JP5131137B2 - コンデンサ単素子、及びコンデンサモジュール、並びにこれを用いた電力変換装置 - Google Patents
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Description
上記金属化フィルムは、正電荷を帯電させる正極層と負電荷を帯電させる負極層とを、電気的絶縁性を有する絶縁部を介して積層してなる。
そのため、振動の伝播を抑制することができるコンデンサ単素子、及びコンデンサモジュール、並びにこれを用いた電力変換装置が切望されていた。
外部に配される正極電源と電気的に接続されるとともに、上記金属化フィルムの巻回軸方向における両端部である軸方向端部の一方において上記正極層と接触する正極側電極部と、
外部に配される負極電源と電気的に接続されるとともに、他方の上記軸方向端部において上記負極層と接触する負極側電極部と、
上記金属化フィルムの巻回軸方向に直交する方向における断面において上記金属化フィルムの重心位置に配される軸芯とを有し、
該軸芯は、上記コンデンサ単素子を所定の位置に固定するための固定手段であることを特徴とするコンデンサ単素子にある。
上記軸芯は、上記金属化フィルムの巻回軸方向に直交する方向における断面において上記金属化フィルムの重心位置に配され、かつ、上記コンデンサ単素子を所定の位置に固定するための固定手段である。これにより、金属化フィルムにおける振動の伝播を抑制することのできるコンデンサ単素子を得ることができる。
その結果、振動の伝播を抑制することができるコンデンサ単素子を得ることができる。
上記コンデンサ単素子は、正電荷を帯電させる正極層と負電荷を帯電させる負極層とを、電気的絶縁性を有する絶縁部を介して積層してなる金属化フィルムと、
外部に配される正極電源と電気的に接続されるとともに、上記金属化フィルムの巻回軸方向における両端部である軸方向端部の一方において上記正極層と接触する正極側電極部と、
外部に配される負極電源と電気的に接続されるとともに、他方の上記軸方向端部において上記負極層と接触する負極側電極部と、
上記金属化フィルムの巻回軸方向に直交する方向における断面において上記金属化フィルムの重心位置に配される軸芯とを有し、
該軸芯は、上記コンデンサ単素子を所定の位置に固定するための固定手段であり、
上記軸芯は、上記正極側電極部及び上記負極側電極部よりも上記巻回軸方向に突出するよう配設され、
また、上記軸芯は、上記正極側電極部と電気的に接続される正極軸部と、上記負極側電極部と電気的に接続される負極軸部とからなり、上記正極軸部と上記負極軸部とは、互いに電気的に絶縁されており、
上記コンデンサ単素子は、上記軸芯のみを介して所定の位置に固定され、
上記軸芯は、上記正極電源と電気的に接続される正極側バスバ及び上記負極電源と電気的に接続される負極側バスバにおいて固定されており、
上記正極軸部を上記正極側電極部と接続し、上記負極軸部を上記負極側電極部と接続することにより、上記軸芯は、上記金属化フィルムの巻回軸方向における両端部より突出した状態で上記正極側バスバ及び上記負極側バスバと接続する電極部材となっていることを特徴とするコンデンサモジュールにある(請求項1)。
本発明の場合には、振動の伝播を抑制することができるコンデンサ単素子を内蔵することによって、コンデンサモジュール全体として外部への振動の伝播を抑制することができる。
本発明の場合には、第二の発明にて記載したとおり、振動の伝播を抑制することができるコンデンサモジュールを内蔵することによって、電力変換装置全体として外部への振動の伝播を抑制することができる。
また、上記正極層及び上記負極層の金属としては、アルミニウム、亜鉛、これらの合金などがある。
これにより、正極軸部及び負極軸部よりも突出した部分における軸芯を固定することにより、コンデンサ単素子を容易に所定の位置に固定することができる。
これにより、正極軸部及び負極軸部をそれぞれ正極電源及び負極電源と接続することにより、軸芯を電極部材としても利用することができる。このため、コンデンサ単素子を内蔵するコンデンサモジュールの部品点数を削減することができる。
この場合には、正極側電極部及び負極側電極部を流れる電流が近接して対向するため、コンデンサ単素子のインダクタンスの低下を図ることができる。
この場合には、軸芯は電位を持っていないため、軸芯を固定する相手側の電気的絶縁を考慮する必要がなくなる。
