JP5154534B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフボールに関する。詳細には、本発明は、コア、中間層及びカバーを備えたマルチピースゴルフボールに関する。
ゴルフボールに対するゴルファーの最大の要求は、飛行性能である。飛行性能は、ゴルフボールの反発性能と相関する。反発性能に優れたゴルフボールが打撃されると、速い速度で飛行し、大きな飛距離が達成される。
大きな飛距離が達成されるには、適度な弾道高さが必要である。弾道高さは、スピン速度及び打ち出し角度に依存する。大きなスピン速度によって高い弾道を達成するゴルフボールでは、飛距離が不十分である。大きな打ち出し角度によって高い弾道を達成するゴルフボールでは、大きな飛距離が得られる。ゴルフボールに外剛内柔構造が採用されることにより、小さなスピン速度と大きな打ち出し角度とが達成されうる。
一般的なゴルフボールは、コア、中間層及びカバーを備えている。コアは、ゴム組成物が架橋されることで成形されている。中間層及びカバーは、樹脂組成物からなる。ゴルフボールの反発性能への、架橋ゴムの寄与度は高い。大きなコアが採用されることにより、ゴルフボールの高反発が達成されうる。
典型的には、中間層にアイオノマー樹脂が用いられる。アイオノマー樹脂は、高弾性である。アイオノマー樹脂を含む中間層を備えたゴルフボールは、反発性能に優れる。特に、中和度が高いアイオノマー樹脂は、反発性能に寄与しうる。
特開平7−24085号公報には、センター、中間層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。この中間層の比重は、センターの比重よりも小さい。このゴルフボールでは、質量が内側に偏って分布してる。このゴルフボールでは、過大なスピンが生じる。
特開平11−253578号公報には、コア、中間層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。この中間層の主成分は、ポリウレタンである。この中間層は、ゴルフボールの反発性能を阻害する。このゴルフボールは、飛行性能に劣る。
特開2006−289059公報には、コア、中間層、補強層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。このゴルフボールでは、質量が内側に偏って分布してる。このゴルフボールでは、過大なスピンが生じる。
特開2006−289060公報には、コア、中間層、補強層及びカバーを備えたゴルフボールが開示されている。このゴルフボールでは、質量が内側に偏って分布してる。このゴルフボールでは、過大なスピンが生じる。
特開2000−157646公報には、アイオノマー樹脂と金属セッケンとを含むゴルフボール用樹脂組成物が開示されている。特表2002−514112公報には、アイオノマー樹脂とステアリン酸金属塩とを含有するゴルフボール用樹脂組成物が開示されている。
特開平7−24085号公報 特開平11−253578号公報 特開2006−289059公報 特開2006−289060公報 特開2000−157646公報 特表2002−514112公報
大きなコアが採用されたゴルフボールでは、中間層が薄い。薄い中間層が成形されるとき、金型のキャビティ面とコアとの隙間は狭い。従って、金型のキャビティ面とコアとの隙間において、溶融した樹脂組成物の流動が阻害されることがある。中和度の高いアイオノマー樹脂を含む組成物は、流動性に劣る傾向がある。コアが大きく、且つ中和度の高いアイオノマー樹脂が用いられたゴルフボールでは、流動不良によって中間層にベアが生じやすい。このゴルフボールは、生産性に劣る。
本発明の目的は、諸性能に優れたゴルフボールの提供にある。
本発明に係るゴルフボールは、コアと、このコアの外側に位置する中間層と、この中間層の外側に位置するカバーとを備える。中間層の質量Wmは、カバーの質量Wcより大きい。中間層の厚みTmと上記カバーの厚みTcの和(Tm+Tc)は、1.0mm以上3.0mm以下である。中間層は、樹脂組成物からなる。この樹脂組成物は、100質量部のアイオノマー樹脂(A)と25質量部以上100質量部以下の脂肪酸金属塩(B)とを含む。このアイオノマー樹脂(A)は、エチレン、炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸エステルの三元共重合体の、金属イオンによる中和物である。脂肪酸金属塩(B)の炭素数は、18以上30以下である。
好ましくは、中間層の比重Gmとカバーの比重Gcとの差(Gm−Gc)は、0より大きく1.15以下である。好ましくは、中間層の体積Vmはカバーの体積Vcよりも小さい。
好ましくは、アイオノマー樹脂(A)の金属イオンはマグネシウムイオン、亜鉛イオン又はナトリウムイオンであり、脂肪酸金属塩(B)の脂肪酸成分はステアリン酸、ベヘニン酸又はモンタン酸であり、脂肪酸金属塩(B)の金属イオンはマグネシウムイオン、カルシウムイオン又はバリウムイオンである。
好ましくは、中間層のショアD硬度Hmは、30以上60以下である。好ましくは、コアの表面のJIS−C硬度Hsとこのコアの中心のJIS−C硬度Hoとの差(Hs−Ho)は、20以上である。
コアが、センターとこのセンターの外側に位置する包囲層とを備えてもよい。好ましくは、カバーの厚みTcは2.0mm以下である。
本発明に係るゴルフボールでは、炭素数が18以上30以下である脂肪酸金属塩(B)によって、アイオノマー樹脂(A)が中和される。このアイオノマー樹脂を含む中間層により、ゴルフボールの優れた反発性能が達成される。このアイオノマー樹脂(A)及び脂肪酸金属塩(B)を含む樹脂組成物は、流動性に優れる。中間層にこの樹脂組成物が用いられたゴルフボールは生産性に優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボールが示された一部切り欠き断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボール2が示された一部切り欠き断面図である。このゴルフボール2は、球状のコア4と、このコア4の外側に位置する中間層6と、この中間層6の外側に位置するカバー8とを備えている。カバー8の表面には、多数のディンプル10が形成されている。ゴルフボール2の表面のうちディンプル10以外の部分は、ランド12である。このゴルフボール2は、カバー8の外側にペイント層及びマーク層を備えているが、これらの層の図示は省略されている。ゴルフボール2が、コア4と中間層6との間に他の層を備えてもよい。ゴルフボール2が、中間層6とカバー8との間に他の層を備えてもよい。
