JP5131197B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に係り、特に、光硬化型インクに光照射して基材上で硬化、定着させるインクジェット記録装置に関する。
紙や布帛等の通常の基材のみならず、樹脂フィルム等のインク吸収性の乏しい基材に対しても画像を記録することができる画像記録装置として、記録ヘッドの一端面に設けられたノズルからインクを吐出して基材上に着弾させるインクジェット記録装置が開発され、現在、その技術は種々の技術分野で応用されている。中でも、基材上に着弾したインクに対して紫外線等の光を照射して硬化させて定着させる光硬化型のインクジェット記録装置は、高精細な画像を簡易に得ることができる記録装置として盛んに開発が進められている。
このような光硬化型のインクジェット記録装置では、インクの扱い易さや良好な記録品質が得られることなどから、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化型のインクが用いられることが多い。
そして、紫外線硬化型のインクを硬化させる光源としては、従来から、高圧水銀灯やメタルハライドランプ等が用いられてきたが、近年、光源の寿命が長く、瞬時に点灯する等の利点を有する光源として、LED(Light Emitting Diode)光源が注目されており、それを紫外線光源として用いたインクジェット記録装置が種々開発されている(例えば特許文献1、2等参照)。
特開2005−246955号公報 特開2005−254560号公報
ところで、LED光源は、LEDの単光源を複数配列して構成されることが多い。この場合、LEDの照射強度のばらつきにより、照射強度の小さいLEDの位置での基材表面上の位置で照度が相対的に小さくなり、基材上に着弾した紫外線硬化型インクが硬化し難くなる。特許文献1では個々のLEDの照度の変更可能にして基材表面上の位置での照度の均一化を図っている。しかし、紫外線を放出するLEDには大電流を流す必要があるため、個々のLEDの照度を個別に変更するためには、LEDを並列に接続し(図10)、LED毎に駆動電流の制御回路と、LED個数分の太いケーブルが必要になり装置が複雑になる。
また、隣接するLED間の距離が遠いと、基材の表面(記録面)における隣接する2つのLEDの中間位置、すなわち隣接する2つのLEDの中間位置に対向する基材表面上の位置での照度が相対的に小さくなり、基材上に着弾した紫外線硬化型インクが硬化し難くなる。
そこで、2つのLEDの中間位置で相対的に小さくなる基材表面での照度を、例えば基材上に着弾したインクの硬化に必要な最小の照度となるように調整すると、その位置ではインクは硬化する。一方、LEDの直下では照度が相対的に大きくなり、その部分では基材に着弾したインクの表面エネルギが高くなってインク表面の平滑性や濡れ性が向上し、次にそのインクの上に着弾したインクがその表面上で広がり易くなる。そのため、先にインクの上に着弾したインクが広がってその部分の光沢が増す。
このようにして、例えば紫外線硬化型インクをインクジェット記録装置の全ノズルから基材上に吐出するいわゆるべた打ちを行ってインクを硬化させた場合、LEDの直下の基材の記録部分では光沢があり濃度も濃くなるが、隣接するLEDの中間位置に対応する基材の記録部分では直下の部分よりインクの光沢が低下し濃度も薄くなる。そのため、基材表面の光沢や濃度に筋状のムラに現れてしまう。
このような問題を解消するため、LED光源を構成するLED同士を接近させ、基材上での照度分布をできるだけ均一化させることが考えられる。しかし、現状のLED光源では発光に伴うLEDからの発熱量が大きいため、LED同士を近づけ過ぎると、熱によりLED自体の寿命が短くなる。また、照射装置が高温となり危険であり、装置にも悪影響を及ぼしてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、このようなLED光源を用いたインクジェット記録装置において、光沢ムラや濃度ムラを生じることがなく、しかもLEDの発光により発生する熱の悪影響を受けることのないインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
紫外線の照射により硬化するインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドと、
基材上に着弾したインクに紫外線を照射するLEDを前記記録ヘッドのノズル列方向に複数個配列し、電気的に直列に接続している、LED光源とを備えるインクジェット記録装置であって、
前記LED光源は、前記基材の表面における隣接する2つの前記LEDの照度の和が、前記2つのLEDの間の区間全域でインクの硬化に必要な最小照度以上であり、かつ前記区間における前記和の最大値が最小値の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
