JP5130796B2 - 大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents

大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶接入熱が200kJ/cmを超える超大入熱溶接でも溶接熱影響部の靭性に優れる、降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下で、建築用として好適な、板厚12mm以上の低降伏比高強度厚鋼板およびその製造方法に関する。
近年、建築構造物の大型化、長スパン化に伴い、使用される鋼材の厚肉化、高強度化が要望され、鋼構造物の安全性の観点からは、高い許容応力を有するとともに、降伏比を低減することが要求されている。
降伏比を低減すると、降伏点以上の応力が付加されても破壊までに許容される応力が大きくなり、また、一様伸びが大きくなるため、塑性変形能に優れた鋼材となる。
特に、引張強さが780MPaを超える高張力鋼板では、強度確保のために合金を多量に添加することが一般的であるため、降伏比が上昇する傾向で、靭性も低下する。
従来、低降伏比高強度厚鋼板の製造プロセスとしては、フェライト+オーステナイト2相域への再加熱焼入れを含む多段熱処理が一般的であるが、得られるミクロ組織は、フェライト相を主体とし、硬質第2相としてベイナイトあるいはマルテンサイトを分散させるため、フェライト相の体積分率によっては、780MPa以上の引張強度、650MPa以上の降伏強さ(YP)を安定して達成することが困難である。
一方、構造物に鋼板を使用する場合は、一般に溶接接合が用いられ、安全性の観点から、使用される鋼材の母材靭性は勿論のこと、溶接熱影響部の靭性に優れることが要求される。
近年では、建築構造物の大型化に伴い、使用鋼材の厚肉化が要望され、構造物の施工能率向上と施工コストの低減の観点から、大入熱溶接の適用範囲が拡大している。例えば、建築構造の柱−梁溶接では、サブマージアーク溶接などの溶接入熱が200kJ/cmを超えるような大入熱溶接が適用されている。
また、近年、建築構造物の耐震性向上が求められ、溶接継手部についても、高い靭性を有することが要求されるようになっている。例えば、柱−梁接合部については、0℃におけるシャルピー吸収エネルギーが70Jを超えるような、高い靭性を有することが要求されている。
一般に、鋼材に大入熱溶接を適用した際に、最も問題となるのは、溶接熱影響部のボンド部における靭性劣化である。ボンド部は、大入熱溶接時に溶融点直下の高温に曝されて、オーステナイトの結晶粒が最も粗大化し、また引き続く冷却によって、脆弱な上部ベイナイト組織に変態し、脆化組織である島状マルテンサイトが生成して靭性が低下する。そのため、高強度、低降伏比、高靭性の母材機械的特性と大入熱溶接時に溶接熱影響部の高靭性を併せ持った厚鋼板が要望され、種々の提案がなされている。
特許文献1、特許文献2には、熱間圧延後の鋼板を焼入れした後、再度フェライト+オーステナイトの2相域まで加熱して焼入れを行い、高強度化と低降伏比化を達成することが記載されている。
特許文献3には、圧延後、直ちに焼入れする直接焼入れ法により、焼入れ後のミクロ組織をベイナイト相あるいはマルテンサイト相とした後、再度フェライト+オーステナイトの2相域まで加熱し焼ならしを行い、高強度化と低降伏比化を達成することが記載されている。
特許文献4には、圧延後、一定時間経過し、フェライトを析出させた後、焼入れを行う直接焼入れ法により、フェライト相+マルテンサイト相の2相組織とし、高強度化と低降伏比化を達成することが記載されている。
特許文献5には、成分調整の後、圧延後直接焼入れ法により、残留γを生成させることにより、母材の高強度化と低降伏比化と溶接部の高靭性を達成することが記載されている。
特許文献6には、ベイナイト主体の組織にマルテンサイトあるいは島状マルテンサイトを含有させ、その体積分率、粒径、およびアスペクト比を適正に制御することにより、590MPa以上の引張強さと80%以下の低降伏比を有する母材が記載され、その製造方法として、成分調整の後、圧延後直接焼入れし、さらには、冷却停止後の再加熱処理を適正化することが記載されている。
