JP5173643B2 - 液晶パネルの処理方法および処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶パネルからガラス、酸化インジウムを回収する技術に関する。
詳しくは、廃液晶テレビもしくは液晶テレビ生産工程から発生する工場廃材としての廃液晶パネルを粉砕した粉砕物をバーナに供給し、火炎中で加熱することで原料粉に含有される液晶、偏光フィルムなどの有機物を燃焼除去し、かつカラーフィルター基板、アレイ基板に付着する透明電極をなす酸化インジウム・スズ(ITO)薄膜中の酸化インジウムを昇華させ、固形分として残るガラス粉を回収し、かつ酸化インジウムを凝縮して回収する技術に関する。
2012年以降、発生量が増加すると見込まれ、また、液晶テレビ生産工程からも発生する工場廃材としての廃液晶パネルの有効なリサイクル方法が望まれている。
液晶パネルは偏光板、カラーフィルタ基板、スペーサー、液晶、シール材、アレイ基板などから構成され、さらに詳しくは、偏光板はPVA,TAC,PETなどのフィルム材、カラーフィルター基板は無アルカリガラス、透明電極であるITO(5〜10%SnO−In)、顔料など、アレイ基板は無アルカリガラス、透明電極であるITO(5〜10%SnO−In)、TFT(Si,SiOx,SiNx,Ta,Mo,W,Al)などから構成されている。
廃液晶パネルを処理する方法として、特開2007−125459号公報に提案された発明がある。
この先行発明は、1)液晶パネルの破砕工程、2)有機物分解工程、3)金属および金属薄膜剥離工程、4)ガラスカレット分離工程、5)酸化物半導体分離工程で構成され、廃液晶パネルは破砕された後、酸化チタンに代表される酸化物半導体粉体と混合し、これを攪拌、350〜400℃に加熱することにより液晶などの有機物が完全に分解除去される。
つづいて、有機物を分解した液晶パネルの破砕物は塩酸などの酸性水溶液に浸漬され、破砕物上に残っている透明電極などの金属および金属薄膜が溶解剥離される。次に、ガラスカレットと金属溶解液および酸化物半導体粉末の混合物に分離された後、金属溶解液と酸化物半導体粉末が分離され、酸化物半導体粉末は再利用される。最後に金属溶解液から錫やインジウムを化学的もしくは電気化学的に分離回収するものである。
特開2007−125459号公報
廃液晶パネルの処理方法としては、最終処分場が逼迫している現状を鑑みると、埋め立て以外の処理方法が要求され、また処理方法としては、できるだけ簡便な処理方法が望ましい。
第二に、透明電極に使用されるITOは希少金属であるインジウムを含んでいるため、回収の必要に迫られている。また、無アルカリガラスも転用できることが望ましい。
第三に、液晶は自然には分解しにくいため、埋め立てよりも熱分解処理や燃焼処理することが望ましい。
しかし、透明電極などの金属および金属薄膜の除去に酸性溶液による溶解剥離を使用すると、回収されたガラスカレットに酸が残留し再使用に関して制限があること、酸を除去する場合には大掛かりな洗浄工程が必要となりコストアップ要因になることなどが問題となる。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、液晶パネルの粉砕物を、燃料と支燃性ガスとで形成された火炎中に供給し、加熱することで、液晶パネルに含まれる有機物を燃焼するとともに、液晶パネルに含まれる酸化インジウムを昇華して気体状とし、その後酸化インジウムを凝縮して固体状にして回収することを特徴とする液晶パネルの処理方法である。
請求項2にかかる発明は、前記火炎が形成された加熱炉内に希釈空気を導入し、その希釈空気導入量を調整することで、加熱炉内雰囲気温度を850℃以上1400℃以下に調整するとともに、前記加熱炉の後段に接続されたサイクロンとその後段に接続されたバグフィルターとの間に希釈空気を導入し、その希釈空気導入量を調整することで、前記バグフィルター入口での気流温度を850℃以下に調整することを特徴とする請求項1記載の液晶パネルの処理方法である。
