JP5152313B2 - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に関する。
従来、クランク軸と連動回転するハウジング並びにカム軸と連動回転するベーンロータを備えたバルブタイミング調整装置が、知られている。こうした装置の一種として特許文献1には、ハウジング内にてベーンロータにより回転方向に区画した進角室又は遅角室へ作動液を導入することで、ハウジングに対するベーンロータの回転位相を進角側又は遅角側へ変化させるものが、開示されている。この特許文献1の装置では、進角室及び遅角室に対する作動液の入出を制御する制御弁が、用いられている。
具体的に特許文献1の装置の制御弁は、回転位相を変化させる位相変化モードにおいて、供給源から供給ポートに供給される作動液を、当該供給ポートに接続される導入ポートを通じて、進角室及び遅角室のうち一方に導入する。このとき、供給ポートに導入ポートを接続している接続通路においては、カム軸からベーンロータに作用する変動トルクの交番に応じて逆止弁が作動する。
まず、進角室及び遅角室のうち導入ポートからの作動液の導入対象室を容積拡大させる方向に変動トルクが作用するときには、当該導入対象室に負圧が発生する。その結果、導入対象室に導入ポートを介して接続される接続通路では、供給ポートから導入ポート側へ向かう作動液の流通が逆止弁により許容されるため、供給ポートへの供給作動液が導入ポートを通じて導入対象室へと導入されて、回転位相が変化する。一方、導入対象室を容積縮小させる方向に変動トルクが作用するときには、当該導入対象室の作動液が導入ポートを通じて接続通路に押し出される。その結果、接続通路では、導入ポートから供給ポート側へ向かう作動液の流通が逆止弁により規制されるので、導入対象室から作動液が排出されることによる回転位相の戻りが抑制されるのである。
特開2005−325841号公報
さて、特許文献1の装置の制御弁に設けられる逆止弁は、弁座に対して離着座する弁部材を、スプリングにより着座側へ向かって付勢するスプリング内蔵型である。そのため、スプリングの復原力を利用して弁部材を弁座に着座させるときの閉弁速度は高くなるが、スプリングの復原力に抗して弁部材を弁座から離座させるときの開弁速度は低くなる。さらに、特許文献1の装置において逆止弁の弁部材は、中実球状に形成されているので、弁座からの離座状態では、接続通路を導入ポート側へ流通する作動液と衝突することで、当該作動液に大きな圧損を与え易い。これらの結果、導入ポートを通じた導入対象室への作動液の導入が遅れてしまい、回転位相に応じたバルブタイミングの調整応答性を低下させるおそれがあった。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、バルブタイミングの調整応答性を向上させたバルブタイミング調整装置を、提供することにある。
請求項1に記載の発明は、内燃機関のクランク軸と連動回転するハウジングと、内燃機関のカム軸と連動回転し、ハウジング内において進角室及び遅角室を回転方向に区画し、供給源から供給される作動液が進角室又は遅角室へ導入されることにより、ハウジングに対する回転位相が進角側又は遅角側へ変化するベーンロータと、進角室及び遅角室に対する作動液の入出を制御する制御弁とを、備え、クランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
回転位相を変化させる位相変化モードにおいて供給源から作動液が供給される供給ポートと、位相変化モードにおいて進角室及び遅角室のうち一方に作動液を導入する導入ポートと、位相変化モードにおいて供給ポート及び導入ポートに接続される接続通路と、位相変化モードにおいて弁部材が弁座から離座することにより、接続通路において供給ポートから導入ポート側へ向かう作動液の流通を許容する一方、位相変化モードにおいて弁部材が弁座に着座することにより、接続通路において導入ポートから供給ポート側へ向かう作動液の流通を規制するスプリングレス逆止弁とが、制御弁に設けられ、
弁部材は、凸側及び凹側の両板面が円形輪郭の部分球面状に形成され、当該凸側板面が弁座に対して離着座する球面板部と、内周面が球面板部よりも大径に形成され、外周面が接続通路の壁面により案内される円環部と、周方向に互いに間をあけて形成され、球面板部に対して円環部を同軸上に橋絡する複数の橋絡部とを、有することを特徴とする。
このような請求項1に記載の発明によると、回転位相を変化させる位相変化モードにおいて制御弁は、供給源から供給ポートに供給される作動液を、接続通路が当該供給ポートに接続する導入ポートを通じて、進角室及び遅角室のうち一方に導入することになる。このとき、導入ポートからの作動液の導入対象室を容積拡大させる方向に変動トルクが作用すると、当該導入対象室に負圧が発生する。このとき、導入対象室と繋がる導入ポートに接続の接続通路では、供給ポートから導入ポート側へ向かう作動液の流通がスプリングレス逆止弁により許容されるため、作動液が導入対象室に導入されて回転位相が変化する。一方、導入対象室を容積縮小させる方向に変動トルクが作用すると、当該導入対象室の作動液が導入ポートを通じて接続通路に押し出される。このとき接続通路では、導入ポートから供給ポート側へ向かう作動液の流通がスプリングレス逆止弁により規制されるので、導入対象室から作動液が排出されることによる回転位相の戻りが抑制されるのである。
