JP5169122B2 - ドハティ増幅装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドハティ増幅装置に関するものである。
高効率増幅装置として、ドハティ型の増幅装置(以下、「ドハティ増幅装置」という)が知られている(例えば、特許文献1参照)。図9は、従来のドハティ増幅装置の基本構成を示している(非特許文献1参照)。
図9に示すドハティ増幅装置100は、メインアンプ101と、ピークアンプ102とを有している。ドハティ増幅装置の入力部Pinに与えられる入力信号は、分配器013によって、メインアンプ101とピークアンプ102とに分配され、両アンプ101,102によって増幅される。両アンプ101,102の合成出力が、ドハティ増幅装置の出力Poutとなる。なお、分配器103とピークアンプ102との間には、第1のλ/4線路(λ/4変成器)104が設けられている。また、メインアンプとピークアンプとの出力合成点と、メインアンプとの間には、第2のλ/4線路(λ/変成器)105が設けられている。
ドハティ増幅装置100の入力信号のレベルが所定値以下である場合、メインアンプ101による増幅が行われ、ピークアンプ102による増幅は行われない。また、ドハティ増幅装置100の入力信号のレベルが所定値を超えると、メインアンプ101だけでは出力が飽和するので、ピークアンプ102による増幅も行われ、両アンプ101,102の合成信号が出力される。これにより、広い範囲で増幅が行うことができる。しかも、ピークアンプ102は、入力信号のレベルが小さい場合は、消費電力が少ないので、高効率となる。
特開平7−22852号公報 Peter B. Kenington, "High-Linearity RF Amplifier Design", ARTECH House, (米国),2002, p493-502
従来のドハティ増幅装置では、メインアンプとピークアンプの電源電圧として、電源部106から一定の電圧Vdが与えられていた。
しかし、本発明者は、様々な検討の結果、メインアンプとピークアンプの電源電圧Vdを調整することで、より高効率なドハティ増幅装置が得られることを見いだした。
そこで、本発明は、ドハティ増幅装置の効率をさらに高めることを目的とする。
本発明は、入力信号をメインアンプとピークアンプとで増幅して、前記両アンプの出力を合成して出力するドハティ増幅装置において、前記メインアンプと前記ピークアンプとに共通の電源電圧を供給する可変電源部と、入力信号のエンベロープ振幅レベルを検出するエンベロープ検出部と、前記可変電源部によって前記両アンプに供給される電源電圧の大きさを調整するために前記可変電源部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記エンベロープ検出部によって検出された入力信号のエンベロープ振幅レベルに応じて、前記両アンプに供給される電源電圧の大きさを制御するよう構成されていることを特徴とする。
上記本発明によれば、入力信号のエンベロープ振幅レベルに応じて、両アンプに供給される電源電圧の大きさを制御するため、電源電圧を固定にした場合に比べて、電源効率を高めることができる。
前記制御部は、前記エンベロープ検出部によって検出されるエンベロープ振幅レベルが基準検出電圧を超えない範囲では、前記両アンプに供給される電源電圧の大きさを第1電圧にするとともに、エンベロープ振幅レベルが基準検出電圧を超えた範囲では、前記両アンプに供給される電源電圧の大きさを、前記第1電圧よりも大きい範囲でエンベロープ振幅レベルに応じて変動させるのが好ましい。
基準検出電圧を超えない範囲では電源電圧を第1電圧とする一方、基準検出電圧を超えると、電源電圧を前記第1電圧よりも大きい範囲でエンベロープ振幅レベルに応じて変動させることで、より高い効率が得られる。
前記第1電圧は、当該第1電圧をメインアンプとピークアンプとに電源電圧として与えた場合に、メインアンプとピークアンプとの合成出力であるドハティ増幅装置の出力とドハティ増幅装置の効率とからみたドハティ増幅装置の効率特性曲線が、
(a)効率が第1のピークを迎える第1ピーク部と、
