JP5169264B2 - 洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄装置に関し、特に各種電子デバイスの製造工程で行われる半導体ウエハやガラス基板など薄板状基板の洗浄に好適な、洗浄効率の高い超音波洗浄装置に関する。
半導体素子の製造では、ウエハサイズの大口径化が進んでいる。これに伴い、ウエハの洗浄工程においても、従来行われていた、大型の洗浄槽中に複数枚のウエハを浸けて、超音波で洗浄液を振動させて行うディップ方式洗浄から、枚葉式でウエハ自体回転を加えながら、ウエハ表面に、例えば水圧を上げた洗浄液や超音波で振動を与えた洗浄液を供給しながら行うスピン方式洗浄が主流となりつつある。この枚葉式のスピン方式洗浄方法は、ディップ方式洗浄方法に比べ、ウエハ面内で均一な洗浄がより行いやすく、かつウエハ表面から除去した汚染物質がウエハ表面に再付着しにくい点、また洗浄液やリンス用純水の使用量をより抑制できること、そして洗浄装置の立ち上げがより短時間で行えることなど、多くのメリットを有している。中でも、超音波洗浄を適用した枚葉式スピン洗浄装置は、多くの大口径ウエハ洗浄工程などで適用されてきている。
こういった枚葉式超音波スピン洗浄装置には、回転するウエハの表面に超音波ノズルから洗浄液を噴射する、いわゆる超音波ノズル方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置がある。この方式は、超音波ノズル内部の振動子を発振させることで超音波を発生させ噴射洗浄液を媒体として超音波をウエハ表面に伝播させ、その超音波エネルギーによってウエハ表面の汚染を除去して洗浄を行うものである。
図6に、この超音波ノズル方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置の模式図を示す。図6により、図示しない超音波振動子を内蔵した超音波ノズル101から洗浄対象物であるウエハ102の表面にむけて洗浄液103を噴射する。超音波ノズル101内の超音波振動子を動作させると、発生超音波が洗浄液103を媒体としてウエハ102表面に伝播する。図示しないウエハ搭載テーブルなどのウエハ搭載手段によってウエハ102を回転させた状況下で、洗浄液103がウエハ102の表面に当たる領域、すなわち超音波照射領域104がウエハ102の中心部と外周部間を往復運動するように、図示しない超音波ノズルホルダーなどの超音波ノズル保持手段を用いて往復運動させれば、超音波照射領域104がウエハ102全面を走査することになって、ウエハ102表面全域が洗浄されることとなる。
ところで、近年、半導体素子の微細化・高集積化の進展に伴って、素子の層間絶縁膜の薄膜化かつ低寄生容量化への要請から、低誘電率絶縁材料の適用が促進されている。そういった絶縁材料として、例えば微細な空孔(ポア)が内部に一様に分布形成された多孔質シリカ(ポーラスシリカ)材料がある。この多孔質シリカ膜を反応性ドライエッチングによって形成して、例えば100nm以下の微細パターンが表面に形成されているウエハを、上記のような超音波ノズル方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置で洗浄を行うと、噴射される超音波洗浄水が与える比較的大きな超音波ダメージにより、この材料のもつ脆弱性から微細パターンが破壊されることがある。
こういった脆弱な微細パターンの破壊を回避するための直接的な方法は、パターンの構造的な脆弱性に応じて、ウエハ表面に照射される単位面積当たりの超音波エネルギーを小さくすることが必要であることから、超音波ノズル101に内蔵された超音波振動子を駆動する超音波発信器の駆動出力を調整して対応する。
このような駆動出力の調整により小出力化は可能ではあるが、実際問題として、内蔵超音波振動子の形状・構造などによって決まる固有の超音波振動条件から、駆動出力がある下限を下回ると安定した超音波振動を得ることができなくなる。また、高い超音波周波数で駆動すると、超音波振動子の駆動出力が一定の大きさを下回ると、超音波ノズルから噴射された洗浄液中での超音波の減衰が急激に大きくなり、超音波がウエハ表面に達しないといったことも生じる。こうしたことから、特に非常に小さな駆動出力で振動子を動作させてウエハ表面を洗浄するには、この超音波ノズル方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置には多くの不都合な点がある。
