JP5171090B2 - 生体インプラント及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体インプラント及びその製造方法に関し、特に基材に密着した生体活性被膜を有する生体インプラント及びその製造方法に関する。
骨が大きく欠損した場合の治療方法として、患者自身の正常な骨を一部切り取って患部に移植する自家骨移植、又は人工材料から成る人工骨を移植する人工骨移植が行われている。しかし、自家移植は、採取できる骨量に制限があり、さらに正常な細胞を傷つけることになるので、患者の身体的負担は大きいうえ、自家骨移植に用いる自家骨移植用骨を患者自身の正常な骨から切り取ることによって新たな欠損部が生じるから、骨が大きく欠損した場合の本質的な治療方法とはいえない。また、人工骨移植では、工業的に生産される人工骨を使用するから自家骨移植の様な問題はないが、人工骨の力学的及び生物学的特性は本来の骨と異なるから、人工骨の前記特性に応じて用途が限定されるという問題を有する。例えば、人工骨の材質としてチタン合金の金属材料を選択すると、金属材料は、通常、高強度である反面、弾性率が高く靭性に欠けるので、大きな荷重が連続的にかかるような部位に埋入すると、周りの骨との力学的特性の差によりストレスシールディングが生じるといった問題や、骨と直接に結合しないといった問題がある。また、人工骨の材質として水酸アパタイト等のバイオセラミックスを選択すると、バイオセラミックスは、通常、生体適合性が良いうえに、生体活性が高くて、骨との結合性に優れている反面、外部衝撃に弱いので、大きな荷重が瞬間的にかかるような部位には用いることができないという問題がある。さらに、人工骨の材料として超高分子量ポリエチレン等のポリマーを選択すると、ポリマーは、通常、柔軟性に優れる反面、生体活性に欠けるので、骨と直接に結合しないという問題がある。
これらの問題を解決することのできる材料として、ポリマーと生体活性を有するバイオセラミックスとを組み合わせて、お互いの欠点を補うような材料の開発が盛んに行われている。
例えば、ポリマーの中でもポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、その力学的特性が本来の骨と近く、また生体適合性も優れていることから、高強度が要求される部位での整形外科材料としての応用が期待されている。ただし、PEEK自身は生体活性に欠けることから骨との結合性を有さない。骨との結合性が要求される部位への生体インプラントとしてPEEKを利用するためには、生体活性を有している必要があることから、PEEK表面に生体活性を有する水酸アパタイトを被覆する試みが幾つかされている。
特許文献1では、「本発明によれば、人工寛骨臼カップが、PEEK樹脂と少なくとも20〜40%のカーボン短繊維とを含む複合材料で作られた支承表面層、ならびに障壁および/または多孔度および/または粗さをもたらすための裏打ち層を含む。」(特許文献1の段落番号0009参照)、「裏打ち層は、必要であれば、生体活性材料で被覆することができる。」(特許文献1の段落番号0010参照)、「裏打ち層は、複合材料と骨細胞との間に障壁を生み出すため、例えばチタニウム、タンタル、またはニオブなどの金属から製作でき、あるいは例えば純粋なPEEKから製作できる。」(特許文献1の段落番号0013参照)と記載されている。
上記記載によれば、特許文献1に記載の人工寛骨臼カップは、少なくとも支承表面層と裏打ち層とを有しており、裏打ち層を生体活性材料で被覆することもできる。支承表面層は、PEEK樹脂と少なくとも20〜40%のカーボン短繊維とを含む複合材料で構成されており、一方裏打ち層は、金属又は純粋なPEEKで構成されており、支承表面層と裏打ち層とは材料が異なっている。
特許文献2では、「特に医療インプラントおよびプロテーゼ用であって、
(A)表面層の可変部分がリン酸カルシウム相からなり、
(B)層の厚さが0.1〜50.0μmであり、そして
(C)表面層が多孔質に構成されている生体活性表面層において、
(D)表面層が無定形またはナノ結晶質リン酸カルシウムを含有し、
(E)Ca/P比が表面層全体にわたって0.5〜2.0の範囲内であり、
(F)表面層内に沈着されたCaイオンとPO4イオンが金属酸化物層全体に分布しており、
(G)表面層の表面の細孔密度が104〜108細孔/mm2であり、
(H)表面層が25〜95原子百分率の割合の金属酸化物を含有することを特徴とする表面層。」(特許文献2の請求項1参照)
