JP5152005B2 - フィルタ装置および燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体中に含まれる異物を除去するフィルタを流体通路内に設置したフィルタ装置に関するもので、特に燃料中に含まれる異物を除去するフィルタ装置を燃料導入通路内に設置した燃料噴射装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、例えばディーゼルエンジン用の燃料噴射装置として知られるコモンレール式燃料噴射装置は、燃料供給ポンプから供給された燃料を蓄圧すると共に、この蓄圧された燃料を複数のインジェクタに分配供給するコモンレールを備え、インジェクタから所定のタイミングでエンジンの気筒に燃料を噴射供給するように構成されている。
このようなコモンレール式燃料噴射装置では、インジェクタの各部(少なくともインジェクタの内部に設けられる燃料溜まり室、圧力制御室、ノズル噴孔部等)に異物が入らないように、燃料中に含まれる異物を除去するフィルタを燃料導入通路内に設置している。
ここで、インジェクタに内蔵されるフィルタには数種類あるが、その中で、図5(a)に示したように、中空有底円筒状のマルチホールフィルタ(MHF)100を燃料導入通路101内、特に燃料入口部に設置したインジェクタが存在する(例えば、特許文献1及び2参照)。
このMHF100は、内部に燃料流路102が形成される筒壁部103を有している。この筒壁部103には、内周面と外周面とを連通する複数の細孔104が形成されている。そして、MHF100に形成された細孔104の孔径を除去したい異物よりも小さく形成することで、インジェクタの燃料入口部に流入した燃料中に含まれる異物を確実に除去するように構成されている。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1及び2に記載のMHF100においては、細孔104よりも大きな異物を除去する場合には大変有効であるが、一旦MHF100の筒壁部103内に捕集された異物が細孔104付近で滞留し堆積すると、異物により細孔104が詰まったり、異物が細孔104を塞いでしまったりする可能性がある。
このようにMHF100の筒壁部103内に捕集された異物が細孔104に詰まったり、細孔104を塞いでしまったりするような異常が生じた場合、MHF100の筒壁部103よりも上流側と下流側との差圧によってMHF100の筒壁部103が破損する可能性がある(図5(b)参照)。その場合には、MHF100の筒壁部103内に捕捉されていた多量の異物が放出され、それらの異物がインジェクタの摺動部や弁部に入り込んでしまう。
例えばインジェクタのノズルニードルとノズルボディとの摺動部や弁部に異物が入り込んだり、また、インジェクタのノズルボディの先端に形成される噴射孔に異物が入り込んだりすると、インジェクタの摺動部や噴射孔が異物による摩耗等で傷付けられたり、また、ノズルニードルとノズルボディとの摺動部および弁部に異物が噛み込んだりする。これにより、インジェクタの経時変化(経時劣化:噴射孔の孔径の増大化)が進行したり、インジェクタの摺動不良に伴い動作不良が発生したり、インジェクタが故障(全量噴射)したりするという問題が生じる。
特開2004−122100号公報 特開2008−163811号公報
本発明の目的は、フィルタで捕捉された異物が細孔に詰まったり、異物が細孔を塞いでしまったりした場合でも、フィルタが破損する等の不具合の発生を抑制することのできるフィルタ装置および燃料噴射装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、フィルタで捕捉された異物が細孔に詰まったり、異物が細孔を塞いでしまったりした場合でも、フィルタが破損しないようにするという目的で、複数の細孔が形成された有底筒状のフィルタの中に(1個または複数個の)ボールを移動自在に収納している。
フィルタの中に入れられたボールは、例えば流体の圧力脈動または流体制御弁の開閉に伴い、フィルタ内を不規則に動き回る。これにより、フィルタに捕集された異物が細孔に詰まったり、細孔を塞いでしまったりした場合でも、細孔に詰まった異物や細孔を塞いだ異物、更に、フィルタ内を浮遊している異物をボールにより粉砕することが可能となる。
これによって、フィルタが破損する等の不具合の発生を抑制することができる。
また、本発明によれば、フィルタの閉塞端側に底部を有している。なお、フィルタの底部は、フィルタの筒部と比べて強度が低いので、フィルタの底部に細孔を形成しないことが望ましい。