ここでスプリングレス逆止弁は、スプリングの復原力を弁部材に与えない逆止弁であるので、弁部材を弁座から離座させるときの開弁速度も、弁部材を弁座に着座させるときの閉弁速度も、作動液の圧力に依存する。そこで、請求項1に記載の発明によると、弁部材の球面板部において、弁座に対して離着座する凸側板面と、その反対側の凹側板面とは、円形輪郭の部分球面状に形成されることで表面積が確保され得ているので、作動液の圧力を受け易い。こうした受圧作用によれば、開弁速度を高めて回転位相を素早く変化させると共に、閉弁速度を高めて回転位相の戻りを素早く抑制することができるのである。
さらに、請求項1に記載の発明において弁部材の円環部は、接続通路の壁面により案内される外周面とは反対側の内周面が球面板部よりも大径に形成され、周方向に互いに間をあける複数の橋絡部により当該球面板部に対して同軸上に橋絡される。かかる構成の弁部材によれば、弁座からの離座状態において接続通路を導入ポート側へ流通する作動液のうち、球面板部の円形輪郭の外周側から各橋絡部間に通過する作動液は、当該円形輪郭よりも大径となる円環部の内周側を衝突なく抜け得るので、圧損が低減される。故に、導入ポートを通じた作動液の導入を導入対象室に迅速に行って、回転位相を素早く変化させることもできるのである。
以上のことから、請求項1に記載の発明は、回転位相に応じたバルブタイミングの調整応答性を向上させたバルブタイミング調整装置の提供を、可能にする。
請求項2に記載の発明によると、円環部は、球面板部の円環部側への軸方向投影よりも外周側に位置する。かかる構成の弁部材によれば、弁座からの離座状態において球面板部の外周側から各橋絡部間へと通過する作動液に対し、当該球面板部の円環部側への軸方向投影よりも外周側に位置する円環部は、衝突の抑制作用の発揮を確固たるものとして、圧損を十分に低減させ得る。故に、素早い回転位相変化を確実に実現して、バルブタイミングの調整応答性を向上させることが可能となるのである。
請求項3に記載の発明によると、各橋絡部は、球面板部の凸側板面に連続する部分球面状の外周面、並びに球面板部の凹側板面に連続する部分球面状の内周面を、形成する第一橋絡板部と、円環部の外周面に連続する部分円筒面状の外周面、並びに円環部の内周面に連続する部分円筒面状の内周面を、形成する第二橋絡板部とを、有する。かかる構成の弁部材によれば、各橋絡部の第一橋絡板部において外周面及び内周面は、それぞれ対応する球面板部の板面に連続の部分球面状であるので、作動液の圧力を受け易い。さらに各橋絡部の第二橋絡板部において、円環部の外周面に連続の部分円筒面状の外周面は、接続通路の壁面による案内作用を受け得ると共に、同円環部の内周面に連続の部分円筒面状の内周面は、作動液の案内作用を発揮し得る。ここで特に、第二橋絡板部の内周面による作動液の案内作用は、弁座からの弁部材の離座状態において、球面板部の外周側から各橋絡部間へと通過して円環部の内周側に抜ける作動液流れを、妨げ難い。以上のことから、素早い回転位相変化と回転位相戻りの素早い抑制とを両立的に実現して、バルブタイミングの調整応答性を向上させることが可能となるのである。
請求項4に記載の発明によると、各橋絡部において第一橋絡板部の周方向の側面と第二橋絡板部の周方向の側面とは、軸方向に沿って互いに連続する平坦面状に形成される。かかる構成の弁部材によれば、各橋絡部において第一橋絡板部の周方向の側面と第二橋絡板部の周方向の側面とは、軸方向に沿って互いに連続の平坦面状に形成されることで、共同して作動液を当該軸方向に案内し得る。こうした案内作用により、弁座からの弁部材の離座状態において球面板部の外周側から各橋絡部間へと通過する作動液は、軸方向の下流側となる円環部の内周側に向かい易くなるので、圧損を十分に低減させ得る。故に、素早い回転位相変化を確実に実現して、バルブタイミングの調整応答性を向上させることが可能となるのである。
本発明の一実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す図であって、図2のI−I線断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 本発明の一実施形態によるバルブタイミング調整装置に作用する変動トルクについて説明するため特性図である。 図1の制御弁を示す拡大断面図である。 図1の制御弁の進角モードにおける作動状態を示す拡大断面図である。 図1の制御弁の遅角モードにおける作動状態を示す拡大断面図である。 図6の逆止弁を示す底面図(a)、側面図(b)及び断面図(c)である。 図6の逆止弁の特徴を説明するための模式図である。 図6の逆止弁の変形例を示す底面図(a)、側面図(b)及び断面図(c)である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態によるバルブタイミング調整装置1を車両の内燃機関に適用した例を示している。バルブタイミング調整装置1は、「作動液」として作動油を用いる流体駆動式であり、「動弁」としての吸気弁のバルブタイミングを調整する。