紫外線の照射により硬化するインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドと、
基材上に着弾したインクに紫外線を照射するLEDを前記記録ヘッドのノズル列方向に複数個配列し、電気的に直列に接続している、LED光源とを備えるインクジェット記録装置であって、
前記LED光源は、前記基材の表面における隣接する2つの前記LEDの中間位置での照度がインクの硬化に必要な最小照度以上の照度になるように設定され、かつ、前記基材の表面における各LEDの位置における照度が前記隣接する2つのLEDの中間位置での照度の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
紫外線の照射により硬化するインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドと、
基材上に着弾したインクに紫外線を照射するLEDを前記記録ヘッドのノズル列方向に複数個配列し、電気的に直列に接続している、LED光源とを備えるインクジェット記録装置であって、
前記LED光源は、その紫外線を照射する範囲が、前記記録ヘッドのノズル列による前記基材上の記録幅以上となるように配設され、前記基材の表面における照度が、前記記録幅の範囲の全域でインクの硬化に必要な最小照度以上の照度になるように設定され、かつ、前記記録幅の範囲における照度の最大値が、最小値の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、電気的に直列に接続されている複数のLEDからなるLED光源を有するインクジェット記録装置に於いて、隣接する2つのLEDの間の領域全体において、2つのLEDの照度の和が最低でもインクの硬化に必要な最小照度以上となるように紫外線が照射されるため、インクの硬化を十分に行うことが可能となる。また、2つのLEDの間の区間での照度の最大値がその最小値の2倍以下の照度に抑えられ、最大値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度と、最小値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度との間にほとんど差がなくなるため、光沢ムラや濃度ムラがなく或いは少なくとも光沢ムラや濃度ムラが目立たない良好な記録画像を得ることができる。
また、その際、後述する実施例に示されるように、請求項1の条件を満たし、隣接する2つのLEDの中間位置における紫外線の照度を最小照度以上の適度な照度に抑えることで、LEDの発光により発生する熱の悪影響も生じず、作業者等が触れても火傷等を生じない程度にLED光源の温度上昇を抑えることが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、電気的に直列に接続されている複数のLEDからなるLED光源を有するインクジェット記録装置に於いて、紫外線の照度が最も小さくなるLED光源の2つの隣接するLEDの中間位置においても、インクの硬化を十分に行うことが可能となる。また、紫外線の照度が最も強くなるLED直下の位置におけるインクの光沢や濃度と、前記中間位置におけるインクの光沢や濃度との間にほとんど差がなくなるため、前記請求項1に記載の発明の効果が的確に発揮されるとともに、LEDやLED光源の温度上昇を有効に抑制することが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、電気的に直列に接続されている複数のLEDからなるLED光源を有するインクジェット記録装置に於いて、前記LED光源は、その紫外線を照射する範囲が、前記記録ヘッドのノズル列による前記基材上の記録幅以上となるように配設され、前記基材の表面における照度が、前記記録幅の範囲の全域で、最低でもインクの硬化に必要な最小照度以上となるように紫外線が照射されるため、インクの硬化を十分に行うことが可能となる。また、前記記録幅の範囲における照度の最大値がその最小値の2倍以下の照度に抑えられ、最大値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度と、最小値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度との間にほとんど差がなくなるため、光沢ムラや濃度ムラがなく或いは少なくとも光沢ムラや濃度ムラが目立たない良好な記録画像を得ることができる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す図である。 インクジェット記録装置のキャリッジの構成を示す上面図である。 キャリッジを下方から見た斜視図であり、記録ヘッドのノズルを示す図である。 下方から見たLED光源の構成を示す斜視図である。 LEDの単光源の照度分布関数を表すグラフである。 隣接する2つのLEDの照度分布関数を表すグラフである。 LEDの間隔とインクのドット間隔との大きさの違いを説明する概念図である。 下方から見たLEDチップの構成を示す斜視図である。 ラインヘッド方式のインクジェット記録装置の構成を示す図である。 LEDを並列に接続した回路を示す図である。 LEDを直列に接続した回路を示す図である。 隣接する3つのLEDの出力が同じの場合の照度分布を表すグラフである。 隣接する3つのLEDの出力が異なる場合の照度分布を表すグラフである。 隣接する3つのLEDの出力が異なる場合に、LEDの配置を変化させた時の照度分布を表わすグラフである。 (a)はLEDチップを並列に接続した回路を示す図であり、(b)はLEDチップを直列に接続した回路を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