さらに、本発明によれば、フィルタの閉塞端側に設けられた底部とフィルタの筒部に設けられた絞り部との間の空間内にボールを閉じ込めることが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、複数の細孔の孔径よりもボールの直径を大きくすることにより、フィルタ内を浮遊している、細孔の孔径よりも大きい異物を粉砕することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、フィルタ(の筒部)よりも柔らかい材料によりボールを形成することにより、ボールがフィルタに衝突してもフィルタが破損する等の不具合の発生を抑制することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、仮にフィルタが破損しても異物が例えば流体制御弁または流体制御装置または燃料噴射弁または燃料噴射装置の摺動部や弁部に流れ込まなくするという目的で、フィルタよりも流体流方向の下流側の流体通路の通路断面積を、ボールの直径よりも小さくしたことにより、仮にフィルタが破損しても、フィルタよりも流体流方向の下流側の流体通路を、有底筒状のフィルタの中に入れたボールにより塞ぐことが可能となる。
これによって、フィルタに捕集された異物が、フィルタよりも流体流方向の下流側に設けられる摺動部や弁部に流れ込まなくなる。
請求項5に記載の発明によれば、複数の細孔が形成された有底筒状のフィルタの中にボールを移動自在に収納したことにより、フィルタに捕集された異物が細孔に詰まったり、細孔を塞いでしまったりした場合でも、細孔に詰まった異物や細孔を塞いだ異物、更に、フィルタ内を浮遊している異物をボールにより粉砕することが可能となる。
これによって、フィルタが破損する等の不具合の発生を抑制することができるので、燃料噴射装置の摺動部や弁部に異物が流れ込まなくなる。したがって、燃料噴射装置の経時変化(経時劣化:噴射孔の孔径の増大化)が進行したり、燃料噴射装置の摺動不良に伴う動作不良が発生したり、インジェクタが故障(全量噴射)したりする等の不具合の発生を抑制することができる。
ディーゼルエンジン用の燃料噴射弁(インジェクタ)を示した断面図である(実施例1)。 インジェクタの燃料入口部に設置されたフィルタ装置を示した断面図である(実施例1)。 インジェクタの燃料入口部に設置されたフィルタ装置を示した断面図である(実施例1)。 インジェクタの燃料入口部に設置されたフィルタ装置を示した断面図である(実施例2)。 (a)、(b)はインジェクタの燃料入口部に設置されたマルチホールフィルタ(MHF)を示した断面図である(従来の技術)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、フィルタ内に捕捉された異物が細孔に詰まったり、異物が細孔を塞いでしまったりした場合でも、フィルタが破損する等の不具合の発生を抑制するという目的を、複数の細孔が形成された有底筒状のフィルタの中にボールを移動自在に収納し、かつフィルタの閉塞端側に設けられた底部とフィルタの筒部に設けられた絞り部との間の空間内にボールを閉じ込めることで実現した。また、仮にフィルタが破損した場合でも、フィルタに捕集された異物が例えば流体制御弁または流体制御装置または燃料噴射弁または燃料噴射装置の摺動部等に流れ込まないようにするという目的を、有底筒状のフィルタの中に入れたボールによりフィルタよりも流体流方向の下流側の流体通路を塞ぐことで実現した。
なお、以下の各実施例において、実施例1は本発明が適用されてない参考例を示し、実施例2は本発明が適用された具体例を示すものである。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は実施例1の説明に供するもので、図1はディーゼルエンジン用の燃料噴射弁(インジェクタ)を示した図である。
本実施例の内燃機関の燃料供給装置は、自動車等の車両のエンジンルームに搭載されるもので、複数の気筒を有するディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)によって構成されている。
コモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンクから燃料フィルタを介して低圧燃料を汲み上げる周知の構造のフィードポンプ(低圧燃料ポンプ)を内蔵したサプライポンプ(高圧燃料ポンプ)と、このサプライポンプの吐出口から高圧燃料が導入されるコモンレールと、このコモンレールの各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数個のインジェクタ(燃料噴射弁)と、燃料タンクから複数個のインジェクタまで延びる燃料供給配管と、サプライポンプ、コモンレールおよび各インジェクタ等の燃料供給機器(燃料噴射機器)から溢流または排出された余剰燃料を燃料タンクに戻す燃料戻し配管とを備えている。
ここで、コモンレール式燃料噴射システムは、コモンレールの内部に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタを介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
エンジンの各気筒毎に対応して搭載される複数個のインジェクタは、図1に示したように、コモンレールの内部に蓄圧された高圧燃料を、直接燃焼室内に霧状に噴射供給する直接噴射タイプの燃料噴射弁である。このインジェクタは、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズルと、この燃料噴射ノズルの弁体であるノズルニードル1およびこのノズルニードル1に連結するコマンドピストン2を開弁作動方向に駆動する電磁弁とにより構成された電磁式燃料噴射弁である。
