JP6984174B2 - クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、クレーンに関し、特に複数のウインチを有するクレーンにおいて、ウインチの誤選択を検出する技術に関する。
従来、クレーンには、クレーンの転倒防止およびワイヤロープの過負荷防止のための安全装置が設けられている。特に、複数のウインチを有するクレーンにおける安全装置は、いずれのウインチを用いた作業を行うかを、ボタン、スイッチまたはタッチパネル等によってオペレータが選択できるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記のような安全装置では、オペレータによる作業の選択、つまり、ウインチの選択が正しいということを前提としているため、従来のクレーンには、オペレータによるウインチの誤選択を検出する機能が設けられておらず、オペレータによって選択されたウインチと実際の作業で使用するウインチとが異なるという事態が生じるおそれがあった。
オペレータによるウインチの誤選択を検出する方法としては、ウインチの油圧モータに供給される作動油の圧力から算出されるワイヤロープの張力と、安全装置に設定された項目(例えば、ワイヤロープの巻き掛け数、起伏シリンダの圧力等)から算出されるワイヤロープの張力との違いにより、ウインチの誤選択を検出することが考えられる。しかしながら、複数の油圧センサが必要であること、およびワイヤロープの張力を計算する必要があることから、構成が複雑となる点で不利である。
特開2011−105511号公報
本発明は、簡易な構成で、オペレータによるウインチの誤選択を検出可能なクレーンを提供することを課題とする。
本発明の第一の態様は、作動油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油によってブームを起伏させる油圧シリンダと、前記油圧シリンダの油圧の値を検出するシリンダ用油圧センサと、前記油圧ポンプから吐出される作動油によって作動され、ワイヤロープの巻き上げおよび巻き下げを行う複数のウインチと、前記複数のウインチの作動状態を検出する検出手段と、前記複数のウインチのいずれかを使用する作業の種類が入力可能に構成される安全装置と、前記シリンダ用油圧センサ、前記検出手段および前記安全装置に接続され、それらから取得した情報に基づいて、前記安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチの選択に関する判定を行う制御装置と、を具備し、所定の吊荷を吊り上げて搬送するクレーンであって、前記制御装置は、前記シリンダ用油圧センサから取得した前記油圧シリンダの油圧の値に基づいて、前記吊荷に対する一連の作業である吊荷作業サイクルが行われたか否かを判定し、前記吊荷作業サイクルが行われたと判定した場合、前記吊荷作業サイクルにおける前記複数のウインチの作動状態を前記検出手段から取得し、前記安全装置から取得した、前記安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチが、前記吊荷作業サイクルにおいて作動されたか否かを判定し、作動されなかったと判定した場合、前記安全装置へ入力された作業の種類は誤りであると判定し、前記油圧ポンプから吐出される作動油の圧力を検出するように構成され、前記制御装置に接続されるポンプ用油圧センサをさらに具備し、前記制御装置は、前記検出手段から取得した、前記吊荷作業サイクルにおける前記複数のウインチの作動状態から、当該吊荷作業サイクルにおいて前記複数のウインチのいずれかがワイヤロープの巻き上げを単独で行ったか否かを判定し、行ったと判定した場合、前記ワイヤロープの巻き上げを単独で行ったウインチが、前記安全装置から取得した、前記安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチと一致するか否かを判定し、一致しない場合、前記ワイヤロープの巻き上げ時において、前記ポンプ用油圧センサから取得した作動油の圧力が所定の閾値よりも小さいとき、または、前記ポンプ用油圧センサから取得した作動油の圧力が前記所定の閾値以上の状態が所定の時間未満であるときは、前記安全装置へ入力された作業の種類は正しいと判定し、前記ポンプ用油圧センサから取得した作動油の圧力が前記所定の閾値以上の状態が前記所定の時間以上続いたときは、前記安全装置へ入力された作業の種類は誤りであると判定する。
本発明の第一の態様によれば、油圧シリンダの油圧変化に基づいて、吊荷に対する一連の作業である吊荷作業サイクルが行われたか否かを判定し、当該吊荷作業サイクルにおいて実際に作動したウインチと、安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチとを比較する。これにより、簡易な構成で、オペレータによるウインチの誤選択を検出できる。
本発明の第二の態様によれば、吊荷作業サイクルにおいてワイヤロープの巻き上げを単独で行ったウインチと、安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチとが一致しない場合、所定の条件下でのみ、安全装置へ入力された作業の種類は誤りであると判定される。これにより、低コストで精度良くオペレータによるウインチの誤選択を検出できる。
