JP5166218B2 - センサー付き転がり軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明は、センサー付き転がり軸受装置に関する。
一般に、自動車のハブユニットには車輪の回転速度を検出する回転速度検出装置(回転検出装置)が取り付けられている。その回転検出装置は、例えば自動車のアンチロックブレーキシステム(ABS)の情報入力手段として用いられる。
この回転検出装置は、車輪を取り付けるハブと、このハブを内輪側で回転自在に支持し、かつ懸架装置に固定される外輪側を備えた軸受からなる軸受ユニットに使用される。この軸受ユニットの軸受の内輪側における車両インナー側には、回転検出装置を構成する磁気エンコーダーが固定される。外輪側における車両インナー側には、磁気エンコーダーを被覆する環状のカバーが設けられ、このカバーを介在させて磁気エンコーダーと対面配置させたセンサーが設けられている。これによって車輪の回転に伴い回転する磁気エンコーダーの回転変化をセンサーによって検出するように構成されたものが知られている(特許文献1参照)。
特開2006−145418号公報
ところが、特許文献1のものは、ドライブシャフトなどの外側継手部材とカバーの円孔との間に、ラビリンスシールが設けられているも、走行中に路面から巻き上げられた雨水や、砂、泥を含む泥水などの異物がラビリンスシールを通過して内方に浸入することがある。このような浸入によって内方に異物が溜まってしまうと磁気エンコーダーやセンサーに悪影響を与え、センサーの安定的な出力検出が確保できなくなる問題点を有している。
本発明の課題は、上記の問題点に鑑み、磁気エンコーダーやセンサーに対する悪影響を低減させ、センサーの安定的な出力検出を確保し、信頼性向上を図るようにしたセンサー付き転がり軸受装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明のセンサー付き転がり軸受装置は、車両インナー側の車両固定部材に接続される外輪と、車両アウター側の車輪に接続される内輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在される転動体と、前記内輪に固定され、周方向で磁気特性が交互に変化する円環状の磁気エンコーダー部と、該磁気エンコーダー部の回転による磁気変化を検出するように、前記磁気エンコーダー部と対向配置されるABSセンサーと、該ABSセンサーが固定され、前記外輪に固定される環状のセンサー保持体と、を備えるセンサー付き転がり軸受装置であって、前記センサー保持体は、前記外輪の外周面に嵌装される円筒部と、該円筒部の車両インナー側の端部から径方向へ延設され、前記磁気エンコーダー部を覆い、かつ該磁気エンコーダー部との間に所定の間隔を具有させるように対向配設される環状鍔部を有し、該環状鍔部の裏面の周方向には、前記外輪の車両インナー側の端面に突き当たる当接部が形成され、該当接部を前記外輪の前記端面に突き当て、前記円筒部を前記外輪に嵌合して装着した状態で、前記センサー保持体の前記径方向の下方部位には、前記環状鍔部と、前記外輪の前記端面との間の内部空間を外部に連通させるドレーン穴が形成され、前記周方向における前記ドレーン穴の両側の端部から前記周方向外側に所定長さ離れた、その間の円弧範囲内を前記当接部の不形成部分となしたことを特徴とする。
上記構成とすることにより、当接部を外輪の端面に突き当てることで、センサー保持体の軸方向での位置決めができる。よって、ABSセンサーの位置、姿勢などがずれることが抑制され、ABSセンサーの計測値の信頼性を向上できる。また、センサー保持体の環状鍔部によって磁気エンコーダー部を覆っているので、外部からの異物の衝突が防止できる。また、走行中に路面から巻き上げられた雨水や、砂、泥を含む泥水などの異物がセンサー保持体の内方に浸入した場合でも、ドレーン穴から異物を外部に排出できる。また、異物がドレーン穴まで流れて排出される際には、ドレーン穴から離れた位置の両側に当接部の周端部が存在しているため、かかる当接部と外輪端面との隅角の窪み箇所に、堆積する泥などの異物は溜まりにくくなり、ドレーン穴による異物排出機能を良好に維持することができる。これによって、ABSセンサーの固定性、安定性の向上と相まって、ABSセンサーによる計測値の信頼性が高いセンサー付き転がり軸受装置を提供できる。