10 記録ヘッド
12 LED光源
13、13a、13b、16、16a LED
17 LEDチップ
Fmin インクの硬化に必要な最小照度
fmin LEDの照度の和の最小値
fmax LEDの照度の和の最大値
I インク
m x軸上でのLEDの位置
N ノズル
S 基材
α 間隔
以下、本発明に係るインクジェット記録装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では、インクジェット記録装置がシリアルヘッド方式である場合について述べるが、後述するように本発明はラインヘッド方式のインクジェット記録装置にも適用される。
本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、図1に示すように、支持台2に支持されたプリンタ本体3を備えている。プリンタ本体3には、記録用紙等の基材Sを非記録面側から支持する平板状のプラテン4が略水平に配設されている。プラテン4の図中矢印Xで示される副走査方向上流側および下流側には、基材Sを副走査方向Xに搬送する図示しない搬送ローラと従動ローラがそれぞれ配設されている。
搬送ローラは図示しない搬送モータにより所定量ずつ間欠的に回転駆動されるようになっており、この搬送ローラの回転により基材Sが移動と停止とを繰り返しながら間欠的に副走査方向Xに搬送されるようになっている。なお、例えば搬送ローラおよび従動ローラの間に例えば図示しない無端の搬送ベルトを掛け渡して、プラテン4の上面側では基材Sを搬送ベルトに載置した状態で搬送するように構成することも可能である。
プラテン4の上方には、棒状のガイドレール5が設けられており、このガイドレール5には、略筐形のキャリッジ6が支持されている。このキャリッジ6は、図示しない駆動機構によってガイドレール5に沿って図中矢印Yで示される主走査方向に往復移動するようになっている。
プラテン4の主走査方向Yの一端側には、後述する記録ヘッド10から吐出される各色インクを貯蔵するインクタンク7が格納されており、インクタンク7からフレキシブルチューブ8を介して記録ヘッド10にインクが供給されるようになっている。また、プラテン4の主走査方向Yの他端側には、記録ヘッド10をクリーニングするためのメンテナンスユニット9が設けられている。
キャリッジ6には、図2の上面図に示すように、複数の記録ヘッド10が主走査方向Yに並設されるように搭載されており、各記録ヘッド10は、ガイドレール5に沿ったキャリッジ6の主走査方向Yの往復移動にあわせて基材Sの上方を走査するようになっている。なお、図2には、記録ヘッド10および後述するLED光源12が最も単純に配置されている場合を示しているが、これ以外の配置とすることも可能である。
図3に示すように、複数の記録ヘッド10の下面すなわち基材Sに対向する面には、複数のノズルNが設けられており、複数のノズルNは副走査方向Xに延びるノズル列を形成している。
記録ヘッド10には、各ノズルNに対応して図示しない圧電素子が配設されており、圧電素子が印加される波形に応じて電歪効果により変形し、ノズルNの背後に形成されたインク室の内部を加圧することで各ノズルNからそれぞれインクを吐出するように構成されている。本実施形態で用いられる圧電素子は、印加される波形に応じて変形度を調整することができるものであり、印加する波形を変化させることによりノズルNから吐出されるインクの吐出量、すなわちインクの1滴あたりの液適量を変化させることができるようになっている。
なお、圧電素子の代わりに、例えば発熱素子を用いることも可能であり、この場合、発熱素子に印加する波形を変化させることで、発熱素子の加熱によりインク中で発生、成長する気泡の成長度を変化させてノズルから吐出されるインクの吐出量を変化させることができる。また、記録ヘッドとしていわゆるマルチドロップ方式の記録ヘッドを用い、ノズルから吐出されるインクのドロップ数を変更することで、ノズルから吐出されるインクの吐出量を変化させるように構成することも可能である。