電磁弁は、エンジン制御ユニット(ECU)から印加されるインジェクタ駆動電流によって電子制御されるように構成されている。これにより、インジェクタから燃料噴射される燃料噴射量および噴射時期が制御される。
燃料噴射ノズルは、複数の噴射孔を開閉するノズルニードル1と、このノズルニードル1の軸線方向の後端部(図示上端部)に連結されたコマンドピストン2と、ノズルニードル1を摺動自在に支持する摺動孔(軸方向孔)を有するノズルボディ3と、コマンドピストン2を摺動自在に支持する摺動孔(軸方向孔)を有するインジェクタボディ(以下ロアボディと呼ぶ)4とを備えている。
また、燃料噴射ノズルのロアボディ4は、コモンレールより分岐する複数の分岐配管の燃料流方向の下流端に接続される円筒状の配管継ぎ手を有している。この配管継ぎ手の内部には、コモンレールからインジェクタの各部に導入される燃料中に含まれる異物を除去するフィルタ装置が設置されている。このフィルタ装置は、インジェクタの燃料入口部に相当する燃料導入通路(燃料流路孔:流体通路)6に形成されたフィルタ装着孔7内に組み付けられた金属製のマルチホールフィルタ(以下MHFと呼ぶ)9を備えている。このMHF9は、有底円筒状の第1、第2筒壁部11、12を有している。そして、第2筒壁部12には、MHF9の内周面と外周面とを連通する複数の細孔13が形成されている。また、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中には、複数個の異物破砕用セラミックボール(以下ボールと呼ぶ)14〜16が挿入されている。
なお、本実施例のフィルタ装置の詳細は後述する。
ここで、インジェクタは、燃料噴射ノズルのハウジングであるロアボディ4と電磁弁のハウジングであるバルブボディ17との間にオリフィスプレート18を挟み込んだ状態で、ロアボディ4の軸線方向の後端部の外周にリテーニングナット19を締め付け固定することで、燃料噴射ノズルと電磁弁とが一体的に結合されている。
電磁弁は、燃料噴射ノズルのロアボディ4の軸線方向の後端部に組み付けられるバルブシート(オリフィスプレート18)と、このオリフィスプレート18に対して着座、離脱することが可能なセラミックボールバルブ(電磁弁の弁体:以下ボールバルブと呼ぶ)20と、このボールバルブ20を開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動する電磁アクチュエータとによって構成されている。また、オリフィスプレート18には、内部に通過する燃料の流量を調節する入口側、出口側オリフィスが形成されている。なお、出口側オリフィスは、電磁弁の弁孔を構成している。
電磁アクチュエータは、燃料噴射ノズルのロアボディ4との間にオリフィスプレート18を挟み込む円筒状のバルブボディ17、このバルブボディ17の中央部を軸線方向に貫通する摺動孔内に摺動自在に支持されるアーマチャ21、このアーマチャ21を引き寄せる電磁力を発生する円筒状の電磁石を有している。
電磁石は、通電されると周囲に磁束を発生するソレノイドコイル(電磁コイル)22、この電磁コイル22に接続される外部接続端子(ターミナル)23、および電磁コイル22に励磁電流(インジェクタ駆動電流)が流れると磁化されるステータ24等によって構成されている。
電磁石のステータ24の磁極面に所定のギャップを隔てて対向配置されるアーマチャ21は、内部にコイルスプリング25を収容する円筒状のストッパ26によりフルリフト位置が規制されている。また、アーマチャ21のステータ側に対して逆側には、バルブボディ17の軸線方向に延びる摺動孔内に摺動自在に支持されるシャフト27が一体的に形成されている。また、コイルスプリング25は、ボールバルブ20およびアーマチャ21をオリフィスプレート18の弁座に押し付ける方向(閉弁作動方向)に付勢するバルブ付勢手段である。
本実施例の燃料噴射ノズルは、内部にノズルニードル1を収容するノズルボディ3と、内部にコマンドピストン2を収容するロアボディ4との間にチップパッキン31を挟み込んだ状態で、ロアボディ4の軸線方向の前端部(図示下端部)の外周にリテーニングナット32を締め付け固定することで一体化されている。
燃料噴射ノズルのノズルニードル1は、ノズルボディ3の軸線方向に延びる摺動孔内に摺動自在に支持される胴体部(径大部)33、およびこの径大部33の図示下端部から軸線方向に延びる軸方向部(径小部)34を有し、ノズルボディ3のシート面に対して着座、離脱して、ノズル噴孔部(複数の噴射孔)を閉鎖、開放する。つまり、ノズルニードル1は、複数の噴射孔を開閉する。このノズルニードル1の先端部には、概略1段または概略2段の円錐形状面が設けられており、1つの円錐形状面または2つの円錐形状面間に設けられる円環状の稜線(エッジ)またはその近傍には、ノズルボディ3のシート面に液密的に接触(着座)するシート部が形成されている。