そこで、ウエハ表面に与える超音波のダメージを低減させる方法として、超音波振動体(超音波振動伝達板)を利用して超音波をウエハ表面に照射する方法が考えられている(例えば特許文献1、2など)。
図7に典型的な例を示す。図7(1)は、超音波振動体方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置の模式図で、図7(2)は要部拡大断面図である。図7(1)に図示するように、例えば三角柱の形状をした振動体105(例えば、セラミックス材料)の平坦な面の一つに超音波振動子106を取り付ける。また図示するように振動体105の他の平坦な面の一つをウエハ102の被洗浄面と平行、かつ僅かな間隔を隔てて向かい合うように振動体105を振動体支持手段107で保持する。洗浄液ノズル108から洗浄液103を供給し、振動体―ウエハ表面の間隔が洗浄液103によって完全に満たされるようにする。
断面図の図7(2)を参照し、このように振動体―ウエハ表面の間隔が洗浄液103によって完全に満たされ状態で超音波振動子106を駆動すると、発生した超音波は振動体105の内部を伝播し、ウエハ102に向かい合った面の全体から洗浄液103へ伝えられ、更に洗浄液103中を伝播して被洗浄面であるウエハ102の表面へと届き洗浄が行われる。ウエハ102と向かい合う振動体105の面の振動の様相は、超音波振動子106の振動の仕方や振動体105の形状・材質などで決まるため、事前にシミュレーションで予測可能である。従って、それぞれの目的に応じて振動体105の設計に反映される。本図では三角柱形状の振動体の例を示したが、振動体形状はこれに限らず、例えば、円柱、四角柱なども適用可能である。また必ずしも振動体を傾斜させる必要は無く、適用状況に応じて垂直に配置しても構わない。振動体の材料なども様々に検討されている。
以上のような振動体を介して超音波を伝播する方法は、超音波振動子で発生した超音波振動が振動体の広い面積全面が振動するため、振動のエンネルギーが分散し、被洗浄面での単位面積当たりに照射される超音波エネルギーは、超音波ノズル方式のそれに比べて大幅に小さいものとなり、ウエハ表面に与える超音波のダメージを低減させるといった効果がある。
特開2003−181394号公報 特開2003−31540号公報
しかし、上記のような超音波振動体方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置では、一般に、ウエハに付着している異物の除去効率が低いという問題がある。表面に同一条件で異物を付着したウエハを洗浄する場合、超音波振動体方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置を超音波ノズル方式のそれとで比較すると、同等の異物除去率が得られるまで数倍の時間を要することがある。
そこで、本発明の課題は、ウエハ表面上に脆弱かつ微細なパターンが形成されている場合でも、それらのパターンを破壊することなく、短時間でウエハ表面にある異物を取り除く、効率良い洗浄が可能な、超音波振動体方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置を提供することにある。
本発明の洗浄装置は、
被洗浄物上に配置される円柱形状の振動体と、
前記振動体の側面を囲う円筒形状を有し、前記被洗浄物上に吐出された前記洗浄液が、前記振動体の中心軸方向に流れる第1の流れと、前記第1の流れと逆向きに流れる第2の流れとに分流するように、前記洗浄液を通過させる流路と、
前記振動体中に前記振動体の中心軸を含む領域に形成され、前記第1の流れを形成する前記洗浄液を回収する通路と、
を備えたことを特徴とする洗浄装置。
また、
被洗浄物を支持する支持体と、
前記流路と前記被洗浄物とが第1の間隔をもって対向するように位置決めする移動手段とを更に備えたことを特徴とする。
また、
