JP5151877B2 - 導電性ペーストおよび電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ペーストおよび電子部品の製造方法に係り、さらに詳しくは、電極層を薄層化および多層化した場合においても、副成分としての添加材の凝集・偏析を抑制することで、良好な破壊電圧および高温加速寿命を示す積層セラミックコンデンサなどの電子部品の製造工程に用いられる導電性ペーストに関する。
電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサは、誘電体層と内部電極層とが交互に複数配置された積層構造の素子本体を有する。素子本体の両端部には、一対の外部端子電極が形成してある。この積層セラミックコンデンサは、まず焼成前誘電体層と焼成前内部電極層とを必要枚数だけ交互に複数積層させて焼成前素子本体を製造し、次にこれを焼成した後、焼成後素子本体の両端部に一対の外部端子電極を形成して製造される。
焼成前誘電体層は、セラミックグリーンシートが用いられ、焼成前内部電極層は所定パターンの内部電極ペースト膜や金属薄膜などが用いられる。
セラミックグリーンシートは、シート法や延伸法などで製造することができる。シート法とは、誘電体粉末、バインダ、可塑剤および有機溶剤などを含む誘電体塗料を、ドクターブレード法などを用いてPETなどのキャリアシート上に塗布し、加熱乾燥させて製造する方法である。延伸法とは、誘電体粉末とバインダが溶媒に混合された誘電体懸濁液を押出成形して得られるフィルム状成形体を二軸延伸して製造する方法である。
所定パターンの内部電極ペースト膜は、印刷法により製造される。印刷法とは、Pd、Ag−Pd、Niなどの金属を含む導電材と、バインダおよび有機溶剤などを含む導電性ペーストを、セラミックグリーンシート上に所定パターンで塗布形成する方法である。所定パターンの金属薄膜は、スパッタリングなどの薄膜法により製造される。
このような積層セラミックコンデンサの製造に際しては、焼成前誘電体層と焼成前内部電極層とを同時に焼成することになる。このため、誘電体層と内部電極層との熱収縮挙動を近似させ、デラミネーションやクラックの発生を防止することが要求される。この要求に対し、誘電体層に含まれる誘電体粒子よりも粒径が小さい誘電体粒子を共材として、内部電極ペーストに含ませて、誘電体層と内部電極層との熱収縮挙動を近似させている。
ところで、近年、各種電子機器の小型化により、電子機器の内部に装着される積層セラミックコンデンサの小型化および大容量化が進んでいる。この積層セラミックコンデンサの小型化および大容量化を進めるために、誘電体層および内部電極層をできる限り薄くし(薄層化)、かつできる限り多く積層する(多層化)必要がある。そのため、焼成前内部電極層に含まれる導電性粉末および焼成前誘電体層に含まれる誘電体粉末の粒子径を小さくすることが試みられている。
しかしながら、このような導電性粉末および誘電体粉末の粒子径を小さくすると、共材粒子として添加する酸化物粒子の粒子径も小さくする必要があるが、その粒子径には限界がある。また、ペースト中における共材粒子の分散性が悪化してしまい、結果として、電極のライン性が悪化する傾向にある。
また、誘電体層の多層化を進めると、内部電極ペーストに含まれる共材粒子としての誘電体粒子の拡散により、誘電体層における添加材の組成が希釈される。そのため、焼成後の電子部品中央部付近においては、誘電体層の誘電体粒子が異常粒成長してしまい、デラミネーションが発生しやすくなってしまう。
上記の問題を解決するために、たとえば、特許文献1には、導電性ペーストにNiを被覆する金属の水酸化物と、有機金属化合物を含ませている。そして、Niの充填性を改善し、連続した内部電極層を形成できることが記載されている。
しかしながら、特許文献1においては、Niを被覆する金属の水酸化物と、有機金属化合物とを同時に含ませないと構造欠陥を改善する効果が得られておらず、電気特性については何ら記載されていない。また、水酸化物の添加量を増やしすぎると、ゲル化してしまう傾向にある。さらには、添加材の金属のステアリン酸塩等を用いた場合、電子部品の脱バインダ工程において、融解してしまうため、その後の製造工程において、添加材の凝集・偏析が見られ、上述した問題を解決することはできなかった。
特開2003−281939号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、特に電極層を薄層化および多層化した場合であっても、焼成後の電子部品において破壊電圧および高温加速寿命を向上させることができる導電性ペーストを提供することである。また、本発明の他の目的は、この導電性ペーストを用いた電子部品の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る導電性ペーストは、
