4円コーナー又は1円コーナーの種別(以下、玉1又は玉2の種別)及びCRユニットを一意に特定するユニット識別情報を含む再プレイ要求信号が会員管理T/C10に対して送信され、貯玉残高の範囲内で貯玉を引き落とすことができる。なお、ここでは一度の再プレイ操作で貯玉口座から引き出される玉数は固定であるものとする。
計数機50は、遊技客が獲得したパチンコ玉を計数する計数機であり、その計数結果を会員カード処理機60に出力する。具体的には、計数機50aには4円コーナーのパチンコ機40aで獲得されたパチンコ玉が投入され、また、計数機50bには1円コーナーのパチンコ機40bで獲得されたパチンコ玉が投入されるので、計数機50a及び50bでは投入されたパチンコ玉を計数し、会員カード処理機60a又は60bに出力する。なお、本実施例1では、計数機50a及び50bはパチンコ玉の計数機能のみを有することとし、計数結果がバーコード印字された計数レシートを発行する印字機能、並びに、会員管理T/C10にて記憶管理される貯玉残高に計数結果の一部または全部を貯玉加算させる計数貯玉機能は、後述する会員カード処理機60a及び60bが有することとする。
会員カード処理機60aは、登録済み会員による貯玉を行う際に利用される会員用端末装置であり、会員カードに記録した会員IDを読み取るカードリーダを備えている。例えば、計数機50aに接続される会員カード処理機60aでは、当該会員カード処理機60aが所属する貸出レート種別(玉1)を保持しており(或いは係員から貸出レート種別の指定を受け付けてもよい)、計数機50aから計数結果が入力され、遊技店の係員が遊技客から受け取った会員カードをカード挿入口に挿入されると、会員ID、計数値、貸出レート(玉1)を含む貯玉依頼信号が会員管理T/C10に対して送信される。また、会員カード処理機60bでは、会員管理T/C10に送信する貸出レートとして、1円コーナーに所属する旨を表す情報(玉2)を送信する点が相違する。
また、会員カード処理機60は、計数機50で計数されたパチンコ玉数をバーコード印刷した計数レシートを発行することもでき、係員がパチンコ玉の計数時に貸出レートを指定してレシート発行ボタンを押下操作すると、パチンコ玉数、貸出レート、発行日時及び計数機番号を含む計数情報がバーコード印刷された計数レシートが発行される。
なお、本実施例1では、4円コーナー専用の計数機と1円コーナー専用の計数機とを別個に配設することとしたが、一台の計数機50を用いて4円コーナーで遊技客が獲得したパチンコ玉と1円コーナーで遊技客が獲得したパチンコ玉の両方を計数することもできる。
会員管理T/C10は、会員管理テーブルを用いて遊技店に登録された会員の統括管理を行う管理装置である。この会員管理テーブルは、会員ID、4円コーナー及び1円コーナーの貯玉残高及び属性情報を対応付けて記憶している。そして、会員カード処理機60又は景品管理装置70から貯玉加算依頼を受け付けたならばこの貯玉加算依頼に含まれる会員ID及び貸出レートに該当する貯玉口座内の貯玉残高を加算処理し、CRユニット30または景品管理装置70から貯玉減算依頼を受け付けたならばこの貯玉減算依頼に含まれる会員ID及び貸出レートに該当する貯玉口座内の貯玉残高を減算処理する。
景品管理装置70は、遊技店内の景品交換カウンタに配設された景品交換用の端末装置であり、図4で後述するカードリーダ81及びバーコードリーダ82を備える。なお、以下では、景品管理装置70a及び70bの両者に4円コーナー及び1円コーナーに係る差異を説明する場合に、景品管理装置の符号70に英文字a(玉1に対応する旨を表す)又はb(玉2に対応する旨を表す)を数字に付して説明する。
この景品管理装置70は、後述する交換玉数管理テーブル79を用いて獲得玉と景品との交換を管理する。この交換玉数管理テーブル79は、各景品に交換玉数を対応付けて記憶するものであるが、1円コーナー専用の景品管理装置70bは4円コーナー専用の景品管理装置70aの4分の1の玉単価でパチンコ玉を扱うため、同一景品において4倍の交換玉数が設定されている。そして、景品交換カウンタ内の係員が、会員カード処理機60により計数値(獲得玉数)及び貸出レートを含む計数情報がバーコード印字された計数レシートを遊技客から受け取ると、この計数レシートから獲得玉数及び貸出レートをバーコードリーダ82で読み取り、後述する交換許可判定、すなわち当該景品管理装置70で計数レシートから読み取った貸出レートの獲得玉を用いて交換することが許可されているか否かの判定を行い、景品交換が許可されたならば、遊技客により指定された景品に対応する交換ボタンを押下し、当該景品の交換玉数を獲得玉数から減算する交換処理を実行させ、その後に係員による手作業で遊技客に受け渡す。
さらに、景品管理装置70は、計数レシートに印刷されたバーコードからパチンコ玉数及び貸出レートを読み取って景品交換に利用するだけではなく、計数レシートを用いた貯玉、いわゆるレシート貯玉を行うこともできる。具体的には、この景品管理装置70に設けられたバーコードリーダ82で計数レシートを読み取るとともに、カードリーダ81に会員カードを挿入して貯玉ボタンを押下すると、会員ID、パチンコ玉数、貸出レートを含む貯玉依頼信号が会員管理T/C10に対して送信される。なお、ここでは、計数レシートと遊技コーナーとの間で貸出レートが異なる場合にレシート貯玉を許容しているが、必ずしも許容する必要はない。