これにより、モールド材などを充填することなく、コンデンサ単素子を軸芯のみを介して所定の位置に固定することができる。このため、コンデンサモジュール全体として、振動の伝播を確実に防ぐことができる。
これにより、モールド材などを充填することなく、コンデンサ単素子を容易に固定することができる。
本発明のコンデンサ単素子、及びコンデンサモジュール、並びにこれを用いた電力変換装置に係る実施例について、図1〜図6とともに説明する。
本例のコンデンサ単素子は、図1〜図3に示すように、金属化フィルム31と、正極側電極部321と、負極側電極部322と、軸芯33とを有する。
正極側電極部321は、外部に配される正極電源と電気的に接続されるとともに、金属化フィルム31の巻回軸方向における両端部である軸方向端部310の一方において正極層311と接触する。
軸芯33は、金属化フィルム31の巻回軸方向に直交する方向における断面において金属化フィルム31の重心位置Gに配されている。
具体的には、本例においては、図1、図2、図5に示すように、軸芯33は正極側電極部321及び負極側電極部322よりも巻回軸方向に突出するよう配設されている。そして、軸芯33をバスバ4のみと固定することにより、コンデンサ単素子3が所定の位置に固定されている。このとき、軸芯33とバスバ4とは、例えば溶接等により接続することができる。
上記のコンデンサ単素子3は、図5に示すようなコンデンサモジュール2に内蔵されるものである。
そして、このコンデンサモジュール2は、電力変換回路を構成する電力変換装置1に組み込まれている。
また、電力変換装置1は、図6に示すように、バッテリ10と、コンデンサモジュール2と、DC−DCコンバータ11と、インバータ12と、スイッチング素子13と、モータジェネレータ14とを有する。
また、かかるインバータ12により、回生制動に伴いモータジェネレータ14において発電された電力をバッテリ10に戻す。
また、インバータ12は、複数のスイッチング素子13を有する。
バッテリ10は、例えばニッケル水素又はリチウムイオン等の二次電池などとすることができる。
本例のコンデンサモジュール2は、一又は二以上のコンデンサ単素子3を内側に収納するためのケース20を有している。
また、コンデンサモジュール2におけるケース20とコンデンサ単素子3との間においては、例えばエポキシ樹脂からなるモールド材などは充填されておらず、空気が介在しているだけである。
また、コンデンサモジュール2におけるケース20は、電力変換装置1の一部とすることもできる。
コンデンサ単素子3は、コンデンサモジュール2におけるケース20の内側において複数個接続されている。
なお、コンデンサ単素子3は、上記とは異なり、複数枚の金属化フィルム31を複数回にわたって巻回して形成することもできる。
このメタリコン金属としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、これらの合金などを用いることができる。
また、前述したとおり、コンデンサ単素子3は、軸芯33においてバスバ4に固定されて所定の位置に配置されている。
そして、正極軸部331と負極側軸部332とは、互いに電気的に絶縁されている。
そして、ケース20とコンデンサ単素子3との間には前述したとおり空気のみが介在しており、コンデンサ単素子3は、バスバ4以外の他の部材と接していない。
また、本例のコンデンサ単素子3においては、例えば、金属化フィルム31を巻回した後に金属化フィルム31の重心位置Gに軸芯33を挿入してもよいし、軸芯33が重心位置Gに配されるように軸芯33の周りに金属化フィルム31を巻回していってもよい。
さらに、軸芯33が屈曲していても、それが常に金属化フィルム31の重心位置Gに配置されていれば本発明の作用効果を十分に得ることができる。
軸芯33は、金属化フィルム31の巻回軸方向に直交する方向における断面において金属化フィルム31の重心位置Gに配され、かつ、コンデンサ単素子3を所定の位置に固定するための固定手段である。これにより、金属化フィルム31における振動の伝播を抑制することのできるコンデンサ単素子3を得ることができる。
その結果、振動の伝播を抑制することができるコンデンサ単素子3を得ることができる。
本例は、図7に示すように、軸芯33が一本の棒状体からなるコンデンサ単素子3の例である。
そして、本発明においては、負極側電極部322と軸芯33との間には、電気的絶縁性を有する、例えば前述したPETやPPなどの樹脂やセラミックスからなる絶縁体34が配設されている。
