JP5122453B2 - 流速分布測定装置および超音波流量計 - Google Patents

流速分布測定装置および超音波流量計 Download PDF

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Description

本発明は、配管を流れる被測定流体、特に気体流体の流速分布を、超音波を用いて測定するのに好適な流速分布測定装置およびそれを用いた超音波流量計に関する。
従来、超音波のドップラシフトを利用して被測定流体の流量を測定するドップラ式超音波流量計が提案されている(例えば、特許文献1参照)。同特許文献1に開示されたドップラ式超音波流量計は、図16(a)に示すように超音波トランスデューサ101を流体配管102の直径方向に対して角度αだけ被測定流体103の流れ方向に傾けて配置する。超音波トランスデューサ101から所要周波数の超音波パルスを入射させると、測定線ML上の被測定流体103に一様に分布する気泡や異物等の反射体に当たって反射し、図16(b)に示すように反射エコーaとなって超音波トランスデューサ101に入射する。図16(b)において符号bは超音波パルス入射側の管壁で反射する多重反射エコーであり、符号cは、反対側管壁で反射する多重反射エコーである。超音波トランスデューサ101から発信される超音波パルスの発信間隔は1/Frpfである。超音波トランスデューサ101で受信した超音波エコーをフィルタリング処理し、ドップラシフト法を利用して測定線MLに沿って流速分布を計測すると、図16(c)のように表示される。
上記ドップラシフト法は、流体配管102内を流れる被測定流体103中に超音波パルスを放射すると、被測定流体103中に混在あるいは一様分布の反射体によって反射され、超音波エコーとなり、この超音波エコーの周波数が流速に比例した大きさだけ周波数シフトする原理を応用したものである。被測定流体103に入射した超音波パルスの基本周波数とドップラシフトを受けた超音波エコーの周波数とから流速の変化を計測し、測定線MLに沿う測定領域の流速分布を算出する。さらに、測定領域の流速分布を傾斜角αで較正することにより、流体配管102の垂直断面における流速分布を計測することができる。
上記ドップラ式超音波流量計は、測定領域の流速分布を時間依存で瞬時に求めることができるので、被測定流体103の流量を定常状態、非定常状態如何を問わず、正確に精度よく求めることができる。
特開2003−130699号公報
しかしながら、上記ドップラ式超音波流量計は、入射超音波パルスを反射する反射体を被測定流体中に一様に分布(混在)させることが必要であるので、被測定流体が気体流体である場合には、流速分布を正確に計測することができないといった問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、流体配管内を流れる被測定流体が気体流体であっても、流速分布を正確に計測することができる流速分布測定装置および超音波流量計を提供することを目的とする。
本発明の流速分布測定装置は、流体配管の管壁に設置され超音波パルスを生成し前記流体配管内を流れる被測定流体へ入射する送信子と、前記流体配管において前記送信子と対向する管壁に二次元状に設置され受信超音波強度に応じた振幅の検出信号を出力する複数の受信子と、前記受信子のうち管軸方向に配列された複数の受信子の検出信号から前記超音波パルスの管軸方向の変位量を検出し、前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される変位量からその2本の測定線に対する配管中心からの垂線によって決まる所定位置の流速を求める流速分布計測手段とを具備したことを特徴とする。
この構成によれば、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される変位量からその2本の測定線に対する配管中心からの垂線によって決まる所定位置の流速を求めるので、被測定流体が気体流体の場合であっても反射体を被測定流体中に一様に分布(混在)させることなく、流速分布を正確に測定することができる。