導電性粉末と、環状構造を有する金属有機化合物と、共材粒子と、有機溶剤と、樹脂と、を有することを特徴とする。
本発明において、環状構造を有する金属有機化合物は、金属元素として、誘電体層を構成する誘電体材料に含まれる金属元素を有するものである。このような金属有機化合物は、有機溶剤に対して良好に溶解し、ペースト中において、良好な分散性を示すことができる。また、金属有機化合物の有機鎖が環状構造を有しているため、焼成前誘電体層と焼成前電極層とが積層された積層体の脱バインダ工程においても、金属有機化合物は容易に分解しない。そのため、良好な分散状態を維持することができ、焼成工程において添加材の金属元素の凝集・偏析を効果的に防止することができる。その結果、共材粒子の周囲に添加材の金属元素が均一に存在することができ、共材粒子の粒成長を抑制すると共に添加材の金属元素が有する特性向上効果を十分に発揮することができる。
好ましくは、前記金属有機化合物の分解温度が350℃以上である。このような金属有機化合物を用いることで、脱バインダ工程において、金属有機化合物の分解を抑制する。その結果、焼成工程における添加材金属元素の凝集・偏析を防止することができるため、上記の効果をさらに高めることができる。
好ましくは、前記金属有機化合物に含まれる金属元素は、Mg、Y、Gd、Dy、HoおよびTbから選ばれる少なくとも1つである。金属有機化合物に含まれる金属元素を上記のものとすることで、本発明の導電性ペーストを用いて製造された電子部品の破壊電圧および高温加速寿命を向上させることができる。
本発明に係る電子部品の製造方法は、
電極層と誘電体層とを有する電子部品を製造する方法であって、
上記のいずれかに記載の導電性ペーストを用いて、焼成後に前記電極層となる電極ペースト膜を形成する工程と、
前記電極ペースト膜を、焼成後に誘電体層となるグリーンシートと積層させる工程と、
前記グリーンシートと前記電極ペースト膜との積層体を焼成する工程とを有する。
なお、本発明で用いることができるグリーンシートの材質および製造方法などは、特に限定されず、ドクターブレード法により成形されるセラミックグリーンシートなどであっても良い。
また、本発明において、電子部品としては、特に限定されないが、積層セラミックコンデンサ、圧電素子、チップインダクタ、チップバリスタ、チップサーミスタ、チップ抵抗、その他の表面実装(SMD)チップ型電子部品が例示される。
本発明においては、添加材として含有される金属元素を、環状構造を有する金属有機化合物の形態で導電性ペーストに含ませている。金属有機化合物は有機溶剤に溶解するため、添加材をこのような形態で含有させることで、ペースト中における分散性を良好にすることができる。さらに、金属有機化合物が環状構造を有しているため、脱バインダ工程においても、金属有機化合物は容易に分解しない。そのため、脱バインダ工程後においても、添加材の金属元素の良好な分散状態を維持でき、焼成工程において添加材の金属元素の凝集・偏析を効果的に防止することができる。その結果、焼成時においても、共材粒子の周囲に添加材が均一に存在しているため、共材粒子の粒成長を抑制すると共に添加材金属元素が有している特性向上効果を十分に発揮することができる。
また、金属有機化合物の分解温度を上記の範囲とすることで、上記の効果をさらに高めることができる。さらに、金属有機化合物に含まれる金属元素を、上記のものとすることで、特性向上効果として、破壊電圧および高温加速寿命を良好にすることができる。
このような導電性ペーストは、誘電体層および電極層が薄層化かつ多層化された、上記の電子部品の製造工程に好適に用いることができる。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ここにおいて、
図1は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの概略断面図、
図2(A)、図2(B)および図3(A)、図3(B)は、図1に示す積層セラミックコンデンサの製造過程を示す要部断面図である。
まず、本発明に係る導電性ペーストを用いることにより製造される電子部品の一実施形態として、積層セラミックコンデンサの全体構成について説明する。
積層セラミックコンデンサ2
図1に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2は、コンデンサ素子4と、第1端子電極6と第2端子電極8とを有する。コンデンサ素子4は、誘電体層10と、内部電極層12とを有し、誘電体層10の間に、これらの内部電極層12が交互に積層してある。交互に積層される一方の内部電極層12は、コンデンサ素子4の第1端部4aの外側に形成してある第1端子電極6の内側に対して電気的に接続してある。また、交互に積層される他方の内部電極層12は、コンデンサ素子4の第2端部4bの外側に形成してある第2端子電極8の内側に対して電気的に接続してある。
