JP5156162B2 - 導電性支持体上に多層コーティングを製造する方法 - Google Patents

導電性支持体上に多層コーティングを製造する方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は導電性支持体上に多層コーティングを製造するための新規のウェット・オン・ウェット法に関する。
【0002】
(I)導電性支持体上にカソード電着可能な電着塗料を析出させ、
(II)得られる電着塗料層上に少なくとも1つの被覆材料を塗布し、その後、
(III)電着塗料層および被覆材料からなる少なくとも1つの層を一緒に硬化させる、導電性支持体上に多層コーティングを製造するためのウェット・オン・ウェット法は公知である。
【0003】
たとえば日本の特許出願1975−142501(日本の公開公報JP52−065534A2、ケミカル・アブストラクツ参照番号87:137427)は、エポキシド−アミン付加物をバインダーとして、およびブロックトポリイソシアネートを架橋剤として含有する電着塗料、ならびに中和されたポリエステルをバインダーとして、メラミン樹脂を架橋剤として、および顔料を含有する水性被覆材料を使用するウェット・オン・ウェット法を記載している。
【0004】
アメリカの特許文献US4,375,498A1から、前記の種類の電着塗料およびエポキシド基を有する樹脂をベースとする水性もしくは通例の被覆材料を使用するウェット・オン・ウェット法が公知である。
【0005】
アメリカの特許文献US4,537,926A1は、ウェット・オン・ウェット法を記載しており、この場合、詳細に記載されていないカソード電着塗料を、特殊なラテックスをバインダーとして含有している被覆材料により被覆している。
【0006】
アメリカの特許文献US4,761,212A1から、ポリイソシアネートにより架橋することができるカソード電着塗料を使用するウェット・オン・ウェット法が記載されている。しかし電着塗料自体はこの種の化合物を含有していない。電着塗料層はイソシアネート反応性のバインダーとポリイソシアネートとからなる2成分系によって被覆される。従ってポリイソシアネートの一部は電着塗料層へ拡散し、これを架橋させる。
【0007】
欧州特許文献EP0529335A1から、またはドイツ特許文献DE4125459A1から、エポキシド−アミン付加物およびブロックトポリイソシアネートをベースとするカソード電着塗料ならびに水で希釈可能なバインダーと、ポリアミド粉末もしくはポリアクリルニトリル粉末を含有するメラミン樹脂とをベースとする水性被覆材料を使用するウェット・オン・ウェット法が公知である。
【0008】
欧州特許文献EP0595186A1またはドイツ特許出願DE4235778A1には、通例かつ公知のカソード電着塗料および硬化の際にウレタン基を形成しながら架橋する水性の被覆材料を使用するウェット・オン・ウェット法が記載されている。しかしこの場合、特殊な顔料/バインダー比を適用しなくてはならず、かつ被覆材料の焼き付け温度は電着塗料の焼き付け温度よりも高くなくてはならない。
【0009】
水性被覆材料の代わりに粉末形の被覆材料を使用する、比較可能なウェット・オン・ウェット法が、欧州特許文献EP0646420A1から公知である。この方法の場合にも電着塗料および粉末形の被覆材料の焼き付け温度を相互に正確に調整しなくてはならない。
【0010】
カソード電着塗料および水性被覆材料を使用するもう1つのウェット・オン・ウェット法が、欧州特許文献EP0639660A1から公知である。
【0011】
欧州特許文献EP0817648A1またはドイツ特許文献DE19512017C1は、第一工程でカソード電着塗料および着色および/または効果を与える被覆材料を塗布し、かつ一緒に焼き付け、その後、第二工程で別の着色および/または効果を与える被覆材料および顔料不含の被覆材料を塗布し、かつ同様に一緒に焼き付けるウェット・オン・ウェット法を記載している。この場合、両方の着色および/または効果を与える被覆は、特定の全膜厚を下回ったり、越えたりしてはならず、かつ第一の着色および/または効果を与える被覆の膜厚は、両方の着色および/または効果を与える被覆の全乾燥膜厚の20〜50%でなくてはならない。
【0012】
これらのすべての方法の欠点は、カソード電着塗料が硬化の際に収縮し、このことによりその下に存在する導電性支持体表面の粗さが電着コーティングに反映されることである。従って欧州特許文献EP0192113A2では、硬化の際にごくわずかな収縮を有するのみのカソード電着塗料が提案されている。これは低分子量のブロック剤、たとえばエタノールによりブロックされているブロックトポリイソシアネートの使用により達成される。該欧州特許文献からウェット・オン・ウェット法は明らかにされていない。
【0013】
その一方で、この考えはドイツ特許文献DE4126476A1で再び取り上げられている。該文献は、低分子量のブロック剤を用いてブロックされたポリイソシアネートまたはポリエポキシドを架橋剤として使用することに基づいて、硬化の際にごくわずかな収縮が現れるのみのカソード電着塗料を使用するウェット・オン・ウェット法を記載している。この公知のウェット・オン・ウェット法の欠点は、一方では特殊な架橋剤の使用に制限され、かつ他方では特殊な水性被覆材料の適用に制限されており、従って広く適用することができないことである。
【0014】
国際特許出願WO98/07794から、
(1)エチレン性不飽和モノマーまたはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物を
(2)少なくとも部分的にプロトン化されたエポキシド−アミン付加物の水溶液中で重合させ、その際、
(3)エポキシド−アミン付加物が、
(A)統計学的に平均して少なくとも1つのエポキシド基を分子中に有するポリフェノールのグリシジルエーテル少なくとも1種、
(B)統計学的に平均して1.0より多くのエポキシド基を分子中に有するポリオールのポリグリシジルエーテル少なくとも1種、および
(C)第一アミノ基を1つ分子中に有する化合物少なくとも1種
をエポキシド−アミン付加物へと反応させることにより得られ、その際、成分(A)および(B)を当量比1.0:0.5〜1.0:8.0で使用し、かつ(A)および(B)からのエポキシド基1当量に対して成分(C)を0.3〜0.7モル使用する
ことにより製造することができる分散液を含有するカソード電着塗料が公知である。
【0015】
公知の電着塗料から製造される電着コーティングは、付着力、硬度、曲げ弾性率および耐チッピング性ならびに腐食保護およびエッジ保護に関して改善された機械的−技術的特性プロファイルを有する。冒頭に記載した種類のウェット・オン・ウェット法は該国際特許出願に記載されていない。焼き付けた電着コーティングの表面の平滑さの詳細な記載は行われていない。さらに該国際特許出願から、どの被覆材料を電着コーティング上に塗布することができ、かつ電着コーティングが被覆の平滑さに対してどのような影響を与えるのかを読みとることはできない。
【0016】
本発明の課題は、冒頭に記載した種類の新規のウェット・オン・ウェット法を見いだすことであり、該方法は従来技術の欠点をもはや有しておらず、カソード電着塗料の架橋剤、特にブロックトポリイソシアネートの構造とはほぼ、もしくは完全に関係なく、わずかな膜厚においても導電性支持体上で平滑な多層コーティングが得られるものである。さらに新規のウェット・オン・ウェット法はここで加工すべき被覆材料が該当するが、きわめて広く適用可能であるべきである。
【0017】
これに応じて、
(I)導電性支持体上にカソード電着可能な電着塗料を析出させ、
(II)得られる電着塗料層上に少なくとも1つの熱的に、または熱および化学線により硬化可能な被覆材料を塗布し、その後、
(III)電着塗料層および被覆材料からなる層または両方の前記の層およびさらに少なくとも1つの、その上に存在する被覆材料からなる別の層を一緒に硬化させる
導電性支持体上に多層コーティングを製造するための新規のウェット・オン・ウェット法が判明し、その際、カソード電着可能な電着塗料は、
(1)エチレン性不飽和モノマーまたはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物を
(2)少なくとも部分的にプロトン化されたエポキシド−アミン付加物の水溶液中で重合させ、その際、
(3)エポキシド−アミン付加物が、
