JP5152005B2 - フィルタ装置および燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
従来より、例えばディーゼルエンジン用の燃料噴射装置として知られるコモンレール式燃料噴射装置は、燃料供給ポンプから供給された燃料を蓄圧すると共に、この蓄圧された燃料を複数のインジェクタに分配供給するコモンレールを備え、インジェクタから所定のタイミングでエンジンの気筒に燃料を噴射供給するように構成されている。
このようなコモンレール式燃料噴射装置では、インジェクタの各部(少なくともインジェクタの内部に設けられる燃料溜まり室、圧力制御室、ノズル噴孔部等)に異物が入らないように、燃料中に含まれる異物を除去するフィルタを燃料導入通路内に設置している。
このMHF100は、内部に燃料流路102が形成される筒壁部103を有している。この筒壁部103には、内周面と外周面とを連通する複数の細孔104が形成されている。そして、MHF100に形成された細孔104の孔径を除去したい異物よりも小さく形成することで、インジェクタの燃料入口部に流入した燃料中に含まれる異物を確実に除去するように構成されている。
ところが、特許文献1及び2に記載のMHF100においては、細孔104よりも大きな異物を除去する場合には大変有効であるが、一旦MHF100の筒壁部103内に捕集された異物が細孔104付近で滞留し堆積すると、異物により細孔104が詰まったり、異物が細孔104を塞いでしまったりする可能性がある。
このようにMHF100の筒壁部103内に捕集された異物が細孔104に詰まったり、細孔104を塞いでしまったりするような異常が生じた場合、MHF100の筒壁部103よりも上流側と下流側との差圧によってMHF100の筒壁部103が破損する可能性がある(図5(b)参照)。その場合には、MHF100の筒壁部103内に捕捉されていた多量の異物が放出され、それらの異物がインジェクタの摺動部や弁部に入り込んでしまう。
フィルタの中に入れられたボールは、例えば流体の圧力脈動または流体制御弁の開閉に伴い、フィルタ内を不規則に動き回る。これにより、フィルタに捕集された異物が細孔に詰まったり、細孔を塞いでしまったりした場合でも、細孔に詰まった異物や細孔を塞いだ異物、更に、フィルタ内を浮遊している異物をボールにより粉砕することが可能となる。
これによって、フィルタが破損する等の不具合の発生を抑制することができる。
また、本発明によれば、フィルタの閉塞端側に底部を有している。なお、フィルタの底部は、フィルタの筒部と比べて強度が低いので、フィルタの底部に細孔を形成しないことが望ましい。
さらに、本発明によれば、フィルタの閉塞端側に設けられた底部とフィルタの筒部に設けられた絞り部との間の空間内にボールを閉じ込めることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、フィルタ(の筒部)よりも柔らかい材料によりボールを形成することにより、ボールがフィルタに衝突してもフィルタが破損する等の不具合の発生を抑制することが可能となる。
これによって、フィルタに捕集された異物が、フィルタよりも流体流方向の下流側に設けられる摺動部や弁部に流れ込まなくなる。
これによって、フィルタが破損する等の不具合の発生を抑制することができるので、燃料噴射装置の摺動部や弁部に異物が流れ込まなくなる。したがって、燃料噴射装置の経時変化(経時劣化:噴射孔の孔径の増大化)が進行したり、燃料噴射装置の摺動不良に伴う動作不良が発生したり、インジェクタが故障(全量噴射)したりする等の不具合の発生を抑制することができる。
本発明は、フィルタ内に捕捉された異物が細孔に詰まったり、異物が細孔を塞いでしまったりした場合でも、フィルタが破損する等の不具合の発生を抑制するという目的を、複数の細孔が形成された有底筒状のフィルタの中にボールを移動自在に収納し、かつフィルタの閉塞端側に設けられた底部とフィルタの筒部に設けられた絞り部との間の空間内にボールを閉じ込めることで実現した。また、仮にフィルタが破損した場合でも、フィルタに捕集された異物が例えば流体制御弁または流体制御装置または燃料噴射弁または燃料噴射装置の摺動部等に流れ込まないようにするという目的を、有底筒状のフィルタの中に入れたボールによりフィルタよりも流体流方向の下流側の流体通路を塞ぐことで実現した。
なお、以下の各実施例において、実施例1は本発明が適用されてない参考例を示し、実施例2は本発明が適用された具体例を示すものである。
図1ないし図3は実施例1の説明に供するもので、図1はディーゼルエンジン用の燃料噴射弁(インジェクタ)を示した図である。
コモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンクから燃料フィルタを介して低圧燃料を汲み上げる周知の構造のフィードポンプ(低圧燃料ポンプ)を内蔵したサプライポンプ(高圧燃料ポンプ)と、このサプライポンプの吐出口から高圧燃料が導入されるコモンレールと、このコモンレールの各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数個のインジェクタ(燃料噴射弁)と、燃料タンクから複数個のインジェクタまで延びる燃料供給配管と、サプライポンプ、コモンレールおよび各インジェクタ等の燃料供給機器(燃料噴射機器)から溢流または排出された余剰燃料を燃料タンクに戻す燃料戻し配管とを備えている。
ここで、コモンレール式燃料噴射システムは、コモンレールの内部に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタを介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
電磁弁は、エンジン制御ユニット(ECU)から印加されるインジェクタ駆動電流によって電子制御されるように構成されている。これにより、インジェクタから燃料噴射される燃料噴射量および噴射時期が制御される。
また、燃料噴射ノズルのロアボディ4は、コモンレールより分岐する複数の分岐配管の燃料流方向の下流端に接続される円筒状の配管継ぎ手を有している。この配管継ぎ手の内部には、コモンレールからインジェクタの各部に導入される燃料中に含まれる異物を除去するフィルタ装置が設置されている。このフィルタ装置は、インジェクタの燃料入口部に相当する燃料導入通路(燃料流路孔:流体通路)6に形成されたフィルタ装着孔7内に組み付けられた金属製のマルチホールフィルタ(以下MHFと呼ぶ)9を備えている。このMHF9は、有底円筒状の第1、第2筒壁部11、12を有している。そして、第2筒壁部12には、MHF9の内周面と外周面とを連通する複数の細孔13が形成されている。また、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中には、複数個の異物破砕用セラミックボール(以下ボールと呼ぶ)14〜16が挿入されている。
なお、本実施例のフィルタ装置の詳細は後述する。
電磁弁は、燃料噴射ノズルのロアボディ4の軸線方向の後端部に組み付けられるバルブシート(オリフィスプレート18)と、このオリフィスプレート18に対して着座、離脱することが可能なセラミックボールバルブ(電磁弁の弁体:以下ボールバルブと呼ぶ)20と、このボールバルブ20を開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動する電磁アクチュエータとによって構成されている。また、オリフィスプレート18には、内部に通過する燃料の流量を調節する入口側、出口側オリフィスが形成されている。なお、出口側オリフィスは、電磁弁の弁孔を構成している。
電磁石は、通電されると周囲に磁束を発生するソレノイドコイル(電磁コイル)22、この電磁コイル22に接続される外部接続端子(ターミナル)23、および電磁コイル22に励磁電流(インジェクタ駆動電流)が流れると磁化されるステータ24等によって構成されている。
電磁石のステータ24の磁極面に所定のギャップを隔てて対向配置されるアーマチャ21は、内部にコイルスプリング25を収容する円筒状のストッパ26によりフルリフト位置が規制されている。また、アーマチャ21のステータ側に対して逆側には、バルブボディ17の軸線方向に延びる摺動孔内に摺動自在に支持されるシャフト27が一体的に形成されている。また、コイルスプリング25は、ボールバルブ20およびアーマチャ21をオリフィスプレート18の弁座に押し付ける方向(閉弁作動方向)に付勢するバルブ付勢手段である。
燃料噴射ノズルのノズルニードル1は、ノズルボディ3の軸線方向に延びる摺動孔内に摺動自在に支持される胴体部(径大部)33、およびこの径大部33の図示下端部から軸線方向に延びる軸方向部(径小部)34を有し、ノズルボディ3のシート面に対して着座、離脱して、ノズル噴孔部(複数の噴射孔)を閉鎖、開放する。つまり、ノズルニードル1は、複数の噴射孔を開閉する。このノズルニードル1の先端部には、概略1段または概略2段の円錐形状面が設けられており、1つの円錐形状面または2つの円錐形状面間に設けられる円環状の稜線(エッジ)またはその近傍には、ノズルボディ3のシート面に液密的に接触(着座)するシート部が形成されている。
コマンドピストン2は、ロアボディ4の軸線方向に延びる摺動孔内に摺動自在に支持される胴体部(径大部)35を有し、ノズルニードル1と連動して図示上下方向に動作する。
