JP5137304B2 - 耐食性部材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、腐食性プラズマガス雰囲気などの腐食性環境下で用いられる耐食性部材およびその製造方法に関し、詳細には、例えば半導体装置製造工程や液晶装置製造工程で使用されるハロゲン系腐食ガスやハロゲンガスプラズマに対し、優れた耐性を有する耐食性部材およびその製造方法に関する。
半導体装置や液晶装置の製造において、化学的腐食性の高い環境下で使用される部材、例えば、チャンバー、サセプター、クランプリング等の部材の材質としては、これまで石英ガラスやセラミックスが多く用いられてきた。
近年では、半導体装置や液晶装置の製造においてコスト低減の観点から製造サイズの大型化が図られており、例えば半導体ウエハでは12インチ対応、液晶では1m□越サイズへの対応が要望されている。これに伴い、製造装置についても大型化が必要になってきている。しかし、従来使用されてきた石英ガラスやセラミックスは、強度、剛性の点で大型部品への使用に限界がある。このため、金属基材表面にセラミックスなどの耐食性材料の被膜を形成した部材が用いられるようになってきた。
耐食性部材の大型化への対応技術としては、例えば耐食性材料としてアルミナや、Yなどの希土類酸化物を用い、溶射法により被膜形成を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特許第3510993号公報(特許請求の範囲など) 特開2004−10981号公報(特許請求の範囲など)
溶射により耐食性被膜を形成する場合、被膜内のボイドの発生が避けられず、しかもバルクセラミックに比べてボイドが大きくなる傾向がある。特にY溶射膜は、Al溶射膜などの他の溶射膜と比べると比較的耐食性が高いが、原料となるYの融点が高く溶融しにくいので、Al溶射膜以上に溶射膜組織中のボイドが大きくなることがある。
これまでも、溶射膜表面のボイドは、溶射膜の耐食性を低下させる一要因と考えられてきた。しかし、本発明者らの研究によれば、溶射膜表面にボイドが存在すること自体よりも、個々のボイドの大きさが耐食性に大きく関与していることが判明した。
すなわち、大きなボイドが存在する溶射膜は、ハロゲン系腐食ガスもしくはハロゲンガスプラズマに曝されると、ボイドが腐食開始点となるため、腐食が進行しやすくなる。また、ボイドが一定以上に大きな場合には、基材と溶射膜の界面で局所的に密着強度が低い部分が発生し、部材取付け等の製造時のハンドリングも難しく、膜剥離等が発生し易くなる。しかし、従来の溶射技術では、溶射膜表面のボイドに着目し、その大きさを制御するという考えは皆無であった。
従って、本発明の目的は、ボイドの大きさが制御されており、優れた耐食性と基材への密着性を有する耐食性部材およびその製造方法を提供することである。
本発明者らは上記実情に鑑み、溶射膜表面に存在するボイドが小さく、ハロゲン系腐食ガスもしくはハロゲンガスプラズマへの耐性に優れ、基材と溶射膜との密着強度が低下しにくい材料を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、溶射膜におけるボイドの大小は、その製造条件に左右されること、および製造条件を選択することによって、ボイドの大きさを一定以下に制御することが可能となり、優れた耐食性と基材への密着性を持つ溶射膜が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の観点によれば、腐食性環境下で用いられる耐食性部材であって、基材と、該基材表面の一部もしくは全部を被覆する相対密度が80%以上のセラミックス溶射膜とを備え、前記セラミックス溶射膜は、嵩密度が少なくとも1.5g/cm 3 以上であり、含水率1質量%以下のY 2 3 を原料とし、かつ電極間ギャップ100mmの平行平板型RIE装置により、80%CF 4 および20%O 2 からなる混合ガスを用い、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が5nm/min以下であって、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により、前記基材に対し40〜110kWの出力でプラズマ溶射して得られた、膜厚が50〜500μmであり、表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であることを特徴とする、耐食性部材が提供される。
本発明の第2の観点によれば、腐食性環境下で用いられる耐食性部材であって、