また本発明の流速分布測定装置は、流体配管の管壁に管軸方向に沿って一列に設置され超音波パルスを生成し前記流体配管内を流れる被測定流体へ管軸方向の異なる位置から夫々入射する複数の送信子と、前記送信子と対向する管壁に管周方向に沿って一列に設置され受信超音波強度に応じた振幅の検出信号を夫々出力する複数の受信子と、前記各受信子について検出信号の最大ピーク値を検出し、最大ピーク値を示した受信子とその時に超音波パルスを発射した送信子位置との相対関係から前記超音波パルスの管軸方向の変位量を検出し、前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される変位量からその2本の測定線に対する配管中心からの垂線によって決まる所定位置の流速を求める流速分布計測手段とを具備したことを特徴とする。
この構成により、管軸方向に沿って一列に設置された送信子と、配管の対向側において管周方向に沿って一列に設置された受信子との相対関係から、開き角の僅かに異なる2本の測定線について変位量を求めるようにしたので、送信子及び受信子の総設置数を削減することができる。
また本発明の流速分布測定装置は、流体配管の管壁に設置され超音波パルスを生成し前記流体配管内を流れる被測定流体へ入射する送信子と、前記送信子と対向する管壁であって管軸方向の所定位置において管周方向に沿って一列に設置され受信超音波強度に応じた振幅の検出信号を夫々出力する複数の受信子と、前記各受信子の検出信号から前記送信子から発射された超音波パルスが前記各受信子に到達するまでの飛行時間を検出し、前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される飛行時間からその2本の測定線に対する垂線によって決まる所定位置の流速を求める流速分布計測手段とを具備したことを特徴とする。
この構成により、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される超音波パルスの飛行時間からその2本の測定線に対する垂線によって決まる所定位置の流速を求めることができ、被測定流体が気体流体の場合であっても反射体を被測定流体中に一様に分布(混在)させることなく、流速分布を正確に測定することができる。しかも、1つの送信子と管周方向に沿って一列に設置された受信子とで超音波パルスの飛行時間を検出できるので、送信子及び受信子の総設置数を大幅に削減することができる。
本発明の超音波流量計は、上記流速分布測定装置を備え、前記流速分布測定装置で計測された流速分布に基づいて前記配管内を流れる被測定流体の流量を計測することを特徴とする。
本発明によれば、流体配管内を流れる被測定流体が気体流体であっても、超音波を用いて流速分布を正確に計測することができる。
拡がり角を持つ超音波パルスを照射した状態を示す図 超音波パルスが変位した状態を示す図 ビーム軸を管軸方向にある角度(θ)だけ傾けた状態を示す図 超音波ビームを直径から角度αだけ開いた状態で発射した状態を示す図 開き角度の異なる2本の測定線を示す図 流速分布が半径方向位置のみの関数であることを示す図 実施の形態1に係る超音波流量計の全体構成図 実施の形態1における受信用トランスデューサの配置状態を示す図 (a)実施の形態1における配管の垂直断面図、(b)実施の形態1における配管の管軸方向の断面図 超音波パルスの強度分布を説明するための図 実施の形態2に係る超音波流量計の全体構成図 実施の形態3に係る超音波流量計の全体構成図 実施の形態3における送信用トランスデューサ及び受信用トランスデューサの配置状態を示す図 (a)実施の形態3における配管の垂直断面図、(b)実施の形態3における配管の管軸方向の断面図 (a)第2の測定原理における管周方向の受信用トランスデューサを示す配管の垂直断面図、(b)第2の測定原理における配管軸方向の受信用トランスデューサを示す配管の管軸方向の断面図 従来のドップラ式超音波流量計の測定原理を説明するための図
本発明の一実施の形態に係る超音波流量計を説明する前に、流速分布形状を直接求めるための第1の測定原理について説明する。配管内を流れる流体は軸対称であると仮定する。
(第1の測定原理)
軸対称流れの場合、円管内流量(Q)と流体の流速分布(ν(r))の関係は次式で表される(rは半径方向座標、Rは管の半径)。
Figure 0005122453