「基質がプラスチック、主にポリオキシメチレン(POM)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリルエーテルケトン(PAEK)、ポリエーテルイミド(PEI)または液晶高分子(LCP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PESUまたはPES)、ポリエチレンテレフタレート(PETP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)または超高分子ポリエチレン(UHMW−PE)からなり、基質がバルブメタルからなる金属層を備えていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の表面層を有する基質。」(特許文献2の請求項15参照)が提案されている。
上記記載によれば、基質と金属層と表面層とが積層して成り、表面層は請求項1により特徴付けられており、基質及び金属層は請求項15により特徴付けられている。基質及び金属層については、材料が示されているのみである。
特開2006-158953号公報 特表2004-531305号公報
本発明の課題は、基材表面に生体活性被膜が強固に密着して形成された生体インプラント及びその製造方法を提供することである。さらに、本発明の他の課題は、基材として力学的特性が骨と近い材料を使用することにより、生体活性を有する高強度生体インプラント及びその製造方法を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、
エンジニアリングプラスチックからなる基材と、前記基材の表面に形成されたリン酸カルシウム化合物からなる生体活性被膜と、を備え、
前記基材は、前記基材全体が多孔質でなく、その表面に多孔質である多孔質層を含み、前記多孔質層の気孔に前記リン酸カルシウム化合物が侵入することにより、前記多孔質層において前記基材と前記生体活性被膜とが係合してなることを特徴とする生体インプラントであり
求項は、
前記基材を形成する材料がポリエーテルエーテルケトンであることを特徴とする生体インプラントであり、
請求項は、
前記基材が炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維及び有機繊維により選択される少なくとも1つの繊維を含むことを特徴とする生体インプラントであり、
請求項
リン酸カルシウム化合物が水酸アパタイトであることを特徴とする生体インプラントであり、
請求項は、
前記リン酸カルシウム化合物が低結晶質であることを特徴とする生体インプラントであり、
請求項は、
前記生体活性被膜の厚さが1〜100μmであることを特徴とする生体インプラントであり、
請求項は、
前記基材の表面に形成された多孔質層の厚さが1〜1000μmであることを特徴とする生体インプラントである。
請求項8は、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の生体インプラントを製造する方法であって、
前記多孔質層は、エンジニアリングプラスチックをそれを腐食する腐食性溶液に浸漬することにより形成することを特徴とする生体インプラントの製造方法である。
本発明によると、基材表面が多孔質であるので、基材と生体活性被膜とが強固に密着した生体インプラントを提供することができる。したがって、生体内に生体インプラントが埋設されている間に、生体活性被膜が剥離してしまうといった問題を解消することができる。また、本発明に係る生体インプラントは、基材として力学的特性が骨と近い材料を使用しているので、骨との結合が必要で、かつ大きな荷重が連続的に長期間かかるような部位に人工骨として適用する場合に、ストレスシールディングを生じることがなく、生体活性を有する高強度生体インプラントを提供することができる。また、水酸アパタイトは実際の骨の無機成分であるので、これを生体活性被膜として使用した場合には、より生体親和性が高く、骨と結合し易くなる。さらに、生体活性被膜は低結晶質であり、実際の骨と同様の結晶性であるので、生体との結合が速やかに行われる。
まず、図1を参照しつつ本発明に係る一実施例である生体インプラントの構成について説明する。
図1に示すように、本発明の一例である生体インプラントは、基材1と生体活性被膜2とを具えている。この基材1の表面は多孔質であり多孔質層3を形成している。この多孔質層3は表面に開口した気孔を有している。この気孔の存在により多孔質層3の表面積が増大するので、多孔質層3と生体活性被膜2とは接着面積が大きくなり、多孔質層3と生体活性被膜2とは強固に密着している。さらに、多孔質層3の表面に開口した気孔は、複数の気孔が連通してなる連通孔を形成している。この連通孔が多孔質層の表面から深さ方向に形成している場合には、生体活性被膜2を形成する生体活性物質がこの連通孔を通して多孔質層3に侵入しており、基材1と生体活性被膜2とが多孔質層において係合している。基材1と生体活性被膜2とはこの点からしても強固に密着している。このように基材1と生体活性被膜2とが強固に密着しているので、生体内に生体インプラントが埋設されている間に生体活性被膜2が剥離してしまうといった問題を解消することができる。
