JP5123589B2 - 平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズ - Google Patents
平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5123589B2 JP5123589B2 JP2007187171A JP2007187171A JP5123589B2 JP 5123589 B2 JP5123589 B2 JP 5123589B2 JP 2007187171 A JP2007187171 A JP 2007187171A JP 2007187171 A JP2007187171 A JP 2007187171A JP 5123589 B2 JP5123589 B2 JP 5123589B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cushioning
- planar
- cushioning material
- foam
- solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Description
このような要請に応えたものとして、例えば、本出願人の特許出願に係る発明が先行技術として存在する(特許文献1、2、3、4参照)。これら技術によって、高次元で緩衝性を発揮し、且つ視覚的にもその機能を確認することのできるシューズが市場に提供されている。
具体的には、異種性状の素材を複合的に一体化して緩衝パーツのより高機能化を試みようとする着眼であるが、異種性状の素材を用いた先行技術としては、特公平6−71441号「シューズ」(特許文献5)等が存在する。
しかしながらこの提案は専ら上下方向での緩衝を最適化しようとするものであり、実際の歩行動作において足底にかかる斜め方向からの衝撃緩衝性(特に踵部の挙動)についての改善は想定されておらず必ずしも満足できるものではなかった。
この発明によれば、接地時に靴底(接地個所)に加わる衝撃と、同じく接地時に踵に加わる衝撃のように、異なる性質の衝撃に対してそれぞれ適した緩衝素材同士を一体化することで好適な衝撃緩衝ができ、更にフィンガージョイント形状とすることでその接合部の一体性を強固なものとすることができる。
また、衝撃が加わった際に組み合わせ境界部において、発泡体緩衝部の平面方向への拡大変形が、その両側に位置する充実体緩衝部によって規制されるため、両者の剥離を防ぐことができる。
この発明によれば、発泡体緩衝部と充実体緩衝部との一体化を、より一層強固なものとすることができる。
この発明によれば、衝撃が加わった際に組み合わせ境界部において、発泡体緩衝部の厚み方向への拡大変形が、その上下に位置する充実体緩衝部によって規制されるため、両者の剥離を防ぐことができる。
この発明によれば、組み合わせ境界部を外部から視認することができる。
この発明によれば、接地時に靴底(接地個所)に加わる衝撃と、同じく接地時に踵に加わる衝撃のように、異なる性質の衝撃に対してそれぞれ適した緩衝素材一体化した平面異相型緩衝材により、高度な緩衝機能を発揮できるとともに、更に充実体緩衝部として透明素材を適用した場合には、視覚的にも機能発現を認識することができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
なお以下の実施例に対して、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
なお前記発泡体緩衝部11は、全体的に略均一な厚さの平板状に形成されるものであり、その一部に踵受110が形成される。
また前記充実体緩衝部12は、図1の断面図に示すように一部が肉厚に形成され、その後端面を露見面15とするものである。
具体的には図2に示すように、発泡体緩衝部11及び充実体緩衝部12の厚み方向端面にそれぞれフィンガー11a、12aが形成され、これらが互いに噛み合うようにして接合することによりフィンガージョイントが形成されるものである。
なおこの実施例では、前記フィンガー11a、12aの長さ寸法L(山状部であるフィンガー11a、12aの頂点部から、谷状部である受入部11b、12bの頂点部までの長さ。)、すなわち組み合わせ境界部13の噛み合い長さを、フィンガー11a、12aの厚み寸法T以上の長さになるようにした。
またフィンガー11a、12aの数については、適宜選択されるものであるが、それぞれ三、四本程度とすることにより、十分な接触面積の増大を図ることができる。
ここで、「発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込む」とは、発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aの両側に必ず充実体緩衝部12におけるフィンガー12aが位置するような状態を意味するものである。
すなわちフィンガー11aとフィンガー12aとは互いに入り込むような関係にあるが、フィンガー11aについてはその両側に必ずフィンガー12aが位置する一方、フィンガー12aについては、最外列のフィンガー12aは、その片側にしかフィンガー11aが位置していない。このため図1、2、3に示した平面異相型緩衝材1にあっては、発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込んだ状態にあるのであって、充実体緩衝部12側が発泡体緩衝部11側に入り込んだ状態とはなっていないこととなる。
まず前記発泡体緩衝部11は、良好な緩衝性が得られるものであれば適宜のものを採用できるが、例えばシリコーン系(一例として東レ・ダウコーニング社製CF5058)、ウレタン系(一例として日本ミラクトン社製:ミラクトランE375)、スチレン系(一例として旭化成ケミカルズ社製:アサプレンT436)、アクリル系(一例として日本ゼオン社製ニポールAR)等のゴム素材に、発泡剤や中空フィラーを混入し、発泡倍率0.1〜2程度の発泡状態に形成されるものである。ここで前記ゴム素材には、いわゆるゲル素材も含まれるものとする。
また前記発泡剤としては、各ゴム素材に適した公知のものを任意で採用される。
また前記中空フィラーとしては、日本フィライト社製の「エクスパンセル(登録商標)551DE」等が採用されゴム素材100重量部に対して1〜3重量部程の配合割合で用いられる。