(A)統計学的に平均して少なくとも1つのエポキシド基を分子中に有するポリフェノールのグリシジルエーテル少なくとも1種、
(B)統計学的に平均して1.0より多くのエポキシド基を分子中に有するポリオールのポリグリシジルエーテル少なくとも1種、および
(C)第一アミノ基を1つ分子中に有する化合物少なくとも1種
をエポキシド−アミン付加物へと反応させることにより得られ、その際、成分(A)および(B)を当量比1.0:0.5〜1.0:8.0で使用し、かつ(A)および(B)からのエポキシド基1当量に対して成分(C)を0.3〜0.7モル使用する
ことにより製造することができる水性分散液を含有している。
【0018】
以下では導電性支持体上に多層コーティングを製造するための新規のウェット・オン・ウェット法を「本発明による方法」と呼ぶ。
【0019】
その他の本発明による対象は詳細な説明から明らかになる。
【0020】
従来技術を顧慮すると、本発明による方法により本発明の根底にある課題を解決することができたことは意外であり、かつ当業者が予測できるものではなかった。特に、本発明による方法により得られる利点は、特殊な架橋剤の使用と結びついていないことが意外であった。さらに、本発明による方法、特にこの場合使用される被覆材料に関する本発明による方法のきわめて幅広い適用性は意外であった。
【0021】
本発明による方法の場合、第一の方法工程で導電性支持体上にカソード電着可能な電着塗料を析出させる。
【0022】
支持体はその導電性がこのような析出を可能にするあらゆる物質からなっていて良い。適切な物質の例は、金属、導電性プラスチックまたは導電性セラミック材料であるが、しかし特に金属である。これらの物質は異なった技術分野で適用することができる。特に自動車の車体または自動車車体の部材、金属からなる家具またはコイル、コンテナもしくは梱包のような工業用部材、ネジ、ナット、工具の部材、ホイールキャップ、ラジエータまた建築における内部および外部の適用のためのプロファイルボードである。
【0023】
カソード電着塗装のための装置およびその際に適用される条件は通例かつ公知であり、たとえば冒頭に記載した特許文献に詳細に記載されている。
【0024】
同様に、本発明による方法により適用することができるカソード電着塗料は、通例かつ公知であり、かつ同様に冒頭に記載した特許文献に記載されている。適切なカソード電着塗料のその他の例は、たとえば欧州特許文献EP0595186A1の第3頁第54〜58行目、または欧州特許文献EP0074634A1およびEP0505445A1から明らかである。
【0025】
本発明による方法において適用されるカソード電着塗料の本発明による成分は水性分散液である。
【0026】
これは、エチレン性不飽和モノマーまたはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物を少なくとも部分的にプロトン化されたエポキシド−アミン付加物の水溶液中で重合させ、その際、(A)統計学的に平均して分子中に少なくとも1つのエポキシド基を有するポリフェノールのグリシジルエーテル、またはこのようなグリシジルエーテルの混合物、(B)統計学的に平均して分子中に1.0より多いエポキシド基を有するポリオールのポリグリシジルエーテル、またはこのようなポリグリシジルエーテルの混合物、および(C)分子中に第一アミノ基を1つ有する化合物、またはこのような化合物の混合物を、エポキシド−アミン付加物へと反応させることにより得られ、その際、成分(A)および(B)を当量比1.0:0.5〜1.0:8.0で使用し、かつ(A)および(B)からなるエポキシド基1当量に対して成分(C)を0.3〜0.7モル使用することにより得られる。
【0027】
前記の構成のエポキシド−アミン付加物は自体、欧州特許出願明細書EP0505445B1から公知である。
【0028】
エチレン性不飽和モノマーはたとえば「脂肪族もしくは芳香族のエチレン誘導体、アルキルアクリル酸エステル、アルキルメタクリル酸エステル、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル、ヒドロキシアルキルメタクリル酸エステル、前記モノマーのハロゲン化された形」の群の物質またはこれらの混合物、有利にはジエン不含の化合物、特にスチレンである。スチレンは一方では安価に入手可能であり、他方ではその使用により優れた特性の分散液を製造することができる。一般式HC=CH−COORの適切なアクリル酸の例はメチル−、エチル−、n−ブチル−およびイソ−ブチルアクリル酸エステルである。ヒドロキシアルキルアクリル酸のための例は、ヒドロキシエチル−およびヒドロキシプロピルアクリル酸エステルである。一般式
【0029】
【化1】
Figure 0005156162
【0030】
の有利なメタクリル酸エステルは、メチル−、ブチル−、ヘキシル−およびオクチル−メタクリレートである。ヒドロキシアルキルメタクリレートのための例は、ヒドロキシエチル−およびヒドロキシプロピルメタクリレートである。
【0031】
(A)、(B)および(C)から得られるエポキシド−アミン付加物は有利にはエポキシド基不含である。さらにエポキシド基が含有されている場合には、残留するエポキシド基をたとえばモノフェノールおよびアミン、特に第二アミンのような化合物と反応させることが有利である(なお残留しているエポキシド基との反応のために適切な化合物の例は、欧州特許文献EP0253404A1、第8頁第28〜37行目および第9頁第16行〜第10頁第15行目に列挙されている)。
【0032】
有利なエポキシド−アミン付加物は、成分(A)および(B)を当量比1.0:1.0〜1.0:2.0で使用し、かつ成分(C)を、(A)および(B)からなるエポキシド基1当量に対して成分(C)が0.4〜0.6モルとなる量で使用する場合に得られる。
【0033】
エポキシド−アミン付加物の数平均分子量は、有利には1000〜100000、好ましくは3000〜15000ダルトンである。成分(C)を順次(A)および(B)と、または有利には(A)と(B)とからなる混合物と反応させることができる。成分(A)、(B)および(C)の反応は、すでに室温で行うことができる。経済的な反応時間を達成するために、反応温度をたとえば60〜130℃に高めることは有利である。成分(A)、(B)および(C)の反応は場合により有機溶剤、たとえばエチレングリコールモノブチルエーテルまたはプロピレングリコールモノブチルエーテル中で実施する。引き続き酸、たとえば酢酸もしくは乳酸を用いて中和し、かつ水性分散液もしくは溶液にする。こうして得られた分散液もしくは溶液は一般に周知の方法によりさらに加工することができる。(A)、(B)および(C)からなる、有機溶剤中に溶解した反応生成物を顔料もしくは充填剤と混合し、かつ酸および場合により水を添加して顔料を含有する分散液へとさらに加工することもまた可能である。エポキシド−アミン付加物の混合物もまた使用することができることは自明である。
【0034】
成分(A)として、原則として統計学的に平均して分子中に少なくとも1つのエポキシド基を有するポリフェノールのグリシジルエーテルすべて、またはこのようなグリシジルエーテルからなる混合物を使用することができる。成分(A)としてたとえば欧州特許文献EP0253404A1の第4頁に記載されている一般構造式(I)および(II)のグリシジルエーテルを使用することができる。成分(A)として有利には場合により成分(b)(下記を参照のこと)により変性された、エポキシド当量180〜3000、有利には180〜1000を有するビスフェノール−Aのジグリシジルエーテルを使用する。成分(A)として特に有利には、フェノール性ヒドロキシル基とエポキシド基との反応を触媒する触媒の存在下で、
(a)ポリフェノールのジグリシジルエーテル、有利には数平均分子量260〜450、有利には370〜380を有するビスフェノール−Aのジグリシジルエーテルまたはこのようなジグリシジルエーテルの混合物、
(b)場合により置換されたモノフェノール、有利にはアルキル基中に1〜18個の炭素原子、有利には4〜12個の炭素原子を有するアルキルフェノールまたはこのようなモノフェノールの混合物および
(c)ジフェノール、有利にはビスフェノールAおよび
(d)脂肪族ヒドロキシル基とエポキシド基との反応を触媒する触媒