前記通路と前記被洗浄物とは、前記第1の間隔よりも大きい第2の間隔をもって対向することを特徴とする。
また、
前記通路は、吸引手段に接続されてなることを特徴とする。
本発明の洗浄装置を用いることにより、表面に壊れ易い微細なパターンが形成されたウエハなどの場合においても、その表面に付着した微粒子などの異物を効率良く除去でき、従来の装置に比べ大幅に洗浄時間を短縮することが可能となる。
本発明者の調査の結果、超音波振動体方式で異物除去効率が低いのは、ウエハ表面に照射される超音波の単位面積当たりのエネルギーを小さくしていることに主たる原因があるのでは無く、超音波の作用によって、ウエハ表面から離脱し、洗浄液中に浮き上がった異物がウエハ表面に再付着しやすいことが原因であることが明らかになった。
異物の再付着が生じ易いことの理由として、先ず第一に、ウエハ回転数に課せられる制約が挙げられる。振動体を利用する洗浄方法では、図7において、振動体105とウエハ102の間の微小な間隔に安定した洗浄液103の層を形成することが必要であり、そのためにはウエハの回転速度は一定の回転速度以上に上げることができない。そのため、異物を含んだ洗浄液103がウエハ表面に滞在する間に、異物の再付着が生じ易くなるものと考えられる。
理由の第二としては、振動体105とウエハ102の間の微小な間隔にある洗浄液103の流れの問題が挙げられる。この微小な間隔では、振動体105の表面で発生した微弱な超音波振動をとウエハ102の表面にできるだけ減衰せずに伝播させる必要があるため、非常に微小な間隔に設定するのが普通であり、例えば、数mm〜1mmないしそれ以下の間隔に設定することが多い。このため、振動体105とウエハ102の間隔における洗浄液103が受ける流水抵抗が高く、この間隙内外での洗浄液104の入れ替わりの効率が良く無い。このため、振動体105の直下で洗浄液103中に遊離した異物が洗浄液103と共に間隙から流出する前に振動体105が移動してしまい、異物はウエハ102の表面に再付着してしまうことが考えられる。
このような再付着の現象は超音波ノズル方式の洗浄方法でも、当然のことながら生じている。しかし振動体を用いる方式での再付着する確率が著しく高く、結果的にウエハ全体での異物の除去効率が低くなっていると考えることができる。その結果、一枚あたりの処理に長時間を要することとなり、この洗浄効率の低いことは、枚葉式の処理装置においては極めて深刻な問題となっている。
上述したように、振動体を利用する従来のウエハ洗浄装置では,振動体とウエハの間にはさまれた微小な間隙を満たしている洗浄液中には,超音波の作用によってウエハの表面から離脱して浮き上がった異物が高濃度で含まれる。この状態の洗浄液をそのまま長時間この間隙に滞留させておくと、その異物がウエハ表面に再付着する確率が高まり、結果として、ウエハ表面の洗浄時間が長くなる。従って、この異物を高濃度に含む洗浄液部分をその微小間隙からできるだけ速やかに排出する一方,清浄な洗浄液をこの間隙に継続的に置換するように流入させることが必要である。つまり、この超音波振動が作動している微小間隙に満たされる洗浄液を連続的な排出と流入の置換を行うことによって、ウエハ表面から超音波作動で離脱した異物がウエハの他の部分に移動してウエハの表面に再付着することを防止できる。
その一方で,ウエハの表面全体は,洗浄工程が完了するまでは乾燥することのないように,常に全面を洗浄液などの液体が覆い,湿潤状態が維持されることが必要である。なぜなら、ウエハを回転(スピン)しながら全表面領域を走査して洗浄するスピン洗浄においては,通常、ウエハ上の一つの点は振動体が通過する度に繰り返し何度も超音波の作用によって洗浄される。その際、洗浄と次の洗浄との間でウエハの表面が乾燥すると,いったん除去された洗浄液中の異物はウエハの表面に再付着して固着してしまい,繰り返し行われる洗浄の積算の効果が損なわれ,結果的に洗浄の効率が低下することになる。
特に、超音波振動体方式の枚葉式超音波スピン洗浄装置によって、異物除去の効率良い洗浄を実現するためには,これらの二つの要件を同時に満足させる装置を構成することが望ましい。
以下に、上記の要件を満たす本発明の実施の形態を、添付図を参照しつつ説明する。
(第一の実施例)
