JP5151397B2 - 掛本数検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブームポイントシーブとフックシーブとの間に掛け回された巻上ワイヤーロープの掛本数を検出する掛本数検出装置に関する。
特許文献1には、クレーンにおけるロープ掛数算出方法について記載されている。このロープ掛数算出方法においては、まず、クレーン作業時に発生する実吊上げ荷重値と、ウインチから繰り出されるロープの張力値をそれぞれ算出する。そして、前記実吊上げ荷重値をロープ張力値で除算することにより、伸縮ブームの先端部と吊りフック間に掛け回されたロープの掛数を算出する。
また、特許文献2には、クレーンのフックロープ掛本数検出装置について記載されている。この掛本数検出装置においては、ブームの先端に設けられた複数のヘッドシーブ毎に、ヘッドシーブに掛け回したフックロープの存在の有無を検出するセンサが設けられる。また、ブームの先端左右両側に、ロープソケットの存在の有無を検出するセンサが設けられる。そして、予めフックロープ掛け回しの設定状態毎に、フックロープが掛け回されたヘッドシーブの位置とロープソケットの位置のデータをメモリへ記憶させておき、前記各センサの検出結果とメモリに記憶されたデータとを照合して、フックロープの掛本数を判定する。
特許2923078号公報 特開平10−7379号公報
しかしながら、特許文献1に記載のロープ掛数算出方法では、予め重量が分かる吊り荷を準備する必要がある。したがって、測定の準備に手間がかかる。また、クレーンに作用させる荷重が小さい場合には、ロープ張力が小さくなり、これによりロープ張力の測定が困難になり、結果として掛数の検出が困難になる。特に、掛数が多くなると、掛数が1本増えたときの張力の変化が小さくなるため、張力の測定誤差により、掛数の判断を誤る可能性がある。
また、特許文献2に記載のフックロープ掛本数検出装置では、多数のセンサが必要となる。そのため、大型機でシーブ枚数が多い機械の場合は、コストの増加が大きく、不向きである。また、吊下げシーブを使用する機械に適用することは難しい。また、多数のセンサを用いるため、例えば、その一のセンサの故障や検出不良によりロープ掛本数が誤って算出されてしまう虞がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、簡易な構成で、より確実に掛本数を検出することができる掛本数検出装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明は、ブームポイントシーブとフックシーブとの間に掛け回された巻上ワイヤーロープの掛本数を検出する掛本数検出装置に関する。そして、本発明に係る掛本数検出装置は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の掛本数検出装置は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る掛本数検出装置における第1の特徴は、ブームの先端部に設けられた複数のブームポイントシーブと、フックに設けられた複数のフックシーブと、ウインチから繰り出されるとともに、前記ブームポイントシーブと前記フックシーブとの間に掛け回され、端部を前記ブーム又は前記フックに固定された巻上ワイヤーロープと、を備えるクレーンにおける前記巻上ワイヤーロープの掛本数を検出する掛本数検出装置であって、前記巻上ワイヤーロープにおける前記ブームの先端部と前記フックとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第1リミットスイッチと、前記フックが、所定の高さから前記第1リミットスイッチを付勢する高さまで巻き上げられるのにかかる経過時間を測定する経過時間測定手段と、前記経過時間測定手段により測定された前記経過時間に基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定する掛本数判定手段と、を備えることである。
所定の高さから第1リミットスイッチを付勢する高さまでフックが巻き上げられるのにかかる経過時間は、第1リミットスイッチの高さを所定の高さに調整し、同じ速度で巻上ワイヤーロープを巻き上げた場合、掛本数が少ないほど短くなり、掛本数が多いほど長くなる。即ち、当該経過時間と、掛本数とが、一対一の対応関係にあるため、第1の特徴を有する構成によれば、経過時間測定手段により測定された当該経過時間に基づいて、掛本数判定手段により掛本数を判定することができる。これにより、センサの設置台数が多くなることなく、簡易な構成で掛本数を検出することができる。また、巻上ワイヤーロープの、巻上速度を遅くすることで、掛本数の変化による経過時間の変化を大きくすることができ、より確実に掛本数を検出することができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第2の特徴は、巻上ワイヤーロープの巻上速度を検出する巻上速度検出手段を備え、前記掛本数判定手段は、前記巻上速度検出手段により検出された巻上速度と、前記経過時間測定手段により測定された経過時間と、に基づいて、掛本数を判定することである。
この構成によると、巻上速度検出手段により、巻上速度が検出されるため、掛本数検出の際に作業者は、任意の巻上速度で巻上ワイヤーロープを巻き上げることができる。
そして、掛本数判定手段は、当該巻上速度と、前記経過時間と、に基づいて、例えば、巻上速度と経過時間とから当該経過時間において巻上ワイヤーロープを巻き取った長さ(以下、巻き取り長さLと称する)を算出し、当該巻き取り長さLを、経過時間の測定を開始するフックの高さとなる所定の高さから第1リミットスイッチまでの間隔(以下、フック上昇間隔Lと称する)で除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第3の特徴は、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチまでの間隔であるフック上昇間隔を検出する上昇間隔検出手段を備え、前記掛本数判定手段は、前記経過時間測定手段により測定された前記経過時間と、前記上昇間隔検出手段により検出された前記フック上昇間隔と、に基づいて、掛本数を判定することである。
この構成によると、上昇間隔検出手段により、経過時間の測定を開始するフックの高さとなる所定の高さから第1リミットスイッチまでの間隔であるフック上昇間隔Lが算出されるため、掛本数検出時における第1リミットスイッチの高さは任意の高さでよい。即ち、作業者によるブーム角度(ブームの水平面に対する傾斜角度)の調整は不要である。これにより、掛本数検出の際の、作業者の操作量を減らすことができる。
そして、所定の速度で巻上ワイヤーロープを巻き上げた場合、掛本数判定手段は、前記経過時間と、前記フック上昇間隔Lと、に基づいて、例えば、前記所定の速度と前記経過時間とから巻き取り長さLを算出し、当該巻き取り長さLを前記フック上昇間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第4の特徴は、前記巻上ワイヤーロープにおける前記フックと前記第1リミットスイッチとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第2リミットスイッチを備え、前記経過時間測定手段は、前記フックを巻き上げたときに、前記第2リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動してから、前記第1リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動するまでの経過時間を測定することである。