本実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色インクを貯留する各インクタンク7から対応する記録ヘッド10に各色インクがそれぞれ供給されるようになっており、1本の記録ヘッド10に属する各ノズルNからは同色のインクがそれぞれ吐出されるようになっている。なお、上記のプロセスカラーを吐出するだけでなく、ホワイトインクやクリアインク等の非プロセスカラーインクやオレンジ、バイオレット等の特色インク等を吐出するように構成することも可能である。
記録ヘッド10のノズルから吐出されるインクは、前述したように紫外線を照射されると硬化する紫外線硬化型インクであり、主成分として、公知の重合性化合物を含む重合性化合物と、光開始剤と、色材とを少なくとも含む。色材としては耐候性等の観点から顔料が好ましく用いられる。なお、インクの組成によっては光開始剤が用いられない場合もある。
また、紫外線硬化型インクは、重合性化合物としてラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとが好ましく用いられ、また、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを用いることも可能である。なお、カチオン重合系インクであれば、酸素による重合反応の阻害作用が少なくまたは阻害作用が無く、機能性、汎用性に優れる。具体的には、本実施形態に用いられるカチオン重合系インクは、例えば、オキセタン化合物、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、顔料とを少なくとも含む混合物であり、紫外線の照射により硬化する性質を具備している。
キャリッジ6の主走査方向Yの両端部には、それぞれ基材S側が開口した筐型のカバー部材11を有する紫外線照射装置としてのLED光源12が設けられており、LED光源12の内部には、紫外線を発光するLEDが副走査方向Xに複数個配列されている。
具体的には、LED光源12は、図4に示すように、紫外線が外部に漏れないように遮蔽するカバー部材11を備え、カバー部材11の開口部の内側には、基材S上に着弾したインクに紫外線を照射する紫外線光源として複数のLED13が副走査方向Xに沿って列状に配列されている。なお、図4では、LED13が主走査方向Yに沿って複数列配置されているが、LED13の配置はこれに限定されず、例えば、副走査方向Xに沿って1列配置される構成としてもよい。また、図4では、各LED13が、LED光源12の大きさに比べて実際よりも大きく表現されている。
また、カバー部材11の開口部と反対の面には、光源から発生する熱を放熱するためのヒートシンク14が設けられている。また、ヒートシンク14のカバー部材11と接している側と反対側には、ヒートシンク14によって放射された熱を外部に強制的に放出するための冷却ファン15が設けられている。なお、ヒートシンク14や冷却ファン15の代わりに水冷機構等の液体を循環させることで放熱させる機構や、ペルチェ素子等を用いた冷却機構を設けてもよい。
ここで、LED光源12の構成についてさらに説明する。
LED光源12の各LED13から基材Sに照射される紫外線の基材S上での照度を測定すると、図5に示すようにその分布は正規分布型となる。
より詳しく言えば、前述したように副走査方向Xすなわち記録ヘッド10のノズル列方向に平行に配列されるLED光源12の各LED13の下方の基材Sの表面上に、副走査方向Xに平行にx軸をとった場合、LED13の単光源13aのx軸方向の照度分布は、図5に示すように、x=mすなわちx軸上での単光源のLED13aの位置mで最大値f(m)をとる正規分布型の照度分布関数f(x)で表される。
なお、LED13には、それに流れる電流の値に応じてこのピーク照度f(m)を可変なLEDが用いられている。
また、図6に示すように、このLED13aに対して副走査方向Xに間隔αをあけて隣接するLED13bが存在する場合、LED13bのx軸上の位置はm+αで表され、LED13bの照度分布関数は、LED13aの照度分布関数f(x)をx軸方向にαだけ平行移動させた関数すなわちf(x−α)で表すことができる。
そして、これらの2つの隣接するLED13a、13bの間の基材S上の領域すなわち
m≦x≦m+αの領域では、他のLEDからの照度の影響はほとんど無視でき、照度は各LED13a、13bからの照度の和として算出できる。従って、その領域における照度分布は、図6に示すように、前述した2つのLED13aの照度分布f(x)およびLED13bの照度分布f(x−α)を足し合わせたf(x)+f(x−α)で表すことができる。
本実施形態では、LED光源12は、図6に示すように、基材Sの表面における隣接する2つのLED13a、13bの照度の和f(x)+f(x−α)が、2つのLED13a、13bの間の区間m≦x≦m+αの全域でインクの硬化に必要な最小照度Fmin以上となるように設定されている。すなわち、照度の和f(x)+f(x−α)の最小値fminがインクの硬化に必要な最小照度Fmin以上となるように設定される。この調整は、各LED13ごとの紫外線の照度および隣接する各LED13間の副走査方向Xの間隔αを調整することによって行われる。