(基本構成)
以下、バルブタイミング調整装置1の基本構成を説明する。図1,2に示すようにバルブタイミング調整装置1は、内燃機関においてクランク軸(図示しない)から出力される機関トルクをカム軸2へ伝達する伝達系に設置の駆動部10と、当該駆動部10を駆動するための作動油の入出を制御する制御部30とを、組み合わせてなる。
駆動部10は、ハウジング11及びベーンロータ15を備えている。ハウジング11は、シューケーシング12の軸方向両端部にフロントプレート13及びリアプレート14を締結してなる。シューケーシング12は、ケーシング本体12a、シュー12b及びスプロケット部12cを有している。複数のシュー12bは、円筒状のケーシング本体12aにおいて回転方向に所定間隔ずつあけた箇所から、径方向内側へ突出している。回転方向において隣り合うシュー12bの間には、それぞれ収容室20が形成されている。
スプロケット部12cは、タイミングチェーン(図示しない)を介してクランク軸と連繋する。かかる連繋により内燃機関の回転中は、クランク軸からスプロケット部12cへと機関トルクが伝達されることで、ハウジング11が当該クランク軸と連動して一定方向(図2の時計方向)に回転する。
ベーンロータ15は、ハウジング11内に同軸上に配置されている。ベーンロータ15は、回転軸15a及びベーン15bを有している。円筒状の回転軸15aは、カム軸2に対して同軸上に固定されている。かかる固定によりベーンロータ15は、カム軸2と連動して一定方向(図2の時計方向)に回転可能且つハウジング11に対して相対回転可能となっている。複数のベーン15bは、回転軸15aにおいて回転方向に所定間隔ずつあけた箇所から径方向外側へ突出し、それぞれ対応する収容室20に収容されている。各ベーン15bは、それぞれ対応する収容室20を分割することで、複数の進角室22と複数の遅角室23とをハウジング11内にて回転方向に区画している。本実施形態において各ベーン15bは、回転方向後側に隣接するシュー12bとの間に進角室22を形成し、回転方向前側に隣接するシュー12bとの間に遅角室23を形成している。
一つのベーン15bには、内燃機関の停止時にリアプレート14のロック孔14aに嵌合することでハウジング11に対するベーンロータ15の回転位相をロックするロック部材16が、保持されている。このロック部材16は、内燃機関の始動時にロック孔14aから離脱することで内燃機関の定常運転時には回転位相の変化を許容する。
こうした構成により駆動部10では、内燃機関の定常運転に伴って、各進角室22及び各遅角室23に対する作動油の入出により回転位相が変化し、当該回転位相に応じたバルブタイミングが実現されることになる。具体的には、各進角室22が作動油の導入により容積拡大すると共に、各遅角室23が作動油の排出により容積縮小することで、回転位相が進角側へと変化し、それに応じてバルブタイミングが進角する。一方、各遅角室23が作動油の導入により容積拡大すると共に、各進角室22が作動油の排出により容積縮小することで、回転位相が遅角側へと変化し、それに応じてバルブタイミングが遅角する。
以上の駆動部10に対して制御部30は、図1〜4に示すように、供給通路40、ドレン通路41、進角通路42、遅角通路43、制御弁50及び制御回路90を備えている。供給通路40は、「供給源」としてのポンプ4の吐出口と連通することで、ドレンパン5から同ポンプ4の吸入口へと吸入される作動油が吐出供給されるようになっている。ここでポンプ4は、内燃機関のクランク軸の回転により駆動されるメカポンプであり、当該回転中は、ポンプ4から供給通路40へ作動油が継続的に供給されることとなる。複数のドレン通路41は、ドレン回収部としてのドレンパン5と共に大気に開放されて、当該ドレンパン5へ作動油を排出可能となっている。複数の進角通路42は、それぞれ対応する進角室22と連通している。複数の遅角通路43は、それぞれ対応する遅角室23と連通している。
制御弁50は、ソレノイド51への通電により発生する駆動力と、スプリング52の発生する復原力とを利用して、スプール53をスリーブ54内にて往復駆動する電磁駆動式スプール弁である。制御弁50においてスリーブ54には、供給ポート60、ドレンポート61、進角ポート62及び遅角ポート63が設けられている。ここで、供給ポート60は供給通路40と連通し、ドレンポート61はドレン通路41と連通し、進角ポート62は進角通路42と連通し、遅角ポート63は遅角通路43と連通している。制御弁50は、ソレノイド51への通電に応じてスプール53の移動位置(以下、単に「スプール移動位置」という)を変化させることにより、これらポート60,61,62,63間の接続状態を切り替える。
