JP5174465B2 - 加水分解耐性を有する流動性ポリエステル - Google Patents

加水分解耐性を有する流動性ポリエステル Download PDF

Info

Publication number
JP5174465B2
JP5174465B2 JP2007550716A JP2007550716A JP5174465B2 JP 5174465 B2 JP5174465 B2 JP 5174465B2 JP 2007550716 A JP2007550716 A JP 2007550716A JP 2007550716 A JP2007550716 A JP 2007550716A JP 5174465 B2 JP5174465 B2 JP 5174465B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
weight
groups
molding material
material according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007550716A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008527122A (ja
Inventor
シェルツァー ディートリヒ
ブルフマン ベルント
アイパー アンドレアス
シュトゥンベ ジャン−フランソワ
ヴァイス カールステン
リーゼ ミヒャエラ
フェルケル マルク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2008527122A publication Critical patent/JP2008527122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5174465B2 publication Critical patent/JP5174465B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L91/00Compositions of oils, fats or waxes; Compositions of derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/02Aliphatic polycarbonates
    • C08G64/0208Aliphatic polycarbonates saturated
    • C08G64/0216Aliphatic polycarbonates saturated containing a chain-terminating or -crosslinking agent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds
    • C08L101/005Dendritic macromolecules
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

本発明は、
A)少なくとも1種の熱可塑性ポリエステル10〜98.9質量%、
B)B1)少なくとも1種の高‐又は超分枝鎖ポリカーボネート又は
B2)少なくとも1種の型A(ここで、xは少なくとも1.1であり、かつyは少なくとも2.1である)の高‐又は超分枝鎖ポリエステル
又はその混合物0.01〜50質量%、
C)少なくとも1種のエポキシド化天然油又は脂肪酸エステル又はその混合物0.1〜10質量%、
D)他の添加剤0〜60質量%
(この際、成分A)〜D)の質量%の合計は100%である)を含有する熱可塑性成形材料に関する。
更に本発明は、繊維、シート及び成形体の製造のための本発明による成形材料の使用及びこの際得られる全ての種類の成形体に関する。
通例、流動性の改善のために、熱可塑性物質に低分子の添加剤を加える。しかし、この種類の添加剤の作用は極めて限定されており、それというのも、例えば、機械特性の低下は、添加剤の添加量の上昇では、もはや許容不可能であるからである。
完全対称構造を有する樹枝状ポリマー、いわゆる、デンドリマー(Dendrimer)は、中心分子から出発して、各々2個以上の二‐又は多官能モノマーと既にそれに結合したモノマーとの制御された段階的結合によって製造される。この際、各結合段階と共に、モノマー末端基(及び従って結合)の数は指数的に増大し、かつその分枝がモノマー単位と正確に同じ数を含有する、理想的には球状の樹枝状構造を有するポリマーを得る。この完全構造に基づく、ポリマー特性が有利であり、例えば、球状表面上の高い官能基数に基づく、驚異的に少ない粘性及び高い反応性が認められる。各結合段階で保護基が導入され、かつ再び除去しなければならず、かつ精製操作が必要であることによって、当然、その製造は複雑にされるので、デンドリマーは、通常、実験室的規模でのみ製造される。
しかし、大工業的方法を用いて、高分枝鎖又は超分枝鎖のポリマーを製造することができる。それらは、完全な樹枝状構造の他に、直線状のポリマー鎖及び不等のポリマー分枝を有するが、ポリマー特性は、完全デンドリマーのそれに比較して、実際には悪化していなかった。超分枝鎖ポリマーは、AB及びA+Bとして公知である2つの合成法を経て製造される。この際、A及びBは、異なったモノマーを表わし、指数x及びyは、A及びB中に含有される官能基の数、要するに、A又はBの官能価を表わす。AB法では、1個の反応基A及び2個の反応基Bを有する三官能性モノマーを、高‐又は超分枝鎖ポリマーに変換させる。A及びB‐合成では、A+B‐合成の例で示すと、二官能性モノマーAを三官能性モノマーBと反応させる。この際、先ず、平均して1個の官能基A及び2個の官能基Bを有するA及びBからの1:1‐付加体が生じ、これは、その後に同様に高‐又は超分枝鎖ポリマーに反応することができる。
WO‐97/45474から、デンドリマー型ポリエステルをAB‐分子として含有する熱可塑性樹脂組成物が公知である。この際、核分子としての多官能アルコールは、AB‐分子としてのジメチロールプロピオン酸と反応して、デンドリマー型のポリエステルが生じる。これは鎖末端にOH‐官能価のみを含有する。この混合物の欠点は、デンドリマー型ポリエステルの高いガラス転移温度、比較的経費のかかる製造及び特にポリエステルマトリックス中でのデンドリマーの悪い溶解性である。
DE‐A10132928によれば、調製及び固相での後縮合によるこの種類の分枝体の加入混合が、機構(分子量構成)の改善を生じさせる。記載された方法の欠点は、長い製造時間及び既に前記された不利な特性である。
既に、DE102004 005652.8及びDE102004 005657.9に、ポリエステルの流動性改善のための、新規の添加剤が提示された。
従って、本発明の基礎には、良好な流動性及び同時に良好な機械特性を有する熱可塑性ポリエステル‐成形材料を得るという課題がある。特に、添加剤(又は添加剤組合せ)は、滲出又は鋳型付着傾向を有するべきではない。
本発明による成形材料は、成分(A)として、少なくとも1種の熱可塑性ポリエステル10〜98.9、有利に30〜97及び特に30〜95質量%を含有する。
一般に、芳香族ジカルボン酸及び脂肪族又は芳香族ジヒドロキシ化合物をベースとするポリエステルA)を使用する。
有利なポリエステルの第一群は、ポリアルキレンテレフタレート、特に、アルコール部分に2〜10個のC‐原子を有するそれである。
この種類のポリアルキレンテレフタレートは自体公知であり、文献に記載されている。これらは、主鎖中に芳香族ジカルボン酸から由来する芳香族環を有する。芳香族環は、例えば、ハロゲン、例えば、塩素及び臭素によって、又はC〜C‐アルキル基、例えば、メチル‐、エチル‐、i‐又はn‐プロピル‐及びn‐、i‐又はt‐ブチル基によって置換されていてもよい。
このポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸、そのエステル又は他のエステル化誘導体と、脂肪族ジヒドロキシ化合物との反応によって、自体公知の方法で製造され得る。
有利なジカルボン酸として、2,6‐ナフタリンジカルボン酸、テレフタル酸及びイソフタル酸又はその混合物が挙げられる。芳香族ジカルボン酸の30モル%まで、有利に10モル%以下を、脂肪族又は環状脂肪族ジカルボン酸、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸及びシクロヘキサンジカルボン酸によって代えることができる。
脂肪族ジヒドロキシ化合物のうちで、2〜6個の炭素原子を有するジオール、特に、1,2‐エタンジオール、1,3‐プロパンジオール、1,4‐ブタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、1,4‐ヘキサンジオール、1,4‐シクロヘキサンジオール、1,4‐シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はその混合物が有利である。
特に有利なポリエステル(A)として、2〜6個のC‐原子を有するアルカンジオールから誘導されるポリアルキレンテレフタレートが挙げられる。そのうちで、特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート又はその混合物が有利である。更に、他のモノマーとして、1,6‐ヘキサンジオール及び/又は2‐メチル‐1,5‐ペンタンジオール1質量%まで、有利に0.75質量%までを含有するPET及び/又はPBTが有利である。
ポリエステル(A)の粘度数は、ISO1628により、一般に、50〜220、有利に80〜160の範囲にある(フェノール/o‐ジクロルベンゾール混合物(25℃で質量比1:1)中の0.5質量%溶液中で測定)。
そのカルボキシ末端基が100ミリバル(mval)/ポリエステルkgまで、有利に50ミリバル/ポリエステルkgまで及び特に40ミリバル/ポリエステルkgまでであるポリエステルが特に有利である。この種類のポリエステルは、例えば、DE‐A4401055の方法によって製造され得る。カルボキシル末端基含量は、通常、滴定法(例えば、電位差法)によって測定される。
特に有利な成形材料は、成分(A)として、PBTとは異なっているポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含む混合物を含有する。混合物中の、例えば、ポリエチレンテレフタレートの割合は、A)100質量%に対して、有利に50質量%まで、特に10〜35質量%である。
更に、PET再循環物質(スクラップ‐PETとも称する)を、場合により、ポリアルキレンテレフタレート、例えば、PBTと混合して使用することが有利である。
再循環物質とは、一般に、次のものである:
1)いわゆる工業後再循環物質:この際、重縮合における又は加工における製造廃棄物、例えば、射出成形加工におけるスプルー、射出成形加工又は押出成形における始動屑又は押出プレート又はシートの縁切断部分のことである。
2)消費後再循環物質:この際、利用後に最終使用者によって収集され、処理されるプラスチック商品のことである。量的に広汎に優勢な商品は、ミネラル水、ソフトドリンク及びジュース用の吹込成形PETボトルである。
再循環物質の2種類は、粉砕物質として又は顆粒形で存在していてよい。後者の場合には、粗再循環物質を分離及び精製後に押出機中で溶融させ、顆粒化させる。これによって、大抵は、更なる加工段階の取扱い、流動性及び配量性が容易になる。
顆粒化再循環物質も、粉砕物質として存在する再循環物質も使用可能であり、この際、最高縁長は10mm、有利に8mm以下であるべきである。
加工の際のポリエステルの加水分解的分離に基づき(痕跡量の水分による)、再循環物質を予備乾燥させることが推奨される。乾燥後の残留水分含量は、有利に、<0.2%、特に<0.05%である。
他の群として、芳香族ジカルボン酸及び芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導される完全芳香族ポリエステルが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸として、ポリアルキレンテレフタレートにおいて既に記載された化合物が好適である。イソフタル酸5〜100モル%及びテレフタル酸0〜95モル%を含む混合物、特に、テレフタル酸約80%とイソフタル酸20%との混合物から、これら2つの酸のほぼ当量混合物までが有利である。
芳香族ジヒドロキシ化合物は、有利に、一般式:
Figure 0005174465
[式中、Zは、8個までのC‐原子を有するアルキレン‐又はシクロアルキレン基、12個までのC‐原子を有するアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素‐又は硫黄原子又は化学結合であり、mは、0〜2の値を有する]を有する。この化合物はフェニレン基に、置換基として、C〜C‐アルキル‐又はアルコキシ基及び弗素、塩素又は臭素を有し得る。
この化合物の基体として、例えば、ジヒドロキシジフェニル、ジ‐(ヒドロキシフェニル)アルカン、ジ‐(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ジ‐(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ジ‐(ヒドロキシフェニル)エーテル、ジ‐(ヒドロキシフェニル)ケトン、ジ‐(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、α,α’‐ジ‐(ヒドロキシフェニル)‐ジアルキルベンゾール、ジ‐(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ‐(ヒドロキシベンゾイル)ベンゾール、レゾルシン及びヒドロキノン及びその核アルキル化又は核ハロゲン化誘導体が挙げられる。
そのうちで、4,4’‐ジヒドロキシジフェニル、2,4‐ジ‐(4’‐ヒドロキシフェニル)‐2‐メチルブタン、α,α’‐ジ‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐p‐ジイソプロピルベンゾール、2,2‐ジ‐(3’‐メチル‐4’‐ヒドロキシフェニル)プロパン及び2,2‐ジ‐(3’‐クロル‐4’‐ヒドロキシフェニル)プロパン、及び特に、2,2‐ジ‐(4’‐ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2‐ジ‐(3’,5‐ジクロルジヒドロキシフェニル)プロパン、1,1‐ジ‐(4’‐ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、3,4’‐ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルホン及び2,2‐ジ(3’,5’‐ジメチル‐4’‐ヒドロキシフェニル)プロパン又はその混合物が有利である。
当然、ポリアルキレンテレフタレート及び完全芳香族ポリエステルの混合物を使用することもできる。これは、一般に、ポリアルキレンテレフタレート20〜98質量%及び完全芳香族ポリエステル2〜80質量%を含有する。
当然、ポリエステルブロックコポリマー、例えば、コポリエーテルエステルを使用することもできる。この種類の生成物は自体公知であり、文献、例えば、US‐A3651014に記載されている。相応する生成物、例えば、Hytrel(登録商標)(DuPont)が市販で得られる。
本発明により、ポリエステルとして、ハロゲンを含まないポリカーボネートも解するべきである。ハロゲンを含まない好適なポリカーボネートは、例えば、一般式:
Figure 0005174465
[式中、Qは単結合、C‐〜C‐アルキレン‐、C‐〜C‐アルキリデン‐、C‐〜C‐シクロアルキリデン基、C‐〜C12‐アリーレン基及び‐O‐、‐S‐又は‐SO‐を意味し、mは0〜2の整数である]のジフェノールをベースとするそれである。
ジフェノールはフェニレン基に置換基として、例えば、C‐〜C‐アルキル又はC‐〜C‐アルコキシを有することもできる。
この式の有利なジフェノールは、例えば、ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’‐ジヒドロキシジフェニル、2,2‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐プロパン、2,4‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐2‐メチルブタン、1,1‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐シクロヘキサンである。2,2‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐プロパン及び1,1‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐シクロヘキサン、及び1,1‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐3,3,5‐トリメチルシクロヘキサンが特に有利である。
ホモポリカーボネートも、コポリカーボネートも、成分Aとして好適であり、ビスフェノールA‐ホモ重合体のほかに、ビスフェノールAのコポリカーボネートが有利である。
好適なポリカーボネートは、公知方法で、しかも有利に、使用されるジフェノールの合計に対して、少なくとも三官能性の化合物、例えば、3個又は3個以上のフェノール性OH‐基を有する化合物0.05〜2.0モル%の組込みによって分枝されていてよい。
相対粘度ηrel1.10〜1.50、特に1.25〜1.40を有するポリカーボネートが特に好適であると実証された。これは、平均分子量M(質量平均値)10000〜200000、有利に20000〜80000g/モルに相応する。
一般式のジフェノールは自体公知であるか、又は公知方法によって製造可能である。
ポリカーボネートの製造は、例えば、ジフェノールをホスゲンと相界面法により又はホスゲンと均一相での方法により(いわゆるピリジン法)反応させることによって行なわれ、この際、各々調整すべき分子量は、公知方法で、相応する量の公知の連鎖停止剤によって達成される(ポリジオルガノシロキサン含有のポリカーボネートに関して、例えば、DE‐OS3334782参照)。
好適な連鎖遮断剤は、例えば、DE‐OS2842005により、フェノール、p‐t‐ブチルフェノール、しかし同様に、長鎖アルキルフェノール、例えば、4‐(1,3‐テトラメチル‐ブチル)‐フェノール、又はDE‐A3506472により、アルキル置換基中に合計して8〜20個のC‐原子を有するモノアルキルフェノール又はジアルキルフェノール、例えば、p‐ノニルフェニル、3,5‐ジ‐t‐ブチルフェノール、p‐t‐オクチルフェノール、p‐ドデシルフェノール、2‐(3,5‐ジメチル‐ヘプチル)‐フェノール及び4‐(3,5‐ジメチルヘプチル)‐フェノールである。
本発明の意における、ハロゲンを含まないポリカーボネートは、ポリカーボネートがハロゲンを含まないジフェノール、ハロゲンを含まない連鎖停止剤及び場合によりハロゲンを含まない分枝化剤から構成されていることを意味し、この際、例えば、相界面法によるホスゲンを用いるポリカーボネートの製造から生じる下位ppm‐量の鹸化可能な塩素含量は、本発明の意においては、ハロゲン含有として認めるべきではない。鹸化可能な塩素のppm‐含量を有するこの種類のポリカーボネートは、本発明の意においては、ハロゲンを含まないポリカーボネートである。
他の好適な成分A)として、非晶質のポリエステルカーボネートが挙げられ、この際、製造において、ホスゲンは、芳香族ジカルボン酸単位、例えば、イソフタル酸及び/又はテレフタル酸単位で代用された。この点について、更なる詳細は、EP‐A711810に参照される。
更に好適な、モノマー単位としてシクロアルキル基を有するコポリカーボネートは、EP‐A365916に記載されている。
更に、ビスフェノールAは、ビスフェノールTMCで代用され得る。この種類のポリカーボネートは、バイエル社(Firma Bayer)の商標APEC HT(登録商標)で得られる。
本発明による成形材料は、成分B)として、後記されているような、B1)有利に1〜600、有利に10〜550及び特に50〜550mgKOH/ポリカーボネートgのOH‐数(DIN53240、2部による)を有する少なくとも1種の高‐又は超分枝鎖のポリカーボネート、又は成分B2)として、少なくとも1種の超分枝鎖のポリエステル又はその混合物0.01〜50、有利に0.5〜20及び特に0.7〜10質量%を含有する。
本発明の範囲における超分枝鎖ポリカーボネートB1)は、構造的にも分子的にも不均一であるヒドロキシル‐及びカーボネート基を有する非架橋結合の巨大分子である。これは、一方では、デンドリマーと同様に中心分子から出発するが、不均一の分枝鎖長を有して構成されていてよい。これは、他方で、官能性の側基を有する直鎖状で構成されていてよいが、両極端の組合せとして、直鎖状でかつ分枝鎖の分子部分を有することができる。デンドリマー型で超分枝鎖のポリマーの定義について、P. J. Flory, J. Am. Chem. Soc. 1952, 74, 2718及びH. Frey et al., Chem. Eur. J. 2000, 6, No. 14, 2499も参照される。
本発明との関連で、"超分枝鎖"とは、分枝度(枝分れ度(Degree of Branching)、DB)、即ち、1分子当たりの樹枝状結合の平均数+末端基の平均数が、10〜99.9%、有利に20〜99%、特に有利に20〜95%であることが解される。
本発明との関連で、"デンドリマー型"とは、分枝度が99.9〜100%であることが解される。"枝分れ度(Degree of Branching)"の定義については、H. Frey et al., Acta Polym. 1997, 48, 30が参照される。
当該物質の分枝度DB(Degree of Branching)は、
Figure 0005174465
[ここで、Tは、各物質の巨大分子における末端モノマー単位の平均数を表わし、Zは分枝モノマー単位の平均数を表わし、かつLは直鎖モノマー単位の平均数を表わす]として定義される。
成分B1)は、有利に、数平均分子量M100〜15000、有利に200〜12000及び特に500〜10000g/モル(GPC、標準PMMA)を有する。
ガラス転移温度Tgは、特に−80℃〜+140、有利に−60〜120℃である(DSC、DIN53765による)。
特に、23℃での(DIN53019による)粘度(mPas)は、50〜200000、特に100〜150000及び極めて特に有利に200〜100000である。
成分B1)は、少なくとも次の段階を包含する方法によって有利に得られる:
a)少なくとも1種の一般式 RO[(CO)]OR の有機カーボネート(A)と、少なくとも3個のOH‐基を有する少なくとも1種の脂肪族、脂肪族/芳香族又は芳香族アルコール(B)とを、アルコールROHの除去下に反応させて、1種以上の縮合生成物(K)を生成させること(この際、Rは、各々相互に無関係で、1〜20個のC‐原子を有する直鎖状又は分枝鎖状の脂肪族、芳香族/脂肪族又は芳香族炭化水素基であり、かつこの際、基Rは、環の形成下に、相互に結合していてよく、かつnは1〜5の整数である)、又は