また、ロアボディ4の軸線方向の図示上端側には、コマンドピストン2の径大部35が摺動する摺動孔(ピストンガイド)が形成されている。また、ロアボディ4の軸線方向の図示下端側には、ロアボディ4の軸線方向に延びる軸方向孔(スプリング収納室)が形成されている。
そして、ノズルボディ3、ロアボディ4およびチップパッキン31の内部には、配管継ぎ手のインレットポート5から、燃料導入通路6を経て、高圧燃料が導入される燃料導入通路41〜45が形成されている。これらの燃料導入通路41〜45は、フィルタ装置を内蔵する燃料導入通路6の下流端よりも燃料流方向の下流側の流体通路(燃料供給通路)を構成している。また、燃料導入通路41〜45は、インジェクタの各部(インジェクタの内部に設けられる燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に高圧燃料を導入(供給)するための高圧燃料通路である。
圧力制御室52は、ロアボディ4の軸線方向の後端側(図示上端側)に形成されている。この圧力制御室52は、オリフィスプレート18に形成された入口側オリフィスを介して燃料導入通路41、42に連通している。また、圧力制御室52は、オリフィスプレート18の中央部に形成された出口側オリフィスを介してバルブボディ17に形成された燃料排出通路54に連通している。燃料排出通路54は、ロアボディ4の摺動孔の側方に形成された燃料排出通路55に連通している。
また、ロアボディ4の内部には、ノズルボディ3の摺動孔、ロアボディ4の摺動孔、チップパッキン31の軸方向孔から溢流または排出された余剰燃料、あるいは燃料排出通路54、55から排出された余剰燃料を回収する燃料回収通路56が形成されている。
燃料回収通路56内に流入した余剰燃料は、燃料戻し配管を経て燃料タンクに戻される。
また、燃料導入通路6は、インレットポート5から燃料導入通路41に高圧燃料を導入する第1燃料導入通路(第1流体通路)である。この燃料導入通路6の下流端を除く燃料導入通路6の大部分には、MHF9を装着するフィルタ装着孔7が形成されている。なお、フィルタ装着孔7の開放端側には、MHF9を圧入嵌合により固定するための圧入孔が形成されている。
また、燃料導入通路41〜45のうちの燃料導入通路41は、燃料導入通路6の下流端から燃料導入通路42、43に高圧燃料を導入する第2燃料導入通路(第2流体通路)であって、燃料導入通路6よりも通路断面積が小さくなっている。また、燃料導入通路41は、フィルタ装置よりも燃料流方向の下流側の流体通路であって、燃料導入通路41の通路断面積は、MHF9の中に収容されるボール14〜16の直径よりも小さくなっている。また、燃料導入通路6の下流端と燃料導入通路41の上流端との接続部には、滑らかに通路壁面を繋ぐためのテーパ状の段差面が形成されている。
フィルタ装置は、上述したように、有底中空円筒形状のMHF9と、このMHF9の第1、第2筒壁部(筒部)11、12の中に収容された複数個のボール14〜16とを備え、インジェクタの燃料入口部に相当する燃料導入通路6内に形成されているフィルタ装着孔7に設置(装着)されている。
MHF9は、一端(開放端)が開放され、他端(閉鎖端)が閉塞された有底中空円筒体(有底中空円筒形状のフィルタ本体)であって、例えばステンレス鋼等の金属材料により形成されている。このMHF9は、インジェクタの各部(燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に導入される燃料中に含まれる異物を捕捉するフィルタ本体(円筒部)を有している。このフィルタ本体は、内部に第1、第2燃料流路(流体流路)61、62が形成された中空円筒形状の第1、第2筒壁部(筒部)11、12を有している。
第1筒壁部11の内部には、ロアボディ4の配管継ぎ手に形成されるインレットポート5から開口部60を経て燃料が流入する第1燃料流路61が形成されている。また、第2筒壁部12の内部には、第1燃料流路61から燃料が流入する第2燃料流路62が形成されている。
第1筒壁部11は、第2筒壁部12よりも燃料流方向の上流側で、しかも開放端側(インレットポート側)に配置されて、第2筒壁部12よりも肉厚が厚い厚肉部である。この第1筒壁部11の外径は、燃料導入通路6に形成されているフィルタ装着孔7の孔径よりも大きく、フィルタ装着孔7の圧入孔壁面に圧入固定されている。
次に、本実施例のインジェクタの作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
インジェクタの電磁弁の電磁コイル22が通電されると、電磁コイル22およびステータ24よりなる電磁石に電磁力が発生する。この電磁石の電磁力によってステータ24の磁極面側にアーマチャ21が吸引される。