本実施形態では、内部電極層12は、後述するが、焼成後に誘電体層10を形成することとなるグリーンシート上に、本発明に係る導電性ペーストを用いて、焼成後に内部電極層12を形成することとなる内部電極ペースト膜として所定のパターンで形成される。
誘電体層10の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムなどの主成分を含み、さらに特性向上等のために含有される副成分(添加材)を含む誘電体材料で構成される。主成分および副成分の組成および含有量は、所望の特性に応じて適宜決定すればよい。
本実施形態においては、副成分として、Mgの酸化物が含まれる場合には、Mgの酸化物の含有量は、主成分100モルに対して、酸化物換算で、0.50〜2.00モルであることが好ましい。また、副成分として、Y、Gd、Dy、Ho、Tbから選ばれる少なくとも1つの酸化物が含まれる場合には、これらの酸化物の含有量は、主成分100モルに対して、酸化物換算で、0.80〜4.00モルであることが好ましい。
また、本実施形態においては、各誘電体層10の厚みは、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1.0μm以下に薄層化されている。
内部電極層12を構成する導電材としては、特に制限されないが、たとえば、ニッケルまたはニッケル合金、銅または銅合金、銀、パラジウムまたは銀パラジウム合金であることが好ましい。より好ましくは、ニッケルまたはニッケル合金、銅または銅合金である。
端子電極6および8の材質も特に限定されないが、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金などが用いられ、また、銀や銀とパラジウムの合金なども使用することができる。端子電極6および8の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。
積層セラミックコンデンサ2の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。
次に、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2の製造方法の一例を説明する。
まず、焼成後に図1に示す誘電体層10を構成することになるセラミックグリーンシートを形成するために、誘電体層用ペーストを準備する。
誘電体層用ペーストは、通常、誘電体材料の原料と有機ビヒクルとを混練して得られた有機溶剤系ペースト、または水系ペーストで構成される。
誘電体材料の原料としては、上述した複合酸化物や酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、混合して用いることができる。誘電体材料の原料は、通常、平均粒子径が0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下の粉末として用いられる。なお、きわめて薄いグリーンシートを形成するためには、グリーンシート厚みよりも細かい粉末を使用することが望ましい。
有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いられるバインダとしては、特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂などの通常の各種バインダが例示される。
また、有機ビヒクルに用いられる有機溶剤も特に限定されず、アルコール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレン、酢酸エチル、ステアリン酸ブチル、ターピネオール、ブチルカルビトール、イソボニルアセテートなどの通常の有機溶剤が例示される。
そして、図2(A)に示すように、この誘電体層用ペーストを用いて、ダイコート法、ドクターブレード法などにより、支持体としてのキャリアシート20上に、好ましくは2.0μm以下、より好ましくは1.3μm以下の厚みで、グリーンシート10aを形成する。グリーンシート10aをこのような厚みで形成することにより、焼成後の誘電体層10の厚みを、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1.0μm以下と薄層化することができる。
次に、焼成後に図1に示す内部電極層12を構成することになる内部電極ペースト膜を形成する。本実施形態においては、内部電極ペースト膜は、導電性ペーストを用いて印刷法などの厚膜形成方法により、グリーンシート10aの表面に形成される。
内部電極ペースト膜の厚みは、1.5μm以下とすることが好ましい。内部電極ペースト膜をこのような厚みで形成することにより、焼成後の内部電極層12の厚みを、所望の厚みとすることができる。
スクリーン印刷法あるいはグラビア印刷法により、グリーンシート10aの表面に内部電極ペースト膜を形成する場合には、次のようにして行う。