ab)ホスゲン、ジホスゲン又はトリホスゲンと、前記のアルコール(B)とを、塩化水素除去下に反応させること、及び
b)縮合生成物(K)を分子内反応させて、高官能性の高‐又は超分枝鎖ポリカーボネートを生成させること
(この際、反応混合物中のOH‐基対カーボネートの量比は、縮合生成物(K)が平均して、1個のカーボネート基及び1個以上のOH‐基を有する又は1個のOH‐基及び1個以上のカーボネート基を有する)。
出発物質として、ホスゲン、ジホスゲン又はトリホスゲンを使用することができる、この際、有機カーボネートが有利である。
出発物質として使用される、一般式 RO(CO)OR の有機カーボネート(A)の基Rは、各々相互に無関係で、1〜20個のC‐原子を有する直鎖又は分枝鎖の脂肪族、芳香族/脂肪族又は芳香族炭化水素である。2個の基Rは、環の形成下に相互に結合していてもよい。これは、脂肪族炭化水素が有利であり、1〜5個のC‐原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基が特に有利であり、又は置換又は非置換のフェニル基である。
特に、簡単な式 RO(CO)OR のカーボネートが使用される;nは有利に1〜3、特に1である。
ジアルキル‐又はジアリールカーボネートは、例えば、脂肪族、芳香脂肪族又は芳香族アルコール、有利にモノアルコールとホスゲンとの反応から製造され得る。更に、貴金属、酸素又はNOが存在して、アルコール又はフェノールのCOによる酸化的カルボニル化を介して製造され得る。ジアリール‐又はジアルキルカーボネートの製法については、"ウルマンの工業化学の辞典(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry)"、第6版、2000電子リリース、Verlag Wiley - VCHも参照される。
好適なカーボネートの例は、脂肪族、芳香族/脂肪族又は芳香族カーボネート、例えば、エチレンカーボネート、1,2‐又は1,3‐プロピレンカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ジキシリルカーボネート、ジナフチルカーボネート、エチルフェニルカーボネート、ジベンジルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジペンチルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジヘプチルカーボネート、ジオクチルカーボネート、ジデシルカーボネート又はジドデシルカーボネートを包含する。
nが1以上であるカーボネートの例は、ジアルキルジカーボネート、例えば、ジ(‐t‐ブチル)ジカーボネート又はジアルキルトリカーボネート、例えば、ジ(‐t‐ブチルトリカーボネート)を包含する。
脂肪族カーボネート、特に、基が1〜5個のC‐原子を有するもの、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート又はジイソブチルカーボネートが有利である。
有機カーボネートは、少なくとも3個のOH‐基を有する少なくとも1種の脂肪族アルコール(B)又は2種以上の異なったアルコールの混合物と反応される。
少なくとも3個のOH‐基を有する化合物の例は、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4‐ブタントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、トリス(ヒドロキシエチル)アミン、トリス(ヒドロキシプロピル)アミン、ペンタエリスリット、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ビス(トリ‐メチロールプロパン)、トリス(ヒドロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、フロログリシノール、トリヒドロキシトルオール、トリヒドロキシメチルベンゾール、フロログルシド、ヘキサヒドロキシベンゾール、1,3,5‐ベンゾルトリメタノール、1,1,1‐トリス(4’‐ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1‐トリス(4’‐ヒドロキシフェニル)エタン又は糖、例えば、グルコース、三‐又はより高級の官能性アルコール及びエチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドをベースとする三‐又はより高級の官能性ポリエーテロール、又はポリエステロールを包含する。この際、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4‐ブタン‐トリオール、ペンタエリスリット、及びエチレンオキシド又はプロピレンオキシドをベースとするそのポリエーテロールが特に有利である。
これらの多官能性アルコールは、二官能性アルコール(B’)と混合して使用することもできるが、使用される全アルコールの平均OH‐官能度は全部で2以上であるという条件を伴う。2個のOH‐基を有する好適な化合物の例は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2‐及び1,3‐プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2‐、1,3‐及び1,4‐ブタンジオール、1,2‐、1,3‐及び1,5‐ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビス(4‐ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、ビス(4‐ヒドロキシシクロヘキシル)エタン、2,2‐ビス(4‐ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、1,1’‐ビス(4‐ヒドロキシフェニル)‐3,3,5‐トリメチルシクロヘキサン、レゾルシン、ヒドロキノン、4,4’‐ジヒドロキシフェニル、ビス‐(4‐ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4‐ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゾール、ビス(ヒドロキシメチル)トルオール、ビス(p‐ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(p‐ヒドロキシフェニル)エタン、2,2‐ビス(p‐ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1‐ビス(p‐ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ジヒドロキシベンゾフェノン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はその混合物をベースとする二官能性ポリエーテルポリオール、ポリテトラヒドロフラン、ポリカプロラクトン又はジオール及びジカルボン酸をベースとするポリエステロールを包含する。
ジオールは、ポリカーボネートの特性の微調整に用いられる。二官能性アルコールを使用する場合には、二官能性アルコール(B’)対少なくとも三官能性のアルコール(B)の比率は、所望のポリカーボネートの特性に従って当業者により設定される。通常の場合には、1種以上のアルコール(B’)の量は、全てのアルコール(B)及び(B’)を合わせた全量に対して、0〜50モル%である。その量は、有利に0〜45モル%、特に有利に0〜35モル%及び極めて特に有利に0〜30モル%である。
ホスゲン、ジホスゲン又はトリホスゲンとアルコール又はアルコール混合物の反応は、通例、塩化水素の除去下に行なわれ、カーボネートとアルコール又はアルコール混合物との、本発明による高官能性の高分枝鎖ポリカーボネートへの反応は、カーボネート‐分子からの一官能性アルコール又はフェノールの除去下に行なわれる。
本発明による方法により生成された高官能性の高分枝鎖ポリカーボネートは、反応後に、要するに更なる変法を行なわずに、ヒドロキシ基及び/又はカーボネート基で末端化されている。これは、様々な溶剤、例えば、水、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、アルコール/水‐混合物、アセトン、2‐ブタノン、酢酸エステル、ブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、メトキシエチルアセテート、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N‐メチルピロリドン、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネート中に良好に溶解する。
本発明の意において、高官能性ポリカーボネートは、ポリマー骨格を形成するカーボネート基のほかに、末端‐又は側鎖に、更に少なくとも3個の、有利に少なくとも6個の、更に有利に少なくとも10個の官能基を有する生成物が解される。官能基とは、カーボネート基及び/又はOH‐基のことである。末端‐又は側鎖の官能基の数は、原則的に、上限はないが、極めて高い数の官能基を有する生成物は、不所望の特性、例えば、高粘度又は悪い溶解性を有する。本発明の高官能性ポリカーボネートは、大抵は、500個以下の末端‐又は側鎖官能基、有利に100個以下の末端‐又は側鎖官能基を有する。
高官能性ポリカーボネートB1)の製造の際に、OH‐基含有化合物対ホスゲン又はカーボネートの比率を、生成する最も簡単な縮合生成物(以降、縮合生成物(K)と称する)が、平均して、1個のカーボネート基又はカルバモイル基及び1個以上のOH‐基又は1個のOH‐基及び1個以上のカーボネート基又はカルバモイル基を含有するように調整することが必要である。この際、カーボネート(A)及びジ‐又はポリアルコール(B)からの縮合生成物(K)の最も簡単な構造は、配列 XY 又はYX であり、この際、Xはカーボネート基であり、Yはヒドロキシル‐基であり、nは、通例1〜6、有利に1〜4、特に有利に1〜3の数である。この際、単一の基として生じる反応基は、以降、一般に"焦点基"と称する。
カーボネート及び2価のアルコールからの最も簡単な縮合生成物(K)の製造の際に、反応比率が、例えば、1:1である場合には、平均して、次の一般式1によって表わされるXY型の分子が生じる:
Figure 0005174465
反応比率1:1で、カーボネート及び3価のアルコールから縮合生成物(K)を製造する際に、平均して、次の一般式2によって表わされるXY型の分子が生じる。この際、焦点基はカーボネート基である:
Figure 0005174465
同様に、反応比率1:1で、カーボネート及び4価のアルコールから縮合生成物(K)を製造する際に、平均して、次の一般式3によって表わされるXY型の分子が生じる。この際、焦点基はカーボネート基である:
Figure 0005174465
式1〜3において、Rは冒頭で定義した意味を有し、かつR’は脂肪族又は芳香族基を表わす。
更に、縮合生成物(K)の製造は、例えば、次の一般式4によって表わされる、カーボネート及び3価のアルコールから行なうこともでき、この際、モル反応率は2:1である。この際、平均して、XY型の分子が生じ、この際、焦点基はOH‐基である。式4において、R及びR’は、式1〜3の場合と同様の意味を有する:
Figure 0005174465
付加的に、二官能性化合物、例えば、ジカーボネート又はジオールを成分に加える場合には、これは、例えば、次の一般式5で表わされるように、連鎖の延長に作用する。再び、平均して、XY型の分子が生じ、焦点基はカーボネート基である:
Figure 0005174465
式5において、Rは有機基、有利に脂肪族基を表わし、R及びRは前記で定義したものである。
数種の縮合生成物(K)を合成に使用することもできる。この際、一方で、数種のアルコール又は数種のカーボネートを使用することができる。更に、使用されるアルコール及びカーボネート又はホスゲンの比率の選択によって、異なった構造の様々な縮合生成物の混合物を得ることができる。これは、カーボネートと3価のアルコールとの反応の例で例証的に説明される。出発生成物を、(II)で示されるように、比率1:1で使用する場合には、分子XYが得られる。出発生成物を、(IV)で示されるように、比率2:1で使用する場合には、分子XYが得られる。比率1:1〜2:1では、分子XY及びXYの混合物が得られる。
本発明により、式1〜5に例記された簡単な縮合生成物(K)は、高官能性重縮合生成物(以降、重縮合生成物(P)と称する)の生成下に、有利に分子内反応する。縮合生成物(K)への、及び重縮合生成物(P)への反応は、通例、0〜250℃、有利に60〜160℃の温度で、物質で又は溶解して行なわれる。この際、一般に、各出発物質に不活性である全ての溶剤を使用することができる。有機溶剤、例えば、デカン、ドデカン、ベンゾール、トルオール、クロルベンゾール、キシロール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又はソルベントナフサを使用することが有利である。
有利な1実施態様で、縮合反応を物質で実施する。反応の際に遊離する一官能性アルコールROH又はフェノールを、反応の促進のために、場合により減圧で、反応平衡から蒸留除去することができる。
留去が所定とされる場合には、反応の際に、140℃以下の沸点を有するアルコールROHを遊離させるカーボネートを使用することが通常推奨される。
反応の促進のために、触媒又は触媒混合物を使用することもできる。好適な触媒は、エステル化‐又はエステル交換反応に触媒作用を有する化合物、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水素炭酸塩、有利に、ナトリウム、カリウム又はセシウムのそれ、三級アミン、グアニジン、アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、アルミニウム‐、錫‐、亜鉛‐、チタン‐、ジルコニウム‐又はビスマス‐有機化合物、更に、例えば、DE10138216又はDE10147712に記載されている、いわゆる、二重金属シアニド(DMC)‐触媒である。
水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、イミダゾール、例えば、イミダゾール、1‐メチルイミダゾール又は1,2‐ジメチルイミダゾール、チタンテトラブチレート、チタンテトライソプロピレート、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫‐ジラウレート、錫ジオクトエート、ジルコニウムアセチルアセトネート又はその混合物を使用することが有利である。
触媒の添加は、使用されるアルコール又はアルコール混合物の量に対して、一般に50〜10000、有利に100〜5000質量ppmの量で行なわれる。
更に、好適な触媒の添加によっても、好適な温度の選択によっても、分子内重縮合反応を調整することも可能である。更に、出発成分の組成を介して、及び滞在時間を介して、ポリマー(P)の平均分子量を調整することができる。
高められた温度で製造された縮合生成物(K)又は重縮合生成物(P)は、室温で、通常、比較的長い時間に渡って安定している。
縮合生成物(K)の特性に基づき、縮合反応から、分枝鎖を有するが架橋結合を有しない、異なった構造を有する重縮合生成物(P)が生成することが可能である。更に、重縮合生成物(P)は、理想的な場合には、焦点基として1個のカーボネート基及び2個以上のOH‐基か、又は焦点基として1個のOH‐基及び2個以上のカーボネート基を有する。この際、反応基の数は、使用される縮合生成物(K)の特性及び重縮合度から生じる。
例えば、一般式2による縮合生成物(K)は、3重の分子内縮合によって、一般式6及び7で表わされる2つの異なった重縮合生成物(P)に反応し得る。
Figure 0005174465
式6及び7において、R及びRは前記のものである。
分子内重縮合反応の停止には様々な可能性がある。例えば、反応が停止し、かつ生成物(K)又は重縮合生成物(P)が貯蔵安定性である範囲に温度を下げることができる。
更に、例えば、リュイス酸又はプロトン酸の添加により、塩基性で触媒を不活性化させることができる。
もう1つの実施態様においては、縮合生成物(K)の分子内反応に基づき、所望の重縮合度を有する重縮合生成物(P)が存在したら直ちに、反応の停止のために、生成物(P)に(P)の焦点基に対して反応する基を有する生成物を添加することができる。即ち、焦点基としてのカーボネート基の場合には、例えば、モノ‐、ジ‐又はポリアミンを添加することができる。焦点基としてヒドロキシル基の場合には、生成物(P)に、例えば、モノ‐、ジ‐又はポリイソシアネート、エポキシド基含有の化合物又はOH‐基と反応する酸誘導体を添加することができる。
本発明による高官能性ポリカーボネートの製造は、バッチ操作、半連続又は連続的に操作される反応機又は反応カスケード中で、通例、0.1ミリバール〜20バール、有利に1ミリバール〜5バールの圧力範囲で行なわれる。
本発明による生成物は、前記の反応条件の調整によって及び場合により好適な溶剤の選択によって、製造後に、更なる精製を行なわずに、更に加工することができる。
もう1つの有利な実施態様においては、生成物をストリップさせる、即ち、低分子の揮発性化合物を除去する。それには、所望の変換率の達成後に、触媒を任意に不活性化させ、かつ低分子の揮発性成分、例えば、モノアルコール、フェノール、カーボネート、塩化水素又は易揮発性オリゴマー型又は環状化合物を、場合により、ガス、有利に窒素、二酸化炭素又は空気の導入下に、場合により減圧で留去させることができる。
もう1つの有利な実施態様では、本発明によるポリカーボネートは、反応によって既に得られる官能基のほかに、他の官能基を有することができる。この際、官能化は、分子量構成の間に、又は追加的にも、即ち、本来の重縮合の終了後も行なうことができる。
分子量構成前又はその間に、ヒドロキシル‐又はカーボネート基のほかに他の官能基又は官能性元素を有する成分を添加する場合には、カーボネート‐又はヒドロキシル基とは異なった統計的に分配された官能性を有するポリカーボネート‐ポリマーが得られる。
このような作用は、例えば、重縮合の間に、ヒドロキシル基、カーボネート基又はカルバモイル基のほかに、他の官能基又は官能性元素、例えば、メルカプト基、一級、二級又は三級アミノ基、エーテル基、カルボン酸の誘導体、スルホン酸の誘導体、ホスホン酸の誘導体、シラン基、シロキサン基、アリール基又は長鎖アルキル基を有する化合物の添加によって達成され得る。カルバメート基による変法には、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、2‐(ブチルアミノ)エタノール、2‐(シクロヘキシルアミノ)エタノール、2‐アミノ‐1‐ブタノール、2‐(2’‐アミノ‐エトキシ)エタノール又はアンモニアの高級アルコキシル化生成物、4‐ヒドロキシ‐ピペリジン、1‐ヒドロキシエチルピペラジン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノール‐アミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トリス(ヒドロキシエチル)アミノメタン、エチレン‐ジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン又はイソホロンジアミンを使用することができる。
メルカプト基での変法には、例えば、メルカプトエタノールを使用することができる。三級アミノ基は、例えば、N‐メチルジエタノールアミン、N‐メチルジプロパノールアミン又はN,N‐ジメチルエタノールアミンの組み込みによって生成させることができる。エーテル基は、例えば、二‐又はより高級の官能性ポリエーテロールの加入縮合によって生成させることができる。長鎖のアルカンジオールとの反応によって、長鎖のアルキル基が導入され、アルキル‐又はアリールジイソシアネートとの反応は、アルキル‐、アリール‐及びウレタン基又は尿素基を有するポリカーボネートを生成させる。
ジカルボン酸、トリカルボン酸、例えば、テレフタル酸ジメチルエステル又はトリカルボン酸エステルの添加によってエステル基が生成し得る。
得られた高官能性で高‐又は超分枝鎖のポリカーボネートを、付加的な方法段階(段階c))で、ポリカーボネートのOH‐及び/又はカーボネート‐基又はカルバモイル基と反応することができる好適な官能化剤と反応させることによって、追加的な官能化を得ることができる。
ヒドロキシル基を含有する高官能性の高‐又は超分枝鎖ポリカーボネートは、例えば、酸残基‐又はイソシアネート基を含有する分子の添加によって変性され得る。酸残基を有するポリカーボネートは、例えば、アンヒドリド基を有する化合物との反応によって得られる。
更に、ヒドロキシル基含有の高官能性ポリカーボネートは、アルキレンオキシド、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドとの反応によって、高官能性のポリカーボネート‐ポリエーテルポリオールに変換され得る。
本方法の大きな利点はその経済性にある。縮合生成物(K)又は重縮合生成物(P)への変換も、他の官能基又は元素を有するポリカーボネートへの(K)又は(P)の反応も、技術的及び経済的に有利である反応装置中で行なわれ得る。
本発明による成形材料は、成分B2)として、少なくとも1種のA型の超分枝鎖ポリエステルを含有することができ、この際、xは、少なくとも1.1、有利に少なくとも1.3、特に少なくとも2であり、yは、少なくとも2.1、有利に少なくとも2.5、特に少なくとも3である。
当然、単位A又はBとして、混合物を使用することもできる。
型のポリエステルは、x‐官能性分子A及びy‐官能性分子Bから構成される縮合物である。例えば、分子Aとしてアジピン酸(x=2)及び分子Bとしてグリセリン(y=3)からのポリエステルが挙げられる。
本発明の範囲における超分枝鎖のポリエステルB2)は、構造的にも、分子的にも不均一であるヒドロキシル‐及びカルボキシル基を有する非架橋結合の巨大分子である。これは、一方で、デンドリマーと同様に中心分子から出発するが、不均一の分枝鎖長を有して構成され得る。これは、他方で、官能性側基を有する直鎖状で構成されていてよいが、両極端の組合せとして、直鎖状でかつ分枝鎖の分枝部分を有することができる。デンドリマー型で超分枝鎖のポリマーの定義について、P. J. Flory, J. Am. Chem. Soc. 1952, 74, 2718 及びH. Frey et al., Chem. Eur. J. 2000, 6, No. 14, 2499 も参照される。
本発明との関連において、"超分枝鎖"は、分枝度(枝分れ度、DB)即ち、1分子当たり、樹枝状結合の平均数+末端基の平均数が10〜99.9%、有利に20〜99%、特に有利に20〜95%であることが解される。本発明との関連で、"デンドリマー型"とは、分枝度が99.9〜100%であることが解される。"枝分れ度(Degree of Branching)"の定義については、H. Frey et al., Acta Polym. 1997, 48, 30及びB1)で前記した式が参照される。