ここで、インクの硬化に必要な最小照度Fminは、本実施形態に係るインクジェット記録装置1により画像が記録された基材Sの用途にもよるが、ラジカル重合系インクであれば、紫外線の照射直後に完全に硬化する程度の最小照度とすることが好ましい。また、カチオン重合系インクであれば、紫外線照射後、最低でも1日経過後に完全に硬化する程度の最小照度が必要であり、照射後1時間程度で完全に硬化する程度の最小照度であれば好ましく、紫外線の照射直後に完全に硬化する程度の最小照度であればより好ましい。
なお、インクが完全に硬化するとは、JISK5600−5−4に基づく硬度測定方法に基づいてHBの鉛筆の芯を基材Sの塗膜面に押し付けて動かした結果、塗膜面に傷跡が付かない程度にインクが硬化することをいう。
LED光源12は、同時に、区間m≦x≦m+αにおける照度の和f(x)+f(x−α)の最大値fmaxが最小値fminの2倍以下の照度になるように設定されている。この調整は、隣接する各LED13間の副走査方向Xの間隔αを調整することによって行われる。
図6から分かるように、2つの隣接するLED13a、13bの照度分布の和f(x)+f(x−α)はLED13a、13bの中間位置x=m+α/2で極小値をとる。そのため、本実施形態では、LED光源12の隣接する2つのLED13の中間位置に対応する基材Sの表面における照度がインクの硬化に必要な最小照度Fmin以上の照度になるように設定され、かつ、照度の和f(x)+f(x−α)が最大値fmaxをとる基材Sの表面における各LEDの直下の位置すなわちx=mやx=m+αの位置における照度が前記隣接する2つのLED13a、13bの中間位置での照度の2倍以下の照度になるように設定されている。
なお、後述する実施例によれば、このようにm≦x≦m+αの領域での照度分布の和f(x)+f(x−α)の最大値fmaxが最小値fminの2倍以下となるように構成されていればよく、最大値fmaxが最小値fminの1.5倍以下となるように構成されていればより好ましい。
以上2つの隣接するLEDの照度分布の例を開示したが、基材上で照射強度の分布全体で判断する方がより好ましい。本実施形態では、図11で示しているようにLEDを電気的に直列に接続している。LEDを電気的に直列に接続すると、LEDの駆動電流の制御回路やLEDへの配線を簡略化ができる。しかし、LEDのばらつきにより照射出力がばらつく。隣接する3つのLEDの出力が同じ場合は、各LEDの照度を合成した照度分布でのピークとボトムでの差は小さいが(図12)隣接する3つのLEDのうち、例えば中央のLEDの出力が低い場合は、合成した照度分布は、出力が一定である場合よりもピークとボトムでの差が大きい(図13)。すなわち、照度の均一性が低下してしまう。そこで、LEDの出力に応じて、配置を変更することで、合成した照度分布におけるピークとボトムの差を小さくできる(図14)。そして基材上LED照射域全体での、最大値fmaxが最小値fminの2倍以下となるように構成されていればよく、最大値fmaxが最小値fminの1.5倍以下となるように構成されていればより好ましい。
なお、本実施形態では、照度の和の最大値fmaxと最小値fminの差を小さくするために、LEDの配置を変化させているが、LEDと基材までの照射距離を変更してもよい。
ここで、LED光源12として、図4に示したようなLED光源12を必要に応じて副走査方向Xに複数配設して構成してもよい。本実施形態では、図2に示したように、LED光源12が紫外線を照射する範囲が、記録ヘッド10のノズル列による基材S上の記録幅以上となるように配設されるようになっている。
この場合、前記基材の表面における照度が、前記記録幅の範囲の全域で、最低でもインクの硬化に必要な最小照度以上となるように紫外線を照射することにより、インクの硬化を十分に行うことが可能となる。また、前記記録幅の範囲における照度の最大値がその最小値の2倍以下の照度に抑えることにより、最大値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度と、最小値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度との間にほとんど差がなくなるため、光沢ムラや濃度ムラがなく或いは少なくとも光沢ムラや濃度ムラが目立たない良好な記録画像を得ることができる。
前述のように、隣接する2つのLEDの配置ピッチを変更するか、あるいは、LEDの基材上への照射距離を変更することにより、前記記録幅の範囲における照度の最大値が、最小値の2倍以下の照度になるように設定すればよい。
また、本実施形態のようにLED光源12をキャリッジ6の主走査方向Yの両端部に設ける代わりに片側にのみ設けることも可能である。さらに、LED光源12をキャリッジ6の主走査方向Yの両端部や片側に設ける代わりに、或いはそれらとともに、LED光源12を記録ヘッド10の間に設けるように構成することも可能である。また、記録ヘッド10とLED光源12との間に基材Sで反射した紫外線をトラップするための光トラップを配設することも可能であり、適宜設けられる。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置1の作用について説明する。