このゴルフボール2の直径は、40mmから45mmである。米国ゴルフ協会(USGA)の規格が満たされるとの観点から、直径は42.67mm以上が好ましい。空気抵抗抑制の観点から、直径は44mm以下が好ましく、42.80mm以下が特に好ましい。このゴルフボール2の質量は、40g以上50g以下である。大きな慣性が得られるとの観点から、質量は44g以上が好ましく、45.00g以上が特に好ましい。USGAの規格が満たされるとの観点から、質量は45.93g以下が好ましい。
好ましくは、コア4は、ゴム組成物が架橋されることで得られる。好ましい基材ゴムとして、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体及び天然ゴムが例示される。反発性能の観点から、ポリブタジエンが好ましい。ポリブタジエンと他のゴムとが併用される場合は、ポリブタジエンが主成分とされることが好ましい。基材ゴム全量に対するポリブタジエンの量の比率は50質量%以上が好ましく、80質量%以上が特に好ましい。ポリブタジエンにおけるシス−1,4結合の比率は40%以上が好ましく、80%以上が特に好ましい。
コア4のゴム組成物は、共架橋剤を含む。共架橋剤により、コア4の高反発が達成される。反発性能の観点から好ましい共架橋剤は、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸の、1価又は2価の金属塩である。好ましい共架橋剤の具体例としては、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、メタクリル酸亜鉛及びメタクリル酸マグネシウムが挙げられる。反発性能の観点から、アクリル酸亜鉛及びメタクリル酸亜鉛が特に好ましい。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、共架橋剤の量は、基材ゴム100質量部に対して20質量部以上が好ましく、25質量部以上が特に好ましい。ソフトな打球感の観点から、共架橋剤の量は、基材ゴム100質量部に対して50質量部以下が好ましく、40質量部以下が特に好ましい。
好ましくは、コア4のゴム組成物は、共架橋剤と共に有機過酸化物を含む。有機過酸化物は、架橋開始剤として機能する。有機過酸化物は、ゴルフボール2の反発性能に寄与する。好適な有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。汎用性の観点から、ジクミルパーオキサイドが好ましい。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、有機過酸化物の量は、基材ゴム100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が特に好ましい。ソフトな打球感の観点から、有機過酸化物の量は、基材ゴム100質量部に対して3.0質量部以下が好ましく、2.0質量部以下がより好ましく、1.5質量部以下が特に好ましい。
好ましくは、コア4のゴム組成物は、有機硫黄化合物を含む。好ましい有機硫黄化合物としては、ジフェニルジスルフィド、ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(4−フルオロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ヨードフェニル)ジスルフィド及びビス(4−シアノフェニル)ジスルフィドのようなモノ置換体;ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,6−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド及びビス(2−シアノ−5−ブロモフェニル)ジスルフィドのようなジ置換体;ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド及びビス(2−シアノ−4−クロロ−6−ブロモフェニル)ジスルフィドのようなトリ置換体;ビス(2,3,5,6−テトラクロロフェニル)ジスルフィドのようなテトラ置換体;並びにビス(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル)ジスルフィド及びビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)ジスルフィドのようなペンタ置換体が例示される。有機硫黄化合物は、反発性能に寄与する。特に好ましい有機硫黄化合物は、ジフェニルジスルフィド及びビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィドである。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、有機硫黄化合物の量は、基材ゴム100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.2質量部以上が特に好ましい。ソフトな打球感の観点から、有機硫黄化合物の量は、基材ゴム100質量部に対して1.5質量部以下が好ましく、1.0質量部以下がより好ましく、0.8質量部以下が特に好ましい。
コア4に、比重調整等の目的で充填剤が配合されてもよい。好適な充填剤としては、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムが例示される。充填剤の量は、コア4の意図した比重が達成されるように適宜決定される。特に好ましい充填剤は、酸化亜鉛である。酸化亜鉛は、比重調整の役割のみならず、架橋助剤としても機能する。コア4には、老化防止剤、着色剤、可塑剤、分散剤等の各種添加剤が、必要に応じて適量配合される。コア4に、架橋ゴム粉末又は合成樹脂粉末が配合されてもよい。
耐久性の観点から、コア4の中心のJIS−C硬度Hoは25以上が好ましく、30以上がより好ましく、35以上が特に好ましい。スピン抑制の観点から、中心硬度Hoは70以下が好ましく、65以下がより好ましく、60以下が特に好ましい。コア4が切断されて得られる半球の切断面中心点に、JIS−C型硬度計が押しつけられることにより、中心硬度Hoが測定される。測定には、この硬度計が装着された自動ゴム硬度測定機(高分子計器社の商品名「P1」)が用いられる。
反発性能の観点から、コア4の表面硬度Hsは60以上が好ましく、70以上がより好ましく、75以上が特に好ましい。打球感の観点から、表面硬度Hsは95以下が好ましく、90以下がより好ましく85以下が特に好ましい。コア4の表面にJIS−C型硬度計が押しつけられることにより、表面硬度Hsが測定される。測定には、この硬度計が装着された自動ゴム硬度測定機(高分子計器社の商品名「P1」)が用いられる。