成分B2)は、GPC、標準PMMA、溶離剤ジメチルアセトアミドによって測定される、有利に300〜30000、特に400〜25000及び極めて特に500〜20000g/モルのMを有する。
B2)は、DIN53240による、0〜600、有利に1〜500、特に20〜500mgKOH/ポリエステルgのOH‐数を有し、かつ0〜600、有利に1〜500及び特に2〜500mgKOH/ポリエステルgのCOOH‐数を有する。
は、有利に−50℃〜140℃及び特に−50〜100℃である(DSCにより、DIN53765による)。
少なくとも1個のOH‐又はCOOH‐数が0以上、有利に0.1以上及び特に0.5以上である成分B2)が特に有利である。
特に、本発明による成分B2)は、次に記載した方法により、厳密には(u. z.)
(a)1種以上のジカルボン酸又は1種以上のその誘導体を、1種以上の少なくとも三官能性のアルコールと、又は
(b)1種以上のトリカルボン酸又はより高級のポリカルボン酸又は1種以上のその誘導体を、1種以上のジオールと、溶剤が存在して、及び任意に無機、金属有機又は低分子有機触媒又は酵素が存在して反応させることによって得られる。溶剤中での反応は有利な製法である。
本発明の意における高官能性超分枝鎖のポリエステルB2)は、分枝的に及び構造的に不均一である。これは、その分子的不均一性によってデンドリマーとは異なっていて、従って、極めて僅少なロスで製造することができる。
変法(a)により反応可能なジカルボン酸には、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン‐α,ω‐ジカルボン酸、ドデカン‐α,ω‐ジカルボン酸、シス‐及びトランス‐シクロヘキサン‐1,2‐ジカルボン酸、シス‐及びトランス‐シクロヘキサン‐1,3‐ジカルボン酸、シス‐及びトランス‐シクロヘキサン‐1,4‐ジカルボン酸、シス‐及びトランス‐シクロペンタン‐1,2‐ジカルボン酸及びシス‐及びトランス‐シクロペンタン‐1,3‐ジカルボン酸が属し、この際、前記のジカルボン酸は、次のものから選択される1個以上の基で置換されていてよい:
〜C10‐アルキル基、例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、イソ‐プロピル、n‐ブチル、イソブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、イソ‐ペンチル、s‐ペンチル、ネオ‐ペンチル、1,2‐ジメチルプロピル、イソ‐アミル、n‐ヘキシル、イソ‐ヘキシル、s‐ヘキシル、n‐ヘプチル、イソ‐ヘプチル、n‐オクチル、2‐エチルヘキシル、n‐ノニル又はn‐デシル、
〜C12‐シクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル及びシクロドデシル;シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが有利である;
アルキレン基、例えば、メチレン又はエチリデン又は
〜C14‐アリール基、例えば、フェニル、1‐ナフチル、2‐ナフチル、1‐アントリル、2‐アントリル、9‐アントリル、1‐フェナントリル、2‐フェナントリル、3‐フェナントリル、4‐フェナントリル及び9‐フェナントリル、有利にフェニル、1‐ナフチル及び2‐ナフチル、特に有利にフェニル。
置換されたジカルボン酸の代表例として、次のものが挙げられる;2‐メチルマロン酸、2‐エチルマロン酸、2‐フェニルマロン酸、2‐メチルコハク酸、2‐エチルコハク酸、2‐フェニルコハク酸、イタコン酸、3,3‐ジメチルグルタル酸。
更に、変法(a)により反応可能なジカルボン酸には、エチレン系不飽和酸、例えば、マレイン酸及びフマル酸及び芳香族ジカルボン酸、例えば、フタル酸、イソフタル酸又はテレフタル酸が属する。
更に、前記代表物の2種以上の混合物を使用することができる。
ジカルボン酸は、そのものとして、又は誘導体の形で使用される。
誘導体は、有利に次のものが解される:
モノマー形又は同様にポリマー形の当該アンヒドリド、
モノ‐又はジアルキルエステル、有利にモノ‐又はジメチルエステル又は相応するモノ‐又はジエチルエステル、しかし又、高級アルコール、例えば、n‐プロパノール、イソ‐プロパノール、n‐ブタノール、イソブタノール、t‐ブタノール、n‐ペンタノール、n‐ヘキサノールから誘導されるモノ‐及びジアルキルエステル、
更に、モノ‐及びジビニルエステル及び
混合エステル、有利にメチルエチルエステル。
有利な製造の範囲では、ジカルボン酸及び1種以上のその誘導体を含む混合物を使用することも可能である。同様に、1種以上のジカルボン酸の異なった数種の誘導体の混合物を使用することが可能である。
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸又はそのモノ‐又はジメチルエステルを使用することが特に有利である。アジピン酸を使用することが極めて特に有利である。
少なくとも三官能性のアルコールとして、例えば、次のものが反応することができる:グリセリン、ブタン‐1,2,4‐トリオール、n‐ペンタン‐1,2,5‐トリオール、n‐ペンタン‐1,3,5‐トリオール、n‐ヘキサン‐1,2,6‐トリオール、n‐ヘキサン‐1,2,5‐トリオール、n‐ヘキサン‐1,3,6‐トリオール、トリメチロールブタン、トリメチロールプロパン又はジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリット又はジペンタエリスリット;糖アルコール、例えば、メソエリスリット、トレイトール、ソルビット、マンニット又は前記の少なくとも三官能性のアルコールの混合物。グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン及びペンタエリスリットを使用することが有利である。
変法(b)によって反応可能なトリカルボン酸又はポリカルボン酸は、例えば、1,2,4‐ベンゾールトリカルボン酸、1,3,5‐ベンゾールトリカルボン酸、1,2,4,5‐ベンゾールテトラカルボン酸及びメリット酸である。
トリカルボン酸又はポリカルボン酸は、本発明による反応で、そのものとして、しかし又は誘導体の形で使用される。
誘導体とは、有利に次のものが解される:
モノマー形又は同様にポリマー形の当該アンヒドリド、
モノ‐、ジ又はトリアルキルエステル、有利にモノ‐、ジ‐又はトリメチルエステル又は相応するモノ‐、ジ‐又はトリエチルエステル、しかし又、高級アルコール、例えば、n‐プロパノール、イソ‐プロパノール、n‐ブタノール、イソブタノール、t‐ブタノール、n‐ペンタノール、n‐ヘキサノールから誘導されるモノ‐、ジ‐及びトリエステル、更に、モノ‐、ジ‐又はトリビニルエステル
及び混合メチルエチルエステル。
本発明の範囲では、トリ又はポリカルボン酸及び1種以上のその誘導体を含む混合物を使用することも可能である。同様に、本発明の範囲では、成分B2)を得るために、1種以上のトリ‐又はポリカルボン酸の異なった数種の誘導体の混合物を使用することが可能である。
本発明の変法(b)のジオールとして、例えば、エチレングリコール、プロパン‐1,2‐ジオール、プロパン‐1,3‐ジオール、ブタン‐1,2‐ジオール、ブタン‐1,3‐ジオール、ブタン‐1,4‐ジオール、ブタン‐2,3‐ジオール、ペンタン‐1,2‐ジオール、ペンタン‐1,3‐ジオール、ペンタン‐1,4‐ジオール、ペンタン‐1,5‐ジオール、ペンタン‐2,3‐ジオール、ペンタン‐2,4‐ジオール、ヘキサン‐1,2‐ジオール、ヘキサン‐1,3‐ジオール、ヘキサン‐1,4‐ジオール、ヘキサン‐1,5‐ジオール、ヘキサン‐1,6‐ジオール、ヘキサン‐2,5‐ジオール、ヘプタン‐1,2‐ジオール、1,7‐ヘプタンジオール、1,8‐オクタンジオール、1,2‐オクタンジオール、1,9‐ノナンジオール、1,10‐デカンジオール、1,2‐デカンジオール、1,12‐ドデカンジオール、1,2‐ドデカンジオール、1,5‐ヘキサジエン‐3,4‐ジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、イノシトール及び誘導体、(2)‐メチル‐2,4‐ペンタンジオール、2,4‐ジメチル‐2,4‐ペンタンジオール、2‐エチル‐1,3‐ヘキサンジオール、2,5‐ジメチル‐2,5‐ヘキサンジオール、2,2,4‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオール、ピナコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールHO(CHCHO)‐H又はポリプロピレングリコールHO(CH[CH]CHO)‐H又は前記化合物の2種以上の代表物の混合物を使用し、この際、nは整数であり、かつn=4である。この際、前記のジオール中の1個又は2個のヒドロキシル基は、SH‐基によって置換されてよい。エチレングリコール、プロパン‐1,2‐ジオール及びジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコールが有利である。
変法(a)及び(b)において、A‐ポリエステル中の分子A対分子Bのモル比は、4:1〜1:4、特に2:1〜1:2である。
方法の変法(a)により変換された少なくとも三官能性のアルコールは、各々同じ反応性のヒドロキシル基を有することができる。この際、そのOH‐基が最初は同様に反応性であるが、少なくとも1個の酸残基との反応によって、立体的又は電子的影響によって条件付けられる、残余OH‐基の反応の低下を引き起こさせ得る、少なくとも三官能性のアルコールも有利である。これは、例えば、トリメチロールプロパン又はペンタエリスリットの使用の際に当てはまる。
しかし、変法(a)により変換される少なくとも三官能性のアルコールは、少なくとも2個の化学的に異なった反応性を有するヒドロキシル基を有することもできる。
この際、官能基の異なった反応性は、化学的(例えば、一級/二級/三級OH基)又は立体的要因に基づき得る。
例えば、トリオールとは、一級及び二級ヒドロキシル基を有するトリオールのことであり、有利な例はグリセリンである。
変法(a)による本発明による反応の実施の際に、トリオール又は少なくとも三官能性のアルコールの混合物に、アルコール‐全混合物に対して、二官能性アルコールを有利に50モル%まで加えることができるが、ジオール及び一官能性アルコールが存在しないで作業することが有利である。
変法(b)による本発明による反応の実施の際に、トリカルボン酸又は少なくとも三官能性のカルボン酸の混合物に、酸‐混合物に対して、二官能性カルボン酸を有利に50モル%まで加えることができるが、モノ‐又はジカルボン酸が存在しないで作業することが有利である。
本発明による方法は、溶剤が存在して実施される。例えば、炭化水素、例えば、パラフィン又は芳香族体が好適である。特に好適なパラフィンは、n‐ヘプタン及びシクロヘキサンである。特に好適な芳香族体は、トルオール、オルト‐キシロール、メタ‐キシロール、パラ‐キシロール、異性体混合物としてのキシロール、エチルベンゾール、クロルベンゾール及びオルト‐及びメタ‐ジクロルベンゾールである。更に、溶剤として、酸性触媒が存在しないで、次のものが極めて特に好適である:エーテル、例えば、ジオキサン又はテトラヒドロフラン及びケトン、例えば、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン。
添加される溶剤の量は、本発明により、使用される反応すべき出発物質の質量に対して、少なくとも0.1質量%、有利に少なくとも1質量%及び特に有利に少なくとも10質量%である。使用される反応すべき出発物質の質量に対して、過剰量、例えば、1.01‐〜10‐倍の量の溶剤を使用することもできる。使用される反応すべき出発物質の質量に対して、100‐倍以上の溶剤‐量は有利ではなく、それというのも、反応成分の明らかに低い濃度では、反応速度が明らかに減少し、このことは不経済な長い反応時間となるからである。
本発明による有利な方法の実施のために、反応の開始時に添加する添加剤として、脱水剤が存在して行なうことができる。例えば、分子篩、特に、分子篩4Å、MgSO及びNaSOが好適である。反応の間に、更なる脱水剤を添加する又は脱水剤を新規の脱水剤に代えることもできる。反応の間に生成した水又はアルコールを留去させ、かつ例えば、水分離器を使用することができる。
酸性触媒が存在しないで、方法を実施することができる。酸性の無機、金属有機又は有機触媒又は数種の酸性の無機、金属有機又は有機触媒を含む混合物が存在して作業することが有利である。
本発明の意における酸性無機触媒として、例えば、硫酸、燐酸、ホスホン酸、次亜燐酸、硫酸アルミニウム水和物、明礬、酸性珪酸ゲル(pH=6、特に=5)及び酸性酸化アルミニウムが挙げられる。更に、酸性無機触媒として、例えば、一般式 Al(OR) のアルミニウム化合物及び一般式 Ti(OR) のチタネートが使用可能であり、この際、基Rは各々同じ又は異なっていてよく、相互に無関係で、次のものから選択される:
〜C10‐アルキル基、例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、イソ‐プロピル、n‐ブチル、イソ‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、イソ‐ペンチル、s‐ペンチル、ネオ‐ペンチル、1,2‐ジメチルプロピル、イソ‐アミル、n‐ヘキシル、イソ‐ヘキシル、s‐ヘキシル、n‐ヘプチル、イソ‐ヘプチル、n‐オクチル、2‐エチルヘキシル、n‐ノニル又はn‐デシル、
〜C12‐シクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル及びシクロドデシル;シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが有利である。
Al(OR)又はTi(OR)中の基Rは各々同じであり、イソプロピル又は2‐エチルヘキシルから選択されることが有利である。
有利な酸性金属有機化触媒は、例えば、ジアルキル錫オキシドRSnOから選択され、ここで、Rは前記のものである。酸性金属有機触媒の特に有利な代表物は、いわゆる、オキソ‐錫として商業的に得られるジ‐n‐ブチル錫オキシド又はジ‐n‐ブチル錫ジラウレートである。
有利な酸性有機触媒は、例えば、ホスフェート基、スルホン酸残基、スルフェート基又はホスホン酸残基を有する酸性有機化合物である。スルホン酸、例えば、パラ‐トルオールスルホン酸が特に有利である。酸性有機触媒として、酸性イオン交換体、例えば、ジビニルベンゾール約2モル%と架橋結合しているスルホン酸残基含有ポリスチロール樹脂を使用することもできる。
2種以上の前記触媒の組合せを使用することもできる。離散分子の形で存在する有機又は金属有機又は無機触媒を、固定化形で使用することも可能である。
酸性の無機、金属有機又は有機触媒を使用することを所望する場合には、本発明により、触媒0.1〜10質量%、有利に0.2〜2質量%を使用する。
本発明による方法は、不活性ガス雰囲気下に、即ち、例えば、二酸化炭素、窒素又は希ガス下に実施され、そのうち特にアルゴンを挙げることができる。
本発明による方法は、60〜200℃の温度で実施される。130〜180、特に150℃まで又はそれ以下で作業することが有利である。最高温度145℃までが特に有利であり、135℃までが極めて特に有利である。
本発明による方法の圧力条件は、それ自体、絶対的ではない。明らかに減少された圧力で、例えば、10〜500ミリバールで作業することができる。本発明による方法は、500ミリバール以上の圧力で実施することもできる。簡素化の理由から、雰囲気圧での反応が有利である:しかし、やや高められた圧力、例えば、1200ミリバールでの実施も可能である。明らかに高められた圧力下に、例えば、10バールまでの圧力で作業することもできる。雰囲気圧での反応が有利である。
本発明による方法の反応時間は、通例、10分間〜25時間、有利に30分間〜10時間及び特に有利に8時間までである。
反応の終了後に、高官能性の超分枝鎖ポリエステルを、例えば、触媒の濾別及び濃縮によって容易に単離させることができ、この際、濃縮を、通例、減圧で実施する。他の好適な処理法は、水の添加後の沈殿及び引続いての洗浄及び乾燥である。
更に、成分B2)は、酵素又は酵素の分解生成物が存在して製造され得る(DE‐A10163163による)。本発明により反応されるジカルボン酸は、本発明の意における酸性有機触媒には属さない。
リパーゼ又はエステラーゼの使用が有利である。好適なリパーゼ及びエステラーゼは、カンジダシリンドラセア(Candida cylindracea)、カンジダリポリティカ(Candida lipolytica)、カンジダルゴサ(Candida rugosa)、カンジダアンタルクティカ(Candida antarctica)、カンジダウチリス(Candida utilis)、クロモバクテリウムウイスコスム(Chromobacterium viscosum)、ゲオトリチュームビスコスム(Geotrichum viscosum)、ゲオトリチュームカンジデューム(Geotrichum candidum)、ムコルジャバニクス(Mucor javanicus)、ムコルミヘイ(Mucor mihei)、ブタ膵臓、シュードモナス種(pseudomonas spp.)、シュードモナスフルオレスセンス(pseudomonas fluorescens)、シュードモナスセパシア(Pseudomonas cepacia)、リゾプスアルリズス(Rhizopus arrhizus)、リゾプスデレマル(Rhizopus delemar)、リゾプスニベウス(Rhizopus niveus)、リゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae)、クロカビ(Aspergillus niger)、ペニシリウムロクエフォルチイ(Penicillium roquefortii)、ペニシリウムカメムベルチイ(Penicillium camembertii)又はバチルス種(Bacillus spp.)及びバチルスサーモグルコシダシウス(Bacillus thermoglucosidasius)のエステラーゼである。カンジダアンタルクティカ(Candida antarctica)リパーゼBが特に有利である。前記の酵素は、例えば、ノボジームビオテック社(Novozymes Biotech Inc.)デンマーク で商業的に得られる。
酵素は、例えば、珪酸ゲル又はレバチット(Lewatit)(登録商標)上の固定化形で使用することが有利である。酵素の固定化法は、例えば、クルトファーバー(Kurt Faber)、"有機化学におけるバイオ形質転換(Biotransformations in organic chemistry)"第3版、1997、スプリンガー出版(Springer Verlag)、3.2章、"固定化(Immobilization)"345〜356頁から自体公知である。固定化酵素は、例えば、ノボチームスビオテック社(Novozymes Biotech Inc.)デンマーク で商業的に得られる。
使用される固定化酵素の量は、使用される反応すべき全出発物質の量に対して、0.1〜20質量%、特に10〜15質量%である。
本発明による方法は、60℃以上の温度で実施される。100℃又はそれ以下の温度で作業することが有利である。80℃までの温度が有利であり、62〜75℃の温度が特に有利であり、かつ65〜75℃の温度が更にもっと有利である。
本発明による方法は、溶剤が存在して実施される。例えば、炭化水素、例えば、パラフィン又は芳香族体が好適である。特に好適なパラフィンは、n‐ヘプタン及びシクロヘキサンである。特に好適な芳香族体は、トルオール、オルト‐キシロール、メタ‐キシロール、パラ‐キシロール、異性体混合物としてのキシロール、エチルベンゾール、クロルベンゾール及びオルト‐及びメタ‐ジクロルベンゾールである。更に、次のものが極めて特に好適である:エーテル、例えば、ジオキサン又はテトラヒドロフラン及びケトン、例えば、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン。
添加溶剤の量は、使用される反応すべき出発物質の量に対して、少なくとも5質量部、有利に少なくとも50質量部及び特に有利に少なくとも100質量部である。10000質量部以上の溶剤の量は不所望であり、それというのも、明らかにより低い濃度では、反応速度が明らかに減少し、このことは不経済に長い反応時間となるからである。
本発明による方法は、500ミリバール以上の圧力で実施される。雰囲気圧又は、例えば、1200ミリバールまでのやや高められた圧力での圧力が有利である。明らかに高められた圧力下に、例えば、10バールまでの圧力で作業することもできる。雰囲気圧での反応が有利である。
本発明による方法の反応時間は、通例、4時間〜6日間、有利に5時間〜5日間及び特に有利に8時間〜4日間である。
反応の終了後に、高官能性の超分枝鎖ポリエステルを、例えば、酵素の濾別及び濃縮によって単離することができ、この際、濃縮を、通例、減圧で実施する。更に好適な処理法は、水の添加後の沈殿及び引続いての洗浄及び乾燥である。
本発明による方法で得られる高官能性の超分枝鎖ポリマーは、特に少ない割合の変色及び樹脂化を特徴とする。超分枝鎖ポリマーの定義について、次が参照される:P. J. Flory, J. Am. Chem. Soc. 1952, 74, 2718 及びA. Sunder et al., Chem. Eur. J. 2000, 6, No. 1, 1-8。しかし本発明との関連で、"高官能性超分枝鎖"とは、分枝度(枝分れ度(Degree of branching))、即ち、1分子当たりの樹枝状結合の平均数+末端基の平均数が、10〜99.9%、有利に20〜99%、特に有利に30〜90%であることが解される(これについて、H. Frey et al. Acta Polym. 1997, 48, 30参照)。
本発明によるポリマーは、分子量M500〜50000g/モル、有利に1000〜20000、特に有利に1000〜19000を有する。多分散度は、1.2〜50、有利に1.4〜40、特に有利に1.5〜30及び極めて特に有利に1.5〜10である。通常、これは良好に溶解し、即ち、テトラヒドロフラン(THF)、n‐ブチルアセテート、エタノール及び他の多数の溶剤中に、本発明によるポリエステル50質量%まで、若干の場合には80質量%までさえも有する澄明な溶液を調製することができ、裸眼でゲル粒子を確認することはできない。
本発明による高官能性の超分枝鎖ポリエステルは、カルボキシ‐終止、カルボキシ‐及びヒドロキシル基‐終止及び、有利にヒドロキシル基‐終止されている。
成分B1)対B2)の比率は、これらを混合して使用する場合には、有利に1:20〜20:1、特に1:15〜15:1及び極めて特に1:5〜5:1である。
使用される超分枝鎖のポリカーボネートB1)/ポリエステルB2)は、ナノ粒子である。組成物中の粒子の大きさは、20〜500nm、有利に50〜300nmである。この種類の組成物は、市販で、例えば、ウルトラデュール(Ultradur)(登録商標)ハイスピード(high speed)として得られる。
本発明による成形材料は、成分C)として、エポキシド化天然油又は脂肪酸エステル又はその混合物0.01〜10、有利に0.5〜7及び特に1〜5質量%を含有する。