基材と、該基材表面の一部もしくは全部を被覆する相対密度が80%以上のセラミックス溶射膜とを備え、前記セラミックス溶射膜は、嵩密度が少なくとも1.0g/cm 3 以上であり、含水率1質量%以下のAl23 を原料とし、かつ電極間ギャップ100mmの平行平板型RIE装置により、80%CF4および20%O2からなる混合ガスを用い、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が20nm/min以下であって、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により、前記基材に対し40〜110kWの出力でプラズマ溶射して得られた、膜厚が50〜500μmであり、表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であることを特徴とする、耐食性部材が提供される
本発明の第の観点によれば、プラズマ溶射により基材表面にY23膜を被覆する耐食性部材の製造方法であって、嵩密度が少なくとも1.5g/cm3以上の 2 3 を含水率が1質量%以下になるまで乾燥する乾燥工程と、前記乾燥後の 2 3 を、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により40〜110kWの出力で基材表面に溶射し、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が5nm/min以下であって、相対密度が80%以上であり、膜厚が50〜500μmで、膜表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であるY23膜を形成するプラズマ溶射工程と、を含むことを特徴とする、耐食性部材の製造方法が提供される。
本発明の第の観点によれば、プラズマ溶射により基材表面にAl23膜を被覆する耐食性部材の製造方法であって、嵩密度が少なくとも1.0g/cm3以上のAl 2 3 を含水率が1質量%以下になるまで乾燥する乾燥工程と、前記乾燥後のAl 2 3 を、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により40〜110kWの出力で基材表面に溶射し、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が20nm/min以下であって、相対密度80%以上であり、膜厚が50〜500μmで、膜表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であるAl23膜を形成するプラズマ溶射工程と、を含むことを特徴とする、耐食性部材の製造方法が提供される。
本発明によれば、原料の含水率と嵩密度を調整した後、互いに分離した2つのアノードトーチを備えた溶射装置により40〜110kWの出力で溶射して得られる溶射膜は、表面に存在するボイドの最大径(以下、「最大ボイド径」と記すことがある)が25μm以下に制御されているため、腐食開始点が少なく、プラズマ曝露時のエッチング速度が小さなものである。
また、溶射膜表面の最大ボイド径を25μm以下にすることにより、局所的に基材との密着強度が低い部分が減少し、プラズマ照射前後及びプラズマ照射後の純水超音波洗浄による密着強度劣化を30%以内に抑えることができる。したがって、本発明の耐食性部材を半導体製造過程や液晶製造過程におけるチャンバー内部材等として用いることにより、腐食によるパーティクルの発生を防止できるとともに、部材の寿命を延ばすことが可能になる。また、半導体装置や液晶装置の製造コストダウン、部品交換頻度減少による生産性の向上などが可能になる。
以下、本発明の好ましい形態について説明する。
本発明の耐食性部材は、腐食性ガスを用いたプラズマ処理などの腐食性環境下で用いられるものであり、例えば半導体ウエハ、液晶基板等への成膜やエッチングの際に使用されるプラズマ装置のチャンバーや、チャンバー内部材であるガス分散板、ライナー、サセプター、クランプリング、スリーブ、ドアー等の部材として使用できる。
耐食性部材は、少なくとも基材と、その一部もしくは全部を被覆するセラミックス溶射膜と、により構成される。基材の材質は問わないが、例えばステンレスやアルミニウム等の金属、ガラス、セラミックス、セラミックス複合材料により形成できる。セラミックス溶射膜は、基材の表面、少なくとも腐食性雰囲気に曝される部位を被覆する膜であり、相対密度が80%以上であり、かつ膜表面の最大ボイド径が25μm以下である。