特開2001−288512号公報 特開平6−248337号公報 特開平5−230530号公報 特開平7−97626号公報 特開2001−226740号公報 特開2006−291348号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2および特許文献3に記載された技術は、煩雑な熱処理プロセスにより、製造コストが上昇することが懸念され、特許文献4および特許文献5に記載された技術では、製造条件や鋼板内位置により、フェライトとマルテンサイト相の体積分率が変化しやすく、高強度化と低降伏比を安定的に得るために製造条件を調整する操業負荷が大きい。
特許文献6に記載された技術では、780MPa以上の引張強度や650MPa以上の降伏強さ(YP)といった強度レベルの厚鋼板およびその製造方法に関する具体的な示唆が認められない。
更に,いずれの特許文献記載の鋼板でも,溶接入熱量が200kJ/cmを超える大入熱溶接の溶接熱影響部で高靭性を安定して達成することは困難である。
そこで、本発明は、製造が容易で、安定した母材性能を備えるとともに,溶接入熱量が200kJ/cmを超える大入熱溶接熱影響部で高靭性を安定して達成する低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために,厚鋼板を対象に母材の強度および降伏比,さらに大入熱溶接熱影響部の靭性に及ぼす各種要因のうち、従来、非常に脆く、母材の延性、靭性を低下させることから、低降伏比高強度厚鋼板の母材組織制御因子として、これまで積極的に利用されていない島状マルテンサイトに着目し、鋭意研究を行い、以下の知見を得た。
(1)母材の特性として650MPa以上の降伏強度と85%以下の低降伏比を安定して達成するためには、適切に選定した鋼組成において、ミクロ組織中の島状マルテンサイトの面積分率、粒径およびアスペクト比を適正に制御することが重要である。
(2)上記成分組成の鋼素材に熱間圧延を施した後、冷却速度と冷却停止温度を適正化した冷却処理を施し、さらには、冷却停止後の昇温速度と再加熱温度を適正化した再加熱処理を実施することにより、所望の母材ミクロ組織を得ることが可能である。
(3)溶接入熱量が200kJ/cmを超える大入熱溶接の溶接熱影響部で高靭性を安定して達成するためには,適切に選定した鋼組成範囲において炭素当量Ceqを0.50〜0.68%に調整し,溶接熱影響部のミクロ組織を下部ベイナイト組織とするとともに,TiおよびNの添加量、さらにはTi量とN量のバランスを厳格に調整することにより,溶接熱影響部でのオーステナイト粒の成長を抑制することが重要である。
本発明は、得られた知見に、さらに検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1.鋼組成が、質量%で、
C:0.03〜0.10%
Si:0.05〜0.50%
Mn:1.4〜3.0%
P:0.02%以下
S:0.0050%以下
Al:0.005〜0.1%
Ti:0.004〜0.03%
N:0.0025〜0.0065%
を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.50〜0.68%を満足し、かつTi/Nが2.0超え〜4.4未満を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、ミクロ組織が、平均円相当径が1〜10μm、かつ平均アスペクト比が4.0以下の島状マルテンサイトを面積分率で5〜18%を含むことを特徴とする降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 (1)
但し、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%)で含有しない元素は0とする。
2.1に記載した鋼組成に、質量%でさらに、
Cu:0.1〜1.0%
Ni:0.1〜2.0%
Cr:1.0%以下、
Mo:1.0%以下、
Nb:0.1%以下、
V:0.2%以下、
Ca:0.005%以下
REM:0.02%以下
Mg:0.005%以下および
B:0.005%以下
の1種又は2種以上を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.50〜0.68%を満足し、かつTi/Nが2.0超え〜4.4未満を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、ミクロ組織が、平均円相当径が1〜10μm、かつ平均アスペクト比が4.0以下の島状マルテンサイトを面積分率で5〜18%を含むことを特徴とする降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 (1)