この構成によると、所定の速度で巻上ワイヤーロープを巻き上げた場合、掛本数判定手段は、前記経過時間と、第1リミットスイッチと第2リミットスイッチとの間隔(以下、スイッチ間隔Lと称する)と、に基づいて、掛本数を判定することができる。
例えば、前記所定の速度と前記経過時間とから巻き取り長さLを算出し、当該巻き取り長さLを前記スイッチ間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
この場合、経過時間を測定されるフックの移動間隔(即ち、フック上昇間隔L)が、スイッチ間隔Lに固定される。したがって、作業者は、ブーム角度を所定の角度に調整して、第1リミットスイッチの高さが所定の高さとなるように調整する必要はない。また、経過時間測定手段による経過時間の測定開始時のフックの高さを調整する必要はない。これにより、掛本数検出の際の、作業者の操作量を減らすことができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第5の特徴は、巻上ワイヤーロープの巻上速度を検出する巻上速度検出手段を備え、前記掛本数判定手段は、前記巻上速度検出手段により検出された巻上速度と、前記経過時間測定手段により測定された経過時間と、前記第1リミットスイッチと前記第2リミットスイッチとの間隔と、に基づいて、掛本数を判定することである。
この構成によると、巻上速度検出手段により、巻上速度が検出されるため、掛本数の測定の際に作業者は、任意の巻上速度で巻上ワイヤーロープを巻き上げることができる。
そして、掛本数判定手段は、当該巻上速度と、前記経過時間と、前記スイッチ間隔Lと、に基づいて、例えば、巻上速度と経過時間とから巻き取り長さLを算出し、当該巻き取り長さLを前記スイッチ間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第6の特徴は、前記掛本数判定手段は、前記経過時間測定手段により測定された前記経過時間を、記憶手段に予め記憶された経過時間と掛本数との関係を示す第1掛本数テーブルデータと比較することにより、掛本数を判定することである。
この構成によると、所定の速度で巻上ワイヤーロープを巻き上げたときの経過時間と掛本数との関係を示す掛本数テーブルデータを用いて、複雑な計算をせずに簡易に、短時間で掛本数を求めることができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第7の特徴は、ブームの先端部に設けられた複数のブームポイントシーブと、フックに設けられた複数のフックシーブと、ウインチから繰り出されるとともに、前記ブームポイントシーブと前記フックシーブとの間に掛け回され、端部を前記ブーム又は前記フックに固定された巻上ワイヤーロープと、を備えるクレーンにおける前記巻上ワイヤーロープの掛本数を検出する掛本数検出装置であって、前記巻上ワイヤーロープにおける前記ブームの先端部と前記フックとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第1リミットスイッチと、所定の高さから前記第1リミットスイッチが作動する高さまで前記フックを上昇させたときの前記巻上ワイヤーロープの巻き取り長さを検出する巻取長検出手段と、前記巻取長検出手段により検出された巻き取り長さに基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定する掛本数判定手段と、を備えることである。
所定の高さから第1リミットスイッチを付勢する高さまでフックが巻き上げられる際に、ウインチで巻き上げられる巻上ワイヤーロープの巻き取り長さLは、掛本数が少ないほど短くなり、掛本数が多いほど長くなる。即ち、当該巻き取り長さLと、掛本数とが、一対一の対応関係にあるため、第7の特徴を有する構成によれば、巻取長検出手段により検出された当該巻き取り長さLに基づいて、掛本数判定手段により掛本数を判定することができる。これにより、センサの設置台数が多くなることなく、簡易な構成で掛本数を検出することができる。また、巻き取り長さLが比較的長くなるように、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから第1リミットスイッチまでの間隔を広げることで、掛本数の変化による巻き取り長さLの変化を大きくすることができ、より確実に掛本数を検出することができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第8の特徴は、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチまでの間隔であるフック上昇間隔を検出する上昇間隔検出手段を備え、前記掛本数判定手段は、前記巻取長検出手段により検出された巻き取り長さと、前記上昇間隔検出手段により検出された前記フック上昇間隔と、に基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定することである。
この構成によると、上昇間隔検出手段により、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチまでの間隔であるフック上昇間隔Lが検出されるため、掛本数検出時における第1リミットスイッチの高さは任意の高さでよい。即ち、作業者によるブーム角度の調整は不要である。これにより、掛本数検出の際の、作業者の操作量を減らすことができる。
そして、掛本数判定手段は、例えば、巻き取り長さLを、フック上昇間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第9の特徴は、前記巻上ワイヤロープにおける前記フックと前記第1リミットスイッチとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第2リミットスイッチを備え、前記巻取長検出手段は、前記フックを巻き上げたときに、前記第2リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動してから、前記第1リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動するまでの前記巻き取り長さを測定することである。
この構成によると、第1リミットスイッチの高さが任意の位置にあっても、第1リミットスイッチと第2リミットスイッチとの間隔であるスイッチ間隔Lは変わらない。即ち、巻き取り長さLが検出されるフックの移動間隔(即ち、フック上昇間隔L)は、スイッチ間隔Lに固定される。したがって、ブーム角度によらず、同一の掛本数であれば、同一の巻き取り長さLが検出される。そのため、掛本数検出の際、作業者によるブーム角度の調整は不要になる。これにより、作業者の操作量を減らすことができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第10の特徴は、前記掛本数判定手段は、前記巻取長検出手段により検出された巻き取り長さと、前記第1リミットスイッチと前記第2リミットスイッチとの間隔と、に基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定することである。
