JP5173504B2 - 封着パネルの製造方法及びそれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、封着パネルの製造方法及びそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法に関するものである。
従来から、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」という。)は表示装置の分野で広く利用されており、最近では大画面で高品質かつ低価格のPDPが要求されている。
一般にPDPは、前面基板と背面基板とが封着材を介して貼り合わされ、内部に放電ガスが封入されたものである。PDPとして、前面基板に維持電極および走査電極が形成され、背面基板にアドレス電極が形成された3電極面放電型が主流となっている。走査電極とアドレス電極との間に電圧を印加して放電を発生させると、封入された放電ガスがプラズマ化して紫外線が放出される。この紫外線により、背面基板に形成された蛍光体が励起されて、可視光が放出されるようになっている。
両基板の封着材として、従来は低融点ガラスが採用されていたが、近時では樹脂材料を採用する技術が提案されている。封着材として樹脂材料を採用することで、パネル封着時の加熱条件および冷却条件が緩和されるため、パネル製造時間を大幅に短縮することが可能になる。
一方、封着材として熱硬化性樹脂材料を採用すると、パネル封着時の加熱により、樹脂材料自体の蒸発しやすい成分または樹脂材料に含まれるCOや、C、その他炭化物等の不純物ガスや水分が、アウトガスとしてパネル内部に放出される虞がある。
これに対して、例えば特許文献1に示すように、各基板を封着する封着材として紫外線硬化性樹脂材料を用いる技術が提案されている。この構成によれば、紫外線照射によって両基板を封着することが可能になり、封着時の高温加熱が必要なくなる。そのため、封着材から放出されるアウトガスの放出量を低減させることができ、パネルの製造時間を短縮することができるとされている。
特開2002−75197号公報
しかしながら、上述のように封着材として紫外線硬化性樹脂を用いる場合であっても、パネル封着後に、封着材に含まれている水分等がパネル内部に放出されたり、外部から封着材を透過して水分等がパネル内部に侵入したりする虞がある。
その結果、パネル内部に水分が侵入することで、パネル内部に封入されている放電ガスの純度が次第に低下していき、放電電圧が上昇するため、消費電力が増加するという問題がある。また、PDPの清浄化やエージングに時間を要することになるという問題がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、封着材の塗布後に封着材から放出される水分を低減することができる封着パネルの製造方法及びそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法を提供するものである。また、水分の発生が少ない紫外線硬化性樹脂を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明に係る封着パネルの製造方法は、第1基板および第2基板が、封着材を介して貼り合わされた封着パネルの製造方法であって、前記第2基板における前記第1基板との対向面に、紫外線硬化性樹脂からなる前記封着材を塗布する塗布工程を有し、前記塗布工程に先立って、前記封着材を35℃以上85℃以下で加熱しつつ、0.1Pa以下の減圧雰囲気下で20時間以上120時間以下保持する長時間脱ガス工程を有し、前記長時間脱ガス工程に先立って、前記封着材を140℃以上で加熱しつつ、100Pa以上10kPa以下の減圧雰囲気下で10分以上保持する高温脱ガス工程を有することを特徴とする。
この構成によれば、長時間脱ガス工程において、封着材となる紫外線硬化性樹脂を減圧雰囲気下で長時間加熱することで、封着材を第2基板に塗布する前に、封着材に含まれる低蒸気圧成分(主に水分)を放出しておくことができる。これにより、封着材の塗布後に封着材中に含まれる水分が放出されるのを防止することが可能になり、室内や両基板が汚染されることを防ぐことができる。
そして、このような封着材を硬化させることで、封着材の硬化時に水分による重合阻害が低減され、硬化重合反応が効率良く行われるため、膜特性に優れ、ガス透過の少ない封着材を形成することができる。これにより、両基板の封着後に、室内に存在する水分が封着材を透過し、パネル内部まで侵入することを防ぐことができる。また、封着材中に含まれる水分を除去しておくことで、封着後に封着材に含まれる水分がパネル内部に向けて放出されるのを防止することが可能になる。
ここで、長時間脱ガス工程の際に、減圧雰囲気下で35℃以上85℃以下の範囲で封着材を加熱しつつ、20時間以上120時間以下保持することで、封着材の硬化不良を防いだ上で、封着材中に含まれる水分を効率良く除去することができる。したがって、封着材の塗布後に封着材から放出される水分を低減することができる。