成分C)として、そのエポキシド基が末端結合していないエポキシド化化合物を使用することが有利である(いわゆる、炭化水素鎖中に存在する"内部の"エポキシド基)。
エポキシド基の含量は、各成分C)に対して、1〜20、有利に4〜15及び特に6〜12質量%である。
有利な天然油は、オリーブ油、亜麻仁油、パーム油、落花生油、ココヤシ油、桐油、ナタネ油、ヒマシ油、魚の肝油又はその混合物であり、この際、大豆油が特に有利である。
この種類の油の分子量は、有利に500〜1000、特に600〜900である。この種類の亜麻仁油又は大豆油は、トリ脂肪酸グリセリドの混合物であり、この際、C18‐カルボン酸成分が優勢である。
エポキシド化脂肪酸エステルは、一般にこれらの天然油から、当業者に慣用の方法によって製造可能である。
10〜40、有利に16〜22個のC‐原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸の、2〜40、有利に2〜6個のC‐原子を有する脂肪族飽和アルコールとのエステルを使用することが有利である。
カルボン酸は1‐又は2‐価であってよい。例として、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカンジ酸、ベヘン酸及び特に有利にステアリン酸、カプリン酸及びモンタン酸(30〜40個のC‐原子を有する脂肪酸の混合物)、リノール酸、リノレン酸及びエレオステアリン酸、油‐酸が挙げられる。
脂肪族アルコールは1‐〜4‐価であってよい。アルコールの例は、n‐ブタノール、n‐オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリット、ミリシルアルコール、セチルアルコールであり、この際、グリセリンが有利である。
異なったエステル及び/又は油の混合物を使用することもできる。
成分C)は、物質1グラム当たり、130〜180及び特に120〜200mgの沃素価(DIN53995による)に相応する不飽和脂肪酸割合を含有することが有利である。
前記の油又は/及びエステルへのエポキシド官能基の導入は、これとエポキシド化試剤、例えば、過酸、例えば、過酢酸との反応を介して行なわれる。この種類の反応は当業者に公知であるので、これに関する更なる記載は必要ない。
本発明による成形材料は、成分D)として、他の添加剤及び加工助剤0〜60、特に50質量%まで含有することができる。
本発明による成形材料は、成分D)として、成分C)とは異なっている、10〜40、有利に16〜22個のC‐原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸と、2〜40、有利に2〜6個のC‐原子を有する脂肪族飽和アルコール又はアミンとの、少なくとも1種のエステル又はアミン0〜5、有利に0.05〜3及び特に0.1〜2質量%を含有する。
カルボン酸は、1‐又は2‐価であってよい。例として、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカンジ酸、ベヘン酸及び、特に有利にステアリン酸、カプリン酸及びモンタン酸(30〜40個のC‐原子を有する脂肪酸の混合物)が挙げられる。
脂肪族アルコールは、1‐〜4‐価であってよい。アルコールの例は、n‐ブタノール、n‐オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリットであり、この際、グリセリン及びペンタエリスリットが有利である。
脂肪族アミンは、1‐〜3‐価であってよい。その例は、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6‐アミノヘキシル)アミンであり、この際、エチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミンが特に有利である。有利なエステル又はアミドは、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、エチレンジアミンジステアレート、グリセリンモノパルミトレート、グリセリントリラウレート、グリセリンモノベヘネート及びペンタエリスリットテトラステアレートに相応する。
異なったエステル又はアミドの混合物又はエステルをアミドを組み合わせて使用することもでき、この際、混合比は任意である。
常用の添加剤D)は、例えば、ゴム可塑性重合体(しばしば、衝撃強度変性体、エラストマー又はゴムとしても表示される)40質量%まで、有利に30質量%までの量である。
この際、極めて一般的に、少なくとも2種の次のモノマーから有利に構成される共重合体が重要である:エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、ビニルアセテート、スチロール、アクリルニトリル及びアルコール成分中に1〜18個のC‐原子を有するアクリル‐又はメタクリル酸エステル。
この種類のポリマーは、例えば、ホーベン‐ウイル(Houben - Weyl)、有機化学の方法(Methoden der organischen Chemie)、14/1巻(Georg - Thieme - Verlag, Stuttgart, 1961)、392〜406頁、及びブックナル(C. B. Bucknall)の文献、"強化プラスチック(Toughened Plastics)"(Applied Science Publishers, London, 1977)に記載されている。
次に、そのようなエラストマーの有利な若干の種類を提示する。
そのようなエラストマーの有利な種類は、いわゆる、エチレン‐プロピレン(EPM)又はエチレン‐プロピレン‐ジエン‐(EPDM)‐ゴムである。
EPM‐ゴムは、一般には、もはや実際には二重結合を有しないが、EPDM‐ゴムは1〜20個の二重結合/100個のC‐原子を有し得る。
EPDM−ゴムのジエン‐モノマーとして、例えば、共役ジエン、例えば、イソプレン及びブタジエン、5〜25個のC‐原子を有する非‐共役ジエン、例えば、ペンタ‐1,4‐ジエン、ヘキサ‐1,4‐ジエン、ヘキサ‐1,5‐ジエン、2,5‐ジメチルヘキサ‐1,5−ジエン及びオクタ‐1,4‐ジエン、環状ジエン、例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン及びジシクロペンタジエン及びアルケニルノルボルネン、例えば、5‐エチリデン‐2‐ノルボルネン、5‐ブチリデン‐2‐ノルボルネン、2‐メタリル‐5‐ノルボルネン、2‐イソプロペニル‐5−ノルボルネン及びトリシクロジエン、例えば、3‐メチルトリシクロ(5.2.1.0.2.6)‐3,8‐デカジエン又はその混合物が挙げられる。ヘキサ‐1,5‐ジエン、5‐エチリデンノルボルネン及びジシクロペンタジエンが有利である。EPDM−ゴムのジエン含量は、ゴムの全質量に対して、有利に0.5〜50、特に1〜8質量%である。
EPM‐又はEPDM‐ゴムは、有利に反応性カルボン酸又はその誘導体とグラフト結合していてもよい。ここで、例えば、アクリル酸、メタクリル酸及びその誘導体、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、及び無水マレイン酸が挙げられる。
有利なゴムのもう1つの群は、エチレンとアクリル酸及び/又はメタクリル酸及び/又はこれらの酸のエステルとのコポリマーである。ゴムは、付加的に更に、ジカルボン酸、例えば、マレイン酸及びフマル酸又はこれらの酸の誘導体、例えば、エステル及び無水物、及び/又はエポキシ‐基含有のモノマーを含有することができる。このジカルボン酸誘導体又はエポキシ基含有モノマーは、有利に、一般式I又はII又はIII又はIVのジカルボン酸‐又はエポキシ基含有モノマーの、モノマー混合物への添加によって、ゴム中に組込まれる。
Figure 0005174465
[式中、R〜Rは、水素又は1〜6個のC‐原子を有するアルキル基であり、mは0〜20の整数であり、gは0〜10の整数であり、かつpは0〜5の整数である]。
基R〜Rは水素を表わすことが有利であり、この際、mは0又は1であり、かつgは1である。相応する化合物は、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、アリルグリシジルエーテル及びビニルグリシジルエーテルである。
有利な式I、II及びIVの化合物は、マレイン酸、無水マレイン酸及びアクリル酸及び/又はメタクリル酸のエポキシ基含有エステル、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート及び三級アルコールとのエステル、例えば、t‐ブチルアクリレートである。後者は、遊離カルボキシル基を有しないが、その特性において遊離酸に近いので、潜在性カルボキシル基を有するモノマートして表示される。
コポリマーは、有利に、エチレン50〜98質量%、エポキシ基含有モノマー及び/又はメタクリル酸及び/又は酸アンヒドリド基含有モノマー0.1〜20質量%及び(メタ)アクリル酸エステル残量を含む。
次の成分を含む共重合体が特に有利である:
エチレン50〜98、特に55〜95質量%、
グリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリレート、(メタ)アクリル酸及び/又は無水マレイン酸0.1〜40、特に0.3〜20質量%、及び
n‐ブチルアクリレート及び/又は2‐エチルヘキシルアクリレート1〜45、特に10〜40質量%。
他の有利なアクリル‐及び/又はメタクリル酸のエステルは、メチル‐、エチル‐、プロピル‐及びi‐又はt‐ブチルエステルである。
その他に、ビニルエステル及びビニルエーテルをコモノマーとして使用することもできる。
前記のエチレンコポリマーは自体公知の方法で、有利に、高圧及び高められた温度下での、統計的共重合によって製造され得る。相応する方法は一般に公知である。
有利なエラストマーは乳化重合体でもあり、その製造は、例えば、Blackleyにおける文献"乳化重合(Emulsion Polymerization)"に記載されている。使用可能な乳化剤及び触媒は自体公知である。
基本的には、均一に構成されたエラストマー、しかし又はシェル構造を有するそれを使用することができる。シェル様構造は、単一モノマーの添加‐順序によって決定される;ポリマーの形態論もこの添加順序によって影響される。
ここで、エラストマーのゴム部分を製造するためのモノマーとして、単に代表的に、アクリレート、例えば、n‐ブチルアクリレート及び2‐エチルヘキシルアクリレート、相応するメタクリレート、ブタジエン及びイソプレン及びその混合物が挙げられる。これらのモノマーを、他のモノマー、例えば、スチロール、アクリルニトリル、ビニルエーテル及び他のアクリレート又はメタクリレート、例えば、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート及びプロピルアクリレートと共重合させることができる。
エラストマーの軟質‐又はゴム相(ガラス転移温度0℃以下を有する)は、核、外側被覆又は中間シェル(2枚以上のシェル構造を有するエラストマーの場合)であってよい;多層シェルのエラストマーの場合には、数層のシェルはゴム相を含むこともできる。
エラストマーの構造に、ゴム相の他に更に1種以上の硬質成分(ガラス転移温度20℃以上を有する)が関与している場合には、これは、一般に、主モノマーとして、スチロール、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、α‐メチルスチロール、p‐メチルスチロール、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート及びメチルメタクリレートの重合によって製造され得る。この際、その他に僅少割合の他のコモノマーを使用することもできる。
若干の場合には、表面に反応基を有する乳化重合体を使用することが有利であることが判明した。この種類の基は、例えば、エポキシ‐、カルボキシル‐、潜在性カルボキシル‐、アミノ‐又はアミド基及び、次の一般式のモノマーを併用することによって導入され得る官能基である:
Figure 0005174465
[式中、置換基は、次の意味を有することができる:
10は、水素又はC‐〜C‐アルキル基を表わし、
11は、水素、C‐〜C‐アルキル基又はアリール基、特にフェニルを表わし、
12は、水素、C‐〜C10‐アルキル‐、C‐〜C12‐アリール基又は‐OR13を表わし、
13は、場合によりO‐又はN‐含有基で置換されていてよいC‐〜C‐アルキル‐又はC‐〜C12‐アリール基をあらわし、
Xは、化学結合、C‐〜C10‐アルキレン‐又はC‐〜C12‐アリーレン基又は
Figure 0005174465
を表わし、
Yは、O‐Z又はNH‐Zを表わし、かつ
Zは、C‐〜C10‐アルキレン‐又はC‐〜C12‐アリーレン基を表わす]。
また、EP‐A208187に記載されたグラフトモノマーは、表面への反応基の導入に好適である。
更なる例として、アクリルアミド、メタクリルアミド及びアクリル酸又はメタクリル酸の置換エステル、例えば、(N‐t‐ブチルアミノ)‐エチルメタクリレート、(N,N‐ジメチルアミノ)エチルアクリレート、(N,N‐ジメチルアミノ)‐メチルアクリレート及び(N,N‐ジエチルアミノ)エチルアクリレートが更に挙げられる。
更に、ゴム相の粒子は架橋結合していてもよい。架橋結合剤として作用するモノマーは、例えば、ブタ‐1,3‐ジエン、ジビニルベンゾール、ジアリルフタレート及びジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート及びEP‐A50265に記載された化合物である。
更に、いわゆる、グラフト結合モノマー(graft - linking monomers)、即ち、重合の際に異なった速度で反応する2個以上の重合可能な二重結合を有するモノマーを使用することもできる。少なくとも1個の反応基は、残余モノマーとほぼ同じ速度で重合するが、他の反応基(又は複数の反応基)は、例えば、明らかにより遅く重合する化合物を使用することが有利である。異なった重合速度は、ゴム中に一定割合の不飽和二重結合をもたらす。引き続き、そのようなゴム上にもう1つの相をグラフト結合させる場合には、ゴム中に存在する二重結合は、化学結合の形成下に、少なくとも部分的にグラフトモノマーと反応し、即ち、グラフト結合相は、少なくとも部分的に化学結合を介してグラフト基体と結合する。
そのようなグラフト結合モノマーの例は、アリル基を有するモノマー、特に、エチレン系不飽和カルボン酸のアリルエステル、例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート又はこれらのジカルボン酸の相応するモノアリル化合物である。その他に、多数の更なる好適なグラフト結合モノマーがある;ここで、より詳細については、例えば、US‐PS4148846に参照される。
衝撃強度変性ポリマーのこの架橋結合モノマーの割合は、衝撃強度変性ポリマーに対して、一般に5質量%まで、有利に3質量%以下である。
次に、若干の有利な乳化重合体を挙げる。ここで先ず、次の構造を有する1個の核及び少なくとも1個の外側シェルを有するグラフト重合体を挙げることができる:
Figure 0005174465
40質量%までの量のグラフト重合体、特にABS‐及び/又はASA‐ポリマーは、有利にPBTの衝撃強度変性化のために、場合により、ポリエチレンテレフタレート40質量%までと混合して使用される。相応するブレンド‐生成物は、商標ウルトラデュール(Ultradur)(登録商標)S(以前は、BASF AG のUltrablend(登録商標)S)で得られる。
多層シェル構造を有するグラフト重合体の代わりに、ブタ‐1,3‐ジエン、イソプレン及びn‐ブチルアクリレート又はそのコポリマーを含む、均一の、即ち、単層シェルのエラストマーを使用することもできる。この生成物は、架橋結合モノマー又は反応基を有するモノマーの併用によって製造することもできる。
有利な乳化重合体の例は、n‐ブチルアクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマー、n‐ブチルアクリレート/グリシジルアクリレート‐又はn‐ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート‐コポリマー、n‐ブチルアクリレートを含む又はブタジエンベースの内核及び前記のコポリマー及び反応基をもたらすコモノマーとエチレンとのコポリマーを含む外側被覆を有するグラフト重合体である。
前記のエラストマーは、他の慣用方法、例えば、懸濁重合によって製造することもできる。
例えば、DE‐A3725576、EP‐A235690、DE‐A3800603及びEP‐A319290に記載されているシリコンゴムが同様に有利である。
当然、前記した種類のゴムの混合物を使用することもできる。
繊維‐又は粒子状の充填剤D)として、炭素繊維、ガラス繊維、ガラス球、非晶質珪酸、アスベスト、珪酸カルシウム、メタ珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、白亜、粉末石英、雲母、硫酸バリウム及び長石が挙げられ、これらは50質量%まで、特に40%までの量で使用される。
有利な繊維状の充填剤として、炭素繊維、アルアミド‐繊維及びチタン酸カリウム‐繊維が挙げられ、この際、E‐ガラスとしてのガラス繊維が特に有利である。これらは、商慣習の形で、ロービング又はチョップトグラスとして使用され得る。
繊維状の充填剤は、熱可塑性樹脂とのより良好な相容性のために、シラン化合物で表面的に予備処理されていてよい。
好適なシラン化合物は、次の一般式のものである:
Figure 0005174465
[式中、置換基は次の意味を有する:
Xは、NH‐、
Figure 0005174465
HO‐であり、
nは、2〜10の整数、有利に3〜4であり、
mは、1〜5の整数、有利に1〜2であり、
kは、1〜3の整数、有利に1である]。
有利なシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン及び置換基Xとしてグリシジル基を有する相応するシランである。
シラン化合物は、一般に0.05〜5、有利に0.5〜1.5及び特に0.8〜1質量%(Dに対して)の量で表面被覆のために使用される。
針状鉱物性充填剤も好適である。
本発明の意における針状鉱物性充填剤とは、強く際立った針状特性を有する鉱物性充填剤が解される。例として、針状珪灰石が挙げられる。鉱物は、L/D(長径)‐比8:1〜35:1、有利に8:1〜11:1を有する。鉱物性充填剤は、場合により、前記のシラン化合物で予備処理されていてよい;しかし、予備処理は絶対に必要ということではない。
他の充填剤として、カオリン、焼成カオリン、珪灰石、滑石及び白亜が挙げられる。
本発明による熱可塑性成形材料は、成分D)として、常用の加工助剤、例えば、安定剤、酸化遅延剤、熱分解及び紫外線による分解に抗する助剤、滑剤及び離型剤、色料、例えば、染料及び顔料、核化剤、軟化剤等を含有することができる。
酸化遅延剤及び熱安定剤の例として、熱可塑性成形材料の質量に対して、1質量%までの濃度で、立体障害フェノール及び/又はホスフィット、ヒドロキノン、芳香族二級アミン、例えば、ジフェニルアミン、これらの群の様々に置換された代表物及びその混合物が挙げられる。
成形材料に対して、一般に2質量%までの量で使用されるUV‐安定剤として、様々な置換レゾルシン、サリシレート、ベンゾトリアゾール及びベンゾフェノンが挙げられる。
色料として、無機顔料、例えば、二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄及びカーボンブラック、更に有機顔料、例えば、フタロシアニン、キナクリドン、ペリレン及び染料、例えば、ニグロシン及びアントラキノンを添加することができる。
核化剤として、フェニルホスフィン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、二酸化珪素及び有利に滑石を使用することができる。
他の滑剤及び離型剤は、通常、1質量%までの量で使用される。長鎖の脂肪酸(例えば、ステアリン酸又はベヘン酸)、その塩(例えば、ステアリン酸Ca又は‐Zn)又はモンタン蝋(28〜32個のC‐原子の鎖長を有する直鎖状の飽和カルボン酸を含む混合物)及びモンタン酸Ca又は‐Na及び低分子のポリエチレン‐又はポリプロピレン蝋が有利である。
軟化剤の例として、フタル酸ジオクチルエステル、フタル酸ジベンジルエステル、フタル酸ブチルベンジルエステル、炭化水素油、N‐(n‐ブチル)ベンゾールスルホンアミドが挙げられる。
本発明による成形材料は、更に弗素含有エチレン重合体0〜2質量%を含有することができる。この際、55〜76質量%、有利に70〜76質量%の弗素含量を有するエチレンの重合体が重要である。
その例は、ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)、テトラフルオルエチレンヘキサフルオルプロピレン‐コポリマー又は共重合可能なエチレン系不飽和モノマーの比較的少ない割合を有する(通常、50質量%まで)テトラフルオルエチレン‐共重合体である。これらは、例えば、Schildknecht著、"ビニル及び関連ポリマー(Vinyl and Related Polymers)"、Wiley - Verlag、1952、484〜494頁及びWall著、"フルオルポリマーズ(Fluorpolymers)"(Wiley Interscience, 1972)に記載されている。
この弗素含有エチレン重合体は、成形材料中に均一に分配されていて、有利に0.05〜10μm、特に0.1〜5μmの範囲の粒度d50(数平均値)を有する。この僅少な粒度は、特に有利に、弗素含有エチレン重合体の水性分散液の使用及びポリエステル溶融物へのその加入混合によって達成される。
本発明による熱可塑性成形材料は、自体公知の方法により、出発成分を通常の混合装置、例えば、スクリュー押出機、ブラベンダー‐ミル又はバンバリー‐ミル中で混合させ、引き続き、押し出すことによって製造することができる。押出し後に、押出物を冷却させ、粉砕することができる。単一成分を予備混合させ、次いで、残りの出発成分を単独で及び/又は同様に混合させて添加することもできる。混合温度は、通例、230〜290℃である。
もう1つの有利な作業方法により、成分B)及びC)及び場合によりD)をプレポリマーと混合させ、調製しかつ粉砕することができる。引き続き、得られる顆粒を、固相で、不活性ガス下に、連続的又は不連続的に、成分A)の融点以下の温度で、所望の粘度まで縮合させる。
本発明による熱可塑性成形材料は、同時に良好な機械性で、良好な流動性を特徴とする。
特に、単一成分の加工は(団塊化又は焼付きをせずに)問題なく、かつ短時間の周期で可能であり、従って、特に薄い壁の構造部材が使用され、この際、構造被覆は極めて僅少である。
選択された配合物の形態学は、透過型電子顕微鏡法によって検査された。ブレンド中の粒子の良好な分散が示される。粒度20〜500nmが認められた。添加物の典型的な滲出は最少化された。
これは、特に、プラグ、スイッチ、容器部材、容器蓋、前照灯枠(ベゼル)、シャワーヘッド、装備品、火のし、ロータリースイッチ、炉ボタン、フライヤー蓋、ドア取手、(背面‐)鏡容器、(後部‐)風防ワイパー、光伝導マントルとして使用するための、任意の種類の繊維、シート及び成形体の製造に好適である。