基材としては、力学的特性が骨に近いもの、すなわち、弾性率が10〜50GPa、曲げ強度は100MPa以上であることが望ましい。
このような基材を形成する材料としては、エンジニアリングプラスチック又は繊維強化プラスチック等がある。エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリフェニリンオキサイド、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンテレフタラート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリメチルペンテン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリオキシメチレン、ポリ四フッ化エチレン等が挙げられる。
繊維強化プラスチックのマトリックスとなるプラスチックとしては、前記エンジニアリングプラスチックに加えて、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、EVA樹脂、EEA樹脂、4−メチルペンテン−1樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ACS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、エチレン塩化ビニル共重合体、プロピレン塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリアビニルアセトアセタール、ポリフッ化エチレンプロピレン、ポリ三フッ化塩化エチレン、メタクリル樹脂、リノル樹脂、ポリアリルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリケトンスルフィド、ポリスチレン、ポリアミノビスマレイミド、ユリア樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、イソフタル酸系樹脂、アニリン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン、アルキルベンゼン樹脂、グアナミン樹脂、ポリジフェニルエーテル樹脂等が挙げられる。
基材を形成する材料としては、これらの中でも力学的特性が骨と近く、生体適合性のあるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が特に好ましい。
前記繊維強化プラスチックにおける繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維又は有機繊維が挙げられる。
炭素繊維ついては、ここではカーボンナノチューブも含まれる。
ガラス繊維としては、ホウケイ酸ガラス(Eガラス)、高強度ガラス(Sガラス)、高弾性ガラス(YM−31Aガラス)等の繊維、
セラミック繊維としては、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、チタン酸カリウム、炭化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ素等の繊維、
金属繊維としては、タングステン、モリブデン、ステンレス、スチール、タンタル等の繊維、
有機繊維としては、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、アラミド等の繊維、又はこれらの混合物を用いることができる。
また基材中に、必要に応じて帯電防止剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系化合物などの光安定剤、滑剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、顔料などの着色料、等の各種添加剤が含有されていても良い。
基材の表面は多孔質層を有する。この多孔質層の表面には、表面に開口する極微細な気孔を多数有し、これらの気孔は多孔質層内で網目構造を形成する。多孔質層の表面はこれらの気孔の存在により表面積が増大するので、多孔質層と生体活性被膜とは接着面積が大きくなり、多孔質層と生体活性被膜とは強固に密着する。さらに、この多孔質層の表面に開口する気孔は複数の気孔が連通してなる連通孔を形成している。この連通孔が多孔質層の表面から深さ方向に形成している場合には、生体活性被膜2を形成する生体活性物質がこの連通孔を通して多孔質層3に侵入しており、基材1と生体活性被膜2とが多孔質層において係合している。基材1と生体活性被膜2とはこの点からしても強固に密着している。