まず、導電性ペーストを準備する。本実施形態に係る導電性ペーストは、導電性粉末と、環状構造を有する金属有機化合物と、共材粒子と、有機ビヒクルと、を混練して調製される。
導電性粉末は、上記した導電材の粉末であれば、特に制限されない。導電性粉末の平均粒子径は、好ましくは0.1〜0.2μmであり、その粒度分布はシャープであることが好ましい。平均粒子径が小さすぎると、焼結温度が下がりすぎ、コンデンサとしての特性を満足しない傾向にある。逆に、平均粒子径が大きすぎると、電極の薄層化が困難となり、静電容量が減少してしまう傾向にある。
また、導電性粉末は、導電性ペースト全体に対して、好ましくは40〜60重量部で含まれる。
本実施形態では、導電性粉末は、Niを主成分とし、好ましくは、NiまたはNi合金、さらにはこれらの混合物で構成される。NiまたはNi合金としては、Mn、Cr、Co、Al、Re、Ir,Pt,Os,RuおよびRhから選択される少なくとも1種の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P、Fe、Mg、Sなどの各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。
本発明に係る導電性ペーストは、環状構造を有する金属有機化合物を含む。この金属有機化合物は、特性向上のために含有される副成分(添加材)の金属元素を含む。
金属有機化合物は、有機溶剤に溶解する。すなわち、本発明に係る導電性ペーストにおいて、金属有機化合物は、有機溶剤中に均一に分散している。したがって、ペースト中における添加材の凝集・偏析を効果的に防止することができる。
しかも、本発明においては、金属有機化合物は環状構造を有している。このような環状構造を有していることにより、たとえば、グリーンシートと内部電極ペースト膜とが積層された焼成前積層体の脱バインダ工程においても、金属有機化合物は容易に分解せず、良好な分散状態を維持することができ、焼成工程において添加材の凝集・偏析を防止できる。その結果、焼成時においても、共材粒子の周囲に添加材が均一に存在しているため、共材粒子の粒成長を抑制すると共に添加材が有する特性向上効果を十分に発揮できる。これは、金属有機化合物が、ペースト中に安定して存在していること、環状構造を有する有機官能基の立体障壁の存在によることなどが考えられる。
環状構造を有する金属有機化合物としては、環状構造を有していれば、特に制限されないが、本実施形態においては、好ましくは、金属カルボン酸塩、及びその誘導体、有機金属化合物、有機金属錯体、より好ましくは金属カルボン酸塩である。環状構造としては特に制限されないが、具体的には、芳香環、多環状構造などが挙げられる。
金属カルボン酸塩は、一般式を用いて(R−COO)n+(Mは金属元素)と表すことができる。金属カルボン酸塩においては、R(アルキル基)として、種々の官能基を選択することができ、それに応じて、好適な有機溶剤を選択することができる。
さらには、Rとして、芳香環、多環状構造等を選択することで、分解温度等を制御することできる。そのため、脱バインダ温度に応じて、添加材の凝集や偏析を効果的に防止することができる。
金属カルボン酸塩としては、本実施形態では、アビエチン酸塩、コール酸塩、グリココール酸塩、デオキシコール酸塩などを挙げることができる。下記の化学式1にはアビエチン酸塩、化学式2にはコール酸塩を示す。化学式より明らかなように、アビエチン酸塩およびコール酸塩は、ともに環状構造を有するカルボン酸塩である。
Figure 0005151877
Mは金属元素を表す
Figure 0005151877
Mは金属元素を表す
金属有機化合物の分解温度は、好ましくは350℃以上、より好ましくは400℃以上である。分解温度が低すぎると、たとえば脱バインダ工程において、金属有機化合物が分解する傾向にあり、本発明の効果が得られない傾向にある。なお、本発明における分解温度は、熱重量分析(TG分析)により、求めることができる。
上述したように、金属有機化合物に含まれる金属元素は、誘電体材料に含まれる副成分(添加材)の金属元素である。具体的には、Mg、Y、Gd、Dy、HoおよびTbから選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。さらには、Mgと、Y、Gd、Dy、HoおよびTbから選ばれる少なくとも1つと、を併用することが好ましい。金属有機化合物が上記の金属元素を含むことで、誘電体磁器組成物の破壊電圧および高温加速寿命を向上させることができる。
金属有機化合物に含まれる金属元素の種類(組成)は、特に制限されず、誘電体層を構成する誘電体材料の組成と一致していなくてもよい。たとえば、誘電体層を構成する誘電体材料にMgおよびYが含まれている場合、ペースト中に、Mgの金属有機化合物およびYの金属有機化合物が含まれていてもよいし、Mgの金属有機化合物およびGdの金属有機化合物が含まれていてもよい。本発明の導電性ペーストを用いれば、誘電体層に含まれる誘電体材料の組成および含有量に依らず、本発明の効果を奏することができる。