図1に、本発明の一実施形態になる、超音波振動をウエハ表面に接する洗浄液を介して伝播するための振動体とその外囲材、および洗浄液の流路の基本的構成を説明するための断面模式図を示す。
図1を参照して、ウエハ1の表面に面して、振動体2とその周囲に設けられた外囲体3がある。振動体2は、例えばウエハ1に一方の円形端面部が面する、直径Lの円柱であり、その垂直方向に中心を貫通する直径P1の通路5が設けられている。外囲体3は例えば振動体2の円柱外周を均一な幅P2のギャップ6で囲む円筒形状をなし、その円筒の外周の直径はW、その筒板厚はTである。振動体2および外囲体2のウエハ1に対向する面は、この場合はいずれもウエハ1の表面と間隙距離Sの微小な間隙4をもって配置されている。
振動体2の、例えばウエハ1に面していない側の円形端面部近傍には図示しない超音波振動子が取り付けられ、その超音波振動子で発振した超音波は、この振動体2を経由して、ウエハ1に面した振動体2の円形端面部である超音波放射面から間隙4にある洗浄液7に伝わり、そしてウエハ1の表面に超音波が照射される。ウエハ1の表面に付着している異物は、この超音波照射の作用によって表面から離脱し近傍を流れる洗浄液7中に流出する。異物は通常、その軽量性から洗浄液7中で浮き上がるように流出する。
このように異物の離脱(除去)は、超音波が有効に照射されているウエハ1の表面領域、すなわち振動体2の超音波放射面とそれにほぼ正対するウエハ1の表面領域間での作用として行われる。
同図の間隙4、通路5、ギャップ6内に矢印で示された方向は、洗浄液7の流れる方向を示している。例えば図示しない加圧ポンプなどによって、円柱状の振動体2の外側面と円筒状の外囲体3の内側面とで構成されるギャップ6を通路として、ウエハ1の表面に向かって清浄な洗浄液7が、連続的に供給される。ギャップ6を流れる洗浄液7の全体の流れは、そのギャップ5の形状により円筒状をしており、そのウエハ1の表面にリング状で達する洗浄液7の流速はどの場所でも均一とする。
一方、振動体2の円柱中心を貫通するように設けられた通路5は、図中上方で、図示しない吸引ポンプなどと接続され、その通路5内では、ギャップ6を流れる洗浄液7とは逆の方向に、ウエハ2の表面から遠ざかる方向に、洗浄液7が吸い上げられるようにする。
ところで、図において、ギャップ6を通路として、ウエハ1の表面に向かった(方向A)清浄な洗浄液7は、ウエハ1の表面に振動体2の周りをリング状で達した後、間隙4内を外囲体3の中心方向(方向B)に向かう流れと外周方向(方向C)へ向かう流れとに分かれる。中心方向(方向B)に向かう洗浄液の流れは、振動体2の超音波放射面とウエハ1の表面の間の間隙4を流れ、通路5から吸い上げられるようにして(方向D)、通路5の末端で洗浄の系から流出する。間隙4での方向Bの流れは、前述のように、ウエハ1の表面から大量に離脱した異物が洗浄液に浮遊する流れであって、これは振動体2中の通路5を連続的に吸引されて(方向D)振動体2の上部より洗浄系外に排出される。
このような洗浄液の流れを構成することによって、異物を高濃度に含んだ、流れ方向BそしてDの洗浄液7は、超音波が照射されていないウエハ1の領域には広がらず、被超音波照射ウエハ領域を含めて異物が再付着することが無い。他方ギャップ6から分かれて、方向Cの円柱外周部に流れ出る洗浄液7は、実質的に超音波洗浄に関与することなく、リング状の洗浄液湧き出し口から清浄な状態のまま間隙4を経てウエハ1の表面全面へと広がるように流れ、ウエハ1の表面全体を湿潤状態に保つことに寄与する。
図2に、上記の振動体部及び外囲体部の基本的な構成を具体化した、実施例の模式図を示す。図2(1)は、振動体2及び外囲体3の中心軸での断面図であり、図2(2)、(3)は、それぞれ上面図、下面図である。
それら図2の各図を参照して、振動体2は円柱形をしており、その材料は、例えば合成石英ガラスを用いる。この振動体の材料は、必ずしもこれに限らず、超音波を減衰することなく良好に伝播させ、かつ使用する洗浄液と接触しても溶出しない安定した材質のものであれば、例えばステンレス(SUS)・サファイア・セラミック・SiC・アルミナなどの材料を任意に選択できる。円柱状の振動体2の中心軸に沿って、振動体2を貫通する穴である通路5が設けられている。