但し、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%)で含有しない元素は0とする。
3.1または2に記載した鋼組成からなる鋼片を、1000〜1250℃に加熱し、800℃以上の温度域において熱間圧延を終了後、Ar点以上の温度域から5〜100℃/sの冷却速度でAr−350〜Ar−100℃の温度域まで冷却を行った後、一旦冷却を中断し、その後、Ac点以下の温度域まで0.5℃/s以上の昇温速度で再加熱した後、0.5〜3min保持し、空冷することを特徴とする降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
4.さらに、400℃以上、Ac点以下で焼き戻すことを特徴とする3に記載した降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
本発明によれば、母材の降伏強さ(YP)が650MPa以上、85%以下の低降伏比を有する,溶接入熱量が200kJ/cmを超える大入熱溶接の溶接熱影響部靭性に優れた厚鋼板を、煩雑な熱処理なく、安定して製造することができ、鋼構造物の大型化、鋼構造物の耐震性の向上や施工能率向上に大きく寄与し、産業上格段の効果を奏する。
本発明ではミクロ組織と成分組成を規定する。
[ミクロ組織]
本発明ではミクロ組織を、フェライト相とベイナイト相主体の母相であって、硬質相として、平均円相当径が1〜10μm、かつ平均アスペクト比が4.0以下の島状マルテンサイトを面積分率で5〜18%含む組織とする。
島状マルテンサイトは転位密度が非常に高く、またCの濃縮により、母相と比べて非常に硬い相であるために、TSが向上するとともに、多量に導入された可動転位がYPの上昇を抑制することにより、高強度と低降伏比の両立に有効である。
島状マルテンサイトの体積分率が5%未満では、上記のような、高強度化と低降伏比化の効果が得られず、一方、18%を超えると母材の延性、低温靭性が劣化する.このため、面積分率は5〜18%の範囲に限定する.なお、好ましくは、6〜16%である。
島状マルテンサイトの平均円相当径が1μm未満では、上記のような、高強度と低降伏比の効果が得られず、一方、10μmを超えると母材の靭性が劣化する。このため、平均円相当径は1〜10μmの範囲に限定する。なお、好ましくは、3〜8μmである。
島状マルテンサイトの平均アスペクト比は、高くなると母材靭性が劣化するため、可能なかぎり低くすることが望ましい。平均アスペクト比が4.0を超えると、この傾向が顕著となるため、上限とした。
尚、島状マルテンサイトは、試料にレペラ腐食(JOURNAL OF METALS、March、1980、p.38−39)を実施して倍率1000倍の光学顕微鏡で観察して同定し、平均円相当径、平均アスペクト比は、倍率1000倍の光学顕微鏡で撮影した画像を画像解析装置を用いて求めた。
島状マルテンサイトを除く母相は、実質的にベイナイト相とフェライト相の混合組織が主体組織で、パーライトおよびセメンタイト等の組織が混在すると強度が低下するため、これらの組織の面積分率は少ない方が良い。但し、パーライトおよびセメンタイト等の組織が面積分率で15%以下の場合には影響が無視できるため含有してもよい.強度確保の観点から、ベイナイト相の面積分率は60%以上であることが好ましい.
[成分組成]
説明において%は質量%を意味するものとする.
C:0.03〜0.10%
Cは、鋼の強度を増加させ、構造用鋼材として必要な強度を確保するのに有用な元素であり、また、上記した島状マルテンサイトを得るためには、0.03%以上の含有を必要とする。
一方、0.10%を超える含有は、特に大入熱溶接熱影響部の靭性を顕著に劣化させる。また,耐溶接割れ性を劣化させるとともに、母材の低温靭性を劣化させるため、0.03〜0.10%の範囲に限定する。好ましくは、0.05〜0.09%である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸材として作用し、製鋼上、少なくとも0.05%必要であるが、0.50%を超えて含有すると、母材の靭性が劣化するとともに、溶接性、溶接熱影響部靭性が顕著に劣化するため、0.05〜0.50%の範囲に限定する。好ましくは、0.10〜0.45%である。
Mn:1.4〜3.0%
Mnは、鋼の強度を増加させる効果を有しており、本発明では、大入熱溶接熱影響部のミクロ組織を下部ベイナイト組織とし高靭性を達成するとともに,母材の降伏強さ(YP)が650MPa以上を確保するためには、1.4%以上の含有を必要とする。