金属有機化合物の含有量は、特に制限されないが、好ましくは、後述する共材粒子100モルに対して、添加材として含まれる金属ごとに、金属元素換算で、0.01〜4.00モル、より好ましくは、0.10〜2.00モルである。
本発明に係る導電性ペーストは、共材粒子を含む。共材としては、上述のグリーンシートに含まれる誘電体材料の原料と同じ組成であってもよいし、異なっていてもよい。通常は、誘電体材料を構成する主成分の原料粉末を共材粒子として用いる。具体的には、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよびこれらの複合酸化物の原料粉末が例示される。この中でも、共材粒子として、チタン酸バリウムの原料粉末を用いることが好ましい。共材粒子は、焼成過程において導電性粉末の焼結を抑制する作用を奏する。共材粒子として用いる無機酸化物粉末としては、平均粒子径が、好ましくは150nm以下、より好ましくは20〜100nmのものを使用し、その粒度分布はシャープであることが好ましい。また、ペースト中における含有量は、導電性粉末100重量部に対して、好ましくは5〜40重量部、より好ましくは5〜30重量部とする。
導電性ペーストに含まれる有機溶剤としては、特に制限されず、上記の金属有機化合物を溶解するものであればよい。好ましい有機溶剤として、具体的には、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ターピネオール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のジオール系溶剤などが挙げられる。
これらの溶剤以外であっても、選択された溶剤に応じて、たとえば、OH基量を調整するなどして、上述した金属有機化合物の誘導体を作製することで、良好に溶解することができる。また、有機ビヒクルは、上述の誘電体層用ペーストに含まれる有機ビヒクルと同様にすればよい。また、グリーンシートとの接着性を改善する目的で可塑剤または粘着剤をさらに含んでいてもよいし、導電性粒子および共材の分散性の向上とペーストの安定性を改善する目的で分散剤をさらに含んでいてもよい。
導電性ペーストは、上記各成分を、ボールミルや3本ロールミルなどで混合し、スラリー化することにより作製することができる。
そして、図2(B)に示すように、この導電性ペーストを用いて、所定パターンの内部電極ペースト膜12aを印刷法によりグリーンシート10a上に形成し、次いで、乾燥することにより内部電極ペースト膜12aを得る。乾燥は、内部電極ペースト膜12a中に含まれている溶剤などの揮発成分を、除去するために行われる。
次いで、図3(A)に示すように、内部電極ペースト膜12aが形成されたグリーンシート10aを、内部電極ペースト膜12aが形成されていないグリーンシート10a(外層用グリーンシート)の上に積層し、その前または後に、キャリアシート20を剥離する。図3(B)に示すように、この作業を繰り返し、内部電極ペースト膜12aが形成されたグリーンシート10aを所望の積層数まで複数積層する。そして、最後に外層用グリーンシートを積層して、焼成前の積層体を得る。この積層体を所定サイズに切断し、脱バインダ処理を施す。
具体的な脱バインダ処理条件としては、昇温速度:5〜300℃/時間、保持温度:260〜900℃、保持時間:0.5〜20時間、雰囲気:大気中または加湿したNとHとの混合ガスとすることが好ましい。
次いで、脱バインダ処理を行った積層体について、焼成および熱処理を施す。
焼成は、昇温速度:200〜4000℃/時間、保持温度:1050〜1350℃、保持時間:0.5〜8時間、冷却速度:200〜4000℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNとHとの混合ガス等の条件とすることが好ましい。
ただし、焼成時の雰囲気中の酸素分圧は、10−2Pa以下とすることが好ましい。前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にあり、また、酸素分圧があまり低すぎると、内部電極層の電極材料が異常焼結を起こし、途切れてしまう傾向にある。
このような焼成を行った後の熱処理(アニール)は、保持温度または最高温度を、好ましくは900℃以上として行うことが好ましい。熱処理時の保持温度または最高温度が、前記範囲未満では誘電体材料の酸化が不十分なために絶縁抵抗寿命が短くなる傾向にあり、前記範囲をこえると内部電極のNiが酸化し、容量が低下するだけでなく、誘電体素地と反応してしまい、寿命も短くなる傾向にある。熱処理の際の酸素分圧は、焼成時の還元雰囲気よりも高い酸素分圧であり、好ましくは10−3Pa〜1Paである。前記範囲未満では、誘電体層10の再酸化が困難であり、前記範囲をこえると内部電極層12が酸化する傾向にある。