振動体2の外側には、振動体2の周囲を囲むように、円筒状の外囲体3が設けられる。この外囲体3の材料は例えばフッ素系樹脂を用いるが、これに限られることは無く、使用する洗浄液と接触しても溶出しない安定した材質のものであれば、例えばステンレス(SUS)などの材料を自由に適用可能である。振動体2の外周側面と外囲体3の内側側面の間には均一な間隔(ギャップ6)が設けられている。
振動体2と外囲体3は、それぞれウエハと向かい合う端面側において、共通の平面端面H−H‘を形成しており、ウエハ表面と一定の微小な間隔を置いて平行に向かい合うように設置する。外囲体3の上端部分はギャップ6を閉じるように振動体2の外周側面に接続される。
円柱状の振動体2の、ウエハに対向しない端部側に超音波振動子8が設置される。超音波振動子8には図示しない電源線を介して例えばRF電源が接続されており、これをコントロールすることで超音波振動の発振及び強度を制御する。超音波振動子7は、例えば平板状の石英・ステンレス(SUS)・サファイア・セラミック・SiC・アルミナなど振動体2と同様な材質で構成される。
ギャップ6の上端近傍に外囲体3を貫くように外囲体3の外側から複数の供給管9が接続される。本実施例では、外囲体3の周囲に等間隔に合計8本の供給管9が接続されている。各供給管9には図示しない供給ポンプが接続されており、この供給ポンプを作動させて供給管9のすべてに等しい流量で洗浄液を送り出すことによって、洗浄液はギャップ6の上方から下方(ウエハ表面方向)に向けて、円筒状の均一な流れとなってウエハ表面に向かう。供給管9の数や配置方法に関しては、上記の例に限らず、洗浄液の供給通路となるギャップ6における円筒状の洗浄液の流れが、できるだけ均一かつ安定しているものとなるように構成することが望ましい。
一方、振動体2の通路5には吸引管10が接続される。吸引管10には図示しない吸引ポンプが接続されており、この吸引ポンプを作動させて通路5を経て洗浄液を吸い上げることを可能とする。
以上のような洗浄液の流路構成より、供給管9からギャップ6に送り込む洗浄液の流量、吸引管10により通路5から吸い上げられる洗浄液の流量、そして、共通平面端面とウエハ表面との間隔の関係を調整することにより、先に図1で説明したように、(図1を参照して、)ウエハ1の表面にリング状に供給された方向Aの洗浄液7が、振動体2とウエハ1との、幅Sの間隙4を中心方向へ向かう方向Bへと流れ、そしてこれが通路5を介して吸引される方向Dへと流れる洗浄液の流れと、振動体2とウエハ1との幅Sの間隙4を外縁方向に広がって向かう、方向Cの流れとに、分かれるようにすることができる。
こうした状況下で超音波振動子8を作動させれば、振動体2に端面からウエハ2の表面に照射された超音波の作用により、ウエハ1の表面から分離された異物が分流された洗浄液の方向Bの流れの中に浮き上がり、そして通路5中の方向Dの流れによってほとんどすべての異物が吸引管10から外部に排出され、ウエハ1の表面近傍から除去される。同時に、ウエハ1における超音波が照射されていない表面領域には、方向Cの洗浄液7の流れによって、常に異物が浮遊していない清浄な洗浄液が流れる状態であり、洗浄液の乾燥などで異物がその領域に付着することが排除できる。
図3は、上記の振動体2と外囲体3との一体構成を、洗浄対象のウエハとの関係において超音波洗浄装置内に取り付けたときの状態を説明する模式図である。図3において、洗浄装置内には、鉛直方向に立ったアーム支持軸11の先端から水平方向に洗浄アーム12が伸びている。洗浄アーム12の先端にはクランプ13があって、その先端で、振動体2と外囲体3との一体構成を、その外囲体3外周側面を締め付けることによって固定する。この締め付け方法により振動体2の振動にクランプ13の影響は及ばない。このように外囲体3を保持した状態で、振動体2と外囲体3との共通平面端面がウエハ1と平行になるようにし、クランプ13、あるいは洗浄アーム12とクランプ13との接続部分は、これを実現するような微調整機構を備えることが望ましい。
アーム支持軸11は、その場での鉛直方向への上下運動と回転運動を行うことが可能とする。ウエハ1は、回転可能なウエハ回転支持軸14上のウエハ支持テーブル15の上に設置される。