請求項3にかかる発明は、液晶パネルに含まれる有機物を燃焼するとともに、液晶パネルに含まれる酸化インジウムを昇華して気体状とする加熱炉と、この加熱炉の天井に下向きに設置したバーナと、このバーナに連結した液晶パネル粉砕粉を貯蔵する原料フィーダーと、前記加熱炉の後段に接続したサイクロンと、サイクロンの後段に連結したバグフィルターを有し、
前記加熱炉に加熱炉内温度調整用の希釈空気導入ポートを設け、前記サイクロンとバグフィルターとの間にバグフィルター入口での気流温度を調整するための希釈空気導入ポートを設けたことを特徴とする液晶パネルの処理装置である。
本発明によれば、廃液晶パネルを埋め立て処理することなく、火炎中に廃液晶パネル粉砕粉を通過させるという単純なプロセスで処理することが可能となる。
また、透明電極をなす酸化インジウムは揮発製錬の原理で簡便に回収でき、ガラスカレットは酸を含まないために非鉄製錬プロセスやセメント原料としてリサイクルが可能となる。さらに、液晶やその他の有機物は燃焼火炎中で完全に燃焼、分解処理される。
図1は、本発明の液晶パネルの処理装置の一例を示すものである。
図1において、符号1は加熱炉を示す。この加熱炉1は、円筒形の縦型炉であって、その天井の中央にはバーナ2がその先端部を下向きにして設けられている。
このバーナ2には、液化石油ガス(LPG)などの燃料が燃料供給源3から流量調整されて供給されるようになっている。
また、バーナ2には空気、酸素富化空気、酸素などの支燃性ガス(酸化剤)が支燃性ガス供給源4から流量調節されて供給されるようになっている。
図中符号5は、原料フィーダーを示す。この原料フィーダー5には、廃液晶パネルを粉砕した粉砕物が貯蔵され、この粉砕物が時間当たり一定量掻き出され、空気などの搬送用気体に乗って管6を通り、バーナ2に送り込まれるようになっている。搬送用気体は、搬送用気体供給源7から流量調節されてバーナ2に送り込まれる。
加熱炉1のバーナ2の側方には、パイロットバーナー8が設けられている。このパイロットバーナー8にも、図示しない燃料供給源からのLPGなどの燃料と、図示しない支燃性ガス供給源からの空気、酸素富化空気、酸素などの支燃性ガスとがともに流量調整されて供給されるように構成されている。
加熱炉1の胴部には、その内部に希釈用空気を導入する複数の導入ポート9、9・・・が設けられており、これら導入ポート9、9・・・を介して希釈用空気が外部から加熱炉1内部に送り込まれ、加熱炉1内部雰囲気温度を調整することが出来るようになっている。
また、加熱炉1には、その内部雰囲気温度を計測する温度センサー10、10が取り付けられている。
加熱炉1の底部には、断熱構造のダクト11が接続され、このダクト11を通して加熱炉1からの固形分を伴った燃焼生成ガスがサイクロン12に送られるようになっている。サイクロン12の上部は断熱構造となっている。このサイクロン12では、燃焼排ガス中のガラスカレットが取り除かれる。
サイクロン12からのガスは、ダクト13を介してバグフィルター14に送られ、ここでさらに酸化インジウムが捕集されるようになっている。
サイクロン12の出口付近には温度センサー15が取り付けられ、サイクロン12から導出されるガスの温度が計測されるようになっている。ダクト13の途中には希釈空気導入ポート16が設けられており、このポート16からダクト13内に希釈空気が送り込まれるように構成されている。ダクト13の希釈空気導入ポート16の下流側には温度センサー17が取り付けられ、バグフィルター14に導入されるガスの温度が計測される。
バグフィルター14から導出されたガスは、排ガス浄化装置18に送られ、ここでガス中の有害物質が除去されたのち、吸引ブロアー19に吸引されて系外に排出されるように構成されている。
図2は、前記バーナ2の構造を示すものである。