また、脱バインダ処理、焼成および熱処理は、それぞれを連続して行っても、独立に行ってもよい。
このようにして得られた焼結体(素子本体4)には、例えばバレル研磨、サンドブラスト等にて端面研磨を施し、端子電極用ペーストを焼きつけて端子電極6,8が形成される。
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、本発明の導電体ペーストは、積層セラミックコンデンサに限らず、その他の電子部品にも適用することが可能である。
また、上述した実施形態では、内部電極ペースト膜は、印刷法により、グリーンシート上に直接形成したが、たとえば、転写工法により形成しても良い。
以下、本発明をさらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1
導電性ペーストの作製
まず、平均粒子径200nmのNi粉末100重量部に対して、共材粒子としての平均粒径100nmのBaTiO粉末を20重量部加え、さらに、分散剤、有機溶剤としてのエタノール、メタノールおよびα−テルピネオール、バインダとしてのエチルセルロースを加えた。この混合物をホモジナイザーで撹拌した後、3本ロールにより混練し、ペースト状にした。これに表2に示す金属のアビエチン酸塩(金属有機化合物)を、共材粒子としてのBaTiO粉末に対し、表2に示す量を加え、さらに3本ロールにより混練し、導電性ペーストを調製した。なお、ペースト全重量に対する導電性粉末としてのNi粉末は、50重量%含有されている。アビエチン酸塩の分解温度は400〜480℃であった。
誘電体層用ペーストの作製
BaTiO粉末(主成分)と、MgO、Yおよびその他の副成分の原料とを、ボールミルにより16時間湿式混合し、乾燥させることにより誘電体材料を得た。なお、MgOは、BaTiOに対して2.00モル、Yは、BaTiOに対して1.00モル含有させた。すなわち、MgおよびYは、添加材として誘電体層に含まれることとなる。
得られた誘電体材料をペースト化するために、有機ビヒクルを誘電体材料に加え、ボールミルで混合し、誘電体層用ペーストを得た。
グリーンシートの形成
まず、上記の誘電体層用ペーストを用いて、PETフィルム上に、ワイヤーバーコーターを用いて、厚み1.4μmのグリーンシートを形成した。
内部電極ペースト膜の形成
上記で作製した導電性ペーストを用いて、スクリーン印刷により、グリーンシートの表面に、所定パターンの内部電極ペースト膜12aを形成した。
最終積層体(焼成前素子本体)の形成
次に、内部電極ペースト膜12aおよびグリーンシート10aを次々に積層し、最終的に、50層の内部電極ペースト膜12aが積層された最終積層体を得た。
焼結体の作製
次いで、最終積層体を所定サイズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニール(熱処理)を行って、チップ形状の焼結体を作製した。
脱バインダは、昇温速度:5〜300℃/時間、保持温度:260〜900℃、保持時間:0.5〜20時間、雰囲気ガス:加湿したNとHの混合ガス、の条件で行った。
焼成は、昇温速度:200〜4000℃/時間、保持温度:1000〜1300℃、保持時間:0.5〜8時間、冷却速度:200〜4000℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNとHの混合ガス、酸素分圧:10−7Pa、の条件で行った。
アニール(再酸化)は、昇温速度:200〜300℃/時間、保持温度:1050℃、保持時間:2時間、冷却速度:300℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNガス、酸素分圧:10−1Pa、の条件で行った。なお、雰囲気ガスの加湿には、ウェッターを用い、水温を0〜75℃とした。
次いで、チップ形状の焼結体の端面をサンドブラストにて研磨したのち、端子電極用ペーストを端面に転写し、加湿したN+H雰囲気中において、800℃にて10分間焼成して端子電極を形成し、図1に示す構成の積層セラミックコンデンサの試料を得た。
このようにして得られた各試料のサイズは、2.0mm×1.2mm×0.6mmであり、内部電極層に挟まれた誘電体層の数は50、その厚さは1.2μmであり、内部電極層12の厚さは0.9μmであった。
さらに、各試料について電気特性(静電容量、破壊電圧、高温加速寿命)を、次のようにして評価した。
静電容量
静電容量C(単位はμF)は、サンプルに対し、基準温度25℃でデジタルLCRメータ(YHP社製4284A)にて、周波数1kHz,入力信号レベル(測定電圧)1Vrmsの条件下で測定した。また、この静電容量の測定は、20個のコンデンサ試料について行い、その平均値を静電容量とした。結果を表1に示す。
破壊電圧