上記課題を解決するために、本発明のセンサー付き転がり軸受装置の前記当接部は、前記径方向上方の上方半周側の上方当接部と、前記径方向下方の下方半周側の下方当接部とに分離形成され、該下方当接部は、前記不形成部分における前記当接部の周端部からさらに前記周方向外側で所定長さの範囲内が残存形成される形態であり、前記下方当接部は、前記円筒部の内方側に指向する内側面を有し、該内側面は、前記周方向の中間が前記円筒部の内方側に膨出するように曲面状に形成されることを特徴とすることにより、当接部と外輪端面との隅角の窪み箇所に、堆積しやすい泥などの異物が溜まっても、その堆積範囲が周方向の一部分であるため、その堆積量を少なくすることができ、さらに内側面は内方側に膨出するように曲面状に形成されていることと相まって、かかる堆積範囲での異物の堆積を少なくすることができ、ドレーン穴による異物排出機能を良好に維持することができる。また、前記下方当接部における前記内側面と前記円筒部の内周面との連続箇所は、アール面状に形成されたことを特徴とすることにより、かかる箇所での異物をスムーズに流すことができ、異物堆積を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明に係るセンサー付き転がり軸受装置の取付状態の断面図である。図1において、センサー付き転がり軸受装置1は、軸受鋼材からなる固定輪としての外輪2aと、回転輪としての内輪2bと、該内輪2bと外輪2aとの間に介在される複数列で配列される転動体2cから構成される転がり軸受2を備えている。
また、内輪2bはハブ3と一体形成されている。ハブ3は車両アウター側で車輪(図示せず)と接続するようにして装着するためのハブボルト3aが固定され、外方へ突設される円盤状のハブフランジ3bを備えている。該ハブフランジ3bは、内輪2bを構成する軸部2b1の一端部(車両アウター側)の外周に一体形成されている。また、軸部2b1の他端部(車両インナー側)には、外径が一段小径となった小径部2b2が形成されている。該小径部2b2には、別体で形成され、その外周面が複数列で配列される一方の転動体2cが転動する転動面2b3を備える内輪分割体2b4が圧入固定されている。また、軸部2b1の一端部と他端部との間の外周面には、複数列で配列される他方の転動体2cが転動する転動面2b5が形成されている。このように軸部2b1の他端部に内輪分割体2b4が圧入されて一体化されることによって、一端部にハブフランジ3bを備えた内輪2bが構成される。
内輪2bの軸部2b1には、動力を伝達する駆動軸としてのドライブシャフト4がスプライン結合される連結挿通孔2b6が形成されている。該連結挿通孔2b6に動力伝達を可能となすようにドライブシャフト4を通している。そして、ドライブシャフト4の軸端面4aを、この軸端面4aと対向する内輪分割体2b4における車両インナー側の内輪2bの端面2b7に当接させるようにして、ドライブシャフト4の延出側の端部に、ねじ締結手段としてのナット5を螺合することにより固定されている。
また、本例は駆動輪側のセンサー付き転がり軸受装置1であるも、軸部2b1に連結挿通孔2b6を形成しない形態の場合には、軸部2b1の他端側を外部まで延出させ、その他端側を加締めるように、径方向X外方に塑性変形させて形成した加締箇所によって軸方向Zに抜けないように固定して、従動輪用とすることも可能である。
センサー付き転がり軸受装置1は車両における懸架装置の車両インナー側のナックル、アクスルハウジングなどの車両固定部材6の取付口6aに接続される。この接続は転がり軸受2の外輪2aを取付口6a内に挿入して嵌装するとともに、外輪2aから外方へ突設される鍔部2a1をボルト・ナットなどの締結部材7を介して車両固定部材6の取付口6aの周辺面(車両アウター側)に固定させている。
転がり軸受2の車両インナー側の端部側には、車輪の回転変化を検出する回転検出装置8が取付られている。回転検出装置8は、転がり軸受2の内輪2bと外輪2aとの間を外部から密封するための密封装置部9と、磁気エンコーダー部10と、該磁気エンコーダー部10の回転による磁気変化を検出するABSセンサー11と、該ABSセンサー11を取り付けるためのセンサー保持体12と、を備えた複合構造となしている。