また、景品管理装置70は、会員管理T/C10の会員管理テーブルによって管理された貯玉残高を用いて景品交換を行うこともできる。具体的には、カードリーダ81を通じて会員カードから会員IDが読み取られると、この会員IDを用いて会員管理T/C10に両コーナーの貯玉残高を問合せ、該問い合わせた両コーナーの貯玉残高を表示するとともに、引落し対象とする貯玉口座の貸出レートを選択させ、該選択された貯玉口座の貸出レートと当コーナーの貸出レートが一致する場合に景品交換を許容して上記した景品交換を行う。
なお、1円コーナー専用の景品管理装置70bでは、上記した運用(すなわち、1円獲得玉及び1円貯玉と特殊景品との交換を禁止する運用)を行うため、特殊景品の交換ボタンが押下された場合でも獲得玉と特殊景品の交換は行われない。
一方、4円コーナー専用の景品管理装置70aでは、特殊景品への交換を許容されるので、既存の景品管理装置と同様、景品払出機80を通じて特殊景品の払出しを行うことができる。具体的には、遊技客が特殊景品への交換を希望する場合に、遊技店の係員はこの景品管理装置70aに設けられた特殊景品の交換ボタンを押下し、交換玉数管理テーブル79を参照して獲得玉数分又は指定貯玉数分の特殊景品の払出しを景品払出機80に指示する。
ここで、本実施例1に係る景品管理装置70は、貸出レートごとに当該貸出レートのパチンコ玉と景品との交換を許可するか否かを示す交換可否設定を対応付けて記憶しておき、計数レシートや会員カード等の交換用記録媒体から交換対象の貸出レートを取得し、貸出レートに対応付けて記憶された交換可否設定に基づいて、取得した交換対象の貸出レートのパチンコ玉と景品との交換を許可するか否かを判定し、交換を許可すると判定した場合には、当該交換対象の貸出レートのパチンコ玉と景品との交換を許可し、交換を許可しないと判定した場合には、当該交換対象の貸出レートのパチンコ玉と景品との交換を禁止するように制御する点にその特徴がある。
すなわち、本実施例1に係る景品管理装置70では、たとえばバーコードリーダ82によって計数レシートに記録された計数情報が読み取られた際にそのまま計数値(獲得玉数)を用いた景品交換を試行するようなことはしない。つまり、景品管理装置70で受け付けた計数レシートが当該景品管理装置70で取り扱ってよい貸出レートの計数レシートであるのか否かを判定するようにしている。
例えば、玉1の計数レシート(獲得玉)を用いた景品交換は許可するが、玉2の計数レシート(獲得玉)を用いた景品交換は許可しない旨を各貸出レートの交換可否設定として景品管理装置70aに記憶させておけば、景品管理装置70aでは、図3に示すように、玉1の獲得玉が関連付けられた計数レシートを受け付けた場合には、この計数レシートの貸出レートと対応付けられた交換可否設定(交換許可)により交換を許可すると判定し、景品交換を許可する一方で、玉2の獲得玉が関連付けられた計数レシートを受け付けた場合には、この計数レシートと対応付けられた交換可否設定(交換不許可)により交換を不許可とすると判定し、景品交換を禁止することができる。
また、玉2の計数レシート(獲得玉)を用いた景品交換は許可するが、玉1の計数レシート(獲得玉)を用いた景品交換は許可しない旨を各貸出レートの交換可否設定として景品管理装置70bに記憶させておけば、景品管理装置70bでは、図3に示すように、玉2の獲得玉が関連付けられた計数レシートを受け付けた場合には、この計数レシートの貸出レートと対応付けられた交換可否設定(交換許可)により交換を許可すると判定し、景品交換を許可する一方で、玉1の獲得玉が関連付けられた計数レシートを受け付けた場合には、この計数レシートと対応付けられた交換可否設定(交換不許可)により交換を不許可とすると判定し、景品交換を禁止することできる。
したがって、本実施例1に係る景品管理装置70によれば、複数の貸出レートごとに景品カウンタを設ける場合に、それぞれの景品カウンタの景品管理装置70を4円専用の景品管理装置70aならびに1円専用の景品管理装置70bとして機能させることができ、各貸出レートに対応する景品カウンタ間で交換景品の差別化を図りたいとする遊技店の運用ニーズを実現できる結果、遊技店の運用ニーズに適合した景品交換サービスを実現することが可能になる。
次に、図1に示した景品管理装置70の構成について説明する。図4は、図1に示した景品管理装置70の構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施例1では、景品管理装置70a及び70bのハードウェア構成は略同一であるため、機能及び構成が同一である部分をまとめて説明するとともに、差異がある部分については別途説明することとする。