種々の設置拘束条件の緩和や精度の向上には、この数式に基づいた測定を行うのが最善であり、それは管内流速の瞬時空間分布を求めることであると言える。管内流速の瞬時空間分布を求めることができれば、精度の向上、較正の不要、助走区間を考慮する必要がない、などの抜本的改良を加えることが可能となる。ここでは、気体流体を念頭において説明するが、本発明は液体流体であっても適用可能である。
図1に示すように、円管からなる配管10の管壁に設置した送信子となる超音波トランスデューサ11から対向する管壁に向けて超音波パルスを発射する。超音波パルスはトランスデューサ軸に対して適当な拡がり角を持つように発射される。
はじめに、管軸方向断面での超音波パルスの移動(変位)について説明する。図2に示すように、発射された超音波パルスは配管10内の気体が静止している場合は、発射方向(以下、「ビーム軸」と呼ぶ)に直進し、配管10の対向する管壁に到達する。仮に、配管10内の気体流体が矢印方向に流動している場合は、発射超音波パルスは気体流体の流れにより図中W1で示すように下流方向に変位する。この時の変位量が流速情報を含んでいる。
このとき、ビーム軸が管壁に垂直(θ=0)で、配管10の直径上を通る場合(ケース1)、超音波パルスの下流方向(管軸方向)への変位量(Z)は、次式で表される。
Figure 0005122453
ここで、m(r)は局所マッハ数であり、速度分布ν(r)を音速cで除したものである。軸対称性の仮定から半径位置のみの関数である。Dは配管の直径、座標xは超音波トランスデューサ11の先頭位置を原点としたビーム軸上の位置を表す(この場合は配管10の直径上の位置)。
次に、図3に示すように、ビーム軸を、配管10の直径上を通り管軸方向にある角度(θ)だけ傾けた場合(ケース2)における、超音波パルスの配管10の対向する管壁での変移量を考える。ケース2の場合における超音波パルスの変位量は、次式で表される。
Figure 0005122453
(式2)において第一項(D tanθ)はビーム軸が傾斜したことによる変移量、第二項(Mo secθ)は流速分布による変移量である。
次に、図4に示すように、配管10の管軸方向に対して直交する垂直断面上で超音波ビームを直径から角度αだけ開いた状態で発射した場合(ケース3)について考える。超音波トランスデューサ11の出射端から配管中心を通る線分(直径)に対してなす角度を開き角(α)と呼ぶものとする。このケース3の場合における、超音波ビームの対向する管壁での変移量は、次式となる。
Figure 0005122453
ここで、ξはビーム軸方向にとった座標軸であり、Lは配管10内の経路長である。経路長Lは、次式で求まる。
L=Dcosα (式4)
次に、超音波ビームを管軸の垂直断面上で直径から角度αだけ開き(開き角α)、かつ管軸方向に角度θだけ傾斜させた場合(ケース4)の変移量を考える。ケース4の場合における超音波ビームの対向する管壁での変移量は、次式となる。
Figure 0005122453
図5に開き角αの異なる二本の測定線(1,2)を示す。それぞれの測定線1,2での超音波ビームの変移量は次の通りである。
Figure 0005122453
(式6)において、符号Mはビーム軸に沿った積分であるから、二本の測定線1,2について異なっている。この二本の測定線1,2に対する変移量の差は、次式のように表せる。
Figure 0005122453
(式7)において、第一項は任意に設定した測定線1,2の位置によって決まり一定である。(式7)における第二項の積分差について検討する。
図6に示すように、流速分布は半径方向位置のみの関数であることから、ビーム軸上の積分は、管半径方向の積分で、積分範囲が位置hから半径Rまでとしたものの2倍と等しい。
すなわち、次式のようになる。
Figure 0005122453
したがって、(式7)における第二項に含まれる変移量の差の積分項(M−M2)については、次式のように表せる。
Figure 0005122453
すなわち、変移量の差は、二本の測定線1,2と中心の距離h1とh2の間で流速分布を積分したものと等しい。距離h1とh2は、配管中心から二本の測定線1,2に引いた垂線との交点までの距離である。なお、軸対称を仮定しているので、距離と位置は同義となる。
今、二本の測定線1,2間の角度を小さくとれば、その間での流速分布は一定値m12と仮定することができるから、(式7)は次式のように変換できる。
Figure 0005122453
したがって、二本の測定線1,2について変移量Z1,2を測定することで、その位置[h1,h2]での流速が以下のように求まることになる。