成分A:
粘度数VZ130ml/g及びカルボキシル末端基含量34mva/kgを有するポリブチレンテレフタレート(BASF AG のUltradur(登録商標)B 4500)(フェノール/o‐ジクロルベンゾールを含む0.5質量%の溶液中で測定されたVZ)、25℃で1:1‐混合物。
ポリカーボネートB1の製法
一般的作業法
攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を備えた三頸フラスコ中で、表1により、多官能アルコールをジエチルカーボネートと当量で混合させ、触媒250ppm(アルコールの量に対して)を添加した。引き続き、混合物を攪拌下に100℃に加熱し、★印の実験では140℃に加熱し、この温度で2時間(h)攪拌した。この際、反応時間の経過と共に、遊離されるモノアルコールの発生する蒸気冷却によって制限される反応混合物の温度は下がる。ここで、還流冷却器を下降冷却器で交換し、エタノールを留去させ、かつ反応混合物の温度を徐々に160℃にまで高めた。
留去エタノールを、冷却丸底フラスコ中に集め、秤量し、変換率を理論的に可能な完全変換率に対して%で調査した(表1参照)。
反応生成物を、引き続き、ゲル透過クロマトグラフィーによって分析し、溶離剤はジメチルアセトアミドであり、標準としてポリメチルメタクリレート(PMMA)を使用した。
Figure 0005174465
成分C:エポキシド化大豆油(エポキシド含量:約8質量%)
(Firma Cognis GmbH のEdenol(登録商標)D 81)。
成分D:平均厚10μmのガラス繊維(エポキシシラン化サイズ剤)。
成形材料の製造
成分A)〜D)を、2本スクリュー押出機上250〜260℃で混合させ、水浴中に押出した。顆粒化及び乾燥後に、射出成形機上で試験体を射出させ、試験した。
顆粒を、ISO527‐2により、ダンベル型試験片に射出し、引張強度試験を実施した。更に、ISO179‐2により衝撃強度を測定し、粘度(DIN53728によるPBT用の溶剤フェノール/1,2‐ジクロルベンゾール(1:1)ISO1628)、MVR(ISO1133)及び流動性を試験し、防火性をUL94により測定した。
本発明による組成物及び測定の結果は、表から引用される。
Figure 0005174465
Figure 0005174465