因みに前記ゴム素材に塩等の可溶性材料を混入し、成型後に可溶性材料を溶出させることにより発泡状態とするような手法を採ることもできる。
なお発泡体緩衝部11は、発泡による白濁や中空フィラーの色を反映した白色や適宜着色剤等により着色が施されたものとするが、平面異相型緩衝材1の使用態様や顧客の要望に応じて、発泡密度や気泡サイズを調整して適宜透明度を持たせるようにしてもよい。
なお充実体緩衝部12は、透明あるいは透明度が保たれる程度の着色が施されたものとするが、平面異相型緩衝材1の使用態様や顧客の要望に応じて、適宜着色して透明度を低下させるようにしてもよい。ここで着色とは、染料や顔料によって素材全体を着色する他、ラメ素材を素材中に分散させたような状態をも意味するものである。
図1中、符号2で示すものがシューズの一例であるスポーツシューズであって、接地部材であるソール21に対してアッパー22が組み付けられて成る。
そして前記ソール21に対して踵部付近に受入空間23が形成されるものであり、この受入空間23に平面異相型緩衝材1が組み込まれた状態でソール21とアッパー22とが組み付けられる。
なおシューズ2と一体化された平面異相型緩衝材1は、その後端面である露見面15が露出した状態となる。
また露見面15から着色された発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aまでの距離の差異に起因し、露見面15から見ると、発泡体緩衝部11の色に濃淡が発現するため、新たな装飾効果を発揮することができる。
ここで本発明の平面異相型緩衝材1と、このものと類似した平面異相型緩衝材1′とを比較した耐久試験の結果を記す。
まず平面異相型緩衝材1′としては、図6(a)に示すように組み合わせ境界部13′を直線状としたものを用い、この平面異相型緩衝材1′をシューズ2に組み付けるとともに実履き試験を行ったところ、約一万歩で組み合わせ境界部13′に切れ目が生じてしまった。
一方、本発明としては、図2に示した平面異相型緩衝材1と、図6(b)に示した平面異相型緩衝材1Aを用いた。なお平面異相型緩衝材1は、発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込んだ状態となっているものであって、一方、平面異相型緩衝材1Aは、充実体緩衝部12側が発泡体緩衝部11側に入り込んだ状態となっているものである。
そして平面異相型緩衝材1、平面異相型緩衝材1Aをそれぞれシューズ2に組み付けるとともに実履き試験を行ったところ、一万歩を経過した時点では、平面異相型緩衝材1、平面異相型緩衝材1Aともに切れ目が生じてしまうことはなかった。
本発明は上述した実施例を基本となる実施例とするものであるが、本発明の技術的思想に基づいて以下に示すような実施例を採ることもできる。
まず組み合わせ境界部13の平面形状は図3(b)〜(e)に示したような種々の形態を採ることができる。
図3(b)に示すものは、充実体緩衝部12におけるフィンガー12aの幅寸法を、発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aの幅寸法よりも広く設定したものである。
この場合、フィンガー11aの平面内での拡大変形を、その両側に位置するフィンガー12aによってより確実に規制するため、両者の剥離をより確実に防ぐことができる。
この場合、応力が分散されるためフィンガー11a、12aの剥離をより確実に防ぐことができる。
なお図3(a)に示した三角形状のフィンガー11a、12aあるいは図3(b)に示した矩形状のフィンガー11a、12aの場合にも、角部にRをつけることにより、応力の集中を回避することができる。
図4に示すものは、発泡体緩衝部11及び充実体緩衝部12の形状を異ならせた実施例であり、まず発泡体緩衝部11は図3(e)に示したものを、踵受110とフィンガー11aとの間の部分の幅寸法を狭くしたものであるである。一方、充実体緩衝部12については、フィンガー12aを厚み方向の途中まで形成したものである。このため、組み合わせ境界部13が、充実体緩衝部12の下部せり出し部120に乗った状態となっている。
このような構成を採った場合、衝撃が加わった際に組み合わせ境界部13において、発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aの厚み方向への拡大変形が、その両側に位置する充実体緩衝部12におけるフィンガー12aによって規制されるため、両者の剥離を防ぐことができる。
11 発泡体緩衝部
11a フィンガー
11b 受入部
110 踵受
12 充実体緩衝部
12a フィンガー
12b 受入部
120 下部せり出し部
13 組み合わせ境界部
15 露見面
2 シューズ
21 ソール
22 アッパー
23 受入空間
Claims (5)
- ゴム素材を発泡状態とした素材により構成される発泡体緩衝部と、ゴム素材を発泡状態とすることなく無垢状態とした素材により構成される充実体緩衝部とを、厚み方向端面において突き合うように一体に組み合わされている緩衝材であって、その組み合わせ境界部は、平面視で双方が噛み合うようなフィンガージョイント形状を有するものであり、且つ前記組み合わせ境界部は、平面視で発泡体緩衝部側が充実体緩衝部側に入り込むように連結されていることを特徴とする平面異相型緩衝材。
- 前記組み合わせ境界部の噛み合い長さ寸法は、その厚み寸法以上の長さとすることを特徴とする請求項1記載の平面異相型緩衝材。
- 前記組み合わせ境界部の厚み方向端面は、発泡体緩衝部側が充実体緩衝部側に入り込むように連結されていることを特徴とする請求項1または2記載の平面異相型緩衝材。
- 前記発泡体緩衝部を着色し、充実体緩衝部を透明乃至は半透明としたことを特徴とする請求項1、2または3記載の平面異相型緩衝材。
- 前記請求項1乃至4記載の平面異相型緩衝材をソール部分に具えたことを特徴とするシューズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007187171A JP5123589B2 (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007187171A JP5123589B2 (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009022447A JP2009022447A (ja) | 2009-02-05 |