Figure 0005122453
そこで、測定領域となる多数の測定線を設置して、各位置での変移量(Z)を測定することで、配管10内の流速分布v(r)を求めることができる。
(実施の形態1)
第1の測定原理を超音波流量計に適用した実施の形態1について説明する。
図7は、実施の形態1に係る超音波流量計の全体構成図である。被測定流体Gが流れる円管状をなす配管10の管壁片側に超音波パルスを発信する送信子となる1つの発信用トランスデューサ11が設置され、配管10の対向する管壁に超音波パルスを受信する受信子となる複数の受信用トランスデューサ12からなる受信用トランスデューサアレイが設置されている。発信用トランスデューサ11は、配管外又は配管内の管壁に垂直に設置され、超音波ビームの中心が配管中心を通り、かつ対向する管壁に垂直に入射するように設置角度を設定する。発信用トランスデューサ11の有効直径は、超音波ビームの広がりを考慮して決めるが、本例では有効直径を小さくして指向性が可能な限り広くなるようにすることが望ましい。図8、図9(a)(b)は受信用トランスデューサアレイの配置状態を示す図である。受信用トランスデューサアレイは、発信用トランスデューサ11と正しく対向する位置を基準として、二次元状(面的)にN×M個配置された複数の受信用トランスデューサ12から構成される。図8では受信用トランスデューサアレイの管軸方向の両側の受信用トランスデューサ12が一部省略されている。また、図9(a)に示すように、発信用トランスデューサ11と正しく対向する位置に設置された受信用トランスデューサ12(j=0)から周方向の一方向(図中反時計回り)にj=Nまで所定間隔で設置している。これら受信用トランスデューサアレイを構成する各受信用トランスデューサ12の設置間隔は超音波ビームのビーム軸の開き角αが可能な限り小さくなるように選ぶこととする。受信用トランスデューサの管軸方向の配置範囲は配管10の半径以上とする。
信号発振器13は、発信用トランスデューサ11に供給する発信信号S1を出力する。信号発振器13における発信信号の基本周波数は配管壁材料や被測定流体の特性、超音波パルスの拡がり等を考慮して決定する。発信信号の信号波形は鋭角な三角波のパルス信号であり、通常の時間差法に用いる波形と同じである。パルス信号の繰り返し周期fprfは気体音速、配管直径、平均流速などから決定する。パルス信号を発射するタイミング信号S2は同期信号として受信側へ送られる。
各受信用トランスデューサ12の出力端には検出回路14がそれぞれ接続されている。検出回路14は、接続された受信用トランスデューサ12から出力される入射超音波強度に応じた大きさの検出信号を増幅する信号増幅器と、当該信号増幅器出力のピーク値を読み取るピーク検出回路とからなる。これらの検出回路14は速いサンプリングレートで流速を求めるため、各受信用トランスデューサ12の出力を同時に検出する。各検出回路14は、信号発振器13から供給されるタイミング信号S2によりパルス受信タイミングが設定される。
データ取得回路15は、各検出回路14で読み取られたピーク値を全て収集するデジタル式マルチプレクサで構成されている。データ取得回路15において、どの検出回路14からの情報を得るかを決定する。個々の検出回路14の設置位置は、各々対応する受信用トランスデューサ12との関係から、測定線の開き角(α)及び管軸方向位置に変換できる。管軸方向に配列された複数の受信用トランスデューサ12のうち最大ピーク値が検出された検出回路14の設置位置(又は受信用トランスデューサ12の設置位置)情報を、変位量検出信号として出力する。
データ処理装置20は、データ取得回路15から出力される変位量検出信号から流速分布を計測する流速分布計測回路21と、流速分布計測回路21が計測した流速分布データから配管10内を流れる被測定流体の流量を計算する流量計測回路22と、計測結果を表示出力する表示部23とを備えている。流速分布計測回路21は、開き角αの僅かに異なる2本の測定線の変位量から前述した(式11)に基づいたデータ計算を行い平均流速m12を計算する。なお、流速分布データ又は流量計測データは記録媒体に記録し又は他の装置へデータ伝送するように構成しても良い。
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