コンデンサ試料に対し、温度25℃において、直流電圧を10V/secの条件で印加し、10mAの電流が流れた時の誘電体層厚みに対する電圧値(単位:V/μm)を破壊電圧とした。破壊電圧を測定することにより、コンデンサ試料の耐圧を評価した。また、この破壊電圧の測定は、20個のコンデンサ試料について行い、その平均値を破壊電圧とした。結果を表1に示す。
高温加速寿命(HALT)
コンデンサ試料に対し、160℃にて、8V/μmの電界下で直流電圧の印加状態に保持し、寿命時間を測定することにより、高温加速寿命(HALT)を評価した。本実施例においては、印加開始から絶縁抵抗が一桁落ちるまでの時間を寿命と定義した。また、この高温加速寿命の測定は、20個のコンデンサ試料について行い、その平均値を高温加速寿命とした。結果を表1に示す。
実施例2〜29
アビエチン酸塩の金属および共材粒子(BaTiO)に対する含有量を、表1に示すように変化させた以外は、実施例1と同様にして導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1〜7
比較例1においては、環状構造を有する金属有機化合物を添加させなかった以外は、実施例1と同様にして導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2および5においては、環状構造を有する金属有機化合物の代わりに、表1に示す金属(すなわち、MgおよびY)の酸化物ナノ粒子(粒子径:50〜100nm)を導電性ペーストに添加して、実施例3と同様にして、コンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3および6においては、環状構造を有する金属有機化合物を、導電性ペーストには添加せず、誘電体層用ペーストに添加した以外は、実施例3と同様にして、コンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表1に示す。
比較例4および7においては、環状構造を有する金属有機化合物の代わりに、表1に示す金属(すなわち、MgおよびY)のステアリン酸塩を導電性ペーストに添加して、実施例3と同様にして、コンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005151877
表1より、導電性ペーストに、環状構造を有する金属有機化合物を添加することで、静電容量を比較的に低下させずに、破壊電圧および高温加速寿命を向上できることが確認できる。
これに対し、金属の酸化物ナノ粒子やステアリン酸塩を導電性ペーストに添加しても、特性を改善することはできず、特に高温加速寿命を良好にすることができない。これは、酸化物ナノ粒子は分散性が低いため、ペースト中あるいは脱バインダ工程において凝集・偏析したためだと考えられる。また、ステアリン酸塩は、融解温度が低いため、脱バインダ工程において、良好な分散状態を維持できず、焼成工程において添加材が凝集・偏析したためだと考えられる。
また、環状構造を有する金属有機化合物を誘電体層用ペーストに添加しても、本発明の効果は得られないことが確認できる。これは、分解後の金属有機化合物は非常に活性の為、複合酸化物の偏析のおきやすい金属元素の組み合わせによって、偏析が大量に発生する為だと考えられる。
実施例30〜58
実施例30〜58においては、誘電体層を構成する誘電体材料の組成として、MgOの含有量を、共材粒子BaTiO100モルに対して、1.70モル、Yの含有量を、共材粒子BaTiO100モルに対して、0.80モルとした以外は、それぞれ、実施例1〜29と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表2に示す。
比較例8〜14
比較例8〜14においては、誘電体層を構成する誘電体材料の組成として、MgOの含有量を、BaTiO100モルに対して、1.70モル、Yの含有量を、BaTiO100モルに対して、0.80モルとした以外は、それぞれ、比較例1〜7と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005151877
表2より、誘電体材料の組成を変化させた場合であっても、表1と同様の効果を得ることができ、誘電体材料の組成に依らず、本発明の効果を得ることができる。
実施例59〜87
実施例59〜87においては、環状構造を有するカルボン酸塩として、アビエチン酸塩の代わりにコール酸塩を用い、誘電体材料の組成として、MgOの含有量を、共材粒子BaTiO100モルに対して、0.50モル、Yの含有量を、共材粒子BaTiO100モルに対して、4.00モルとした以外は、それぞれ、実施例1〜29と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。なお、コール酸塩の分解温度は350〜420℃であった。結果を表3に示す。
比較例15〜21