(b)前記第1ピーク部における出力よりも大きい出力において、前記第1ピーク部よりも効率が下がる効率低下部と、
(c)前記効率低下部における出力よりも大きい出力において、効率が最大効率となる第2ピーク部と、
を持つ電圧に設定されているのが好ましい。
前記基準検出電圧は、前記第1電圧における前記効率特性曲線の前記第2ピーク部となるドハティ増幅装置の出力に対応する入力信号の電圧値又は当該電圧値近傍の値であるのが好ましい。
前記基準検出電圧は、前記第1電圧における前記効率特性曲線の前記第1ピーク部となるドハティ増幅装置の出力に対応する入力信号の電圧値又は当該電圧値近傍の値であるのが好ましい。
前記制御部は、前記可変電源部による電源電圧の可変範囲を調整するよう構成されているのが好ましい。この場合、可変範囲の調整で線形性を維持することができる。
本発明によれば、入力信号のエンベロープ振幅レベルに応じて、メインアンプとピークアンプとに供給される電源電圧の大きさを制御するため、ドハティ増幅装置の効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るドハティ増幅装置10を示している。このドハティ増幅装置10は、従来のドハティ増幅装置10と同様に、入力端子に入力された入力信号Pinを、メインアンプ1とピークアンプ2に分配する分配器3を備えており、入力信号Pinをメインアンプ1とピークアンプ2とで増幅するように構成されている。
メインアンプ1とピークアンプ2とは、それぞれ、FET(電界効果トランジスタ)によって構成されている。入力信号Pinは、両アンプ1,2によって増幅されるとともに、合成されて、ドハティ増幅装置10の出力信号Poutとなる。
なお、分配器3とピークアンプ2との間には、インピーダンス整合をとるための第1のλ/4線路4が設けられている。また、メインアンプ1とピークアンプ2との出力合成点と、メインアンプ1との間にも、インピーダンス整合をとるための第2のλ/4線路5が設けられている。
さらに、本実施形態のドハティ増幅装置10は、メインアンプ1とピークアンプ2とに共通の電源電圧Vdを供給するための可変電源部7を備えている。この可変電源部7は、所定の電圧範囲で、メインアンプ1とピークアンプ2とに供給される電源電圧Vdを変動させることができる。
本実施形態のドハティ増幅装置10は、入力信号Pinのエンベロープ振幅レベルVdetを検出するエンベロープ検出部6を備えている。このエンベロープ検出部6は、入力信号Pinのエンベロープ(包絡線)を検出する。
前記可変電源部7から供給される電源電圧Vdの値は、制御部8によって制御される。
前記制御部8は、エンベロープ検出部6によって検出された入力信号Pinのエンベロープ振幅レベルVdetに応じて、前記可変電源部7から前記両アンプ1,2に供給される電源電圧Vdの大きさを決定する。
本実施形態の制御部8は、検出されたエンベロープ振幅レベルVdetから、両アンプ1,2に供給される電源電圧Vdを決定するためにルックアップテーブル9を用いる。このルックアップテーブル9は、図示しない記憶部に記憶されており、検出されたエンベロープ振幅レベルVdetに対応する電源電圧Vdが規定されている。制御部8は、ルックアップテーブル9を参照して、検出されたエンベロープ振幅レベルVdetに対応する電源電圧Vdを決定する。
ルックアップテーブル9を用いて電源電圧Vdを調整することで、エンベロープ振幅レベルVdetの変動に追従して電源電圧Vdを変動させることができる。
さて、本発明者は、両アンプ1,2への電源電圧をVd1〜Vd3の範囲で調整して、ドハティ増幅装置100の効率特性が、図2のように変化することを見いだした。前記ルックアップテーブル9は、この知見に基づいて設定されている(詳細は後述)。
図2の効率特性図において、横軸は、ドハティ増幅装置100の出力Poutであり、縦軸はドレイン効率である。なお、電源電圧の可変範囲であるVd1とVd3は、Vd1=Vd3×α(例えば、α=0.5)に設定されている。
まず、図2において、Vd1とVd3の中間電圧Vd2の特性曲線に着目する。なお、ドハティ増幅装置100の整合回路4,5は、この中間電圧Vd2に合わせて構成されている。