また、この構成によれば、長時間脱ガス工程に先立って、封着材を140℃以上で加熱するとともに、100Pa以上10kPa以下の減圧雰囲気下で10分以上保持する高温脱ガス工程を有することで、封着材に含まれる高蒸気圧成分(主に樹脂材料自体)を効率良く放出させることができる。一方、圧力を100Pa以上に設定することで、減圧により生じる封着材の硬化を防止することができる。
また、前記塗布工程では、露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下で前記封着材を塗布することを特徴とする。
この構成によれば、露点が−40℃以下に設定された乾燥雰囲気下において、封着材を塗布することで、上述した長時間脱ガス工程を経た封着材に再び水分等が吸着することがない。したがって、水分等が除去された封着材を第2基板に対して確実に塗布することができるため、ガス透過の少ない封着材を形成することができる。したがって、両基板の封着後にパネル内部に向けて水分が放出されるのを確実に防止することができる。
また、前記長時間脱ガス工程と前記塗布工程との間は、減圧雰囲気下または露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下で前記封着材を保持する。
この構成によれば、長時間脱ガス工程と塗布工程との間において、封着材を減圧雰囲気下または露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下に保持することで、上述した長時間脱ガス工程を経た封着材に水分等が再び吸着することがない。したがって、ガス透過の少ない封着材を形成することができ、封着後に封着材から水分が放出されるのを確実に防止することができる。
一方、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法は、上記封着パネルの製造方法を用いたことを特徴とする。
この構成によれば、上述した封着パネルの製造方法を用いることで、ガス透過の少ない封着材により封着されるため、封着後においてパネル内部に水分等が侵入することを防止することができる。したがって、放電ガスの純度を良好な状態で維持することが可能になり、放電電圧の増加を防ぐことができるため、スループット向上および省エネルギーを実現した低コストなプラズマディスプレイパネルを製造することができる。
一方、本発明に係る紫外線硬化性樹脂は、第1基板と第2基板とを貼り合わせる封着材として用いられる紫外線硬化性樹脂であって、前記封着材として塗布される前に、前記封着材を140℃以上で加熱しつつ、100Pa以上10kPa以下の減圧雰囲気下で10分以上保持する高温脱ガス処理が施され、続いて、35℃以上85℃以下で加熱しつつ、0.1Pa以下の減圧雰囲気下で20時間以上120時間以下保持する長時間脱ガス処理が施されていることを特徴とする。
この構成によれば、封着材となる紫外線硬化性樹脂に予め長時間脱ガス処理を施すことで、紫外線硬化性樹脂に含まれる水分等を放出しておくことができる。これにより、紫外線硬化性樹脂中に含まれる水分が放出されるのを防止することが可能になり、紫外線硬化性樹脂を封着材として塗布した後に室内や両基板が汚染されることを防ぐことができる。
そして、このような紫外線硬化性樹脂を硬化させることで、紫外線硬化性樹脂の硬化時に水分による重合阻害が低減され、硬化重合反応が効率良く行われるため、膜特性に優れ、ガス透過の少ない膜を形成することができる。
本発明によれば、封着材の硬化時に水分による重合阻害が低減され、硬化重合反応が効率良く行われるため、膜特性に優れ、ガス透過の少ない封着材を形成することができる。これにより、室内に存在する水分が封着材を透過し、パネル内部まで侵入することを防ぐことができる。また、封着材中に含まれる水分を除去しておくことで、封着後に封着材に含まれる水分がパネル内部に向けて放出されるのを防止することが可能になる。
したがって、放電ガスの純度を良好な状態で維持することが可能になり、放電電圧の増加を防ぐことができるため、スループット向上および省エネルギーを実現した低コストなプラズマディスプレイパネルを製造することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
なお、本明細書において基板の「内面」とは、当該基板の両表面のうち、当該基板と対をなす基板との対向面をいうものとする。
(プラズマディスプレイパネル)
図1は、3電極AC型プラズマディスプレイパネルの分解斜視図である。このプラズマディスプレイパネル(以下「PDP」という。)100は、対向配置された背面基板2および前面基板1と、両基板1,2の間に形成された複数の放電室16とを備えている。
前面基板1の内面には、所定の間隔でストライプ状に表示電極12(走査電極12aおよび維持電極12b)が形成されている。この表示電極12は、ITO等の透明導電性材料とバス電極によって構成されている。この表示電極12を覆うように誘電体層13が形成され、その誘電体層13を覆うように保護膜14が形成されている。この保護膜14は、放電ガスのプラズマ化によって発生した陽イオンから誘電体層13を保護するものであり、MgOやSrO等のアルカリ土類金属の酸化物によって構成されている。