回転検出装置8の密封装置部9は、図2に示すように、転がり軸受2の内輪2bと外輪2aとの間を外部から密封するために、内輪2bの外周に嵌装される断面を略L字状となした環状のスリンガ9aと、外輪2aの内周に嵌装される断面を略L字状となした環状の芯金9bからなり、該芯金9bに加硫接着され、スリンガ9aに摺動自在に接触するゴム状弾性体からなるリップ状のシール部材9cを備え、スリンガ9aと芯金9bとを、外輪2aと内輪2bとに振り分けて嵌装される。なお、図1に示すように、車両アウター側には、他の密封装置部9dを配設しており、両者の密封装置部9、9dによって転動体2c間に充填されるグリースの漏れを規制している。
磁気エンコーダー部10は、図2、3に示すように、円環状に形成され、異なる極性の磁極(N極,S極)が周方向Yに交互並んで形成される。そして、磁気エンコーダー部10は、密封装置部9のスリンガ9aの外側面9a1に固定されている。このことによって、磁気エンコーダー部10は内輪2bとともに回転することとなる。
つぎに、磁気エンコーダー部10の回転による磁気変化を検出するABSセンサー11を取り付けるためのセンサー保持体12は、図4〜7に示すように、転がり軸受2の外輪2aの外周に圧入されて嵌装される円筒部12aと、該円筒部12aの車両インナー側の端部から径方向X内方へ延設され、前記磁気エンコーダー部10を覆い、かつ磁気エンコーダー部10との間に所定の間隔Lを具有させるように対向配設される環状鍔部12bと、を板金材よって屈曲形成させている。この環状鍔部12bの内径Φbは磁気エンコーダー部10の内径Φa以下とする。これにより環状鍔部12bによって磁気エンコーダー部10の外部露出がなくなる。
センサー保持体12は、円筒部12aを外輪2aに嵌合して装着した状態で、間隔Lでもって画成されるべき、センサー保持体12の環状鍔部12bと、外輪2aの車両インナー側の端面2a2との間には、内部空間Sが形成される。このセンサー保持体12の径方向Xの下方部位には、内部空間Sを外部に連通させるドレーン穴12cが切欠形成される。このドレーン穴12cの内径Φeは磁気エンコーダー部10の外径Φd以上とする。これによりドレーン穴12cからの異物の排出が容易となり、しかも、外部からドレーン穴12cを通って浸入してくる異物が磁気エンコーダー部10に接触しにくくなり、磁気エンコーダー部10の異物付着による機能低下を抑制するので、磁気エンコーダー部10の長期使用における信頼性が向上する。
センサー保持体12には、軸方向Zに対して位置決めされる部位として機能する当接部12dが設けられている。この当接部12dは外輪2aの車両インナー側の端面2a2に突き当たってセンサー保持体12を位置決めするものである。図6、7に示すように、当接部12dは環状鍔部12bの裏面の外径側周縁から突出形成され、この当接部12dは環状鍔部12dの周方向Yに沿って周設される。当接部12dは、円筒部12aにおける上方半周側URの上方当接部12eと、下方半周側DRの下方当接部12fとに分離されるように、複数(本例では、4個所)形成される。
下方半周側DRの下方当接部12fは、径方向Xの下方の下方半周側DRの周方向Yであって、その周方向Yに位置するドレーン穴12cにおける端部12c1から周方向Y外側に、所定長さとしての円弧長さRL1ぶんだけ離れた、その間の円弧範囲G内を、不形成部分Hとなして、隙間部Eが存在するように、下方当接部12f(当接部12d)の周端12d1を位置させている。また、下方当接部12fは、該下方当接部12fの周端12d1からさらに周方向Y外側において所定長さとしての円弧長さRL2の範囲内が残存形成される形態となしている。
この下方半周側DRに形成する下方当接部12fの加工形態としては、円筒部12aと環状鍔部12bとの連続折り曲げ箇所の接続角部において、環状鍔部12bの外径側の一部を軸方向Zにプレス加工(この加工はセンサー保持体12の板金加工処理の一部である。)することによって、かかる環状鍔部12bの裏面に、塑性変形によって下方当接部12fを突出形成させることにより、軸方向Zに指向する座面12f1と、径方向Xの内方側に指向する内側面12f2を有する下方当接部12fとなしている。なお、センサー保持体12の加工は、板金材を使用したプレス加工であるため、例えば、下方当接部12fの曲げ加工箇所は、所定の曲率半径でアール状に形成されている。