この例のバーナ2は、五重管構造となっており、中心には原料供給管21が配され、この原料供給管21の外側に同軸的に、燃料供給管22、支燃性ガス供給管23、給水管24および排水管25が順次配された構造となっている。
原料供給管21の先端開口部は原料噴出ノズル26となっており、この原料噴射ノズル26から搬送用気体に乗って搬送されてきた廃液晶パネル粉砕物が噴出するようになっている。
燃料供給管22の先端開口部は燃料噴出ノズル27となっており、この燃料噴射ノズル27から燃料供給ポート22Aを介して燃料供給管22に供給されたLPGなどの燃料が噴出するようになっている。
さらに、支燃性ガス供給管23の先端開口部は酸素噴出ノズル28となっている、この酸素噴出ノズル28から支燃性ガス供給ポート23Aを介して支燃性ガス供給管23に送り込まれた空気、酸素富化空気、酸素などの支燃性ガスが噴出するようになっている。
給水管24には給水ポート24Aを介して冷却水などの冷却媒体が送り込まれ、この冷却媒体はバーナ2の先端側に向けて流れ、先端部で折り返して排水管25を逆方向に流れて排水ポート25Aを通り外部に流出するようになっており、これにより中心側に配されている原料供給管21、燃料供給管22および支燃性ガス供給管23を冷却できるようになっている。
また、この例のバーナ2では、その原料噴出ノズル26、燃料噴出ノズル27および酸素噴出ノズル28の先端面は、同一平面をなすように面一となっており、給水管24および排水管25の先端部も同一面をなすようになっている。
このバーナ2は、その先端部が加熱炉1内を臨むようにして、加熱炉1の天井の中央部に取り付けられ、後端部は加熱炉1外に位置するように配されている。
図3は、バーナ2の他の例の構造を示すものである。この例のバーナ2にあっては、その先端部の形態が先のものと異なっており、それ以外の部分は図2に示したバーナ2と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
この例では、原料噴出ノズル26の開口部の位置が、バーナ2の基部側のやや内方に位置している。また、燃料噴出ノズル27および酸素噴出ノズル28の開口部の位置もやや内方に、ただし原料噴出ノズル26の開口部の位置よりは前方に位置している。
これによりバーナ2の先端部には燃焼室29が形成されることになる。
この燃焼室29は、バーナ2の先端側に向けて拡がる切頭円錐状の部分と原料噴出ノズル26の先端部までの円筒状の部分から構成されている。
この構成により、燃焼室29内で火炎が形成されることになる。
なお、図2および図3に示されたバーナ2では、バーナ中心から半径方向外側に向かって原料供給管21、燃料供給管22、支燃性ガス供給管23と配置しているが、この順番は適宜変更してもよく、例えば、中心から燃料供給管、原料供給管、支燃性ガス供給管の順であってもかまわない。
図2に示したバーナにあっては、その構造から火炎温度が比較的低く、一方粉砕物の火炎中での分散が良くなる。このため、分散性が悪く、粒子の昇温に必要な熱量が少なくて済む平均粒径の小さい廃液晶パネル粉砕物の処理に向いている。
図3に示したバーナにあっては、燃焼室29内での燃料と支燃性ガスとの混合が良くなり、火炎温度が比較的高くなり、粉砕物の火炎中での分散が比較的悪くなる。このため、分散性が良く、粒子の昇温に必要な熱量が多くなる平均粒径の大きな廃液晶パネル粉砕物の処理に向いている。
次に、上述の処理装置を用いた処理方法について説明する。
まず、廃液晶パネルを粉砕機にて32メッシュ(500μm)以下の粒度に粉砕して廃液晶パネル粉砕物とし、これを原料フィーダー5に貯蔵する。この粉砕物の粒度が32メッシュよりも大きくなると、粉砕物を搬送用気体で搬送するニューマティック搬送ができなくなる。
廃液晶パネルとしては、液晶テレビジョン受像器として使用され回収されたパネルの他、生産工程において発生した不良品のパネルなどがある。