多孔質層の厚さは、1〜1000μmの範囲で選択することができる。例えば、基材がブロック状で一辺の長さが数mm以上ある場合には、多孔質層の厚さは、20〜200μmであることが好ましい。多孔質層が厚すぎると、生体インプラントの強度が低下する虞があり、多孔質層が薄すぎると、基材と生体活性被膜との密着性が低下する虞があるからである。
多孔質層の基材表面に開口する気孔径、この気孔と複数の気孔が連通してなる連通孔の長径、及び多孔質層の基材表面に開口する気孔の気孔率は、通常の方法で算出することができる。例えば、水銀ポロシメーターにより求めることができる。また、基材の表面及び断面を走査型電子顕微鏡で観察し、基材の表面及び断面の写真を使用して、気孔径及び連通孔の長径を測定することにより、また気孔面積比率から計算して気孔率を求めることができる。
多孔質層の基材表面に開口する気孔径を水銀ポロシメーターにより測定した場合の気孔径の範囲は、0.01〜200μmであることが好ましい。0.01μm未満の場合は、生体活性物質の粒子径より小さいと、生体活性物質が多孔質層の気孔に侵入し、定着することができないことがある。そのため基材と生体活性被膜との密着性が低下してしまうことがある。また、200μmを越えると、生体インプラントの強度が低下する虞があるとともに、多孔質層の表面積が小さくなってしまうので、多孔質層と生体活性被膜との接着面積が小さくなってしまう。したがって、基材と生体活性被膜との密着性が低下する虞があるからである。
多孔質層の基材表面に開口する気孔を走査型電子顕微鏡で観察し、気孔面積比率から算出した気孔率は、20〜80%が好ましい。20%未満の場合には、生体活性物質が多孔質層の気孔に侵入し、定着する空間が小さくなってしまうので、基材と生体活性被膜との密着性が低下してしまう。80%を越えると、生体インプラントの強度が低下する虞があるからである。
基材表面への多孔質層の形成は、濃硫酸又は濃硝酸、クロム酸等の腐食性溶液に浸漬することにより行うことができる。この他にも公知の方法で多孔体を形成することができる。例えば、ショ糖等の低分子水溶性有機物質又は塩化ナトリウム等の低分子水溶性無機物質をポリマーに分散させて溶融成形し、次いで、得られた成形体を前記有機物質又は前記無機物質が溶出する水等の溶媒に所定時間浸漬することにより多孔体を形成することができる。また、発泡剤等を使用する方法及び樹脂の粒子の表面を溶着させて多孔体を形成する方法も採用することができる。
多孔質層の厚さ、気孔径、気孔率については、濃硫酸に浸漬する方法で気孔を形成する場合には、濃硫酸に浸漬する時間及び/又は温度により多孔層の厚さを調整することができ、また、濃硫酸浸漬に続いて浸漬する洗浄用溶液の種類及び/又は温度によって気孔径や気孔率を調整することができる。洗浄用溶液としては、純水等が挙げられる。
生体活性被膜を形成する生体活性物質は、生体活性を示すセラミックスであれば特に限定されず、例えば、リン酸カルシウム系材料、バイオガラス、結晶化ガラス(ガラスセラミックスとも称する。)、炭酸カルシウム等が挙げられる。リン酸カルシウム系材料としては、例えば、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム水和物、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、ドロマイト、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、水酸アパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト及び塩素アパタイト等が挙げられる。バイオガラスとしては、例えば、SiO−CaO−NaO−P系ガラス、SiO−CaO−NaO−P−KO−MgO系ガラス、及び、SiO−CaO−Al−P系ガラス等が挙げられる。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−CaO−MgO−P系ガラス(アパタイトウォラストナイト結晶化ガラスとも称する。)、及び、CaO−Al−P系ガラス等が挙げられる。これらのリン酸カルシウム系材料、バイオガラス及び結晶化ガラスは、例えば、「化学便覧 応用化学編 第6版」(日本化学会、平成15年1月30日発行、丸善株式会社)、「バイオセラミックスの開発と臨床」(青木秀希ら編著、1987年4月10日、クインテッセンス出版株式会社)等に詳述されている。
生体活性被膜を形成する生体活性物質としては、これらの中でも生体活性に優れる点でリン酸カルシウム系材料が好ましく、さらに、実際の骨の無機成分であるので体内環境における安定性が優れており、体内で顕著な溶解性を示さないことから水酸アパタイトが特に好ましい。
また、生体活性被膜は、低結晶性であることが好ましい。骨は低結晶性であることから同様の結晶性にすることにより骨と速やかに結合できるからである。