この下方当接部12fの内側面12f2は、少なくとも平面(裏面)から見て、上方半周側URが曲線形態である。即ち、この内側面12f2の曲線形態としては、センサー保持体12の円筒部12aにおける径方向Xの内方側に指向させるように傾斜面状に形成している。具体的には、内側面12f2の傾斜面形態は、円筒部12aにおける径方向Xの内方側に突出するように円弧面状に膨出形成されている。また、この内側面12f2と円筒部12aの内周面12a2は、アール面状に形成される隅アール12a3で連続されている。
このことによって外輪2aに装着された状態において、環状鍔部12b裏側の外径側に沿って白矢印のように流れる異物は、この下方当接部12fによってその流れが規制されることなく、下方のドレーン穴12c側に向かって、曲線形態となした内側面12f2によってスムーズに誘導されることとなる。
また、図8から10に示すように、例えば、参考例として図10に示すように、ドレーン穴12cから離れずに下方当接部12fを形成した場合には、外輪2aの端面2a2が下方当接部12fの座面12f1に当接した箇所において、座面12f1を形成するための曲げアール部位Aと外輪2aの端面2a2との間の隅角に窪み箇所Bが形成され、かつドレーン穴12c(端部12c1)に近づくにしたがって異物の流れ経路(内側面12f2)の傾斜も緩やかになることと相まって、この窪み箇所Bから異物の堆積が始まって、次第に内側面12f2にも堆積することとなって、この堆積した異物によってドレーン穴12cの排出機能が悪化する。
これに対して、図8に示すように、ドレーン穴12cから円弧長さRL1ぶんだけ離れた位置に下方当接部12fの周端12d1が存在している場合、異物の流れ経路(内側面12f2)の傾斜も大きくなることにより、窪み箇所Bに異物は溜まりにくくなり、ドレーン穴12cによる異物排出機能を良好に維持することができる。
また、図9に示すように、下方当接部12fがドレーン穴12cから離れ、所定の円弧長さRL2の範囲内が残存形成される場合では、窪み箇所Bに、泥などの異物が溜まっても、その堆積範囲が周方向Yの一部分であるため、その堆積量を少なくすることができ、さらに内側面12f2は内方側に膨出するように曲面状に形成されていることと相まって、異物の流れ経路(内側面12f2)の傾斜も大きくなることにより、かかる箇所での異物の堆積を少なくすることができ、ドレーン穴12cによる異物排出機能を良好に維持することができる。
上方半周側URの上方当接部12eも下方半周側DRの下方当接部12fと同様に、一連のプレス加工によって形成することも可能である。この上方当接部12eは軸方向Zに指向する座面12e1と、径方向Xにおける内方側に指向する内側面12e2を有している。この上方当接部12eは、平面(裏面)から見て円弧紐状に形成される。この上方当接部12eは上方半周側UR内で連続して形成したり、断続的(分割)に形成することができる。
このように、センサー保持体12を外輪2aに装着することにより、軸方向Zでの位置決めがなされた状態であるため、環状鍔部12bと転がり軸受2の端部との間には、内部空間Sが形成されるので、万一異物が混入しても推積が抑制され、長期使用の信頼性が向上する。また、センサー保持体12には、センサー付き転がり軸受装置1を車両に組み付けた際に、下方に位置するドレーン穴12cから内部空間S内に浸入した異物を排出させることが可能となる。
また、図5に示すように、センサー保持体12におけるドレーン穴12cと径方向X上で対向する上方には、円筒部12aと環状鍔部12bとにわたってABSセンサー11を装着するために、切欠形成されるセンサー用取付孔12gが設けられている。また、センサー用取付孔12gにおける周方向Yの両側には、レール部12g1が対向側へ突出形成されている。このレール部12g1はABSセンサー11と嵌合される部位である。