本発明の一実施形態に係るクレーンの全体構成を示す側面図。 本発明の一実施形態に係るクレーンのブームの先端部示す側面図。 本発明の一実施形態に係るクレーンの操縦席を示す図。 (a)本発明の一実施形態に係るクレーンの安全装置における表示画面を示す図、(b)同じく作業の種類を設定する表示画面を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンのメインウインチ用の油圧回路を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンのサブウインチ用の油圧回路を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンの起伏シリンダ用の油圧回路を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンの制御装置の構成を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンにおいて起伏推力とブームの状態から吊荷荷重を算出する方法を示す図。 吊荷作業サイクルを示す図。 制御装置による第一の判定を示す図。 メインウインチ用の油圧回路の別形態を示す図。 制御装置による第二の判定を示す図。
以下では、図1から図4を参照して、本発明に係るクレーンの一実施形態であるクレーン1について説明する。なお、本実施形態に係るクレーン1は、任意の場所に移動可能な移動式クレーンである。しかしながら、本発明は、それに限定されることなく、油圧シリンダによって起伏されるブームと複数の油圧ウインチとを具備するクレーンであればよい。
図1に示すように、クレーン1は、車両2、クレーン装置6を具備する。
車両2は、クレーン装置6を搬送するものである。車両2は、複数の車輪3を有し、エンジン4(図5参照)を動力源として走行する。車両2には、アウトリガ5が設けられている。アウトリガ5は、車両2の幅方向両側に油圧によって延伸可能な張り出しビームと、地面に対して垂直な方向に延伸可能な油圧式のジャッキシリンダとを有する。車両2は、アウトリガ5の張り出しビームを車両2の幅方向両側に延伸させるとともにジャッキシリンダを接地させることにより、クレーン1の作業可能範囲を広げることができる。
クレーン装置6は、吊荷Wをワイヤロープによって吊り上げるものである。クレーン装置6は、旋回台7、伸縮ブーム8、ジブ13、メインフックブロック14、サブフックブロック15、起伏シリンダ16、メインウインチ17、サブウインチ18、メインワイヤロープ19、サブワイヤロープ20、キャビン21、および安全装置23(図3参照)を具備する。
旋回台7は、クレーン装置6を旋回可能に構成されている。旋回台7は、円環状の軸受を介して車両2のフレーム上に設けられる。前記円環状の軸受は、その回転中心が車両2の設置面に対して垂直になるように配置されている。旋回台7は、前記円環状の軸受の中心を回転中心として回転自在に構成されている。また、旋回台7は、図示しない油圧式の旋回モータによって回転されるように構成されている。
伸縮ブーム8は、吊荷Wを吊り上げ可能な状態にワイヤロープを支持するブームである。伸縮ブーム8は、複数のブーム部材である、ベースブーム部材8a、セカンドブーム部材8b、サードブーム部材8c、フォースブーム部材8d、フィフスブーム部材8e、およびトップブーム部材8fから構成されている。当該複数のブーム部材は、互いに相似な多角形断面を有する筒状に形成されている。当該複数のブーム部材は、断面積の大きい順に、一のブーム部材の内部に他のブーム部材を挿入可能に形成されている。つまり、最も断面積の小さいトップブーム部材8fは、トップブーム部材8fの次に断面積が大きいフィフスブーム部材8eの内部に挿入可能に形成されている。フィフスブーム部材8eは、フィフスブーム部材8eの次に断面積が大きいフォースブーム部材8dの内部に挿入可能に形成されている。このように、伸縮ブーム8は、最も断面積の大きいベースブーム部材8aの内部に、セカンドブーム部材8b、サードブーム部材8c、フォースブーム部材8d、フィフスブーム部材8e、およびトップブーム部材8fが断面積の大きい順に入れ子式に挿入されている。
また、伸縮ブーム8は、ベースブーム部材8aに対して、セカンドブーム部材8b、サードブーム部材8c、フォースブーム部材8d、フィフスブーム部材8e、およびトップブーム部材8fが伸縮ブーム8の軸方向に移動可能に構成されている。つまり、伸縮ブーム8は、図示しない伸縮シリンダにより各ブーム部材を移動させることで伸縮自在に構成されている。伸縮ブーム8は、ベースブーム部材8aの基端が旋回台7上に揺動可能に設けられている。こうして、伸縮ブーム8は、車両2のフレーム上で水平回転可能に構成さている。さらに、伸縮ブーム8は、旋回台7に対してベースブーム部材8aの基端を中心として揺動自在に構成されている。
図2に示すように、伸縮ブーム8のトップブーム部材8fの先端には、メインガイドシーブ9、サブガイドシーブ10、複数のメインシーブ11、およびサブシーブ12が設けられている。トップブーム部材8fの先端の背面側(伸縮ブーム8起立時の揺動方向側の側面)には、メインワイヤロープ19が巻き掛けられるメインガイドシーブ9とサブワイヤロープ20が巻き掛けられるサブガイドシーブ10とが回転自在に設けられている。トップブーム部材8fの先端の腹面側(伸縮ブーム8起立時の揺動方向と反対側の側面)には、先端側から順に、サブワイヤロープ20が巻き掛けられるサブシーブ12、およびメインワイヤロープ19が巻き掛けられる複数のメインシーブ11が回転自在に設けられている。また、トップブーム部材8fの先端部には、ジブ支持部8gが設けられている。伸縮ブーム8には、そのブーム長さL(図9参照)を検出するブーム長さ検出センサ56(図8参照)と、起伏角度θ(図9参照)を検出する起伏角度検出センサ57(図8参照)とが設けられている。