信号発振器13に対して計測開始を指示する計測トリガが与えられる。信号発振器13は計測トリガを契機にして発信用トランスデューサ11に対して基本周波数の発信信号S1を印加すると共に、タイミング信号S2を各検出回路14に供給する。
発信用トランスデューサ11は発信信号S1を超音波パルスに変換して配管10内の被測定流体Gに入射する。被測定流体Gに入射された超音波パルスは、図1及び図7に示すようにビーム軸を中心にして所定の拡がりを持った超音波ビームとなり対向する管壁に設置された受信用トランスデューサアレイに入射する。受信用トランスデューサアレイを構成する各受信用トランスデューサ12は、各々入射超音波強度に対応した振幅の検出信号を出力する。
全ての検出回路14は、超音波パルス発射時刻に同期したタイミング信号S2をトリガにして、第一到達波を受波した各受信用トランスデューサ12から出力される検出信号のピーク値を検出する。データ取得回路15は、全ての検出回路14から各位置(i,j)でのピーク値を取り込む。
ここで、受信用トランスデューサアレイに入射する超音波パルスの空間特性について説明する。図10に示すように、発射超音波パルスの空間特性は、ビーム軸を中心にしたガウス分布形をしている。各受信用トランスデューサ12から出力される検出信号においても管軸方向の分布は、開き角(α)においてほぼ同様のガウス分布形をしている。
今、図9(a)に示すように超音波ビームのビーム軸の開き角をαとした場合、開き角(α)の超音波ビームが入射する管軸方向の受信用トランスデューサ列を図9(b)に示している。同図に示すように、被測定流体の流速により本来のビーム軸位置からZn変位したとすると、ビーム軸位置から距離Znの位置に設置された受信用トランスデューサ12から出力される検出信号のピーク値が、図9(b)に示す受信用トランスデューサ列の中で最大値を示すこととなる。この距離Znが(式5)又は(式6)における変位量Zi(θ)に相当する。
データ取得回路15は、超音波ビーム軸の夫々の開き角αiに対応して、図9(b)に示す管軸方向の受信用トランスデューサ列から最大ピーク値を示すトランスデューサ12位置を選択し、当該選択位置をその開き角αiにおける本来のビーム軸からの変位量Zとしてデータ処理装置20へ伝送する。
データ処理装置20の流速分布計測回路21では、データ取得回路15から取り込んだ変位量情報から、隣合った開き角[αi、αi+1]の測定線i,i+1での変位量Zi、Zi+1を抽出して(式11)に代入し、[hi、hi+1]での平均流速mi,i+1を求める。これは測定対象とする一方の測定線(ビーム軸)として開き角[αi]の測定線1を設定し、測定線1に開き角度方向に隣接する他方の測定線(ビーム軸)として開き角[αi+1]の測定線2を設定し、配管中心から測定線1に引いた垂線との交点(配管中心から測定線1までの距離hi)と、配管中心から測定線2に引いた垂線との交点(配管中心から測定線2までの距離hi+1)との間の平均流速mi,i+1が求められたことになる。
なお、配管中心から距離h1と距離h2との間の流速分布が一定値と仮定できる程度に二本の測定線間の角度を小さくするとの仮定から、開き角[αi、αi+1]のように隣合った測定線1,2を使用する。これにより、図6に示す配管中心を中心とした半径hiの円周上の一箇所の流速が求められたとみなすことができる。
流速分布計測回路21では、開き角[αi、αi+1]のように隣合った測定線の組を多数設定し、開き角αnに応じた管径方向の異なる各位置の平均流速mをそれぞれ求める。これら管径方向の異なる各位置での平均流速mから配管10内の流速分布v(r)を求める。
流量計測回路22では、流速分布計測回路21で求めた配管10内の流速分布v(r)に基づいて配管10内の平均流量を計算して、表示部23に出力する。
このように、本実施の形態によれば、被測定流体Gが反射体が混在しない又は不均一に含まれたガス等の気体流体であっても、超音波を用いて流速分布を計測することができ、精度の高い流量測定が可能になる。
しかも、超音波パルスを発射する発信用トランスデューサ11のトランスデューサ軸を管軸方向に対して垂直に設定し、対向側の管壁に設けた受信用トランスデューサで超音波パルスの変位量を検出して管垂直断面上の所定位置での流速を直接求める構成であるので、従来のドップラ式超音波流量計で必要であった測定値の較正作業を削減することができる。