制御回路90は、例えばマイクロコンピュータ等を主体に構成される電子回路であり、制御弁50のソレノイド51及び内燃機関の各種電装品(図示しない)と電気接続されている。制御回路90は、内部メモリに記憶のコンピュータプログラムに従って、ソレノイド51への通電を含む内燃機関の回転を制御する。
(変動トルク)
次に、ベーンロータ15に作用する変動トルクについて説明する。
内燃機関の回転中は、カム軸2により開閉駆動される吸気弁からのスプリング反力等に起因して生じる変動トルクが、当該カム軸2を通じて駆動部10のベーンロータ15へと作用する。ここで、図5に示すように変動トルクは、ハウジング11に対する進角側に作用する負トルクと、ハウジング11に対する遅角側に作用する正トルクとの間において交番変動するものである。
尚、変動トルクは、例えば正トルクのピークトルクT+が負トルクのピークトルクT−よりも大きくなることにより、平均トルクが正トルク側に偏るものであってもよい。あるいは、変動トルクは、正トルクのピークトルクT+が負トルクのピークトルクT−と実質的に等しくなることにより、平均トルクが実質的に零となるものであってもよい。
(詳細構成)
次に、バルブタイミング調整装置1の詳細構成について説明する。
図1,2に示すようにカム軸2は、ベーンロータ15をハウジング11のリアプレート14側からフロントプレート13側へと同軸上に貫通し、当該フロントプレート13よりも突出した突出部2aを内燃機関の軸受6により軸支されている。カム軸2は、突出部2aの端面に開口する軸方向孔2bを、円筒孔状に形成している。この軸方向孔2bに円筒状のスリーブ54が同軸上に挿入されることで、制御弁50の一部がベーンロータ15の内周側にてカム軸2に内蔵されている。
ここで本実施形態では、金属製カム軸2のうち突出部2aよりもリアプレート14側の固定部2cが金属製ベーンロータ15の回転軸15aに圧入固定され、金属製スプール53及び金属製スプリング52を収容する金属製スリーブ54が当該軸2の孔2bに螺子固定されている(図6も参照)。こうした固定形態によりスリーブ54は、連動回転要素2,15及び収容要素53,52と一体になって、周方向に回転する。したがって、内燃機関の固定節(例えばチェーンカバー)に装着されるソレノイド51において、円筒状のスプール53を同軸上に往復駆動するための駆動軸51aに対しては、当該スプール53が摺動回転可能となっている。
制御弁50においてスリーブ54は、ポート60,61,62,63をそれぞれ所定数ずつ、有している。ここで、図6に示すように複数の供給ポート60は、スリーブ54の周方向に所定間隔ずつをあけて配設されている。各供給ポート60は、スリーブ54の外周面54aに開口する円環溝状の供給開口70を介して、カム軸2の突出部2a及び軸受6を貫通する孔状供給通路40(図1も参照)に、連通している。
図2,6に示すように複数のドレンポート61は、供給ポート60の配設箇所からスリーブ54の軸方向に位置ずれした箇所に、同スリーブ54の周方向に所定間隔ずつをあけて配設されている。各ドレンポート61は、スリーブ54の外周面54aに開口する円環溝状のドレン開口71を介して、カム軸2の固定部2c及びベーンロータ15の回転軸15aを貫通する孔状ドレン通路41の複数(図1も参照)に、連通している。
図3,6に示すように複数の進角ポート62は、ドレンポート61の配設箇所から供給ポート60の配設箇所側へスリーブ54の軸方向に位置ずれした箇所に、同スリーブ54の周方向に所定間隔ずつをあけて配設されている。各進角ポート62は、スリーブ54の外周面54aに開口する円環溝状の進角開口72を介して、カム軸2の固定部2c及びベーンロータ15の回転軸15aを貫通する孔状進角通路42の複数(図1も参照)に、連通している。
図4,6に示すように複数の遅角ポート63は、ドレンポート61の配設箇所から進角ポート62の配設箇所とは反対側へスリーブ54の軸方向に位置ずれした箇所に、同スリーブ54の周方向に所定間隔ずつをあけて配設されている。各遅角ポート63は、スリーブ54の外周面54aに開口する円環溝状の遅角開口73を介して、カム軸2の固定部2c及びベーンロータ15の回転軸15aを貫通する孔状遅角通路43の複数(図1も参照)に、連通している。
制御弁50において、図6に示すようにスプール53は、外周面53aに開口する円環溝状の連通通路55と、両端部56a,56b及び中間部56cをそれぞれ同外周面53aに開口させてなる略円筒孔状の接続通路56とを、有している。