同図に示すように、この景品管理装置70は、従業員用タッチパネル71と、従業員用操作キー72と、遊技客用タッチパネル73と、通信I/F部74と、レシート発行部75と、記憶部76と、制御部77とを有する。なお、景品管理装置70aには、会員カード等の各種カードから記録情報を読み取るカードリーダ81、及び、計数レシートからバーコード情報を読み取るバーコードリーダ82に加え、特殊景品を払出す景品払出機80が接続されているが、景品管理装置70bでは、特殊景品の払出しが禁止されているので、景品払出機80には接続されない。
従業員用タッチパネル71は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能な従業員用デバイスであり、例えば、計数レシートを用いた景品交換が行われる場合に、バーコードリーダ82によって計数レシートから読み取られた計数値を獲得玉数として表示したり、また、会員によって貯玉を用いた景品交換が行われる場合に、その会員が保有する貸出レートごとの貯玉残高を表示したり、引落し対象とする貯玉口座の貸出レートの選択を促す表示を行うとともに、各貸出レートに対応した貯玉口座を選択ボタンとして表示していずれの貸出レートの貯玉口座を使用するかの選択入力を受け付けたりする。
従業員用操作キー72は、従業員が操作する一般景品や特殊景品等の各種景品の交換ボタン、テンキー等の総称である。なお、本実施例1では、景品管理装置70に対する交換景品の指定を従業員に行わせることとしたが、必ずしも従業員に指定させる必要はなく、遊技客に指定させるようにしてもかまわない。
遊技客用タッチパネル73は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能な遊技客用デバイスであり、従業員用タッチパネル71と同様の内容を表示する。なお、本実施例1では、従業員用タッチパネル71と遊技客用タッチパネル73に表示される画面の内容を同一としたが、必ずしも内容が同一である必要はない。
通信I/F部74は、当該景品管理装置70と他の装置(例えば、会員管理T/C10、会員カード処理機60又は景品払出機80などの他の装置)との間で各種通信を行うためのインターフェースである。
レシート発行部75は、各種情報を紙媒体に印字する処理部であり、景品管理装置70にて景品交換処理された内容を印字して景品レシートとして発行する。例えば、計数レシートを用いた景品交換が行われた場合には、総獲得玉数、交換景品名及びその交換玉数等の項目が印字された景品レシートを発行し、また、貯玉を用いた景品交換が行われた場合には、引落し前後の貯玉残高、引落し貯玉数、交換景品名及びその交換玉数などの項目が印字された景品レシートを発行する。
記憶部76は、制御部77による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、景品レシート等に印字するフォーマット及びその印字内容等の情報の他、本発明に関連するものとして、各貸出レートの交換可否設定を管理する交換許可設定テーブル78と、景品との交換に要する交換玉数を管理する交換玉数管理テーブル79とを記憶する。
交換許可設定テーブル78は、図5及び図6に示すように、交換記録媒体の媒体種別ごとに各貸出レートの交換許可フラグを記憶したテーブルである。ここで、交換許可フラグを記憶した理由は、景品カウンタに持ち込まれた計数レシート及び会員カード(正確には、選択貸出レートの貯玉口座)を用いた交換を許可するか否かを交換許可判定部77aに判定させ、景品管理装置70aを4円専用の景品管理装置として機能させるとともに、景品管理装置70bを1円専用の景品管理装置として機能させるためである。なお、この交換許可フラグは、交換を許可するか否かを示すフラグであり、オン(図5及び図6に示す「○」)である場合には交換許可を指し、オフ(図5及び図6に示す「×」)である場合には交換不許可を指す。
図5に示した交換許可設定テーブル78aは、景品管理装置70aに記憶される交換許可設定テーブルの一例を示している。この交換許可設定テーブル78aによれば、4円専用の景品管理装置として機能させるべく、玉1の計数レシートを用いた景品交換、ならびに、会員カードに関連付けられた玉1の貯玉口座を用いた景品交換を許可する一方で、玉2の計数レシートを用いた景品交換、ならびに、会員カードに関連付けられた玉2の貯玉口座を用いた景品交換を用いた景品交換を許可しないように、各貸出レートの交換許可フラグが設定されている。
一方、図6に示した交換許可設定テーブル78bは、景品管理装置70bに記憶される交換許可設定テーブルの一例を示している。この交換許可設定テーブル78bによれば、1円専用の景品管理装置として機能させるべく、玉2の計数レシートを用いた景品交換、ならびに、会員カードに関連付けられた玉2の貯玉口座を用いた景品交換を許可する一方で、玉1の計数レシートを用いた景品交換、ならびに、会員カードに関連付けられた玉1の貯玉口座を用いた景品交換を用いた景品交換を許可しないように、各貸出レートの交換許可フラグが設定されている。