ABSセンサー11は、図11に示すように、磁気エンコーダー部10の回転による磁気変化を検出する検出体(図示せず)を、樹脂モールドによってパケージングして、その断面形状を矩形状となした簡素な柱状にセンサー本体11aが形成されている。該センサー本体11aには、ABSセンサー11をセンサー保持体12におけるセンサー用取付孔12gのレール部12g1と嵌合させる左右のレール溝部11a1が形成されている。該レール溝部11a1は、センサー本体11aの途中から先端11a2にわたって形成されている。なお、ABSセンサー11から車両に搭載されたECUへ接続する信号ケーブル11cは、径方向Xへ引き出される形態となしている。
このABSセンサー11はブラケット13を介してセンサー保持体12に固定される。このブラケット13は、図12に示すように、矩形板状の座受け板13aの両側から左右一対のステー13bが連続して曲げられるように、板金材で形成される。このステー13bには、センサー保持体12に固定するための孔部13b1が形成される。一方、センサー保持体12の環状鍔部12bにおけるセンサー用取付孔12gの周方向Yにおける両外側にも孔部12b1が形成されている(図6参照)。そして、ブラケット13の孔部13b1とセンサー保持体12の孔部12b1とがボルト・ナットやリベットなどのファスナー14cによって締結されることにより、ブラケット13がセンサー保持体12に固定される(図4参照)。なお、ブラケット13とセンサー保持体12の固定は、溶接などによっても固定することができる。
また、図11に戻り、ABSセンサー11のセンサー本体11aには、ブラケット13の座受け板13aと連結するための突起部11bが、座受け板13aと対向配置されるように一体成形されている。この突起部11bには、径方向Xに貫通する貫通孔11b1が形成されている。一方、ブラケット13の座受け板13aには貫通孔13a1が形成されている(図12参照)。この貫通孔13a1の径方向X内方側にナット13a2が溶接されている。なお、このナット13a2は溶接固定しなくてもよく、さらに、貫通孔13a1に、ネジ孔加工を直接してもよい。
そして、ABSセンサー11の取り付けは、ブラケット13のステー13bとの間に、ABSセンサー11のセンサー本体11aを挿入して、センサー保持体12のレール溝部11a1とセンサー本体11aのレール部12g1とが嵌合する。さらに、ナット13a2が裏側に溶接された貫通孔13a1と、突起部11bとが締結部材としてのボルト15によって締結されることにより、センサー保持体12にブラケット13を介してABSセンサー11が固定される(図4参照)。
このように、径方向Xに形成されたレール部12g1とレール溝部11a1とが嵌合してABSセンサー11の位置決めを行うので、ABSセンサー11の軸方向Zの移動が規制される。したがって、締結部材よって径方向Xおよび周方向Yの移動を規制することと相まって、ABSセンサー11の位置、姿勢がさらに安定化される。よって、ABSセンサー11の位置、姿勢がずれて計測値に誤差を生じることが抑制されて、ABSセンサー11の計測値に対する信頼性が高くなる。
また、センサー保持体12の円筒部12aが圧入されて嵌装される外輪2aの外周面2a3の一部には、図1に示すように、該外周面2a3の外径より小径に形成され、かつ円筒部12aの外径側12a1を外輪2aの外周面2a3より突出させないように縮径段差面2a4が形成される。この縮径段差面2a4に円筒部12aが圧入嵌装されても、車両固定部材6の取付口6aに転がり軸受2を装着する際の基準面(外周面2a3)が維持される。これによって外輪2aの外周面2a3を、車両固定部材6の取付口6aに接続する際の基準面として利用できるため、車両固定部材6の取付口6aへの取付精度が良好となる。
なお、外輪2aの外周面2a3に縮径段差面2a4を設けずに、外周面2a3に直接、センサー保持体12の円筒部12aを圧入嵌装することもできる。
また、センサー保持体12には、ドライブシャフト4の外周面4aとで協働して非接触方式のラビリンスシール機能を発揮させるシール部としてのスカート部12hを、車両インナー側へ延設させて設けることもできる。
この例では、センサー保持体12の環状鍔部12bの内径側の端部から折り曲がって車両インナー側に、ドライブシャフト4の外周面4aに沿って形成される。また、センサー保持体12のセンサー取付孔12gはABSセンサー11の先端側と、磁気エンコーダー部10との間には、磁気変化の計測を可能となすように、直接向き合わせるための開口部位12jとなる。