スピンの抑制の観点から、表面硬度Hsと中心硬度Hoの差(Hs−Ho)は10以上が好ましく、15以上がより好ましく、20以上が特に好ましい。ゴルフボール2の耐久性の観点から、差(Hs−Ho)は30以下が好ましい。
コア4の比重は、1.20以下が好ましい。このコア4により、ゴルフボール2の質量分布が外寄りに偏りうる。この偏りを有するゴルフボール2では、慣性モーメントが大きい。このゴルフボール2では、スピンが抑制される。この観点から、比重は1.18以下がより好ましく、1.16以下が特に好ましい。比重は、1.00以上が好ましい。
コア4の直径は、36.0mm以上が好ましい。このコア4により、中間層6が中心点から離れて位置する。後述されるように、この中間層6の比重は大きい。比重の大きな中間層6が中心点から離れて位置することで、大きな慣性モーメントが達成される。このゴルフボール2では、スピンが抑制される。この観点から、この直径は38.0mm以上がより好ましく、39.5mm以上が特に好ましい。十分な厚みを有する中間層6が成形されうるとの観点から、直径は41mm以下が好ましい。
コア4の質量は、32g以上39g以下が好ましい。コア4の架橋温度は、通常は140℃以上180℃以下である。コア4の架橋時間は、通常は10分以上60分以下である。コア4が、その表面にリブを備えてもよい。コア4が、球状のセンターと、このセンターの外側に位置する包囲層とからなってもよい。
中間層6は、樹脂組成物からなる。中間層6に特に適した樹脂組成物は、100質量部のアイオノマー樹脂(A)と25質量部以上100質量部以下の脂肪酸金属塩(B)とを含んでいる。このアイオノマー樹脂(A)は、エチレン、炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸エステルの三元共重合体の、金属イオンによる中和物である。上肪酸金属塩(B)の炭素数は、18以上30以下である。
この樹脂組成物では、脂肪酸金属塩(B)に含まれる金属が、三元共重合体に含まれるカルボキシル基と反応すると推測される。さらにこの樹脂組成物では、脂肪酸金属塩(B)から遊離した金属イオンが、三元共重合体に含まれるカルボキシル基と反応すると推測される。この組成物中における三元共重合体の中和度は、原料であるアイオノマー樹脂(A)の中和度よりも高い。この樹脂組成物は、ゴルフボール2の反発性能に寄与しうる。脂肪酸金属塩(B)に含まれる脂肪酸は、潤滑作用を奏する。この脂肪酸金属塩(B)を含む樹脂組成物の流動性は、高い。この樹脂組成物が用いられたゴルフボール2は、反発性能及び生産性に優れる。
アイオノマー樹脂(A)におけるα,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸及びクロトン酸が例示される。アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。ゴルフボールの反発性能及び樹脂組成物の流動性の観点から、α,β−不飽和カルボン酸の炭素数は3以上8以下が好ましい。
アイオノマー樹脂(A)におけるα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ピロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ピロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、フマル酸メチル、フマル酸エチル、フマル酸ピロピル、フマル酸−n−ブチル、フマル酸イソブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸エチル、マレイン酸ピロピル、マレイン酸−n−ブチル及びマレイン酸イソブチルが例示される。アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルが好ましい。ゴルフボールの反発性能及び樹脂組成物の流動性の観点から、α,β−不飽和カルボン酸エステルの炭素数は2以上22以下が好ましい。
反発性能の観点から、特に好ましい三元共重合体は、エチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体である。
アイオノマー樹脂(A)におけるエチレンの含有率は、65質量%以上が好ましく、70質量%以上が特に好ましい。この含有率は、90質量%以下が好ましく、85質量%以下が特に好ましい。
炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸の、アイオノマー樹脂(A)における含有率は、2質量%以上が好ましく、3質量%以上が特に好ましい。この含有率は、30質量%以下が好ましく、25質量%以下が特に好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸エステルの、アイオノマー樹脂(A)におけるの含有率は、1質量%以上が好ましく、3質量%以上が特に好ましい。この含有率は、25質量%以下が好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
脂肪酸金属塩(B)と混合されていないアイオノマー樹脂(A)の中和度は、20モル%以上90モル%以下が好ましい。中和度が20モル%以上であるアイオノマー樹脂(A)により、ゴルフボール2の高い反発性能が達成されうる。この観点から、中和度は30モル%以上が特に好ましい。中和度が90モル%以下であるアイオノマー樹脂(A)は流動性に優れる。この観点から、中和度は85モル%以下が特に好ましい。中和度Pn1は、下記数式によって算出される。
Pn1 = (Mn / M) ・ 100
この数式において、Mはアイオノマー樹脂(A)に含まれるカルボキシル基のモル数であり、Mnはアイオノマー樹脂(A)に含まれる中和されたカルボキシル基のモル数である。
カルボキシル基を中和する金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びネオジムイオンが例示される。反発性能の観点から、マグネシウムイオン、亜鉛イオン及びナトリウムイオンが好ましい。
アイオノマー樹脂(A)の具体例としては、三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1855」(亜鉛イオンによって中和)、「ハイミラン1856」(ナトリウムイオンによって中和)、「ハイミランAM7327」(亜鉛イオンによって中和)及び「ハイミランAM7331」(ナトリウムイオンによって中和);デュポン社の商品名「サーリン6320」(マグネシウムイオンによって中和)、「サーリン8120」(ナトリウムイオンによって中和)、「サーリン8320」(ナトリウムイオンによって中和)、「サーリン9320」(亜鉛イオンによって中和)及び「サーリン9320W」(亜鉛イオンによって中和);並びにエクソンモービル化学社の商品名「IOTEK7510」(亜鉛イオンによって中和)及び「IOTEK7520」(亜鉛イオンによって中和)が挙げられる。
アイオノマー樹脂(A)と他の樹脂とが併用されてもよい。併用されうるポリマーとしては、二元共重合体であるアイオノマー樹脂、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが例示される。併用される場合は、反発性能の観点から、アイオノマー樹脂が基材ポリマーの主成分とされる。基材ポリマーの全量に対するアイオノマー樹脂の量の比率は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が特に好ましい。
アイオノマー樹脂(A)と併用されうる好ましい樹脂は、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーである。このエラストマーは、ゴルフボール2の打球感に寄与しうる。このエラストマーは、ゴルフボール2の反発性能を阻害しない。このエラストマーは、ハードセグメントとしてのポリスチレンブロックと、ソフトセグメントとを備えている。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、SBSの水添物、SISの水添物及びSIBSの水添物が含まれる。SBSの水添物としては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が挙げられる。SISの水添物としては、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)が挙げられる。SIBSの水添物としては、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEEPS)が挙げられる。
本発明において、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、SBS、SIS、SIBS、SEBS、SEPS及びSEEPS並びにこれらの水添物からなる群から選択された1種又は2種以上と、オレフィンとのアロイが含まれる。このアロイ中のオレフィン成分は、アイオノマー樹脂(A)との相溶性向上に寄与すると推測される。このアロイが用いられることにより、ゴルフボール2の反発性能が向上する。好ましくは、炭素数が2以上10以下のオレフィンが用いられる。好適なオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン及びペンテンが例示される。エチレン及びプロピレンが特に好ましい。
脂肪酸金属塩(B)の脂肪酸成分としては、ステアリン酸(炭素数:18)、オレイン酸(炭素数:18)、リノール酸(炭素数:18)、リノレン酸(炭素数18:)、12−ヒドロキシステアリン酸(炭素数18:)、アラキジン酸(炭素数20:)、アラキドン酸(炭素数:20)、ベヘニン酸(炭素数22:)、リグノセリン酸(炭素数:24)、ネルボン酸(炭素数:24)、セロチン酸(炭素数:26)、モンタン酸(炭素数:28)及びメリシン酸(炭素数:30)が例示される。ゴルフボールの反発性能及び樹脂組成物の流動性の観点から、ステアリン酸、ベヘニン酸及びモンタン酸が好ましい。脂肪酸の炭素数は、18以上30以下である。炭素数が28以下である脂肪酸が、特に好ましい。
脂肪酸金属塩(B)では、脂肪酸が金属イオンで中和されている。好ましい金属イオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン、亜鉛イオン、カドミウムイオン及びアルミニウムイオンが例示される。反発性能の観点から、マグネシウムイオン、カルシウムイオン及びバリウムイオンが好ましい。
脂肪酸金属塩(B)の具体例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸バリウム、モンタン酸マグネシウム、モンタン酸カルシウム及びモンタン酸バリウムが挙げられる。ステアリン酸マグネシウム及びベヘニン酸マグネシウムが好ましい。ベヘニン酸マグネシウムが特に好ましい。2種以上の脂肪酸金属塩(B)が併用されてもよい。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、脂肪酸金属塩(B)の量は、100質量部のアイオノマー樹脂(A)に対して25質量部以上が好ましく、33質量部以上がより好ましく、50質量部以上が特に好ましい。ゴルフボール2の耐久性の観点から、脂肪酸金属塩(B)の量は100質量部以下が好ましく、95質量部以下がより好ましく、90質量部以下が特に好ましい。
好ましくは、中間層6は、高比重金属の粉末を含む。この粉末により、中間層6の高比重が達成される。この粉末により、大きな慣性モーメントが達成される。このゴルフボール2では、スピンが抑制される。高い中和度による高反発と、大きな慣性モーメントによる低スピンとにより、このゴルフボール2では、大きな飛距離が得られる。
典型的な高比重金属は、タングステン及びモリブデンである。高比重金属の粉末の量は、中間層6の基材ポリマー100質量部に対して20質量部以上が好ましく、22質量部以上がより好ましく、24質量部以上が特に好ましい。中間層6の成形容易の観点から、粉末の量は50質量部以下が好ましい。粉末の比重は、10以上が好ましく、15以上が特に好ましい。
中間層6には、必要に応じ、二酸化チタンのような着色剤、硫酸バリウムのような充填剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光剤、蛍光増白剤等が、適量配合される。中間層6の形成には、射出成形法、圧縮成形法等の既知の手法が採用されうる。
樹脂組成物の中和度Pn2と、脂肪酸金属塩(B)と混合されていないアイオノマー樹脂(A)の中和度Pn1との比(Pn2/Pn1)は、1.2以上が好ましく、1.3以上が特に好ましい。
反発性能の観点から、中間層6の硬度Hmは30以上が好ましく、40以上がより好ましく、50以上が特に好ましい。打球感の観点から、硬度Hmは60以下が好ましく、58以下がより好ましく、55以下が特に好ましい。硬度Hmは、「ASTM−D 2240−68」の規定に準拠して、自動ゴム硬度測定装置(高分子計器社の商品名「P1」)に取り付けられたショアD型のスプリング式硬度計によって測定される。測定には、熱プレスで成形された、厚みが約2mmであるスラブが用いられる。23℃の温度下に2週間保管されたスラブが、測定に用いられる。測定時には、3枚のスラブが重ね合わされる。中間層6の樹脂組成物と同一の樹脂組成物からなるスラブが、測定に用いられる。
中間層6の比重Gmは、1.05以上が好ましい。この中間層6により、大きな慣性モーメントが達成される。この観点から、比重Gmは1.10以上がより好ましく、1.15以上が特に好ましい。比重Gmは、2.0以下が好ましい。
大きな慣性モーメントが達成されるとの観点から、中間層6の厚みTmは0.5mm以上が好ましく、0.6mm以上がより好ましく、0.7mm以上が特に好ましい。十分な直径を有するコア4が形成されうるとの観点から、厚みTmは1.6mm以下が好ましく、1.2mm以下がより好ましく、1.0mm以下が特に好ましい。
大きな慣性モーメントが達成されるとの観点から、中間層6の体積Vmは3.5cm以上が好ましく、3.8cm以上がより好ましく、4.1cm以上が特に好ましい。十分な直径を有するコア4が設けられうるとの観点から、体積Vmは5cm以下が好ましい。
大きな慣性モーメントが達成されるとの観点から、中間層6の質量Wmは3.8g以上が好ましく、4.2g以上がより好ましく、4.5g以上が特に好ましい。十分な直径のコア4が設けられうるとの観点から、質量Wmは7g以下が好ましい。
中間層6の樹脂組成物のメルトフローレートは、1.0g/10min以上が好ましく、3g/10min以上がより好ましく、3.5g/10min以上が特に好ましい。メルトフローレートは、50g/10min以下が好ましく、40g/10min以下がより好ましく、30g/10min以下が特に好ましい。メルトフローレートは、「JIS K 7210」に準拠して、以下の条件で測定される。
温度:190℃
荷重:2.16kgf
中間層6の樹脂組成物の曲げ剛性率は、100MPa以上が好ましく、110MPa以上がより好ましく、120MPa以上が特に好ましい。曲げ剛性率は、300MPa以下が好ましく、250MPa以下がより好ましく、200MPa以下が特に好ましい。曲げ剛性率は、「JIS K 7106」の規定に準拠して測定される。
中間層6の樹脂組成物の反発弾性率は、40%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、55%以上が特に好ましい。反発弾性率は、100%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、70%以下が特に好ましい。反発弾性率は、「JIS K 6255」の規定に準拠して、以下の手順で測定される。
(1)中間層の樹脂組成物からm熱プレスにてシートを作成する。このシートの厚みは 2mmである。)
(2)このシートを、ディスク状に打ち抜く。ディスクの直径は、28mmである。
(3)このディスクを6枚重ねて、円柱状の試験片を作製する。
(4)この試験片を、リュプケ式反発弾性試験に供する。
カバー8には、樹脂組成物が好適に用いられる。この樹脂組成物の基材ポリマーとしては、アイオノマー樹脂、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー、エチレン−メタクリル酸共重合体、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが例示される。特に、アイオノマー樹脂が好ましい。アイオノマー樹脂は、高弾性である。カバー8にアイオノマー樹脂が用いられたゴルフボール2は、反発性能に優れる。
好ましいアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸との二元共重合体が挙げられる。好ましい二元共重合体は、80質量%以上90質量%以下のα−オレフィンと、10質量%以上20質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸とを含む。この二元共重合体は、反発性能に優れる。好ましい他のアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸と炭素数が2以上22以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体が挙げられる。好ましい三元共重合体は、70質量%以上85質量%以下のα−オレフィンと、5質量%以上30質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸と、1質量%以上25質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとを含む。この三元共重合体は、反発性能に優れる。この二元共重合体及び三元共重合体において、好ましいα−オレフィンはエチレン及びプロピレンであり、好ましいα,β−不飽和カルボン酸はアクリル酸及びメタクリル酸である。特に好ましいアイオノマー樹脂は、エチレンと、アクリル酸又はメタクリル酸との共重合体である。
この二元共重合体及び三元共重合体において、カルボキシル基の一部は金属イオンで中和されている。中和のための金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びネオジムイオンが例示される。中和が、2種以上の金属イオンでなされてもよい。ゴルフボール2の反発性能及び耐久性の観点から特に好適な金属イオンは、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、リチウムイオン及びマグネシウムイオンである。
アイオノマー樹脂の具体例としては、三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1555」、「ハイミラン1557」、「ハイミラン1605」、「ハイミラン1706」、「ハイミラン1707」、「ハイミラン1856」、「ハイミラン1855」、「ハイミランAM7311」、「ハイミランAM7315」、「ハイミランAM7317」、「ハイミランAM7318」、「ハイミランMK7320」及び「ハイミランMK7329」;デュポン社の商品名「サーリン6120」、「サーリン6320」、「サーリン6910」、「サーリン7930」、「サーリン7940」、「サーリン8140」、「サーリン8150」、「サーリン8940」、「サーリン8945」、「サーリン9120」、「サーリン9150」、「サーリン9910」、「サーリン9945」、「サーリンAD8546」、「HPF1000」及び「HPF2000」;並びにエクソンモービル化学社の商品名「IOTEK7010」、「IOTEK7030」、「IOTEK7510」、「IOTEK7520」、「IOTEK8000」及び「IOTEK8030」が挙げられる。2種以上のアイオノマー樹脂が併用されてもよい。1価の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂と2価の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂とが併用されてもよい。
アイオノマー樹脂と他の樹脂とが併用されてもよい。併用される場合は、反発性能の観点から、アイオノマー樹脂が基材ポリマーの主成分とされる。基材ポリマーの全量に対するアイオノマー樹脂の量の比率は50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が特に好ましい。
アイオノマー樹脂と併用されうる好ましい樹脂は、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーである。中間層6に関して前述されたスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーが、カバー8に用いられうる。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの具体例としては、三菱化学社の商品名「ラバロンT3221C」、「ラバロンT3339C」、「ラバロンSJ4400N」、「ラバロンSJ5400N」、「ラバロンSJ6400N」、「ラバロンSJ7400N」、「ラバロンSJ8400N」、「ラバロンSJ9400N」及び「ラバロンSR04」が挙げられる。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの他の具体例としては、ダイセル化学工業社の商品名「エポフレンドA1010」及びクラレ社の商品名「セプトンHG−252」が挙げられる。
カバー8にアイオノマー樹脂とスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーとが併用される場合、基材ポリマー全量に対するスチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの比率は2質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質量%以上が特に好ましい。この比率は、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
アイオノマー樹脂と併用されうる他の好ましい樹脂は、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体である。この共重合体は、エチレンと(メタ)アクリル酸とを含有する単量体組成物の共重合反応によって得られる。この共重合体では、カルボキシル基の一部が金属イオンで中和されている。この共重合体は3質量%以上25質量%以下の(メタ)アクリル酸成分を含有する。極性官能基を有するエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体が、特に好ましい。
カバー8にアイオノマー樹脂とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体とが併用される場合、基材ポリマー全量に対するエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の比率は5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が特に好ましい。この比率は、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、35質量%以下が特に好ましい。
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の具体例としては、三井デュポンポリケミカル社の商品名「ニュクレル」が挙げられる。
カバー8には、必要に応じ、二酸化チタンのような着色剤、硫酸バリウムのような充填剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光剤、蛍光増白剤等が、適量配合される。カバー8の形成には、射出成形法、圧縮成形法等の既知の手法が採用されうる。カバー8の成形時に、成形型のキャビティ面に形成された多数のピンプルにより、ディンプル10が形成される。
スピン抑制の観点から、カバー8の硬度Hcは50以上が好ましく、55以上がより好ましく、58以上が特に好ましい。打球感の観点から、硬度Hcは75以下が好ましく、70以下がより好ましく、65以下が特に好ましい。硬度Hcは、「ASTM−D 2240−68」の規定に準拠して、自動ゴム硬度測定装置(高分子計器社の商品名「P1」)に取り付けられたショアD型のスプリング式硬度計によって測定される。測定には、熱プレスで成形された、厚みが約2mmであるスラブが用いられる。23℃の温度下に2週間保管されたスラブが、測定に用いられる。測定時には、3枚のスラブが重ね合わされる。カバー8の樹脂組成物と同一の樹脂組成物からなるスラブが、測定に用いられる。
スピンが抑制されるとの観点から、カバー8の比重Gcは0.90以上が好ましく、0.93以上がより好ましく、0.96以上が特に好ましい。カバー8の成形性の観点から、比重Gcは1.05以下が好ましく、1.00以下が特に好ましい。
カバー8の成形容易の観点から、このカバー8の厚みTcは0.3mm以上が好ましく、0.4mm以上が特に好ましい。中間層6が外寄りに位置するとの観点から、厚みTcは2.0mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましく、1.0mm以下が特に好ましい。
ゴルフボール2の耐久性の観点から、カバー8の体積Vcは3.8cm以上が好ましく、4.1cm以上がより好ましく、4.4以上が特に好ましい。十分な厚みの中間層6が設けられうるとの観点から、体積Vcは6.0cm以下が好ましく、5.0cm以下が特に好ましい。
ゴルフボール2の耐久性の観点から、カバー8の質量Wcは3.4g以上が好ましく、3.8g以上がより好ましく、4.1g以上が特に好ましい。十分な厚みの中間層6が設けられうるとの観点から、質量Wcは6.0g以下が好ましく、5.0g以下が特に好ましい。
打球感の観点から、ゴルフボール2の圧縮変形量は2.5mm以上が好ましく、2.7mm以上がより好ましく、2.9mm以上が特に好ましい。反発性能の観点から、圧縮変形量は3.8mm以下が好ましく、3.5mm以下がより好ましく、3.4mm以下が特に好ましい。