生体活性被膜の結晶度は、例えば、擬似体液に浸漬する方法により生体活性物質から生体活性被膜を生成する場合は、擬似体液の組成成分の種類や組成比率及び/又は浸漬温度により調整することができる。
生体活性被膜を形成する生体活性物質の粒径は0.01〜100μmの範囲にあることが好ましい。100μmを越えると、多孔質層の表面に開口する気孔から生体活性物質が侵入することができなくなってしまう。生体活性物質の形状は特に限定されず、球状、板状、柱状、針状等の形状を挙げることができ、多孔質層の表面に開口する気孔から容易に侵入し、定着できる形状であればよい。
生体活性被膜の厚さは、0.1〜100μmが好ましい。0.5〜50μmが特に好ましい。100μmを越えると、厚くなるに従い骨との結合力が弱くなること、また温度や湿度に対する基材と生体活性被膜との膨張率の差による歪が大きくなり、結果として生体活性被膜層にヒビが入り易くなり、そのヒビを核として剥離し易くなるからである。0.1μm未満の場合は、工業的に均一にコーティングするのが難しいからである。
基材表面への生体活性被膜の形成は、次のようにして行うことができる。
有機溶媒に生体活性を示す生体活性物質を分散させ、生体活性物質の懸濁液を調整する。有機溶媒は、エタノール、エーテル、アセトン等を用いることができる。また、この生体活性物質の懸濁液の濃度は、基材表面に開口する気孔内に生体活性物質を十分に侵入させ、定着させることができれば良く、1〜10質量%が好ましい。
表面に多孔質層を有する基材を、前記生体活性物質の懸濁液中に超音波照射しながら浸漬する。超音波照射することにより、基材表面に開口する気孔から生体活性物質を気孔の内部まで侵入させ、定着させることができる。さらに、基材表面に開口する気孔が複数の気孔が連通して成る連通孔を形成している場合でも、超音波照射により振動を与えることにより、連通孔の内部まで生体活性物質を侵入させ、定着させることができる。
次に、生体活性物質を定着させた基材を、常温で自然乾燥させ、擬似体液に37℃環境下で0.5〜14日間浸漬する。この擬似体液は、人の血漿とほぼ等しい無機イオン濃度を有するので、基材表面に開口する気孔に定着している生体活性物質から結晶を析出させ、生体活性被膜を形成することができる。この浸漬期間は生体活性物質の種類により適宜調整することができる。例えば、生体活性物質として水酸アパタイトを選択した場合には、1〜14日間浸漬するのが好ましい。この浸漬期間が1日未満の場合には、結晶の析出量が少なく、生体活性被膜を形成することができないことがある。14日を越えて基材を浸漬すると、浸漬期間が長くなるに従い結晶は成長し続けるので、生体活性被膜は厚く形成されることになる。そうすると骨との結合力が弱くなること、また温度や湿度に対する基材と生体活性被膜との膨張率の差による歪が大きくなり、結果として生体活性被膜層にヒビが入り易くなり、そのヒビを核として剥離し易くなる。また、生体インプラントの製造に長期間を要することになるため好ましくない。
次に、数回純水に浸漬することにより洗浄した後、乾燥させると、基材表面に生体活性被膜が強固に密着して形成された生体インプラントを得ることができる。
なお、この擬似体液浸漬試験は、人の血漿とほぼ等しい無機イオン濃度を有し、アパタイトに対して過飽和な溶液である擬似体液に試験体を浸漬し、試験体表面におけるアパタイト形成能を評価する試験であり、詳細は、大槻ら「Mechanizm of apatite formation on CaO−SiO−P glasses in a simulated body fluid」、ジャーナル オブ ノン−クリスタリン ソリッド(Jornal of Non−Crystaline Solides)、第143巻、84〜92頁、1992年の論文に記載されている。
基材表面への生体活性被膜の形成は、上記の方法に限られず、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法、エピタキシャルCVD法、アトミックレイヤーCVD法などの化学蒸着法や、分子線エピタキシー法、イオンプレーティング法、スパッタ法などの物理蒸着法、またはプラズマ溶射法、フレーム用溶射法などの溶射法、さらには基板反応法、固相反応法、熱分解法、アルコキシド法、シランカップリング法等により行うこともできる。
本発明に係る生体インプラントは、生体内の使用部位に合わせて様々な形状、例えば、粒子状、繊維状、ブロック状、フィルム状等で用いられる。好ましくは、本発明の生体インプラントが補填される骨欠損部又は歯欠損部等の形状と同様の形状、又は骨欠損部又は歯欠損部等の形状に相当する形状、例えば、相似形等に、成形、整形及び/又は調製されて用いられる。