パイロットバーナ8に流量調節した燃料と支燃性ガスを供給し、点火プラグなどの点火源を使用し種火を点火する。そして、バーナ2に燃料供給源3からの流量調整された燃料と支燃性ガス供給源4からの流量調整された支燃性ガスを供給し、種火によりバーナ2先端に火炎を形成する。
次に、原料フィーダー5に搬送用気体供給源7からの空気、酸素富化空気、酸素などの搬送用気体を送り込み、原料フィーダー5から時間当たり一定量の廃液晶パネル粉砕物をバーナ2に気送搬送して供給し、バーナ2の原料噴出ノズル26から火炎内に送り込み、廃液晶パネル粉砕物を火炎中で加熱する。
運転中は温度センサー10、10によって、加熱炉1内の温度を監視しながら、炉内温度を850℃以上1400℃以下に維持するように導入ポート9、9・・からの希釈空気導入量を調整する。
火炎中で加熱された廃液晶パネル粉砕物は、850℃未満の温度でその液晶やプラスチックなどの有機物は完全に燃焼、分解し、850℃以上で酸化インジウムは昇華して気体状となる。ガラスカレットは1400℃以下の温度のため溶融することなく、燃焼生成ガスや気体状酸化インジウムとともに加熱炉2外に排出される。
加熱炉2内の温度が850℃未満になると、酸化インジウムの昇華がなされず、また有機物の燃焼、分解が不十分となる。また、温度が1400℃を越えると、ガラスカレットが軟化し、燃焼生成ガスおよび昇華した気体状酸化インジウムがこのガラス中に取り込まれ恐れがある。
このように、加熱炉2内雰囲気温度を850℃以上、1400℃以下に維持することで、燃焼生成ガスや昇華した気体状酸化インジウムがガラスに取り込まれることなく、ガラスカレットと気体状酸化インジウムを加熱炉2外に排出することができる。
加熱炉2の底部からのガラスカレットや酸化インジウムなどを同伴する燃焼生成ガスは、断熱構造のダクト11を通り、サイクロン12に導入される。
サイクロン12ではガラスカレットが分離、捕集される。サイクロン12内の雰囲気温度は850℃以上となるように制御され、サイクロン12内で気体状酸化インジウムが凝縮しないようになっている。このため、サイクロン12出口でのガスの温度を温度センサー15で監視することにより出口での温度が850℃以上に維持されるように加熱炉1から排出されるガスの温度が制御される。
サイクロン12上部から導出されたガスは、ダクト13を通りバグフィルター14に導入される。この際、温度センサー17によって、バグフィルター14に導入されるガスの温度が監視され、その温度が850℃を越える場合には、希釈空気導入ポート16から希釈空気をダクト13に送り込み、その温度が850℃以下となるように調整される。
ガスの温度が850℃以下になると、燃焼生成ガスに含まれる気体状酸化インジウムが凝縮して固体となり、バグフィルター14にて捕集される。
バグフィルター14から導出されるガスを排ガス処理装置18に送られ、ガス中の有害物質が除去され、吸引ブロアー19により吸引されて系外に排出される。
かくして、ガラスカレットは、サイクロン12により捕集、回収され、酸化インジウムはバグフィルター14にて捕集、回収され、有機物は燃焼分解される。
このような処理方法によれば、廃液晶パネル粉砕物を火炎中に送り込むと言う単純なプロセスによって処理ができ、廃液晶パネル粉砕物中の液晶、カラーフィルター、シール材などの有機物は完全に燃焼して分解され、ガラス基板などのガラスは不純物で汚染されていないガラスカレットとして回収され、非鉄製錬プロセスやセメント原料として再利用が可能となる。また、レアメタルであるインジウムは酸化インジウムとしてが無駄なく回収され、再使用することができる。
このため、本発明の処理方法は、廃液晶パネル粉砕物を最終処分場に埋設処分する方法に比べて処理コストを低減化でき、前記先行発明に提案された処理方法に比較しても簡単なプロセスでガラス、酸化インジウムをリサイクルができる利点がある。