以上の構成から、図7に示す進角モードAのスプール移動位置では、連通通路55が各ドレンポート61及び各遅角ポート63と接続される。それと共に、進角モードAのスプール移動位置では、接続通路56の一端部56aが各供給ポート60と接続され、同通路56の中間部56cが各進角ポート62と接続し、同通路56の他端部56bがスリーブ54により閉塞される。
一方、図8に示す遅角モードRのスプール移動位置では、連通通路55が各ドレンポート61及び各進角ポート62と接続される。それと共に、遅角モードRのスプール移動位置では、接続通路56の一端部56aが各供給ポート60と接続され、同通路56の中間部56cがスリーブ54により閉塞され、同通路56の他端部56bが各遅角ポート63と接続される。
制御弁50において、図1〜4に示すようにスプール53の接続通路56には、逆止弁80が内蔵されている。この逆止弁80は、本実施形態では図6に示すようにスプリングレス型であり、弁座81、ガイド82、ストッパ83及び弁部材84を組み合わせてなる。
弁座81は、接続通路56の壁面56dのうち端部56a側へ向かって縮径するテーパ面(円錐面)から、形成されている。ガイド82は、接続通路56の壁面56dのうち弁座81よりも端部56b側にて中間部56cをなす円筒面から、形成されている。ストッパ83は、接続通路56の壁面56dのうちガイド82よりも端部56b側にて弁座81と対向する段差面から、形成されている。全体として略有底円筒状を呈する金属製の弁部材84は、接続通路56のうちガイド82の内周側となる中間部56cに収容され、軸方向に往復移動可能となっている。
本実施形態において、例えば平板のプレス加工等により形成される弁部材84は、図6,9に示すように、球面板部85、円環部86及び橋絡部87を有している。弁部材84において底側の軸方向端部を形成する球面板部85は、弁座81側へ向かって凸となる部分球面状の凸側板面85aと、当該凸側板面85aに向かって凹む部分球面状の凹側板面85bとを、有している。凸側板面85a及び凹側板面85bは、互いに同軸上の円形輪郭をもって形成され、それら両板面85a,85b間における球面板部85の厚さが、全体に亘って実質均一に設定されている。そして、特に本実施形態の凸側板面85aは、同軸上に配置される弁座81をなす円錐面に対して図6の如く周方向全域にて線接触するように、当該弁座81に着座する。
図6,9に示すように、弁部材84において開口側の軸方向端部を形成する円環部86は、ガイド82により軸方向に摺動案内される円筒面状の外周面86aと、当該外周面86aよりも小径円筒面状の内周面86bとを、有している。外周面86a及び内周面86bの間における円環部86の厚さは、全体に亘って実質均一に且つ球面板部85の厚さと実質同一に設定されている。そして、特に本実施形態の円環部86は、円形輪郭を有する球面板部85に対して同軸上の内周面86bが大径に形成されることで、図10に示すように、球面板部85の円環部86側への軸方向投影85c(同図のクロスハッチング部分)よりも外周側に位置している。
図6,9に示すように、弁部材84の軸方向中間部を形成する三つの橋絡部87は、球面板部85及び円環部86の共通の周方向に互いに等間隔をあけて形成され、それら球面板部85及び円環部86間を橋絡している。各橋絡部87は、図9に詳細に示すように、軸方向の球面板部85側に第一橋絡板部88を有し、軸方向の円環部86側に第二橋絡板部89を有している。
ここで第一橋絡板部88は、球面板部85の凸側板面85aに連続する部分球面状の外周面88aと、同球面板部85の凹側板面85bに連続する部分球面状の内周面88bとを、有している。外周面88a及び内周面88bがそれぞれ凸側板面85a及び凹側板面85bと実質同一の曲率半径をもって形成されることで、それら周面88a,88b間における第一橋絡板部88の厚さは、全体に亘って実質均一に且つ球面板部85の厚さと実質同一に設定されている。
また、第二橋絡板部89は、円環部86の外周面86aに連続する部分円筒面状の外周面89aと、同円環部86の内周面86bに連続する部分円筒面状の内周面89bとを、有している。外周面89a及び内周面89bがそれぞれ外周面86a及び内周面86bと実質同一径をもって形成されることで、それら周面89a,89b間における第二橋絡板部89の厚さは、全体に亘って実質均一に且つ円環部86の厚さと実質同一(即ち、球面板部85の厚さとも実質同一)に設定されている。
このような各橋絡部87につき、球面板部85及び円環部86の共通周方向においては、第一橋絡板部88の側面88cと第二橋絡板部89の側面89cとが、軸方向に沿って互いに連続する平坦面状に形成されている。そして、これら側面88c,89cにより各橋絡部87の間には、球面板部85の外周側から円環部86にまで至るスリット87aが、形成されているのである。