本発明に係る生体インプラントは、基材を所望の形状に成形、整形及び/又は調製した後に、生体活性被膜を基材表面に形成することもできるし、基材に生体活性被膜を形成させた後に、生体インプラントを所望の形状に成形、整形及び/又は調製することもできる。
生体活性被膜は、基材の全表面に形成させても良いし、また骨との結合が必要な面のみに形成させても良い。
適用対象としては、骨補填材、人工関節、骨接合材、人工椎体、椎体間スペーサ、椎体ケージ及び人工歯根などに利用することができる。
次に、この発明を実施例及び比較例を挙げて説明するが、この発明は、以下の実施例及び比較例に限定されない。
(実施例1)
基材としてポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、生体活性被膜を形成するための生体活性物質として水酸アパタイトを使用した場合の実施例である。
下記の手順により生体活性インプラントの試験体を作製した。
PEEKで構成される円盤状の基材(直径10mm、厚さ2mm、Victrex製450G)の表面をサンドペーパー(#1000)で研磨し、濃硫酸に5分間浸漬した。濃硫酸から取り出した基材を純水に10分間浸漬し、その後純水のpHが中性になるまで繰り返し洗浄し、表面に多孔質層を有する基材を得た。
水酸アパタイト(太平化学産業株式会社製 HAP−100)5gとエタノール100mlを混合し、水酸アパタイトのエタノール懸濁液を調製した。
多孔質層を有する基材を水酸アパタイトのエタノール懸濁液に超音波照射しながら10分間浸漬し、常温で自然乾燥して、水酸アパタイトが付着した基材を得た。
水酸アパタイトが付着した基材を擬似体液に37℃環境下で7日間浸漬後、新規な擬似体液中で更に7日間(合計14日間)浸漬した。擬似体液から取り出した基材を純水に10分間浸漬し、その後同様に3回繰り返し洗浄した後、120℃で3時間乾燥し、生体インプラントを得た。
上記のように製造した生体インプラントについて、各処理段階での基材の表面を走査型電子顕微鏡で観察した(拡大率3000倍)。
濃硫酸に浸漬処理した後の基材の表面を図2に示す。基材は表面に多数の気孔を有し、内部は網目構造となっており、最表面に認められる気孔径はほとんどが2μm以下で極微細であった。また、気孔面積比率から、最表面部の気孔率は43%と見積もられた。さらに、水銀ポロシメーター(島津製作所製、オートポアIV9510)により気孔径分布を測定したところ、細孔直径が0.1μmの位置に明確なピークが認められた。(図11)
水酸アパタイトのエタノール懸濁液に浸漬した後の基材の表面を図3に示す。基材の表面に形成された網目構造に水酸アパタイトの粒子が付着していることがわかる。
擬似体液に浸漬した後の基材の表面を図4に示す。基材の表面全体に一様に燐片状の結晶が形成されていた。
擬似体液に浸漬した後の基材、つまり得られた生体インプラントの断面を走査型電子顕微鏡で観察した(拡大率1000倍)結果を図5に示す。生体インプラントは気孔を有さないPEEK部分(図示せず)と気孔を有するPEEK部分と水酸アパタイト結晶であると思われる層とが順に積層して形成されていた。気孔を有するPEEK部分は多孔質となっており、独立した複数の気孔及び複数の気孔が連通して形成された微細な連通孔が観察された。その気孔径は1〜30μmであった。この気孔を有するPEEK部分の表面に水酸アパタイト結晶であると思われる厚さ約15μmの層が密着して形成されていた。
前記各処理段階での基材の表面部分についてX線回折装置を用いて測定した結果を図6に示す。水酸アパタイトに帰属するピークは擬似体液に浸漬した後の基材(SBF14日浸漬後)から検出された。従って、基材の表面全体に形成されていた燐片状の結晶は、水酸アパタイトであることが分かった。また、このピークはブロードであるので、水酸アパタイトの結晶性は低いことが確認された。水酸アパタイトのエタノール懸濁液に浸漬した後の基材(HAP付着処理後)では、水酸アパタイトのピークが検出されなかった。これは、水酸アパタイトの粒子の付着量がX線回折装置で検出できるだけの十分な量がなかったためであると考えられる。
(比較例1)
PEEKで構成される基材を濃硫酸で処理しなかったこと以外は、実施例1と同様にして生体インプラントを得た。
(基材と生体活性被膜との密着性評価)
生体インプラントを走査型電子顕微鏡で観察することにより、PEEKで形成された基材と水酸アパタイトで形成された生体活性被膜との密着性を評価した。
(1)実施例1で得られた生体インプラントの断面を走査型電子顕微鏡で観察した(拡大率1000倍)結果を図5に示す。気孔を有するPEEK部分の表面に厚さ約15μmの水酸アパタイト結晶の層が密着して形成されていた。