その他の構成は、実施例1と同様である。
その他は、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図8に示すように、巻回軸方向における軸芯33の一方が正極側電極部321によって覆われているコンデンサ単素子3の例である。
具体的には、軸芯33は、正極側電極部321や負極側電極部322よりも巻回軸方向に突出している。そして、正極側電極部321よりも突出した部分に係る軸芯33は、正極側電極部321によって覆われている。
また、本例においては、正極側電極部321と軸芯33との間に絶縁体34が配設されている。
その他の構成は、実施例1と同様である。
その他は、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図9に示すように、本発明品と従来品とにおいて、金属化フィルムの巻回軸方向における振動を比較した例である。
すなわち、本発明品としては、実施例1に示したコンデンサモジュールを用意した。
また、従来品としては、コンデンサ単素子の周囲をモールド材によって充填したコンデンサモジュールを用意した。
本例では、振動によって実測された加速度を、加速度1Gを0dBとしたときのdBに換算し、さらにコンデンサ単素子に流した電流値(アンペア)で割った値(dBG/A)を算出した。
同図からわかるように、本発明品においては、−59dBG/Aと、従来品におけるー23dBG/Aと比べて振動を十分に抑制することができる。
以上からわかるように、本発明によれば、軸芯に振動がほとんど伝達しないため、金属化フィルムにおける振動を十分に抑制することができる。
2 コンデンサモジュール
3 コンデンサ単素子
31 金属化フィルム
310 軸方向端部
311 正極層
312 負極層
313 絶縁部
321 正極側電極部
322 負極側電極部
33 軸芯
G 重心位置
Claims (4)
- コンデンサ単素子を少なくとも一つ内蔵するコンデンサモジュールであって、
上記コンデンサ単素子は、正電荷を帯電させる正極層と負電荷を帯電させる負極層とを、電気的絶縁性を有する絶縁部を介して積層してなる金属化フィルムと、
外部に配される正極電源と電気的に接続されるとともに、上記金属化フィルムの巻回軸方向における両端部である軸方向端部の一方において上記正極層と接触する正極側電極部と、
外部に配される負極電源と電気的に接続されるとともに、他方の上記軸方向端部において上記負極層と接触する負極側電極部と、
上記金属化フィルムの巻回軸方向に直交する方向における断面において上記金属化フィルムの重心位置に配される軸芯とを有し、
該軸芯は、上記コンデンサ単素子を所定の位置に固定するための固定手段であり、
上記軸芯は、上記正極側電極部及び上記負極側電極部よりも上記巻回軸方向に突出するよう配設され、
また、上記軸芯は、上記正極側電極部と電気的に接続される正極軸部と、上記負極側電極部と電気的に接続される負極軸部とからなり、上記正極軸部と上記負極軸部とは、互いに電気的に絶縁されており、
上記コンデンサ単素子は、上記軸芯のみを介して所定の位置に固定され、
上記軸芯は、上記正極電源と電気的に接続される正極側バスバ及び上記負極電源と電気的に接続される負極側バスバにおいて固定されており、
上記正極軸部を上記正極側電極部と接続し、上記負極軸部を上記負極側電極部と接続することにより、上記軸芯は、上記金属化フィルムの巻回軸方向における両端部より突出した状態で上記正極側バスバ及び上記負極側バスバと接続する電極部材となっていることを特徴とするコンデンサモジュール。 - 請求項1において、上記軸芯は、上記正極側電極部及び上記負極側電極部よりも上記巻回軸方向に突出するよう配設されており、上記巻回軸方向における上記軸芯の端部のいずれか一方は、上記正極側電極部又は上記負極側電極部により覆われていることを特徴とするコンデンサモジュール。
- 請求項1又は2において、上記軸芯は、上記正極側電極部及び上記負極側電極部の少なくともいずれか一方と電気的に絶縁されていることを特徴とするコンデンサモジュール。
- 電力変換回路を構成するとともに、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンデンサモジュールを有することを特徴とする電力変換装置。
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