また、ノズルボディ3の軸線方向の先端側には、内部に円錐形状空間を形成する逆円錐形状のシート面(弁座)が設けられている。このシート面には、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に燃料を噴射するためのノズル噴孔部、つまり複数の噴射孔が設けられている。また、ノズルボディ3の軸線方向の図示上端側には、ノズルニードル1の径大部33が摺動する摺動孔(ニードルガイド)が形成されている。また、ノズルボディ3の軸線方向の図示下端側には、ノズルボディ3の軸線方向に延びる軸方向孔が形成されている。
コマンドピストン2は、ロアボディ4の軸線方向に延びる摺動孔内に摺動自在に支持される胴体部(径大部)35を有し、ノズルニードル1と連動して図示上下方向に動作する。
また、ロアボディ4の軸線方向の図示上端側には、コマンドピストン2の径大部35が摺動する摺動孔(ピストンガイド)が形成されている。また、ロアボディ4の軸線方向の図示下端側には、ロアボディ4の軸線方向に延びる軸方向孔(スプリング収納室)が形成されている。
なお、ロアボディ4の軸線方向の前端部とチップパッキン31の軸方向孔との間に形成されるスプリング収納室内には、コイルスプリング36が収容されている。このコイルスプリング36は、ノズルニードル1のシート部をノズルボディ3のシート面に押し付ける方向(閉弁作動方向)に付勢するニードル付勢手段である。
そして、ノズルボディ3、ロアボディ4およびチップパッキン31の内部には、配管継ぎ手のインレットポート5から、燃料導入通路6を経て、高圧燃料が導入される燃料導入通路41〜45が形成されている。これらの燃料導入通路41〜45は、フィルタ装置を内蔵する燃料導入通路6の下流端よりも燃料流方向の下流側の流体通路(燃料供給通路)を構成している。また、燃料導入通路41〜45は、インジェクタの各部(インジェクタの内部に設けられる燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に高圧燃料を導入(供給)するための高圧燃料通路である。
燃料溜まり室51は、ノズルボディ3の軸線方向の中央部に形成されている。この燃料溜まり室51は、燃料導入通路41、43〜45に連通している。また、燃料溜まり室51は、ノズルニードル1の径小部34の外周とノズルボディ3の軸方向孔の孔壁面との間に形成されるクリアランス(燃料通路)53に連通している。
圧力制御室52は、ロアボディ4の軸線方向の後端側(図示上端側)に形成されている。この圧力制御室52は、オリフィスプレート18に形成された入口側オリフィスを介して燃料導入通路41、42に連通している。また、圧力制御室52は、オリフィスプレート18の中央部に形成された出口側オリフィスを介してバルブボディ17に形成された燃料排出通路54に連通している。燃料排出通路54は、ロアボディ4の摺動孔の側方に形成された燃料排出通路55に連通している。
また、ロアボディ4の内部には、ノズルボディ3の摺動孔、ロアボディ4の摺動孔、チップパッキン31の軸方向孔から溢流または排出された余剰燃料、あるいは燃料排出通路54、55から排出された余剰燃料を回収する燃料回収通路56が形成されている。
燃料回収通路56内に流入した余剰燃料は、燃料戻し配管を経て燃料タンクに戻される。
ここで、燃料導入通路6、41、44〜45は、ロアボディ4の配管継ぎ手に形成されるインレットポート5から燃料溜まり室51に高圧燃料を供給するための第1燃料供給通路を構成している。また、燃料導入通路6、41、42は、インレットポート5から圧力制御室52に高圧燃料を供給するための第2燃料供給通路を構成している。
また、燃料導入通路6は、インレットポート5から燃料導入通路41に高圧燃料を導入する第1燃料導入通路(第1流体通路)である。この燃料導入通路6の下流端を除く燃料導入通路6の大部分には、MHF9を装着するフィルタ装着孔7が形成されている。なお、フィルタ装着孔7の開放端側には、MHF9を圧入嵌合により固定するための圧入孔が形成されている。
また、燃料導入通路41〜45のうちの燃料導入通路41は、燃料導入通路6の下流端から燃料導入通路42、43に高圧燃料を導入する第2燃料導入通路(第2流体通路)であって、燃料導入通路6よりも通路断面積が小さくなっている。また、燃料導入通路41は、フィルタ装置よりも燃料流方向の下流側の流体通路であって、燃料導入通路41の通路断面積は、MHF9の中に収容されるボール14〜16の直径よりも小さくなっている。また、燃料導入通路6の下流端と燃料導入通路41の上流端との接続部には、滑らかに通路壁面を繋ぐためのテーパ状の段差面が形成されている。
次に、本実施例のフィルタ装置の詳細を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。ここで、図2および図3はインジェクタの燃料入口部に設置されたフィルタ装置を示した図である。
フィルタ装置は、上述したように、有底中空円筒形状のMHF9と、このMHF9の第1、第2筒壁部(筒部)11、12の中に収容された複数個のボール14〜16とを備え、インジェクタの燃料入口部に相当する燃料導入通路6内に形成されているフィルタ装着孔7に設置(装着)されている。