一方、背面基板2の内面には、所定の間隔でストライプ状にアドレス電極11が形成されている。このアドレス電極11は、前記表示電極12と直交する方向に配置されている。このアドレス電極11と表示電極12との交点が、PDP100の画素になっている。
そのアドレス電極11を覆うように、誘電体層19が形成されている。また、隣接するアドレス電極11の間における誘電体層19の上面には、アドレス電極11と平行に隔壁(リブ)15が形成されている。さらに、隣接する隔壁15の間における誘電体層19の上面および隔壁15の側面に、蛍光体17が配設されている。この蛍光体17は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するものである。
図2(a)は、PDPの平面図である。上述した前面基板1と背面基板2とが、両基板1,2間の周縁部に配置された封着材20により貼り合わされている。
図2(b)は、図2(a)のA−A線における側面断面図である。図2(b)に示すように、前面基板1と背面基板2とが貼り合わされることにより、隣接する隔壁15の間に放電室16が形成されている。この放電室16の内部には、NeおよびXeの混合ガス等の放電ガスが封入されている。
そして、アドレス電極11と走査電極12aとの間に直流電圧を印加して対向放電を発生させ、さらに走査電極12aと維持電極12bとの間に交流電圧を印加して面放電を発生させる。すると、放電室16内に封入された放電ガスがプラズマ化して、真空紫外線が放射される。この紫外線によって蛍光体17が励起され、可視光が前面基板1から放出されるようになっている。
(封着材)
上述した封着材20の材料として、蒸発しやすい成分や水分、不純物ガスの放出が少なく、パネル貼り合わせ強度を確保することが可能な材料を採用する必要がある。このような材料として、本実施形態では封着時に加熱を必要とせず、常温下で紫外線を照射することにより粘度が上昇して硬化する紫外線硬化性エポキシ樹脂(カチオン系)を用いている。また、カチオン系の他に、ラジカル系等を用いることも可能であり、紫外線硬化性樹脂全般を適用することが可能である。
(PDPの製造方法)
次に、本発明の封着パネルの製造方法として、PDPの製造方法について説明する。図3は、本実施形態に係るPDPの製造方法のフローチャートである。
図3に示すように、PDPの製造工程は、脱ガス工程(S40)と、パネル工程(S50)と、モジュール・セット工程(S52)との3つに大きく分けられる。そのパネル工程(S50)は、前面基板工程(S60)と、背面基板工程(S70)と、パネル化工程(S80)との3つに分けられる。
図4は、PDPの製造装置のブロック図である。
図4に示すように、PDPの製造装置50は、前面基板ライン60の後端、背面基板ライン70の後端およびパネル化ライン80の前端が、それぞれ搬送室55,56を介して接続されたものである。背面基板ライン70の塗布室79には、UV硬化樹脂セット室90が接続されている。また、製造装置50に設けられた各室は、それぞれゲートバルブ(不図示)を介して接続されている。このPDPの製造装置50は、図3に示すPDPの製造プロセスのうち二点鎖線で囲われた範囲50を、真空中または制御された雰囲気中で連続して実施する真空一貫装置である。
前面基板ライン60は、誘電体層13までが形成された前面基板1を受け入れる前面板仕込室(真空排気室)61と、前面基板1を150〜350℃程度に加熱する加熱室62と、電子ビーム蒸着法により保護膜14を形成する成膜室64と、保護膜14を形成した後の前面基板1を冷却させつつ、搬送室56に搬送する前段で前面基板1を一時的に待機させる冷却・バッファ室66とを備えている。
一方、背面基板ライン70は、蛍光体17が形成された背面基板2を受け入れる背面板仕込室(真空排気室)76と、背面基板2を加熱する加熱室77と、加熱脱ガスした後の背面基板2を冷却させつつ、塗布室79に搬送する前段で背面基板2を一時的に待機させる冷却・バッファ室78と、封着材20を塗布する塗布室79とを備えている。
図3,4に示すように、前面基板工程(S60)では、まず表示電極12となる透明電極を形成する(S62)。具体的には、ITOやSnO等の透明導電膜をスパッタ法等で形成し、パターニングして表示電極12を形成する。次に、透明導電膜からなる表示電極12の電気抵抗を低減するため、金属材料からなる補助電極(バス電極)をスパッタ法等により形成する(S63)。次に、各電極の保護と壁電荷の形成を目的として、誘電体層13を印刷法等により厚さ20〜40μmに形成する。