(実施の形態2)
次に、上記実施の形態1の超音波流量計から受信側の検出回路14を削除して回路構成を簡易化した超音波流量計を実施の形態2として説明する。
図11は実施の形態2に係る超音波流量計の全体構成図である。発信用トランスデューサ11並びに受信用トランスデューサ12の配置は、上記実施の形態1と同様である。本実施の形態では、受信用トランスデューサ12の出力端にアナログマルチプレクサ31を接続することにより、実施の形態1ではM×N個必要であった検出回路14を削減している。アナログマルチプレクサ31は各受信用トランスデューサ12からの検出信号を選択的に後段のデータ取得回路32へ入力するように動作する。
データ取得回路32は、AD変換器を含んで構成されている。データ取得回路32では、AD変換器がデジタル信号に変換した検出信号からピーク値を検出し、どの受信用トランスデューサ12からの情報を得るかを決定し、最大ピーク値の受信用トランスデューサ位置情報を変位量検出信号として出力する。パルス信号を発射するタイミング信号S2はデータ取得回路32に供給され、AD変換器におけるサンプリングタイミングに利用される。
以上のように構成された超音波流量計では、受信用トランスデューサ12からの検出信号がアナログマルチプレクサ31を介して1つずつデータ取得回路32に入力され、ピーク値を検出される。管軸方向に並んだ各受信用トランスデューサ列から最大ピーク値を検出し、各受信用トランスデューサ列について最大ピーク値を示す位置情報(i,j)を変位量情報として流速分布計測回路21へ出力する。流速分布計測回路21では、変位量を(式11)に代入して平均流速m12を求める。
このように本実施の形態によれば、M×N個の受信用トランスデューサ12出力をアナログマルチプレクサ31を介してデータ取得回路32へ入力する構成としたので、検出回路14を削減して回路構成を簡素化することができる。
本実施の形態のように構成した場合、M×N個の受信用トランスデューサ12の検出信号を1つずつ処理するので、上記実施の形態1に比べて時間を要するが、変動が少ない被測定流体Gの場合には有効である。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係る超音波流量計ついて説明する。
図12は本発明の実施の形態3に係る超音波流量計の全体構成図である。配管10の片方の管壁には管軸方向に沿って1列に配列された複数の発信用トランスデューサ40からなる発信用トランスデューサ列が形成されており、反対側の管壁には管軸方向の所定位置Hにて管周方向に沿って1列に配置された複数の受信用トランスデューサ41からなる受信用トランスデューサ列が形成されている。
図13及び図14(a)(b)に発信用トランスデューサ40及び受信用トランスデューサ41の配置関係を示している。図13は配管10の外観図であり、破線で示す受信用トランスデューサ41は発信用トランスデューサ40の設置位置とは反対側の管壁に設置されている。図14(a)は配管10の管軸に対する垂直断面図であり、同図(b)は発信用トランスデューサ40位置での管軸方向に沿った断面図である。
図14(a)に示すように、受信用トランスデューサ列の一端(j=0)と、所定の発信用トランスデューサ40とが配管中心を挟んで対向し、一端位置(j=0)から管周方向に受信用トランスデューサ41が連続して設置されている。配管中心から見て約90度の範囲で受信用トランスデューサ列が形成されている。また、図14(b)に示すように、中央の発信用トランスデューサ40のビーム軸Bから管軸方向に距離Hの位置において、受信用トランスデューサ41が管周方向に設置されている。
信号発振器42は、超音波パルスを生成するための所望の基本周波数を有する発信信号S1を生成する。また、発信用トランスデューサ40は発信信号S1の出力と同期してタイミング信号S2を後述するタイミングコントローラ45へ供給する。
発信用マルチプレクサ43は、信号発振器42から出力される発信信号S1の印加先となる発信用トランスデューサ40を切替えるように動作する。例えば、発信用マルチプレクサ43は、最上流側の発信用トランスデューサ40(i=0)から最下流側の発信用トランスデューサ40(i=M)に向けて順番に選択するものとする。