中間電圧Vd2の効率特性曲線は、全体的には、出力Poutが増大すると、効率も増大する曲線を描く。ただし、中間電圧Vd2の効率特性曲線は、出力Poutが増加しても効率はほとんど増加しないか、やや減少する肩部S2を有する。中間電圧Vd2の特性曲線において、出力Poutが肩部S2の範囲を超えてさらに大きくなると、出力Poutの増大につれて効率も増大するようになる。
一方、電源電圧がVd2よりも小さいVd1では、効率特性曲線が、中間電圧Vd2の場合とはやや異なる。具体的には、Vd2>Vd1の場合、比較的低い出力Poutの範囲では、効率が上昇する。ただし、最大効率点P1maxは、電圧Vd2の場合よりも大幅に小さくなり、この最大効率点P1maxを超えて出力Poutが増大すると、効率は急激に低下する。
また、Vd1の効率特性曲線の場合、最大効率点P1maxよりも手前で効率が第1のピークを迎える第1ピーク部P1を有している。Vd1の効率特性曲線は、この第1ピーク部P1よりも出力が大きくなると、効率は徐々に低下し、その後、再び効率が上昇に転じるくぼみ状の効率低下部H1を有している。つまり、Vd1の効率特性曲線は、第1ピーク部P1と第2ピーク部である最大効率点P1maxとの間に、効率が低くなる効率低下部H1を有しているのである。
両アンプ1,2への電源電圧VdがVd2よりも小さい範囲では、効率特性曲線は、基本的には、Vd1の効率特性曲線と同様な形状となる。ただし、両アンプ1,2への電源電圧VdがVd2よりも小さい範囲では、電圧VdをVd1から徐々に大きくすると、全体的な効率は順次低下する(効率特性曲線全体が図2の右へシフトする)ものの、第1ピーク部P1−a,P1−b,P1−cと、第2ピーク部である最大効率点P1max−a,P1max−bは、順次大きくなり、図2の右斜め上方へシフトする。
また、電源電圧VdをVd1からVd2に近づけていくと、効率低下部H1−a,H1−b,H1−cが徐々に浅くなり、電源電圧VdがVd2になると、効率低下部は、くぼみが非常に浅い肩部S1となる。
両アンプ1,2の電源電圧が、Vd2よりも小さい範囲で、効率特性曲線が図2に示すような効率低下部H1を持つ理由は、次のように考えられる。まず、両アンプ1,2を構成するFETは、電源電圧(ドレイン電圧)Vdが低くなるにつれて、出力インピーダンスが小さくなる。これは、FETのドレイン−ソース間容量Cdsが大きくなるためである。
そのため、中間電圧であるVd2で整合回路を構成した場合、Vd2>Vd1であるVd1の条件下では、相対的に、負荷インピーダンスが高くなり、メインアンプ1の最大出力が低下する。このメインアンプ1の出力低下は、電源電圧Vdが小さいほど大きくなるため、電源電圧VdをVd2よりも小さくしていくと、くぼみ状の効率低下部H1が深くなる。
なお、上記と同様の理由により、電源電圧VdをVd1から大きくしていくと、第1ピーク部P1−a,P1−b,P1−cや第2ピーク部(最大効率点)P1max−a,P1max−bは、より高効率になるとともに、より大きな出力で生じるようにシフト(図2の右斜め上方向へシフト)する。
また、両アンプ1,2への電源電圧VdをVd2よりも大きくした場合も、効率特性曲線は中間電圧Vd2の場合とはやや異なる。具体的には、Vd2<Vd3の場合、Vd1の場合とは逆に、両アンプ1,2を構成するFETの出力インピーダンスが大きくなる。この結果、Vd1の場合とは逆に、メインアンプ1の最大出力が増大する。
したがって、電源電圧VdがVd2よりも大きい場合、くぼみ状の効率低下部が無くなり、最大効率点の前に生じる第1ピーク部も無くなる。なお、Vd3やVd2の効率特性曲線において最大効率点は図示が省略されている。
ただし、電源電圧がVd3の場合(Vd2<Vd3)、効率は全体的に低下する(効率特性曲線全体が図2の右へシフトする)。
図2の結果より本発明者は、次の知見を得た。(1)比較的低い出力Poutの範囲では、アンプ1,2の電源電圧Vdは、小さい方が効率の観点からはよい。(2)ただし、増幅装置10の出力Poutが大きくなると、低い電源電圧Vdでは、効率が低下するため、アンプの電源電圧Vdは、大きくした方が良い。(3)低い電源電圧(Vd1<Vd2)では、最大効率点P1maxがPoutの最大出力未満で生じたり、効率低下部H1が生じたりするため、最大効率点P1maxより高い出力範囲での効率低下を回避したり、効率低下部H1による効率低下を回避すると、効率向上が可能である。