セラミックス溶射膜の相対密度が低い場合、耐食性、耐プラズマ性が低下するとともに、耐食性部材からの脱ガスが多くなり、チャンバー内の真空度が上がらないため、ランニングコストを押し上げる原因となる。従って、相対密度は、80%以上であることが好ましく、パーティクル発生によるチップの歩留り低下を防ぐためには、相対密度が85%以上であることがより好ましい。
セラミックス溶射膜表面のボイド径が大きくなると、プラズマが集中しやすい凹凸が増加するため、局所的にプラズマ腐食が進行しやすくなる。プラズマ腐食の起こりやすさには、ボイドの数や総面積より、むしろボイドの大きさ(ボイド径)が深く関与していると考えられる。つまり、極めて単純化した例を挙げると、溶射膜表面に小さなボイドが多数存在している場合よりも、一定の大きさ以上のボイドが一ないし少数存在する場合の方が、溶射膜のプラズマ耐性をより大きく低下させる要因となる。本発明者らが得た知見では、プラズマ耐性に与える影響という観点からは、溶射膜表面に存在するボイドの最大径が重要な意味を持っており、後記実施例、比較例にも示すとおり、直径が25μmを超えるボイドは、直径25μm以下のボイドに比べ、溶射膜の密着性を低下させ、腐食の起点となり、さらにはパーティクル汚染の原因にもなりやすいことが確認された。
従来の溶射膜では、膜表面の最大ボイド径に着目し、これを制御するという考えは皆無であった。しかし、最大ボイド径が25μmを超えて大きくなると、径に応じてボイドの深さも深くなる。このため、基材との界面で局所的に密着強度が低い部分が生じる。
また、最大ボイド径が大きくなると、径に応じて縁部も長く形成されることになる。プラズマ環境では、ボイドの縁部ほど削り取られやすく、脱離も生じやすいため、縁部が長く、膜厚に対する深さの比率も大きな25μm超の大径のボイドは、プラズマによる脱離を起しやすく、パーティクル発生の原因となりやすい。
さらに、繰り返しプラズマ環境に曝されると、徐々にボイドが拡大していき、深さも増していくことから、最終的には局所的に溶射膜の欠落部位が生じて、基材表面が露出し、腐食を引き起こすおそれがある。
このような理由によって、溶射膜表面のボイド径25μmを超えるボイドが一つでも存在する溶射膜は、著しく耐食性が低下する。
これに対し、最大ボイド径が25μm以下であれば、溶射膜の密着強度へ影響を与えることは殆どなく、通常の使用条件では溶射膜の欠落が生じるほどボイドが拡大することはないため、耐腐食性を維持できる。
また、ボイド内に入り込んだパーティクルはクリーニングによって除去されにくいので、これがプロセス中にチャンバー内を汚染し、チップの歩留りを低下させる事態も起こり得るが、最大ボイド径が15μm以下であれば、ボイド内にパーティクルが入り込む確率を大幅に低減できるので、ボイドへのパーティクル侵入に起因するパーティクル汚染を防止できる。
以上のことから、最大ボイド径は25μm以下であることが好ましく、15μm以下がより好ましい。なお、「最大ボイド径」は、例えば、溶射膜表面を研磨した後に、表面を走査型顕微鏡を用いて×500倍の倍率で任意に10視野観察した時の最も大きなボイドの直径を基準として判断することができる。
耐食性部材の溶射膜の膜厚は、例えば50〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましい。膜厚が厚すぎる場合は、繰り返し成膜されることにより熱履歴が多くなり、基材と溶射膜との界面でのマイクロクラックが増加し、溶射膜が剥離しやすくなる。膜厚が薄すぎる場合は、溶射膜中の貫通気孔が多くなるため、腐食性ガスによって基材と溶射膜との界面が腐食されやすくなり、溶射膜が剥離しやすくなる。
また、最大ボイド径を25μm以下に制御することにより、比較的薄い膜厚の場合においても貫通気孔の数を少なくすることが可能となり、基材と溶射膜との界面における腐食を防止し、溶射膜の剥離を未然に防止し、耐久性を高めることが可能となる。換言すれば、最大ボイド径を25μm以下に抑えることによって、例えば50μmの膜厚においても十分な耐久性を持つ溶射膜を形成できる。
また、最大ボイド径が25μm以下であるセラミックス溶射膜がY膜である場合、当該膜の特性として、所定の条件、例えば、電極間ギャップ100mmの平行平板型RIE装置により、80%CFおよび20%Oからなる混合ガスを用い、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Pa(50mTorr)の条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が5nm/min以下となるエッチング耐性を持つ。上記条件におけるエッチング速度が5nm/min以下であるY膜は、プラズマ照射によってもほとんどエッチングされないので、パーティクル汚染を防止でき、耐食性部材の寿命を長期化させ、部材の交換頻度を少なくし、半導体装置や液晶装置の生産性向上に寄与する。