ウエハ洗浄作業は、概ね次のような手順で進めることができる。始めに、クランプ12に固定された、超音波振動子・振動体・外囲体及び洗浄液供給排出系などからなる超音波振動発生関係構成体は、ウエハ支持テーブル15から離れた位置に退避させておく。ウエハ支持テーブル15上に、被洗浄物であるウエハ1を設置してから、アーム支持軸11の上下運動および回転運動機能を利用して、超音波振動発生関係構成体をウエハ1上に移動させ、振動体2と外囲体3との共通平面端面とウエハ1表面との平行な間隙を所定の距離に設定する。ここで、洗浄液の供給・排出とともに超音波を発生させてウエハの超音波洗浄を実施する。このとき、洗浄をウエハ表面全体を行う必要から、アーム支持軸11は、この支持軸を中心として所定の速度で往復回転運動を実施することで、超音波振動発生関係構成体はウエハ1表面上を円弧状往復掃引し、一方ウエハ回転支持軸14を、ウエハ1の中心を回転中心とする回転運動を行わせる。この両者の動きによって、ウエハ1表面全面を超音波振動で掃引する。超音波洗浄の掃引が終了すると、再びアーム支持軸11を動作させて超音波振動発生関係構成体を別の位置に退避させ、ウエハ1をウエハ支持テーブル15から取り外す。このような手順のウエハ洗浄作業は、所定のレシピに従って、洗浄装置内に設けた図示しない制御装置によって自動制御により行う。
本実施例の超音波洗浄装置においては、超音波地振動子8の振動周波数を3MHzとしたが、これに限らず適宜選択できる。しかし超音波がウエハ表面に与えるダメージの影響を考慮すると、振動周波数は1MHz以上とすることが望ましく、さらには、3MHz以上とすることがより好ましい。
また、振動体2のウエハ側端面(=外囲体3のウエハ側端面)とウエハ1表面との間隙4の距離S(図1参照)は1mmとしたが、振動振幅の比較的小さな超音波をできるだけ減衰させることなくウエハ1の表面に照射させるという観点から、間隙距離Sは凡そ3mm以下が望ましく、さらには、1mm以下とすることがより好ましい。
円柱状の振動体2の円直径は、20mmとしたが、この直径は振動体2とウエハ1との間隙における流水抵抗を小さくして、吸引通路である通路5からの異物を高濃度に含んだ洗浄液(方向Dも流れ;図1参照)の吸い上げを円滑に行うという観点から、凡そ30mm以下とすることが望ましい。
また、洗浄液の流量については、2L/minで実施し、ウエハ回転支持軸14の回転は100rpmで行った。
以上のような各種ディメンションをもつ本発明になる超音波洗浄装置と、中心に吸引用経路が形成されていない、単なる円柱状振動体を用い、単に洗浄液をウエハとの間隙に流入させるような構成の、いわば従来の超音波洗浄装置とで性能比較実験を行った。両装置は、振動体の円面(超音波の照射面積相当)の直径はともに上記の20mmとし、振動周波数、入力パワー、振動体とウエハとの間隙の距離、洗浄液流量・振動体掃引方法等その他条件は同一とした。また、洗浄液は、共に、純水中に水素ガスを1.5mg/Lの濃度で溶解させた水素溶解水を使用した。
被洗浄試料として、直径8インチのSiウエハ上に、厚さ100μmの熱酸化膜を形成し、その表面に、平均粒径0.15μmのシリカ(SiO)粒子をほぼ均一に付着させたものを用いた。付着シリカ粒子の総数は、ウエハ一枚当たりほぼ3万個となるように調整した。この評価試料を、本発明装置と比較装置とで洗浄し、ウエハ表面検査装置を使用して洗浄前後でのウエハ表面付着のシリカ粒子の数を計測した。
評価試料のウエハ表面に付着した微粒子のシリカを95%除去するのに要した時間を測定したところ、この場合、従来の振動体形状を用いた超音波洗浄装置では平均180秒以上を要したのに対し、本発明の実施例である超音波洗浄装置では、平均60秒程度で行うことができた。この結果は、被洗浄試料から離脱した異物(微粒子シリカ)が、洗浄中でのウエハ表面への再付着を免れる構成を講じた本発明の装置の有効性を如実に示しているものと考えられる。
(第二の実施例)