以上の構成により逆止弁80は、接続通路56において弁座81を挟んだ端部56a側及び端部56b側の圧力関係に応じて、作動する。具体的に、接続通路56において弁座81を挟んで端部56a側が端部56b側よりも高圧となるときには、図7,8の各分図(a)の如く弁部材84がストッパ83に係止されるまで接続通路56を端部56b側へ移動して、凸側板面85aを弁座81から離座させることで、逆止弁80が開弁する。したがって、図7(a)に示す進角モードAの接続通路56では、逆止弁80の開弁により、各供給ポート60から各進角ポート62側へ向かう作動油の流通が許容される。また、図8(a)に示す遅角モードRの接続通路56では、逆止弁80の開弁により、各供給ポート60から各遅角ポート63側へ向かう作動油の流通が許容される。
一方、接続通路56において弁座81を挟んで端部56b側が端部56a側よりも高圧となるときには、図7,8の各分図(b)の如く弁部材84が接続通路56を端部56a側へ移動して、凸側板面85aを弁座81に着座させることで、逆止弁80が閉弁する。したがって、図7(b)に示す進角モードAの接続通路56では、逆止弁80の閉弁により、各進角ポート62から各供給ポート60側へ向かう作動油の流通が規制される。また、図8(b)に示す遅角モードRの接続通路56では、逆止弁80の閉弁により、各遅角ポート63から各供給ポート60側へ向かう作動油の流通が規制される。
(バルブタイミング調整作動)
次に、バルブタイミング調整装置1によるバルブタイミングの調整作動について説明する。
ポンプ4から作動油の供給が継続される内燃機関の定常運転時には、運転状態に適したバルブタイミングを実現するように制御回路90がソレノイド51への通電を制御することで、スプール移動位置が選択される。その結果、各進角室22及び各遅角室23に対する作動油の入出が、選択されたスプール移動位置に応じて制御される。そこで、以下では、定常運転時における各モードA,Rでのバルブタイミング調整作動を、個別に説明する。尚、内燃機関の定常運転の開始時には、各進角室22及び各遅角室23が個々の容積に応じた量の作動油により満たされた状態となっている。
(1) 進角モードA
内燃機関の定常運転時において実回転位相が目標回転位相に対する許容偏差より遅角側にある等の運転条件が成立すると、図7に示す進角モードAのスプール移動位置が選択される。このスプール移動位置では、各進角通路42を通じて各進角室22と連通する各進角ポート62は、供給通路40と連通する各供給ポート60に対し、接続通路56を介して接続される。それと共に、各遅角通路43を通じて各遅角室23と連通する各遅角ポート63は、各ドレン通路41との連通により大気開放された各ドレンポート61に対し、連通通路55を介して接続される。
こうした接続形態下、各進角室22を容積拡大させる負トルクが作用するときには、それら各進角室22に負圧が発生する。これにより、各進角ポート62を通して各進角室22と繋がる接続通路56では、図7(a)の如く逆止弁80が開弁して、それら各進角ポート62側へと向かう作動油の流通が許容される。その結果、ポンプ4から各供給ポート60に供給される作動油は、接続通路56から各進角ポート62を経て、各進角室22に導入されることとなる。また同時に、各遅角室23の作動油は、各遅角ポート63から連通通路55及び各ドレンポート61を経て、各ドレン通路41に排出されることとなる。これらのことから、バルブタイミングを進角させるように回転位相が進角側へと変化するのである。
また、変動トルクの向きが反転して、各進角室22を容積縮小させる正トルクが作用するときには、それら各進角室22から作動油が各進角ポート62を通じて接続通路56に押し出される。これにより接続通路56では、図7(b)の如く逆止弁80が閉弁して、各進角ポート62から各供給ポート60側へと向かう作動油の流通が規制される。その結果、各進角室22からの作動油の排出は止められることになるので、各遅角室23を容積拡大させて各ドレン通路41への作動油の排出を阻害するような回転位相の戻りが、正トルクの作用に拘らず抑制されるのである。
(2) 遅角モードR
内燃機関の定常運転時において実回転位相が目標回転位相に対する許容偏差より進角側にある等の運転条件が成立すると、図8に示す遅角モードRのスプール移動位置が選択される。このスプール移動位置では、各遅角通路43を通じて各遅角室23と連通する各遅角ポート63は、供給通路40と連通する各供給ポート60に対し、接続通路56を介して接続される。それと共に、各進角通路42を通じて各進角室22と連通する各進角ポート62は、各ドレン通路41との連通により大気開放された各ドレンポート61に対し、連通通路55を介して接続される。
こうした接続形態下、各遅角室23を容積拡大させる正トルクが作用するときには、それら各遅角室23に負圧が発生する。これにより、各遅角ポート63を通して各遅角室23と繋がる接続通路56では、図8(a)の如く逆止弁80が開弁して、それら各遅角ポート63側へと向かう作動油の流通が許容される。その結果、ポンプ4から各供給ポート60に供給される作動油は、接続通路56から各遅角ポート63を経て、各遅角室23に導入されることとなる。また同時に、各進角室22の作動油は、各進角ポート62から連通通路55及び各ドレンポート61を経て、各ドレン通路41に排出されることとなる。これらのことから、バルブタイミングを遅角させるように回転位相が遅角側へと変化するのである。