また、最大ボイド径が25μm以下であるセラミックス溶射膜がAl膜である場合、当該膜の特性として、所定の条件、例えば、電極間ギャップ100mmの平行平板型RIE装置により、80%CFおよび20%Oからなる混合ガスを用い、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Pa(50mTorr)の条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が20nm/min以下となるエッチング耐性を持つ。上記条件におけるエッチング速度が20nm/min以下であるAl膜は、プラズマ照射によるエッチング量が少ないので、パーティクル汚染を防止でき、耐食性部材の寿命が十分に得られ、半導体装置や液晶装置の生産性に寄与する。
次に、図面を参照しながら、本発明の耐食性部材の製造方法について述べる。
以上のような溶射膜を形成するために、本発明では、カソードトーチと、互いに分離した2つのアノードトーチとを備えた溶射装置を用いる。このような分離した2つのアノードトーチを用いることにより、最も高温であるプラズマアーク部に原料を導入することができるため、セラミックス原料を完全に溶融することが可能となり、これにより所望の溶射膜を得ることができる。アノード一体型の溶射装置では、構造上、原料をプラズマアーク部に導入することができず、セラミックス原料を完全に溶融することが困難である。
セラミックス原料を溶射する際には、酸素元素(O)含有ガスプラズマを用いることが好ましい。O含有ガスプラズマは、例えば酸素ガス(O)もしくは空気、またはこれらの混合ガスを供給して形成することができる。このようにO含有プラズマを用いることにより、セラミックスを高温で溶融した際、セラミックスが還元されて欠陥が生じたり、発色したりすることを防止できる。
ここで、カソードトーチと、互いに分離した2つのアノードトーチとを備えた溶射装置の具体的構造について説明する。図1はこのような溶射装置の一例を示す概略断面図である。この溶射装置は、溶射粒子射出口1aを有する装置本体1と、装置本体1の溶射粒子射出口1aと反対側に設けられたカソードトーチ2と、装置本体1の両側面にそれぞれ支持部材4a,4bに支持されて設けられた2つのアノードトーチ3a,3bとを備えている。
カソードトーチ2の先端にはArガス供給配管11およびArガス導入路11aを通ってArガスが供給され、トーチ(電極)の酸化を防止しつつアークを発生させる。カソードトーチ2の下流側にはアクセルノズル5が設けられており、カソードトーチ2で発生したアークが加速されプラズマアーク40が生成される。カソードトーチ2からのアークには、空気供給配管12から空気導入路12aを通って空気または酸素ガスが供給され、アクセルノズル5から発生するプラズマアーク40はO含有プラズマとなる。
このプラズマアーク40の発生部には、図示しない原料供給ホッパーから原料供給配管13を介して溶射原料粉末であるセラミックス原料粉末が導入され、この原料粉末が完全に溶融して溶射粒子が形成される。プラズマアーク40の先端部に原料粉末を供給しても同様に原料粉末を完全に溶融させることが可能であるが、プラズマアーク40の発生部のほうが高温であるため、そこに供給することが好ましい。
アノードトーチ3aの先端には、Arガス供給配管21aおよびArガス導入路22aおよび23aを通ってArガスが供給され、トーチ(電極)の酸化を防止しつつアークが生成され、カソードトーチ2から射出されたプラズマアーク40に対して垂直にプラズマアーク41aが延びている。
アノードトーチ3bの先端にも、Arガス供給配管21bおよびArガス導入路22bおよび23bを通ってArガスが供給されてトーチ(電極)の酸化を防止しつつアークが生成され、カソードトーチ2から射出されたプラズマアーク40に対して垂直にプラズマアーク41bが延びている。そして、プラズマアーク40,41a,41bの合流点においてプラズマジェット40aとなる。装置本体1の溶射粒子射出口1a近傍において、空気配管24a,24bからそれぞれ空気導入路25a,25bを通ってプラズマジェット40aに空気を供給し、プラズマジェット40aにおける溶融に寄与しない熱をトリミングする。
カソードトーチ2およびアノードトーチ3a,3bには、アーク発生を開始させる高周波スターターとして機能する補助電源32a,32bと、アークを持続させるエネルギー供給源としての直流主電源31a,31bとが接続されている。なお、これら補助電源32a,32bと、直流主電源31a,31bとは、図示しない制御装置により制御される。