その後、誘電体層13までが形成された前面基板1を、製造装置50の前面板仕込室61に搬入し、前面板仕込室61内を真空排気する。続いて、前面板仕込室61から加熱室62に前面基板1を搬送し、加熱室62内を真空雰囲気下に保持した状態で前面基板1を150〜350℃程度で焼成する(S64)。次に、前面基板1を成膜室64に搬送し、誘電体層13の保護と二次電子放出効率の向上のため、電子ビーム蒸着法等により厚さ700〜1200nmの保護膜14を形成する(S66)。そして、前面基板1を冷却・バッファ室66に搬送し、前面基板1を冷却しつつ、封着室82の前段にて待機させておく。
一方、背面基板工程(S70)では、まずAg、Cr/Cu/CrまたはAlからなるアドレス電極11を形成する(S72)。次に、アドレス電極11を保護するため誘電体層19を形成する(S74)。次に、放電空間および蛍光体17の発光面積を増加させるため、隔壁15をサンドブラスト法等によって形成する(S75)。サンドブラスト法は、隔壁15の材料となるガラスペーストを背面基板2上に塗布し、乾燥後にマスク材をパターニングし、アルミナやガラスビーズ等の研磨剤を高圧で吹き付けることにより、所定形状の隔壁15を形成する方法である。次に、スクリーン印刷法等により蛍光体17を塗布し、乾燥させる(S76)。
その後、蛍光体17までが形成された背面基板2を、製造装置50の背面板仕込室76に搬入し、背面板仕込室76内を真空排気する。続いて、背面板仕込室76から加熱室77に背面基板2を搬送し、加熱室77内を真空雰囲気下に保持した状態で、背面基板2を400℃程度で約30分間、加熱脱ガスする。その後、背面基板2を冷却・バッファ室78に搬送し、背面基板2を冷却する。そして、冷却・バッファ室78内に露点が低いガス、例えばNeおよびXeの混合ガス(例えば、Ne−4%Xe)等の放電ガスやN等を導入する。この時、冷却・バッファ室78を、露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下に保持することが好ましい。なお、本実施形態において、乾燥雰囲気下とは露点が−40℃以下のガス雰囲気下とする。
ここで、本実施形態の脱ガス工程について説明する。本実施形態の脱ガス工程は、上述した製造装置50(図4参照)とは別体で設けられた脱ガス処理装置で行う。図5は、脱ガス処理装置を示すブロック図である。
図5に示すように、脱ガス処理装置110は、第1脱ガス処理室101と、第2脱ガス処理室102と、第1脱ガス処理室101および第2脱ガス処理室102において、脱ガス処理が施された封着材20を取り出すための取出室103とを備えている。各室101〜103は、それぞれゲートバルブを介して接続されている。
図3に示すように、脱ガス工程(S40)では、封着材20に含まれる高蒸気圧成分(主に樹脂材料自体)を除去する第1脱ガス工程(S41:高温脱ガス工程)と、封着材20に含まれる低蒸気圧成分(主に水分)を除去する第2脱ガス工程(S42:長時間脱ガス工程)とを行う。これにより、後述する封着材塗布(S77)に先立って、封着材20に含まれる樹脂材料自体の蒸発しやすい成分または樹脂材料に含まれるCOや、C、その他炭化物等の不純物ガスや水分を予め放出しておく。
まず、第1脱ガス工程では、まずアルミからなるトレー内に封着材20を2g程度充填し、トレー内で厚さが2mm程度になるように薄く広げる。次に、トレーを第1脱ガス処理室101内に搬送し、ロータリーポンプ等により第1脱ガス処理室101内を1kPa程度まで減圧した状態で、封着材20を180℃程度まで加熱し、約30分間保持する。すると、封着材20に含まれる樹脂材料自体の蒸発しやすい成分または樹脂材料に含まれる不純物ガスや水分のうち、主に樹脂材料自体が第1脱ガス処理室101内にアウトガスとして放出される。なお、第1脱ガス処理における処理条件は、100Pa以上10kPa以下の減圧雰囲気下で、140℃以上で加熱しつつ、10分以上保持することが好ましい。これにより、減圧により生じる封着材20の硬化を防止した上で、封着材20に含まれる樹脂材料自体を効率よく除去することができる。
その後、加熱、排気を停止して第1脱ガス処理室101内にNを導入し、第1脱ガス処理室101を大気圧程度に保持する。そして、封着材20の温度が65℃程度まで低下したところで、封着材20が収容されたトレーを第2脱ガス処理室102へ搬送する。なお、第1脱ガス処理室101と第2脱ガス処理室102との間を接続する搬送ライン(不図示)は、Nが大気圧程度まで導入された乾燥雰囲気下であることが好ましい。
次に、第1脱ガス処理が施された封着材20に第2脱ガス処理を施す(S42)。まず、ターボ分子ポンプ等により第2脱ガス処理室102内を1.0×10−3Paまで高真空排気した状態で、封着材20を35℃程度まで加熱し、約48時間保持する。すると、封着材20に含まれる樹脂材料自体の蒸発しやすい成分または樹脂材料に含まれるCOや、C、その他炭化物等の不純物ガスや水分のうち、主に水分が第2脱ガス処理室102内にアウトガスとして放出される。なお、第2脱ガス処理室102内の圧力は、0.1Pa以下であればよい。また、第2脱ガス処理の時間条件および温度条件については後に詳述する。