交換玉数管理テーブル79は、景品マスタ、すなわち景品名ごとに交換玉数を記憶したテーブルである。ここで、景品管理装置70a及び70bでは、取り扱う玉単価が相違するので両者に記憶される交換玉数管理テーブル内の交換玉数もそれぞれ相違する。すなわち、1円コーナー専用の景品管理装置70bは4円コーナー専用の景品管理装置70aの4分の1の玉単価でパチンコ玉を扱うため、同一景品において4倍の交換玉数が設定されている。
図7に示す例では、4円コーナー専用の景品管理装置70aに記憶される交換玉数管理テーブル79aを示しており、菓子Aを25玉で交換し、ジュースBを30玉で交換し、タバコCを75玉で交換するように定められている。また、図8に示す例では、1円コーナー専用の景品管理装置70bに記憶される交換玉数管理テーブル79bを示しており、菓子Aを100玉で交換し、ジュースBを120玉で交換し、タバコCを300玉で交換するように定められている。
制御部77は、景品管理装置70を全体制御する制御部であり、交換許可判定部77aと、交換許可/禁止制御部77bと、貯玉処理部77cと、景品交換処理部77dとを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行し、交換許可判定部77a、交換許可/禁止制御部77b、貯玉処理部77c及び景品交換処理部77dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
交換許可判定部77aは、交換許可設定テーブル78によって貸出レートに対応付けて記憶された交換可否設定に基づいて、交換対象となる貸出レートのパチンコ玉と景品との交換を許可するか否かを判定する処理部である。
この交換許可判定部77aは、バーコードリーダ82によって計数レシートから計数情報が読み取られた場合に、計数レシートに係る交換許可判定を行う。具体的には、バーコードリーダ82によって計数レシートから計数情報が読み取られた場合には、交換許可設定テーブル78によって記憶される交換許可フラグのうち、計数情報に含まれる獲得玉の貸出レートに対応する交換許可フラグを参照し、その結果、交換許可フラグがオンである場合には交換許可と判定し、一方、交換許可フラグがオフである場合には交換不許可と判定する。
例えば、景品管理装置70aに内在する交換許可判定部77aでは、計数レシートから読み取った貸出レートが玉1である場合には、交換許可設定テーブル78a内の媒体種別が計数レシートであり、貸出レートが玉1である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオンであるため、当該玉1の計数レシートを用いた景品交換(玉1の獲得玉と景品の交換)を許可と判定し、また、計数レシートから読み取った貸出レートが玉2である場合には、交換許可設定テーブル78a内の媒体種別が計数レシートであり、貸出レートが玉2である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオフであるため、当該玉2の計数レシートを用いた景品交換(玉2の獲得玉と景品の交換)を不許可と判定する。
一方、景品管理装置70bに内在する交換許可判定部77aでは、計数レシートから読み取った貸出レートが玉2である場合には、交換許可設定テーブル78b内の媒体種別が計数レシートであり、貸出レートが玉2である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオンであるため、当該玉2の計数レシートを用いた景品交換(玉2の獲得玉と景品の交換)を許可と判定し、また、計数レシートから読み取った貸出レートが玉1である場合には、交換許可設定テーブル78b内の媒体種別が計数レシートであり、貸出レートが玉1である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオフであるため、当該玉1の計数レシートを用いた景品交換(玉1の獲得玉と景品の交換)を不許可と判定する。
また、交換許可判定部77aは、カードリーダ81によって会員カードから会員IDが読み取られた場合に、会員カードに係る交換許可判定を行う。具体的には、カードリーダ81を介して会員カードから読み取られた会員IDの貯玉残高を会員管理T/C10に問い合わせるように貯玉処理部77cに要請し、貯玉処理部77cによって問い合わされた当該会員IDの各貸出レートの貯玉残高を取得した後に、従業員用タッチパネル71及び遊技客用タッチパネル73に各貸出レートごとの貯玉残高を表示させるとともに、引落し対象とする貯玉口座の貸出レートを選択する選択ボタンを表示させる。この時、交換許可設定テーブル78によって記憶される交換許可フラグのうち、引落し対象として選択された貯玉口座の貸出レートに対応する交換許可フラグを参照し、その結果、交換許可フラグがオンである場合には交換許可と判定し、一方、交換許可フラグがオフである場合には交換不許可と判定する。
