JP5154508B2 - デファレンシャルギア組立装置および方法 - Google Patents

デファレンシャルギア組立装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車等の差動装置を構成するデファレンシャルギアの組立装置及び方法に関する。
デファレンシャルギアは、図11に示すように、デファレンシャルケース(以下、デフケースと言う。)Aと、デフケースAの内部に配された一対のサイドギアB及び一対のピニオンギアCと、ピニオンシャフトDとを有する。一対のサイドギアBは、歯面を対向させた状態でデフケースAの内部のサイドギア装着孔A2にサイドギア用スラストワッシャE(以下、単にワッシャEと言う。)を介して配され、一対のピニオンギアCは、歯面を対向させた状態でデフケースAの内部にピニオンギア用スラストワッシャF(以下、単にワッシャFと言う。)と共に配される。一対のピニオンギアCの内周及びデフケースAに設けられたピニオンシャフト挿通孔A3にはピニオンシャフトDが挿通され、ピニオンシャフトDの端部にストレートピンGが加締め固定される。ピニオンシャフトDの横断面(軸直交方向断面)は、直径方向に対向した部分を切り欠いて平面部を形成した小判型を成している。ピニオンギアCの内周面は、ピニオンシャフトDよりも若干大径な円筒面状を成し、これによりピニオンギアCはピニオンシャフトDの外周で自由回転可能とされる。ワッシャFの内周面は、ピニオンシャフトDの外周と同様の小判型を成し、これによりワッシャFはピニオンシャフトDの外周面と円周方向で係合して、ピニオンシャフトDの外周での回転が規制される。
例えば特許文献1には、上記のようなデファレンシャルギアを自動で組み立てる組立装置及び組立方法が示されている。
特開平11−33846号公報
デファレンシャルギアの組立にあたっては、まず、一対のサイドギアBが、歯面B2同士を鉛直方向に対向させた状態でデフケースA内に配置される(図12参照)。この一対のサイドギアBの鉛直方向中間部に向けてピニオンギアCが搬入され、各ピニオンギアがそれぞれ一対のサイドギアBの双方と噛み合わされる。このとき、ピニオンギアCを水平方向に平行移動させて(すなわち図12のXで示す鎖線に沿って)デフケース内に搬入しようとすると、ピニオンギアCがデフケースAの開口部A1の下縁に干渉する恐れがある(図12の点線矢印参照)。このため、上記特許文献1では、ピニオンギアを保持するアームを水平方向に対して傾けた状態で、且つ、ピニオンギアを水平方向に対して傾斜した方向からデフケース内に搬入している。このように、アームを傾けた状態で斜めに移動させるには、大掛かりな装置や複雑な制御が必要となり、コストアップを招く。また、ピニオンギアをサイドギアに当接させるだけでは、ギアの歯面の山部同士が当接して、ギア同士がうまく噛みあわない恐れがある。
本発明の解決すべき課題は、ピニオンギアを、デフケースの開口部の縁と干渉することなく、簡略な機構でデフケース内に搬入することにある。
また、本発明の解決すべき他の課題は、ピニオンギアを装着するにあたり、ピニオンギアとサイドギアとを確実に噛み合わせることにある。
前記課題を解決するために、本発明は、デフケースの内部に、一対のサイドギア及び一対のピニオンギアを装着するデファレンシャルギア組立装置であって、一対のサイドギアを、デフケースの内部の所定位置に、各々の中心軸を一致させ、且つ、歯面を互いに対向させた状態で配置するサイドギア搬入手段と、前記一対のサイドギアをデフケース内の所定位置で保持するサイドギア保持手段と、一対のピニオンギアを、デフケースの内部に搬入し、前記一対のサイドギアと噛み合わせるピニオンギア搬入手段とを備え、ピニオンギア搬入手段が、ピニオンギアを保持するガイドと、前記中心軸方向と直交する方向にガイドを平行移動させる駆動部と、前記中心軸方向への移動を許容しながらガイドを保持する保持部とを有するデファレンシャルギア組立装置を提供するものである。
このように、ピニオンギア搬入手段のガイドを、一対のサイドギアの中心軸方向への移動を許容しながら保持することで、ピニオンギアを前記中心軸方向と直交する方向に平行移動させて一方のサイドギアに当接させた際、サイドギアから受ける反力により、ピニオンギアを前記中心軸方向に移動させることができる。これにより、ピニオンギアを所定位置から前記中心軸方向にオフセットさせた位置から搬入した場合でも、サイドギアと当接させることでピニオンギアを所定位置に案内することができるため、デフケースの開口部と干渉することなくピニオンギアを装着することができる。
すなわち、本発明は、一対のサイドギアを、デフケースの内部の所定位置に、各々の中心軸を一致させ、且つ、歯面を互いに対向させた状態で配置する工程と、前記中心軸と直交する方向にピニオンギアを平行移動させて一方のサイドギアの歯面に当接させる工程と、ピニオンギアを前記平行移動方向にさらに押し込んで、一方のサイドギアから受ける反力によりピニオンギアを前記中心軸方向に移動させて、ピニオンギアを他方のサイドギアに当接させる工程とを有するデファレンシャルギア組立方法として特徴づけることもできる。
上記のデファレンシャルギア組立装置は、例えば、前記駆動部でガイドを水平方向に平行移動させると共に、前記保持部で、ガイドの重力を打ち消すようにバランスを取りながらガイドを保持する構成とすることができる。これにより、サイドギアとの当接による小さな反力で、ピニオンギアを保持したガイドを水平方向と直交する方向に移動させることができる。
また、前記サイドギア保持手段で、一対のサイドギアをそれぞれ回転可能に保持すると共に、少なくとも一方のサイドギアを回転駆動可能とすれば、一方のサイドギアを回転駆動した状態ピニオンギアを該サイドギアに当接させることで、歯面の山部同士が当接した場合でも、歯面の位相をずらして両ギアを確実に噛み合わせることができる。また、回転駆動された一方のサイドギアと噛み合わせることでピニオンギアを回転させ、該ピニオンギアを、回転可能に保持された他方のサイドギアに当接させることにより、該ピニオンギアと他方のサイドギアとを確実に噛み合わせることができる。
図11に示すように、一対のサイドギアBとデフケースAとの間にはそれぞれサイドギア用スラストワッシャEが装着され、一対のピニオンギアCとデフケースAとの間にはそれぞれピニオンギア用スラストワッシャFが装着される。デファレンシャルギア組立工程では、組付ミスによりワッシャが装着されなかったり、あるいは1つのギアに複数枚のワッシャが重ねて装着されたりする恐れがある。そこで、一対のサイドギアをデフケースの内部の所定位置に配置した後、一対のサイドギアを互いに離反する方向に引っ張り、このときの一対のサイドギア間の距離に基づいて、各サイドギアとデフケースとの間にサイドギア用スラストワッシャが適切に装着されているか否かを確認すれば、サイドギア用スラストワッシャの組付ミスが看過される事態を防止できる。すなわち、ワッシャが装着されていなければ、サイドギア間の測定距離が、正常にワッシャが装着された場合のサイドギア間距離(所定値)よりも大きくなり、ワッシャが過剰に装着されていれば、サイドギア間の測定距離が所定値よりも小さくなる。このとき、一対のサイドギア間の距離は、直接的に測定しても良いし、間接的に、例えばサイドギアを離反する方向に引っ張るクランプシャフト間の距離を測定してもよい。
同様に、一対のピニオンギアをガイドにより互いに接近する方向に押し込んで、それぞれ一対のサイドギアの双方と噛み合わせ、この状態で前記ガイド間の距離を測定し、この測定距離に基づいて、各ピニオンギアとデフケースとの間にピニオンギア用スラストワッシャが適切に装着されているか否かを確認すれば、ピニオンギア用スラストワッシャの組付ミスが看過される事態を防止できる。すなわち、ワッシャが装着されていなければ、ガイド間の測定距離が、正常にワッシャが装着された場合のガイド間距離(所定値)よりも小さくなり、ワッシャが過剰に装着されていれば、ガイド間の測定距離が所定値よりも大きくなる。
以上のように、本発明によれば、ピニオンギアを、デフケースの開口部と干渉することなく、簡略な機構でデフケース内に搬入することができる。また、ピニオンギアを装着するにあたり、ピニオンギアとサイドギアとを確実に噛み合わせることができる。
サイドギア装着工程を示す断面図である。 サイドギア装着工程を示す断面図である。 サイドギア装着工程を示す断面図である。 (a)はピニオンギア装着工程を示す断面図、(b)は同平面図である。 ピニオンギア装着工程を示す断面図である。 (a)はピニオンギア装着工程を示す断面図、(b)は同平面図である。 (a)はピニオンギア装着工程を示す断面図、(b)は同平面図、(c)はダミーシャフト及び第2クランプシャフトの軸直交方向断面図である。 ピニオンシャフト挿通工程を示す平面図である。 (a)はピニオンシャフト挿通工程を示す断面図、(b)は同平面図である。 (a)はピニオンシャフト挿通工程を示す断面図、(b)は同平面図である。 デファレンシャルギアの分解斜視図である。 ピニオンギアを水平方向からデフケース内に搬入する様子を示す断面図である。
本発明の一実施形態に係るデファレンシャルギア組立装置(以下、単に「組立装置」と言う。)は、図11に示すデファレンシャルギアを組み立てるものである。以下、この組立装置を用いたデファレンシャルギア組立方法(以下、単に「組立方法」と言う。)を、組立装置の構成と共に説明する。尚、本実施形態では、サイドギア装着孔A2の貫通方向が鉛直方向となるようにデフケースAを配置した状態で、組付を行う場合を示す。
本実施形態の組立方法は、サイドギア装着工程、ピニオンギア装着工程、及びピニオンシャフト挿通工程を経て行われる。
サイドギア装着工程では、適宜のサイドギア搬入手段(アーム等)により、一対のサイドギアB及びワッシャEが、デフケースAの内部に搬入される。デフケースAの内部で、一対のサイドギアBは、各々の鉛直方向の中心軸を一致させ、且つ、歯面B2同士を対向させた状態で配置され、サイドギア保持手段によりそれぞれ回転可能に保持される。具体的には、図1に示すように、デフケースAの上側のサイドギア装着孔A2に、一方のサイドギア保持手段としての第1クランプシャフト21が上方から挿入され、この第1クランプシャフト21により上側のサイドギアBがクランプ保持される。第1クランプシャフト21は図示しない駆動装置に接続され、この第1クランプシャフト21により上側のサイドギアBが回転駆動可能とされる。一方、デフケースAの下側のサイドギア装着孔A2に、下側のサイドギアBが装着される(この場合、下側のサイドギア装着孔A2が他方のサイドギア保持手段となる)。そして、図2に示すように、下側のサイドギア装着孔A2及びサイドギアBの内周に第2クランプシャフト22が下方から挿入される。第2クランプシャフト22は、外周面を拡径縮径可能なクランプ部22aと、クランプ部22aから上方に延びた延在部22bと、延在部22bの上端に形成された断面U字状の溝22cとを有する。図2に示す状態では、第2クランプシャフト22の上端部はピニオンシャフト挿通孔A3の中心よりも上側まで達し、且つ、クランプ部22aが下側のサイドギアBの内周に配されている。この状態でクランプ部22aを拡径させることにより、下側のサイドギアBの内周面をクランプすることができる(図3参照)。溝22cは、デフケースAの開口部A1の貫通方向(図2の左右方向)に延び、その溝幅は後述のダミーシャフト31の直径よりも大きく設定される。第2クランプシャフト22は自由回転可能に設けられる。従って、クランプ部22aで下側のサイドギアBをクランプした状態では、下側のサイドギアBは第2クランプシャフト22と共に自由回転可能とされ、クランプ部22aによるクランプを解除した状態では、下側のサイドギアBは第2クランプシャフト22の外周で自由回転可能とされる。
このとき、上下のサイドギアBとデフケースAとの間にはそれぞれワッシャEが装着されるが、組付ミスによりワッシャEが装着されなかったり、あるいは1つのサイドギアBに複数枚のワッシャEが重ねて装着されたりする恐れがある。そこで、図3に示すように、上側のサイドギアBを第1クランプシャフト21で上方に引き上げると共に、下側のサイドギアBを第2クランプシャフト22でクランプして下方に引き下げ、このときの第1クランプシャフト21と第2クランプシャフト22との鉛直方向距離Lを測定手段23で測定することにより、ワッシャEが正常に装着されているか否かを確認することができる。ワッシャEが装着されていなければ鉛直方向距離Lが所定値よりも大きくなり、ワッシャEが過剰に装着されていれば鉛直方向距離Lが所定値よりも小さくなる。ワッシャEの装着確認が終了したら、第2クランプシャフト22のクランプ部22aによる下側のサイドギアBのクランプを解放し、該サイドギアBを第2クランプシャフト22の外周で自由回転可能とする。
次に、ピニオンギア装着工程では、ピニオンギア搬入手段により、デフケースAの内部の所定箇所に一対のピニオンギアC及びワッシャFが装着される。本実施形態では、図4に示すように、ピニオンギア搬入手段が、デフケースAの開口部A1の貫通方向両側(図中の左右両側)に設けられたガイド31・32と、ガイド31・32を、サイドギアの中心軸方向と直交する方向(本実施形態では水平方向)に平行移動させる駆動部33と、ガイド31・32を、サイドギアの中心軸方向(本実施形態では鉛直方向)の移動を許容しながら保持する保持部(図示省略)とを有する。
ガイド31は、図4(b)に示すように、ダミーシャフト31aと、ダミーシャフト31aを内周に収容する支持部31bと、ダミーシャフト31aを進出させるシリンダ31cとを有する。ダミーシャフト31aは、図11に示すピニオンシャフトDと同様に、直径方向に対向する部分を切り欠いた小判型の横断面形状を有する(図示では、簡略化のために円柱で表す。)。ダミーシャフト31aの最大外径(円弧部分の外径)は、ピニオンギアCの内周面よりも若干小径に形成され、これにより、ダミーシャフト31aはピニオンギアCを自由回転可能に保持することができる。ダミーシャフト31aの小判型外周面はワッシャFの小判型内周面と嵌合し、これによりワッシャFのダミーシャフト31aの外周での回転が規制される。ダミーシャフト31aは、シリンダ31cの作動軸31c1により支持部31bから突出可能に設けられ、且つ、ガイド31から完全に分離可能に設けられる。支持部31bは、先端部に、ピニオンギアCの球面部C3(すなわちワッシャF)に倣った曲面状の支持面31b1を有し、この支持面31b1からダミーシャフト31aの先端部を突出させている。ガイド32は、ダミーシャフトを有さず、支持部32bの支持面32b1からシリンダ32cの作動軸32c1を突出させ、作動軸32c1の外周面が小判型の横断面形状を成している。ガイド32のその他の構成は、ガイド31と同様であるため、説明を省略する。
保持部は、バランスシリンダあるいはスプリング等を介して、ガイド31・32の重量を打ち消すように作用する機構で構成される。このため、ガイド31・32に上下方向の力が少しでも加わったら、ガイド31・32が軸線方向を水平に維持した状態で上下に移動する。
ガイド31のダミーシャフト31aの先端部、及びガイド32の作動軸32c1の先端部にそれぞれピニオンギアC及びワッシャFが装着され、一対のピニオンギアCが、デフケースAの開口部A1の外側で、歯面C2同士を水平方向で対向させて配置される。このとき、ワッシャFの小判型内周面の平面部の位相が、ダミーシャフト31aの小判型外周面の平面部の位相と一致させた状態(例えば、平面部を上下に配した状態)で、両者が嵌合される。また、ピニオンギアCの中心軸の高さは、デフケース内で装着されるべき所定位置の高さ(すなわちピニオンシャフト挿通孔A3の高さ、図4(a)にXで示す)よりも上方にオフセットされ、これにより、ピニオンギアCの下端部が、デフケースAの開口部A1の下縁よりも上側に配される。そして、クランプシャフト21を回転駆動し、デフケースA内に配された上側のサイドギアBを水平面内で回転させた状態で、駆動部33によりガイド31・32を水平方向で互いに接近するように平行移動させ、ピニオンギアCの歯面C2を上側のサイドギアBの歯面B2に当接させる(図5参照)。このように、上側のサイドギアBを回転させながらピニオンギアCを当接させることで、両ギアの歯面B2・C2の山部同士が当接した場合でも、両歯面の位相をずらして歯面B2と歯面C2とを確実に噛み合わせることができる。これにより、ピニオンギアCがサイドギアBの回転に伴って、ガイド31のダミーシャフト31aの外周で鉛直面内で回転する。
このとき、ピニオンギアCのテーパ状の歯面C2が、上側のサイドギアBのテーパ状の歯面B2に当接することにより、ピニオンギアCは上側のサイドギアBから下向きの反力を受ける。従って、ガイド31・32を押し進めると、ピニオンギアCを保持したガイド31・32が、デフケースAの内部側に押し込まれると共に、軸線方向を水平に維持したまま下方に押し下げられ、ピニオンギアCの歯面C2の下部が下側のサイドギアBの歯面B2に当接する。こうしてピニオンギアCを回転させながら下側のサイドギアBに当接させることにより、ピニオンギアCの歯面C2と下側のサイドギアBの歯面B2とを確実に噛み合わせることができ、これにより下側のサイドギアBがピニオンギアCの回転に伴って水平面内で、上側のサイドギアBと逆方向に回転する(図6(a)参照)。尚、本実施形態では、下側のサイドギアBが自由回転可能に保持されているが、これに限らず、例えば第2クランプシャフト22を、下側のサイドギアBをクランプした状態で回転駆動することにより、下側のサイドギアBを上側のサイドギアBと逆方向に回転駆動させてもよい。
ピニオンギアCが上下のサイドギアBと完全に噛み合ったら、ガイド31・32の平行移動が停止されると共に、クランプシャフト21の回転が停止される。このとき、一対のピニオンギアCの中心軸は、デフケースAのピニオンシャフト挿通孔A3の高さと一致している。また、ガイド31、32の支持部31b、32bの球面状支持面31b1、32b1は、デフケースAの開口部A1に配され、デフケースAの球面状内周面を延長した球面上に配される(図6(b)参照)。この状態で、ガイド31とガイド32との距離、具体的には支持部31b・32b間の水平方向距離Sを測定手段34で測定することにより、ピニオンギアCと支持部31b・32bとの間にそれぞれワッシャFが正常に装着されているか否かを確認することができる。ワッシャFが装着されていなければ水平方向距離Sが所定値よりも小さくなり、ワッシャFが過剰に装着されていれば水平方向距離Sが所定値よりも大きくなる。
この状態から、ガイド31のシリンダ31cを作動させ、作動軸31c1でダミーシャフト31aを支持部31bから押し出し、このダミーシャフト31aの先端部で作動軸32c1を後退させる(図7参照)。このとき、ダミーシャフト31aは、デフケースAの球面状内周面(延長した球面)の内部、すなわちガイド31・32の支持面31b1・32b1の間に収容される。ダミーシャフト31aの中央部は第2クランプシャフト22の溝22cの内周に配され、これにより、ダミーシャフト31aの中央部を水平方向両側から第2クランプシャフト22で挟む形となる(図7(c)参照)。
続けて、ピニオンシャフト挿通工程が行われる。図7に示す状態から、第2クランプシャフト22を回転させることにより、溝22cの内周に配されたダミーシャフト31aをサイドギアBの中心軸周りに回転させる。このとき、上側のサイドギアBは、第1クランプシャフト21と共に自由回転可能に保持され、下側のサイドギアBは、第2クランプシャフト22でクランプされることなく、下側のサイドギア装着孔A2に自由回転可能に保持されるため、ダミーシャフト31aを回転させると、一対のピニオンギアC及び一対のサイドギアBが一体となって鉛直方向の中心軸(サイドギアBの中心軸)周りで回転する。これにより、ダミーシャフト31a及びワッシャFは、自転することなく鉛直方向の中心軸回りに回転するため、小判型外周面及び内周面の平面部が上下に配された状態で維持される。ダミーシャフト31aが90°回転したら、第2クランプシャフト22の回転を停止する(図8参照)。このとき、一対のピニオンギアCの内周面C1と、一対のワッシャFの内周面と、ダミーシャフト31aと、デフケースAのピニオンシャフト挿通孔A3とが、同軸上に配される。
その後、ガイド31・32を後退させると共に、ダミーシャフト31aを排出したガイド31を、デフケースAのピニオンシャフト挿通孔A3の貫通方向一方側に移動させ、ダミーシャフト31aと支持部31bの内孔とを同軸上に配する(図9参照)。デフケースAのピニオンシャフト挿通孔A3の貫通方向他方側には、ピニオンシャフト供給部40が設けられる。ピニオンシャフト供給部40は、内周にピニオンシャフトDを収容する収容部41と、ピニオンシャフトDを収容部41から押し出す押し出し機構(図示省略)とを有し、デフケースAのピニオンシャフト挿通孔A3とピニオンシャフトDとが同軸上に配置される。上記のように、デフケースAの一方側にガイド31を配した状態で、収容部41からピニオンシャフトDを押し出すと、ピニオンシャフトDがピニオンギアCの内周に挿通されると共に、ダミーシャフト31aがピニオンギアCの内周から押し出されて支持部31bの内周に収容される(図10参照)。
このとき、ピニオンギアCに装着されたワッシャFの小判型内周面の平面部の位相と、ピニオンシャフトDの小判型外周面の平面部の位相とを合わせる必要がある。本実施形態では、ワッシャFの小判型内周面の平面部が上下に配された状態で維持されているため、ピニオンシャフトDの小判型外周面の平面部の位相をこれに合わせておけば、ピニオンシャフトDをワッシャFの内周に支障なく挿通することができる。以上により、ピニオンシャフトDの一対のピニオンギアCの内周への装着が完了すると同時に、ダミーシャフト31aがガイド31に戻される。その後、ピニオンシャフトDの端部に設けられた貫通孔にストレートピンGを圧入し、このストレートピンGの端部を治具で加締めることにより、デファレンシャルギアが完成する。
21 第1クランプシャフト
22 第2クランプシャフト
31・32 ガイド
31a ダミーシャフト
31c シリンダ
32 ガイド
32c シリンダ
32c1 作動軸
33 駆動部
40 ピニオンシャフト供給部
A デフケース
A1 開口部
A2 サイドギア装着孔
A3 ピニオンシャフト挿通孔
B サイドギア
B2 歯面
C ピニオンギア
C2 歯面
D ピニオンシャフト
E サイドギア用スラストワッシャ
F ピニオンギア用スラストワッシャ
G ストレートピン

Claims (8)

  1. デフケースの内部に、一対のサイドギア及び一対のピニオンギアを装着するデファレンシャルギア組立装置であって、
    一対のサイドギアを、デフケースの内部の所定位置に、各々の中心軸を一致させ、且つ、歯面を互いに対向させた状態で配置するサイドギア搬入手段と、前記一対のサイドギアをデフケース内の所定位置で保持するサイドギア保持手段と、一対のピニオンギアを、デフケースの内部に搬入し、前記一対のサイドギアと噛み合わせるピニオンギア搬入手段とを備え、
    ピニオンギア搬入手段が、ピニオンギアを保持するガイドと、前記中心軸方向と直交する方向にガイドを平行移動させる駆動部と、前記中心軸方向への移動を許容しながらガイドを保持する保持部とを有するデファレンシャルギア組立装置。
  2. 前記駆動部でガイドを水平方向に平行移動させると共に、前記保持部で、ガイドの重力を打ち消すようにバランスを取りながらガイドを保持する請求項1記載のデファレンシャルギア組立装置。
  3. 前記サイドギア保持手段で、一対のサイドギアをそれぞれ回転可能に保持すると共に、少なくとも一方のサイドギアを回転駆動可能とした請求項1又は2記載のデファレンシャルギア組立装置。
  4. 一対のサイドギアを、デフケースの内部の所定位置に、各々の中心軸を一致させ、且つ、歯面を互いに対向させた状態で配置する工程と、
    前記中心軸と直交する方向にピニオンギアを平行移動させて一方のサイドギアの歯面に当接させる工程と、
    ピニオンギアを前記平行移動方向にさらに押し込んで、一方のサイドギアから受ける反力によりピニオンギアを前記中心軸方向に移動させて、ピニオンギアを他方のサイドギアに当接させる工程とを有するデファレンシャルギア組立方法。
  5. 一方のサイドギアを回転駆動した状態でピニオンギアを該サイドギアに当接させることで、該サイドギアと該ピニオンギアとを噛み合わせる請求項4記載のデファレンシャルギア組立方法。
  6. 回転駆動された一方のサイドギアと噛み合わせることでピニオンギアを回転させ、該ピニオンギアを、回転可能に保持された他方のサイドギアに当接させることにより、該ピニオンギアと他方のサイドギアとを噛み合わせる請求項5記載のデファレンシャルギア組立方法。
  7. 一対のサイドギアをデフケースの内部の所定位置に配置した後、一対のサイドギアを互いに離反する方向に引っ張り、このときの一対のサイドギア間の距離に基づいて、各サイドギアとデフケースとの間にサイドギア用スラストワッシャが適切に装着されているか否かを確認する請求項4〜6の何れかに記載のデファレンシャルギア組立方法。
  8. 一対のピニオンギアをガイドにより互いに接近する方向に押し込んで、それぞれ一対のサイドギアの双方と噛み合わせ、この状態で前記ガイド間の距離を測定し、この測定距離に基づいて、各ピニオンギアとデフケースとの間にピニオンギア用スラストワッシャが適切に装着されているか否かを確認する請求項4〜7の何れかに記載のデファレンシャルギア組立方法。
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