一方、3.0%を超えて含有すると、母材の靭性および溶接熱影響部靭性が著しく劣化するため、1.4〜3.0%の範囲に限定する。好ましくは、1.5〜2.8%である。
P:0.02%以下
Pは、鋼の強度を増加させ靭性を劣化させる元素であり、特に大入熱溶接部の靭性を劣化させるので、可能なかぎり低減することが望ましい。0.02%を超えて含有されると、この傾向が顕著となるため、上限とした。尚、過度のP低減は精錬コストを高騰させ経済的に不利となるため、0.005%以上とすることが望ましい。
S:0.0050%以下
Sは母材の低温靭性を劣化させる元素であり、できるだけ低減することが望ましい。0.0050%を超えて含有されると、この傾向が顕著となるため、上限とした。
Al:0.005〜0.1%
Alは、脱酸剤として作用し、高張力鋼の溶鋼脱酸プロセスに於いて、もっとも汎用的に使われる。また、鋼中のNをAlNとして固定し、母材の靭性向上に寄与するが、0.1%を超える含有は、母材の靭性が低下するとともに、溶接時に溶接金属部に混入して、靭性を劣化させるため、0.1%以下に限定した。なお,このような効果は0.005%以上の含有で認められる.好ましくは、0.01〜0.07%である。
Ti:0.004〜0.03%
Tiは、Nとの親和力が強く凝固時にTiNとして析出し、大入熱溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制して溶接熱影響部の高靭化に寄与する重要な添加元素である。このような効果を確保するためには,0.004%以上の添加が必要である。
一方,0.03%を超えるとTiN粒子が粗大化して,期待するオーステナイト粒の粗大化抑制効果が飽和するため,0.004〜0.03%の範囲に限定する。好ましくは、0.006〜0.025%である。
N:0.0025〜0.0065%
NはTiNを確保する上で必要な元素であり,0.0025%未満では十分なTiN量が確保できない。一方,0.0065%を超えて含有すると、固溶N量の増加により,母材および溶接部靭性が著しく低下するため、0.0065%以下に限定する。好ましくは,0.0030〜0.0060%である。
また、本発明ではTi/N(但し、Ti,Nは含有量(mass%))が2.0超え〜4.4未満となるように、上述の成分範囲内でTiおよびN添加量を調整する。
Ti/Nが2.0以下では,ピンニング効果により大入熱溶接熱影響部の組織粗大化抑制効果を介した靭性の向上に必要なTiN量を確保できない。一方、Ti/Nが4.4以上では、TiC粒子の生成およびTiNの粗大化のため母材靭性および溶接熱影響部が劣化するため、Ti/Nは2.0超え〜4.4未満の範囲に限定した。
Ceq:0.50〜0.68%
本発明では、上記した成分範囲内において(1)式で定義される炭素当量Ceqが0.50〜0.68%となるように、上述した成分組成の範囲内で含有量を調整する。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 (1)
但し、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%)で、含有しないものは0とする。
Ceqが0.50%未満では、大入熱溶接熱影響部の焼入れ性が不足し、溶接熱影響部のミクロ組織が、脆化組織である島状マルテンサイトを含む脆弱な上部ベイナイト組織に変態し,所望の大入熱溶接部の高靭性が確保できない。
一方、Ceqが0.68%を超えると、母材の靭性が著しく劣化するとともに,耐溶接割れ性が劣化するため、0.50〜0.68%の範囲に限定した。好ましくは、0.55超〜0.68%の範囲である。
本発明では、上記した基本成分系に加えて、必要に応じ、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、V、Ca、REM、MgおよびBの1種または2種以上を含有することができる。
Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%の1種または2種以上
CuおよびNiは、高靭性を保ちつつ強度を増加させることが可能な元素であり、大入熱溶接熱影響部靭性への影響も小さいため、高強度化のために有用な元素であり、必要に応じ選択して含有できる。
添加する場合は、Cuは0.1%以上含有することが好ましいが、含有量が1.0%を超えると熱間脆性を生じて鋼板の表面性状を劣化させるため、0.1〜1.0%とする。尚、好ましくは、0.2〜0.7%である。