JP5123589B2 true JP5123589B2 (ja) | 2013-01-23 |
Family
ID=40394867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007187171A Expired - Fee Related JP5123589B2 (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5123589B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100959406B1 (ko) * | 2009-10-06 | 2010-05-24 | (주) 비더플러스 | 삼단 쿠션신발창 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5997601U (ja) * | 1982-12-21 | 1984-07-02 | 株式会社アシックス | 運動靴底 |
JPS61151504U (ja) * | 1985-03-12 | 1986-09-19 | ||
JPS6347703U (ja) * | 1986-09-16 | 1988-03-31 | ||
JPH02140102A (ja) * | 1989-02-08 | 1990-05-29 | Asahi Corp | 衝撃吸収性の靴底 |
JPH063102U (ja) * | 1992-06-25 | 1994-01-18 | アキレス株式会社 | 靴 |
JPH0739404A (ja) * | 1993-07-30 | 1995-02-10 | Yamaha Corp | スポーツシューズ |
JP3935600B2 (ja) * | 1998-03-25 | 2007-06-27 | 株式会社アシックス | アウターソール |
JP2000300302A (ja) * | 1999-04-19 | 2000-10-31 | Bridgestone Sports Co Ltd | シューズ |
JP4718956B2 (ja) * | 2005-09-29 | 2011-07-06 | 株式会社ディモコシステムス | 浮き指防止中敷きパッド及びそれを装着した履物 |
-
2007
- 2007-07-18 JP JP2007187171A patent/JP5123589B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009022447A (ja) | 2009-02-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7748141B2 (en) | Article of footwear with support assemblies having elastomeric support columns | |
CN101304675B (zh) | 具有带较高密度外周部分的鞋底夹层的鞋类物品 | |
US9867427B2 (en) | Shoe sole | |
WO2015052813A1 (ja) | 靴底 | |
JP2021053250A (ja) | シューズのソール構造 | |
JPWO2005037002A1 (ja) | 強化構造を備えた靴底 | |
WO2007069806A1 (en) | Footwear having shock-absorbing means | |
JP2009056007A (ja) | 靴底用の緩衝パーツ並びにこのものを具えた靴 | |
JP5123589B2 (ja) | 平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズ | |
WO2017163741A1 (ja) | シューズ用ソール構造およびそれを用いたシューズ | |
US20080127513A1 (en) | Article of Footwear with Tubular Support Structure | |
KR20220056566A (ko) | 추진력을 강화한 신발 | |
JPH10165203A (ja) | 靴 | |
KR200384743Y1 (ko) | 벽면 부착용 완충패널 | |
JP5351464B2 (ja) | 緩衝材並びにこの緩衝材を具えたシューズ | |
JP5123590B2 (ja) | 緩衝パーツを具えたシューズ | |
KR100927194B1 (ko) | 신발 | |
JP3135753U (ja) | 消しゴム | |
JPH0136362B2 (ja) | ||
KR200397025Y1 (ko) | 조립식 양방향 슬리퍼 | |
JP2007307115A (ja) | 靴底 | |
KR101270738B1 (ko) | 보행 겸용이 가능한 자전거 전용신발 | |
KR20010000411A (ko) | 신발창 | |
JP2008184772A (ja) | 床用緩衝体及びそれを用いた床構造 | |
KR200430873Y1 (ko) | 돌기가 구비된 신발 중창 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100402 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120604 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120710 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120904 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121016 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121026 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5123589 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |