JP5154056B2 - 溶接ワイヤのリトラクトの制御方法及び溶接ワイヤリトラクト制御装置 - Google Patents
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図6に示すように、アーク溶接装置は、溶接トーチ110を備えたマニピュレータ120、該マニピュレータ120の動きを予め教示するなどのために使用されるティーチペンダントを介して入力された教示データをもとにしてマニピュレータ120の再現動作などを制御するロボット制御装置RC、及び溶接電源装置PS等を備える。
時刻t1において、ロボット制御装置RCから開弁指令が溶接電源装置PSに入力されると、図5において、(A)に示すように溶接電源装置PSからガス電磁弁112にガス制御信号Gc(Highレベル)が出力され、ガス電磁弁112が開状態となってシールドガスの噴出が開始される。
時刻t2において、予め定めたプリフロー時間Tpが経過すると、ロボット制御装置RCから溶接電源装置PSに対して溶接開始のための溶接指令信号St(Highレベル)が出力される。これに応じて、溶接電源装置PSは、ワイヤ送給速度指令Fcを出力して、主送給装置130のモータ136をオンするとともに初期ワイヤ送給速度Fiとなるように速度制御する。この結果、溶接ワイヤ140は被溶接物200(母材)へ初期ワイヤ送給速度Fiで前進送給され、該溶接ワイヤ先端、被溶接物200間の距離が次第に短くなる。なお、ワイヤ送給速度指令Fcが正の値のときは前進送給となり、負の値のときは後退送給となる。又、溶接電源装置PSは定電流特性又は垂下特性を形成して、図示はしないが無負荷電圧が溶接電圧として印加する。
時刻t3において、ワイヤ先端が被溶接物200(母材)に接触すると、ワイヤ先端・被溶接物200間距離は零となり、溶接電圧は数V程度の短絡電圧値に変化し、同図5(I)に示すように、溶接電流Iwは数十Aの小電流値の初期電流Iiとなる。
時刻t4において、上記の遅延時間が経過すると、図5の(G)に示すように、ワイヤ送給速度指令Fcの値が正の値である定常送給速度設定値Fscとなり、溶接ワイヤ140の再進送給が開始される。
まず、溶接ワイヤと被溶接物(母材)とが離れず、アークが発生するまでに時間がかかる問題がある。又、最悪の場合、規定時間以内にアークが発生せず、アークスタート不良となる問題がある。さらに、初期アーク発生直後に再短絡が生じ、スパッタが発生したり、所望のアーク長にならない問題がある。
前記リトラクトが開始される以前において前記補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに前記リトラクトの期間中まで該第2送給モータの停止を継続して行う制御手段を備えたことを特徴とする溶接ワイヤリトラクト制御装置を要旨としている。
まず、図1及び図2で参考例を説明した後、本発明の実施形態を説明する。実施形態の構成は、参考例とハード的に同じであるため、参考例と同じ構成に付した符号を使用するものとする。
参考例の溶接ワイヤリトラクト制御装置は、主送給装置及び補助送給装置を備えたアーク溶接装置に含まれる溶接電源装置PSに具体化したものであり、参考例を図1及び図2を参照して説明する。
図2は上述した図1のアーク溶接装置によってワイヤリトラクトスタートを行ったときのタイミングチャートである。なお、図2において、(A)〜(I)は図5の(A)〜(I)と同じである。
時刻t1において、ロボット制御装置RCから溶接電源装置PSに対して開弁指令が溶接電源装置PSに入力されると、図2において、(A)に示すように溶接電源装置PSからガス電磁弁12にガス制御信号Gc(Highレベル)が出力され、ガス電磁弁12が開状態となってシールドガスの噴出が開始される。
時刻t2において、予め定めたプリフロー時間Tpが経過すると、ロボット制御装置RCから溶接電源装置PSに対して溶接開始のための溶接指令信号St(Highレベル)が出力される。これに応じて、溶接電源装置PSは、ワイヤ送給速度指令Fcを出力して、主送給装置30のモータ36をオンするとともに初期ワイヤ送給速度Fiとなるように速度制御する。この結果、溶接ワイヤ40は被溶接物100(母材)へ初期ワイヤ送給速度Fiで前進送給され、該溶接ワイヤ先端、被溶接物100間の距離が次第に短くなる。なお、ワイヤ送給速度指令Fcが正の値のときは前進送給となり、負の値のときは後退送給となる。又、溶接電源装置PSは定電流特性又は垂下特性を形成して、図示はしないが無負荷電圧が溶接電圧として印加する。
時刻t3において、ワイヤ先端が被溶接物100(母材)に接触すると、ワイヤ先端・被溶接物100間距離は零となり、溶接電圧は数V程度の短絡電圧値に変化し、図2において、(I)に示すように、溶接電流Iwは数十Aの小電流値の初期電流Iiとなる。
時刻t4において、上記の遅延時間が経過すると、溶接ワイヤ40がリトラクトされて引き上げされることにより所望のアーク長になるため、図2の(G)に示すように、溶接電源装置PSはワイヤ送給速度指令Fcの値を正の値である定常送給速度設定値Fscにし、溶接ワイヤ40の再進送給を開始する。
の溶接ワイヤ40の後退送給と補助送給装置50の前進送給とが競合することが防止される。