カソードトーチ2およびアクセルノズル5の周囲にはこれらを高温から保護する冷却ジャケット14が設けられ、アノードトーチ3a,3bの周囲にも冷却ジャケット26a,26bが設けられている。
このような溶射装置においては、プラズマジェット40aにキャリアされた溶射粒子51が基材53に当たり溶射膜52が形成される。
溶射の際、溶射出力が低すぎる場合は、原料の溶融化が進まないことにより、最大ボイド径が大きくなってしまい、逆に溶射出力が高すぎる場合はセラミックスが還元されて欠陥が生じる。従って、溶射出力は、40kW以上、110kW以下とすることが好ましい。
図1に示すようなアノード分離型のプラズマ溶射装置を用いる利点として、この装置では、最も高温であるプラズマアーク発生部に原料を投入することが可能なため、溶射膜原料のセラミック材料を完全に溶融することが可能となる。これに対し、アノード一体型の溶射装置においては、装置構成により、プラズマアーク発生部に原料を供給できないため、原料の溶融が不十分になることがある。
また、アノード分離型の溶射装置の場合は、アノードが分離しており、1つのアノードにかかる出力を半減できるので、高出力化が可能となる。従って、原料をより均一に溶融化させやすく、溶射膜の緻密性を向上させ、最大ボイド径を小さくすることができる。しかし、アノード一体型の溶射装置においては、アノードにかかる出力が大きくなると高出力に耐えられず、溶射装置が破損するおそれがある。
また、フレーム溶射装置の場合は、フレーム温度が低いために原料の溶融化が進まず、均一かつ緻密で、ボイド径の小さな溶射膜を形成することは困難である。
溶射に用いるセラミックス原料は、一定の嵩密度を持つ粉末または顆粒状であることが好ましい。原料の嵩密度が低い場合、原料の重量が軽いためプラズマフレーム内部へ原料が入りこまずに、溶融が不十分な状態で成膜されるので、緻密な膜形成が困難になり、ボイド径の制御も困難になる。また、原料密度が低く、原料段階で気孔が存在する場合には、それが溶射膜中にも移行し、緻密な溶射膜が形成できない。このため、原料の嵩密度は、Yについては、1.5g/cm以上が好ましく、1.8g/cm以上がより好ましく、上限は3.0g/cm以下とすることが望ましい。また、Alの嵩密度については、1.0g/cmが好ましく、1.2g/cm以上がより好ましく、上限は2.4g/cm以下とすることが望ましい。
溶射に用いるセラミックス原料の乾燥が不十分な場合、原料に吸着された水分により原料が原料供給器内で詰まり、供給が不安定となって原料溶融も不充分となるため、膜中に粗大ボイドが発生しやすくなる。このため、原料は、予め含水率が1質量%以下になるまで乾燥させたものを用いることが好ましい。また、溶射中には原料からの水分蒸発によりボイドが発生する確率が高くなるため、原料の含水率は0.5質量%以下がより好ましい。原料を乾燥する際の目安としては、例えば70℃以上の温度で12時間以上加熱することにより、含水率を概ね1質量%以下にまで低下させることが可能であり、250℃以上の温度で12時間以上加熱することにより、含水率を概ね0.5質量%以下にまで低下させることが可能となる。
なお、嵩密度と乾燥状態を上記の条件にする以外は、原料は通常の市販粉末を用いることができる。必要に応じて造粒を行い顆粒化して粉末の流動性を改善したものを用いてもよい。
基材53としては、ブラスト等の表面処理を施したものを用いることができる。ブラスト処理後の基材は十分洗浄を行い、表面に付着したブラスト材、削り屑等をきれいに除去しておくことが好ましい。基材表面にこれらのゴミが残存していると膜の密着力が低下するので好ましくない。
以上述べたように、原料の嵩密度と含水率を調整し、かつ図1のような溶射装置を用い、溶射の際にセラミックス原料を完全に溶融させることにより、相対密度が80%以上、最大ボイド径が25μm以下で、残留気孔が少なく、緻密で基材との密着性、機械的抵抗性に優れ、エッチング耐性が高い膜を得ることができる。
以下、実施例、比較例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって制約されるものではない。
実施例1〜8、比較例1〜9
表面粗さRa>4μmに粗面させたAl基材(JIS 6061)を準備し、異なる種類の溶射装置を用い、Y溶射膜を形成してテストプレートとした。溶射装置としては、互いに分離した2つのアノードトーチを備えた溶射装置(図1参照)、アノードトーチが一体型の溶射装置、および高速フレーム溶射(HVOF)装置を用いた。