このドライブシャフト4の外周面4bは任意形態であり、例えば円状やテーパー状に形成している場合には、そのスカート部12hは、ドライブシャフト4の外周面4bの形態に沿って円筒状やテーパー筒状に形成される。また、スカート部12hとドライブシャフト4の外周面4bとの間には、ラビリンスシール機能を発揮させるために所定のラビリンス隙間Cが形成される。このラビリンス隙間Cは、テーパー状に形成されるスカート部12hの場合には、車両アウター側(図5左側)から車両インナー側(図5右側)へ移行するに従って大きくなるように設定されている。また、スカート部12hは非接触でシール機能を有しているため、センサー保持体12における円筒部12aの圧入嵌装個所へ負荷がかからず、センサー保持体12の嵌装耐久性が向上する。
本発明に係るセンサー付き転がり軸受装置の取付状態の断面図。 図1の密封装置部の部分拡大断面図。 磁気エンコーダー部を示す図。 センサー付き転がり軸受装置の全体図。 センサー保持体の表面斜視図。 センサー保持体の裏面図。 ドレーン穴の位置関係を示す図。 ドレーン穴と当接部との位置関係を示す図。 ドレーン穴と当接部との位置関係の他の実施の形態を示す図。 ドレーン穴と当接部との位置関係の参考例を示す図。 ABSセンサーの斜視図。 ブラケットの斜視図。
符号の説明
2a 外輪
2a2 端面
2b 内輪
2c 転動体
10 磁気エンコーダー部
11 ABSセンサー
12 センサー保持体
12a 円筒部
12a2 内周面
12b 環状鍔部
12c ドレーン穴
12c1 端部
12d 当接部
12d1 周端
12f 下方当接部(当接部12d)
12f2 内側面
G 円弧範囲
H 不形成部分
S 内部空間
E 隙間部
UR 上方半周側
DR 下方半周側
RL1、RL2 円弧長さ
X 径方向
Y 周方向

Claims (3)

  1. 車両インナー側の車両固定部材に接続される外輪と、車両アウター側の車輪に接続される内輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在される転動体と、前記内輪に固定され、周方向で磁気特性が交互に変化する円環状の磁気エンコーダー部と、該磁気エンコーダー部の回転による磁気変化を検出するように、前記磁気エンコーダー部と対向配置されるABSセンサーと、該ABSセンサーが固定され、前記外輪に固定される環状のセンサー保持体と、を備えるセンサー付き転がり軸受装置であって、
    前記センサー保持体は、前記外輪の外周面に嵌装される円筒部と、該円筒部の車両インナー側の端部から径方向へ延設され、前記磁気エンコーダー部を覆い、かつ該磁気エンコーダー部との間に所定の間隔を具有させるように対向配設される環状鍔部を有し、
    該環状鍔部の裏面の周方向には、前記外輪の車両インナー側の端面に突き当たる当接部が形成され、該当接部を前記外輪の前記端面に突き当て、前記円筒部を前記外輪に嵌合して装着した状態で、
    前記センサー保持体の前記径方向の下方部位には、前記環状鍔部と、前記外輪の前記端面との間の内部空間を外部に連通させるドレーン穴が形成され、
    前記周方向における前記ドレーン穴の両側の端部から前記周方向外側に所定長さ離れた、その間の円弧範囲内を前記当接部の不形成部分となしたことを特徴とするセンサー付き転がり軸受装置。
  2. 前記当接部は、前記径方向上方の上方半周側の上方当接部と、前記径方向下方の下方半周側の下方当接部とに分離形成され、該下方当接部は、前記不形成部分における前記当接部の周端部からさらに前記周方向外側で所定長さの範囲内が残存形成される形態であり、前記下方当接部は、前記円筒部の内方側に指向する内側面を有し、該内側面は、前記周方向の中間が前記円筒部の内方側に膨出するように曲面状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のセンサー付き転がり軸受装置。
  3. 前記下方当接部における前記内側面と前記円筒部の内周面との連続箇所は、アール面状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載のセンサー付き転がり軸受装置。
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