図1に示すように、ジブ13は、クレーン装置6の揚程や作業半径を拡大するものである。ジブ13は、伸縮ブーム8のトップブーム部材8fに設けられたジブ支持部8gによってトップブーム部材8fに沿った姿勢で保持されている。ジブ13の基端は、トップブーム部材8fのジブ支持部8gに連結可能に構成されている。ジブ13は、図示しないピンをジブ支持部8gに打ち込むことにより伸縮ブーム8のトップブーム部材8fの先端に連結可能に構成されている。
メインフックブロック14は、吊荷Wを吊るための部材である。メインフックブロック14には、吊荷Wに引っ掛けるメインフック14aと、メインワイヤロープ19が巻き掛けられる複数のフックシーブ14bとが設けられている。
サブフックブロック15は、吊荷Wを吊るための部材である。サブフックブロック15には、吊荷Wに引っ掛けるサブフック15aが設けられている。
起伏シリンダ16は、伸縮ブーム8を起立および倒伏させ、伸縮ブーム8の姿勢を保持するものである。起伏シリンダ16は、シリンダ部およびロッド部からなる油圧シリンダである。起伏シリンダ16は、ヘッド側油室16a(図7参照)とロッド部側油室16b(図7参照)とへの選択的な作動油の供給によりロッド部の移動方向が切り替わるように構成されている。起伏シリンダ16は、シリンダ部の端部が旋回台7に揺動自在に連結され、ロッド部の端部が伸縮ブーム8のベースブーム部材8aに揺動自在に連結されている。これにより、起伏シリンダ16は、ロッド部がシリンダ部から押し出されるように作動油が供給されることでベースブーム部材8aを起立させ、ロッド部がシリンダ部に押し戻されるように作動油が供給されることでベースブーム部材8aを倒伏させるように構成されている。
メインウインチ17は、メインワイヤロープ19の繰り入れ(巻き上げ)および繰り出し(巻き下げ)を行う油圧ウインチである。メインウインチ17は、メインワイヤロープ19が巻き付けられるメインドラム17b(図5参照)がメイン用油圧モータ17a(図5参照)によって回転されるように構成されている。メインウインチ17は、メイン用油圧モータ17aが一方向へ回転するように作動油が供給されることでメインドラム17bに巻き付けられているメインワイヤロープ19を繰り出し、メイン用油圧モータ17aが他方向へ回転するように作動油が供給されることでメインワイヤロープ19をメインドラム17bに巻き付けて繰り入れるように構成されている。
サブウインチ18は、サブワイヤロープ20の繰り入れ(巻き上げ)および繰り出し(巻き下げ)を行う油圧ウインチである。サブウインチ18は、サブワイヤロープ20が巻き付けられるサブドラム18b(図6参照)がサブ用油圧モータ18a(図6参照)によって回転されるように構成されている。サブウインチ18は、サブ用油圧モータ18aが一方向へ回転するように作動油が供給されることでサブドラム18bに巻き付けられているサブワイヤロープ20を繰り出し、サブ用油圧モータ18aが他方向へ回転するように作動油が供給されることでサブワイヤロープ20をサブドラム18bに巻き付けて繰り入れるように構成されている。
メインワイヤロープ19は、メインウインチ17からメインガイドシーブ9を介して、複数のメインシーブ11と複数のフックシーブ14bとに巻き掛けられている(図2参照)。メインワイヤロープ19の端部は、トップブーム部材8fに固定されている。
サブワイヤロープ20は、サブウインチ18からサブガイドシーブ10とサブシーブ12とを介して、サブフックブロック15に接続されている。
キャビン21は、操縦席22(図3参照)を覆うものである。キャビン21は、旋回台7における伸縮ブーム8の側方に設けられている。キャビン21の内部には、操縦席22が設けられている。
図3に示すように、操縦席22には、メインウインチ17を操作するためのメイン用操作具22a、サブウインチ18を操作するためのサブ用操作具22b、伸縮ブーム8を操作するための起伏用操作具22c、クレーン1を移動させるためのハンドル22d、報知手段である警報ブザー22e、および安全装置23が設けられている。
図4(a)に示すように、安全装置23は、タッチパネル等の表示モニタを含み、当該表示モニタの表示画面からオペレータが各種設定を行えるように構成されている。前記表示モニタの表示画面には、伸縮ブーム8のブーム長さL、および伸縮ブーム8の起伏角度θが表示される。さらに、前記表示モニタの表示画面には、荷重の情報、旋回位置、およびメインワイヤロープ19の巻き掛け数等が表示される。
図4(b)に示すように、安全装置23は、オペレータによる各種設定の一つとして、作業の種類WTを設定可能に構成されている。作業の種類WTとしては、メインウインチ17を作動させて伸縮ブーム8においてメインフック14aを使用するメインフック作業と、サブウインチ18を作動させて伸縮ブーム8においてサブフック15aを使用するサブフック作業と、サブウインチ18を作動させて伸縮ブーム8に装着されたジブ13においてサブフック15aを使用するジブ作業とを含む。
安全装置23は、オペレータにより前記表示モニタの表示画面を介して、メインフック作業、サブフック作業およびジブ作業のうちの一つを選択可能に構成されている。つまり、安全装置23は、メインウインチ17およびサブウインチ18のうち作動させるウインチをオペレータにより選択可能に構成されている。
このように構成されるクレーン1は、車両2を走行させることで任意の位置にクレーン装置6を移動させることができる。また、クレーン1は、起伏シリンダ16で伸縮ブーム8を任意の起伏角度に起立させて、伸縮ブーム8を任意のブーム長さに延伸させたりジブ13を連結させたりすることでクレーン装置6の揚程や作業半径を拡大することができる。さらに、クレーン1は、吊荷Wの重量および所望する吊り上げ速度に応じて、メインウインチ17を使用するかサブウインチ18を使用するかを選択することができる。