その後、第2脱ガス処理室102内を露点−60℃程度の乾燥ガス(例えば、N)に置換し、トレーを取出室103に搬送する。取出室103は、グローブボックスとなっており、露点−60℃程度の乾燥雰囲気下に保持されている。この取出室103内にて第2脱ガス処理が施された封着材20を、取出室103内でディスペンス用のシリンジに充填する。そして、封着材20が充填されたシリンジを、真空排気(例えば0.1Pa以下)された搬送ボックス内に収容してUV硬化樹脂セット室90に搬送する。
次に、搬送ボックスをUV硬化樹脂セット室90内に搬送した後、UV硬化樹脂セット室90内に例えばN等の乾燥ガスを導入し、UV硬化樹脂セット室90内の露点を−40℃程度まで下げる。UV硬化樹脂セット室90はグローブボックスとなっており、UV硬化樹脂セット室90内の露点が−40℃程度まで下がった後、搬送ボックスからシリンジを取り出す。続いて、塗布室79とUV硬化樹脂セット室90とのゲートバルブを開き、塗布室79からUV硬化樹脂セット室90にディスペンサーを取り出す。そして、UV硬化樹脂セット室90内にて、封着材20が充填されたシリンジをディスペンサーにセットする。続いて、ディスペンサーを塗布室79に戻し、塗布室79とUV硬化樹脂セット室90とのゲートバルブを閉じることで、封着材20のセットが完了する。
続いて、冷却・バッファ室66で待機させておいた背面基板2を塗布室79に搬送し、塗布室79にてニードルディスペンス法により背面基板2の内面に封着材20を塗布する(塗布工程)。具体的には、塗布室79内を冷却・バッファ室78内と同条件の乾燥雰囲気下(露点−40℃以下)に保持した状態で、ニードルディスペンス法により脱ガス工程(S40)を経た封着材20を、背面基板2の周縁部に連続的に塗布していく。このように、露点が−40℃以下に設定された乾燥雰囲気下において、封着材20を塗布することで、第2脱ガス工程を経た封着材20に再び水分等が吸着することがない。したがって、水分等が除去された封着材20を背面基板2に対して確実に塗布することができるため、ガス透過の少ない封着材20を形成することができる。したがって、両基板1,2の封着後に水分等が放出されるのを確実に防止することができる。なお、第2脱ガス工程と塗布工程との間は、乾燥雰囲気下ではなく高真空雰囲気下に保持してもよい。また、封着材20の塗布方法は、スクリーン印刷法等を採用することも可能である。
そして、上述した前面基板1および背面基板2を貼り合わせるパネル化工程を行う(S80)。パネル化工程では、保護膜14が形成された前面基板1と、封着材20が塗布された背面基板2とが、乾燥雰囲気下に保持されたままの状態で、それぞれ搬送室55,56を介して封着室82に搬送される。そして、封着後の両基板1,2は、取出室84へ搬送されて取り出されることとなる。
封着室82において、まず封着室82内を1×10−4Pa以下程度まで減圧する真空排気工程(S81)を経た後、封着室82(図4参照)内に放電ガスを導入する放電ガス導入工程(S82)を行い、その後両基板1,2のアライメント工程(S83)と、封着工程(S84)とを行う。なお、封着材20の塗布工程から真空排気工程までの時間は15分程度が好ましい。また、塗布工程の雰囲気条件と、塗布工程から真空排気工程までの時間条件との関係については、後に詳述する。また、必要な場合には、短時間のエージング工程(S86)を行う。また、アライメント工程後に放電ガスを導入してもよい。
放電ガス導入工程では、減圧された製造装置50内にNeおよびXeの混合ガス(例えば、Ne−4%Xe)等の放電ガスを導入する。次に、アライメント工程では、真空槽の大気側に設置したCCDカメラにより前面基板1および背面基板2のアライメントマークを読み取り、両基板1,2の位置合わせを行う。
そして、封着工程では、位置合わせした両基板1,2を貼り合わせる。具体的には、両基板1,2の周縁部に均一に濡れ広がった時点で紫外線を照射し、封着材20を硬化させる。例えば、波長365nmの紫外線照射装置を用いて、6W・s/cmの条件で紫外線を照射する。これにより、封着材20により両基板1,2が封着される。
(脱ガス条件調査試験)
ここで、本願の発明者は、上述した第2脱ガス工程における最適な脱ガス条件を求めるために、様々な条件下で第2脱ガス処理を施した封着材を用いて作製したPDPの放置変動の値を測定する試験を行った。
まず、本願の発明者は、第2脱ガス工程における温度・時間をそれぞれ変動させて作製したサンプルPDP(以下、PDPという)の放電電圧と放置変動とを測定する試験を行った。
本試験におけるPDPは、上述した実施形態のPDP100と同等のものであり、前面基板1には、誘電体層13上にMgOからなる保護膜14を厚さ400nmで形成した。一方、背面基板2には、蛍光体17を形成した後に400℃で30分間焼成し、その後、封着材20の塗布および搬送は、露点が−50℃以下の乾燥雰囲気下で行い、放電ガス置換のための排気までの所要時間は約15分とした。また、放電ガスには、Ne−4%Xeを用いて400Torrで封止を行った。なお、本試験におけるPDPは、保護膜14の作製から放電ガスの封入まで大気中に取り出すことなく、真空一貫装置で作製した。