MHF9は、一端(開放端)が開放され、他端(閉鎖端)が閉塞された有底中空円筒体(有底中空円筒形状のフィルタ本体)であって、例えばステンレス鋼等の金属材料により形成されている。このMHF9は、インジェクタの各部(燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に導入される燃料中に含まれる異物を捕捉するフィルタ本体(円筒部)を有している。このフィルタ本体は、内部に第1、第2燃料流路(流体流路)61、62が形成された中空円筒形状の第1、第2筒壁部(筒部)11、12を有している。
第1筒壁部11の開放端には、入口部としての開口部60が形成されている。
第1筒壁部11の内部には、ロアボディ4の配管継ぎ手に形成されるインレットポート5から開口部60を経て燃料が流入する第1燃料流路61が形成されている。また、第2筒壁部12の内部には、第1燃料流路61から燃料が流入する第2燃料流路62が形成されている。
第1筒壁部11は、第2筒壁部12よりも燃料流方向の上流側で、しかも開放端側(インレットポート側)に配置されて、第2筒壁部12よりも肉厚が厚い厚肉部である。この第1筒壁部11の外径は、燃料導入通路6に形成されているフィルタ装着孔7の孔径よりも大きく、フィルタ装着孔7の圧入孔壁面に圧入固定されている。
第2筒壁部12は、第1筒壁部11よりも燃料流方向の下流側で、しかも閉鎖端側に配置されて、第1筒壁部11よりも肉厚が薄い薄肉部である。この第2筒壁部12には、MHF9の第2筒壁部12の内外を連通する複数の細孔13が穿設されている。これらの細孔13は、第2筒壁部12を径方向(肉厚方向)に貫通する円形状の貫通孔で、後述する底壁部を除く第2筒壁部12のほぼ全面に均等に形成され、且つ孔径を除去しようとする異物(除去を希望する異物)よりも小さくなるように形成される。本実施例の複数の細孔13は、各細孔13の孔径を、少なくともノズル噴孔部(複数の噴射孔)の噴孔径よりも小さくすることで、第1燃料流路側から流入する燃料を通過させる間に燃料中に含まれる異物を捕捉する濾過孔として機能する。望ましくは、複数の細孔13は、隣設する3つの細孔13の中心が略正三角形に配置されるように形成する。このようにした場合、単位面積当たりの形成可能な細孔の個数を最大にすることができるので、複数の細孔13を効率よく配置して小型化を可能にすると共に、第2筒壁部12の強度の低下を防止することが可能となる。
ここで、MHF9の第2筒壁部12の外径は、燃料導入通路6のフィルタ装着孔7の孔径よりも小さくなっている。このため、フィルタ装着孔7の孔壁面と第2筒壁部12の外周面との間には、内部に第2燃料流路(内部燃料通路)62が形成される第2筒壁部12の周囲を取り囲むように円筒状の第3燃料流路(外部燃料通路)63が形成されている。これにより、第2筒壁部12に形成される複数の細孔13は、第2筒壁部12の内周面よりも内部側に形成される第2燃料流路(内部燃料通路)62と、第2筒壁部12の外周面よりも外部側に形成される第3燃料流路63とを連通する連通孔として機能する。
第2筒壁部12の閉鎖端側の端部(以下底壁部と呼ぶ)66は、第2燃料流路62の図示右端側を閉塞する閉塞部(底部)であり、半球面形状に形成されている。これにより、複数の細孔13を通過した後の第3燃料流路63の流路断面積は、底壁部66の外周において徐々に拡大する。すなわち、MHF9の閉鎖端側において、燃料導入通路6の中流部(第3燃料流路63)の流路断面積が急拡大することを抑制できるので、渦流が発生する等の不具合が抑制され、燃料導入通路6の中流部(第3燃料流路63)から燃料導入通路6の下流部に向かう燃料流の圧力損失を小さくすることが可能となる。
1個または複数個(例えば3個)のボール14〜16は、MHF9の第2筒壁部12よりも柔らかい材料(例えばセラミックスまたは金属材料)により形成されている。これらのボール14〜16は、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に移動自在に収納されている。そして、複数個のボール14〜16の直径は、MHF9の第2筒壁部12に形成される複数の細孔13の孔径よりも大きくなっている。また、複数個のボール14〜16の直径は、燃料導入通路6よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路41の通路断面積よりも大きくなっている。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のインジェクタの作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
インジェクタの電磁弁の電磁コイル22が通電されると、電磁コイル22およびステータ24よりなる電磁石に電磁力が発生する。この電磁石の電磁力によってステータ24の磁極面側にアーマチャ21が吸引される。
そして、アーマチャ21のステータ24の磁極面側への移動(リフト)に伴って、ボールバルブ20がオリフィスプレート18の弁座から離脱して、オリフィスプレート18の出口側オリフィスが開放される。したがって、圧力制御室52の内部に充満していた燃料は、圧力制御室52から出口側オリフィス→燃料排出通路54→燃料排出通路55→燃料回収通路56を経て燃料タンクに戻される。