以下では、図5から図7を参照して、クレーン1が具備する起伏シリンダ16、メインウインチ17およびサブウインチ18に関する油圧回路について説明する。
図5から図7に示すように、油圧回路は、エンジン4からの駆動力が伝導されている油圧ポンプ25、メイン用油圧回路28(図5参照)、サブ用油圧回路37(図6参照)、起伏用油圧回路46(図7参照)、および制御装置54を具備する。
油圧ポンプ25は、作動油を吐出するものである。油圧ポンプ25は、エンジン4によって駆動されている。油圧ポンプ25から吐出された作動油は、メイン用油圧回路28、サブ用油圧回路37および起伏用油圧回路46に供給される。油圧ポンプ25の吐出油路26には、リリーフ弁27が設けられている。
図5に示すように、メイン用油圧回路28は、メインウインチ17を作動させるものである。メイン用油圧回路28は、メイン用油圧モータ17a、メイン用操作具22a、メイン用パイロット式切換弁29、メイン用カウンタバランス弁32、およびメイン用操作位置検出器36を備える。
メイン用油圧モータ17aは、メインウインチ17のメインドラム17bを回転させるものである。メイン用油圧モータ17aは、メインドラム17bと連動連結するように構成されている。メイン用油圧モータ17aは、繰り入れ側のプランジャに作動油が供給されるとメインワイヤロープ19が繰り入れられる方向にメインドラム17bを回転させる。メイン用油圧モータ17aは、繰り出し側のプランジャに作動油が供給されるとメインワイヤロープ19が繰り出される方向にメインドラム17bを回転させる。
メイン用操作具22aは、オペレータによって操作可能なレバー状に形成され、メインウインチ17の動作を制御する。メイン用操作具22aは、メイン用パイロット式切換弁29に付加されるパイロット圧を外部からの操作によって切り換え可能な切換弁を含む。メイン用操作具22aには、圧力源からパイロット圧が付加されるように作動油が供給される。なお、本実施形態において、メイン用操作具22aは、レバーとして構成したが、オペレータによって操作可能であれば、これに限定するものではなく、例えば、ボタンとして構成することも可能である。
メイン用パイロット式切換弁29は、メイン用油圧モータ17aに供給される作動油の方向を切り換えるものである。メイン用パイロット式切換弁29の供給ポートには、吐出油路26を介して油圧ポンプ25が接続されている。メイン用パイロット式切換弁29の一方のポートには、メイン用一側油路30を介してメイン用油圧モータ17aの繰り入れ側のプランジャが接続されている。メイン用パイロット式切換弁29の他方のポートには、メイン用他側油路31を介してメイン用油圧モータ17aの繰り出し側のプランジャが接続されている。
メイン用パイロット式切換弁29は、パイロット圧が付与されていない場合、メイン用一側油路30とメイン用他側油路31とが閉弁される。これにより、メイン用油圧モータ17aは、その回転位置が保持される。メイン用パイロット式切換弁29は、一方のポートが開弁されるようにパイロット圧が付加された場合、油圧ポンプ25からの作動油がメイン用一側油路30を介してメイン用油圧モータ17aの繰り入れ側のプランジャに供給される。これにより、メイン用油圧モータ17aは、メインワイヤロープ19を繰り入れる方向に回転される。メイン用パイロット式切換弁29は、他方のポートが開弁されるようにパイロット圧が付加された場合、油圧ポンプ25からの作動油がメイン用他側油路31を介してメイン用油圧モータ17aの繰り出し側のプランジャに供給される。これにより、メイン用油圧モータ17aは、メインワイヤロープ19を繰り出す方向に回転される。
メイン用カウンタバランス弁32は、メイン用油圧モータ17aがメインワイヤロープ19に加わる荷重によって回転されないようにするものである。メイン用カウンタバランス弁32は、メイン用一側油路30に設けられている。メイン用カウンタバランス弁32は、メイン用油圧モータ17aの繰り出し側のプランジャに作動油が供給された場合に限り、メイン用油圧モータ17aの繰り入れ側のプランジャから排出される作動油の流れを許容する。
メイン用操作位置検出器36は、メイン用操作具22aの操作位置を検出するものである。メイン用操作位置検出器36は、メインウインチ17が作動しない操作位置である中立位置と、メインワイヤロープ19が巻き上げられるようにメインウインチ17が作動する操作位置である巻上位置と、メインワイヤロープ19が巻き下げられるようにメインウインチ17が作動する操作位置である巻下位置とを検出するように構成されている。つまり、メイン用操作位置検出器36は、メインウインチ17の作動状態を検出する検出手段として機能する。
以上のように構成されるメイン用油圧回路28を備えるクレーン1においては、メイン用操作具22aによってメイン用パイロット式切換弁29を操作して、メイン用油圧モータ17aに供給される作動油の流れを切り換える。これにより、クレーン1は、メイン用操作具22aの操作によってメインウインチ17によるメインワイヤロープ19の繰り入れおよび繰り出しを自在に行うことができる。
図6に示すように、サブ用油圧回路37は、サブウインチ18を作動させるものである。サブ用油圧回路37は、サブ用油圧モータ18a、サブ用操作具22b、サブ用パイロット式切換弁38、サブ用カウンタバランス弁41、およびサブ用操作位置検出器45を備える。