本試験に用いる封着材の脱ガス処理として、まず第1脱ガス処理室101にて180℃、1kPaの雰囲気下で30分間の第1脱ガス処理を行い、封着材20中の不純物ガスを除去した後、第2脱ガス処理室102にて第2脱ガス処理を行った。
(試験1)
試験1における第2脱ガス処理は、1.0×10−3Paの高真空雰囲気下において、温度35℃に一定に設定し、第2脱ガス処理の脱ガス時間を変動させた。そして、この時の放電開始電圧および放電維持電圧、放置変動を測定する試験を行った。なお、放置変動とは、初期状態のPDPと温度70℃の雰囲気下に72時間放置した後のPDPとにおける第1セルの放電開始電圧(Vf1)の変動を示している。なお放置変動測定では、VfnやVsmn等に比べて、Vf1の電圧変化がもっとも大きくなる。
図6は、脱ガス時間(hr)に対する放電電圧と放置変動(V(図6中円プロット))との関係を示すグラフである。なお、図6中Vfn(図6中菱形プロット)は最終セルの放電開始電圧であり、Vsmn(図6中正方形プロット)は最終セルの放電維持電圧である。なお、最終セルの放電開始電圧とは、全部のセルを放電開始させるのに必要な駆動電圧である。また、最終セルの放電維持電圧とは、全部のセルを点灯させた状態から駆動電圧を徐々に下げた場合に、最終セルが消灯する電圧である。
図6に示すように、放置変動については、第2脱ガス処理を全く行っていない封着材を用いて作製したPDPでは、24(V)であったが、脱ガス時間が増加するにつれ放置変動が小さくなるという結果が得られた。さらに、48(hr)の第2脱ガス処理を行った封着材を用いて作製したPDPでは、放置変動が9(V)と第2脱ガス処理を行っていない場合に比べて半分以下となる結果が得られた。また、脱ガス時間が48(hr)以上の場合に放置変動が若干増加するが、その値は脱ガス時間が120(hr)の時に放置変動は12(V)であり、第2脱ガス処理を行っていない場合に比べて半分程度に収まっている。
ここで、放置変動が小さいということは、72時間放置した後でもパネル内部に封入されている放電ガスの純度が低下せず、放電開始電圧が増加していないということを示している。つまり、第2脱ガス処理を行うことで、封着材に含まれる水分のほとんどが離脱するため、第2脱ガス処理後の封着材からは水分がほとんど放出されないことが考えられる。一方、第2脱ガス処理の時間が長過ぎると放置変動が増加するのは、封着材中に含まれる硬化のために必要な成分までが蒸発してしまい、硬化時に硬化不良が起こっているのではないかと考えられる。以上の結果から、第2脱ガス工程における最適な脱ガス時間としては、20(hr)以上120(hr)以下程度であることが好ましい。
(試験2)
次に、試験条件を圧力1.0×10−3Pa、時間48(hr)として一定に設定し、脱ガス温度を35℃〜85℃まで変動させた場合において、上述した測定方法と同様の方法で試験を行った。
図7は、脱ガス温度(℃)に対する放電電圧(V)と放置変動(V(図7中三角プロット))との関係を示すグラフである。なお、図7中Vfn(図7中菱形プロット)は最終セルの放電開始電圧であり、Vsmn(図7中正方形プロット)は最終セルの放電維持電圧である。
図7に示すように、放置変動についても、第2脱ガス処理の温度を増加させることで減少傾向にあることが分かる。その結果、脱ガス温度が65(℃)の時には、放置変動が4(V)程度に収まっている。つまり、第2脱ガス処理を行うことで、封着材に含まれる水分のほとんどが離脱するため、第2脱ガス処理後の封着材からは水分がほとんど放出されないことがわかる。
これに対して、脱ガス温度を65(℃)より増加させると、放置変動は増加傾向にあることが分かる。具体的には、脱ガス温度が75(℃)では5(V)と若干増加し、85(℃)では10(V)となっており、35(℃)の時における放置変動の値を上回る結果となった。これは、第2脱ガス処理の温度が高過ぎると、封着材中に含まれる硬化のために必要な成分が大量に蒸発したり、高熱により封着材が硬化し始めたりする等、硬化時に硬化不良が起こっているのではないかと考えられる。以上の結果から、第2脱ガス処理の脱ガス温度としては、50(℃)以上70(℃)以下程度が最適と考えられる。
このように、第2脱ガス工程の際に、0.1Pa以下の減圧雰囲気下で50℃以上70℃以下の範囲で封着材を加熱しつつ、20時間以上120時間以下保持することで、封着材20の硬化不良を防いだ上で、封着材20中に含まれる水分を効率良く除去することができる。したがって、封着材20の塗布後に封着材20から放出される水分を低減することができる。
(試験3)
試験3では、上述した封着材塗布(S77)工程の塗布雰囲気と、封着材塗布(S77)工程の終了後からパネル化工程(S80)の真空排気(S81)工程に移るまでの時間(以下、暴露時間という)とを変動させて作製されたPDPにおいて、上述した測定方法と同様の方法で試験を行った。なお、試験2における第2脱ガス処理の条件は、圧力1.0×10−3(Pa)、時間48(hr)、温度65(℃)として一定に設定した。また、本試験における塗布雰囲気とは、塗布雰囲気中の露点を示している。