また、変動トルクの向きが反転して、各遅角室23を容積縮小させる負トルクが作用するときには、それら各遅角室23から作動油が各遅角ポート63を通じて接続通路56に押し出される。これにより接続通路56では、図8(b)の如く逆止弁80が閉弁して、各遅角ポート63から各供給ポート60側へと向かう作動油の流通が規制される。その結果、各遅角室23からの作動油の排出は止められることになるので、各進角室22を容積拡大させて各ドレン通路41への作動油の排出を阻害するような回転位相の戻りが、負トルクの作用に拘らず抑制されるのである。
(作用効果)
以上説明した装置1において逆止弁80は、スプリングの復原力を弁部材84に与えていないので、弁部材84を弁座81から離座させるときの開弁速度も、弁部材84を弁座81に着座させるときの閉弁速度も、作動油の圧力に依存する。ここで弁部材84の球面板部85において、弁座81に対して離着座する凸側板面85aと、その反対側の凹側板面85bとは、円形輪郭の部分球面状に形成されることで表面積が確保され得ているので、作動油の圧力を受け易い。かかる受圧作用によれば、開弁速度を高めて回転位相を素早く変化させると共に、閉弁速度を高めて回転位相の戻りを素早く抑制することができるので、回転位相に応じたバルブタイミングの調整応答性を向上させることが可能となる。
さらに、装置1の弁部材84において円環部86は、ガイド82が案内する外周面86aとは反対側の内周面86bを球面板部85よりも大径に形成されて、スリット87aを間に挟む三つの橋絡部87により、当該球面板部85に対して同軸上に橋絡されている。かかる構成によれば、弁座81からの弁部材84の離座状態で接続通路56を流通する作動油のうち、球面板部85の円形輪郭の外周側から各橋絡部87間のスリット87aに通過する作動油は、当該円形輪郭よりも大径となる円環部86の内周側を衝突なく抜け得る。ここで特に、球面板部85の円環部86側への軸方向投影85cよりも外周側に位置する円環部86は、球面板部85の外周側からスリット87aへと通過した作動油に対する衝突抑制作用の発揮を確固たるものとして、当該作動油の圧損を十分に低減し得る。故に、進角モードA及び遅角モードRでは、各進角ポート62又は各遅角ポート63を通じた作動油の導入を各進角室22又は各遅角室23へと迅速に行って、素早い回転位相変化を確実に実現することができるので、バルブタイミングの調整応答性を向上させることが可能となる。
加えて、装置1の弁部材84によると、各橋絡部87の第一橋絡板部88において各周面88a,88bは、それぞれ対応する球面板部85の板面85a,85bに連続の部分球面状であるので、作動油の圧力を受け易い。また、各橋絡部87の第二橋絡板部89において、円環部86の外周面86aに連続の部分円筒面状の外周面89aは、ガイド82による案内作用を受け得ると共に、同円環部86の内周面86bに連続の部分円筒面状の内周面89bは、作動油の案内作用を発揮し得る。ここで特に、第二橋絡板部89の内周面89bによる作動油の案内作用は、弁座81からの弁部材84の離座状態にて、球面板部85の外周側から各橋絡部87間のスリット87aへと通過して円環部86の内周側に抜ける作動油流れを、妨げ難い。以上のことから、素早い回転位相変化と回転位相戻りの素早い抑制とを両立的に実現して、バルブタイミングの調整応答性を向上させることが可能となる。
さらに加えて、装置1の弁部材84によると、各橋絡部87において第一橋絡板部88の周方向の側面88cと第二橋絡板部89の周方向の側面89cとは、軸方向に沿って互いに連続の平坦面状に形成されることで、共同して作動油を当該軸方向に案内し得る。かかる案内作用により、弁座81からの弁部材84の離座状態にて球面板部85の外周側から各橋絡部87間のスリット87aへと通過する作動油は、軸方向の下流側となる円環部86の内周側に向かい易くなるので、圧損が十分に低減し得る。故に、素早い回転位相変化を確実に実現して、ルブタイミングの調整応答性を向上させることが可能となるのである。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的に橋絡部87としては、上述した特徴的構成の橋絡板部88,89から構成されるもの以外であってもよく、例えば外径差のある球面板部85及び円環部86の間を、軸方向に対して傾斜する複数の橋絡部87により、橋絡させてもよい。また、弁部材84の周方向における橋絡部87の形成数は、例えば図11に示す四つ等、適数に設定することができる。さらに、制御弁50については、スプール53及びスプリング52を収容するスリーブ54の少なくとも一部をベーンロータ15に直接に内蔵させてもよい。そして、本発明は、「動弁」としての吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外に、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、それら吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置にも、適用することができるのである。