例えば、景品管理装置70aに内在する交換許可判定部77aでは、引落し対象として選択された貯玉口座の貸出レートが玉1である場合には、交換許可設定テーブル78a内の媒体種別が会員カードであり、貸出レートが玉1である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオンであるため、当該玉1の貯玉口座を用いた景品交換(玉1の貯玉と景品の交換)を許可と判定し、また、引落し対象として選択された貯玉口座の貸出レートが玉2である場合には、交換許可設定テーブル78a内の媒体種別が会員カードであり、貸出レートが玉2である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオフであるため、当該玉2の貯玉口座を用いた景品交換(玉2の貯玉と景品の交換)を不許可と判定する。
一方、景品管理装置70bに内在する交換許可判定部77aでは、引落し対象として選択された貯玉口座の貸出レートが玉2である場合には、交換許可設定テーブル78b内の媒体種別が会員カードであり、貸出レートが玉2である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオンであるため、当該玉2の貯玉口座を用いた景品交換(玉2の貯玉と景品の交換)を許可と判定し、また、引落し対象として選択された貯玉口座の貸出レートが玉1である場合には、交換許可設定テーブル78b内の媒体種別が会員カードであり、貸出レートが玉1である交換許可フラグを参照し、この場合、当該交換許可フラグがオフであるため、当該玉1の貯玉口座を用いた景品交換(玉1の貯玉と景品の交換)を不許可と判定する。
交換許可/禁止制御部77bは、交換許可判定部77aによって交換を許可すると判定された場合には、当該交換対象の貸出レートのパチンコ玉と景品との交換を景品交換処理部77dに許可し、交換を許可しないと判定された場合には、当該交換対象の貸出レートのパチンコ玉と景品との交換を禁止するように制御する処理部である。
貯玉処理部77cは、会員管理テーブルにて管理される貯玉残高の更新処理を行う処理部である。具体的には、交換許可判定部77aから会員IDを含む問合せ要請を受け付けた場合には、会員管理T/C10に当該会員IDの貯玉残高を問い合わせたり、景品交換処理部77dから会員ID、貸出レート及び交換玉数を含む貯玉減算要請を受け付けた場合には、会員管理テーブルにおける当該会員IDの該当貸出レートの貯玉口座から交換玉数を減算するように会員管理T/C10に依頼したりする。
景品交換処理部77dは、交換玉数管理テーブル79を用いてパチンコ玉と景品との交換を管理する処理部である。具体的には、交換許可/禁止制御部77bによって計数レシートを用いた交換が許可された場合には、遊技店の従業員により遊技客指定の景品に対応する交換ボタンが押下されるので、交換玉数管理テーブル79を参照して当該景品に合致する交換玉数を獲得玉数から減算し、かかる獲得玉(計数値)との景品交換を獲得玉がなくなるか、或いは終了ボタンの押下を受け付けるまで繰り返し行う。また、交換許可/禁止制御部77bによって会員カードを用いた交換が許可された場合には、従業員用操作キー72を通じて景品の交換指定を行う交換ボタンが押下されると、交換玉数管理テーブル79を参照して当該景品に合致する交換玉数を引落し対象の貯玉口座の貯玉残高から減算するように貯玉処理部77cに要請し、かかる貯玉との景品交換を貯玉残高がなくなるか、或いは終了ボタンの押下を受け付けるまで繰り返し行う。なお、交換玉数の減算時は、景品管理装置70aでは交換玉数管理テーブル79aが参照され、また、景品管理装置70bでは交換玉数管理テーブル79bが参照される。
次に、本実施例1に係る景品交換処理について詳細に説明する。図9は、実施例1に係る景品交換処理を示すフローチャートである。同図に示すように、バーコードリーダ82によって計数レシートから計数情報が読み取られた場合(ステップS101肯定)には、交換許可判定部77aは、計数レシートに係る交換許可判定処理を行う(ステップS102)。
ここで、上記ステップS102に示した計数レシートに係る交換許可判定処理について詳細に説明する。図10は、図9のステップS102に示した計数レシートに係る交換許可判定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、バーコードリーダ82によって計数レシートから計数情報が読み取られた場合に行われる処理である。
図10に示すように、交換許可判定部77aは、交換許可設定テーブル78によって記憶される交換許可フラグのうち、計数情報に含まれる獲得玉の貸出レートに対応する交換許可フラグを参照する(ステップS201)。
その結果、交換許可フラグがオンである場合(ステップS202肯定)には、交換許可判定部77aは、当該計数レシートを用いた交換を許可すると判定し(ステップS203)、一方、交換許可フラグがオフである場合(ステップS202否定)には、当該計数レシートを用いた交換を不許可しないと判定し(ステップS204)、図9に示したステップS105の処理に移行する。
図9の説明に戻り、カードリーダ81によって会員カードから会員IDが読み取られた場合(ステップS103肯定)に、交換許可判定部77aは、会員カードに係る交換許可判定処理を行う(ステップS104)。