から、数平均分子量980〜4000、有利には980〜2000を有し、かつ統計学的に平均して1分子あたり1.0〜3.0、有利には1.2〜1.6のエポキシド基を有し、かつ0.25〜1.3、有利には0.4〜0.9の、成分(b)に由来するフェニルエーテル基を有するグリシジルエーテルを製造することにより得られるグリシジルエーテルの混合物を使用する。特に有利に使用される成分(A)の製造は、有利には有機溶剤、たとえばキシレン、エチレングリコールモノブチルエーテルまたはプロピレングリコールモノブチルエーテル中で行う。反応温度は有利には100〜180℃である。フェノール性ヒドロキシル基とエポキシド基との間の反応を触媒する触媒(d)は、当業者に公知である。例として次のものが挙げられる:トリフェニルホスフィンおよびEP0253404A1の第9頁第6〜9行目に記載されている触媒。成分(c)は、成分(a)から高分子量のグリシジルエーテルが構成されるように配慮すべきである。この構成はジフェノール、有利にはビスフェノールによる連鎖延長により行うことができる。しかしこの構成は、成分(a)中もしくは(a)と(b)とからなる反応生成物中に含有されている脂肪族ヒドロキシル基とエポキシド基との反応により行うこともできる。所望のグリシジルエーテルを構成させるために適切にこの反応を利用することができるためには、脂肪族ヒドロキシル基とエポキシド基との反応を触媒する触媒(d)(たとえば第三アミン)を使用しなくてはならない。ジフェノールおよび(d)による触媒を使用することにより、両方の構造化反応(Aufbaureaktion)、つまりジフェノールによる連鎖延長および脂肪族ヒドロキシル基とエポキシド基との付加反応を利用することが可能である。成分(b)との反応は、有利なグリシジルエーテルを変性し、かつ脂肪族ヒドロキシル基の形成につながり、該基は脂肪族ヒドロキシル基のエポキシド基への付加反応による構造化反応が進行すべき場合に必要とされる。製造すべき特に有利な成分(A)の数平均分子量の記載および成分(A)中に含有されているエポキシド基と成分(b)に由来するフェニルエーテル基に関する記載により、当業者は(a)、(b)および(c)の使用すべき量を問題なく算出することができる。脂肪族ヒドロキシル基とエポキシド基との反応により進行する構造化反応を適用する場合、構造化反応は当業者により所望される数平均分子量および所望されるエポキシド基含有率に到達可能なエポキシド当量を達成した後に中断すべきである。これは有利には温度の低下および反応混合物の希釈により行う。
【0035】
成分(B)として、原則として、統計学的に平均して分子中に1.0より多いエポキシド基を有するポリオールのポリグリシジルエーテルすべて、またはこのようなポリグリシジルエーテルの混合物を使用することができる。成分(B)としてたとえば欧州特許文献EP0253404A1、第4頁第42行〜第8頁第13行目に記載されているポリグリシジルエーテルを使用することができる。成分(B)として有利にはポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、特に有利には数平均分子量300〜3000、有利には400〜1200を有するポリエーテルジオールのジグリシジルエーテルを使用する。特に有利なポリグリシジルエーテルのための例として、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリ(エチレングリコールプロピレングリコール)およびポリ(1,4−ブタンジオール)のジグリシジルエーテルが挙げられ、その際、ジグリシジルエーテルの数平均分子量は300〜3000、有利には400〜1200である。
【0036】
成分(C)として、分子中に第一アミノ基を有する化合物またはこのような化合物からなる混合物を使用する。成分(C)は分子中に第一アミノ基を1つ有するのみである。
【0037】
成分(C)は、第一アミノ基以外にさらに別の官能基、たとえば第三アミノ基およびヒドロキシル基を有していても良い。成分(C)は、第三アミノ基を形成しながら本発明によるエポキシド−アミン付加物へ組み込まれる。その際、第一アミノ基は2つのエポキシド基と反応し、ひいては鎖長を延長しながら成分(A)および/または(B)の2つの分子と結合する。成分(C)の一部は、末端のエポキシド基と反応して第二アミノ基を形成することもできる。成分(C)として原則として、1つの、およびただ1つの第一アミノ基を分子中に有するすべての化合物を使用することができる。例として一般式HN−CR−R−O(CHR−CHR−O)の化合物が挙げられる:前記式中で、RおよびRは、水素、アルキル基または−CH−OH基を表し、Rは直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基、特に1〜3個の炭素原子を有するアルキレン基を表し、RおよびRは、水素を表すか、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表し、Rは、水素、アルキル基、シクロアルキル基またはフェニル基、有利には1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を表し、かつnは0〜5を表す。この種の適切な化合物の例は、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミンである。2−アミノ−2−メチルプロパノール−1(HN−C(CH−CHOH)、2−アミノ−2−エチルプロパノール−1およびエトキシル化および/またはプロポキシル化されたエタノールアミンもしくはプロパノールアミン、たとえば2,2′−アミノエトキシエタノール(HN−CH−CH−O−CH−CH−OH)およびジエチレングリコールモノ(3−アミノプロピル)−エーテル(HN−(CH−O−CH−CH−O−CH−CH−OH)である。成分(C)として、分子中に第一アミノ基および第三アミノ基を有する化合物もまた使用することができる。例として次のものが挙げられる。N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミンなど。成分(C)として、第一アルキルアミン、たとえばヘキシルアミンを使用することもできる。場合により置換されたアニリンもまた成分(C)として使用することができる。成分(C)として有利にはヘキシルアミンおよびN,N−ジメチルアミノプロピルアミンならびに2,2′−アミノエトキシエタノールを使用する。
【0038】
有利な実施態様は、分散液がエチレン性不飽和モノマーもしくはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物と、少なくとも部分的にプロトン化されたエポキシド−アミン付加物とを質量比9.0:1.0〜0.1:1.0、有利には5.0:1.0〜1.0:1.0で、特に有利には2.5:1.0〜3.5:1.0で使用することにより得られることを特徴とする。
【0039】
具体的にはエチレン性不飽和モノマーとしてスチレンのみを使用することができる。あるいはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物としてスチレンと少なくとも1種の別の、スチレンと共重合可能な不飽和モノマーとからなる混合物を使用することができる。後者の場合、エチレン性不飽和モノマーからなる混合物はスチレンを有利には少なくとも70質量%、好ましくは少なくとも80質量%、特に有利には少なくとも90質量%含有する。
【0040】
本発明の別の実施態様では、エチレン性不飽和モノマーまたはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物を水不溶性の開始剤または水不溶性の開始剤からなる混合物を使用してラジカル重合することができる。この場合、水不溶性の開始剤または水不溶性の開始剤からなる混合物を、使用されるエチレン性不飽和モノマーの量に対して、または使用されるエチレン性不飽和モノマーからなる混合物の量に対して、0.1〜10.0質量%、有利には0.5〜5.0質量%、特に有利には0.3〜3.0質量%の量で使用する場合に特に有利であることが判明した。開始剤としてラジカル重合用のすべての通例の開始剤が考えられる。これには特に、アゾ化合物、過酸化物、ヒドロペルオキシドおよびペルエステル、さらにレドックス開始剤が属する。特に有利には開始剤としてアゾイソバレロニトリルを使用する。
【0041】