サブ用操作位置検出器45は、サブ用操作具22bの操作位置を検出するものである。サブ用操作位置検出器45は、サブウインチ18が作動しない操作位置である中立位置と、サブワイヤロープ20が巻き上げられるようにサブウインチ18が作動する操作位置である巻上位置と、サブワイヤロープ20が巻き下げられるようにサブウインチ18が作動する操作位置である巻下位置とを検出するように構成されている。つまり、サブ用操作位置検出器45は、サブウインチ18の作動状態を検出する検出手段として機能する。
なお、サブ用油圧回路37の構成および動作態様は、メイン用油圧回路28と略同一であるため詳細な説明を省略する。
このように構成されるサブ用油圧回路37を備えるクレーン1においては、サブ用操作具22bによってサブ用パイロット式切換弁38を操作して、サブ用油圧モータ18aに供給される作動油の流れを切り換える。これにより、クレーン1は、サブ用操作具22bの操作によってサブウインチ18によるサブワイヤロープ20の繰り入れおよび繰り出しを自在に行うことができる。
図7に示すように、起伏用油圧回路46は、起伏シリンダ16を作動させるものである。起伏用油圧回路46は、起伏シリンダ16、起伏用操作具22c、起伏用パイロット式切換弁47、起伏用カウンタバランス弁50、起伏用一側油圧センサ51、起伏用他側油圧センサ52、および起伏用操作位置検出器53を備える。
起伏用操作具22cは、オペレータによって操作され、起伏シリンダ16の動作を制御するものである。起伏用操作具22cは、起伏用パイロット式切換弁47に付加されるパイロット圧を外部からの操作によって切り換え可能な切換弁を含む。起伏用操作具22cには、圧力源からパイロット圧が付加されるように作動油が供給される。
起伏用パイロット式切換弁47は、起伏シリンダ16に供給される作動油の方向を切り換えるものである。起伏用パイロット式切換弁47の供給ポートには、吐出油路26を介して油圧ポンプ25が接続されている。起伏用パイロット式切換弁47の一方のポートには、起伏用一側油路48を介して起伏シリンダ16のヘッド側油室16aが接続されている。起伏用パイロット式切換弁47の他方のポートには、起伏用他側油路49を介して起伏シリンダ16のロッド部側油室16bが接続されている。
起伏用パイロット式切換弁47は、パイロット圧が付与されていない場合、起伏用一側油路48と起伏用他側油路49とが閉弁される。これにより、起伏シリンダ16は、そのロッド部の位置が保持される。起伏用パイロット式切換弁47は、一方のポートが開弁されるようにパイロット圧が付加された場合、油圧ポンプ25からの作動油が起伏用一側油路48を介して起伏シリンダ16のヘッド側油室16aに供給される。これにより、起伏シリンダ16は、伸縮ブーム8を起立させるようにロッド部がシリンダ部から押し出される。起伏用パイロット式切換弁47は、他方のポートが開弁されるようにパイロット圧が付加された場合、油圧ポンプ25からの作動油が起伏用他側油路49を介して起伏シリンダ16のロッド部側油室16bに供給される。これにより、起伏シリンダ16は、伸縮ブーム8を倒伏させるようにロッド部がシリンダ部に押し戻される。
起伏用カウンタバランス弁50は、起伏シリンダ16のロッド部が伸縮ブーム8に加わる荷重によって押し戻されないようにするものである。起伏用カウンタバランス弁50は、起伏用一側油路48に設けられている。起伏用カウンタバランス弁50は、起伏シリンダ16のロッド部側油室16bに作動油が供給された場合に限り、起伏シリンダ16のヘッド側油室16aから排出される作動油の流れを許容する。
起伏用一側油圧センサ51および起伏用他側油圧センサ52は、油圧の値を検出するものである。起伏用一側油圧センサ51は、起伏シリンダ16のヘッド側油室16aの圧力を検出するように構成されている。起伏用他側油圧センサ52は、起伏シリンダ16のロッド部側油室16bの圧力を検出するように構成されている。
起伏用操作位置検出器53は、起伏用操作具22cの操作位置を検出するものである。起伏用操作位置検出器53は、伸縮ブーム8が作動しない操作位置である中立位置と、伸縮ブーム8を起立させる操作位置である起立位置と、伸縮ブーム8を倒伏させる操作位置である倒伏位置とを検出するように構成されている。
以上のように構成される起伏用油圧回路46を備えるクレーン1においては、起伏用操作具22cによって起伏用パイロット式切換弁47を操作して、起伏シリンダ16に供給される作動油の流れを切り換える。これにより、クレーン1は、起伏用操作具22cの操作によって起伏シリンダ16による伸縮ブーム8の起立および倒伏を自在に行うことができる。
以下では、図8から図11を参照して、制御装置54について説明する。
図8に示すように、制御装置54は、安全装置23、メイン用操作位置検出器36、サブ用操作位置検出器45、起伏用一側油圧センサ51、起伏用他側油圧センサ52、および起伏用操作位置検出器53と電気的に接続されている。制御装置54は、接続された上記の機器から種々の情報を取得し、それらを処理して安全装置23に出力可能に構成されている。
制御装置54は、オペレータによって入力された作業の種類WTを安全装置23から取得することができる。
制御装置54は、メイン用操作位置検出器36からメイン用操作具22aの操作位置、つまり、中立位置、巻上位置または巻下位置のいずれか、を取得することができる。
制御装置54は、サブ用操作位置検出器45からサブ用操作具22bの操作位置、つまり、中立位置、巻上位置または巻下位置のいずれか、を取得することができる。
制御装置54は、起伏用操作位置検出器53に接続され、起伏用操作位置検出器53から起伏用操作具22cの操作位置、つまり、中立位置、起立位置または倒伏位置のいずれか、を取得することができる。