この結果、本参考例では、溶接ワイヤ40と被溶接物100(母材)とが離れないといったことが生ずることがなく、従って、アークが発生するまでに時間がかかるという問題は発生しない。又、規定時間以内にアークが発生しないということがないため、アークスタート不良となることもない。又、本参考例によれば、初期アーク発生直後に再短絡が生じたり、スパッタが発生することもなく、所望のアーク長にならないということを防止することができる。
第1実施形態のハード構成は前記参考例のハード構成と同一構成となっているため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
前記参考例では、補助送給装置50の送給モータ56を時刻t3でオフしてから、補助送給装置50のトルクが低下するまでには時間差がある。これに対して、本実施形態では、図3に示すように、溶接電源装置PSは、時刻t1のプリフローを開始するタイミングで、補助送給装置50の送給モータ56をオフにする。
第2実施形態のハード構成は前記参考例のハード構成、と同一構成となっているため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
前述した図2の参考例、及び図3の実施形態においては、溶接ワイヤ40の送給開始時(時刻t2)や、後退送給から前進送給の切換時(時刻t4)には、定常送給時よりも大きな送給トルクが必要となる。しかし、図2と図3の時刻t4においては、補助送給装置50の送給モータ56をオンにしてから、実際に必要とされるトルクが発生するまでには時間差があり、時刻t4時点では必要とされるトルクに到達していない場合がある。
○ 第2実施形態の変形例を説明する。
アーク溶接装置は、溶接部位毎にマニピュレータ20の位置・姿勢が変わるため、送給経路の曲がりも変化する。これにより、溶接ワイヤ40の送給抵抗も変化する。従って、第2実施形態では、これから溶接しようとする位置・姿勢において、補助送給装置50のトルクと送給抵抗がどの程度相殺されているのかを主送給装置30のトルクを監視して判断するようにしてもよい。具体的には、溶接電源装置PSが、時刻t1もしくは時刻t2までの溶接ワイヤ40の送給停止期間中に、主送給装置30にかかるトルク(モータ36のトルク)を、モータ電流に基づいて監視しておく。
32…送給ロール、36…モータ(第1送給モータ)、40…溶接ワイヤ、
50…補助送給装置、52…送給ロール、54…加圧ロール、
54a…加圧解除機構、56…送給モータ(第2送給モータ)、
60A,60B…コンジット、PS…溶接電源装置(制御手段)。
Claims (5)
- 溶接ワイヤの送りを速度制御する第1送給モータを含む主送給装置と、第2送給モータを含むとともに該第2送給モータの出力をトルク制御してコンジット内で発生する摩擦抵抗に抗した送給力を溶接ワイヤに与える補助送給装置とを用いて、溶接ワイヤを溶接トーチまでプッシュプル送給し、前記主送給装置による逆送りによって溶接ワイヤをリトラクトさせる溶接ワイヤのリトラクトの制御方法において、
前記リトラクトが開始される以前において前記補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに前記リトラクトの期間中まで該第2送給モータの停止を継続して行う制御を行うことを特徴とする溶接ワイヤのリトラクトの制御方法。 - 溶接ワイヤの送りを速度制御する第1送給モータを含む主送給装置と、第2送給モータを含むとともに該第2送給モータの出力をトルク制御してコンジット内で発生する摩擦抵抗に抗した送給力を溶接ワイヤに与える補助送給装置とを制御して、溶接ワイヤを溶接トーチまでプッシュプル送給し、前記主送給装置による逆送りの制御によって溶接ワイヤをリトラクトさせる溶接ワイヤリトラクト制御装置において、
前記リトラクトが開始される以前において前記補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに前記リトラクトの期間中まで該第2送給モータの停止を継続して行う制御手段を備えたことを特徴とする溶接ワイヤリトラクト制御装置。 - リトラクトする以前の期間には、シールドガスの噴出が開始されるプリフロー時間を含み、
前記制御手段が、前記補助送給装置の第2送給モータを前記プリフロー時間の開始時刻から停止して前記リトラクトの期間中まで継続して行うことを特徴とする請求項2に記載の溶接ワイヤリトラクト制御装置。 - リトラクトする以前の期間には、シールドガスの噴出が開始されるプリフロー時間を含み、
前記制御手段は、
主送給装置の溶接ワイヤに送りを付与する第1送給モータに対して、前記プリフロー時間が終了した時刻に前進送給のためにオン作動させ、その後、リトラクト時間中は後退送給制御して、リトラクト経過後は前進送給させ、
又、前記制御手段は、
前記プリフロー時間が終了した時刻に前進送給のためにオン作動させた前記第1送給モータが、そのトルクのピークを過ぎてから、補助送給装置の第2送給モータを停止するとともに、
さらに、前記制御手段は、
前記後退送給制御により前記第1送給モータが後退送給を開始した時から前記第1送給モータのトルクのピークを過ぎるまでの時間を前記所定時間として、第2送給モータを停止し、その後、補助送給装置の第2送給モータをオン作動することを特徴とする請求項2に記載の溶接ワイヤリトラクト制御装置。 - 前記制御手段は、単一の制御手段にて構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の溶接ワイヤリトラクト制御装置。
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