この構成によると、巻取長検出手段により検出された巻き取り長さLと、第1リミットスイッチと第2リミットスイッチとの間隔であるスイッチ間隔Lと、に基づいて、掛本数を判定することができる。
例えば、前記巻き取り長さLを前記スイッチ間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第11の特徴は、前記掛本数判定手段は、前記巻取長検出手段により検出された前記巻き取り長さを、記憶手段に予め記憶された巻き取り長さと掛本数との関係を示す第2掛本数テーブルデータと比較することにより、掛本数を判定することである。
この構成によると、巻上ワイヤーロープを巻き取ったときの巻き取り長さLと掛本数との関係を示す掛本数テーブルデータを用いて、複雑な計算をせずに簡易に掛本数を求めることができる。
また、本発明に係る掛本数検出装置の第12の特徴は、前記第1リミットスイッチが作動することにより、前記ウインチによる前記フックの巻上げ動作が停止することである。
この構成によると、フックを巻き上げる際に、第1リミットスイッチが作動すると、フックの巻上げ動作が停止される。これにより、第1リミットスイッチを、巻上ワイヤーロープにおけるフックの巻上限界となる高さに設置することで、フックの過巻を防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る掛本数検出装置を備える移動式クローラクレーン100の全体概略図である。図2は、図1におけるブームポイントシーブ5とフック6とを含む部分の拡大図である。図3は、移動式クローラクレーン100の制御装置30の構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、移動式クローラクレーン100は、クローラからなる下部走行体1と、当該下部走行体1上にて旋回軸受を介して縦軸まわりに旋回自在に搭載された上部旋回体2と、当該上部旋回体2に設けられたキャブ3と、上部旋回体2にブームフットピンを中心として起伏自在に取り付けられたブーム4と、当該ブーム4の先端部に設けられた複数のブームポイントシーブ5と、当該ブームポイントシーブ5から吊下げられたフック6と、当該フック6に設けられた複数のフックシーブ7と、上部旋回体2に設けれられたウインチ8と、当該ウインチ8からフック6までを結ぶ巻上ワイヤーロープ9と、を有している。
ブームポイントシーブ5及びフックシーブ7は、それぞれブーム4の先端部及びフック6に複数枚設けられている。巻上ワイヤーロープ9は、ウインチ8から繰り出されるとともに、当該巻上ワイヤーロープ9の先側が、ブームポイントシーブ5とフックシーブ7との間に順次掛け回されている。
図2に示すように、巻上ワイヤーロープ9の先端9aは、ブーム4の先端部に固定されている。そして、当該先端9aとフック6との間には、第1リミットスイッチ10と、第2リミットスイッチ20とが設けられている。
第1リミットスイッチ10は、筒状に形成されたストライカ10aと、ブーム4の側面に設けられた本体部10bと、当該ストライカ10aと本体部10bとを連結するワイヤー10cとを有する。
ストライカ10aは、巻上ワイヤーロープ9が貫通するように設置され、当該巻上ワイヤーロープ9に沿って摺動可能に構成される。そして、当該ストライカ10aに外部から力が作用していない非作動状態においては、重力により、ワイヤー10cに張力を作用させながら吊下げられている。即ち、当該非作動状態においては、本体部10bに対して、ワイヤー10cから引っ張りの力が作用する。
ウインチ8により巻上ワイヤーロープ9が巻き取られることにより、図2における矢印A方向に巻上ワイヤーロープ9が移動し、フック6は上昇する。このとき、フック6によりストライカ10aが上方に向かって付勢されると、ストライカ10aがワイヤー10cに与える引っ張り力が無くなり、ワイヤー10cが弛んだ状態(以下、作動状態と称する)となる。当該作動状態においては、本体部10bにはワイヤー10cからの引っ張り力が作用しない。
本体部10bは、制御装置30(図3参照)と電気的に接続されており、ワイヤー10cからの引っ張り力が作用しなくなったときに、当該制御装置30に第1リミット信号を送信する。
尚、本体部10bは、ブームの片側のみに配置されている場合に限らず、両側に計2個設置し、それぞれワイヤーでストライカ10aと連結されていてもよい。この場合、片側の本体部が故障したとしても、他方の側面に設けられた本体部により、フック6によるストライカ10aの付勢が検出できるため、誤検出を防止できる。
第2リミットスイッチ20は、第1リミットスイッチ10と同様に構成され、筒状に形成されたストライカ20aと、第1リミットスイッチ10の本体部10bと略同位置に設置された本体部20bと、ストライカ20aと本体部20bとを連結するワイヤー20cとを有する。ストライカ20aは、巻上ワイヤーロープ9が貫通するように、第1リミットスイッチ10のストライカ10aとフック6との間に設置される。そして、本体部20bも、第1リミットスイッチ10の本体部10bと同様に、制御装置30(図3参照)と電気的に接続されており、ワイヤー20cからの引っ張り力が作用しなくなったときに、当該制御装置30に第2リミット信号を送信する。尚、本体部20bは、ブームの片側のみに配置されている場合に限らず、両側に計2個設置し、それぞれワイヤーでストライカ20aと連結されていてもよい。この場合、片側の本体部が故障したとしても、他方の側面に設けられた本体部により、フック6によるストライカ20aの付勢が検出できるため、誤検出を防止できる。
この種のクレーンでは、ブーム4の先端部とフック6との間に掛け回した巻上ワイヤーロープ9の掛本数が多くなるほど、巻上ワイヤーロープ9の一本当りの張力が低下してロープ切断に対する安全性が高くなる。一方、巻上ワイヤーロープ9の掛本数を多くすると、ウインチ8の駆動量の割りにフック6の移動量が小さくなるという特性がある。したがって、巻上ワイヤーロープ9の掛本数は、作業能率の面で、吊り荷の重量に応じて予め巻上ワイヤーロープ9の切断の危険がない範囲で、出来るだけ少なくすることが望ましい。
このように、巻上ワイヤーロープ9の掛本数の違いにより、移動式クローラクレーン100における様々な機能に変化を及ぼすため、当該巻上ワイヤーロープ9の掛本数を正確に知ることが極めて重要になる。
以上示したように第1実施形態における掛本数検出装置は、第1リミットスイッチ10と、第2リミットスイッチ20と、後述する制御装置30と、を備えて構成される。
次に、制御装置30の構成について説明する。
図3に示すように、制御装置30は、経過時間測定部31(経過時間測定手段)と、テーブルデータ記憶部32と、掛本数判定部33(掛本数判定手段)と、比較演算部34と、を有している。当該制御装置30は、例えば、CPU及びメモリを備えるコンピュータにより構成される。
経過時間測定部31は、第2リミットスイッチ20からの第2リミット信号を受信してから第1リミットスイッチ10からの第1リミット信号を受信信号を受信するまでの経過時間を算出する。
テーブルデータ記憶部32は、例えばメモリにより構成され、経過時間と掛本数との関係を示すテーブルデータが記憶されている。このテーブルデータ記憶部32に記憶されているデータは、ウインチ8により所定の速度で巻上ワイヤーロープ9を巻き上げたときの経過時間と掛本数との対応関係を示すデータであり、例えば、経過時間がt1〜t2の範囲であれば掛本数はn本である、という情報を含むデータである。