溶射膜の製造条件として、原料(顆粒状)の乾燥温度、乾燥時間、含水率および嵩密度並びに溶射膜厚および溶射出力(15〜110kW)を表1および表2に示すように変化させて実施例1〜8、比較例1〜9とした。各実施例、比較例について、成膜性、相対密度、気孔率、最大ボイド径、エッチング速度、プラズマ照射による密着強度劣化、プラズマ照射後の純水超音波洗浄による密着強度劣化をそれぞれ以下に示す方法で評価した。その結果を併せて表1および表2に示した。
<成膜性>
成膜性は、溶射後の膜剥離を確認し、溶射後に膜剥離していない試料を○、部分的に膜剥離した試料を△、溶射後に膜が完全剥離した試料を×とした。
<相対密度>
相対密度は、基材から溶射膜のみを剥離させてアルキメデス法により嵩密度を測定し、(嵩密度)÷(理論密度)により算出した。気孔率は、相対密度に基づき算出した。
<最大ボイド径>
最大ボイド径に関しては、溶射膜表面を研磨した後に、表面を走査型顕微鏡を用いて×500倍の倍率で任意に10視野観察した時の最も大きなボイドの直径とした。
<エッチング速度>
エッチング速度に関しては、テストプレート表面を研磨した後に研磨面の一部をポリイミドテープでマスクし、RIE(反応性イオンエッチング)を実施し、マスクのある部分とない部分の段差を測定することにより算出した。
このエッチング試験に使用したRIE装置の概略構成を図2に示した。このRIE装置101は、一対の電極板が上下平行に対向した平行平板型RIE装置として構成されている。RIE装置101は、チャンバー102内に、テストプレートTPの載置台であり、かつ下部電極としても機能するサセプター103を有している。この試験では、その直径Lが480mmであるサセプター103を用いた。
サセプター103の上方には、このサセプター103と平行に対向して上部電極として機能するシャワーヘッド105が設けられている。サセプター103とシャワーヘッド105との間隔(電極間ギャップL)は図示しない昇降機構により調節可能となっている。シャワーヘッド105には、ガス供給管108が接続されており、このガス供給管108は、バルブ109の上流側で分岐し、CFガス供給源110およびOガス供給源111に接続されている。これらのガス供給源からの配管には、それぞれ図示しない流量調節手段が設けられ、エッチングガスとしてのCFガスとOガスの流量を調整できるように構成されている。エッチングガスは、ガス供給管108を介してシャワーヘッド105内のガス供給室107に至り、ガス吐出口106から均等に吐出される。
下部電極として機能するサセプター103には、図示しない整合器を介して高周波電源112が接続されており、この高周波電源112は、例えば13.56MHzの周波数の高周波電力を下部電極であるサセプター103に供給することができる。
チャンバー102の底部には、排気口104が形成されており、図示しない真空ポンプを用いてチャンバー102内を所定の減圧雰囲気まで真空引きできるように構成されている。
以上の構成のRIE装置101において、テストプレートTPをサセプター103上に載置し、電極間ギャップLを100mmに調整した後、チャンバー102内の排気を行ない、6.7Pa(50mTorr)の高真空状態とした。その後、エッチングガスをCF:O=80:20の混合比で、流量50mL/min(sccm)に制御しながらチャンバー102内に供給した。この状態で、下部電極としてのサセプター103に1000Wの高周波電力を印加することにより、高周波電界を生じさせ、エッチングガスをプラズマ化してテストプレート表面にエッチングを実施した。エッチングは2時間行った。
<密着強度劣化>
プラズマ照射による密着強度劣化は、上記条件にてプラズマ処理を行った前後での密着強度を、5個のテストピース(φ25mm)について引張りスピード1mm/minの条件で測定を行ない、その平均値を求めた後に、次の式、
密着強度劣化(%)=(プラズマ照射後の密着強度)÷(プラズマ照射前の密着強度)×100
により算出した。このプラズマ照射による密着強度劣化は、その値が高い場合は、プロセス中に溶射膜が剥離する可能性があるため、30%以下であることが好ましい。
純水超音波による密着強度劣化は、上記条件にてプラズマ処理を行った後、純水超音波により洗浄した前後での密着強度を、5個のテストピース(φ25mm)について引張りスピード1mm/minの条件で測定を行ない、その平均値を求めた後に、次の式、
密着強度劣化(%)=(純水超音波洗浄後の密着強度)÷(純水超音波洗浄前の密着強度)×100
により算出した。この純水超音波による密着強度劣化の値が高い場合は、プロセス中に溶射膜が剥離する可能性があるため、30%以下であることが好ましい。
Figure 0005137304