各発信用トランスデューサ40は、上記実施の形態と同様に、配管外又は配管内の管壁に垂直に設置され、超音波ビームの中心が配管中心を通り、かつ対向する管壁に垂直に入射するように設置角度を設定する。また、発信用トランスデューサ40の有効直径を小さくして指向性が可能な限り広くなるようにする。
受信側において、管周方向に設置された全ての受信用トランスデューサ41の出力端子は受信用マルチプレクサ44に接続されている。受信用マルチプレクサ44は、各受信用トランスデューサ41の出力する検出信号を順番に選択してデータ取得回路46へ出力する。発信用マルチプレクサ43及び受信用マルチプレクサ44の動作タイミングはタイミングコントローラ45によって制御される。
タイミングコントローラ45は、信号発振器42から与えられるタイミング信号S2をトリガにして、発信用マルチプレクサ43及び受信用マルチプレクサ44の切替動作タイミングを制御している。具体的には、発信用マルチプレクサ43にて1つの発信用トランスデューサ40を選択したら、全ての受信用トランスデューサ41について検出信号のサンプリングが終了するまで、印加対象の発信用トランスデューサ40を切替えないように制御する。そして、全ての受信用トランスデューサ41について検出信号のサンプリングが終了したら、発信用マルチプレクサ43にて次の発信用トランスデューサ40を選択し、再び全ての受信用トランスデューサ41について検出信号のサンプリングが終了するまで、発信用トランスデューサ40を切替えないように制御する。このようなタイミング制御を全ての発信用マルチプレクサ43に対して実行する。
データ取得回路46は、AD変換器を含んで構成されている。データ取得回路46では、AD変換器がデジタル信号に変換した検出信号からピーク値を検出し、検出したピーク値をその時に発信用マルチプレクサ43にて選択されている発信用トランスデューサ40と対応させて記憶する。発信用トランスデューサ40の切替タイミングはタイミングコントローラ45から与えられる。全ての発信用トランスデューサ40について、管周方向における超音波受信強度に関する情報(ピーク値)を取得したら、各開き角度(α)において最大ピーク値を示した送信用トランスデューサ40(管軸方向の位置情報)をそれぞれ決定し、最大ピーク値を示した送信用トランスデューサ40の位置情報を変位量検出信号として出力する。変位量検出信号はデータ処理装置20へ出力されるが、上記実施の形態1,2と同様の構成及び機能であるので、説明を省略する。
以上のように構成された本実施の形態では、信号発振器52から発信用マルチプレクサ43に発信信号S1が与えられると同時にタイミングコントローラ45にタイミング信号S2が与えられる。タイミングコントローラ45が、1番目の発信用トランスデューサ40を選択するように発信用マルチプレクサ43を制御し、かつ1番目の受信用トランスデューサ41から順番に検出信号を選択するように受信用マルチプレクサ44を制御する。そして、受信用マルチプレクサ44が全ての受信用トランスデューサ41について検出信号のサンプリングが終了する度に、タイミングコントローラ45が、発信信号S1を印加すべき発信用トランスデューサ40を切替えていく。
データ取得回路46では、各発信用トランスデューサ40(位置情報)に対応させて、全ての受信用トランスデューサ41のピーク値を記憶する。これにより、データ取得回路46には、管軸方向にずらした超音波ビームの各発射位置(管軸方向の位置)と、各発射位置に対して開き角度(α)の異なる複数の受信用トランスデューサ41が示した超音波受信強度のピーク値とが、対応付けて記憶される。
ここで、上記実施の形態1,2では管軸方向の変位量を、管軸方向に配列された複数の受信用トランスデューサの最大ピーク値を検出することで求めていた。本実施の形態3では、管軸方向の複数の受信用トランスデューサを使って検出する代わりに、超音波ビームの発射位置(発信用トランスデューサ40の管軸方向の位置)をずらすことで、相対的に上記実施の形態1,2と同等の情報を得ようとするものである。
そこで、データ取得回路46は、各受信用トランスデューサ41に対応して各発射位置でのピーク値がそれぞれ記憶されているので、その中から最大のピーク値となっている発射位置を特定する。図12に示すビーム軸Bを管軸方向の基準位置とすれば、最大ピーク値を示した発射位置は、超音波ビームの変位に相当する。データ取得回路46は、開き角度(α)の異なる全ての受信用トランスデューサ41について最大ピーク値をそれぞれ特定し、最大ピーク値を示した発射位置を管軸方向の基準位置からの変位量に変換し、変位量検出信号としてデータ処理装置20へ出力する。