[ルックアップテーブルの第1例]
図3は、図1のルックアップテーブル9に規定されたVdet−Vd特性の第1例を示している。図3の特性は、図4に示す効率特性曲線EF1を実現するためのものである。また、図3の特性の基本概念は、前記知見に基づいており、具体的には、次の通りである。
まず、図4においてドハティ増幅装置10の出力が低い範囲(図4のA1点未満のPout)に対応するVdetの範囲(図3のA点未満のVdet)では、効率が最も良いVd1を、電源電圧として採用する。Vd1は、Vd1の効率特性曲線において、最大効率点P1maxになるまでの出力範囲において用いられる。
このように、ドハティ増幅装置10の出力が低い範囲(図4のA1点未満のPout)に対応するVdetの範囲(図3のA点未満のVdet)では、検出電圧Vdetにかかわらず、一定の電源電圧Vd1が用いられる。したがって、図4のA1点未満のPoutの範囲では、効率特性曲線EF1とVd1の効率特性曲線とは一致する。
また、Vd1の効率特性曲線の最大効率点P1maxよりも大きい出力範囲(図4のA1点以上の範囲)に対応するVdetの範囲(図3のA点以上のVdet)では、電源電圧VdをVd1よりもVd2に向けて徐々に大きくする。この際、Vdetが、図3のA点よりもわずかに大きくなれば、直ちに、電源電圧VdをVd1からVd2に変更するのではなく、徐々に大きくする。
すなわち、図4に示すように、Vd1〜Vd2の間の電源電圧の効率特性曲線においては、それらの最大効率点P1max−a,P1max−bは、同じPoutについてみると、Vd2の効率よりも高効率である。このような最大効率点P1max−a,P1max−bがある出力範囲では、電源電圧Vdは、Vd2よりもやや小さくして、P1max−aやP1max−bの効率を得た方が良い。
図3のVdet−Vd特性は、上記を利用したものであり、エンベロープ検出部6によって検出された入力信号Pinのエンベロープ振幅レベルVdetが図3のA点(基準検出電圧)又はその近傍に達するまでは、電源電圧VdはVd1とする。このA点(基準検出電圧)は、電源電圧VdがVd1のときの効率特性曲線における最大効率点P1maxとなる出力A1に対応する入力振幅レベルである。
そして、入力信号Pinのエンベロープ振幅レベルVdetがA点を超えて、B点やC点になると、それに応じて、P1max−aやP1max−bの効率が得られるように電源電圧をVd1からVd2に向けて徐々に上げていく。ここで、図3のB点は、図4の最大効率点P1max−aとなる出力B1に対応する入力振幅レベルであり、図3のC点は、図4の最大効率点P1max−bとなる出力C1に対応する入力振幅レベルである。
また、本実施形態では、電源電圧Vdを、整合回路に4,5に対応する中間電圧Vd2より小さい電圧(Vd1)に変動させるだけでなく、Vd2よりも大きい電圧Vd3の範囲まで変動させることができる。
つまり、効率特性曲線における最大効率点を狙いつつ電源電圧Vdを決定するのであれば、電源電圧Vdの変動幅の上限は、Vd2又はVd2の近傍が好ましいが、本実施形態では、増幅装置10の線形性を確保するため、入力信号レベルVdetが大きくなれば、Vd2を超えて、電源電圧Vdを大きくしている。なお、電源電圧Vdの可変範囲における上限電圧は、Vd1の2倍程度が好ましい。
具体的には、Vdetが図3のD点を超えても、D点未満の場合と同様に、電源電圧Vdを徐々に増大させていく。
上記のように、図3のVdet−Vd特性によって電源電圧Vdを調整すれば、整合回路4,5にあわせて電源電圧VdをVd2に固定的に設定した場合に比べて、電源電圧VdがVd1〜Vd3の可変範囲で変動することになり高効率となる。また、高い出力範囲での線形性も確保される。
なお、図5は、図3のVdet−Vd特性に基づいて電源電圧Vdを調整した場合のメインアンプ1の負荷曲線を示している。
[ルックアップテーブルの第2例]
図6は、図1のルックアップテーブル9に規定されたVdet−Vd特性の第2例を示している。図6の特性は、図7に示す効率特性曲線EF2を実現するためのものである。また、図6の特性の基本概念も、前記知見に基づいており、具体的には、次の通りである。