以上の電磁弁自身の開弁動作に伴って、圧力制御室52内の燃料圧力(ノズルニードル1を押し下げる方向(閉弁方向)に作用する油圧力)が低下し、燃料溜まり室51内の燃料圧力(ノズルニードル1を押し上げる方向(開弁方向)に作用する油圧力)が、圧力制御室52内の燃料圧力にコイルスプリング36の付勢力(ノズルニードル1を押し下げる方向(閉弁方向)に作用する付勢力)を加えた合力よりも大きくなる。これにより、ノズルニードル1がノズルボディ3の弁座(シート面)より離脱するため、複数の噴射孔が開放される。すなわち、燃料噴射ノズルの弁体(ノズルニードル1)が開弁し、コモンレールの内部に蓄圧された高圧燃料がエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給される。よって、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射が開始される。
噴射タイミングから指令噴射期間が経過すると、電磁弁の電磁コイル22への通電が停止される。すると、アーマチャ21がコイルスプリング25の付勢力によってステータ24の磁極面より遠ざかる方向へ移動し、ボールバルブ20がオリフィスプレート18の弁座に押し付けられる。これにより、出口側オリフィスが閉塞されるため、コモンレールから燃料導入通路6、41、42、入口側オリフィスを経由して圧力制御室52内に供給される高圧燃料が圧力制御室52内に充満する。これに伴って、圧力制御室52内の燃料圧力が上昇し、圧力制御室52内の燃料圧力にコイルスプリング36の付勢力を加えた合力が燃料溜まり室51内の燃料圧力よりも大きくなると、ノズルニードル1がノズルボディ3の弁座(シート面)に着座するため、複数の噴射孔が閉塞される。すなわち、燃料噴射ノズルの弁体(ノズルニードル1)が閉弁し、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射が終了する。
そして、サプライポンプから圧送供給された燃料を蓄圧するコモンレールより分岐する分岐配管からインジェクタに供給される燃料は、インジェクタのインレットポート5に到達する。インレットポート5に到達した燃料は、インジェクタの燃料入口部に相当する燃料導入通路6のフィルタ装着孔7に装着されたMHF9の開口部60から第1筒壁部11の内周側(内部)に形成される第1燃料流路61に流入する。そして、第1燃料流路61に流入した燃料は、第1筒壁部11の下流側に設けられる第2筒壁部12の内周側(内部)に形成される第2燃料流路62に流入する。そして、第2燃料流路62に流入した燃料は、第2筒壁部12の内周側と外周側とを連通するように、底壁部66を除く第2筒壁部12のほぼ全面に均等に形成された複数の細孔13のうちのいずれかを通過して、第2筒壁部12の外周側(外部)に形成される第3燃料流路63に流出する。
そして、第3燃料流路63に流出した燃料は、燃料導入通路6の下流部、燃料導入通路41〜45を経由してインジェクタの各部(燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に導入(供給)される。
ここで、燃料中に含まれる異物は、細孔13の入口側、つまりMHF9の第2筒壁部12の内周側で捕捉される。MHF9の第2筒壁部12の内周側で捕捉された一部の異物は、燃料の流れにより第2筒壁部12の端部である底壁部66へ運ばれ、底壁部66の内周側に捕集される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のインジェクタは、インレットポート5から燃料導入通路6、41〜45を経て、インジェクタの各部(燃料溜まり室51、入口側オリフィス、圧力制御室52、出口側オリフィス、クリアランス53、ノズル噴孔部等)に導入される燃料中に含まれる異物を除去するフィルタ装置を、インジェクタの燃料入口部に相当する燃料導入通路6のフィルタ装着孔7内に設置している。
そして、フィルタ装置は、一端が開放され、他端が閉塞された有底中空円筒状のMHF9、およびこのMHF9のフィルタ本体の中に収納された複数個のボール14〜16等によって構成されている。また、MHF9のフィルタ本体は、インジェクタのインレットポート5から燃料が流入する第1、第2燃料流路61、62を内周側に形成する2つの第1、第2筒壁部11、12により構成されている。
そして、MHF9の第2筒壁部12には、少なくともノズル噴孔部(複数の噴射孔)の噴孔径よりも小さい孔径の細孔13が多数形成されている。これにより、燃料中に含まれる異物がMHF9の第1、第2筒壁部11、12の内周側、特に第2筒壁部12の内周側に捕捉され、燃料の流れにより底壁部66の内周側に捕集される。すなわち、細孔13の孔径よりも大きいサイズの異物がMHF9の第1、第2筒壁部11、12内に捕集される。
ここで、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に収納された複数個のボール14〜16は、サプライポンプからインジェクタに供給される燃料の圧力脈動(圧送脈動)や、インジェクタの燃料噴射(複数の噴射孔の開閉)等を受けて、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中を不規則に動き回る。