画像記録時には、キャリッジ6は、プラテン4上で停止した基材Sの上方を主走査方向Yに往復移動の往動作または復動作を行い、それにあわせて記録ヘッド10が基材S上を走査して、ノズルから適宜インクが吐出され、基材Sに記録ヘッド10のノズル列に相当する記録幅分の画像が記録される。
そして、記録ヘッド10が主走査方向Yの一方向に走査して記録を終えると、搬送ローラが回転して基材Sをプラテン4上で副走査方向Xに所定量だけ搬送して停止させ、記録ヘッド10が主走査方向Yの反対方向に走査して記録すると、搬送ローラが再度基材Sを副走査方向Xに所定量だけ搬送して停止させる。このようにして、記録ヘッド10の主走査方向Yの走査と搬送ローラによる基材Sの副走査方向Xへの間欠搬送とが連動されて、基材S上に所定の画像が記録される。
ここで、前記記録ヘッド10の主走査方向Yの一方向への走査中に、ノズルからインクが吐出されると、静止した基材Sの上方をキャリッジ6が移動して基材Sに着弾したインクの上方にLED光源12が到達する。その際、図7に示すように、通常、LED光源12を構成する各LED13の間隔αに比べて、基材S上に着弾したインクIのドット間隔βは非常に小さい。
インクIには、その上方に到達したLED光源12の各LED13から前記の条件を満たす照度の紫外線が照射され、それを受けてインクIが硬化して基材Sに定着する。
すなわち、少なくともLED光源12の隣接する2つのLED13の中間位置に対応する基材Sの表面においてインクの硬化に必要な最小照度Fmin以上の照度の紫外線が照射され、かつ、各LEDの直下の位置において前記隣接する2つのLED13の中間位置での照度の2倍以下の照度の紫外線が照射される。このような紫外線の照射を受けてインクIが基材S上で硬化し、後述する実施例に示すように、光沢ムラや濃度ムラを生じることがなく或いは生じても微少な良好な記録画像が得られる。
以上のように、本実施形態に係るインクジェット記録装置1によれば、LED光源12の隣接するLED13a、13bの間隔αを調整して前記の条件を満たすように構成すれば、紫外線の照度が最小値fminとなるLED光源の2つの隣接するLEDの中間位置においても、インクの硬化を十分に行うことが可能となる。また、紫外線の照度が最大値fmaxとなるLED直下の位置におけるインクの光沢や濃度と、前記中間位置におけるインクの光沢や濃度との間にほとんど差がなくなるため、光沢ムラや濃度ムラがなく或いは少なくとも光沢ムラや濃度ムラが目立たない良好な記録画像を得ることができる。
また、その際、後述する実施例に示すように、前記の条件を満たし、紫外線の照度が最小値fminとなる隣接する2つのLED13の中間位置における紫外線の照度をインクの硬化に必要な最小照度Fmin以上の適度な照度に抑えることで、LED13の発光により発生する熱の悪影響も生じず、作業者等が触れても火傷等を生じない程度にLED光源12の温度上昇を抑えることが可能となる。
なお、本実施形態では、図4に示したように、LED光源12のLED13がそれぞれ単光源である場合について述べたが、この他にも、例えば図8に示すように、LED光源を構成するLEDを、それぞれ複数のLED16が配置されたLEDチップ17で構成することも可能である。
この場合にも本発明が適用される。なお、この場合、前記(1)式における各LEDの位置mは、各LEDチップ17の中央の位置、すなわち図8のLEDチップ17では中央のLED16aの位置として表される。
また、図15(b)に示すように各LEDチップ17を電気的に直列に接続するとともに、LEDチップ17を構成する各LED16を並列に接続することにより、図15(a)に示すように各LEDチップ17を電気的に並列に接続するとともに、LEDチップ17を構成する各LED16を並列に接続する場合に比較して、LEDの駆動電流を大幅に低減できるため、LEDの駆動電流の制御回路やLEDへの配線を簡略化ができる。
また、前述したように、本発明は、インクジェット記録装置がシリアルヘッド方式である場合だけでなくラインヘッド方式のインクジェット記録装置にも適用される。
インクジェット記録装置がラインヘッド方式の場合、図9に示すように、基材Sは記録ヘッド10の下方を相対的に記録ヘッド10のノズル列方向に直交する図中矢印Zで示される搬送方向に搬送され、記録ヘッド10の搬送方向Z下流側にLED光源12が配される。
この場合も、図9では図示を省略するLED光源12の複数のLEDは記録ヘッド10のノズル列方向と平行に列状に配列され、LEDの列方向にx軸をとった場合に、前記(1)式を満たすように各LEDを配置することで、前記シリアルヘッド方式のインクジェット記録装置1の場合と同様の効果を得ることができる。
[実験内容]