そして、アーマチャ21のステータ24の磁極面側への移動(リフト)に伴って、ボールバルブ20がオリフィスプレート18の弁座から離脱して、オリフィスプレート18の出口側オリフィスが開放される。したがって、圧力制御室52の内部に充満していた燃料は、圧力制御室52から出口側オリフィス→燃料排出通路54→燃料排出通路55→燃料回収通路56を経て燃料タンクに戻される。
そして、第3燃料流路63に流出した燃料は、燃料導入通路6の下流部、燃料導入通路41〜45を経由してインジェクタの各部(燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に導入(供給)される。
ここで、燃料中に含まれる異物は、細孔13の入口側、つまりMHF9の第2筒壁部12の内周側で捕捉される。MHF9の第2筒壁部12の内周側で捕捉された一部の異物は、燃料の流れにより第2筒壁部12の端部である底壁部66へ運ばれ、底壁部66の内周側に捕集される。
以上のように、本実施例のインジェクタは、インレットポート5から燃料導入通路6、41〜45を経て、インジェクタの各部(燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に導入される燃料中に含まれる異物を除去するフィルタ装置を、インジェクタの燃料入口部に相当する燃料導入通路6のフィルタ装着孔7内に設置している。
そして、フィルタ装置は、一端が開放され、他端が閉塞された有底中空円筒状のMHF9、およびこのMHF9のフィルタ本体の中に収納された複数個のボール14〜16等によって構成されている。また、MHF9のフィルタ本体は、インジェクタのインレットポート5から燃料が流入する第1、第2燃料流路61、62を内周側に形成する2つの第1、第2筒壁部11、12により構成されている。
そして、MHF9の第2筒壁部12には、少なくともノズル噴孔部(複数の噴射孔)の噴孔径よりも小さい孔径の細孔13が多数形成されている。これにより、燃料中に含まれる異物がMHF9の第1、第2筒壁部11、12の内周側、特に第2筒壁部12の内周側に捕捉され、燃料の流れにより底壁部66の内周側に捕集される。すなわち、細孔13の孔径よりも大きいサイズの異物がMHF9の第1、第2筒壁部11、12内に捕集される。
すなわち、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に、MHF9の第1、第2筒壁部11、12内を不規則に移動する複数個のボール14〜16を収納することにより、MHF9の第1、第2筒壁部11、12内に捕集された異物が細孔13に詰まったり、細孔13を塞いでしまったりした場合でも、細孔13に詰まった異物や細孔13を塞いだ異物、更に、MHF9の第1、第2筒壁部11、12内を浮遊している異物を、MHF9内を不規則に移動する複数個のボール14〜16により粉砕することができる。
なお、サプライポンプからインジェクタに供給される燃料の圧力脈動(圧送脈動)や、インジェクタの燃料噴射(複数の噴射孔の開閉)等を受けて、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中を複数個のボール14〜16が不規則に動き回るため、MHF9に特別な構造を持たせなくても、MHF9内を不規則に移動する複数個のボール14〜16により異物を粉砕することができる。
すなわち、本実施例のインジェクタは、フィルタ装置を収容する燃料導入通路6よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路41の通路断面積を、ボール14〜16の直径よりも小さくしている。これにより、仮にMHF9が破損しても、MHF9よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路41を、MHF9の中に入れたボール14〜16により塞ぐことができるので、上述したように、インジェクタの摺動部や弁部およびクリアランス53に異物が流れ込まなくなる。
したがって、インジェクタの摺動部や噴射孔が異物による摩耗等で傷付けられたり、また、インジェクタの摺動部や弁部に異物が噛み込んだりするという不具合の発生を抑制することができる。これにより、インジェクタの経時変化(経時劣化:噴射孔の孔径の増大化)が進行したり、インジェクタの摺動不良に伴う動作不良が発生したり、インジェクタが故障(全量噴射)したりする等の不具合の発生を抑制することができる。
そして、MHF9の第2筒壁部12には、少なくともノズル噴孔部(複数の噴射孔)の噴孔径よりも小さい孔径の細孔13が多数形成されている。これにより、燃料中に含まれる異物がMHF9の第2筒壁部12の内周側に捕捉され、燃料の流れにより底壁部66の内周側に捕集される。すなわち、細孔13の孔径よりも大きいサイズの異物がMHF9の第1、第2筒壁部11、12内に捕集される。