(2)実施例1及び比較例1で得られた生体インプラントを純水中で10分間超音波を照射した。超音波照射した生体インプラントを常温で自然乾燥後、走査型電子顕微鏡で観察した(拡大率100倍)結果を図7、8に示す。実施例1で得られた生体インプラントについては、生体インプラントの基材表面から水酸アパタイトの被膜が脱離せず、表面全体に一様に形成されたままとなっていた。一方、比較例1で得られた生体インプラントについては、基材表面から水酸アパタイトの被膜が脱離しているのが認められた。
(3)実施例1及び比較例1で得られた生体インプラントにカッターでクロス状に切り込みを入れた。この生体インプラントを走査型電子顕微鏡で観察した(拡大率100倍)結果を図9、10に示す。実施例1で得られた生体インプラントについては、カッターによる切り込みライン周囲において、水酸アパタイトの被膜が脱離しているのは認められなかった。一方、比較例1で得られた生体インプラントについては、カッターによる切り込みライン周囲において、水酸アパタイトの被膜が脱離しているのが認められた。
以上いずれの試験においても、濃硫酸処理を行うことにより基材の表面に多孔質層を形成させた場合は、基材と水酸アパタイトの被膜とは強固に密着していることが確認された。
図1は、本発明の生体活性インプラントの模式図である。 図2は、実施例1において、濃硫酸処理した後の基材表面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。 図3は、実施例1において、水酸アパタイトのエタノ−ル懸濁液に浸漬した後の基材表面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。 図4は、実施例1において、擬似体液に浸漬した後の基材表面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。 図5は、実施例1において、擬似体液に浸漬した後の基材断面の走査型電子顕微鏡写真である。 図6は、各処理段階における基材表面のX線回折パターンである。 図7は、実施例1の生体インプラントを超音波処理した後にその表面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。 図8は、比較例1の生体インプラントを超音波処理した後にその表面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。 図9は、実施例1の生体インプラントに切り込みを入れた箇所の走査型電子顕微鏡写真である。 図10は、比較例1の生体インプラントに切り込みを入れた箇所の走査型電子顕微鏡写真である。 図11は、実施例1において、濃硫酸処理した後の基材の気孔径分布測定結果である。
符号の説明
1 基材
2 生体活性被膜
3 多孔質層

Claims (8)

  1. エンジニアリングプラスチックからなる基材と、前記基材の表面に形成されたリン酸カルシウム化合物からなる生体活性被膜と、を備え、
    前記基材は、前記基材全体が多孔質でなく、その表面に多孔質である多孔質層を含み、前記多孔質層の気孔に前記リン酸カルシウム化合物が侵入することにより、前記多孔質層において前記基材と前記生体活性被膜とが係合してなることを特徴とする生体インプラント。
  2. 前記基材を形成する材料がポリエーテルエーテルケトンであることを特徴とする請求項記載の生体インプラント。
  3. 前記基材が炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維、及び有機繊維から選択される少なくとも1つの繊維を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の生体インプラント。
  4. 前記リン酸カルシウム化合物が水酸アパタイトであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の生体インプラント。
  5. 前記リン酸カルシウム化合物が低結晶質であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の生体インプラント。
  6. 前記生体活性被膜の厚さが1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の生体インプラント。
  7. 前記基材の表面に形成された多孔質層の厚さが1〜1000μmであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の生体インプラント。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の生体インプラントを製造する方法であって、
    前記多孔質層は、エンジニアリングプラスチックをそれを腐食する腐食性溶液に浸漬することにより形成することを特徴とする生体インプラントの製造方法。
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