制御装置54は、起伏用一側油圧センサ51から起伏シリンダ16のヘッド側油室16aの油圧の値を取得し、起伏用他側油圧センサ52から起伏シリンダ16のロッド部側油室16bの油圧の値を取得することができる。
制御装置54は、ブーム長さ検出センサ56と起伏角度検出センサ57とに接続され、ブーム長さ検出センサ56からブーム長さL(図9参照)を取得し、起伏角度検出センサ57から起伏角度θ(図9参照)を取得することができる。
制御装置54は、吊荷荷重Pに基づいて、クレーン1における吊荷Wに対する一連の作業、つまり、地切り工程→宙吊り工程→リリース工程、のサイクルが行われたか否かを判定する。吊荷荷重Pは、起伏推力THと伸縮ブーム8に関する情報(ブーム長さL、起伏角度θ等)とから算出される吊荷Wの重量である。
なお、本発明においては、吊荷Wに対する一連の作業である、地切り工程→宙吊り工程→リリース工程、のサイクルを、「吊荷作業サイクル」と称する。
ここで、吊荷荷重Pの算出方法について、図9を用いて説明する。なお、本実施形態において、吊荷荷重Pの算出には、伸縮ブーム8のみによって吊荷Wを吊る場合について記載するものとする。
制御装置54は、吊荷荷重Pを算出するにあたり、まず、起伏用一側油圧センサ51から取得した起伏シリンダ16のヘッド側油室16aの油圧の値と、起伏用他側油圧センサ52から取得した起伏シリンダ16のロッド部側油室16bの油圧の値とに基づいて、起伏推力TH(図9における白塗矢印参照)を算出する。
続いて、制御装置54は、算出した起伏推力TH、伸縮ブーム8の形状および姿勢を表す伸縮ブーム8の重心位置C、伸縮ブーム8の重量M、伸縮ブーム8のブーム長さL、ならびに伸縮ブーム8の起伏角度θに基づいて、吊荷荷重P(図9における黒塗矢印参照)を算出する。
制御装置54は、上記のように算出される吊荷荷重Pに基づいて、吊荷作業サイクル(地切り工程→宙吊り工程→リリース工程)が行われたか否かを判定する。
なお、本実施形態において、吊荷荷重Pは、起伏用一側油圧センサ51から取得した起伏シリンダ16のヘッド側油室16aの油圧の値と、起伏用他側油圧センサ52から取得した起伏シリンダ16のロッド部側油室16bの油圧の値とに基づいて、伸縮ブーム8の重心位置C、重量M、ブーム長さLおよび起伏角度θから算出したが、これに限定されず、少なくとも、油圧センサから取得される起伏シリンダの油圧の値に基づいて算出すればよい。
図10に示すように、吊荷作業サイクルにおいては、まず、ワイヤロープの巻き上げに伴って吊荷荷重Pが初期値から徐々に増加し(地切り工程)、次に吊荷Wが完全に吊り上げられたことで吊荷荷重Pが一定となった後、ワイヤロープの巻き下げに伴って吊荷Wが地面に接触して吊荷荷重Pが徐々に減少し(宙吊り工程)、最後に吊荷Wが完全に地面に置かれたことで吊荷荷重Pが初期値に戻る(リリース工程)。
制御装置54は、吊荷荷重Pが所定値以上である状態が所定時間以上続いたら、吊荷Wの地切り工程が行われたと判定する。なお、当該地切り工程の判定方法は限定するものではなく、単位時間当たりの吊荷荷重Pの増加量に基づいて判定することも可能である。
次に、制御装置54は、吊荷荷重Pが略一定の状態が所定時間以上続き、その後、吊荷荷重Pが所定値以下である状態が所定時間以上続いたら、吊荷Wの宙吊り工程が行われたと判定する。なお、当該宙吊り工程の判定方法は限定するものではなく、吊荷荷重Pが略一定の状態が所定時間以上続いた後において、単位時間当たりの吊荷荷重Pの減少量に基づいて判定することも可能である。
最後に、制御装置54は、吊荷荷重Pが初期値に戻り、その状態が所定時間以上続いたら、吊荷Wのリリース工程が行われたと判定する。
以上のように、制御装置54は、吊荷荷重Pに基づいて、吊荷作業サイクルが行われたか否かを判定する。
制御装置54は、上記のような吊荷作業サイクルにおいて実際に作動したウインチの種類が、オペレータが安全装置23を介して事前に選択した作業の種類WT(メインフック作業、サブフック作業、およびジブ作業)に対応するウインチの種類と一致するか否かを判定する。なお、吊荷作業サイクルにおいて作動したウインチの種類は、メイン用操作位置検出器36およびサブ用操作位置検出器45から取得される、吊荷作業サイクルにおけるメイン用操作具22aおよびサブ用操作具22bの操作位置に基づいて判断可能である。
図11に示すように、制御装置54は、オペレータによって作業の種類WTとしてメインウインチ17を作動させるメインフック作業が選択されている場合において、吊荷作業サイクル中に作動したウインチがメインウインチ17のみであるとき、事前に選択されたウインチの種類と吊荷作業サイクルにおいて実際に作動したウインチの種類とが一致するとして、異常なしと判定する。一方、制御装置54は、吊荷作業サイクル中に使用したウインチがサブウインチ18のみであるとき、オペレータによって事前に選択された作業の種類WTが誤りである、つまり、事前に選択されたウインチの種類と吊荷作業サイクルにおいて実際に作動したウインチの種類とが異なる、としてエラーと判定する。また、制御装置54は、吊荷作業サイクル中に作動したウインチがメインウインチ17およびサブウインチ18の両方であるとき、いずれのウインチによって吊荷作業サイクルが行われたか判断できないため、異常なしと判定する。
制御装置54は、オペレータによって作業の種類WTとしてサブウインチ18を作動させるサブフック作業またはジブ作業が選択されている場合において、吊荷作業サイクル中に使用したウインチがメインウインチ17のみであるとき、オペレータによって事前に選択された作業の種類WTが誤りである、つまり、事前に選択されたウインチの種類と吊荷作業サイクルにおいて実際に作動したウインチの種類とが異なる、としてエラーと判定する。一方、制御装置54は、吊荷作業サイクル中に使用したウインチがサブウインチ18のみであるとき、事前に選択されたウインチの種類と吊荷作業サイクルにおいて実際に作動したウインチの種類とが一致するとして、異常なしと判定する。また、制御装置54は、吊荷作業サイクル中に作動したウインチがメインウインチ17およびサブウインチ18の両方であるとき、いずれのウインチによって吊荷作業サイクルが行われたか判断できないため、異常なしと判定する。