前記シリアルヘッド方式のインクジェット記録装置1において、少なくとも2つのLED13を備え、2つのLED間の間隔αを種々変化させたLED光源12を用意し、LED光源12を付け替えながら、副走査方向Xに隣接する2つのLED13のみを点灯させて基材S上に着弾したインクを硬化させ、インクの光沢ムラおよび濃度ムラを調べる実験を行った。
[実験条件]
基材SにはPET(Polyethylene terephthalate)の平板を用い、その基材S上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色インクを25%ずつ計100%吐出してべた打ちしたインクに対して、2つのLED13からそれぞれ波長約365nmにピークを有する紫外線(半値幅約17nm)を照射した。
(実験に用いたインク)
実画像用インクと背景画像用インクには、増感剤として、いわゆるUV−A波の波長領域を含む300nm以上の比較的長い波長領域にピーク波長を有する紫外線に対する感度を向上させるために長波増感剤であるアントラセンやアントラセン誘導体が添加されている。
アントラセン誘導体としては、例えば、9,10−ジエトキシアントラセンや9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2−tertブチル−9,10−ジブトシキアントラセン、2−エチル−9,10−ビス(2エチルヘキシロキシ)アントラセン等を挙げることができる。
実画像用インクの組成としては、上記のような化合物等を含んで構成される。例えばブラック(K)のプロセスカラーでは、
分散液 12.5質量%
各種の重合性化合物 計78.7質量%
変性シリコーンオイル 0.2質量%
塩基性化合物 0.1質量%
光開始剤プロピレンカーボネート50%液 6.0質量%
アントラセン誘導体 1.5質量%
ナフタレン誘導体 1.0質量%
の溶液に適量の顔料が添加されて形成される。
2つのLED13の間隔αは、隣接するLED13の中間位置における照度の和すなわち照度の最小値fmin(図6参照)に対する各LED13の直下の位置における照度の和
すなわち照度の和の最大値fmaxの相対値が0.25刻みで変化するように調整した。
また、各LED13の照度は、照度の和の最小値fminが、用いられるインクの硬化に必要な最小照度Fminに一致するように調整した。
[判定基準]
光沢ムラおよび濃度ムラについての実験結果の判定は目視により行った。また、各項目における判定基準は以下のとおりである。
(a)光沢ムラ判定基準
◎ 近距離から見ても光沢ムラがなく記録品質が良好。
○ 近距離から見ると光沢ムラが視認されるが、遠距離から見ると光沢ムラが視認されず良好。
△ 近距離から見ると明らかに光沢ムラが確認されるが、遠距離から見ると光沢ムラが視認される程度。
× 遠距離から見ても明らかに光沢ムラが確認される。
(b)濃度ムラ判定基準
◎ 近距離から見ても濃度ムラがなく記録品質が良好。
○ 近距離から見ると濃度ムラが視認されるが、遠距離から見ると濃度ムラが視認されず
良好。
△ 近距離から見ると明らかに濃度ムラが確認されるが、遠距離から見ると濃度ムラが視
認される程度。
× 遠距離から見ても明らかに濃度ムラが確認される。
[結果]
実験結果を下記の表1に示す。
[評価]
表1に示されるように、2つのLEDの照度の和の最小値fminに対する最大値fmaxの相対値を上げていくと、実施例1、2に示されるように、照度の和の最大値fmaxが最小値fminの1.5倍以下で最小値fminと最大値fmaxとの間にそれほど大きな差がない場合には、光沢ムラも濃度ムラもともに視認されず、非常に良好な結果が得られる。また、実施例3、4に示されるように、照度の和の最大値fmaxが最小値fminの2.0倍以下であれば光沢ムラの点でも濃度ムラの点でも十分に実用に耐える。
それに対し、比較例1、2に示されるように照度の和の最大値fmaxが最小値fminの2.0倍を超えてしまうと、近距離から見ても明らかに光沢ムラや濃度ムラが視認されるようになり、実用に耐えないという結果が得られることが分かった。
なお、表1中の実施例1〜4および比較例1、2の各条件の下で、より多数(例えば10個以上)のLED13を点灯させて通常の記録動作を模した実験を行い、LED光源12の発熱状況やLED13自体の寿命の低下を調べる実験も行った。その結果、いずれの条件においてもLED自体の熱による寿命の低下は確認されず、また、LED光源12は比較的高温にはなるものの作業者等が触れても火傷等を生じない程度の温度までしか上昇しないことが分かった。
なお、実施例1〜比較例2の条件において、各LED13の照度を上げていくと、それぞれのLEDの温度が高温となり、熱によるLEDの寿命が低下することは明らかであるから、各LED13の照度を上げる実験は行わなかった。