本発明の有利な実施態様は、使用される開始剤の合計量の少なくとも50質量%、有利には少なくとも75質量%、特に有利には100質量%を装入し、かつエチレン性不飽和モノマーの添加もしくはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物の添加を最大で3時間、有利には最大で2時間、特に有利には最大で1時間の間に行うことにより水性分散液が得られることを特徴とする。
【0042】
本発明により使用すべきカソード電着塗料の分散液の含有率はきわめて広い範囲で変化することができ、かつたとえばその他の成分の量および種類から生じる、それぞれのケースの要求に適合させる。有利にはカソード電着塗料は、分散液を、その都度カソード電着塗料の固体含有率に対して1.0〜50質量%、有利には2.0〜30質量%および特に3.0〜20質量%の量で含有する。
【0043】
分散液の粘度は任意で選択することができる。粘度はたとえば23℃および分散液の固体含有率50〜60質量%で、5000mPasを越える範囲である。通例、粘度は10000mPasまでであってもよい。重合されたエチレン性不飽和モノマーは一般に(しかし強制ではないが)100000を越える質量平均分子量を有する。この場合、具体的に得られるポリマー粒子は、有利には20μmまで、好ましくは10μmまでの大きさを有する。この比率を調節するために、エポキシド−アミン付加物の溶液もしくは分散液の固体含有率が45〜60%の範囲であり、かつモノマーを重合する際の温度が70℃〜90℃の範囲であることが有用である。粒径の測定は、たとえば光学顕微鏡を用いて行うことができる。このようなポリマー粒子の大きさにより、一方では必要とされる分散液の稠度が得られ、かつ他方ではこのことにより電着コーティングの特性に有利な影響を与えることができる。満足のいく電着コーティングのわずかな厚さは、前記の質量比を維持する場合に得られる。エポキシド−アミン付加物が組成において電着塗料のバインダーと構造が同一であるか、構造が類似している場合に有利である。
【0044】
分散液はペースト樹脂、たとえば顔料ペーストにより電着塗料へ導入することができる。これは有利には、粉砕工程前、粉砕工程中および/または粉砕工程後に、顔料ペーストに添加することができる。しかしまた、単独の分散樹脂として使用することもできる。同様に塗料のバインダー分散液による導入も可能である。
【0045】
さらに本発明により使用すべきカソード電着塗料は、顔料を含む適切な添加剤を含有していてもよく、これはたとえば国際特許出願明細書WO98/07794、第13頁第8〜32頁、Johan Bielemanによる教科書"Lackadditive"、Wiley-VCH、Weinheim、New York、1998年、Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag、1998年、第176頁:"Effektpigmente"、第380〜381頁:"Metalloxid-Glimmer-Pigmente"から"Metallpigmente"、第180〜181頁:"Eisenblau-Pigmente"から"Eisenoxideschwarz"、第451〜453頁:"Pigmente"から"Pigmentsvolumenkonzentration"、第563頁:"Thioindigo-Pigmente"、第567頁:"Titandioxide-Pigmente"、第250頁以降:"Fuellstoffe"、第623〜624頁:"Wasserlack-Additive"または欧州特許文献EP0693540A2、第5頁第6〜10行目に詳細に記載されている。これらの添加剤が本発明により使用すべき被覆材料中に含有されていてもよい。
【0046】
本発明により使用すべきカソード電着塗料を導電性支持体上に析出させた後で、得られた電着塗料層を直接、少なくとも1種の、熱的にもしくは熱および化学線により硬化可能な被覆材料により被覆することができる。該被覆を予め水で洗浄することもできる。しかし該被覆を架橋または硬化させることなしに、該被覆を直接、析出後または水による洗浄後に乾燥させることもできる。有利には電着塗料層を別の層の適用前に乾燥させる。
【0047】
本発明によれば1種以上の被覆材料を電着塗料層上に適用することができる。有利にはこの場合、異なった技術的機能を満足する異なった組成の被覆材料を適用する。このことにより最終的に3層以上の層を有する多層コーティングが得られる。層の数自体は上限はない。しかし経済的な理由から、層の数を必要とされる程度に制限することが望ましい。というのもそれぞれの付加的な層は、付加的な経済的および技術的コストを意味するからである。しかし一般に、たとえば自動車の大量生産コーティングにおけるきわめて複雑な技術的要求を満足するために4〜5層で十分である。このような多層コーティングはたとえば電着コーティング、サーフェイサーコーティングまたは耐チッピング性プライマー、ベースコーティング、クリアコーティングならびに場合により耐引掻性の高い被覆を含む。
【0048】
本発明により使用すべき被覆材料は着色されている。適切な着色された被覆材料の例はサーフェイサー、耐チッピング性プライマー、ベースコートまたはソリッドコートである。
【0049】
あるいは本発明により使用すべき被覆材料は着色されていなくてもよい。適切な着色されていない被覆材料の例はクリアコートである。
【0050】
被覆材料は熱硬化性である。この場合、自己架橋性であってもよいし、外部架橋性であってもよい。本発明の範囲では、「自己架橋性」という概念は、自体で架橋反応を開始するバインダーの特性を表す。このための前提条件は、バインダー中にすでに、架橋のために必要とされる相補的な反応性官能基の両種が含有されていることである。これに対して外部架橋性とは、相補的な反応性官能基の1つの種類がバインダー中に、およびもう1つの種類が硬化剤もしくは架橋剤中に存在する被覆材料を表す。これに関して補足的に、Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、New York、1998年,"Haertung"、第274〜276頁、特に第275頁を参照されたい。
【0051】
適切なバインダーは、ランダムに、交互に、および/またはブロック状に構成された直鎖状および/または分枝鎖状および/または櫛形に構成された、エチレン性不飽和モノマーの(コ)ポリリマー、またはたとえばRoempp Lexikon Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、New York、1998年、第457頁:"Polyaddition"および"Polyadditionsharze(polyaddukte)、第463頁および第464頁:"Polykondensate"、"Polykondensation"および"Polykondensationsharze"ならびに第73頁および第74頁:"Bindemittel"に記載されているような重付加樹脂および/または重縮合樹脂である。
【0052】
適切な相補的な反応性の官能基の例は以下の概要にまとめられている。概要の中で変項Rは非環式もしくは環式の脂肪族、芳香族および/または芳香−脂肪族(芳香脂肪族)基を表し、変項R′およびR″は同一もしくは異なった脂肪族基を表すか、または相互に結合して脂肪族もしくはヘテロ脂肪族環である。
【0053】
【表1】
Figure 0005156162
【0054】
それぞれの相補的な基の選択は一方では、被覆材料の貯蔵および適用の際に不所望の反応を開始しないように、および/または場合により化学線による付加的な硬化を妨げるもしくは阻止することのないように調整し、かつ他方では架橋を行うべき温度範囲に合わせて調整する。
【0055】
有利には熱硬化性被覆材料の場合、100〜200℃の架橋温度を適用する。従ってバインダー中で有利には、一方ではチオ−、ヒドロキシ−、メチロール−、メチロールエーテル、N−メチロール−、N−アルコキシメチルアミノ−、イミノ−、カルバメート−、アロファネート−および/またはカルボキシル基、しかし特にカルボキシル基もしくはヒドロキシル基、特にヒドロキシル基を適用し、かつ他方では架橋剤中で無水物−、カルボキシ−、エポキシ−、ブロックトイソシアネート−、ウレタン−、メチロール−、メチロールエーテル−、N−メチロール−、N−アルコキシメチルアミノ−、シロキサン−、アミノ−、ヒドロキシ−および/またはβ−ヒドロキシアルキルアミド基、しかし特にブロックトイソシアネート基またはエポキシ基を適用する。自己架橋性のバインダーを製造するために、有利にはメチロール−、メチロールエーテル、N−メチロール−もしくはN−アルコキシメチルアミノ基を使用する。