掛本数判定部33は、経過時間測定部31により算出された経過時間に基づいて、テーブルデータ記憶部32に記憶されたテーブルデータ(第1掛本数テーブルデータ)を参照して、対応する掛本数を検索する。
比較演算部34は、作業者が手動で入力した掛本数(以下、入力掛本数NINと称する)と、掛本数判定部33により導出された掛本数(以下、判定掛本数NOUT)と、を比較する。尚、クレーン100には、図示しないタッチパネル等の掛本数入力部70が設けられており、作業者は、当該掛本数入力部70を介して手動で掛本数を入力することができる。
比較演算部34は、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが同一であればクレーンの操作を許容する信号を過負荷防止装置80に対して出力する。一方、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが異なる場合は、クレーン100に設けられたモニター等の表示部に、入力確認の警告表示をさせる信号を出力する。
次に、掛本数検出装置による巻上ワイヤーロープ9の掛本数の検出方法について、図4に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。
掛本数検出装置は、例えば、クレーン100に設けられた起動ボタンを、作業者が押すことにより起動する。起動の際、フック6の位置は、第2リミットスイッチ20から下方に離れて、ワイヤー20cが引っ張られた状態となるように調整される。当該フックの位置調整は、作業者が、起動ボタンを押す前に、手動操作で行う場合に限らず、作業者が起動ボタンを押すことにより、掛本数検出装置が起動して、当該掛本数検出装置の指令により自動的に行われるようにすることもできる。
作業者により、起動ボタンが押されると、ウインチ8が駆動して巻上ワイヤーロープ9が所定の速度で巻き取られる。これにより、フック6が上昇する(ステップ101、以下、S101と称する。その他のステップも同様に示す。)。尚、ウインチ8が自動的に所定の速度で駆動する場合に限らず、巻上ワイヤーロープ9が所定の速度で巻き取られるように、作業者が手動でウインチ8を操作することもできる。
フック6が上昇することにより、第2リミットスイッチ20のストライカ20aが上方に向かって付勢される。これにより、第2リミットスイッチ20が作動状態に移行して、制御装置30に第2リミット信号が送信される(S102)。
第2リミット信号を受けた経過時間測定部31により経過時間の測定が開始される(S103)。
更にフック6が第2リミットスイッチ20の本体部20bを付勢しながら上昇することにより、当該本体部20bを介して第1リミットスイッチ10のストライカ10aが上方に付勢される。これにより、第1リミットスイッチ10が作動状態に移行して制御装置30に第1リミット信号が送信される(S104)。
第1リミット信号を受けた経過時間測定部31は、経過時間の測定を終了する(S105)。
尚、第1リミットスイッチ10は、作動状態に移行するときに、第1リミット信号を制御装置30に送信するとともに、ウインチ8に対して、ウインチ8の駆動を停止させる信号を送信する。これにより、ウインチ8の駆動が停止され、フック6の上昇動作は停止する。
掛本数判定部33は、経過時間測定部31により測定された経過時間に基づいて、テーブルデータ記憶部32に記憶されたテーブルデータを参照して、対応する掛本数を検索する(S106)。
そして、掛本数判定部33の検索により得られた掛本数(判定掛本数NOUT)が、自動的に過負荷防止装置に入力される(S107)。
一方、制御装置30は、過負荷防止装置80に対して作業者により手動で入力された掛本数(入力掛本数NIN)と、判定掛本数NOUTと、を比較してチェックする比較演算部34を有している。
図5は、比較演算部34によるチェック方法を示すフローチャートである。
図5に示すように、過負荷防止装置80に対して、作業者により手動での掛本数の入力が行われると(S201)、比較演算部34は、作業者が手動で入力した入力掛本数NINと、掛本数判定部33の検索により得られた判定掛本数NOUTとを比較する(S202)。
比較演算部34は、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが等しければ(S202:YES)、クレーンの操作を許容する信号を過負荷防止装置に対して出力する(S204)。一方、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが異なる場合は(S202:NO)、クレーン100に設けられたモニター等の表示部に、入力確認の警告表示をさせる信号を出力した後(S203)、クレーン100の操作を許容する信号を過負荷防止装置に対して出力する(S204)。
尚、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが異なる場合は(S202:NO)、クレーン100に設けられたモニター等の表示部に、入力確認の警告表示をさせる信号を出力するとともに、クレーン100の操作に制限をかけるように信号を過負荷防止装置に送信することもできる。また、比較演算部34は、過負荷防止装置に対してクレーン100の操作を許容するか否かの信号を送信する場合に限らず、クレーン100の操作を行うための装置に対して直接制御信号を送信してもよい。
以上、説明したように、第1実施形態に係る掛本数検出装置は、ブーム4の先端部に設けられた複数のブームポイントシーブ5と、フック6に設けられた複数のフックシーブ7と、ウインチ8から繰り出されるとともに、前記ブームポイントシーブ5と前記フックシーブ7との間に掛け回され、端部を前記ブーム4又は前記フック6に固定された巻上ワイヤーロープ9と、を備えるクレーン100における前記巻上ワイヤーロープ9の掛本数を検出するものである。そして、前記巻上ワイヤーロープ9における前記ブームポイントシーブ5と前記フック6との間に設けられ、前記フック6が上昇することにより付勢されて作動する第1リミットスイッチ10を備える。そして、更に、前記フック6が、所定の高さから前記第1リミットスイッチ10を付勢する高さまで巻き上げられるのにかかる経過時間を測定する経過時間測定部31と、前記経過時間測定部31により測定された前記経過時間に基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定する掛本数判定部33と、を有する制御装置30を備える。
所定の高さから第1リミットスイッチ10を付勢する高さまでフック6が巻き上げられるのにかかる経過時間は、第1リミットスイッチ10の高さを所定の高さに調整し、同じ速度で巻上ワイヤーロープ9を巻き上げた場合、掛本数が少ないほど短くなり、掛本数が多いほど長くなる。即ち、当該経過時間と、掛本数とが、一対一の対応関係にあるため、第1実施形態に係る掛本数検出装置の構成によれば、経過時間測定部31により測定された当該経過時間に基づいて、掛本数判定部33により掛本数を判定することができる。これにより、センサの設置台数が多くなることなく、簡易な構成で掛本数を検出することができる。
また、巻上ワイヤーロープ9の、巻上速度を遅くすることで、掛本数の変化による経過時間の変化を大きくすることができ、より確実に掛本数を検出することができる。