以上のように、制御装置54は、メイン用操作位置検出器36およびサブ用操作位置検出器45から取得した、吊荷作業サイクルにおけるメイン用操作具22aおよびサブ用操作具22bの操作位置と、安全装置23から取得した作業の種類WTとに基づいて、吊荷作業サイクルにおいて実際に作動したウインチの種類が、オペレータが事前に選択した作業の種類WTに対応するウインチの種類と一致するか否かを判定する。これは、従来のクレーンに種々の機器を設けることなく実現可能である。したがって、クレーン1においては、簡易な構成で、オペレータによるウインチの誤選択を検出できる。
また、制御装置54は、検出したエラーの情報を記憶し、または出力する。これにより、検出したエラーの情報を利用して、メインワイヤロープ19およびサブワイヤロープ20の寿命の計算を精度良く行うことができる。
クレーン1が具備する起伏シリンダ16、メインウインチ17およびサブウインチ18に関する油圧回路(図5から図7参照)は、以下のように構成することも可能である。
以下では、図12および図13を参照して、別実施形態に係る油圧回路について説明する。
図12に示すように、別実施形態に係る油圧回路は、油圧センサ24を具備する。
油圧センサ24は、油圧ポンプ25の吐出油路26に設けられており、油圧ポンプ25から吐出される作動油の圧力である油圧Paを検出するように構成されている。
別実施形態に係る油圧回路は、油圧センサ24が油圧ポンプ25の吐出油路26に設けられている以外は、前述の実施形態に係る油圧回路と同様である。
制御装置54は、油圧センサ24に接続され、油圧ポンプ25から吐出される作動油の圧力を取得することができる。
制御装置54は、前述の実施形態における、吊荷作業サイクル中のメイン用操作具22aおよびサブ用操作具22bの操作位置に基づく判定(以下、「第一の判定」と記す)に加えて、油圧センサ24から取得した油圧Paに基づく判定(以下、「第二の判定」と記す)を行う。
図13に示すように、制御装置54は、オペレータによって作業の種類WTとしてメインウインチ17を作動させるメインフック作業が選択されている場合において、吊荷作業サイクル中に、サブウインチ18の巻き上げのみが行われたか、メインウインチ17の巻き上げのみが行われたか、それら以外の操作(メインウインチ17およびサブウインチ18の併用操作、およびそれらの巻き下げ等)が行われたかを判定する。これらの判定は、メイン用操作位置検出器36およびサブ用操作位置検出器45から取得される、吊荷作業サイクルにおけるメイン用操作具22aおよびサブ用操作具22bの操作位置に基づいて行われる。
制御装置54は、作業の種類WTとしてメインフック作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にサブウインチ18の巻き上げのみが行われたと判定した場合において、油圧Paが所定の閾値Psよりも小さい(Pa<Ps)ときは、ウインチの誤選択はあるものの、油圧Paが比較的小さく問題は無い(例えば、ワイヤロープの寿命に大きな影響を及ぼさない)として、異常なしと判定する。さらに、制御装置54は、作業の種類WTとしてメインフック作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にサブウインチ18の巻き上げのみが行われたと判定した場合において、油圧Paが所定の閾値Ps以上である状態(Pa≧Ps)が所定の時間(例えば、3秒)未満であるときは、異常な操作はすぐに終了したとして、異常なしと判定する。
一方、制御装置54は、作業の種類WTとしてメインフック作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にサブウインチ18の巻き上げのみが行われたと判定した場合において、油圧Paが所定の閾値Ps以上である状態(Pa≧Ps)が所定の時間(例えば、3秒)以上続いたときは、ウインチの誤選択があったとして、エラーと判定する。
制御装置54は、作業の種類WTとしてメインフック作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にメインウインチ17の巻き上げのみが行われたと判定した場合、ウインチの誤選択はなく、異常なしと判定する。
制御装置54は、作業の種類WTとしてメインフック作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にメインウインチ17の巻き上げおよびサブウインチ18の巻き上げ以外の操作が行われたと判定した場合には、油圧Paに基づく判定はできないため、異常なしと判定する。
制御装置54は、オペレータによって作業の種類WTとしてサブウインチ18を作動させるサブフック作業またはジブ作業が選択されている場合において、吊荷作業サイクル中に、サブウインチ18の巻き上げのみが行われたか、メインウインチ17の巻き上げのみが行われたか、それら以外の操作(メインウインチ17およびサブウインチ18の併用操作、およびそれらの巻き下げ等)が行われたかを判定する。
制御装置54は、作業の種類WTとしてサブフック作業またはジブ作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にサブウインチ18の巻き上げのみが行われたと判定した場合、ウインチの誤選択はなく、異常なしと判定する。
