JP3976736B2 - 紫外線硬化樹脂のコーティング装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、これらの光源は、発熱量や消費電力が多く、冷却装置や大型の電源装置を必要とするため、塗布・硬化装置を大型化させるという問題がある。
また、上記の光源は、長い待機時間を必要とするため、使い勝手にも劣るという問題がある。
例えば、特許文献1では、紫外線LEDチップを紫外線硬化樹脂で封止し、これを紫外線LEDチップの発光で硬化させる方法が提案されている。
また、特許文献2では、光ファイバを紫外線硬化樹脂で被覆し、これを紫外線LEDの発光で硬化させる装置が提案されている。
更に、特許文献3では、基材に光硬化型コーティング剤を塗布後、これを移動可能なエネルギー線照射装置(紫外線LEDを含む。)で硬化させる方法が提案されている。
これにより、紫外線LEDの必要個数を削減し、コーティング装置の小型化が可能になるだけでなく、大幅なコストダウンを図ることができる。
このようにすると、物体に塗布されたコーティング剤を直ちに硬化させることができるので、コーティング剤の液垂れを防止して、コーティングの品質を高めることができる。
このようにすると、立体的な物体の内部表面を、液垂れを生じることなく、コーティングすることが可能になる。
まず、本発明に係るコーティング装置で用いられる紫外線硬化樹脂の塗布・硬化方法の実施形態について、図1を参照して説明する。
図1は、紫外線硬化樹脂の塗布・硬化方法を示す説明図である。
なお、紫外線硬化樹脂2としては、公知のものを用いることができ、成分などに制限はない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、広い範囲に塗布される紫外線硬化樹脂2を、数少ない紫外線LED4で効率的に硬化させることを可能にする。
そして、紫外線硬化樹脂2の塗布及び硬化を行う場合は、移動するノズル3から物体1の表面に向けて紫外線硬化樹脂2を噴出して、物体1の表面に紫外線硬化樹脂2を塗布するとともに、ノズル3と一体的に移動する紫外線LED4から物体1の表面に向けて紫外線を照射して、物体1の表面に塗布された紫外線硬化樹脂2を硬化させる。
これにより、紫外線LED4の必要個数を削減し、装置の小型化やコストダウンを図ることが可能になる。
なお、ノズル3と紫外線LED4は、別個に移動するようにしてもよい。この場合、ノズル3と紫外線LED4は、同期及び/又は非同期で移動させることができる。
つぎに、上記の塗布・硬化方法を用いるプリンタの実施形態について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、プリンタの実施形態を示す内部側面図、図3は、プリンタの実施形態を示す内部平面図である。
送りローラ対12、13は、上下のローラ間でラベル用紙11を挟み、上下いずれか一方のローラ駆動によりラベル用紙11の搬送を行う。
プリンタ10がプリントデータを受信すると、まず、送りローラ対12、13の駆動により、ラベル用紙11のプリント開始位置を記録ヘッド14のノズル位置まで搬送する。
つぎに、記録ヘッド14を移動制御しながら、プリントデータに応じてノズル17を噴出駆動し、ラベル用紙11の表面にインク16を塗布する。この動作は、ラベル用紙11を所定ピッチずつ搬送しながら繰り返される。
そして、プリントデータに応じたノズル17の噴出駆動が終わり、ラベル用紙11上のインク16を全て硬化させたら、送りローラ対12、13の駆動によりラベル用紙11を排出し、プリント動作が終了する。
これにより、紫外線LED18の必要個数を削減し、プリンタ10の小型化が可能になるだけでなく、大幅なコストダウンを図ることができる。
つぎに、上記の塗布・硬化方法を用いる本発明に係るコーティング装置の実施形態について、図4を参照して説明する。
図4は、コーティング装置の実施形態を示す説明図である。
ノズル移動機構26は、例えば、支持部材25をX方向、Y方向、Z方向及びθ方向に移動又は回転自在に支持するとともに、支持部材25を各方向に移動又は回転させる四つのアクチュエータを備えて構成されている。
紫外線LED18は、ノズル23と共に移動しながら、物体21の内部表面に向けて紫外線の照射を行う。紫外線LED18の取り付け位置は、コーティング工程におけるノズル23の移動方向下流側が好ましい。本実施形態では、支持部材25の先端に紫外線LED18を配置し、その後方近傍にノズル23を配置している。
コンピュータ28は、まず、支持部材25の移動制御により、物体21の内部にノズル23及び紫外線LED24を進入させ、ノズル23をコーティング開始位置にセットする。
つぎに、ノズル23を物体21の内部表面に沿って移動させながら、ポンプ27を駆動し、ノズル23から物体21の内部表面に向けてコーティング剤22を噴出させる。この動作を続けることにより、物体21の内部表面全体にコーティング剤22が塗布される。
そして、物体21の内部表面全体にコーティング剤22を塗布し、塗布されたコーティング剤22の全てに紫外線を照射すると、物体21の内部コーティング作業が終了する。
これにより、紫外線LED24の必要個数を削減し、コーティング装置20の小型化やコストダウンを図ることが可能になる。
2 紫外線硬化樹脂
3 ノズル
4 紫外線LED
10 プリンタ
11 ラベル用紙
12,13 送りローラ対
14 記録ヘッド
15 ガイド部材
16 インク
17 ノズル
18 紫外線LED
20 コーティング装置
21 物体
22 コーティング剤
23 ノズル
24 紫外線LED
25 支持部材
26 ノズル移動機構
27 ポンプ
28 コンピュータ
T タンク
Claims (2)
- 物体の表面に、紫外線硬化樹脂が含まれたコーティング剤を塗布するとともに、このコーティング剤を紫外線の照射により硬化させるコーティング装置であって、
移動しながら、前記物体の表面に前記コーティング剤を塗布するノズルと、
前記ノズルと一体的に移動しながら、前記物体の表面に紫外線を照射する紫外線発光ダイオード(紫外線LED)とを備え、
前記ノズル及び前記紫外線発光ダイオード(紫外線LED)が、X方向、Y方向、Z方向及びθ方向に移動又は回転自在に支持され、
当該ノズル及び前記紫外線発光ダイオード(紫外線LED)が、前記物体の内部に入り込み、移動しながら、前記物体の内部表面に前記コーティング剤を塗布し、このコーティング剤に紫外線を照射することを特徴とするコーティング装置。 - 前記物体の表面に前記コーティング剤を塗布する前記ノズルと、
前記物体の表面に紫外線を照射する前記紫外線発光ダイオード(紫外線LED)と、
前記ノズル及び前記紫外線発光ダイオード(紫外線LED)を一体的に支持する支持部材と、
前記支持部材をX方向、Y方向、Z方向及びθ方向に移動又は回転自在に支持し、当該支持部材を介して、前記ノズル及び前記紫外線発光ダイオード(紫外線LED)を移動させるノズル移動機構とを備え、
前記紫外線発光ダイオード(紫外線LED)が、前記ノズルの移動方向下流側に配置される
ことを特徴とする請求項1記載のコーティング装置。
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