また、第1実施形態に係る掛本数検出装置は、前記巻上ワイヤーロープ9における前記フック6と前記第1リミットスイッチ10との間に設けられ、前記フック6が上昇することにより付勢されて作動する第2リミットスイッチ20を備え、前記経過時間測定部31は、前記フック6を巻き上げたときに、前記第2リミットスイッチ20が当該フック6に付勢されて作動してから、前記第1リミットスイッチ10が当該フック6に付勢されて作動するまでの経過時間を測定する。
この構成によると、所定の速度で巻上ワイヤーロープ9を巻き上げた場合、掛本数判定部33は、前記経過時間と、第1リミットスイッチ10と第2リミットスイッチ20との間隔(以下、スイッチ間隔Lと称する)と、に基づいて、掛本数を判定することができる。
この場合、経過時間を測定されるフック6の移動間隔(即ち、フック上昇間隔L)が、スイッチ間隔Lに固定される。したがって、作業者は、ブーム角度を所定の角度に調整して、第1リミットスイッチ10の高さが所定の高さとなるように調整する必要はない。また、経過時間測定手段による経過時間の測定開始時のフック6の高さを調整する必要はない。これにより、掛本数検出の際の、作業者の操作量を減らすことができる。
また、第1実施形態に係る掛本数検出装置における前記掛本数判定部33は、前記経過時間測定部31により測定された前記経過時間を、テーブルデータ記憶部32に予め記憶された経過時間と掛本数との関係を示すテーブルデータと比較することにより、掛本数を判定する。
この構成によると、所定の速度で巻上ワイヤーロープ9を巻き上げたときの経過時間と掛本数との関係を示すテーブルデータを用いて、複雑な計算をせずに簡易に、短時間で掛本数を求めることができる。
尚、第1実施形態に係る掛本数検出装置は、予めテーブルデータ記憶部32に記憶させたテーブルデータを用いる場合に限らず、以下のように変形して実施することもできる。
(1−1)
例えば、巻上ワイヤーロープ9を巻き上げた所定の速度と前記経過時間とから、当該経過時間において巻上ワイヤーロープ9を巻き取った長さ(以下、巻き取り長さLと称する)を算出し、当該巻き取り長さLを前記スイッチ間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
(1−2)
また、巻上ワイヤーロープ9の巻上速度を自動的に検出可能な巻上速度検出装置90(巻上速度検出手段)を更に設けることもできる。当該巻上速度検出装置90は、ウインチ8の単位時間当たりの回転回数を測定するものであってもよいし、巻上ワイヤーロープ9の移動速度を直接測定するものであってもよい。図6に、巻上速度検出装置90をクレーン100に設置したときの制御装置35の構成を模式的に示す。尚、図3に示す制御装置30の構成と同一機能部には同一符号を付している。
この構成によると、巻上速度検出装置90により、巻上速度が検出されるため、掛本数の測定の際に作業者は、任意の巻上速度で巻上ワイヤーロープ9を巻き上げることができる。
そして、巻上速度検出装置90から制御装置35に検出された巻上速度のデータが送信されることで、掛本数判定部33は、当該巻上速度と、前記経過時間と、前記スイッチ間隔Lと、に基づいて、巻上速度と経過時間とから巻き取り長さLを算出し、当該巻き取り長さLを前記スイッチ間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
(1−3)
また、経済的な観点から、第2リミットスイッチ20を設けずに、構成してもよい。本構成は、後述する第2実施形態に係るクレーン200と外観上の構成は同様であるため、第2実施形態を示す図7を用いて、説明する。
この場合、作業者は、掛本数検出装置を起動するときのブーム4のブーム角度αを所定の角度になるように調整するとともに、フック6の高さが所定の高さになるように調整する。尚、前記所定の高さは、例えば、ブーム4のブームフットピン4aの高さや、地面の高さなどに設定できる。これにより、掛本数検出装置の起動時におけるフック6の位置から第1リミットスイッチ10の位置までの間隔(フック上昇間隔L)を一定(予め定める所定の間隔)にすることができる。
そして、掛本数検出装置の起動と同時に、ウインチ8で巻上ワイヤーロープ9を所定の速度で巻き上げ、経過時間測定部31により、フック6が前記所定の高さから第1リミットスイッチ10まで移動するのにかかる経過時間が測定される。当該経過時間測定部31により測定された経過時間を、テーブルデータ記憶部32に記憶されたテーブルデータと比較することにより、掛本数を求めることができる。尚、上述したのと同様に、巻上速度検出装置を設けることで、任意の巻上速度で巻上ワイヤーロープ9を巻き上げても、掛本数の検出が可能になる。
(1−4)
また、第2リミットスイッチ20を設けずに、構成した場合において、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチ10までの間隔であるフック上昇間隔Lを検出する上昇間隔検出装置(上昇間隔検出手段)を設けることができる。
上昇間隔検出装置としては、ブーム4の水平面に対する傾斜角度(ブーム角度α)を検出するブーム角度検出装置(図示せず)を備えて構成されうる。そして、ブーム角度検出装置で得られるブーム角度αと、予め作業者が入力することによりメモリ等に記憶されたブーム4の長さ(以下、ブーム長さLと称する。)と、ブームポイントシーブ5から第1リミットスイッチ10までの長さ(シーブ・スイッチ間長さLLS)と、に基づいてフック上昇間隔Lを算出することができる。具体的には、以下の式による演算がなされて、フック上昇間隔Lが算出される。
=L×sin(α)−LLS
(L:フック上昇間隔、L:ブーム長さ、α:ブーム角度、LLS:シーブ・スイッチ間長さ)
この構成によれば、上昇間隔検出装置によりフック上昇間隔Lが算出されるため、掛本数検出時における第1リミットスイッチ10の高さは任意の高さでよい。即ち、作業者によるブーム4のブーム角度αの調整は不要である。これにより、掛本数検出の際の、作業者の操作量を減らすことができる。
そして、所定の速度で巻上ワイヤーロープ9を巻き上げた場合、掛本数判定部33は、前記経過時間と、前記フック上昇間隔Lと、に基づいて、例えば、前記所定の速度と前記経過時間とから巻き取り長さLを算出し、当該巻き取り長さLを前記フック上昇間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
(1−5)
また、前記第1リミットスイッチ10を、前記巻上ワイヤーロープ9における前記フック6の巻上限界となる高さに設置し、前記第1リミットスイッチ10が作動することにより、前記ウインチ8による前記フックの巻上げ動作が停止するように構成することもできる。
この構成によると、フック6を巻き上げる際に、フック6の高さが巻上限界の高さに達すると、第1リミットスイッチ10が作動してウインチ8によるフック6の巻上げ動作が停止される。これにより、フック6の過巻を防止することができる。第1リミットスイッチ10が、クレーン100の通常作業時における過巻リミットスイッチとしての役割をも担うため、部品点数を減少させることができ、クレーン100を安価に構成することができる。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る掛本数検出装置を備える移動式クローラクレーン200の全体概略図である。図8は、移動式クローラクレーン200の制御装置40の構成を模式的に示す図である。尚、図7及び図8において、第1実施形態と同一部材及び同一機能部には、同一符号を付し説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態に係る掛本数検出装置は、第1実施形態に係る掛本数検出装置が有する第2リミットスイッチ20が設置されていない点で、第1実施形態と異なっている。