制御装置54は、作業の種類WTとしてサブフック作業またはジブ作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にメインウインチ17の巻き上げのみが行われたと判定した場合において、油圧Paが所定の閾値Pmよりも小さい(Pa<Pm)ときは、ウインチの誤選択はあるものの、油圧Paが比較的小さく問題は無いとして、異常なしと判定する。さらに、制御装置54は、作業の種類WTとしてサブフック作業またはジブ作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にメインウインチ17の巻き上げのみが行われたと判定した場合において、油圧Paが所定の閾値Pm以上である状態(Pa≧Pm)が所定の時間(例えば、3秒)未満であるときは、異常な操作はすぐに終了したとして、異常なしと判定する。
一方、制御装置54は、作業の種類WTとしてサブフック作業またはジブ作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にメインウインチ17の巻き上げのみが行われたと判定した場合において、油圧Paが所定の閾値Pm以上である状態(Pa≧Pm)が所定の時間(例えば、3秒)以上続いたときは、ウインチの誤選択があったとして、エラーと判定する。
制御装置54は、作業の種類WTとしてサブフック作業またはジブ作業が選択され、かつ、吊荷作業サイクル中にメインウインチ17の巻き上げおよびサブウインチ18の巻き上げ以外の操作が行われたと判定した場合には、油圧Paに基づく判定はできないため、異常なしと判定する。
以上のように、制御装置54は、吊荷作業サイクル中のメイン用操作具22aおよびサブ用操作具22bの操作位置に基づく第一の判定に加えて、油圧センサ24から取得した油圧Paに基づく第二の判定を行う。これにより、第一の判定のみの場合と比較して、精度良くオペレータによるウインチの誤選択を検出できる。また、第二の判定は、油圧センサ24を設けるだけで実現可能であるため、低コストでオペレータによるウインチの誤選択を検出できる。
1 クレーン
8 伸縮ブーム
13 ジブ
14a メインフック
15a サブフック
16 起伏シリンダ
17 メインウインチ
18 サブウインチ
19 メインワイヤロープ
20 サブワイヤロープ
22a メイン用操作具
22b サブ用操作具
22c 起伏用操作具
23 安全装置
36 メイン用操作位置検出器
45 サブ用操作位置検出器
54 制御装置

Claims (1)

  1. 作動油を吐出する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから吐出される作動油によってブームを起伏させる油圧シリンダと、
    前記油圧シリンダの油圧の値を検出するシリンダ用油圧センサと、
    前記油圧ポンプから吐出される作動油によって作動され、ワイヤロープの巻き上げおよび巻き下げを行う複数のウインチと、
    前記複数のウインチの作動状態を検出する検出手段と、
    前記複数のウインチのいずれかを使用する作業の種類が入力可能に構成される安全装置と、
    前記シリンダ用油圧センサ、前記検出手段および前記安全装置に接続され、それらから取得した情報に基づいて、前記安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチの選択に関する判定を行う制御装置と、を具備し、所定の吊荷を吊り上げて搬送するクレーンであって、
    前記制御装置は、
    前記シリンダ用油圧センサから取得した前記油圧シリンダの油圧の値に基づいて、前記吊荷に対する一連の作業である吊荷作業サイクルが行われたか否かを判定し、
    前記吊荷作業サイクルが行われたと判定した場合、前記吊荷作業サイクルにおける前記複数のウインチの作動状態を前記検出手段から取得し、前記安全装置から取得した、前記安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチが、前記吊荷作業サイクルにおいて作動されたか否かを判定し、
    作動されなかったと判定した場合、前記安全装置へ入力された作業の種類は誤りであると判定し、
    前記油圧ポンプから吐出される作動油の圧力を検出するように構成され、前記制御装置に接続されるポンプ用油圧センサをさらに具備し、
    前記制御装置は、
    前記検出手段から取得した、前記吊荷作業サイクルにおける前記複数のウインチの作動状態から、当該吊荷作業サイクルにおいて前記複数のウインチのいずれかがワイヤロープの巻き上げを単独で行ったか否かを判定し、
    行ったと判定した場合、前記ワイヤロープの巻き上げを単独で行ったウインチが、前記安全装置から取得した、前記安全装置へ入力された作業の種類に対応するウインチと一致するか否かを判定し、
    一致しない場合、前記ワイヤロープの巻き上げ時において、前記ポンプ用油圧センサから取得した作動油の圧力が所定の閾値よりも小さいとき、または、前記ポンプ用油圧センサから取得した作動油の圧力が前記所定の閾値以上の状態が所定の時間未満であるときは、前記安全装置へ入力された作業の種類は正しいと判定し、前記ポンプ用油圧センサから取得した作動油の圧力が前記所定の閾値以上の状態が前記所定の時間以上続いたときは、前記安全装置へ入力された作業の種類は誤りであると判定する、
    クレーン。
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