Claims (14)

  1. 以下の
    A)少なくとも1種の熱可塑性ポリエステル10〜98.9質量%、
    B)B1)少なくとも1種の高−又は超分枝鎖ポリカーボネート又は
    B2)x官能性カルボン酸及びy官能性アルコールから構成される縮合物である少なくとも1種の型A(ここで、xは少なくとも1.1であり、かつyは少なくとも2.1である)の高−又は超分枝鎖ポリエステル
    又はその混合物0.01〜50質量%、
    C)少なくとも1種のエポキシド化天然油又は脂肪酸エステル又はその混合物0.1〜10質量%、
    D)他の添加剤0〜60質量%
    (この際、成分A)〜D)の質量%の合計は100%である)を含有する熱可塑性成形材料。
  2. 成分B)の量が0.7〜10質量%である、請求項1に記載の熱可塑性成形材料。
  3. 成分B1)は、数平均分子量M100〜15000g/モルを有する、請求項1又は2に記載の熱可塑性成形材料。
  4. 成分B1)は、ガラス転移温度Tg−80℃〜140℃を有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  5. 成分B1)は、23℃での粘度(mPas)(DIN53019による)50〜200000を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  6. 成分B1)は、1〜600mgKOH/ポリカーボネートgのOH−価(DIN53240、2部)を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  7. 成分B2)は、数平均分子量M300〜30000g/モルを有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  8. 成分B2)は、ガラス転移温度Tg−50℃〜140℃を有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  9. 成分B2)は、0〜600mgKOH/ポリエステルgのOH−価(DIN53240)を有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  10. 成分B2)は、0〜600mgKOH/ポリエステルgのCOOH−価(DIN53240)を有する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  11. 成分B2)は、0以上の少なくとも1種のOH−価又はCOOH−価を有する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  12. 成分B1):B2)の比は1:20〜20:1である、請求項1から11までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料。
  13. 任意の型の繊維、シート及び成形体の製造のための、請求項1から11までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料の使用。
  14. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形材料から得られる、任意の型の繊維、シート及び成形体。
JP2007550716A 2005-01-14 2005-12-31 加水分解耐性を有する流動性ポリエステル Expired - Fee Related JP5174465B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102005002044.5 2005-01-14
DE102005002044A DE102005002044A1 (de) 2005-01-14 2005-01-14 Fließfähige Polyester mit Hydrolyseschutz
PCT/EP2005/014165 WO2006074818A1 (de) 2005-01-14 2005-12-31 FLIEßFÄHIGE POLYESTER MIT HYDROLYSESCHUTZ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008527122A JP2008527122A (ja) 2008-07-24
JP5174465B2 true JP5174465B2 (ja) 2013-04-03