ここで、上記ステップS104に示した会員カードに係る交換許可判定処理について詳細に説明する。図11は、図9のステップS104に示した会員カードに係る交換許可判定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、カードリーダ81によって会員カードから会員IDが読み取られた場合に行われる処理である。
図11に示すように、交換許可判定部77aは、カードリーダ81を介して会員カードから読み取られた会員IDの貯玉残高を会員管理T/C10に問い合わせるように貯玉処理部77cに要請し(ステップS301)、貯玉処理部77cによって問い合わされた当該会員IDの各貸出レートの貯玉残高を取得した後に、従業員用タッチパネル71及び遊技客用タッチパネル73に各貸出レートごとの貯玉残高を表示させる(ステップS302)とともに、引落し対象とする貯玉口座の貸出レートを選択する選択ボタンを表示させてその選択を受け付ける(ステップS303)。
続いて、交換許可判定部77aは、交換許可設定テーブル78によって記憶される交換許可フラグのうち、引落し対象として選択された貯玉口座の貸出レートに対応する交換許可フラグを参照する(ステップS304)。
その結果、交換許可フラグがオンである場合(ステップS305肯定)には、交換許可判定部77aは、当該貯玉口座を用いた交換を許可すると判定し(ステップS306)、一方、交換許可フラグがオフである場合(ステップS305否定)には、当該貯玉口座を用いた交換を許可しないと判定し(ステップS307)、図9に示したステップS105の処理に移行する。
図9の説明に戻り、計数レシート又は会員カードのいずれかの交換許可判定が行われた後、交換許可判定部77aによって交換を許可しないと判定された場合(ステップS105否定)に、交換許可/禁止制御部77bは、計数レシート又は会員カード(正確には、特定の貸出レートの貯玉口座)を用いた交換を禁止し(ステップS106)、従業員用タッチパネル71及び遊技客用タッチパネル73に交換NG報知を行い(ステップS107)、処理を終了する。
一方、交換許可判定部77aによって交換を許可すると判定された場合(ステップS105肯定)に、交換許可/禁止制御部77bは、当該計数レシート又は会員カード(正確には、特定の貸出レートの貯玉口座)を用いた交換を景品交換処理部77dに許可する(ステップS108)。
ここで、計数レシートの獲得玉、或いは引落し対象として選択された貯玉口座の貯玉残高に残数が存在する場合(ステップS109肯定)、景品交換処理部77dは、専用貸出レートの獲得玉或いは貯玉との景品交換を行う(ステップS110)。具体的には、従業員用操作キー72を通じて景品の交換指定を行う交換ボタンが押下されると、交換玉数管理テーブル79内の指定景品に対応する交換玉数を獲得玉数又は貯玉残高から減算する。
その後、従業員用タッチパネル71又は遊技客用タッチパネル73に表示される交換終了ボタンの押下を受け付けるか、或いは獲得玉がなくなるまで(ステップS111肯定又はステップS109否定)、景品交換処理部77dは、かかる専用貸出レートの獲得玉或いは貯玉との景品交換を繰り返し行う(ステップS110)。
続いて、交換終了ボタンの押下を受け付けるか、或いは使用可能レートの貯玉残高がなくなると(ステップS111肯定又はステップS109否定)、景品交換処理部77dは、交換された景品が存在する場合にのみ(ステップS112肯定)、景品レシート(例えば、総獲得玉数、交換景品名及びその交換玉数等の項目、或いは引落し前後の貯玉残高、引落し貯玉数、交換景品名及びその交換玉数などの項目を印字したレシート)を発行するようにレシート発行部75に要請し(ステップS113)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例1に係る景品管理装置70によれば、交換対象の貸出レートとして、計数レシートに関連付けられた貸出レートを取得し、貸出レートに対応付けて記憶した交換許可フラグに基づいて、計数レシートから取得した貸出レートの獲得玉と景品との交換を許可するか否かを判定し、交換を許可すると判定した場合には、当該獲得玉と景品との交換を許可し、交換を許可しないと判定した場合には、当該獲得玉と前記景品との交換を禁止するように制御するように構成したので、それぞれの景品カウンタの景品管理装置70を玉1の計数レシート専用の景品管理装置70aならびに玉2の計数レシート専用の景品管理装置70bとして機能させることができ、各貸出レートに対応する景品カウンタ間で交換景品の差別化を図りたいとする遊技店の運用ニーズを実効的に実現することが可能になる。