すなわち、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に、MHF9の第1、第2筒壁部11、12内を不規則に移動する複数個のボール14〜16を収納することにより、MHF9の第1、第2筒壁部11、12内に捕集された異物が細孔13に詰まったり、細孔13を塞いでしまったりした場合でも、細孔13に詰まった異物や細孔13を塞いだ異物、更に、MHF9の第1、第2筒壁部11、12内を浮遊している異物を、MHF9内を不規則に移動する複数個のボール14〜16により粉砕することができる。
なお、サプライポンプからインジェクタに供給される燃料の圧力脈動(圧送脈動)や、インジェクタの燃料噴射(複数の噴射孔の開閉)等を受けて、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中を複数個のボール14〜16が不規則に動き回るため、MHF9に特別な構造を持たせなくても、MHF9内を不規則に移動する複数個のボール14〜16により異物を粉砕することができる。
これによって、MHF9の第1、第2筒壁部11、12に捕集された異物によりMHF9の細孔13が詰まったり、あるいはMHF9の第1、第2筒壁部11、12に捕集された異物により細孔13を塞いだりすることで、MHF9の第1、第2筒壁部11、12、特に薄肉の第2筒壁部12が、この第2筒壁部12の上流と下流との間に発生する差圧により破損する等の不具合の発生を抑制することができるので、MHF9よりも燃料流方向の下流側に設けられる、インジェクタの摺動部(電磁弁のバルブボディ17の摺動孔の孔壁面とアーマチャ21のシャフト27の外周面との間に形成される摺動クリアランス、または燃料噴射ノズルのノズルニードル1の径大部33の外周面とノズルボディ3の摺動孔の孔壁面との間に形成される摺動クリアランス)、インジェクタの弁部(電磁弁のボールバルブ20とオリフィスプレート18の弁座との間、または燃料噴射ノズルのノズルニードル1のシート部とノズルボディ3のシート面との間)、および燃料噴射ノズルのノズルニードル1の径小部34の外周面とノズルボディ3の軸方向孔の孔壁面との間に形成されるクリアランス53に異物が流れ込まなくなる。
ここで、本実施例のインジェクタは、MHF9の第1、第2筒壁部11、12で捕捉された異物が細孔13に詰まったり塞いだりしてしまい、MHF9の第1、第2筒壁部11、12、特に薄肉の第2筒壁部12が上流と下流との差圧により破損しないように、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に収納した複数個のボール14〜16により異物を粉砕する構造に加えて、仮にMHF9の第1、第2筒壁部11、12がMHF9の上流と下流との差圧により破損した場合でも、フィルタ装置を収容する燃料導入通路6よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路41をボール14〜16により塞ぐ構造にして燃料噴射を止める構造を備えている。
すなわち、本実施例のインジェクタは、フィルタ装置を収容する燃料導入通路6よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路41の通路断面積を、ボール14〜16の直径よりも小さくしている。これにより、仮にMHF9が破損しても、MHF9よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路41を、MHF9の中に入れたボール14〜16により塞ぐことができるので、上述したように、インジェクタの摺動部や弁部およびクリアランス53に異物が流れ込まなくなる。
したがって、インジェクタの摺動部や噴射孔が異物による摩耗等で傷付けられたり、また、インジェクタの摺動部や弁部に異物が噛み込んだりするという不具合の発生を抑制することができる。これにより、インジェクタの経時変化(経時劣化:噴射孔の孔径の増大化)が進行したり、インジェクタの摺動不良に伴う動作不良が発生したり、インジェクタが故障(全量噴射)したりする等の不具合の発生を抑制することができる。
図4は実施例2として本発明の主要部の説明に供するもので、インジェクタの燃料入口部に設置されたフィルタ装置を示した図である。
本実施例のMHF9は、インジェクタのインレットポート5から燃料が流入する第1、第2燃料流路61、62を内周側に形成する2つの中空円筒形状の第1、第2筒壁部11、12を有している。
そして、MHF9の第2筒壁部12には、少なくともノズル噴孔部(複数の噴射孔)の噴孔径よりも小さい孔径の細孔13が多数形成されている。これにより、燃料中に含まれる異物がMHF9の第2筒壁部12の内周側に捕捉され、燃料の流れにより底壁部66の内周側に捕集される。すなわち、細孔13の孔径よりも大きいサイズの異物がMHF9の第1、第2筒壁部11、12内に捕集される。
第1筒壁部11は、その開放端側に、ボール14〜16の直径よりも小さくなるように第1燃料流路61の流路断面積を絞る絞り部64を有している。この絞り部64には、第1燃料流路61の流路断面積を小さくする側に突出した環状の内周突起65が形成されている。