Niは、添加する場合は、0.1%以上含有することが好ましいが、2.0%を超えて含有しても、効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり、経済的に不利になるため、0.1〜2.0%に限定した。尚、好ましくは0.2〜1.7%である。
Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Nb:0.1%以下、V:0.2%以下の1種または2種以上
Cr、Mo、Nb、Vは、いずれも鋼の強度向上に寄与する元素であり、所望する強度に応じて適宜含有できる。
Crは、添加する場合、0.05%以上含有することが好ましいが、1.0%を超える含有は、大入熱溶接熱影響部靭性を劣化させるため、1.0%以下に限定することが望ましい。
Moは、添加する場合、0.05%以上含有することが好ましいが、1.0%を超える含有は、母材靭性および大入熱溶接熱影響部靭性に悪影響を及ぼすため、1.0%以下に限定することが望ましい。
Nbは、添加する場合、0.005%以上含有することが好ましいが、0.1%を超える含有は、母材靭性および大入熱溶接熱影響部靭性を劣化させるため、0.1%以下に限定することが望ましい。
Vは、添加する場合、0.01%以上含有することが好ましいが、0.2%を超える含有は、大入熱溶接熱影響部靭性を劣化させるため、0.2%以下に限定することが望ましい。
Ca:0.005%以下、REM:0.02%以下およびMg:0.005%以下の1種または2種以上
Ca、REMおよびMgは、いずれも靭性向上に寄与する元素であり、所望する特性に応じて選択して含有できる。
Caは、結晶粒の微細化を介して靭性を向上させる有用な元素であり、含有させる場合、0.001%以上含有することが好ましいが、0.005%を超えて含有しても効果が飽和するため、0.005%を上限とした。
REMは、含有させる場合、0.002%以上含有することが好ましいが、0.02%を超えて含有しても効果が飽和するため、0.02%を上限とした。
Mgは、結晶粒の微細化を介して靭性を向上させる有用な元素であり、0.001%以上含有することが好ましいが、0.005%を超えて含有しても効果が飽和するため、0.005%を上限とした。
B:0.005%以下
Bは、焼入れ性の向上を介して、鋼の強度を増加させる作用を有する。また、大入熱溶接時には、溶接熱影響部において脆弱な上部ベイナイト層を抑制し、下部ベイナイト組織の生成を促進するとともに、固溶窒素を窒化物として固着することにより、靭性向上に有用な元素である。
一方、0.005%を超える含有は焼入れ性を著しく増加させ、母材の靭性、延性の劣化をもたらす。このため、Bは0.005%以下に限定した。なお、好ましくは、0.0003〜0.0020%である。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。
次に、製造方法について説明する。尚、温度は板厚1/2t部の温度とする。
1000℃〜1250℃加熱
上述した組成の溶鋼を、転炉、電気炉、真空溶解炉等、定法で溶製し、得られた鋼素材を1000℃〜1250℃に再加熱する。
再加熱温度が1000℃未満では、熱間圧延での変形抵抗が高くなり、1パス当たりの圧下量が大きく取れなくなることから、圧延パス数が増加し、圧延能率の低下を招くとともに、鋼素材(スラブ)中の鋳造欠陥を圧着することができない場合がある。
一方、再加熱温度が1250℃を超えると、加熱時のスケールによって表面疵が生じやすく、圧延後の手入れ負荷が増大する。このため、鋼素材の再加熱温度は1000〜1250℃の範囲とするのが好ましい。
[熱間圧延]
再加熱された鋼素材は、所定の板厚になるまで、圧延終了温度を800℃以上となる熱間圧延を施す。熱間圧延条件は、圧延終了温度を800℃以上とする以外には、所定の板厚および形状を満足できればよく、その条件はとくに限定されない。
尚、板厚が80mmを超える極厚鋼板の場合には、ザク圧着のために1パスあたりの圧下率が15%以上となる圧延パスを少なくとも1パス以上確保することが望ましい。
圧延終了温度が800℃未満になると、800℃未満の低温域圧延の際に導入・蓄積された歪がフェライト変態の駆動力となり、フェライト相主体の組織が生成しやすいばかりでなく、島状マルテンサイト生成も阻害されるので、圧延終了温度は800℃以上とする。
ここで、圧延終了温度が800℃未満では、変形抵抗が高くなりすぎて圧延荷重が増大し、圧延機への負担が大きくなり、また、厚肉材を800℃未満まで圧延温度を低下させるためには、圧延途中で待機することが必要で、生産性を大きく阻害する。これらの問題を回避するためにも、圧延終了温度は800℃以上とする。