また、第2実施形態に係る掛本数検出装置は、巻上ワイヤーロープ9の巻き取り長さを検出する巻取長検出装置50(巻取長検出手段)を備えている(図8参照)。具体的には、巻取長検出装置50は、ウインチ8と一体的に構成され、ウインチ8の回転量に基づいて、巻上ワイヤーロープ9が巻き取られた長さ(以下、巻き取り長さLと称する。)を検出することができる。尚、当該巻き取り長さLは、作業者により掛本数検出装置の起動ボタンが押された後、第1リミットスイッチ10からの第1リミット信号を受信するまでに巻き取った巻上ワイヤーロープ9の長さである。
また、第2実施形態に係る掛本数検出装置は、ブーム角度検出装置60(上昇間隔検出手段)を備えている(図8参照)。当該ブーム角度検出装置60により、ブーム4の水平面に対する傾斜角度(ブーム角度α)が検出され、検出されたブーム角度αは、制御装置40に送信される。
第1リミットスイッチ10の本体部10bは、制御装置40と電気的に接続されており、ワイヤー10cからの引っ張り力が作用しなくなったときに、前記巻取長検出装置50に第1リミット信号を送信する。
第2実施形態における掛本数検出装置は、第1リミットスイッチ10と、巻取長検出装置50と、ブーム角度検出装置60と、後述する制御装置40と、を備えて構成される。
次に、制御装置40の構成について説明する。
図8に示すように、制御装置40は、掛本数判定部43(掛本数判定手段)と、比較演算部44と、上昇間隔演算部45(上昇間隔検出手段)と、ブーム長さ記憶部46を有している。当該制御装置40は、例えば、CPU及びメモリを備えるコンピュータにより構成される。
ブーム長さ記憶部46には、予め作業者により図示しないタッチパネル等の入力手段によりブーム4の長さ(ブーム長さL)と、ブームポイントシーブ5から第1リミットスイッチ10までの長さ(シーブ・スイッチ間長さLLS)等の情報が入力される。上昇間隔演算部45は、ブーム角度検出装置60により検出されたブーム角度αと、ブーム長さ記憶部46に記憶されたブーム長さ等の情報に基づいて、フック上昇間隔Lを算出する。
具体的には、以下の式による演算がなされて、フック上昇間隔Lが算出される。
=L×sin(α)−LLS
(L:フック上昇間隔、L:ブーム長さ、α:ブーム角度、LLS:シーブ・スイッチ間長さ)
掛本数判定部43は、巻取長検出装置50により検出された巻き取り長さLを、上昇間隔演算部45により算出されたフック上昇間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求めることができる。そして、例えば、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出することができる。
比較演算部44は、作業者が手動で入力した掛本数(以下、入力掛本数NINと称する)と、掛本数判定部43により導出された掛本数(以下、判定掛本数NOUT)と、を比較する。尚、クレーン100には、図示しないタッチパネル等の掛本数入力部70が設けられており、作業者は、当該入力部を介して手動で掛本数を入力することができる。
比較演算部44は、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが同一であればクレーンの操作を許容する信号を過負荷防止装置80に対して出力する。一方、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが異なる場合は、クレーンに設けられたモニター等の表示部に、入力確認の警告表示をさせる信号を出力する。
次に、掛本数検出装置による巻上ワイヤーロープ9の掛本数の検出方法について、図9に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。
掛本数検出装置は、例えば、クレーン200に設けられた起動ボタンを、作業者が押すことにより起動する。起動の際、フック6の位置は、予め定められた所定の高さに調整される。例えば、図7に示すように、ブーム4のブームフットピン4aの高さに第1リミットスイッチ10を付勢する部分が位置するように調整される。当該フック6の位置調整は、作業者が、起動ボタンを押す前に、手動操作で行う場合に限らず、作業者が起動ボタンを押すことにより、掛本数検出装置が起動して、当該掛本数検出装置の指令により自動的に行われるようにすることもできる。
作業者により、起動ボタンが押されると、ウインチ8が駆動して巻上ワイヤーロープ9が所定の速度で巻き取られる。これにより、フック6が上昇する(S301)。尚、ウインチ8が自動的に所定の速度で駆動する場合に限らず、作業者が手動で、巻上ワイヤーロープ9が所定の速度で巻き取られるようにウインチ8を操作することもできる。
フック6が上昇することにより、第1リミットスイッチ10のストライカ10aが上方に向かって付勢される。これにより、第1リミットスイッチ10が作動状態に移行して、巻取長検出装置50に第1リミット信号が送信される(S302)。
第1リミット信号を受けた巻取長検出装置50は、その時点での巻き取り長さL、即ち、掛本数検出装置の起動ボタンを押してから、第1リミット信号を受けるまでに巻き取った長さを制御装置40に送信する(S303)。
尚、第1リミットスイッチ10は、作動状態に移行するときに、第1リミット信号を巻取長検出装置50に送信するとともに、ウインチ8に対して、ウインチ8の駆動を停止させる信号を送信する。これにより、ウインチ8の駆動が停止され、フック6の上昇動作は停止する。
上昇間隔演算部45は、まず、ブーム角度検出装置60から送信されるブーム角度αと、予め作業者が入力することによりメモリ等に記憶されたブーム4の長さ(以下、ブーム長さLと称する。)と、ブームポイントシーブ5から第1リミットスイッチ10までの長さ(シーブ・スイッチ間長さLLS)と、に基づいてフック上昇間隔L(=L×sin(α)−LLS)を算出する(S304)。
その後、掛本数判定部43は、上昇間隔演算部45により得られたフック上昇間隔Lと、巻取長検出装置50から送信される巻き取り長さLに基づいて、掛本数を算出する(S305)。具体的には、巻き取り長さLを、フック上昇間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求める。そして、当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出する。
そして、掛本数判定部43の演算により得られた掛本数である判定掛本数NOUTは、自動的に過負荷防止装置に入力される(S306)。
一方、制御装置40は、過負荷防止装置に対して作業者により手動で入力された掛本数(入力掛本数NIN)と、判定掛本数NOUTと、を比較してチェックする比較演算部44を有しており、第1実施形態の比較演算部34と同様の動作を行う(図5参照)。具体的には、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが等しければ、クレーン200の操作を許容する信号を過負荷防止装置に対して出力する。一方、入力掛本数NINと判定掛本数NOUTとが異なる場合は、クレーン200に設けられたモニター等の表示部に、入力確認の警告表示をさせる信号を出力する。尚、比較演算部34は、過負荷防止装置80に対してクレーン200の操作を許容するか否かの信号を送信する場合に限らず、クレーン200の操作を行うための装置に対して直接制御信号を送信してもよい。