本願に記載の発明によれば、電気的に直列に接続されている複数のLEDからなるLED光源を有するインクジェット記録装置に於いて、隣接する2つのLEDの間の領域全体において、2つのLEDの照度の和が最低でもインクの硬化に必要な最小照度以上となるように紫外線が照射されるため、インクの硬化を十分に行うことが可能となる。また、2つのLEDの間の区間での照度の最大値がその最小値の2倍以下の照度に抑えられ、最大値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度と、最小値の照度の紫外線の照射を受けたインクの光沢や濃度との間にほとんど差がなくなるため、光沢ムラや濃度ムラがなく或いは少なくとも光沢ムラや濃度ムラが目立たない良好な記録画像を得ることができる。
また、その際、実施例に示されるように、隣接する2つのLEDの中間位置における紫外線の照度を最小照度以上の適度な照度に抑えることで、LEDの発光により発生する熱の悪影響も生じず、作業者等が触れても火傷等を生じない程度にLED光源の温度上昇を抑えることが可能となる。

Claims (10)

  1. 紫外線の照射により硬化するインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドと、
    基材上に着弾したインクに紫外線を照射するLEDを前記記録ヘッドのノズル列方向に複数個配列し、電気的に直列に接続している、LED光源とを備えるインクジェット記録装置であって、
    前記LED光源は、前記基材の表面における隣接する2つの前記LEDの照度の和が、前記2つのLEDの間の区間全域でインクの硬化に必要な最小照度以上であり、かつ前記区間における前記和の最大値が最小値の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 紫外線の照射により硬化するインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドと、
    基材上に着弾したインクに紫外線を照射するLEDを前記記録ヘッドのノズル列方向に複数個配列し、電気的に直列に接続している、LED光源とを備えるインクジェット記録装置であって、
    前記LED光源は、前記基材の表面における隣接する2つの前記LEDの中間位置での照度がインクの硬化に必要な最小照度以上の照度になるように設定され、かつ、前記基材の表面における各LEDの位置における照度が前記隣接する2つのLEDの中間位置での照度の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 前記隣接する2つのLEDの配置ピッチを変更して、前記照度の和の前記最大値が前記照度の和の前記最小値の2倍以下になるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記LEDの基材上への照射距離を変更して、前記照度の和の前記最大値が前記照度の和の前記最小値の2倍以下になるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記LED光源は、その紫外線を照射する範囲が、前記記録ヘッドのノズル列による前記基材上の記録幅以上となるように配設されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記LED光源は、複数のLEDが配置されたLEDチップが複数配設されて構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 紫外線の照射により硬化するインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドと、
    基材上に着弾したインクに紫外線を照射するLEDを前記記録ヘッドのノズル列方向に複数個配列し、電気的に直列に接続している、LED光源とを備えるインクジェット記録装置であって、
    前記LED光源は、その紫外線を照射する範囲が、前記記録ヘッドのノズル列による前記基材上の記録幅以上となるように配設され、前記基材の表面における照度が、前記記録幅の範囲の全域でインクの硬化に必要な最小照度以上の照度になるように設定され、かつ、前記記録幅の範囲における照度の最大値が、最小値の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 隣接する2つのLEDの配置ピッチを変更して、前記最大値が、前記最小値の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記LEDの基材上への照射距離を変更して、前記最大値が、前記最小値の2倍以下の照度になるように設定されていることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記LED光源は、複数のLEDが配置されたLEDチップが複数配設されて構成されていることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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