[冷却条件]
圧延終了後、得られた厚鋼板は、Ar点以上の温度域から5〜100℃/sの平均冷却速度で、Ar−350〜Ar−100℃まで冷却する。
冷却停止温度は、本発明の製造方法において、特に重要な制御因子であり、冷却停止温度がAr−350℃よりも低くなると、冷却停止時にはベイナイト変態が完了し残留オーステナイトが存在せず、その後の再加熱、空冷時に、残留オーステナイトからの島状マ
ルテンサイトの生成がなく、降伏比80%以下を満足することができない。
一方、冷却後の冷却停止温度がAr−100℃よりも高くなると、冷却停止時にはベイナイト変態が進行せず、残留オーステナイトへのCの拡散が進行しないために、島状マルテンサイトが生成せず、650MPa以上の降伏強さ(YP)および降伏比(YR)85%以下を満足することができない。
また、圧延終了後の冷却速度が5℃/s未満では、加速冷却後のミクロ組織がフェライト主体組織となり、また、島状マルテンサイトの生成も阻害されるので、650MPa以上の降伏強さ(YP)を確保できなくなる。
一方、冷却速度が100℃/sを超えると、鋼板位置による温度制御が困難となり、材質ばらつきが生じる。
加速冷却終了後の厚鋼板は、一旦冷却を中断し、Ac点以下の温度域まで0.5℃/s以上の昇温速度で再加熱した後、空冷する。
昇温速度が0.5℃/s未満では、目的の再加熱温度まで長時間を要するために製造効率が低下し、またパーライト変態が生じるために島状マルテンサイトが生成せず、降伏比80%以下を満足することができない。
また、再加熱温度がAc点以上になるとベイナイトの軟化により、所望の650MPa以上の降伏強さ(YP)を満足することができなくなる。
再加熱温度は、残留オーステナイトへのCの拡散を進行させるため、冷却停止温度より100℃以上昇温することが望ましい。
尚、再加熱後の保持時間は、生産性を阻害しないように、好ましくは、保持時間15min.以下とする。再加熱の手段として、雰囲気炉加熱、ガス炎、誘導加熱等が利用できるが、経済性、制御性等を考慮すると、誘導加熱が好ましい。
上記した、圧延後の冷却速度が5〜100℃/sの平均冷却速度範囲で、かつ加速冷却停止温度がAr−350℃〜Ar−100℃の範囲を満足することにより、加速冷却直後に、ベイナイト主体組織中に、残留オーステナイトが微細に分散したミクロ組織が得られる。
さらに、その後の0.5℃/s以上の昇温速度でAc点以下までの再加熱、空冷により、微細に分散した残留オーステナイトにCが拡散して島状マルテンサイトが生成され、目的とするミクロ組織が達成され、高強度で650MPa以上の降伏強さ(YP)と85%以下の低降伏比が両立される。
尚、Ar点は化学組成との相関が認められ、一例として(2)式が利用できる。
Ar=868−396C+25Si−68Mn−21Cu−36Ni−25Cr−30Mo (2)
(ただし、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo:各合金元素の含有量(質量%))
また、Ac点も化学組成との相関が認められ、一例として(3)式が利用できる。
Ac=751−27C+18Si−12Mn−23Cu−23Ni+24Cr+23Mo−40V−6Ti+233Nb−169Al−895B (3)
(ただし、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Ti、Nb、Al、B:各合金元素の含有量(質量%))
本発明では、鋼板を室温まで冷却した後、再加熱、焼もどし処理を施してもよい。焼もどし工程では、400℃以上Ac点以下の焼もどし処理により、靭性を向上させることが可能である。
焼もどし処理後のミクロ組織として、硬質相は焼もどされた島状マルテンサイトとなるが、母相よりも十分に硬度が高ければ、高強度と低降伏比を両立させる効果を得ることができる。
このような効果を得るためには、焼もどし温度を400℃以上とする必要があるが、 Ac点を超えると強度低下を招くため、焼もどし処理は、400℃〜Ac点で行うことが望ましい。
上記した組成の鋼素材を用いて、上記した条件の熱間圧延、冷却および再加熱、空冷を施すことにより、島状マルテンサイトを分散して生成させることが可能で、650MPa以上の降伏強さ(YP)および降伏比80%以下の母材特性と,溶接入熱量が200kJ/cmを超えるような大入熱溶接熱影響部の高靭性を兼備する低降伏比高強度鋼板を容易に製造することができる.