図4に、本発明の第二の実施例になる、超音波振動をウエハ1の表面に接する洗浄液を介して伝播するための振動体2とその外囲材3、および洗浄液の流路の基本的構成を説明するための断面模式図を示す。本実施例と第一の実施例(図1参照)との相違は、通路5を有する円柱状の振動体2の下側円面とウエハ2との間隙、すなわち振動体間隙4−1の間隙距離S1と、外囲体3の下側面とウエハ2との間隙、すなわち外囲体間隙4−2の間隙距離S2とが異なり、S2をS1より小さくしている点にある。言い換えると、こうすることによって、洗浄液の供給経路であるギャップ6からの方向Aの流れのうち、外囲体の下側面からの方向Cへ流れ出す洗浄液の流量をより少なくし、より多くの部分が方向Bの流れとなり、そして吸収経路である通路5を通る方向Dの流れとなるようにする。その結果、振動体2の直下で生じた浮遊異物を含む洗浄液が方向Cの流れに混じって外に流出するのをより困難にし、かつ通路5からの吸い上げ流量を多くして、吸い上げを容易にするといった効果を期待できる。
(第三の実施例)
図5は、本発明の第三の実施例になる、振動体2及び外囲体3の構成体の下面模式図である。第一の実施例(図2参照)と異なる点は、振動体2の下側円面のウエハに面する箇所に、吸収経路である円柱中心を通る通路5の開口部から放射状に伸びる複数(この例では8本)の溝、すなわち振動体溝16を設けたことである。こうすることで、第二の実施例と同様に、多くの異物を含む、振動体2の直下における洗浄液の方向Bの流れを、通路5を通って方向Dの流れとして吸引する流量をより多くし、外部に流出させるのを容易にすることが可能となる。異物が浮遊する洗浄液(図1における方向Bの流れの洗浄液)は、滞留してウエハ表面に再付着すること無くなり、洗浄時間の短縮に有効に作用することが期待できる。勿論、第二の実施例と第三の実施例とを併用する構成にしても構わない。
以上のように、本発明による洗浄装置を適用することによって、表面に壊れ易い微細なパターンが形成されたウエハなどの場合においても、その表面に付着した微粒子などの異物を効率良く除去でき、従来の装置に比べ大幅に洗浄時間を短縮することが可能となった。
本発明の第一の実施例に係る振動体と外囲体及び洗浄液の流路の基本的構成を説明する図 本発明の第一の実施例に係る振動体と外囲体及び洗浄液の流路の具体的構成を説明する図 本発明の洗浄装置のアーム部分の構成を説明する図 本発明の第二の実施例に係る振動体と外囲体及び洗浄液の流路の基本的構成を説明する図 本発明の第三の実施例に係る振動体と外囲体及び洗浄液の流路の具体的構成を説明する図 従来のノズル式超音波洗浄装置を説明する図 従来の振動体方式超音波洗浄装置を説明する図
符号の説明
1 ウエハ
2 振動体
3 外囲体
4 間隙
5 通路
6 ギャップ
7 洗浄液
8 超音波振動子
9 供給管
10 吸引管
11 アーム支持軸
12 洗浄アーム
13 クランプ
14 ウエハ回転支持軸
15 ウエハ支持テーブル
16 振動体溝
101 超音波ノズル
102 ウエハ
103 洗浄液
104 超音波照射領域
105 振動体
106 超音波振動子
107 振動体支持手段
108 洗浄液ノズル

Claims (4)

  1. 被洗浄物上に配置される円柱形状の振動体と、
    前記振動体の側面を囲う円筒形状を有し、前記被洗浄物上に吐出された前記洗浄液が、前記振動体の中心軸方向に流れる第1の流れと、前記第1の流れと逆向きに流れる第2の流れとに分流するように、前記洗浄液を通過させる流路と、
    前記振動体中に前記振動体の中心軸を含む領域に形成され、前記第1の流れを形成する前記洗浄液を回収する通路と、
    を備えたことを特徴とする洗浄装置。
  2. 被洗浄物を支持する支持体と、
    前記流路と前記被洗浄物とが第1の間隔をもって対向するように位置決めする移動手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
  3. 前記通路と前記被洗浄物とは、前記第1の間隔よりも大きい第2の間隔をもって対向することを特徴とする請求項1ないし2のいずれかに記載の洗浄装置。
  4. 前記通路は、吸引手段に接続されてなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の洗浄装置。
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