また、本実施例1に係る景品管理装置70によれば、交換対象の貸出レートとして、引落し対象とする貯玉口座の貸出レートを取得し、貸出レートに対応付けて記憶した交換可否設定に基づいて、取得した貸出レートの貯玉と景品との交換を許可するか否かを判定し、交換を許可すると判定した場合には、当該貸出レートの貯玉と景品との交換を許可し、交換を許可しないと判定した場合には、当該貸出レートの貯玉と景品との交換を禁止するように制御するように構成したので、それぞれの景品カウンタの景品管理装置70を玉1の貯玉口座専用の景品管理装置70aならびに玉2の貯玉口座専用の景品管理装置70bとして機能させることができ、各貸出レートに対応する景品カウンタ間で交換景品の差別化を図りたいとする遊技店の運用ニーズを実効的に実現することが可能になる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
(1)交換可否設定
例えば、本発明では、遊技店に配設される遊技台の貸出レートの設定状況を親機の景品管理装置に記憶させておき、親機の景品管理装置によって遊技台の貸出レートの設定状況を参照させ、各景品管理装置の交換許可設定テーブル78に交換許可フラグを設定させるようにしてもよい。具体的には、親機の景品管理装置は、4円コーナーの島と1円コーナーの島の配置情報をフロア情報として記憶しておき、各貸出レートの遊技コーナーと景品管理装置との平均距離を貸出レートごとに比較し、さらに、かかる各遊技コーナーとの平均距離を景品管理装置ごとに算出して比較し、各景品管理装置と各遊技コーナーの平均距離が最も短くなるように各景品管理装置の交換許可フラグ(図5及び図6に示すように、特定貸出レートの交換だけ許可させ、特定貸出レート専用の景品管理装置とするフラグ設定)を設定するようにしてもよい。
例えば、図12に示すように、親機の景品管理装置(いずれの景品管理装置でもかまわない)は、フロア情報として記憶しておいた店内左端の景品管理装置から4円コーナーの各島への距離がX1及びX2であり、店内左端の景品管理装置から1円コーナーの各島への距離X3及びX4であることから、4円コーナーまでの平均距離(2×X1+2×X2/4=X1+X2/2)を算出するとともに、1円コーナーまでの平均距離(2×X3+2×X4/4=X3+X4/2)を算出し、これら両者を比較し、X1、X2、X3及びX4の大きさの関係がX1<X2<X3<X4であることから、「4円コーナーまでの平均距離<1円コーナーまでの平均距離」という比較結果を得る。
一方、親機の景品管理装置は、店内右側の景品管理装置から4円コーナーの各島への距離がY3及びY4であり、店内右側の景品管理装置から1円コーナーの各島への距離がY1及びY2であることから、4円コーナーまでの平均距離(2×Y3+2×Y4/4=Y3+Y4/2)を算出するとともに、1円コーナーまでの平均距離が(2×Y1+2×Y2/4=Y1+Y2/2)を算出し、これら両者を比較し、Y1、Y2、Y3及びY4の大きさの関係がY1<Y2<Y3<Y4であることから、「4円コーナーまでの平均距離>1円コーナーまでの平均距離」という比較結果を得る。
このように、店内左側の景品管理装置は4円コーナーまでの平均距離が短く、かつ店内右側の景品管理装置は1円コーナーまでの平均距離が短いという比較結果を得た場合には、店内左側の景品管理装置に図5に示す交換許可設定テーブル78aと同様に交換許可フラグを設定して4円専用の景品管理装置70aとし、店内右側の景品管理装置に図6に示す交換許可設定テーブル78bと同様に交換許可フラグを設定して1円専用の景品管理装置70aとする。
これにより、遊技客が最小限の移動を行うだけで景品カウンタに到達できるように各景品管理装置の交換許可フラグを自動的に設定することができ、遊技店の実運用に適合した交換可否設定を効率的に行うことが可能になる。なお、かかる交換許可フラグの設定は、必ずしも親機の景品管理装置に行わせる必要はなく、会員管理T/C10や図示しないホールコンピュータ等の上位装置に行わせてもよい。
また、本発明では、4円コーナーの遊技台と1円コーナーの遊技台の台数情報をフロア情報として親機の景品管理装置に記憶させておき、4円コーナーの遊技台及び1円コーナーの遊技台の台数比率に基づいて、各景品管理装置の交換許可設定テーブル78に交換可否設定を登録させるようにしてもかまわない。
例えば、図13に示すように、4円コーナーの遊技台の台数が80台であり、また、1円コーナーの遊技台の台数が40台であるとするフロア情報が親機の景品管理装置に記憶されていた場合に、親機の景品管理装置では、4円コーナーの遊技台と1円コーナーの遊技台のとの台数比率「2:1」を算出し、両コーナーの台数比率「2:1」にしたがって遊技店に配設された景品管理装置を専用機として振り分ける。この場合、景品管理装置が遊技店に3台設置されていることから、親機の景品管理装置は、全3台のうち2台を図5に示す交換許可設定テーブル78aと同様に交換許可フラグを設定して4円専用の景品管理装置70aとし、残り1台を図6に示す交換許可設定テーブル78bと同様に交換許可フラグを設定して1円専用の景品管理装置70aとする。
これにより、各貸出レートの遊技コーナーの台数に適合した配分で景品管理装置に専用とすべき貸出レートを振り分けることができ、各貸出レートの景品カウンタで遊技客が交換待機待ちとなる状況を予防できるように各景品管理装置の交換許可フラグを自動的に設定することができる結果、遊技店の実運用に適合した交換可否設定を効率的に行うことが可能になる。