転炉−取鍋精錬−連続鋳造法で、調製された鋼素材を、熱間圧延−加速冷却−再加熱−空冷、さらには焼もどしにより種々の板厚の厚鋼板とした。
表1に鋼素材の成分組成を、表2に製造条件と鋼板の板厚を示す。得られた各厚鋼板の板厚1/2位置から、JIS4号引張試験片を採取し、JISZ2241(1998年)の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性を調査した。尚、表1中のAr(℃)は、(2)式で、Ac(℃)は(3)式で求めた。
得られた各厚鋼板の板厚1/2位置から、JISZ2202(1998年)の規定に準拠してVノッチ試験片を採取し、JISZ2242(1998年)の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギー(vE0)を求め、母材靭性を評価した。
また,各厚鋼板から採取した継手用試験板に,図1に示す開先を準備し、サブマージアーク溶接(溶接入熱量≧200kJ/cm)により、溶接継手を作製した。その後、図2に示すように、溶接継手部から切欠き位置を板厚方向1/4tのボンド部とするJIS4号衝撃試験片を採取し、試験温度:0℃でのシャルピー衝撃試験を行って,継手ボンド部の0℃における吸収エネルギー(vE)を求めた。継手用試験板の板厚tは母材と同じとした。但し、母材の特性が本発明範囲を満たさない厚鋼板については継手は作成しなかった。尚、溶接部の靭性は、鋼板製造条件によらないので、同一成分で製造条件のみ変化させたものは、代表条件のみ継手を作製した。
本発明範囲は、母材の引張り強さ(TS)が780MPa以上、降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下、母材靭性(vEo)100J以上、継手ボンド部の0℃における吸収エネルギー(vE)70J以上とする。
得られた結果を表3に示す。本発明例(鋼No.1−1,1−2,2,3,4,5−1、6,7−1,8,9)は、いずれも、引張強さ780MPa以上で650MPa以上の降伏強さ(YP)および降伏比85%以下、0℃での吸収エネルギーvE>100Jの高強度、低降伏比で、高靭性の母材特性を有する。
また,大入熱溶接施工を施した場合であっても,ボンド部でのvE>70Jと優れた大入熱溶接熱影響部靭性が得られることが認められる。
一方、本発明の範囲を外れる比較例(鋼No.1−3,1−4,1−5,5−2,5−3,7−2,7−3,10〜15)は、母材強度、降伏比、母材靭性,大入熱溶接熱影響部靭性のうち、いずれか、あるいは複数の特性が目標値を満足していない。
Figure 0005130796
Figure 0005130796
Figure 0005130796
サブマージアーク溶接の開先形状を示す模式図。 図1に示すサブマージアーク溶接部からのシャルピー衝撃試験片の採取位置を示す模式図。

Claims (4)

  1. 鋼組成が、質量%で、
    C:0.03〜0.10%
    Si:0.05〜0.50%
    Mn:1.4〜3.0%
    P:0.02%以下
    S:0.0050%以下
    Al:0.005〜0.1%
    Ti:0.004〜0.03%
    N:0.0025〜0.0065%
    を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.50〜0.68%を満足し、かつTi/Nが2.0超え〜4.4未満を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、ミクロ組織が、平均円相当径が1〜10μm、かつ平均アスペクト比が4.0以下の島状マルテンサイトを面積分率で5〜18%を含むことを特徴とする降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 (1)
    但し、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%)で含有しない元素は0とする。
  2. 請求項1に記載した鋼組成に、質量%でさらに、
    Cu:0.1〜1.0%
    Ni:0.1〜2.0%
    Cr:1.0%以下、
    Mo:1.0%以下、
    Nb:0.1%以下、
    V:0.2%以下、
    Ca:0.005%以下
    REM:0.02%以下
    Mg:0.005%以下および
    B:0.005%以下
    の1種又は2種以上を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.50〜0.68%を満足し、かつTi/Nが2.0超え〜4.4未満を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、ミクロ組織が、平均円相当径が1〜10μm、かつ平均アスペクト比が4.0以下の島状マルテンサイトを面積分率で5〜18%を含むことを特徴とする降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 (1)
    但し、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%)で含有しない元素は0とする。
  3. 請求項1または請求項2に記載した鋼組成からなる鋼片を、1000〜1250℃に加熱し、800℃以上の温度域において熱間圧延を終了後、Ar点以上の温度域から5〜100℃/sの冷却速度でAr−350〜Ar−100℃の温度域まで冷却を行った後、一旦冷却を中断し、その後、Ac点以下の温度域まで0.5℃/s以上の昇温速度で再加熱した後、0.5〜3min保持し、空冷することを特徴とする降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
  4. さらに、400℃以上、Ac点以下で焼き戻すことを特徴とする請求項3に記載した降伏強さ(YP)が650MPa以上、降伏比(YR)が85%以下を有する大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板の製造方法。
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