Family

ID=36337561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007550716A Expired - Fee Related JP5174465B2 (ja) 2005-01-14 2005-12-31 加水分解耐性を有する流動性ポリエステル

Country Status (11)

Country Link
US (2) US20080139712A1 (ja)
EP (1) EP1841822B1 (ja)
JP (1) JP5174465B2 (ja)
KR (1) KR101246527B1 (ja)
CN (2) CN102408682B (ja)
AT (1) ATE552307T1 (ja)
BR (1) BRPI0519853B1 (ja)
DE (1) DE102005002044A1 (ja)
ES (1) ES2383452T3 (ja)
MY (1) MY148346A (ja)
WO (1) WO2006074818A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004051241A1 (de) 2004-10-20 2006-05-04 Basf Ag Fließfähige Polyamide mit hyperverzweigten Polyestern/Polycarbonaten
DE102005002044A1 (de) 2005-01-14 2006-07-20 Basf Ag Fließfähige Polyester mit Hydrolyseschutz
DE102005034999A1 (de) * 2005-07-22 2007-01-25 Basf Ag Fließfähige Polyester mit Polyesterelastomeren
US20080132631A1 (en) * 2006-12-01 2008-06-05 Natarajan Kavilipalayam M Hydrolysis-resistant thermoplastic polymer
CA2670987C (en) 2006-12-15 2016-07-19 Basf Se Polymer dispersions comprising highly branched polycarbonates
US20110152457A1 (en) * 2009-12-17 2011-06-23 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyester Compositions with Good Melt Rheological Properties
US20110152456A1 (en) * 2009-12-17 2011-06-23 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyester Compositions with Good Melt Rheological Properties
EP3143088B1 (de) 2014-05-13 2018-06-20 Covestro Deutschland AG Hydrolysestabile polycarbonat-polyester-zusammensetzungen
CN111032782A (zh) * 2017-08-15 2020-04-17 巴斯夫欧洲公司 包含表面改性的硅酸盐的注射成型制品
CA3077332A1 (en) * 2017-10-02 2019-04-11 Basf Se Container made from polybutylene terephthalate having a low oxygen permeability
CN112538240B (zh) * 2020-11-30 2022-07-19 金发科技股份有限公司 一种聚碳酸酯/pct聚酯组合物及其制备方法和应用
CN113493598B (zh) * 2021-08-16 2022-11-01 中国科学院长春应用化学研究所 一种生物降解聚酯及其制备方法
CN118284666A (zh) * 2021-11-22 2024-07-02 巴斯夫欧洲公司 一种热塑性混合料