まず、図7においてドハティ増幅装置10の出力が低い範囲(図7のA’1点未満のPout)に対応するVdetの範囲(図3のA’点未満のVdet)では、効率が最も良いVd1を、電源電圧として採用する。図7では、Vd1は、Vd1の効率特性曲線の最大効率点P1maxではなく、それより低い出力で現れる第1ピーク部P1になるまでの出力範囲において用いられる。
また、Vd1の効率特性曲線の第1ピーク部P1よりも大きい出力範囲(図7のA’1点以上の範囲)に対応するVdetの範囲(図6のA’点以上のVdet)では、電源電圧VdをVd1よりもVd2に向けて徐々に大きくする。この際、Vdetが、図3のA点よりもわずかに大きくなれば、直ちに、電源電圧VdをVd1からVd2に変更すると、効率が低下するため、電源電圧Vdを徐々に大きくすることで、効率低下を防止できる。
すなわち、図7に示すように、Vd1〜Vd2の間の電源電圧Vdの効率特性曲線においては、第1ピーク部P1−a〜P1−cは、電源電圧Vdが大きくなるにつれ、より大きい出力Poutで発生し、より高効率となる(図7の右斜め上方へシフトする)。このような第1ピーク部P1,P1−a〜P1−cがある出力範囲では、電源電圧VdをVd1やVd2にするよりも、第1ピーク部P1−a〜P1−cの効率が得られる電源電圧Vdにした方がよい。
図6のVdet−Vd特性は、上記を利用したものであり、エンベロープ検出部6によって検出された入力信号Pinのエンベロープ振幅レベルVdetが図6のA’点(基準検出電圧)又はその近傍に達するまでは、電源電圧VdはVd1とする。このA’点(基準検出電圧)は、電源電圧VdがVd1のときの効率特性曲線における第1ピーク部P1となる出力A’1に対応する入力振幅レベルである。
そして、入力信号Pinのエンベロープ振幅レベルVdetがA’点を超えて、B’点、C’点、D’点になると、それに応じて、P1−a,P1−b,P1−cの効率が得られるように電源電圧をVd1からVd2に向けて徐々に上げていく。ここで、図6のB’点は、図7の第1ピーク部P1−aとなる出力B’1に対応する入力振幅レベルであり、図6のC’点は、図7の第1ピーク部P1−bとなる出力C’1に対応する入力振幅レベルであり、図6のD’点は、図7の第1ピーク部P1−cとなる出力D’1に対応する入力振幅レベルである。
また、図6のE’点は、図7の電源電圧Vd2の効率特性曲線の肩部Sの始まり位置となる出力E’1に対応する入力振幅レベルである。なお、図7において電源電圧Vd2の効率特性曲線の肩部S2は、効率低下部が付随しない第1ピーク部ということができる。
また、本第2実施形態では、検出電圧VdetがE’点となって、電源電圧がVd2になると、検出電圧VdetがE’点を多少超えても(図6のE’〜F’の範囲)、電源電圧VdをVd2に維持する。これは、図7の電源電圧Vd2の効率特性曲線の肩部Sの範囲では、出力Poutが大きくなっても効率の低下がほとんどなく、電源電圧VdをVd2よりも大きくした場合に比べて、Vd2に維持した方が高効率だからである。
図7に示すように、出力PoutがF’1(図6のF’1に対応)よりも大きくなると、電源電圧VdがVd2より大きい方が高効率となる。そこで、検出電圧VdetがF’1よりも大きくなると、電源電圧Vdを徐々に挙げていく。また、第1実施形態と同様に、線形性を維持するため、検出電圧Vdetの増加に応じて、電源電圧Vdは、Vd3まで増加させる。
上記のように、図6のVdet−Vd特性によって電源電圧Vdを調整すれば、整合回路4,5にあわせて電源電圧VdをVd2に固定的に設定した場合に比べて、電源電圧VdがVd1〜Vd3の可変範囲で変動することになり高効率となる。また、高い出力範囲での線形性も確保される。
しかも、第2実施形態では、図4の効率特性曲線EF1と図7の効率特性曲線EF2との対比からわかるように、全体的に左にシフトしており第1実施形態よりも高効率である。つまり、第2実施形態では、第1ピーク部を利用することで、得られる効率として最大の効率が得られている。
なお、図8は、図6のVdet−Vd特性に基づいて電源電圧Vdを調整した場合のメインアンプ1の負荷曲線を示している。