以上、説明したように、第2実施形態に係る掛本数検出装置は、前記巻上ワイヤーロープ9における前記ブームポイントシーブ5と前記フック6との間に設けられ、前記フック6が上昇することにより付勢されて作動する第1リミットスイッチ10と、所定の高さから前記第1リミットスイッチ10が作動する高さまで前記フック6を上昇させたときの前記巻上ワイヤーロープ9の巻き取り長さLを検出する巻取長検出装置50と、前記巻取長検出装置50により検出された巻き取り長さLに基づいて、前記巻上ワイヤーロープ9の掛本数を判定する掛本数判定部43と、を備える。
所定の高さから第1リミットスイッチ10を付勢する高さまでフック6が巻き上げられる際に、ウインチ8で巻き上げられる巻上ワイヤーロープ9の巻き取り長さLは、掛本数が少ないほど短くなり、掛本数が多いほど長くなる。即ち、当該巻き取り長さLと、掛本数とが、一対一の対応関係にあるため、第2実施形態に係る掛本数検出装置の構成によれば、巻取長検出装置50により検出された当該巻き取り長さLに基づいて、掛本数判定部43により掛本数を判定することができる。これにより、センサの設置台数が多くなることなく、簡易な構成で掛本数を検出することができる。また、巻き取り長さLが比較的長くなるように、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから第1リミットスイッチ10までの間隔を広げることで、掛本数の変化による巻き取り長さLの変化を大きくすることができ、より確実に掛本数を検出することができる。
また、第2実施形態に係る掛本数検出装置は、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチ10までの間隔であるフック上昇間隔を検出するために、ブーム角度検出装置60と、制御装置40における上昇間隔演算部45と、を備えている。そして、前記掛本数判定部43は、前記巻取長検出装置50により検出された巻き取り長さLと、前記ブーム角度検出装置60と前記上昇間隔演算部45により求められた前記フック上昇間隔Lと、に基づいて、前記巻上ワイヤーロープ9の掛本数を判定する。
この構成によると、前記ブーム角度検出装置60と前記上昇間隔演算部45により、掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチ10までの間隔であるフック上昇間隔Lが検出されるため、掛本数検出時における第1リミットスイッチ10の高さは任意の高さでよい。即ち、作業者によるブーム角度αの調整は不要である。これにより、掛本数検出の際の、作業者の操作量を減らすことができる。
尚、第2実施形態に係る掛本数検出装置は、以下のように変形して実施することもできる。
(2−1)
メモリ等の記憶装置に、巻き取り長さと掛本数との関係を示すテーブルデータを記憶させておき、掛本数判定部43により、前記巻取長検出装置50により検出された前記巻き取り長さLを、当該テーブルデータと比較することにより、掛本数を判定するように構成することもできる。
この構成によると、巻上ワイヤーロープ9を巻き取ったときの巻き取り長さLと掛本数との関係を示す掛本数テーブルデータを用いて、複雑な計算をせずに短時間で、簡易に掛本数を求めることができる。
(2−2)
ブーム角度検出装置60及び上昇間隔演算部45からなる上昇間隔検出手段に替えて、第1実施形態に係る掛本数検出装置(図2参照)と同様に、巻上ワイヤーロープ9における前記フック6と前記第1リミットスイッチ10との間に設けられ、前記フック6が上昇することにより付勢されて作動する第2リミットスイッチ20を設けることもできる。
この場合、前記巻取長検出装置50は、前記フック6を巻き上げたときに、前記第2リミットスイッチ20が当該フック6に付勢されて作動してから、前記第1リミットスイッチ10が当該フック6に付勢されて作動するまでの前記巻き取り長さLを測定するように構成する。具体的には、第2リミットスイッチ20は、巻取長検出装置50と電気的に接続されており、ワイヤー20cからの引っ張り力が作用しなくなったときに、当該巻取長検出装置50に第2リミット信号を送信するように構成する。巻取長検出装置50は、第2リミット信号を受信してから、第1リミット信号を受信するまでの間の巻き取り長さLを検出し、当該巻き取り長さLを掛本数判定部43に送信するように構成する。
この構成によれば、第1リミットスイッチ10の高さが任意の位置にあっても、第1リミットスイッチ10と第2リミットスイッチ20との間隔であるスイッチ間隔Lは変わらない。即ち、巻き取り長さLが検出されるフックの移動間隔(即ち、フック上昇間隔L)は、スイッチ間隔Lに固定される。したがって、ブーム角度αによらず、同一の掛本数であれば、同一の巻き取り長さLが検出される。そのため、掛本数検出の際、作業者によるブーム角度αの調整は不要になる。これにより、作業者の操作量を減らすことができる。
また、前記巻取長検出装置50により検出された巻き取り長さLと、前記第1リミットスイッチ10と前記第2リミットスイッチ20との間隔と、に基づいて、前記巻上ワイヤーロープ9の掛本数を判定するように前記掛本数判定部43を構成することができる。例えば、前記巻き取り長さLを前記スイッチ間隔Lで除算することにより、掛本数に略近似する値を求め当該算出した値の小数点以下を四捨五入等することで、掛本数を算出するように掛本数判定部43を構成することができる。
(2−3)
また、前記第1リミットスイッチ10を、前記巻上ワイヤーロープ9における前記フック6の巻上限界となる高さに設置し、前記第1リミットスイッチ10が作動することにより、前記ウインチ8による前記フックの巻上げ動作が停止するように構成することもできる。
この構成によると、フック6を巻き上げる際に、フック6の高さが巻上限界の高さに達すると、第1リミットスイッチ10が作動してウインチ8によるフック6の巻上げ動作が停止される。これにより、フック6の過巻を防止することができる。第1リミットスイッチ10が、クレーン200の通常作業時における過巻リミットスイッチとしての役割をも担うため、部品点数を減少させることができ、クレーン200を安価に構成することができる。
(2−4)
前記巻取長検出装置50は、巻き取り長さLを直接的に検出するものである場合に限定されない。例えば、巻取長検出装置50を、前記フック6が前記所定の高さ又は第2リミットスイッチを付勢する高さから、前記第1リミットスイッチ10を付勢する高さまで巻き上げられるのにかかる経過時間を測定する経過時間測定部31と、巻上ワイヤーロープ9の巻上速度を検出する巻上速度検出装置と、を有する構成としてもよい。そして、前記経過時間測定部31により測定された経過時間と、前記巻上速度検出装置により検出された巻上速度と、の乗算により前記巻き取り長さL算出させてもよい。
この構成によれば、直接に巻き取り長さLを検出することができない場合であっても、前記経過時間と、前記巻上速度とから、間接的に巻き取り長さLを算出できるため有効である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