【0056】
適切な架橋剤の例は、たとえばRoempp Lexikon Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag、1998年、第29頁:"Aminoharze"、Johan Bielemanによる教科書"Lackadditive”、Wiley-VCH、Weinheim、New York、1998年、第242頁以降、D. StoyeおよびW. Freitag編の著書"Paints, Coatings and Solvents”、第2改訂版、Wiley-VCH、Weinheim、New York、1998年、第80頁以降、特許文献US4710542A1またはEP−B−0245700A1ならびにB. Singhおよび共同研究者による論文"Carbamylmethylated Melamines, Novel Crosslinkers for the Coatings Industry"、Advanced Organic Coatings Science and Technology Series、1991年、第13巻、第193〜207頁に記載されているアミノプラスト樹脂、たとえば特許文献DE19652813A1に記載されているカルボキシル基含有の化合物または樹脂、たとえば特許文献EP0299420A1、DE2214650B1、DE2749576B1、US4,091,048A1またはUS3,781,379A1に記載されているエポキシド基含有の化合物または樹脂、たとえば特許文献US4,444,954A1、DE19617086A1、DE19631269A1、EP0004571A1またはEP0582051A1に記載されているブロックトポリイソシアネートおよび/またはたとえば特許文献US4,939,213A1、US5,084,541A1、US5,288,865A1またはEP0604922A1に記載されているトリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジンである。
【0057】
被覆材料はさらに、熱および化学線により硬化可能であり、このことは当業界では「デュアル・キュア(Dual Cure)」と呼ばれている。本発明の範囲では、化学線とは電磁線、たとえば可視光、紫外線またはX線、特に紫外線および粒子線、たとえば電子線と理解する。
【0058】
デュアル・キュア被覆材料のバインダーならびに場合により存在する反応性希釈剤(Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、New York、1998年、第491頁:"Reaktivverduenner"を参照のこと)は、化学線により活性化可能な結合を少なくとも1つ有する基を有しており、該結合は化学線による照射の際に反応性になり、かつその他の同種の活性化された結合と、ラジカル的な、および/またはイオンによるメカニズムによって進行する重合反応および/または架橋反応を開始する。適切な結合の例は、炭素−水素−単結合または炭素−炭素、炭素−酸素、炭素−窒素、炭素−リンもしくは炭素−ケイ素の単結合もしくは二重結合である。
【0059】
これらの中から、炭素−炭素の二重結合が特に有利であり、従って本発明によれば特に有利に使用される。これらを略して「二重結合」とよぶ。
【0060】
特に好適な二重結合はたとえば(メタ)アクリレート基、エタクリレート基、クロトネート基、シンナメート基、ビニルエーテル基、ビニルエステル基、ジシクロペンタジエニル基、ノルボルネニル基、イソプレニル基、イソプロペニル基、アリル基もしくはブテニル基;ジシクロペンタジエニル−、ノルボルネニル−、イソプレニル−、イソプロペニル−、アリル−もしくはブテニルエーテル基、またはジシクロペンタジエニル−、ノルボルネニル−、イソプレニル−、イソプロペニル−、アリル−もしくはブテニルエステル基中に含有されている。これらの中でもアクリレート基が特に有利であり、従って特に有利に使用される。
【0061】
化学線による架橋はさらに、適切な光開始剤(Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、New York、1998年、第444〜446頁:"Photoinitiatoren"を参照のこと)を使用して開始するか、または促進することができる。
【0062】
被覆材料は1成分(1K)系であってもよい。
【0063】
本発明の範囲では、1成分(1K)系とは、熱により、もしくは熱および化学線により硬化する被覆材料と理解し、その際、バインダーおよび架橋剤は一緒に、つまり1つの成分中に存在する。このための前提条件は、両方の成分が高温および/または化学線による照射の際に相互に架橋することである。
【0064】
被覆材料はさらに、2成分(2K)系または多成分(3K、4K)系であってもよい。
【0065】
本発明の範囲では、これは特にバインダーおよび架橋剤が相互に別々に少なくとも2つの成分中に存在し、該成分を適用の直前に混合する被覆材料であると理解する。この形は、バインダーおよび架橋剤がすでに室温で相互に反応する場合に選択される。
【0066】
さらに該被覆材料は実質的に水および/または有機溶剤不含であり、かつ粉末状または液状であってもよい(100%系)。本発明の範囲では「実質的に不含である」とは、水および/または有機溶剤の含有率が5.0質量%、有利には3.0質量%、特に2.0質量%、特に有利には1.0質量%、殊に有利には0.5質量%を下回り、かつとりわけガスクロマトグラフィーによる検出限界を下回ることを意味する。
【0067】
しかし、水をベースとする被覆材料、特に水系サーフェイサー、水系ベースコートまたは水性の粉体塗料分散液(粉体スラリー)であってもよい。
【0068】
あるいはまた通例の、つまり有機溶剤をベースとする被覆材料であってもよい。
【0069】
本発明による方法のために使用すべきサーフェイサーまたは耐チッピング性プライマーの適切な例は、特許文献US4,537,926A1、EP0529335A1、EP0595186A1、EP0639660A1、DE4438504A1、DE4337961A1、WO89/10387、US4,450,200A1、US4,614,683A1またはWO490/26827から公知である。
【0070】
本発明による方法のために使用すべき着色および/または効果を与えるベースコート、特に水系ベースコートの適切な例は、特許文献EP0089497A1、EP0256540A1、EP0260447A1、EP0297576A1、WO96/12747、EP0523610A1、EP0228003A1、EP0397806A1、EP0574417A1、EP0531510A1、EP0581211A1、EP0708788A1、EP0593454A1、DE−A−4328092A1、EP0299148A1、EP0394737A1、EP0590484A1、EP0234362A1、EP0234361A1、EP0543817A1、WO95/14721、EP0521928A1、EP0522420A1、EP0522419A1、EP0649865A1、EP0536712A1、EP0596460A1、EP0596461A1、EP0584818A1、EP0669356A1、EP0634431A1、EP0678536A1、EP0354261A1、EP0424705A1、WO97/49745、WO97/49747、EP0401565A1またはEP0817684、第5欄第31〜45行目から公知である。
【0071】
本発明による方法のために使用すべき1成分(1K)系、2成分(2K)系または多成分(3K、4K)系のクリアコートの適切な例は、特許文献DE4204518A1、US5,474,811A1、US5,356,669A1、US5,605,965A1、WO94/10211、WO94/10212、WO94/10213、EP05964068、EP0594071A1、EP0594142A1、EP0604992A1、WO94/22969、EP0596460A1、EP0549116A1、EP0928800A1またはWO92/22615から公知である。
【0072】
本発明による方法のために使用すべき粉体クリアコートの適切な例は、たとえばドイツ特許文献DE−A−4222194またはBASF Lacke + Farben AG社の製品情報"Pulverlacke"、1990年から公知である。