ここで、上記2例では、電源電圧Vdの可変範囲を決定するVd1とVd3の値は、Vd1=Vd3×α(例えば、α=0.5)に設定されていたが、制御部8によって、可変電源部7による電源電圧Vdの可変範囲を調整してもよい。例えば、Vd3が大きい(可変範囲が広い)ために線形性が確保できない場合には、Vd3を小さく(可変範囲を狭く)調整することで、線形性を確保することができる。また、電源電圧の可変範囲を調整することで、平均の全体効率を最大化することもできる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
実施形態に係るドハティ増幅装置の回路図である。 ドハティ増幅装置の出力−ドレイン効率特性図である。 ルックアップテーブルに登録されたVdet−Vd特性の第1例を示す図である。 図3のVdet−Vd特性での効率特性曲線EF1を示す図である。 図3のVdet−Vd特性でのメインアンプ負荷曲線を示す図である。 ルックアップテーブルに登録されたVdet−Vd特性の第2例を示す図である。 図6のVdet−Vd特性での効率特性曲線EF1を示す図である。 図6のVdet−Vd特性でのメインアンプ負荷曲線を示す図である。 従来のドハティ増幅装置の回路図である。
符号の説明
1:メインアンプ,2:ピークアンプ,3:分配器,4:λ/4線路,5:λ/4線路,6:エンベロープ検出部,7可変電源部,8:制御部,9:ルックアップテーブル,10:ドハティ増幅装置

Claims (5)

  1. 入力信号をメインアンプとピークアンプとで増幅して、前記両アンプの出力を合成して出力するドハティ増幅装置において、
    前記メインアンプと前記ピークアンプとに共通の電源電圧を供給する可変電源部と、
    入力信号のエンベロープ振幅レベルを検出するエンベロープ検出部と、
    前記可変電源部によって前記両アンプに供給される電源電圧の大きさを調整するために前記可変電源部を制御する制御部と、
    を備え
    記制御部は、前記エンベロープ検出部によって検出されるエンベロープ振幅レベルが基準検出電圧を超えない範囲では、前記両アンプに供給される電源電圧の大きさを、エンベロープ振幅レベルにかかわらず一定の第1電圧にするとともに、
    エンベロープ振幅レベルが基準検出電圧を超えた範囲では、ドハティ増幅装置の効率が前記第1電圧を前記両アンプに電源電圧として与えた場合におけるドハティ増幅装置の効率よりも大きくなるように、前記両アンプに供給される電源電圧の大きさを、前記第1電圧から前記第1電圧よりも大きい電圧までの可変範囲でエンベロープ振幅レベルに応じて変動させる
    ドハティ増幅装置。
  2. 前記第1電圧は、当該第1電圧をメインアンプとピークアンプとに電源電圧として与えた場合に、メインアンプとピークアンプとの合成出力であるドハティ増幅装置の出力とドハティ増幅装置の効率とからみたドハティ増幅装置の効率特性曲線が、
    (a)効率が第1のピークを迎える第1ピーク部と、
    (b)前記第1ピーク部における出力よりも大きい出力において、前記第1ピーク部よりも効率が下がる効率低下部と、
    (c)前記効率低下部における出力よりも大きい出力において、効率が最大効率となる第2ピーク部と、
    を持つ電圧に設定されている請求項1記載のドハティ増幅装置。
  3. 前記基準検出電圧は、前記第1電圧における前記効率特性曲線の前記第2ピーク部となるドハティ増幅装置の出力に対応する入力信号の電圧値又は当該電圧値近傍の値である請求項2記載のドハティ増幅装置。
  4. 前記基準検出電圧は、前記第1電圧における前記効率特性曲線の前記第1ピーク部となるドハティ増幅装置の出力に対応する入力信号の電圧値又は当該電圧値近傍の値である請求項2記載のドハティ増幅装置。
  5. 前記制御部は、前記第1電圧から前記第1電圧よりも大きい電圧までの前記可変範囲の大きさを調整するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドハティ増幅装置。
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