Figure 0005137304
表1および表2から明らかなように、実施例1〜8の互いに分離した2つのアノードトーチを備えた溶射装置により溶射したY溶射膜では、すべて相対密度が80%以上となっており、最大ボイド径が25μm以下となっている。これにより、プラズマの腐食開始点が少なくなり、CF+Oプラズマによるエッチング速度が5μm/min以下となっていることが確認された。
特に、実施例1〜5においては、嵩密度が1.8g/cm以上の原料を100℃以上の温度で12時間以上加熱し、水分含量が0.5質量%以下になるまで乾燥した後、2つのアノードトーチを備えた溶射装置により40kW〜110kW出力で溶射することによって、膜厚が100〜300μmの溶射膜を形成したため、原料の溶融化が進み、相対密度が90%以上、最大ボイド径が15μm以下、エッチング速度が3μm/min以下となっていることが確認された。
また、実施例1〜5の溶射膜においては、プラズマによる腐食開始点となる直径25μm超のボイドが存在しないため、溶射膜と基材の密着強度が局所的に低い部分が発生せず、プラズマ照射前後の密着強度劣化が20%以内であった。また、プラズマ照射後の基材と溶射膜界面の腐食が小さく、プラズマ照射後の純水超音波洗浄後の密着強度劣化も20%以内であることが確認された。
一方、原料乾燥を行わない比較例1および2では、最大ボイド径が25μmを超えており、エッチング速度が高く、密着強度劣化も顕著であった。
また、嵩密度の低い原料を用いた比較例3では、最大ボイド径が大きく、エッチング速度が高いとともに密着強度劣化も著しく、純水超音波洗浄後の密着強度試験では剥離を生じた。溶射出力が低い比較例4では、成膜性が悪く、エッチング速度も高くなった。
アノード一体型の溶射装置を用いた比較例5〜7では、最大ボイド径が大きく、エッチング速度が高いとともに密着強度劣化も著しかった。なお、アノード一体型の溶射装置を用い、溶射出力が低く、嵩密度の高い原料を用いた比較例8では、成膜が不可能であった。
HVOF(高速フレーム溶射)装置を用いた比較例9においては、最大ボイド径は小さいものの、相対密度が低く、エッチング速度が高かった。
実施例9〜16、比較例10〜18
表面粗さRa>4μmに粗面させたAl基材(JIS 6061)を準備し、異なる種類の溶射装置を用い、Al溶射膜を形成してテストプレートとした。溶射装置としては、上記と同様のものを用いた。
膜製造条件として、原料(粉末)の乾燥温度、乾燥時間、含水率および嵩密度並びに溶射膜厚および溶射出力(15〜110kW)を表3および表4に示すように変化させて実施例9〜16、比較例10〜18とした。各実施例、比較例について、実施例1等と同様の基準で成膜性、気孔率、相対密度、最大ボイド径、エッチング速度、プラズマ照射による密着強度劣化、プラズマ照射後の純水超音波洗浄による密着強度劣化をそれぞれ評価した。その結果を併せて表3および表4に示した。
表3および表4から明らかなように、実施例9〜16の互いに分離した2つのアノードトーチを備えた溶射装置により溶射したAl溶射膜では、すべて相対密度が80%以上となっており、最大ボイド径が25μm以下となっている。これにより、プラズマの腐食開始点が少なくなり、CF+Oプラズマによるエッチング速度が20μm/min以下となっていることが確認された。
特に、実施例9〜13においては、嵩密度が1.2g/cm以上の原料を100℃以上の温度で12時間以上加熱し、水分含量が0.5質量%以下になるまで乾燥した後、2つのアノードトーチを備えた溶射装置により40kW〜110kW出力で溶射することによって、膜厚が100〜300μmの溶射膜を形成したため、原料の溶融化が進み、相対密度が90%以上、最大ボイド径が15μm以下、エッチング速度が15μm/min以下となっていることが確認された。
また、実施例9〜13の溶射膜においては、プラズマによる腐食開始点となる直径25μm超のボイドが存在しないため、溶射膜と基材の密着強度が局所的に低い部分が発生せず、プラズマ照射前後の密着強度劣化が20%以内であった。また、プラズマ照射後の基材と溶射膜界面の腐食が小さく、プラズマ照射後の純水超音波洗浄後の密着強度劣化も20%以内であることが確認された。
一方、原料乾燥を行わない比較例10および11では、エッチング速度が高く、密着強度劣化も顕著であった。
また、嵩密度の低い原料を用いた比較例12では、最大ボイド径が大きく、エッチング速度が高いとともに密着強度劣化も著しく、純水超音波洗浄後の密着強度試験では剥離を生じた。溶射出力が低い比較例13では、成膜性が悪く、エッチング速度も高くなった。