Family Cites Families (109)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA733567A (en) 1966-05-03 G. Williams Albert Spinning of fibers from oxymethylene polymers
DE222868C (ja) 1907-11-05 1910-06-07
US3479314A (en) * 1960-07-22 1969-11-18 Celanese Corp Oxymethylene polymer composition and fiber produced therefrom
US3305605A (en) * 1964-02-04 1967-02-21 Union Carbide Corp Compositions containing polycarbonate plasticizers
NL6710503A (ja) 1966-08-06 1968-02-07
US3491048A (en) 1967-09-11 1970-01-20 Donald E Sargent Silicone oil modified oxymethylene polymer
SU519449A1 (ru) 1973-02-20 1976-06-30 Киевский технологический институт легкой промышленности Термопластична формовочна композици
GB1458561A (en) 1974-03-07 1976-12-15 Mitsubishi Rayon Co Polyester fibres having excellent dyeability
US4002581A (en) * 1975-12-08 1977-01-11 General Electric Company Foamed thermoplastic compositions of a linear polyester and an ionically crosslinked copolymer
DE2703051A1 (de) 1977-01-26 1978-07-27 Bayer Ag Hydrophile polyesterfaeden
JPS53130351A (en) * 1977-04-18 1978-11-14 Toyobo Petcord High tenacity polyester textile goods for reinforcing rubber wares
US4239677A (en) * 1979-01-08 1980-12-16 General Electric Company Modified polyester compositions
US4212791A (en) 1979-02-23 1980-07-15 Rohm And Haas Poly(alkyleneterephthalate) molding compositions containing oligomeric polyester and segmented copolyester-polyether elastomer
US4351916A (en) * 1980-09-09 1982-09-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyoxymethylene molding blends
DE3039114A1 (de) 1980-10-16 1982-05-13 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Thermoplastische polyester-formmassen mit verbesserter zaehigkeit
DE3524234A1 (de) * 1985-07-06 1987-01-08 Bayer Ag Neue pfropfpolymerisate und deren abmischungen mit polyamiden
US5250595A (en) * 1985-12-25 1993-10-05 Kanegafuchi Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Flame-retardant resin composition
DE3606982A1 (de) 1986-03-04 1987-09-10 Bayer Ag Pfropfpolymerisate auf kautschukpolymeren mit blockartiger struktur
DE3703790A1 (de) * 1987-02-07 1988-08-18 Hoechst Ag Kontinuierliches verfahren zur entfernung instabiler anteile aus rohem oxymethylencopolymerisat
DE3725576A1 (de) 1987-08-01 1989-02-09 Bayer Ag Formmassen aus aromatischem polyester und gepfropftem silikonkautschuk
JPH01146958A (ja) 1987-12-04 1989-06-08 Polyplastics Co 熱可塑性樹脂組成物
DE3800603A1 (de) * 1988-01-12 1989-07-20 Bayer Ag Formmassen aus aromatischen polyestern, vinyl-copolymerisaten und gepfropftem siliconkautschuk
DE68917352D1 (de) 1988-04-20 1994-09-15 Kuraray Co Trimethylolheptane und ihre Anwendung.
DE3924869A1 (de) 1989-07-27 1991-01-31 Basf Ag Flammgeschuetzte thermoplastische formmassen
US5157076A (en) * 1989-12-07 1992-10-20 The B.F. Goodrich Company Thermoplastic elastomers with improved abrasion resistance
US5136014A (en) * 1990-06-22 1992-08-04 E. I. Du Pont De Nemours And Company Hyperbranched polyesters
EP0484737B1 (de) 1990-11-09 1997-01-02 BASF Aktiengesellschaft Thermoplastische Formmassen
EP0558556B1 (en) * 1990-11-19 1997-04-23 Cornell Research Foundation, Inc. Hyperbranched polyesters
US5314949A (en) * 1991-01-24 1994-05-24 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Polycarbonate resin composition
DE4139962A1 (de) * 1991-12-04 1993-06-09 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen, De Blockcopolymere aus acrylat- und methacrylateinheiten
AU661794B2 (en) * 1992-10-21 1995-08-03 Bayer Aktiengesellschaft A sheathing material for optical fibres, based on polyalkylene terephthalate/polycarbonate
DE4307392C2 (de) 1993-03-10 2001-03-29 Klaus Bloch Monofil mit erhöhter Hydrolysebeständigkeit auf Basis Polyester für die Verwendung in technischen Geweben und Verfahren zu dessen Herstellung
JP3017376B2 (ja) 1993-06-18 2000-03-06 ポリプラスチックス株式会社 高重合度ポリオキシメチレン3元共重合体の製造方法
JP3989028B2 (ja) * 1993-08-10 2007-10-10 日本ペイント株式会社 水性塗料組成物およびそれを用いる塗装方法
DE4327245A1 (de) * 1993-08-13 1995-02-16 Hoechst Ag Verfahren zur Herstellung von Polyacetalen
DE4328004A1 (de) 1993-08-20 1995-02-23 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von schlagzähen und transparenten thermoplastischen Werkstoffen und Mittel hierfür
US5480944A (en) * 1993-08-23 1996-01-02 Alliedsignal Inc. Interpenetrating blends of linear polymers and compatible fractal polymers
US5552224A (en) 1993-11-22 1996-09-03 The Dow Chemical Company Carbonate blend polymer compositions comprising a high molecular weight branched carbonate polymer component and methods for their preparation
DE4401055A1 (de) * 1994-01-15 1995-07-20 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von thermoplastischen Polyestern mit niedrigem Carboxylendgruppengehalt
US5348699A (en) * 1994-03-02 1994-09-20 Eastman Chemical Company Fibers from copolyester blends
US5510398A (en) 1994-04-07 1996-04-23 General Electric Company Highly filled extruded thermoplastic compositions having a speckled surface appearance
EP0682057A1 (en) 1994-05-09 1995-11-15 Dsm N.V. Process for improvement of the processing characteristics of a polymer composition and polymer compositions obtained therefrom
DE19512407A1 (de) * 1995-04-03 1996-10-10 Basf Ag Flammgeschützte thermoplastische Formmassen
JP3723576B2 (ja) * 1995-08-31 2005-12-07 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 低いヘイズ値を有する熱可塑性の成形用材料
JP3115515B2 (ja) * 1995-10-03 2000-12-11 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法
NL1001753C2 (nl) * 1995-11-28 1997-05-30 Dsm Nv Samenstelling omvattende een kunststof en een additief.
GB2308363A (en) * 1995-12-22 1997-06-25 Courtaulds Coatings Dendritic Polymers
SE509240C2 (sv) 1996-05-28 1998-12-21 Perstorp Ab Termoplastisk kompound bestående av en termoplastisk polymer bunden till en dendritisk eller hyperförgrenad makromolekyl samt komposition och produkt därav
DE19648503A1 (de) 1996-11-22 1998-05-28 Basf Ag Flammgeschützte thermoplastische Formmassen
GB2324797A (en) 1997-05-02 1998-11-04 Courtaulds Coatings Hyperbranched polymers
DE19745921A1 (de) * 1997-10-17 1999-04-22 Basf Ag Verwendung von hochmolekularen Polyesterformmassen
DE19814529A1 (de) * 1998-04-01 1999-10-07 Basf Ag Polyalkylenarylate mit hohem Carbonylendgruppengehalt
US6252025B1 (en) * 1998-08-11 2001-06-26 Eastman Kodak Company Vinyl hyperbranched polymer with photographically useful end groups
DE19913533A1 (de) * 1999-03-25 2000-09-28 Bayer Ag Hochverzweigte Polykondensate
DE19930527A1 (de) 1999-07-01 2001-01-04 Basf Ag Polyester/Polycarbonat Blends
DE19953950A1 (de) 1999-11-09 2001-05-10 Basf Ag Fließfähige Polyamide
DE19956539A1 (de) * 1999-11-24 2001-05-31 Basf Ag Thermisch stabile Polyesterformmassen
DE10006037A1 (de) * 2000-02-10 2001-08-16 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyoxymethylenen
US6497959B1 (en) * 2000-03-30 2002-12-24 General Electric Company Use of dendrimers as a processing aid and surface modifier for thermoplastic resins
US7015261B1 (en) 2000-11-17 2006-03-21 Arkema Inc. Impact modifier combination for polymers
US6319576B1 (en) 2000-11-20 2001-11-20 The Coca-Cola Company Method to increase the crystallization rate of polyesters
DE10064335A1 (de) * 2000-12-21 2002-07-04 Degussa Leichtfließende Polyester-Formmasse
US6534600B2 (en) * 2001-03-26 2003-03-18 Michigan Molecular Institute Hyperbranched polyureas, polyurethanes, polyamidoamines, polyamides and polyesters
JP2002294060A (ja) * 2001-03-28 2002-10-09 Teijin Ltd 熱可塑性樹脂組成物
DE10132928A1 (de) 2001-07-03 2003-01-16 Buehler Ag Modifizierte nachkondensierte Polyester
DE10136911A1 (de) 2001-07-30 2003-02-20 Buehler Ag Modifizierte nachkondensierte Polyester
US6541599B1 (en) * 2001-07-31 2003-04-01 Eastman Kodak Company Process for manufacture of soluble highly branched polyamides, and at least partially aliphatic highly branched polyamides obtained therefrom
DE10147712A1 (de) 2001-09-27 2003-04-17 Basf Ag Verfahren zur Herstellung aliphatischer Polycarbonate
JP2003147174A (ja) * 2001-11-13 2003-05-21 Ge Plastics Japan Ltd バスタブ用熱可塑性樹脂組成物およびその用途
FR2833604B1 (fr) 2001-12-17 2004-03-12 Rhodianyl Composition polymere thermoplastique comprenant un copolyamide hyperbranche, et articles realises a partir de cette composition
FR2833603A1 (fr) 2001-12-17 2003-06-20 Rhodianyl Composition polymere thermoplastique comprenant un copolyamide hyperbranche, et articles realises a partir de cette composition
DE10163163A1 (de) * 2001-12-20 2003-07-03 Basf Ag Verfahren zur Herstellung hochfunktioneller, Hyperverzweigter Polyester durch enzymatische Veresterung
US6794450B2 (en) * 2002-03-06 2004-09-21 General Electric Company High flow compositions of compatibilized poly(arylene ether) polyamide blends
US7166657B2 (en) 2002-03-15 2007-01-23 Eastman Kodak Company Article utilizing highly branched polymers to splay layered materials
DE10219508A1 (de) * 2002-04-30 2003-11-13 Basf Ag Verfahren zur Herstellung hochfunktioneller, hyperverzweigter Polyester
DE10240817A1 (de) * 2002-08-30 2004-03-11 Basf Ag Verfahren zur Herstellung hyperverzweigter, wasserlöslicher Polyester
DE10251294B4 (de) 2002-11-04 2007-05-16 Ems Chemie Ag Polyamidformmasse und deren Verwendung
US7475241B2 (en) * 2002-11-22 2009-01-06 Cisco Technology, Inc. Methods and apparatus for dynamic session key generation and rekeying in mobile IP
DE10255044A1 (de) 2002-11-26 2004-06-03 Bayer Ag Verwendung von verzweigten Fließhilfsmitteln in hochfließfähigen Polymerzusammensetzungen
EP1424362A1 (en) 2002-11-27 2004-06-02 DSM IP Assets B.V. Process for preparing a composition
DE10260098A1 (de) 2002-12-19 2004-07-01 Basf Ag Elektrisch isolierende und wärmeleitfähige Polyesterformmassen
US7342059B2 (en) * 2003-01-13 2008-03-11 Eastman Chemical Company Polyester-polycarbonate blends useful for extrusion blow-molding
DE10304341A1 (de) * 2003-02-03 2004-08-12 Basf Ag Hydrolysebeständige Polyester
DE10315290A1 (de) * 2003-04-04 2004-10-14 Bayer Materialscience Ag Hochverzweigte Polycarbonate und Copolycarbonate mit verbesserter Fließfähigkeit, ihre Herstellung und Verwendung
US20040260035A1 (en) * 2003-06-11 2004-12-23 Issam Dairanieh Crystallizable thermoplastic resins and dendrimers with improved fabrication characteristics
FR2856693B1 (fr) 2003-06-26 2005-08-26 Rhodia Eng Plastics Srl Composition a base de matrice polyamide et/ou polyester et articles realises a partir de cette composition
DE10335959A1 (de) 2003-08-04 2005-02-24 Basf Ag Alkohole als Cokatalysatoren bei der POM-Herstellung
US7169880B2 (en) * 2003-12-04 2007-01-30 Eastman Chemical Company Shaped articles from cycloaliphatic polyester compositions
DE102004005657A1 (de) 2004-02-04 2005-08-25 Basf Ag Fließfähige Polyesterformmassen
DE102004005652A1 (de) 2004-02-04 2005-08-25 Basf Ag Fließfähige Polyesterformmassen
MY139705A (en) 2004-07-19 2009-10-30 Basf Ag Mixtures of hyperbranched polyesters with polycarbonates as additive for polyester molding compositions
DE102004038979A1 (de) 2004-08-10 2006-02-23 Basf Ag Schlagzähmodifizierte Polyester mit hyperverzweigten Polyestern
WO2006018179A1 (de) 2004-08-10 2006-02-23 Basf Aktiengesellschaft Polymerblends aus styrolcopolymeren und hyperverzweigten polycarbonaten oder polyestern
DE102004038976A1 (de) 2004-08-10 2006-02-23 Basf Ag Fließfähige Polyesterformmassen mit ASA/ABS und SAN
KR100616620B1 (ko) 2004-09-22 2006-08-28 삼성전기주식회사 이온풍을 이용한 무소음 고효율 방열장치
DE102004049342A1 (de) 2004-10-08 2006-04-13 Basf Ag Fließfähige Thermoplaste mit halogenfreiem Flammschutz
DE102004050025A1 (de) 2004-10-13 2006-04-20 Basf Ag Fließfähige Thermoplaste mit Halogenflammschutz
DE102004051241A1 (de) * 2004-10-20 2006-05-04 Basf Ag Fließfähige Polyamide mit hyperverzweigten Polyestern/Polycarbonaten
DE102004051214A1 (de) 2004-10-20 2006-05-04 Basf Ag Fließfähige Polyoxymethylene
FR2877659B1 (fr) 2004-11-08 2007-01-12 Reel Soc Par Actions Simplifie Dispositif elevateur, notamment pour permettre l'acces du personnel de maintenance aux differentes parties d'un avion
DE102004057867A1 (de) 2004-11-30 2006-06-01 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyoxymethylenen
DE102005002044A1 (de) 2005-01-14 2006-07-20 Basf Ag Fließfähige Polyester mit Hydrolyseschutz
DE102005004856A1 (de) 2005-02-01 2006-08-03 Basf Ag Fliessfähige Polyester mit Carbodilmid-Stabilisatoren
DE102005012482A1 (de) 2005-03-16 2006-09-21 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyoxymethylenen
DE102005027549A1 (de) 2005-06-14 2006-12-21 Basf Ag Mehrkomponentenformkörper mit Polyesterschichten
DE102005034980A1 (de) 2005-07-22 2007-01-25 Basf Ag Fasern und Flüssigkeitsbehälter aus PET
DE102005034999A1 (de) 2005-07-22 2007-01-25 Basf Ag Fließfähige Polyester mit Polyesterelastomeren
JP4175366B2 (ja) 2005-12-26 2008-11-05 富士ゼロックス株式会社 符号化装置および方法
ES2337954T3 (es) 2006-10-12 2010-04-30 Basf Se Masas moldeables de poliester termoconductivas.

Also Published As

Publication number Publication date
BRPI0519853A2 (pt) 2009-08-18
US20080139712A1 (en) 2008-06-12
ATE552307T1 (de) 2012-04-15
JP2008527122A (ja) 2008-07-24
EP1841822B1 (de) 2012-04-04
KR20070105985A (ko) 2007-10-31
CN101098934A (zh) 2008-01-02
CN102408682B (zh) 2013-11-13
KR101246527B1 (ko) 2013-03-26
US8501845B2 (en) 2013-08-06
DE102005002044A1 (de) 2006-07-20
CN102408682A (zh) 2012-04-11
ES2383452T3 (es) 2012-06-21
BRPI0519853B1 (pt) 2017-03-14
WO2006074818A1 (de) 2006-07-20
MY148346A (en) 2013-03-29
US20120202931A1 (en) 2012-08-09
EP1841822A1 (de) 2007-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5174465B2 (ja) 加水分解耐性を有する流動性ポリエステル
JP5361380B2 (ja) ポリエステルエラストマーを有する流動性ポリエステル
JP4709844B2 (ja) ハロゲン系防炎剤を含有する流動性熱可塑性プラスチック
US8362122B2 (en) Flowable polyesters with carbodiimide stabilizers
KR101294539B1 (ko) 섬유 및 pet 액체 용기
JP4630335B2 (ja) 超分枝化されたポリエステル/ポリカルボナートを有する耐衝撃性を改質したポリエステル
KR101192871B1 (ko) Asa/abs 및 san을 포함하는 유동성 폴리에스테르성형 조성물
CA2554038C (en) Fluid polyester moulding masses
JP4805926B2 (ja) ポリエステル成形材料のための超枝分かれしたポリエステルとポリカーボネートとの混合物
US20080207812A1 (en) Flowable Thermoplastic Material Containing Halogen Flameproffing Agents
KR20100105835A (ko) Gid/wit를 위한 열가소성 성형 물질의 용도
KR101294471B1 (ko) 할로겐 내화제를 함유하는 유동성 열가소성 물질
US20080097033A1 (en) Flowable Polyolefins

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080820

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101227

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110727

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20111027

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20111108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120808

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121023

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121228

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees