JP5154056B2 - 溶接ワイヤのリトラクトの制御方法及び溶接ワイヤリトラクト制御装置 - Google Patents

溶接ワイヤのリトラクトの制御方法及び溶接ワイヤリトラクト制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、溶接ワイヤのリトラクトの制御方法及び溶接ワイヤリトラクト制御装置に関するものである。
アーク溶接のアークスタート制御方法の一つとして、ワイヤ送給装置によって、溶接ワイヤを被溶接物(母材)から引き上げてアークを発生させるワイヤリトラクトスタートが公知である(特許文献1)。ワイヤリトラクトスタートは、まず、マニピュレータに把持される溶接トーチをマニピュレータの動きにより予め教示された溶接開始位置まで移動させ、トーチを該溶接開始位置で停止させる。次に、ワイヤ送給モータを正回転させて溶接ワイヤを被溶接物へ前進送給させる。続いて、溶接ワイヤが被溶接物に接触したことを判断すると、ワイヤ送給モータを逆回転させて溶接ワイヤを被溶接物から後退送給させつつ、同時に小電流値の初期電流を通電する。次に、後退送給により溶接ワイヤが被溶接物から離れて初期アークが発生すると、溶接ワイヤを定常の送給速度で再び前進送給するとともに定常の溶接電流を通電し、同時に停止していた溶接トーチを予め教示しておいた溶接方向への移動へ切り替えることにより、定常のアーク移行させるというものである。
一方、溶接ワイヤの送給経路の距離が長い場合や、送給経路が複雑でカーブが多い場合には溶接ワイヤの送給抵抗が増え、安定して溶接ワイヤを送給できないことがある。このような場合には、溶接ワイヤの送給経路上に、主送給装置の他に補助送給装置を設置して溶接ワイヤの送給性を改善している。この補助送給装置は、安価なインダクションモータ等を送給モータとして用い、溶接ワイヤの速度制御は行わず、一定のトルクでワイヤ送給を補助するだけの簡単な制御系で実現されている(特許文献2)。
ここで、図6及び図5を参照して、上記主送給装置及び補助送給装置を備えたアーク溶接装置の概要及び従来のワイヤリトラクトスタート方法を説明する。
図6に示すように、アーク溶接装置は、溶接トーチ110を備えたマニピュレータ120、該マニピュレータ120の動きを予め教示するなどのために使用されるティーチペンダントを介して入力された教示データをもとにしてマニピュレータ120の再現動作などを制御するロボット制御装置RC、及び溶接電源装置PS等を備える。
溶接ワイヤ140の送給系はプッシュプル方式が適用されている。送給系は、マニピュレータ120の上腕部のアームに装着されたプル側送給装置としての主送給装置130と、溶接ワイヤ140を巻回する図示しないワイヤリールの近傍に設けられ、プッシュ側送給装置としての補助送給装置150からなる。前記ワイヤリールから繰り出された溶接ワイヤ140は、補助送給装置150からマニピュレータ120に至るコンジット160Aやマニピュレータ120上を移行させるコンジット160Bを経て、溶接トーチ110に送給される。
このようなアーク溶接装置における送給系の主送給装置130は溶接ワイヤ140の送りを速度制御し、プッシュ側の補助送給装置150はトルク制御によってワイヤを一定の力で押すだけの機能を発揮する。
主送給装置130は、溶接ワイヤ140を挟圧するために送給ロール132と加圧ロール134とを備えている。送給ロール132は、ACサーボモータ等からなるモータ136により正逆回転可能に駆動される。又、加圧ロール134は、送給ロール132の回転により移行する溶接ワイヤ140に伴われて従動回転するとともに、図示しない弾性部材により送給ロール132側に付勢されている。又、補助送給装置150は、溶接ワイヤ140を挟圧するために送給ロール152と加圧ロール154とを備えている。送給ロール152は、インダクションモータ等からなる送給モータ156により正回転可能に駆動される。又、加圧ロール154は、送給ロール152の回転により移行する溶接ワイヤ140に伴われて従動回転するとともに、加圧解除機構154aに設けられた図示しない弾性部材により送給ロール152側に付勢されるとともにソレノイド等の駆動源158により駆動されて加圧解除機構154aを介して送給ロール152から離反可能とされている。
図5は上述した図6のアーク溶接装置によって従来技術のワイヤリトラクトスタートを行ったときのタイミングチャートである。同図において、(A)はガス制御信号Gcの、(B)は溶接指令信号Stの、(C)は主送給装置130のモータ136のオン/オフ、(D)は補助送給装置150の送給モータ156のオン/オフ、(E)は主送給装置130のリトラクト制御信号Rm、(F)は補助送給装置リトラクト信号Rsの時間変化を示す。又、図5において、(G)はワイヤ送給速度指令Fcの、(H)は主送給装置130のトルクの、及び(I)は溶接電流Iwの時間変化を示す。以下、同図を参照して説明する。
(1)時刻t1〜t2のプリフロー時間Tp
時刻t1において、ロボット制御装置RCから開弁指令が溶接電源装置PSに入力されると、図5において、(A)に示すように溶接電源装置PSからガス電磁弁112にガス制御信号Gc(Highレベル)が出力され、ガス電磁弁112が開状態となってシールドガスの噴出が開始される。
なお、時刻t1以前、及びプリフロー時間Tp中は、補助送給装置150の送給モータ156はオンとなって正転(前進送給の回転)しているが、主送給装置130のモータ136はオフされて停止されている、この状態では、溶接ワイヤ140は前進送給できないようにトルクが設定されているため、溶接ワイヤ140が前進送給されることはない。
(2)時刻t2〜t3の初期送給時間Tf
時刻t2において、予め定めたプリフロー時間Tpが経過すると、ロボット制御装置RCから溶接電源装置PSに対して溶接開始のための溶接指令信号St(Highレベル)が出力される。これに応じて、溶接電源装置PSは、ワイヤ送給速度指令Fcを出力して、主送給装置130のモータ136をオンするとともに初期ワイヤ送給速度Fiとなるように速度制御する。この結果、溶接ワイヤ140は被溶接物200(母材)へ初期ワイヤ送給速度Fiで前進送給され、該溶接ワイヤ先端、被溶接物200間の距離が次第に短くなる。なお、ワイヤ送給速度指令Fcが正の値のときは前進送給となり、負の値のときは後退送給となる。又、溶接電源装置PSは定電流特性又は垂下特性を形成して、図示はしないが無負荷電圧が溶接電圧として印加する。
(3)時刻t3〜t4の時間Te
時刻t3において、ワイヤ先端が被溶接物200(母材)に接触すると、ワイヤ先端・被溶接物200間距離は零となり、溶接電圧は数V程度の短絡電圧値に変化し、同図5(I)に示すように、溶接電流Iwは数十Aの小電流値の初期電流Iiとなる。
このときに、溶接電源装置PSは溶接電圧が予め定めた基準電圧値以下に変化したことを検出して溶接ワイヤ140と被溶接物200との接触を判別する。溶接電源装置PSはこの判別により、ワイヤ送給速度指令Fcが図5の(G)に示すように負の値の後退送給速度Frとなり後退送給が開始される。
なお、時刻t3〜t4の時間Teにおいて初期の時間には、モータ136が正回転から逆回転に反転する遅れ時間及び溶接トーチ110内の溶接ワイヤ140の遊び分を後退送給するのに必要な遅れ時間によって、ワイヤ先端が被溶接物200と接触したままの時間(接触時間)を含む。この接触時間は、ワイヤ送給モータの種類、溶接トーチの長さ等によって変化するが、通常は50ms程度である。
又、溶接電源装置PSによる溶接ワイヤ140と被溶接物200との接触の判別結果は、ロボット制御装置RCに送信され、ロボット制御装置RCはこの判別結果に応じて補助送給装置リトラクト信号Rs(Highレベル)を出力して駆動源158を励磁し、図示しない弾性部材に抗して加圧解除機構154aを介して加圧ロール154を開放する。
そして、溶接ワイヤ140の後退により、溶接ワイヤ先端が被溶接物200から離れると、前記初期電流Iiが通電する初期アークが発生する。初期アークが発生すると、溶接電圧は数十Vのアーク電圧値となり上前記基準電圧値を超える値となる。この時点から予め定めた遅延時間の間、後退送給が継続される。遅延時間を設ける理由は、初期アーク発生直後に後退送給から再前進送給に切り換えると、アーク長が非常に短いために再び接触状態になるおそれがあるためにこれを防止するためである。
(4) 時刻t4以降の期間
時刻t4において、上記の遅延時間が経過すると、図5の(G)に示すように、ワイヤ送給速度指令Fcの値が正の値である定常送給速度設定値Fscとなり、溶接ワイヤ140の再進送給が開始される。
又、溶接電源装置PSから、上記遅延時間が経過したことが通知されることにより、ロボット制御装置RCは補助送給装置リトラクト信号Rs(Lowレベル)を出力して駆動源158を消磁し、図示しない弾性部材の付勢力により加圧解除機構154aを介して加圧ロール154を送給ロール152側に付勢する。
又、同時に、溶接電源装置PSにより溶接電圧は予め定めた電圧設定値に一致するように定電圧制御され、定常送給速度に応じた定常の溶接電流Icが通電する。そして、初期アーク発生状態から定常アーク長の定常アーク状態へと円滑に移行する。
なお、特許文献3には、トルク伝達カップリングが記載されている。
特開2002−178145号公報 特開2004−167514号公報 特開2001−262310号公報
ところで、主送給装置130には制御性・応答性が高いACサーボモータを用い、補助送給装置150には安価なインダクションモータ等を用いて、ワイヤリトラクトスタートを行う場合、ワイヤリトラクト制御中の図5の時刻t3〜t4の期間において、主送給装置130による後退送給と補助送給装置150による前進送給との競合が発生する。
上述した従来例(特許文献2)においても、リトラクト信号(補助送給装置リトラクト信号Rs)を補助送給装置150に与えることにより、機械的に送給ロール152の加圧を開放し、主送給装置130のみで溶接ワイヤ140をリトラクトさせることが可能である。
しかし、ワイヤリトラクトスタート中におけるリトラクト時間は、通常数十msec程度であり、機械的な機構で加圧ロール154を開放している従来技術では、補助送給装置150の送給ロール152の加圧開放が間に合わず、補助送給装置150はこの間も前進送給を行ってしまうことがある。
主送給装置による後退送給と補助送給装置による前進送給が競合すると、溶接ワイヤが所望の速度で所望の長さだけ後退送給できず、次のような現象が発生してしまう。
まず、溶接ワイヤと被溶接物(母材)とが離れず、アークが発生するまでに時間がかかる問題がある。又、最悪の場合、規定時間以内にアークが発生せず、アークスタート不良となる問題がある。さらに、初期アーク発生直後に再短絡が生じ、スパッタが発生したり、所望のアーク長にならない問題がある。
なお、これらは、補助送給装置の送給トルクを調整することにより回避できる場合もある。この場合、補助送給装置のトルクを、主送給装置の後退送給トルクよりは弱いが、溶接ワイヤの前進送給中には送給不良が発生しない程度で補助できるトルクに調整する。しかし、補助送給装置では、送給トルクは予め調整・設定された一定値に機械的に固定されており、動作中に変更することはできない。実際の溶接施工においては、溶接部位によってマニピュレータの位置・姿勢が大きく変化し、それに応じて送給経路も変化する。このため、すべての溶接箇所で補助送給装置の送給トルクが上述した最適となるように調整することは、事実上不可能である。
上記のように主送給装置による後退送給と補助送給装置による前進送給が競合する問題は、ワイヤリトラクトスタートの場合で説明したが、アークが発生しなかった場合に行うリトライ処理中のリトラクトや、オペレータの操作によるリトラクトにおいても、同様に生ずる。
本発明の目的は、安価なインダクションモータ等を用いて簡単な制御系で実現されている補助送給装置を使用してリトラクトを行う場合、主送給装置による後退送給と補助送給装置による前進送給が競合することなく、ワイヤリトラクトを行うことができる溶接ワイヤのリトラクトの制御方法及び溶接ワイヤリトラクト制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、溶接ワイヤの送りを速度制御する第1送給モータを含む主送給装置と、第2送給モータを含むとともに該第2送給モータの出力をトルク制御してコンジット内で発生する摩擦抵抗に抗した送給力を溶接ワイヤに与える補助送給装置とを用いて、溶接ワイヤを溶接トーチまでプッシュプル送給し、前記主送給装置による逆送りによって溶接ワイヤをリトラクトさせる溶接ワイヤのリトラクトの制御方法において、前記リトラクトが開始される以前において前記補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに前記リトラクトの期間中まで該第2送給モータの停止を継続して行う制御を行うことを特徴とする溶接ワイヤのリトラクトの制御方法を要旨とするものである。
なお、本発明において、所定時間とは、リトラクト全時間や、リトラクト開始時に主送給装置の第1送給モータが後退送給(逆送り)した時のトルクのピーク時を経過した時間を含む趣旨である。
請求項2の発明は、溶接ワイヤの送りを速度制御する第1送給モータを含む主送給装置と、第2送給モータを含むとともに該第2送給モータの出力をトルク制御してコンジット内で発生する摩擦抵抗に抗した送給力を溶接ワイヤに与える補助送給装置とを制御して、溶接ワイヤを溶接トーチまでプッシュプル送給し、前記主送給装置による逆送りの制御によって溶接ワイヤをリトラクトさせる溶接ワイヤリトラクト制御装置において、
前記リトラクトが開始される以前において前記補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに前記リトラクトの期間中まで該第2送給モータの停止を継続して行う制御手段を備えたことを特徴とする溶接ワイヤリトラクト制御装置を要旨としている。
請求項の発明は、請求項において、リトラクトする以前の期間には、シールドガスの噴出が開始されるプリフロー時間を含み、前記制御手段が、前記補助送給装置の第2送給モータを前記プリフロー時間の開始時刻から停止して前記リトラクトの期間中まで継続して行うことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項において、リトラクトする以前の期間には、シールドガスの噴出が開始されるプリフロー時間を含み、前記制御手段は、主送給装置の溶接ワイヤに送りを付与する第1送給モータに対して、前記プリフロー時間が終了した時刻に前進送給のためにオン作動させ、その後、リトラクト時間中は後退送給制御して、リトラクト経過後は前進送給させ、又、前記制御手段は、前記プリフロー時間が終了した時刻に前進送給のためにオン作動させた前記第1送給モータが、そのトルクのピークを過ぎてから、補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに、さらに、前記制御手段は、前記後退送給制御により前記第1送給モータが後退送給を開始した時から前記第1送給モータのトルクのピークを過ぎるまでの時間を前記所定時間として、第2送給モータを停止し、その後、補助送給装置の第2送給モータをオン作動することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項乃至請求項のうちいずれか1項において、前記制御手段は、単一の制御手段にて構成されていることを特徴とする。
請求項1の方法によれば、安価なインダクションモータ等を用いワイヤの速度制御は行わず、一定のトルクでワイヤ送給を補助するだけの簡単な制御系で実現されている補助送給装置を使用してリトラクトを行う場合、主送給装置による後退送給と補助送給装置による前進送給が競合することなく、ワイヤリトラクトを行うことができる。
また、補助送給装置の送給モータをオフにしてから、そのトルクが低下するまでには時間差があるため、送給モータの停止をリトラクト以前から停止しておけば、送給モータのトルク低下が十分に行われ、或いは、送給モータを完全停止した状態でリトラクトを行うことができる。
請求項の発明によれば、補助送給装置の送給モータをオフにしてから、そのトルクが低下するまでには時間差があるため、送給モータの停止をリトラクト以前であるプリフロー時間の開始時刻から停止しておけば、送給モータのトルク低下が十分に行われ、或いは、送給モータを完全停止した状態でリトラクトを行うことができる。
請求項の発明によれば、プリフロー時間が終了した時刻にオン作動した主送給装置の第1送給モータにおけるトルクのピークを過ぎてから補助送給装置の第2送給モータを停止することにより、前進送給開始時の第1送給モータのトルク不足を防ぐことができる。又、後退送給制御により第1送給モータが後退送給を開始した時から第1送給モータのトルクのピークを過ぎるまでの時間を前記所定時間として、第2送給モータを停止し、その後、補助送給装置の第2送給モータをオン作動することにより、リトラクト経過後に第1送給モータが前進送給へ切換えされた時の第1送給モータのトルク不足を防ぐことができる。
請求項の発明によれば、制御手段が単一の制御手段にて構成されていることにより、主送給装置及び補助送給装置をそれぞれ個別に制御する制御手段を備えた場合に比較して、主送給装置及び補助送給装置の双方の機器の制御に時間差が発生することなく、各機器の制御による遅れが生ずることがない。すなわち、主送給装置及び補助送給装置をそれぞれ個別に制御する制御手段を備える場合は、両制御手段間は通信を行うことによって、各機器を同期等の処理を行うが、この通信時間を要することにより、各機器の制御に時間差が生ずることがあるが、単一の制御手段で各機器を制御する場合は、このようなことはなくなる。
(参考例)
まず図1及び図2で参考例を説明した後、本発明の実施形態を説明する。実施形態の構成は、参考例とハード的に同じであるため、参考例と同じ構成に付した符号を使用するものとする。
参考例の溶接ワイヤリトラクト制御装置、主送給装置及び補助送給装置を備えたアーク溶接装置に含まれる溶接電源装置PSに具体化したものであり、参考例を図1及び図2を参照して説明する。
図1に示すように、アーク溶接装置は、溶接トーチ10を備えたマニピュレータ20、該マニピュレータ20の動きを予め教示するなどのために使用されるティーチペンダント(図示しない)を介して入力された教示データをもとにしてマニピュレータ20の再現動作などを制御するロボット制御装置RC、及び溶接電源装置PS等を備える。
溶接ワイヤ40の送給系はプッシュプル方式が適用されている。送給系は、マニピュレータ20の上腕部のアームに装着されたプル側送給装置としての主送給装置30と、溶接ワイヤ40を巻回する図示しないワイヤリールの近傍に設けられ、プッシュ側送給装置としての補助送給装置50からなる。前記ワイヤリールから繰り出された溶接ワイヤ40は、補助送給装置50からマニピュレータ20に至るコンジット60Aやマニピュレータ20上を移行させるコンジット60Bを経て、溶接トーチ10に送給される。
このようなアーク溶接装置における送給系の主送給装置30は溶接ワイヤ40の送りを速度制御し、プッシュ側の補助送給装置50はトルク制御によってワイヤを一定の力で押すだけの機能を発揮する。
主送給装置30は、溶接ワイヤ40を挟圧するために送給ロール32と加圧ロール34とを備えている。送給ロール32は、モータ36により正逆回転可能に駆動される。前記モータ36は、制御精度が高く応答性に優れたACサーボモータからなり、コンタクトチップ10aからの出代分を保つべく一定の速度で溶接ワイヤ40を引き出すように、それに装着された送給ロール32を駆動する。モータ36は、後に説明する実施形態では第1送給モータに相当する。又、加圧ロール34は、送給ロール32の回転により移行する溶接ワイヤ40に伴われて従動回転するとともに、図示しない弾性部材により送給ロール32側に付勢されている。
又、補助送給装置50は、送給ロール52、送給モータ56と、送給モータ56のトルクを送給ロール52に伝達するトルク伝達カップリング56aと、送給ロール52と協働して溶接ワイヤ40を挟圧するための加圧ロール54とを備えている。送給モータ56のトルクはトルク伝達カップリング56a及び送給ロール52を介して、コンジット60A,60B内を移行している溶接ワイヤ40に摩擦抵抗に抗した力を与えるもので、ワイヤ送給に必要な力の大部分を加担する。送給ロール52は、送給モータ56により正回転可能に駆動される。送給モータ56は本参考例ではインダクションモータにて構成されている。送給モータ56は後述する実施形態では第2送給モータに相当する。
なお、補助送給装置50に使用されるモータはインダクションモータに限られるものではなく、直流モータ、同期モータ、ステップモータ等の上記した主送給装置30で使用されるACサーボモータよりは安価なモータが使用される(以下、インダクションモータを含めこれらのモータを「インダクションモータ等」という)。ちなみに、トルク伝達カップリング(トルクリミッタ)の構造の一例は特許文献3に記載されているので、ここでは詳細な説明を省く。
又、加圧ロール54は、送給ロール52の回転により移行する溶接ワイヤ40に伴われて従動回転するとともに、加圧解除機構54aに設けられた図示しない弾性部材により送給ロール52側に付勢されるとともにソレノイド等の駆動源58により駆動されて加圧解除機構54aを介して送給ロール52から離反可能とされている。
なお、本参考例において、補助送給装置50の加圧解除機構54aは、操作者による外部操作入力によって操作指示された際、溶接電源装置PSから出力される補助送給装置リトラクト信号Rsによって、加圧解除動作するためのものである。このことによって、後述するワイヤリトラクトスタート時のリトラクト時間よりも長時間の溶接ワイヤ40のリトラクトが可能である。
なお、図6で示した従来構成では、補助送給装置150の各種制御(モータ156のオンオフ制御、及び駆動源158の消励磁制御)はロボット制御装置RCで行った。それに対して、本参考例では主送給装置30及び補助送給装置50の制御は全て溶接電源装置PSが行うため、主送給装置30のモータ36、補助送給装置50の送給モータ56及び駆動源58は溶接電源装置PSに電気的に接続されている。そして、溶接電源装置PSは、図示はしないが、CPU(中央処理装置)や、ROM、RAM等を備えたコンピュータから構成されている。溶接電源装置PSは、制御手段に相当する。
さて、本参考例において、ワイヤリトラクトスタートの方法を図2を参照して説明する。
図2は上述した図1のアーク溶接装置によってワイヤリトラクトスタートを行ったときのタイミングチャートである。なお、図2において、(A)〜(I)は図5の(A)〜(I)と同じである。
(1)時刻t1〜t2のプリフロー時間Tp
時刻t1において、ロボット制御装置RCから溶接電源装置PSに対して開弁指令が溶接電源装置PSに入力されると、図2において、(A)に示すように溶接電源装置PSからガス電磁弁12にガス制御信号Gc(Highレベル)が出力され、ガス電磁弁12が開状態となってシールドガスの噴出が開始される。
なお、時刻t1以前、及びプリフロー時間Tp中は、補助送給装置50の送給モータ56はオンとなって正転(前進送給の回転)しているが、主送給装置30のモータ36はオフされて停止されている、この状態では、溶接ワイヤ40は前進送給できないようにトルクが設定されているため、溶接ワイヤ40が前進送給されることはない。
ここで、プリフロー時間とは、シールドガスが噴出された時刻から、主送給装置30のモータ36がオンするまでの時間である。従って、プリフロー時間の終了時刻は、主送給装置30のモータ36がオン作動する時刻と一致する。
(2)時刻t2〜t3の初期送給時間Tf
時刻t2において、予め定めたプリフロー時間Tpが経過すると、ロボット制御装置RCから溶接電源装置PSに対して溶接開始のための溶接指令信号St(Highレベル)が出力される。これに応じて、溶接電源装置PSは、ワイヤ送給速度指令Fcを出力して、主送給装置30のモータ36をオンするとともに初期ワイヤ送給速度Fiとなるように速度制御する。この結果、溶接ワイヤ40は被溶接物100(母材)へ初期ワイヤ送給速度Fiで前進送給され、該溶接ワイヤ先端、被溶接物100間の距離が次第に短くなる。なお、ワイヤ送給速度指令Fcが正の値のときは前進送給となり、負の値のときは後退送給となる。又、溶接電源装置PSは定電流特性又は垂下特性を形成して、図示はしないが無負荷電圧が溶接電圧として印加する。
(3)時刻t3〜t4の時間Te
時刻t3において、ワイヤ先端が被溶接物100(母材)に接触すると、ワイヤ先端・被溶接物100間距離は零となり、溶接電圧は数V程度の短絡電圧値に変化し、図2において、(I)に示すように、溶接電流Iwは数十Aの小電流値の初期電流Iiとなる。
このときに、溶接電源装置PSは溶接電圧が予め定めた基準電圧値以下に変化したことを検出して溶接ワイヤ40と被溶接物100との接触を判別する。溶接電源装置PSはこの判別により、ワイヤ送給速度指令Fcが図2の(G)に示すように負の値の後退送給速度Frとなり後退送給が開始される。
なお、時刻t3〜t4の時間Teにおいて初期の時間には、モータ36が正回転から逆回転に反転する遅れ時間及び溶接トーチ10内の溶接ワイヤ40の遊び分を後退送給するのに必要な遅れ時間によって、ワイヤ先端が被溶接物100と接触したままの時間(接触時間)を含む。この接触時間は、ワイヤ送給モータの種類、溶接トーチの長さ等によって変化するが、通常は50ms程度である。
又、溶接電源装置PSによる溶接ワイヤ40と被溶接物100との接触の判別結果に基づいて溶接電源装置PSは、補助送給装置50の送給モータ56をオフ作動して停止させる。
そして、溶接ワイヤ40の後退により、溶接ワイヤ先端が被溶接物100から離れると、前記初期電流Iiが通電する初期アークが発生する。初期アークが発生すると、溶接電圧は数十Vのアーク電圧値となり上前記基準電圧値を超える値となる。この時点から予め定めた遅延時間の間、後退送給が継続される。遅延時間を設ける理由は、初期アーク発生直後に後退送給から再前進送給に切り換えると、アーク長が非常に短いために再び接触状態になるおそれがあるためにこれを防止するためである。
(4) 時刻t4以降の期間
時刻t4において、上記の遅延時間が経過すると、溶接ワイヤ40がリトラクトされて引き上げされることにより所望のアーク長になるため、図2の(G)に示すように、溶接電源装置PSはワイヤ送給速度指令Fcの値を正の値である定常送給速度設定値Fscにし、溶接ワイヤ40の再進送給を開始する。
又、上記の遅延時間が経過すると同時に、溶接電源装置PSは補助送給装置50の送給モータ56をオン作動して送給ロール52に前進送給のための回転を付与する。なお、このとき、加圧ロール54は図示しない弾性部材により加圧付勢されたままである。
又、同時に、溶接電源装置PSにより溶接電圧は予め定めた電圧設定値に一致するように定電圧制御され、定常送給速度に応じた定常の溶接電流Icが通電する。そして、初期アーク発生状態から定常アーク長の定常アーク状態へと円滑に移行する。
このように、溶接電源装置PSにより制御することにより、主送給装置30
の溶接ワイヤ40の後退送給と補助送給装置50の前進送給とが競合することが防止される。
さて、参考例は、以下のような特徴がある。
) 本参考例の溶接電源装置PSは、溶接ワイヤ40の送りを速度制御するモータ36(第1送給モータ)を含む主送給装置30と、送給モータ56(第2送給モータ)の出力をトルク制御してコンジット60A,60B内で発生する摩擦抵抗に抗した送給力を溶接ワイヤに与える補助送給装置50とを制御するようにした。
この結果、主送給装置30及び補助送給装置50をそれぞれ個別に制御する制御手段を備えた場合に比較して、主送給装置30及び補助送給装置50の双方の機器の制御に時間差が発生することなく、各機器の制御による遅れが生ずることがない。
) 本参考例では、ワイヤリトラクトスタートができるように、上記(1)に記載のリトラクト方法及び溶接電源装置PSを構成した。
この結果、本参考例では、溶接ワイヤ40と被溶接物100(母材)とが離れないといったことが生ずることがなく、従って、アークが発生するまでに時間がかかるという問題は発生しない。又、規定時間以内にアークが発生しないということがないため、アークスタート不良となることもない。又、本参考例によれば、初期アーク発生直後に再短絡が生じたり、スパッタが発生することもなく、所望のアーク長にならないということを防止することができる。
(第1実施形態)
第1実施形態のハード構成は前記参考例のハード構成と同一構成となっているため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
前記参考例では、補助送給装置50の送給モータ56を時刻t3でオフしてから、補助送給装置50のトルクが低下するまでには時間差がある。これに対して、本実施形態では、図3に示すように、溶接電源装置PSは、時刻t1のプリフローを開始するタイミングで、補助送給装置50の送給モータ56をオフにする
このようにすると、補助送給装置50の送給モータ56をオフにしてから、そのトルクが低下するまでには時間差があるため、送給モータ56の停止をリトラクト以前から停止しておけば、送給モータ56のトルク低下が十分に行われ、或いは、送給モータ56を完全停止した状態でリトラクトを行うことができる。
なお、プリフロー時間中の任意の時刻から、或いは、プリフロー時間が終了した時刻からリトラクト開始時刻の間の任意の時刻に補助送給装置50の送給モータ56を停止するようにしてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態のハード構成は前記参考例のハード構成、と同一構成となっているため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
前述した図2の参考例、及び図3の実施形態においては、溶接ワイヤ40の送給開始時(時刻t2)や、後退送給から前進送給の切換時(時刻t4)には、定常送給時よりも大きな送給トルクが必要となる。しかし、図2と図3の時刻t4においては、補助送給装置50の送給モータ56をオンにしてから、実際に必要とされるトルクが発生するまでには時間差があり、時刻t4時点では必要とされるトルクに到達していない場合がある。
また、図3の実施形態においては、時刻t2では、補助送給装置50の送給モータ56がONになっていないため、補助送給装置50側では前進送給のためのトルクが発生していない。
そこで、第2実施形態では、溶接電源装置PSにおいては、主送給装置30のトルク(モータ36のトルク)を、モータ電流に基づいて監視し、前進開始時のトルクのピークを過ぎてから、補助送給装置50の送給モータ56のオン/オフを行う(図4参照)ようにする。具体的には、図4に示すように時刻t2'で補助送給装置50の送給モータ56をオフすることで前進送給開始時のトルク不足を防ぎ、時刻t3'又は時刻t3'から予め設定しておいた遅延時間が経過した後、早めに補助送給装置50の送給モータ56をオンすることで、時刻t4の前進送給への切換り時のトルク不足を防止する。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
第2実施形態の変形例を説明する。
ーク溶接装置は、溶接部位毎にマニピュレータ20の位置・姿勢が変わるため、送給経路の曲がりも変化する。これにより、溶接ワイヤ40の送給抵抗も変化する。従って、第2実施形態では、これから溶接しようとする位置・姿勢において、補助送給装置50のトルクと送給抵抗がどの程度相殺されているのかを主送給装置30のトルクを監視して判断するようにしてもよい。具体的には、溶接電源装置PSが、時刻t1もしくは時刻t2までの溶接ワイヤ40の送給停止期間中に、主送給装置30にかかるトルク(モータ36のトルク)を、モータ電流に基づいて監視しておく。
そして、この間に検出されたトルクが、溶接ワイヤ40の後退送給方向への一定以上のトルクであった場合には、補助送給装置50のトルクが強く、主送給装置30によって溶接ワイヤ40が前進送給されるのを止めている状態である。この状態では、主送給装置30での溶接ワイヤ40の後退送給が行い難いので、溶接電源装置PSは補助送給装置50の送給モータ56のオフ制御を行う。そうでない場合には、補助送給装置50の送給モータ56のオン/オフ制御は行わないようにしてもよい。
○ 補助送給装置50の送給モータ56のオン/オフタイミングは、単に時刻t1〜t4までの各事象から予め定めておいた遅延時間を持たせてもよい
○ 補助送給装置50の送給モータ56をオフして溶接ワイヤ40の逆送給を行うのは、ワイヤリトラクトスタート中でなくてもよく、例えば、アークが発生しなかった場合に行うリトライ処理中のリトラクトや、オペレータの操作によるリトラクトでもよい。この場合には、リトラクト信号を補助送給装置50に接続しなくてもよく、また補助送給装置50の加圧ロール54の加圧解除機構54aはなくてもよい。
○ 前記各実施形態では、溶接電源装置PSで、主送給装置30と補助送給装置50の各機器のオン/オフを行った。これに代えて、主送給装置30のモータ36のオン/オフ、リトラクトオン/オフ、ワイヤ送給速度指令Fcの各信号と、補助送給装置50のモータオン/オフ、リトラクトオン/オフの各信号は、共にロボット制御装置RCから出力制御するようにしてもよい。
○ 図3で説明した実施形態では、プリフローが開始される時刻から、補助送給装置の送給モータを停止するようにしたが、プリフロー時間中の任意の時刻から、或いは、プリフロー時間が終了した時刻からリトラクト開始時刻の間の任意の時刻に補助送給装置の送給モータを停止するようにしてもよい。
参考例のアーク溶接装置及び送給系の概略図。 参考例のタイミングチャート。 第1実施形態のタイミングチャート。 第2実施形態のタイミングチャート。 従来のタイミングチャート。 従来のアーク溶接装置及び送給系の概略図。
符号の説明
10…溶接トーチ、20…マニピュレータ、30…主送給装置、
32…送給ロール、36…モータ(第1送給モータ)、40…溶接ワイヤ、
50…補助送給装置、52…送給ロール、54…加圧ロール、
54a…加圧解除機構、56…送給モータ(第2送給モータ)、
60A,60B…コンジット、PS…溶接電源装置(制御手段)。

Claims (5)

  1. 溶接ワイヤの送りを速度制御する第1送給モータを含む主送給装置と、第2送給モータを含むとともに該第2送給モータの出力をトルク制御してコンジット内で発生する摩擦抵抗に抗した送給力を溶接ワイヤに与える補助送給装置とを用いて、溶接ワイヤを溶接トーチまでプッシュプル送給し、前記主送給装置による逆送りによって溶接ワイヤをリトラクトさせる溶接ワイヤのリトラクトの制御方法において、
    前記リトラクトが開始される以前において前記補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに前記リトラクトの期間中まで該第2送給モータの停止を継続して行う制御を行うことを特徴とする溶接ワイヤのリトラクトの制御方法。
  2. 溶接ワイヤの送りを速度制御する第1送給モータを含む主送給装置と、第2送給モータを含むとともに該第2送給モータの出力をトルク制御してコンジット内で発生する摩擦抵抗に抗した送給力を溶接ワイヤに与える補助送給装置とを制御して、溶接ワイヤを溶接トーチまでプッシュプル送給し、前記主送給装置による逆送りの制御によって溶接ワイヤをリトラクトさせる溶接ワイヤリトラクト制御装置において、
    前記リトラクトが開始される以前において前記補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに前記リトラクトの期間中まで該第2送給モータの停止を継続して行う制御手段を備えたことを特徴とする溶接ワイヤリトラクト制御装置。
  3. リトラクトする以前の期間には、シールドガスの噴出が開始されるプリフロー時間を含み、
    前記制御手段が、前記補助送給装置の第2送給モータを前記プリフロー時間の開始時刻から停止して前記リトラクトの期間中まで継続して行うことを特徴とする請求項2に記載の溶接ワイヤリトラクト制御装置。
  4. リトラクトする以前の期間には、シールドガスの噴出が開始されるプリフロー時間を含み、
    前記制御手段は、
    主送給装置の溶接ワイヤに送りを付与する第1送給モータに対して、前記プリフロー時間が終了した時刻に前進送給のためにオン作動させ、その後、リトラクト時間中は後退送給制御して、リトラクト経過後は前進送給させ、
    又、前記制御手段は、
    前記プリフロー時間が終了した時刻に前進送給のためにオン作動させた前記第1送給モータが、そのトルクのピークを過ぎてから、補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに、
    さらに、前記制御手段は、
    前記後退送給制御により前記第1送給モータが後退送給を開始した時から前記第1送給モータのトルクのピークを過ぎるまでの時間を前記所定時間として、第2送給モータを停止し、その後、補助送給装置の第2送給モータをオン作動することを特徴とする請求項2に記載の溶接ワイヤリトラクト制御装置。
  5. 前記制御手段は、単一の制御手段にて構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の溶接ワイヤリトラクト制御装置。
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