アノード一体型の溶射装置を用いた比較例14、15では、最大ボイド径が大きく、エッチング速度が高いとともに密着強度劣化も著しかった。なお、アノード一体型の溶射装置を用い、比較的溶射出力が低く、嵩密度の高い原料を用いた比較例16、17では、成膜が不可能であった。
HVOF(高速フレーム溶射)装置を用いた比較例18においては、最大ボイド径は小さいものの、エッチング速度が高かった。
Figure 0005137304
Figure 0005137304
本発明の耐食性部材における溶射膜を形成する装置を示す概略断面図。 耐食性部材のエッチングに使用するRIE装置の概略構成を示す図面。
符号の説明
1;装置本体
2;カソードトーチ
3a,3b;アノードトーチ
40,41a,41b;プラズマアーク
40a;プラズマジェット
51;溶射粒子
52;溶射膜
53;基材

Claims (4)

  1. 腐食性環境下で用いられる耐食性部材であって、
    基材と、該基材表面の一部もしくは全部を被覆する相対密度が80%以上のセラミックス溶射膜とを備え、
    前記セラミックス溶射膜は、嵩密度が少なくとも1.5g/cm 3 以上であり、含水率1質量%以下のY 2 3 を原料とし、かつ電極間ギャップ100mmの平行平板型RIE装置により、80%CF 4 および20%O 2 からなる混合ガスを用い、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が5nm/min以下であって、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により、前記基材に対し40〜110kWの出力でプラズマ溶射して得られた、膜厚が50〜500μmであり、表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であることを特徴とする耐食性部材。
  2. 腐食性環境下で用いられる耐食性部材であって、
    基材と、該基材表面の一部もしくは全部を被覆する相対密度が80%以上のセラミックス溶射膜とを備え、
    前記セラミックス溶射膜は、嵩密度が少なくとも1.0g/cm 3 以上であり、含水率1質量%以下のAl23 を原料とし、かつ電極間ギャップ100mmの平行平板型RIE装置により、80%CF4および20%O2からなる混合ガスを用い、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が20nm/min以下であって、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により、前記基材に対し40〜110kWの出力でプラズマ溶射して得られた、膜厚が50〜500μmであり、表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であることを特徴とする耐食性部材。
  3. プラズマ溶射により基材表面にY23膜を被覆する耐食性部材の製造方法であって、
    嵩密度が少なくとも1.5g/cm3以上の 2 3 を含水率が1質量%以下になるまで乾燥する乾燥工程と、
    前記乾燥後の 2 3 を、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により40〜110kWの出力で基材表面に溶射し、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が5nm/min以下であって、相対密度が80%以上であり、膜厚が50〜500μmで、膜表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であるY23膜を形成するプラズマ溶射工程と、
    を含むことを特徴とする、耐食性部材の製造方法。
  4. プラズマ溶射により基材表面にAl23膜を被覆する耐食性部材の製造方法であって、
    嵩密度が少なくとも1.0g/cm3以上のAl 2 3 を含水率が1質量%以下になるまで乾燥する乾燥工程と、
    前記乾燥後のAl 2 3 を、2個のアノードトーチを備えた溶射装置により40〜110kWの出力で基材表面に溶射し、流量50mL/min、出力1000W、圧力6.7Paの条件でプラズマエッチングを行ったとき、エッチング速度が20nm/min以下であって、相対密度80%以上であり、膜厚が50〜500μmで、膜表面に存在するボイドの最大径が25μm以下であるAl23膜を形成するプラズマ溶射工程と、
    を含むことを特徴とする、耐食性部材の製造方法。
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