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、2a 突出部、2b 軸方向孔、2c 固定部、4 ポンプ(供給源)、5 ドレンパン、6 軸受、10 駆動部、11 ハウジング、12 シューケーシング、12a ケーシング本体、12b シュー、12c スプロケット部、13 フロントプレート、14 リアプレート、14a ロック孔、15 ベーンロータ、15a 回転軸、15b ベーン、16 ロック部材、20 収容室、22 進角室、23 遅角室、30 制御部、40 供給通路、41 ドレン通路、42 進角通路、43 遅角通路、50 制御弁、51 ソレノイド、51a 駆動軸、52 スプリング、53 スプール、53a 外周面、54 スリーブ、54a 外周面、55 連通通路、56 接続通路、56a,56b 端部、56c 中間部、56d 壁面、60 供給ポート、61 ドレンポート、62 進角ポート、63 遅角ポート、70 供給開口、71 ドレン開口、72 進角開口、73 遅角開口、80 逆止弁、81 弁座、82 ガイド、83 ストッパ、84 弁部材、85 球面板部、85a 凸側板面、85b 凹側板面、85c 軸方向投影、86 円環部、86a 外周面、86b 内周面、87 橋絡部、87a スリット、88 第一橋絡板部、88a 外周面、88b 内周面、88c 側面、89 第二橋絡板部、89a 外周面、89b 内周面、89c 側面、90 制御回路

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランク軸と連動回転するハウジングと、
    前記内燃機関のカム軸と連動回転し、前記ハウジング内において進角室及び遅角室を回転方向に区画し、供給源から供給される作動液が前記進角室又は前記遅角室へ導入されることにより、前記ハウジングに対する回転位相が進角側又は遅角側へ変化するベーンロータと、
    前記進角室及び前記遅角室に対する作動液の入出を制御する制御弁とを、備え、
    前記クランク軸からのトルク伝達により前記カム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記回転位相を変化させる位相変化モードにおいて前記供給源から作動液が供給される供給ポートと、
    前記位相変化モードにおいて前記進角室及び前記遅角室のうち一方に作動液を導入する導入ポートと、
    前記位相変化モードにおいて前記供給ポート及び前記導入ポートに接続される接続通路と、
    前記位相変化モードにおいて弁部材が弁座から離座することにより、前記接続通路において前記供給ポートから前記導入ポート側へ向かう作動液の流通を許容する一方、前記位相変化モードにおいて前記弁部材が前記弁座に着座することにより、前記接続通路において前記導入ポートから前記供給ポート側へ向かう作動液の流通を規制するスプリングレス逆止弁とが、前記制御弁に設けられ、
    前記弁部材は、
    凸側及び凹側の両板面が円形輪郭の部分球面状に形成され、当該凸側板面が前記弁座に対して離着座する球面板部と、
    内周面が前記球面板部よりも大径に形成され、外周面が前記接続通路の壁面により案内される円環部と、
    周方向に互いに間をあけて形成され、前記球面板部に対して前記円環部を同軸上に橋絡する複数の橋絡部とを、有することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記円環部は、前記球面板部の前記円環部側への軸方向投影よりも外周側に位置することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 各前記橋絡部は、
    前記球面板部の前記凸側板面に連続する部分球面状の外周面、並びに前記球面板部の前記凹側板面に連続する部分球面状の内周面を、形成する第一橋絡板部と、
    前記円環部の前記外周面に連続する部分円筒面状の外周面、並びに前記円環部の前記内周面に連続する部分円筒面状の内周面を、形成する第二橋絡板部とを、有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 各前記橋絡部において前記第一橋絡板部の周方向の側面と前記第二橋絡板部の周方向の側面とは、軸方向に沿って互いに連続する平坦面状に形成されることを特徴とする請求項3に記載のバルブタイミング調整装置。
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