【0073】
本発明による方法のために使用すべき粉体スラリー−クリアコートの適切な例は、たとえばUS特許文献US−A−4,268,542およびドイツ特許出願明細書DE19540977A1、DE19518392A1、DE19617086A1、DE−A−19613547、DE19652813A1、DE−A−19814471A1から公知である。
【0074】
本発明による方法のために使用すべき、耐引掻性の高い被覆が得られる被覆材料の適切な例は、ドイツ特許文献DE4303570A1、DE3407087A1、DE4011045A1、DE4025215A1、DE3828098A1、DE4020316A1またはDE4122743A1に記載されている。有機変性セラミック材料もまた適切であり、これは商品名ORMOCER (R)で市販されている。
【0075】
被覆材料の適用はすべての通例の適用方法、たとえば噴霧、ナイフ塗布、刷毛塗り、流し塗り、浸漬、含浸、散布またはロール塗布により行うことができる。その際、被覆すべき支持体自体は静止していてもよく、その場合、塗布装置が移動する。しかし被覆すべき支持体、特にコイルが移動してもよく、その場合、塗布装置が支持体に対して静止しているか、または適切な方法で移動する。
【0076】
適用のために使用される噴霧室はたとえば、オーバースプレーのために適切な吸収媒体、たとえば被覆材料自体により運転される、場合により温度調節された循環により運転してもよい。
【0077】
被覆材料が熱および化学線により硬化可能である場合、有利には550μmを越える波長の可視光を用いて照射しながら、または光の排除下で適用を実施する。このことにより水系ベースコートおよびオーバースプレーの物質的な変化または損傷を回避する。
【0078】
一般に被覆材料は、その硬化後に、その機能のために必要とされ、かつ有利な膜厚を有する層が得られるような湿潤厚さで塗布する。サーフェイサーコーティングまたは耐チッピング性プライマーの場合、有利には10〜150μm、ベースコーティングの場合、有利には5〜50、好ましくは5〜40、特に有利には5〜30およびとりわけ10〜25μm、およびクリアコーティングの場合、有利には10〜100、好ましくは15〜80、特に有利には20〜75およびとりわけ25〜70μmである。高耐引掻性被覆は一般により薄い膜厚、たとえば5.0μmを下回る膜厚を有する。
【0079】
被覆材料の塗布後、得られる層を一緒に硬化させる。
【0080】
硬化は一定の静止時間後に行う。これは30秒〜2時間、有利には1分〜1時間、および特に1分〜45分の時間を有していてもよい。静止時間はたとえば層のレベリングおよび脱気のため、および揮発性成分、たとえば水および/または有機溶剤の蒸発のために役立つ。静止時間は、その際に塗膜の損傷もしくは変化、たとえば早すぎる完全な架橋が生じない限り、120℃まで高めた温度および/または<10g水/kg空気、特に<5g/kg空気に低減された空気湿度で支援および/または短縮することができる。
【0081】
熱硬化は方法論的な特殊性を有しておらず、通例かつ公知の方法、たとえば換気炉中での加熱または赤外線ランプによる照射により行う。以下に記載する化学線による硬化の際と同様に、熱硬化もまた段階的に行うことができる。有利には熱硬化を100℃を上回る温度で行う。一般に、その際に200℃、有利には190℃および特に185℃の温度を超えないことが推奨される。
【0082】
有利には化学線による硬化は紫外線および/または電子線により実施する。有利にはこの場合、1000〜2000、有利には1100〜1900、特に有利には1200〜1800、殊に有利には1300〜1700およびとりわけ1400〜1600mJ/cmの線量を適用する。場合により化学線によるこの硬化をその他の放射線源により補ってもよい。電子線の場合、有利には不活性ガス雰囲気下で作業する。これはたとえば二酸化炭素および/または窒素を直接、最上層の塗膜の表面に供給により保証することができる。紫外線による硬化の場合にも、オゾンの形成を回避するために、不活性ガス下で作業することができる。
【0083】
化学線による硬化のために通例かつ公知の放射線源および光学的な補助手段を適用する。適切な放射線源の例は、VISIT社のフラッシュランプ、405nmまでの照射窓を開くために鉛がドープされている水銀高圧ランプおよび水銀定圧ランプ、または電子線源である。その配置は原則として公知であり、かつ加工材料および方法パラメータの状態に適合させることができる。たとえば自動車車体に関して考えられるような複雑な形状の材料の場合、照射が直接到達できない領域(陰領域)、たとえば中空、溝およびその他の構造的に条件付けられたアンダーカットは、中空またはエッジの照射のための自動的に動く装置と結合した、ポイント照射、小面積照射またはラウンド照射により(部分的に)硬化させることができる。
【0084】
これらの硬化法のための装置および条件はたとえばR. Holmes、U.V. and E.B. Curing Formulations for Printing Inks、Coatings and Paints、SITA Technology、Academic Press、London、英国、1984年に記載されている。
【0085】
この場合、硬化は化学線を用いた複数の露光もしくは照射により段階的に行うことができる。これはまた交互に行う、つまりUV線と電子線とを交互に使用して硬化させることができる。
【0086】
熱による硬化および化学線による硬化を一緒に適用する(デュアル・キュア)場合、この方法は同時に、または交互に使用することができる。両方の硬化方法を交互に使用する場合、たとえば熱硬化で開始し、かつ化学線による硬化で終了してもよい。別の場合には化学線による硬化で開始し、かつ化学線による硬化で終了することが有利であることが判明した。
【0087】
本発明による方法によって、本発明によらない方法により製造される多層コーティングよりも、表面の光沢、耐食作用、支持体上での付着、中間層付着、耐チッピング性、エッジ保護作用、耐候性および耐薬品性において優れた多層コーティングが得られる。
【0088】
従って本発明による多層コーティングは特に高い品質および長い耐用時間を、気候的に極端な条件下でも有し、このことは該コーティングを経済的および技術的に特に魅力的なものにする。
【0089】
実施例および比較例
製造例1
電着塗料のための架橋剤の製造
NCO当量135g/eqを有する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(BASF AG社のLupranat (R) M20S;NCO官能価約2.7;2,2′−および2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの含有率5%未満)をベースとする異性体および高官能性オリゴマー10462部を窒素雰囲気下で反応器中に装入した。ジブチルスズジラウレート20部を添加し、かつ生成物温度が60℃未満に維持されるようにブチルジグリコール9626部を滴加した。添加の終了後、さらに60分間、温度を60℃に維持し、かつNCO当量1.120g/eqを測定した(固体割合に対して)。メチルイソブチルケトン7737部中に溶解し、かつジブチルスズジラウレート24部を添加した後で、生成物温度が100℃を越えないように、溶融したトリメチロールプロパン867部を添加した。添加の終了後、さらに60分間、後反応させた。65℃に冷却し、かつn−ブタノール963部およびメイルイソブチルケトン300部を用いて希釈した。固体含有率は70.1%(130℃で1時間)であった。
【0090】
製造例2
電着塗料のバインダーのためのアミン成分の前駆物質の製造
メチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミンの70%溶液から、110〜140℃で反応水を除去した。引き続き、溶液がアミン当量131g/eqを有するまで、メチルイソブチルケトンを用いて希釈した。
【0091】
製造例3
水性電着塗料−バインダー分散液D1の製造
撹拌機、還流冷却器、内部温度計および不活性ガス導管を備えた反応器中で、エポキシ当量(EEW)188g/eqを有するビスフェノールAをベースとするエポキシド樹脂6150部をビスフェノールA1400部、ドデシルフェノール355部、p−クレゾール470部およびキシレン441部と一緒に窒素雰囲気下で125℃に加熱し、かつ10分間、攪拌した。引き続き130℃に加熱し、かつN,N−ジメチルベンジルアミン23部を添加した。EEWが880g/eqの値に達するまで、反応バッチをこの温度に維持した。