また、上記した実施例1では、4円コーナーと1円コーナーとの2つの遊技コーナーが遊技店内に設けられる場合の例を説明したが、貸出レートが異なる3つ以上の遊技コーナーを設ける場合(例えば、4円コーナー、2円コーナー及び1円コーナー)を設ける場合にも本発明を同様に適用することができる。
さらに、上記した実施例1では、1つの遊技コーナーにつき1つの景品管理装置をその貸出レートの専用機として機能させる場合を説明したが、3つ以上の貸出レートに対する遊技コーナーが遊技店に存在する場合には、全ての貸出レートの獲得玉・貯玉との景品との交換を許可しなければ複数の貸出レートの獲得玉又は貯玉と景品との交換を許可するようにしてもかまわない。
例えば、図14に示すように、4円コーナー及び1円コーナーに加えて2円コーナーをさらに設けた場合には、特殊景品の交換を許可するか否かによって景品カウンタを区別すれば2つの景品管理装置を遊技店内に設ければよく、1つの遊技コーナーにつきその貸出レート専用の景品管理装置を設ける場合に比べて設置すべき景品管理装置の絶対数を減らすことができる。この場合、1つの景品管理装置を図5に示す交換許可設定テーブル78aと同様に交換許可フラグを設定して4円専用の景品管理装置70aとして機能させ、また、もう1つの景品管理装置を図15に示す交換許可設定テーブル78cのように交換許可フラグを設定して1円・2円専用の景品管理装置70cとして機能させればよい。
また、上記した実施例1では、貯玉を用いた景品交換を行う場合に、引落し対象の貯玉口座に交換を希望する景品の交換玉数に相当する残数がなければ、その時点で景品交換を終了することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の貸出レートの貯玉口座から振り替えて引き落とすようにしてもよい。
例えば、上記した1円・2円専用の景品管理装置70cにおいて玉2の貯玉口座を用いて景品交換を行っている場合に、希望景品の交換玉数が玉2の貯玉口座に存在しないならば、図15に示す交換許可設定テーブル78cから他に交換が許可される貸出レートを検索し、その結果、玉3の貯玉口座の交換許可フラグがオンであるため、玉2の貯玉口座から希望景品の交換玉数の一部又は全部を引落すとともに、残りの不足分があれば、不足分の玉数を玉3の貯玉口座から振り替えて引落す。すなわち、これによって、当該景品管理装置で交換が許可される全ての貸出レートの貯玉口座を用いて景品交換を行うことができ、遊技客の景品交換サービスに係る利便性を向上させることが可能になる。
なお、この場合、玉3の貯玉口座から残りの不足分の玉数を引き落とす際には、玉3の貸出レートに対応した不足分の玉数を玉2の貸出レートに換算してから(不足分の玉数に玉3と玉2の玉単価の比が2:1であるため、玉2の遊技媒体数に換算する際には「2」を乗算してから)、玉3の貯玉口座から引き落とす必要があり、当然のことながら、玉3の貯玉口座に不足分の玉数が存在しなければ引き落としを行うことはできない。また、このような例外的な振替え引落しを定常的に許容するのは遊技店の運用上好ましくないため、1度の景品交換では1度しか許容しない、また、1日に1度しか許容しない等の制限を設けることが望ましい。また、玉2の貯玉口座を全て使い切ってから玉3の貯玉口座に対する引落しを行う方が望ましい。
また、上記した実施例1では、4円専用の景品管理装置70aでは玉2(1円/玉)の計数レシート及び貯玉口座を用いた景品交換を全面的に禁止させる一方で1円専用の景品管理装置70bでは玉1(4円/玉)の計数レシート及び貯玉口座を用いた景品交換を全面的に禁止させる例を説明したが、必ずしも全面的に禁止させる必要はなく、一方の貸出レートの計数レシートを用いた景品交換だけを禁止したり、また、一方の貸出レートの貯玉口座を用いた景品交換だけを禁止するようにしてもかまわない。
また、上記した実施例1では、4円コーナーと1円コーナーが階層構造である例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、4円コーナーと1円コーナーが同一フロアーに共存していてもかまわない。
なお、上記した実施例1では、景品カウンタに持ち込まれる計数記録媒体が紙媒体の計数レシートである場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、計数記録媒体が磁気カードやICカード等の他の記録媒体であっても本発明を同様に適用することができる。
また、上記した実施例1では、本発明をパチンコ遊技に適用する例を説明したが、パチスロ遊技を対象としてさらに含めた場合又はパチスロ遊技のみを対象とした場合にも本発明を同様に適用することができる。なお、ここでは、パチンコ店及びパチスロ店に本発明を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲームセンタ等の遊技施設にも同様に適用することができる。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。