図8は、暴露時間(min)に対する放置変動(V)を各塗布雰囲気毎に示すグラフである。なお、試験2の塗布雰囲気として、露点を−50(℃)(図8中菱形プロット)、−60(℃)(図8中三角プロット)、−70(℃)(図8中正方形プロット)に設定した。
図8に示すように、各塗布雰囲気においても暴露時間が長くなるにつれ、放置変動が増加傾向にあることが分かる。さらに、露点が高くなるにつれ、各暴露時間における放置変動の値も大きくなることがわかる。具体的には、露点が−70(℃)、暴露時間が15(min)の場合には放置変動が4(V)であり、さらに60(min)までの放置変動を10(V)以下に抑えることができた。また、露点が−60(℃)、暴露時間が15(min)の場合には放置変動が7(V)程度であり、30(min)の時には13(V)、60(min)の時には18(V)であった。一方、露点が−50(℃)、暴露時間が15(min)の場合には放置変動が12(V)であり、60(min)の場合には23(V)まで増加してしまった。
以上の結果より、封着材塗布から真空排気までの塗布雰囲気は、露点が−50℃以下が最適な雰囲気条件であると考えられる。なお、露点が−50℃の雰囲気下においては、封着材塗布から真空排気までの時間を10分以内に設定することが好ましい。また、露点が−40℃の場合には、露点が−50℃の場合に比べて水分量が3.2倍程度になるので、封着材の塗布から排気までを3分程度で行うのであれば実用上問題ない。
(加速試験)
次に、本願の発明者は、温度70℃、湿度85%の恒温恒湿の雰囲気下で加速試験を行い、PDPの放電電圧の変動を測定した。なお、本試験で用いたPDPは、第1脱ガス処理後に1.0×10−3Paの高真空雰囲気下において、65℃、48時間の第2脱ガス処理を施した封着材を用いて封着したものである。
図9は、加速試験時間(hr)に対する放電電圧(V)の変動を示すグラフである。なお、Vf1(図9中菱形プロット)は第1セルの放電開始電圧であり、Vfn(図9中白抜き菱形プロット)は最終セルの放電開始電圧である。また、Vsm1(図9中正方形プロット)は第1セルの放電維持電圧であり、Vsmn(図9中白抜き正方形プロット)は最終セルの放電維持電圧である。
図9に示すように、放電開始電圧Vfおよび放電維持電圧Vsmnともに若干増加傾向にあるものの、その増加量は少なく、1080(hr)放置後でも8(V)程度であり、実用上問題のない結果が得られた。つまり、第2脱ガス処理を行った封着材を用いたPDPは、恒温恒湿の雰囲気下に長時間曝されてもパネル内部への水分の侵入が少ないということがわかる。これは、第2脱ガス処理を行うことで、封着材中に含まれる水分を放出することができたからではないかと考えられる。すなわち、封着材の硬化時に水分による重合阻害が低減され、硬化重合反応が効率良く行われるため、ガス透過の少ない封着材を形成することができたからではないかと考えられる。
なお、図示しないが、第2脱ガス処理を行っていない封着材を用いて作製したPDPを、同様の雰囲気下に曝すと約72時間後には点灯しなくなってしまった。これは、恒温恒湿雰囲気下に存在する水分が封着材を透過してPDPのパネル内部に侵入し、放電ガスの純度が低下したからであると考えられる。
以上に詳述したように、本実施形態におけるPDPの製造方法では、背面基板2における前面基板1との対向面に、紫外線硬化性樹脂からなる封着材20を塗布する塗布工程を有し、塗布工程に先立って、第2脱ガス工程を有する構成とした。
この構成によれば、第2脱ガス工程において、封着材20となる紫外線硬化性樹脂を減圧雰囲気下で長時間加熱することで、封着材20を背面基板2に塗布する前に、封着材20に含まれる低蒸気圧成分(主に水分)を放出しておくことができる。これにより、封着材20の塗布後に封着材20中に含まれる水分が放出されるのを防止することが可能になり、封着室82内や両基板1,2が汚染されることを防ぐことができる。
そして、このような封着材20を硬化させることで、封着材20の硬化時に水分による重合阻害が低減され、硬化重合反応が効率良く行われるため、膜特性に優れ、ガス透過の少ない封着材20を形成することができる。これにより、両基板1,2の封着後に、封着室82内に存在する水分が封着材20を透過し、パネル内部まで侵入することを防ぐことができる。また、封着材20中に含まれる水分を除去しておくことで、封着後に封着材20に含まれる水分が、パネル内部に向けて放出されるのを防止することが可能になる。
また、第2脱ガス工程と塗布工程との間において、封着材20を高真空雰囲気下または乾燥雰囲気下に保持することで、第2脱ガス工程を経た封着材20に水分等が再び吸着することがない。したがって、ガス透過の少ない封着材20を形成することができ、封着後に封着材20から水分が放出されるのを確実に防止することができる。
そして、封着パネルの製造方法を用いて作製されたPDP100は、ガス透過の少ない封着材20により封着されるため、封着後においてパネル内部に水分等が侵入することを防止することができる。したがって、放電ガスの純度を良好な状態で維持することが可能になり、放電電圧の増加を防ぐことができるため、スループット向上および省エネルギーを実現した低コストなプラズマディスプレイパネルを製造することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、各実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では本発明をプラズマディスプレイパネルに適用したが、本発明を有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイパネルや、電界放出ディスプレイパネルに適用することも可能である。
有機ELディスプレイパネルは、陽極と陰極との間に発光層等の機能層を挟持した構成を備えており、発光層から発光した光をそのまま表示光として利用するものである。
また、電界放出ディスプレイパネルは、画素ごとに配置された電子放出源(エミッター)から真空中に電子を放ち、蛍光体にぶつけて発光させるものである。電界放出ディスプレイパネルとして、突起状の電子放出素子を備えたFED(Field Emission Display)や、表面伝導型の電子放出素子を備えたSED(Surface−Conduction Electron−Emitter Display)等が挙げられる。
このように、有機ELや電界放出ディスプレイパネルに本発明を適用した場合でも、ガス透過の少ない封着材により封着することで、封着後においてパネル内部に水分等が侵入することを防止することができる。したがって、表示特性に優れた有機ELや電界放出ディスプレイパネルを提供することができる。
例えば、本実施形態においては、脱ガス処理装置における第1脱ガス処理室と第2脱ガス処理室との間の搬送ラインを、乾燥雰囲気下に保持していたが、第1脱ガス処理の終了後に短時間(1時間程度)であれば大気に曝しても問題はない。
また、本実施形態においては、脱ガス処理装置と真空一貫装置とを別体として設けた場合について説明したが、例えば真空一貫装置のUV硬化樹脂セット室に脱ガス処理装置を連結するような構成も可能である。この場合、脱ガス処理された封着材を自動でディスペンサーに充填するような構成を採用することが可能である。
また、本実施形態では、脱ガス処理として、第1脱ガス処理と第2脱ガス処理とを施す場合について説明したが、第2脱ガス処理(長時間脱ガス処理)のみを行うような構成にしてもよい。
3電極AC型プラズマディスプレイパネルの分解斜視図である。 (a)はPDPの平面図であり、(b)は(a)のA−A線における側面断面図である。 本実施形態に係るPDPの製造方法のフローチャートである。 PDPの製造装置のブロック図である。 脱ガス処理装置のブロック図である。 脱ガス時間(hr)に対する放電電圧(V)と放置変動(V)との関係を示すグラフである。 脱ガス温度(℃)に対する放電電圧(V)と放置変動(V)との関係を示すグラフである。 暴露時間(min)に対する放置変動(V)を各塗布雰囲気毎に示すグラフである。 加速試験時間(hr)に対する放電電圧(V)の変動を示すグラフである。
符号の説明
1…前面基板 2…背面基板 20…封着材 S40…脱ガス工程 S77…封着材塗布工程 S84…封着工程 S41…第1脱ガス工程(高温脱ガス処理工程) S42…第2脱ガス工程(長時間脱ガス工程)

Claims (4)

  1. 第1基板および第2基板が、封着材を介して貼り合わされた封着パネルの製造方法であって、
    前記第2基板における前記第1基板との対向面に、紫外線硬化性樹脂からなる前記封着材を塗布する塗布工程を有し、
    前記塗布工程に先立って、前記封着材を35℃以上85℃以下で加熱しつつ、0.1Pa以下の減圧雰囲気下で20時間以上120時間以下保持する長時間脱ガス工程を有し、
    前記長時間脱ガス工程に先立って、前記封着材を140℃以上で加熱しつつ、100Pa以上10kPa以下の減圧雰囲気下で10分以上保持する高温脱ガス工程を有することを特徴とする封着パネルの製造方法。
  2. 前記塗布工程では、露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下で前記封着材を塗布することを特徴とする請求項1記載の封着パネルの製造方法。
  3. 前記長時間脱ガス工程と前記塗布工程との間は、減圧雰囲気下または露点が−40℃以下の乾燥雰囲気下で前記封着材を保持することを特徴とする請求項1または請求項2記載の封着パネルの製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の封着パネルの製造方法を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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