【0092】
次いで製造例1に記載の架橋剤7097部および添加剤K2000(Byk Chemie社のポリエーテル)90部からなる混合物を添加し、かつ得られる混合物を100℃に維持した。架橋剤の添加の半時間後、ブチルグリコール211部およびイソブタノール1210部を添加した。引き続き直接、製造例2に記載の前駆物質467部およびメチルエタノールアミン520部からなる混合物を反応器へ供給し、かつ該バッチを100℃で加熱処理した。さらに半時間後、温度を105℃に上昇させ、かつN,N−ジメチルアミノプロピルアミン150部を添加した。
【0093】
アミン添加の75分後に、Plastilit (R) 3060(BASF AG社のプロピレングリコール化合物)903部を添加し、プロピレングリコールフェニルエーテル(BASF AG社の1−フェノキシ−2−プロパノールおよび2−フェノキシ−1−プロパノールからなる混合物)522部を用いて希釈し、かつ95℃に冷却した。
【0094】
10分後に反応混合物14821部を分散容器に移した。ここで撹拌下に乳酸(水中88%)474部を水7061部に溶解して添加した。引き続き該バッチを20分間均質化し、次いでさらに水12600部を少量ずつ添加して希釈した。
【0095】
真空下での蒸留により揮発性溶剤を除去し、かつ引き続き同量の水を添加した。
【0096】
分散液D1は次の特性値を有していた:
固体含有率:33.8質量%(130℃で1時間)、
29.9質量%(180℃で0.5時間)、
塩基含有率:0.71ミリ当量/g固体、
酸含有率:0.36ミリ当量/g固体、
pH:6.3
粒径:113nm(光子相関分光分析により確認)。
【0097】
製造例4
水性電着塗料−バインダー分散液D2の製造
バインダー分散液D2を製造するために、製造例3を繰り返したが、ただし、プロピレングリコールフェニルエーテルによる希釈の直後にビスマス−2−エチルヘキサノエート(King Industries社のK−KAT 348)378部を撹拌下に添加した。冷却後、製造例3と同様に反応混合物14821部を水中に分散させた。
【0098】
分散液D2は次の特性値を有していた:
固体含有率:33.9質量%(130℃で1時間)、
30.1質量%(180℃で0.5時間)、
塩基含有率:0.74ミリ当量/g固体、
酸含有率:0.48ミリ当量/g固体、
pH:5.9
粒径:189nm(光子相関分光分析により確認)。
【0099】
製造例5
エポキシド−アミン付加物の溶液の製造
欧州特許EP0505445B1、例1.3の記載により、第一段階でビスフェノール−A−グリシジルエーテル(EEW:188g/eq)2598部、ビスフェノール−A 787部、ドデシルフェノール603部およびブチルグリコール206部をトリフェニルホスフィン4部の存在下に130℃でEEW865g/eqが得られるまで反応させることにより、エポキシド−アミン付加物の有機−水性溶液を製造した。冷却の間、反応混合物をブチルグリコール849部およびD.E.R.732(DOW Chemical社のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル)1534部を用いて希釈し、かつ90℃で2,2′−アミノエトキシエタノール266部およびN,N−ジメチルアミノプロピルアミン212部とさらに反応させた。2時間後、樹脂溶液の粘度は一定であった[5.3dPas;Solvenon (R) PM(BASF AG社のメトキシプロパノール)中40%;23℃でプレート−ボール−粘度計(Platte-Kugel-Viskosimeter)による]。ブチルグリコール1512部を用いて希釈し、かつ酢酸201部を用いて塩基基を部分的に中和し、さらに脱イオン水1228部を用いて希釈し、かつ溶液を搬出した。60%の水性−有機性樹脂溶液が得られ、その10%希釈物はpH値6.0を有していた。
【0100】
エポキシド−アミン付加物−溶液を次の本発明により使用すべき分散液の製造のために使用した。
【0101】
製造例6
本発明により使用すべき分散液D3の製造
国際特許出願WO98/07794、例4.3に記載されているように、特殊鋼反応容器に製造例5によるエポキシド−アミン付加物の溶液18873部ならびに脱イオン水37532部およびエタノール5000部を装入した。反応器内容物を80℃に加熱し、かつ開始剤t−ブチル−2−エチルペルヘキサノエート383部を添加した。1時間以内に、スチレン38411部を添加した。その際、温度を90℃に維持した。スチレン添加の4時間後に反応は終了した。
【0102】
分散液D3は次の特性値を有していた:
固体:50質量%(130℃で1時間)、
粘度:280mPas。
【0103】
製造例7
顔料ペーストP1の製造
まず水277部および製造例5に記載のエポキシド−アミン付加物溶液250部を予め混合した。次いでカーボンブラック5部、増量剤Extender ASP 200 67部、二酸化チタン(デュポン社のTI−PURE R900)373部および架橋触媒(DBTO;ジブチルスズオキシド)25部を添加した。得られる混合物を30分間、高速運転される溶解攪拌装置で均質化した。引き続き該混合物を実験室用の攪拌ミル中で1〜1.5時間、ヘグマンの粉末度12になるまで分散させ、かつさらに水を用いて所望の加工粘度に調節した。
【0104】
例1〜4および比較例V1およびV2
本発明により使用すべきカソード電着塗料(KTK)(例1〜4)および本発明により使用すべきでないカソード電着塗料(比較試験V1およびV2)の製造
製造例3および4による電着塗料−バインダー−分散液D1およびD2、製造例6による本発明により使用すべき分散液D3および製造例7による顔料ペーストP1から、第1表にまとめたKTLを製造した。例1および比較試験V1の着色したKTLの場合、固体含有率は約20質量%であった。例2〜4および比較試験V2の着色していないKTLの場合、固体含有率は約15質量%であった。
【0105】
【表2】
Figure 0005156162
【0106】
例5〜8および比較試験V4〜V11
本発明による(例5〜8)および本発明によらない(比較試験V4〜V11)方法における多層コーティングの製造
一覧表1は、例5〜8および比較試験V4〜V11で、どのKTLを適用したかを示している。
【0107】
【表3】
Figure 0005156162
【0108】
KTLを24時間の浴エイジング後に、不動態化洗浄していないスチールパネル(Chemetall社のBO26W42OC)上に析出させた。析出電圧および温度(300〜330ボルト、浴温度30℃)はこの場合、物体温度185℃で15分間焼き付けた後に、17〜20μmの膜厚の電着コーティングが得られるように選択した。
【0109】
試験列A(=比較試験V4、V6、V7、V9、V10およびV11)において、KTLを適用後に前記の条件下で焼き付けた。その後、電着コーティングを水系サーフェイサー(Serienwasserfueller)(BASF Coating AG社のFU80−7211)で被覆した。サーフェイサー層を通例かつ公知の条件下に155℃で焼き付け、膜厚30〜35μmのサーフェイサーコーティングが得られた。サーフェイサーコーティングをさらにウェット・オン・ウェット法により市販のBASF Coating AG社の水系ベースコートおよび市販のBASF Coating AG社のクリアコートで被覆し、焼き付け後に膜厚20〜25μmの水系ベースコーティングおよび膜厚40〜50μmのクリアコーティングが得られた。
【0110】
試験列B(=例5、6、7および8ならびに比較試験V5およびV8)では、KTLを焼き付けず、90℃で10分間、予備乾燥させた。乾燥させたこのKTL上に前記の水系サーフェイサーFU80−7211を適用し、その後、両方の層を一緒に、物体温度185℃で15分間、焼き付けた。その後、前記のとおり、該層をウェット・オン・ウェット法により水系ベースコーティングおよびクリアコーティングで被覆した。
【0111】
こうして得られた試験列AおよびBの多層コーティングに、当業界で公知のVDA−飛石試験および当業界で公知のMB−ボール衝撃試験を行った。その結果は第2表に記載されている。
【0112】
試験結果によれば、そのKTLが本発明により使用すべき分散液D3を含有していなかった多層コーティングの場合、耐チッピング性および腐食保護作用は実質的にその製造の種類に依存していなかった(比較試験V4およびV5ならびにV7およびV8を参照のこと)。これに対して、そのKTLが本発明により使用すべき分散液D3を含有していた多層コーティングは、本発明による方法を適用する際に改善された耐チッピング性および腐食防止作用が得られた(例5と比較試験V6(着色したKTL)ならびに例6と比較試験V9、例7と比較試験V10、例8と比較試験V11(着色していないKTL)を参照のこと)ことが確認された。
【0113】
【表4】
Figure 0005156162
【0114】
a)=VDA−耐チッピング性試験;最高点=0、最低点=5;
b)=MB−ボール衝撃試験;MB−規格LPV5200.40701;
c)Abpl.=剥離(Abplatzung)(mm);
d)Rgrd.=錆の度合い;最高点=0、最低点=5。
【0115】
例9〜12および比較試験V12およびV13
本発明による(例9〜12)および本発明によらない(比較試験V12およびV13)方法における多層コーティングの製造
一覧表2は、例9〜12および比較試験V12およびV13で、どのKTLを適用したかの概要を示す。
【0116】
【表5】
Figure 0005156162
【0117】
前記のKTLを24時間の浴エイジング後に不動態化洗浄していないスチールパネル(Chemetall社のBO26W42OC)上に析出させた。析出電圧および温度(300〜330ボルト、浴温度30℃)は、物体温度185℃で15分間焼き付けた後に、膜厚17〜20μmを有する電着コーティングが得られるように選択した。
【0118】
試験列Cでは、電着塗料層を一方ではウェット・オン・ウェット法により、および他方では焼き付け(標準法)後に、市販の水系サーフェイサー(BASF Coating AG社のFU80−7211)により被覆した。いずれの場合でも膜厚30〜35μmのサーフェイサーコーティングが得られた。表面状態の測定(Pa値、μm)を、Mahr社のパーソメーター(Perthometer)S8Pにより実施した。表面の平滑さに対する、本発明により使用すべきウェット・オン・ウェット法と標準法との影響の比較は、標準法のRa値とウェット・オン・ウェット法のRa値との差に基づいて実施した。これは上塗塗装の影響に基づく個々の値の変動を排除する。というのもそれぞれのKTLは別々に被覆したからである。
【0119】
結果は第3表に記載されている。
【0120】
試験列Dでは、電着塗料層を一方ではウェット・オン・ウェット法により、および他方では焼き付け(標準法)後に、水系サーフェイサー(BASF Coating AG社のEcoprime (R) FU-30-7210)で被覆した。この上にウェット・オン・ウェット法により市販の水系ベースコート(Ecostar (R))および市販のクリアコート(いずれもBASF Coating AG社)を適用し、かつ焼き付けた。このことにより次の構成:
− 電着塗料コーティング 17〜20μm、
− 機能層 12〜17μm、
− ベースコーティング 20〜25μm、
− クリアコーティング 40〜50μm
を有する多層コーティングが得られた。
【0121】
表面の平滑さを前記のとおり測定し、かつ評価した。結果は同様に第3表に記載されている。
【0122】
第3表にまとめた結果から次のことが証明される:
1.ウェット・オン・ウェット法は、基本的に標準法よりも良好な表面平滑さにつながる。
【0123】
2.本発明による分散液D3を含有しているKTLにより、標準法でもウェット・オン・ウェット法でも、分散液D3を含有していないKTLよりも平滑な表面が得られる。
【0124】
3.本発明による分散液D3を含有しており、ウェット・オン・ウェット法により加工されたKTLにより、最も平滑な表面が得られる。
【0125】
【表6】
Figure 0005156162

Claims (15)

  1. ウェット・オン・ウェット法により導電性支持体上に多層コーティングを製造する際に、
    (I)導電性支持体上にカソード電着可能な電着塗料を析出させ、
    (II)得られる電着塗料層上に少なくとも1つの熱的に、または熱および化学線により硬化可能な被覆材料を塗布し、その後、
    (III)前記電着塗料層および前記被覆材料からなる層、または前記の両方の層およびさらに少なくとも1つの、その上に存在する被覆材料からなる別の層を一緒に硬化させる方法において、カソード電着可能な電着塗料が、
    (1)エチレン性不飽和モノマーまたはエチレン性不飽和モノマーからなる混合物を
    (2)少なくとも部分的にプロトン化されたエポキシド−アミン付加物の水溶液中で重合させ、その際、
    (3)前記エポキシド−アミン付加物が、
    (A)統計学的に平均して少なくとも1つのエポキシド基を分子中に有するポリフェノールのグリシジルエーテル少なくとも1種、
    (B)統計学的に平均して1.0より多くのエポキシド基を分子中に有するポリオールのポリグリシジルエーテル少なくとも1種、および
    (C)第一アミノ基を1つ分子中に有する化合物少なくとも1種
    を反応させることにより得られたものであり、その際、成分(A)および(B)を当量比1.0:0.5〜1.0:8.0で使用し、かつ(A)および(B)からのエポキシド基1当量に対して成分(C)を0.3〜0.7モル使用する
    ことにより製造することができる水性分散液を含有していることを特徴とする、導電性支持体上に多層コーティングを製造する方法。
  2. 前記エチレン性不飽和モノマーもしくは前記エチレン性不飽和モノマーからなる混合物および前記少なくとも部分的にプロトン化されたエポキシド−アミン付加物を質量比9.0:1.0〜0.1:1.0で使用することにより水性分散液が得られる、請求項1記載の方法。
  3. 前記エチレン性不飽和モノマーとしてスチレンを使用することにより水性分散液が得られる、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記エチレン性不飽和モノマーからなる混合物として、スチレンおよびスチレンと共重合可能な別の不飽和モノマー少なくとも1種とからなる混合物を使用することにより水性分散液が得られる、請求項1または2記載の方法。
  5. 前記エチレン性不飽和モノマーからなる混合物がスチレンを少なくとも70質量%含有する、請求項4記載の方法。
  6. 前記被覆材料が着色された、もしくは着色されていない被覆材料である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記被覆材料が自己架橋性である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 前記被覆材料が外部架橋性である、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記被覆材料が1成分系であるか、または2成分系であるか、または多成分系である、請求項8記載の方法。
  10. 前記被覆材料がほぼ水および/または有機溶剤不含であり、かつ粉末状もしくは液状(100%系)である、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 前記被覆材料が、水をベースとする被覆材料である、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  12. 前記被覆材料が、水性粉体塗料分散液である、請求項11記載の方法。
  13. 前記被覆材料が、通例の、つまり有機溶剤をベースとする被覆材料である、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  14. 前記電着塗料層を前記被覆材料の塗布前に乾燥させるが、架橋させない、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 前記導電性支持体が自動車の車体またはその一部、家具ならびにコイルおよびコンテナを含む工業用部材である、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
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