このゴルフボール2では、中間層6の質量Wmが上記カバー8の質量Wcよりも大きい。このことは、中間層6の比重Gmが十分大きく、かつカバー8の厚みが十分小さいことを意味する。このゴルフボール2では、質量分布が外寄りに偏っている。このゴルフボール2では、バックスピン及びサイドスピンが抑制される。小さなバックスピン速度により、ゴルフボール2の大きな飛距離が得られる。小さなサイドスピン速度により、ゴルフボール2の飛行方向のばらつきが抑制される。この観点から、差(Wm−Wc)は0.1g以上が好ましく、0.3g以上がより好ましく、0.4g以上が特に好ましい。差(Wm−Wc)は、3g以下が好ましい。
このゴルフボール2では、中間層6の体積Vmがカバー8の体積Vcよりも小さい。このゴルフボールでは、中間層6が外寄りに位置する。中間層6の比重が大きいこととの相乗効果により、大きな慣性モーメントが得られる。この観点から、差(Vc−Vm)は0.1cm以上が好ましく、0.2cm以上が特に好ましい。
このゴルフボール2では、中間層6の厚みTmとカバー8の厚みTcの和(Tm+Tc)は、1.0mm以上3.0mm以下である。和(Tm+Tc)が1.0mmであるゴルフボール2は、容易に製造されうる。この観点から、和(Tm+Tc)は1.5mm以上が特に好ましい。和(Tm+Tc)が3.0mm以下であるゴルフボール2では、大きな慣性モーメントが達成されうる。大きな慣性モーメントは、バックスピン及びサイドスピンを抑制する。この観点から、和(Tm+Tc)は2.5mm以下がより好ましく、2.0mm以下が特に好ましい。
このゴルフボール2では、中間層6の比重Gmとカバー8の比重Gcとの差(Gm−Gc)が0より大きい。このゴルフボール2ではスピンが抑制され、且つソフトな打球感が得られる。この観点から、差(Gm−Gc)は0.10以上がより好ましく、0.15以上が特に好ましい。差(Gm−Gc)は、1.15以下が好ましい。
中間層6の体積Vmとカバー8の体積Vcとの合計(Vm+Vc)は、10.0cm以下である。合計(Vm+Vc)が10.0cm以下であるゴルフボール2では、大きな慣性モーメントが達成されうる。大きな慣性モーメントは、バックスピン及びサイドスピンを抑制する。この観点から、合計(Vm+Vc)は9.8cm以下が好ましく、9.5cm以下が特に好ましい。合計(Vm+Vc)は6.7cm以上が好ましい。
打球感の観点から、ゴルフボール2の圧縮変形量は2.8mm以上が好ましく、3.0mm以上がより好ましく、3.2mm以上が特に好ましい。反発性能の観点から、圧縮変形量は3.9mm以下が好ましく、3.7mm以下がより好ましく、3.5mm以下が特に好ましい。
圧縮変形量の測定では、ゴルフボール2が金属製の剛板の上に置かれる。このゴルフボール2に向かって金属製の円柱が徐々に降下する。この円柱の底面と剛板との間に挟まれたゴルフボール2は、変形する。ゴルフボール2に98Nの初荷重がかかった状態から1274Nの終荷重がかかった状態までの円柱の移動距離が、測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
100質量部のハイシスポリブタジエン(JSR社の商品名「BR−730」)、30.0質量部のアクリル酸亜鉛、5質量部の酸化亜鉛、12.3質量部の硫酸バリウム、0.9質量部のビスペンタブロモフェニルジスルフィド(三協化成)及び0.7質量部のジクミルパーオキサイド(日本油脂社)を混練し、ゴム組成物(1)を得た。このゴム組成物(1)を共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、加圧及び加熱して、コアを得た。このコアの直径は、39.6mmであった。
100質量部のアイオノマー樹脂(前述の「ハイミランAM7327」)、70質量部のベヘニン酸マグネシウム(日東化成工業社)及び29質量部のタングステン粉末を二軸混練押出機で混練し、樹脂組成物(A)を得た。共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に、コアを投入した。樹脂組成物(A)を射出成形法にてコアの周りに射出し、中間層を形成した。この中間層の厚みは、0.8mmであった。
30質量部のアイオノマー樹脂(前述の「サーリン8945」)、40質量部の他のアイオノマー樹脂(前述の「ハイミランAM7329」)、30質量部のエチレン−アクリル酸共重合体(前述の「ニュクレルN1050H」」)、3質量部の二酸化チタン及び0.04質量部のウルトラマリンブルーを二軸混練押出機で混練し、樹脂組成物(G)を得た。共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなり、そのキャビティ面にピンプルを備えたファイナル金型に、コア及び中間層からなる球を投入した。樹脂組成物(G)を射出成形法にてこの球の周りに射出し、カバーを形成した。このカバーの厚みは、0.8mmであった。カバーには、ピンプルの形状が反転した形状のディンプルが多数形成された。このカバーの周りに二液硬化型ポリウレタンを基材とするクリアー塗料を塗装し、直径が42.8mmであり質量が約45.6である実施例1のゴルフボールを得た。
[実施例2から7及び比較例1から7]
コア、中間層及びカバーの仕様を下記の表4から6に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2から7及び比較例1から6のゴルフボールを得た。コアのゴム組成物の詳細が、下記の表1及び2に示されている。中間層及びカバーの樹脂組成物の詳細が、下記表3に示されている。
[実施例8]
100質量部のハイシスポリブタジエン(前述の商品名「BR−730」)、6.0質量部のアクリル酸亜鉛、5質量部の酸化亜鉛、5.0質量部の硫酸バリウム、0.9質量部のビスペンタブロモフェニルジスルフィド及び0.7質量部のジクミルパーオキサイドを混練し、ゴム組成物(3)を得た。このゴム組成物(1)を共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、170℃の温度下で15分間加熱して、直径が15mmであるセンターを得た。
100質量部のハイシスポリブタジエン(前述の「BR−730」)、35質量部のアクリル酸亜鉛、5質量部の酸化亜鉛、11.4質量部の硫酸バリウム、0.9質量部のビスペンタブロモフェニルジスルフィド及び0.7質量部のジクミルパーオキサイドを混練し、ゴム組成物(4)を得た。このゴム組成物(4)から、ハーフシェルを成形した。上記センターを2枚のハーフシェルで被覆した。このセンター及びハーフシェルを、共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、170℃の温度下で20分間加熱して、直径が39.6mmであるコアを得た。ゴム組成物(4)からは、包囲層が成形された。
このコアに、実施例1と同様にして、中間層を被せた。この中間層に、実施例1と同様にしてカバーを被せた。このカバーに、実施例1と同様にしてクリアー塗料を塗装し、実施例8のゴルフボールを得た。
[実施例9及び10]
センター、包囲層、中間層及びカバーの仕様を下記の表7に示される通りとした他は実施例8と同様にして、実施例9及び10のゴルフボールを得た。コアのゴム組成物の詳細が、下記の表1及び2に示されている。中間層及びカバーの樹脂組成物の詳細が、下記の表3に示されている。
[飛距離の評価]
ツルテンパー社のスイングマシンに、チタンヘッドを備えたドライバー(SRIスポーツ社の商品名「XXIO」、シャフト硬度:S、ロフト角:10.0°)を装着した。ヘッド速度が45m/secである条件でゴルフボールを打撃して、発射地点から静止地点までの距離を測定した。10回測定されて得られたデータの平均値が、下記の表4から7に示されている。
[方向安定性の評価]
ツルテンパー社のスイングマシンに、チタンヘッドを備えたドライバー(SRIスポーツ社の商品名「XXIO」、シャフト硬度:S、ロフト角:10.0°)を、フェイスが2°オープンとなるように装着した。ヘッド速度が45m/secである条件でゴルフボールを打撃して、落下地点と目標方向線との距離を測定した。10回の測定を行い、第一の平均値を得た。上記ドライバーを、フェイスが2°クローズとなるように装着した。ヘッド速度が45m/secである条件でゴルフボールを打撃して、落下地点と目標方向線との距離を測定した。10回の測定を行い、第二の平均値を得た。第一の平均値と第二の平均値との合計(すなわち幅)が、下記の表4から7に示されている。
[耐久性の評価]
ツルテンパー社のスイングマシンに、チタンヘッドを備えたドライバーを装着した。温度が23℃である環境下で、ヘッド速度が45m/secである条件で、ゴルフボールを繰り返し打撃した。ゴルフボールが破損するまでの打撃回数を、カウントした。12回測定されて得られたデータの平均値が、下記の表4から7に示されている。
Figure 0005154534
Figure 0005154534
Figure 0005154534
表3に示された材料の詳細は、以下の通りである。
サーリン8945
アイオノマー樹脂(デュポン社)
ナトリウムイオンで中和された、エチレン−メタクリル酸共重合体
ハイミランAM7329
アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社)
亜鉛イオンで中和された、エチレン−メタクリル酸共重合体
ラバロンT3221C
スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(三菱化学社)
ニュクレルN1050H
エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社)
ハイミランAM7327
アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社)
亜鉛イオンで中和された、エチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体
ステアリン酸マグネシウム
日東化成工業社
ベヘニン酸マグネシウム
日東化成工業社
Figure 0005154534
Figure 0005154534
Figure 0005154534
Figure 0005154534
表4から7に示されるように、各実施例のゴルフボールは諸性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るゴルフボールは、ゴルフ場でのプレーや、ドライビングレンジにおける練習に用いられうる。
2・・・ゴルフボール
4・・・コア
6・・・中間層
8・・・カバー
10・・・ディンプル
12・・・ランド

Claims (7)

  1. コアと、このコアの外側に位置する中間層と、この中間層の外側に位置するカバーとを備えており、
    上記中間層の質量Wmが上記カバーの質量Wcより大きく、
    上記中間層の厚みTmが0.6mm以上1.2mm以下であり、
    上記中間層が、樹脂組成物からなり、
    上記樹脂組成物が、100質量部のアイオノマー樹脂(A)と33質量部以上100質量部以下の脂肪酸金属塩(B)とを含んでおり、
    上記アイオノマー樹脂(A)が、エチレン、炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸エステルの三元共重合体の、金属イオンによる中和物であり、
    上記脂肪酸金属塩(B)の炭素数が18以上30以下であり、
    上記樹脂組成物が、エチレン及びα,β−不飽和カルボン酸の二元共重合体並びにその金属イオンによる中和物を含んでおらず、
    上記樹脂組成物が、アイオノマー樹脂(A)又は脂肪酸金属塩(B)を中和しうる塩基性無機金属化合物を含んでおらず、
    中間層の比重Gmと上記カバーの比重Gcとの差(Gm−Gc)が0より大きく1.15以下であるゴルフボール。
  2. 上記中間層の体積Vmがカバーの体積Vcよりも小さい請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 上記アイオノマー樹脂(A)の金属イオンが、マグネシウムイオン、亜鉛イオン又はナトリウムイオンであり、
    上記脂肪酸金属塩(B)の脂肪酸成分がステアリン酸、ベヘニン酸又はモンタン酸であり、
    上記脂肪酸金属塩(B)の金属イオンがマグネシウムイオン、カルシウムイオン又はバリウムイオンである請求項1又は2に記載のゴルフボール。
  4. 上記中間層のショアD硬度Hmが30以上60以下である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフボール。
  5. 上記コアの表面のJIS−C硬度Hsとこのコアの中心のJIS−C硬度Hoとの差(Hs−Ho)が、20以上である請求項1から4のいずれかに記載のゴルフボール。
  6. 上記コアが、センターとこのセンターの外側に位置する包囲層とを備えた請求項1から5のいずれかに記載のゴルフボール。
  7. 上記カバーの厚みTcが2.0mm以下である請求項1から6のいずれかに記載のゴルフボール。
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