第2筒壁部12は、その閉鎖端側(第2燃料流路62の図示右端側)を閉塞する底壁部66を有している。
複数個のボール14〜16は、MHF9の絞り部64と底壁部66との間の空間内に移動自在に収納されている。
以上のように、本実施例のインジェクタにおいては、実施例1の効果に加えて、MHF9の第1筒壁部11の開放端側に設けられた絞り部64(内周突起65)とMHF9の第2筒壁部12の閉塞端側に設けられた底壁部66との間の空間内、つまりMHF9の第1、第2筒壁部11、12内に複数個のボール14〜16を閉じ込めることができる。
本実施例では、本発明のフィルタ装置を、燃料噴射弁(インジェクタ)の燃料入口部に相当する燃料導入通路(流体通路)6内に設置しているが、本発明のフィルタ装置を、燃料噴射弁(インジェクタ)の燃料導入通路(流体通路)41〜45内に設置しても良い。また、本発明のフィルタ装置を、サプライポンプ等の燃料噴射装置(燃料噴射機器)の燃料通路内に設置しても良い。また、本発明のフィルタ装置を、流体制御弁または流体制御装置の流体通路内に設置しても良い。
また、内部に燃料導入通路44が形成された円環状のチップパッキン31を設けなくても良い。
また、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に移動自在に収納されるボール14〜16の個数を、1個だけにしても構わないし、2個以上にしても構わない。
2 コマンドピストン
3 ノズルボディ
4 ロアボディ
6 燃料導入通路(流体通路)
7 フィルタ装着孔
9 MHF(マルチホールフィルタ、フィルタ本体)
11 MHF(フィルタ本体)の第1筒壁部(筒部)
12 MHF(フィルタ本体)の第2筒壁部(筒部)
13 MHF(フィルタ本体)の細孔(出口部)
14 ボール(異物破砕用セラミックボール)
15 ボール(異物破砕用セラミックボール)
16 ボール(異物破砕用セラミックボール)
41 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路)
42 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路、分岐通路)
43 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路、分岐通路)
44 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路)
45 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路)
60 MHF(フィルタ本体)の開口部(入口部)
61 MHF(フィルタ本体)の第1燃料流路(流体流路)
62 MHF(フィルタ本体)の第2燃料流路(流体流路)
63 MHF(フィルタ本体)の第3燃料流路(流体通路)
64 MHF(フィルタ本体)の絞り部
66 MHF(フィルタ本体)の底壁部(底部)
Claims (5)
- 複数の細孔が形成された有底筒状のフィルタを流体通路内に設置したフィルタ装置において、
前記フィルタの中に移動自在に収納されたボールを備えており、
前記フィルタは、その閉塞端側に底部を有すると共に、内部に流体流路が形成された筒部を有しており、
前記筒部は、前記ボールの直径よりも小さくなるように前記流体流路の流路断面積を絞る絞り部を有しており、
前記ボールは、前記底部と前記絞り部との間の空間内に移動自在に収納されていることを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項1に記載のフィルタ装置において、
前記ボールは、その直径が、前記複数の細孔の孔径よりも大きいことを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項1または請求項2に記載のフィルタ装置において、
前記ボールは、前記フィルタよりも柔らかい材料により形成されていることを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載のフィルタ装置において、
前記流体通路は、前記フィルタよりも流体流方向の下流側の通路断面積を、前記ボールの直径よりも小さくしたことを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載のフィルタ装置を燃料導入通路内に設置した燃料噴射装置。
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JP2010167351A (ja) | 2010-08-05 |
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