比較例15〜21においては、環状構造を有する金属有機化合物として、カルボン酸塩であるアビエチン酸塩の代わりにコール酸塩を用い、誘電体材料の組成として、MgOの含有量を、BaTiO100モルに対して、0.50モル、Yの含有量を、BaTiO100モルに対して、4.00モルとした以外は、それぞれ、比較例1〜7と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0005151877
表3より、アビエチン酸塩の代わりに、コール酸塩を用いた場合であっても、本発明の効果を得ることができ、誘電体材料の組成に依らず、本発明の効果を得ることができることが確認できる。
実施例88〜116
実施例88〜116においては、環状構造を有する金属有機化合物として、カルボン酸塩であるアビエチン酸塩の代わりにコール酸塩を用いた以外は、それぞれ、実施例1〜29と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0005151877
表4より、誘電体材料の組成を変化させた場合であっても、本発明の効果を得ることができ、誘電体材料の組成に依らず、本発明の効果を得ることができることが確認できる。
実施例117〜134
実施例117〜125においては、環状構造を有する金属有機化合物として、Mgのアビエチン酸塩およびYのコール酸塩を用いて、表5に示す含有量とした以外は、実施例3〜11と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表5に示す。
実施例126〜134においては、環状構造を有する金属有機化合物として、Mgのコール酸塩およびYのアビエチン酸塩を用いて、表6に示す含有量とした以外は、実施例3〜11と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 0005151877
Figure 0005151877
表5および6より、環状構造を有する金属有機化合物であれば、併用しても、本発明の効果を得ることができることが確認できる。また、この効果は、誘電体材料の組成に依らないことが確認できる。
実施例135〜157
実施例135〜157においては、導電性粉末として、Niの代わりに、平均粒径200nmのCu粉末を用い、誘電体材料の組成として、MgOの含有量を、BaTiO100モルに対して、0.50モル、Yの含有量を、BaTiO100モルに対して、0.80モルとした以外は、それぞれ、実施例3〜15、20〜29と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表7に示す。
比較例22〜25
比較例22〜25においては、導電性粉末として、Niの代わりに、平均粒径200nmのCu粉末を用い、誘電体材料の組成として、MgOの含有量を、BaTiO100モルに対して、0.50モル、Yの含有量を、BaTiO100モルに対して、0.80モルとした以外は、それぞれ、比較例1〜4と同様にして、導電性ペーストを調製し、これを用いてコンデンサ試料を作製し、特性評価を行った。結果を表7に示す。
Figure 0005151877
表7より、導電性粉末として、Cuを用いた場合であっても、Niを用いた場合と同様の傾向にあることが確認できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの概略断面図である。 図2(A)、図2(B)は、図1に示す積層セラミックコンデンサの製造過程を示す要部断面図である。 図3(A)、図3(B)は、図2(A)、図2(B)の続きの工程を示す要部断面図である。
符号の説明
2… 積層セラミックコンデンサ
4… コンデンサ素体
4a… 第1端部
4b… 第2端部
6,8… 端子電極
10… 誘電体層
10a… グリーンシート
12… 内部電極層
12a… 内部電極パターン膜
20… キャリアシート

Claims (3)

  1. 導電性粉末と、環状構造を有する金属有機化合物と、共材粒子と、有機溶剤と、樹脂と、を有し、
    前記金属有機化合物に含まれる金属元素は、Mg、Y、Gd、Dy、Ho、Tbから選ばれる少なくとも1つである導電性ペースト。
  2. 前記金属有機化合物の分解温度が350℃以上である請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 電極層と誘電体層とを有する電子部品を製造する方法であって、
    請求項1または2に記載の導電性ペーストを用いて、焼成後に前記電極層となる電極ペースト膜を形成する工程と、
    前記電極ペースト膜を、焼成後に誘電体層となるグリーンシートと積層させる工程と、
    前記グリーンシートと前記電極ペースト膜との積層体を焼成する工程とを有する電子部品の製造方法。
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