本発明における廃液晶パネル粉砕物として、上述の説明した実施形態以外のものについて説明する。
廃液晶パネルに含まれるインジウムの量は1kgあたり200〜750mgと微量である。一方、液晶パネルの製造工程、特にITOのスパッタリング工程においては治具などに付着したITOの洗浄廃液が発生しており、廃液晶パネル粉砕粉にこの洗浄廃液を含浸させることにより、より多くの酸化インジウムを回収することが可能となる。
(実施例1)
廃液晶パネルを高速衝撃スクリーン式微粉砕機で32メッシュ以下に粉砕し、原料フィーダーに貯蔵した。パイロットバーナに種火を点火後、バーナに燃料としてプロパンガス125Nm/h、酸素ガス625Nm/h、搬送ガスとして空気483Nm/hを供給し点火した。原料フィーダーから廃液晶パネル粉砕粉625kg/hを供給した。
希釈空気量を調整しながら、炉内温度を1,400℃以下に維持するよう、また、サイクロン後段の希釈空気量を調整しながらバグフィルター入口温度を850℃以下に維持するよう運転を継続した。
24時間運転した結果、回収された酸化インジウムの量は5.5kg、ガラスカレットの量は15トンであり、いずれも回収率はほぼ100%であった。また、得られた酸化インジウムはITO原料として再使用可能な品質であった。
また、得られたガラスカレットには酸成分は含有されておらず、ガラス原料としての再利用は困難ではあるが、路盤材、非鉄製錬用フラックスとしてまたはセメント材料として再利用可能なものであった。
(実施例2)
廃液晶パネルを高速衝撃スクリーン式微粉砕機で32メッシュ以下に粉砕し、これにITOの洗浄廃液を含浸し、乾燥させたものを原料フィーダーに貯蔵した。実施例1と同じ条件で処理運転をおこない、24時間運転した結果、回収された酸化インジウムの量は44kgに増加した。また、回収された酸化インジウム、ガラスカレットの品質も同様であった。
本発明の処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明において使用されるバーナの構造を示す概略構成図である。 本発明において使用されるバーナの他の例の構造を示す概略構成図である。
符号の説明
1・・加熱炉、2・・バーナ、5・・原料フィーダー、9・・導入ポート、12・・サイクロン、14・・バグフィルター、16・・希釈空気導入ポート

Claims (3)

  1. 液晶パネルの粉砕物を、燃料と支燃性ガスとで形成された火炎中に供給し、加熱することで、液晶パネルに含まれる有機物を燃焼するとともに、液晶パネルに含まれる酸化インジウムを昇華して気体状とし、その後酸化インジウムを凝縮して固体状にして回収することを特徴とする液晶パネルの処理方法。
  2. 前記火炎が形成された加熱炉内に希釈空気を導入し、その希釈空気導入量を調整することで、加熱炉内雰囲気温度を850℃以上1400℃以下に調整するとともに、前記加熱炉の後段に接続されたサイクロンとその後段に接続されたバグフィルターとの間に希釈空気を導入し、その希釈空気導入量を調整することで、前記バグフィルター入口での気流温度を850℃以下に調整することを特徴とする請求項1記載の液晶パネルの処理方法。
  3. 液晶パネルに含まれる有機物を燃焼するとともに、液晶パネルに含まれる酸化インジウムを昇華して気体状とする加熱炉と、この加熱炉の天井に下向きに設置したバーナと、このバーナに連結した液晶パネル粉砕粉を貯蔵する原料フィーダーと、前記加熱炉の後段に接続したサイクロンと、サイクロンの後段に連結したバグフィルターを有し、
    前記加熱炉に加熱炉内温度調整用の希釈空気導入ポートを設け、前記サイクロンとバグフィルターとの間にバグフィルター入口での気流温度を調整するための希釈空気導入ポートを設けたことを特徴とする液晶パネルの処理装置。
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