第2筒壁部12は、その閉鎖端側(第2燃料流路62の図示右端側)を閉塞する底壁部66を有している。
複数個のボール14〜16は、MHF9の絞り部64と底壁部66との間の空間内に移動自在に収納されている。
以上のように、本実施例のインジェクタにおいては、実施例1の効果に加えて、MHF9の第1筒壁部11の開放端側に設けられた絞り部64(内周突起65)とMHF9の第2筒壁部12の閉塞端側に設けられた底壁部66との間の空間内、つまりMHF9の第1、第2筒壁部11、12内に複数個のボール14〜16を閉じ込めることができる。
[変形例]
本実施例では、本発明のフィルタ装置を、燃料噴射弁(インジェクタ)の燃料入口部に相当する燃料導入通路(流体通路)6内に設置しているが、本発明のフィルタ装置を、燃料噴射弁(インジェクタ)の燃料導入通路(流体通路)41〜45内に設置しても良い。また、本発明のフィルタ装置を、サプライポンプ等の燃料噴射装置(燃料噴射機器)の燃料通路内に設置しても良い。また、本発明のフィルタ装置を、流体制御弁または流体制御装置の流体通路内に設置しても良い。
なお、内部にフィルタ装置を収納する燃料導入通路6よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路41〜45に、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に収容されるボール14〜16の直径よりも小さくなるように通路断面積を絞る絞り部を設けても良い。また、燃料導入通路41の通路断面積を、ボール14〜16の直径よりも大きくして、この燃料導入通路41よりも燃料流方向の下流側の燃料導入通路43〜45のうちのいずれか、および燃料導入通路42の通路断面積を、ボール14〜16の直径よりも小さくしても良い。
また、内部に燃料導入通路44が形成された円環状のチップパッキン31を設けなくても良い。
また、MHF9の第1、第2筒壁部11、12の中に移動自在に収納されるボール14〜16の個数を、1個だけにしても構わないし、2個以上にしても構わない。
1 ノズルニードル
2 コマンドピストン
3 ノズルボディ
4 ロアボディ
6 燃料導入通路(流体通路)
7 フィルタ装着孔
9 MHF(マルチホールフィルタ、フィルタ本体)
11 MHF(フィルタ本体)の第1筒壁部(筒部)
12 MHF(フィルタ本体)の第2筒壁部(筒部)
13 MHF(フィルタ本体)の細孔(出口部)
14 ボール(異物破砕用セラミックボール)
15 ボール(異物破砕用セラミックボール)
16 ボール(異物破砕用セラミックボール)
41 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路)
42 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路、分岐通路)
43 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路、分岐通路)
44 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路)
45 燃料導入通路(フィルタよりも燃料流方向の下流側の流体通路)
60 MHF(フィルタ本体)の開口部(入口部)
61 MHF(フィルタ本体)の第1燃料流路(流体流路)
62 MHF(フィルタ本体)の第2燃料流路(流体流路)
63 MHF(フィルタ本体)の第3燃料流路(流体通路)
64 MHF(フィルタ本体)の絞り部
66 MHF(フィルタ本体)の底壁部(底部)

Claims (5)

  1. 複数の細孔が形成された有底筒状のフィルタを流体通路内に設置したフィルタ装置において、
    前記フィルタの中に移動自在に収納されたボールを備えており、
    前記フィルタは、その閉塞端側に底部を有すると共に、内部に流体流路が形成された筒部を有しており、
    前記筒部は、前記ボールの直径よりも小さくなるように前記流体流路の流路断面積を絞る絞り部を有しており、
    前記ボールは、前記底部と前記絞り部との間の空間内に移動自在に収納されていることを特徴とするフィルタ装置。
  2. 請求項1に記載のフィルタ装置において、
    前記ボールは、その直径が、前記複数の細孔の孔径よりも大きいことを特徴とするフィルタ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のフィルタ装置において、
    前記ボールは、前記フィルタよりも柔らかい材料により形成されていることを特徴とするフィルタ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載のフィルタ装置において、
    前記流体通路は、前記フィルタよりも流体流方向の下流側の通路断面積を、前記ボールの直径よりも小さくしたことを特徴とするフィルタ装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載のフィルタ装置を燃料導入通路内に設置した燃料噴射装置。
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