本発明の第1実施形態に係る掛本数検出装置を備える移動式クローラクレーンの全体概略図である。 図1におけるブームポイントシーブとフックとを含む部分の拡大図である。 移動式クローラクレーンの制御装置の構成を模式的に示す図である。 巻上ワイヤーロープの掛本数の検出方法を示すフローチャートである。 比較演算部によるチェック方法を示すフローチャートである。 第1実施形態の変形例に係る制御装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る掛本数検出装置を備える移動式クローラクレーンの全体概略図である。 移動式クローラクレーンの制御装置の構成を模式的に示す図である。 巻上ワイヤーロープの掛本数の検出方法を示すフローチャートである。
符号の説明
4 ブーム
5 ブームポイントシーブ
6 フック
7 フックシーブ
8 ウインチ
9 巻上ワイヤーロープ
10 第1リミットスイッチ
20 第2リミットスイッチ
30、40 制御装置
31 経過時間測定部(経過時間測定手段)
32 テーブルデータ記憶部
33、43 掛本数判定部(掛本数判定手段)
34、44 比較演算部
45 上昇間隔演算部(上昇間隔検出手段)
50 巻取長検出装置(巻取長検出手段)
60 ブーム角度検出装置(上昇間隔検出手段)
100、200 クレーン

Claims (12)

  1. ブームの先端部に設けられた複数のブームポイントシーブと、
    フックに設けられた複数のフックシーブと、
    ウインチから繰り出されるとともに、前記ブームポイントシーブと前記フックシーブとの間に掛け回され、端部を前記ブーム又は前記フックに固定された巻上ワイヤーロープと、
    を備えるクレーンにおける前記巻上ワイヤーロープの掛本数を検出する掛本数検出装置であって、
    前記巻上ワイヤーロープにおける前記ブームの先端部と前記フックとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第1リミットスイッチと、
    前記フックが、所定の高さから前記第1リミットスイッチを付勢する高さまで巻き上げられるのにかかる経過時間を測定する経過時間測定手段と、
    前記経過時間測定手段により測定された前記経過時間に基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定する掛本数判定手段と、
    を備えることを特徴とする掛本数検出装置。
  2. 巻上ワイヤーロープの巻上速度を検出する巻上速度検出手段を備え、
    前記掛本数判定手段は、前記巻上速度検出手段により検出された巻上速度と、前記経過時間測定手段により測定された経過時間と、に基づいて、掛本数を判定することを特徴とする請求項1に記載の掛本数検出装置。
  3. 掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチまでの間隔であるフック上昇間隔を検出する上昇間隔検出手段を備え、
    前記掛本数判定手段は、前記経過時間測定手段により測定された前記経過時間と、前記上昇間隔検出手段により検出された前記フック上昇間隔と、に基づいて、掛本数を判定することを特徴とする請求項1に記載の掛本数検出装置。
  4. 前記巻上ワイヤーロープにおける前記フックと前記第1リミットスイッチとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第2リミットスイッチを備え、
    前記経過時間測定手段は、前記フックを巻き上げたときに、前記第2リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動してから、前記第1リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動するまでの経過時間を測定することを特徴とする請求項1に記載の掛本数検出装置。
  5. 巻上ワイヤーロープの巻上速度を検出する巻上速度検出手段を備え、
    前記掛本数判定手段は、前記巻上速度検出手段により検出された巻上速度と、前記経過時間測定手段により測定された経過時間と、前記第1リミットスイッチと前記第2リミットスイッチとの間隔と、に基づいて、掛本数を判定することを特徴とする請求項4に記載の掛本数検出装置。
  6. 前記掛本数判定手段は、前記経過時間測定手段により測定された前記経過時間を、記憶手段に予め記憶された経過時間と掛本数との関係を示す第1掛本数テーブルデータと比較することにより、掛本数を判定することを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の掛本数検出装置。
  7. ブームの先端部に設けられた複数のブームポイントシーブと、
    フックに設けられた複数のフックシーブと、
    ウインチから繰り出されるとともに、前記ブームポイントシーブと前記フックシーブとの間に掛け回され、端部を前記ブーム又は前記フックに固定された巻上ワイヤーロープと、
    を備えるクレーンにおける前記巻上ワイヤーロープの掛本数を検出する掛本数検出装置であって、
    前記巻上ワイヤーロープにおける前記ブームの先端部と前記フックとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第1リミットスイッチと、
    所定の高さから前記第1リミットスイッチが作動する高さまで前記フックを上昇させたときの前記巻上ワイヤーロープの巻き取り長さを検出する巻取長検出手段と、
    前記巻取長検出手段により検出された巻き取り長さに基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定する掛本数判定手段と、
    を備えることを特徴とする掛本数検出装置。
  8. 掛本数の検出の際における、前記所定の高さから前記第1リミットスイッチまでの間隔であるフック上昇間隔を検出する上昇間隔検出手段を備え、
    前記掛本数判定手段は、前記巻取長検出手段により検出された巻き取り長さと、前記上昇間隔検出手段により検出された前記フック上昇間隔と、に基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定することを特徴とする請求項7に記載の掛本数検出装置。
  9. 前記巻上ワイヤーロープにおける前記フックと前記第1リミットスイッチとの間に設けられ、前記フックが上昇することにより付勢されて作動する第2リミットスイッチを備え、前記巻取長検出手段は、前記フックを巻き上げたときに、前記第2リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動してから、前記第1リミットスイッチが当該フックに付勢されて作動するまでの前記巻き取り長さを測定することを特徴とする請求項7に記載の掛本数検出装置。
  10. 前記掛本数判定手段は、前記巻取長検出手段により検出された巻き取り長さと、前記第1リミットスイッチと前記第2リミットスイッチとの間隔と、に基づいて、前記巻上ワイヤーロープの掛本数を判定することを特徴とする請求項9に記載の掛本数検出装置。
  11. 前記掛本数判定手段は、前記巻取長検出手段により検出された前記巻き取り長さを、記憶手段に予め記憶された巻き取り長さと掛本数との関係を示す第2掛本数テーブルデータと比較することにより、掛本数を判定することを特徴とする請求項7又は請求項9に記載の掛本数検出装置。
  12. 前記第1リミットスイッチが作動することにより、前記ウインチによる前記フックの巻上げ動作が停止することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の掛本数検出装置。
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