データ処理装置20では、実施の形態1,2と同様に、流速分布計測回路21が所定の測定線1,2の変位量を(式11)に代入して、各位置での平均流速を求め、流量計測回路22が配管垂直断面における流速分布からガス流量を計算する。
このように、本実施の形態によれば、発信側において管軸方向に一列の発信用トランスデューサ40を設け、受信側に管周方向に一列の受信用トランスデューサ41を設けることで超音波ビームの変位量を検出できるので、実施の形態1に比べてトランスデューサ数を削減できる。
以上の第1の測定原理では流速分布形状を直接求めるために超音波ビームの変位量を利用しているが、超音波パルスの飛行時間を利用して流速分布形状を直接求めることもできる。次に、超音波パルスの飛行時間を利用して流速分布形状を直接求める第2の測定原理について説明する。配管内を流れる流体は軸対称であると仮定する。
(第2の測定原理)
先ず、図15(a)(b)に示すような受信用トランスデューサ配置を考える。すなわち、配管10の一方の管壁にビーム軸が管壁と垂直となるように送信用トランスデューサ50を1つ設置し、対向する他方の管壁には受信用トランスデューサ51を管軸方向の所定位置Hに管周方向に一列設けた形態とする。管周方向に沿って設けられた受信用トランスデューサ51の管軸方向の設置位置は、図15(b)に示すように管壁に垂直なビーム軸位置から管軸方向に距離Hのところに設けられている。
かかるトランスデューサ配置において、管軸方向に対して傾斜角θで発射された超音波パルスが、位置Hにある受信用トランスデューサ51まで飛行する経路長は、次式で表される。
Figure 0005122453
飛行時間Tとの関係は、T=P/cである。
この経路長Pの被積分関数は、平方根の中を、局所マッハ数がm<<1であることを使って、以下のように近似することができる。
Figure 0005122453
ここで、Mhは流速分布の積分である。
ビーム軸Bへの傾斜角θは検出位置に到達するのに必要なビーム発射角度であるから、この段階では未知数である。
ごく近傍の二本の測定線での飛行時間の差を考え、上記傾斜角がθθ=θ12すると、次式のように表せる。
Figure 0005122453
(式14)では、実効傾斜角θ12と流速値m12が未知数である。
一方、この形態での変移量はHであるが、そこに到達するパルスの発射角は、次式から逆に求めることができる。
Figure 0005122453
上記(式14)と(式15)からθ12を消去することにより、流速値m12を求めることができる。
(実施の形態4)
第2の測定原理を超音波流量計に適用した実施の形態4について説明する。
本実施の形態4に係る超音波流量計は、実施の形態1の超音波流量計(図7)と概略同じ全体構成を有するので、図7を参照して実施の形態1と異なる部分を主に説明する。
本実施の形態4では、受信用トランスデューサの配置が実施の形態1と異なる。上記した図15(a)(b)に示すように、配管10の一方の管壁にビーム軸が管壁と垂直となるように送信用トランスデューサ50を1つ設置し、対向する他方の管壁には受信用トランスデューサ51を管軸方向の位置Hにおいて管周方向に一列だけ設けている。
また、管周方向に1列設置された各受信用トランスデューサ51の出力端に検出回路14がそれぞれ接続されている。各検出回路14は、接続された受信用トランスデューサ51から出力される入射超音波強度に応じた大きさの検出信号を増幅する信号増幅器と、当該信号増幅器出力から飛行時間T(発信信号S1の出力タイミングからの遅れ時間)を検出する遅れ時間検出回路とからなる。遅れ時間検出回路は、信号発信器13から入力するタイミング信号S1を基準時間として、送信用トランスデューサ50から発射した超音波パルスが各受信用トランスデューサ51に到達するまでの飛行時間Tを検出する。
流速分布計測回路21は、ごく近傍の2本の測定線1,2(図5)を設定し、この2本の測定線1,2に対応した受信用トランスデューサ51出力から求めた飛行時間T、Tを特定し、(式14)(式15)に飛行時間T、Tを代入して位置[h、h]における平均流速m12を求める。同様に、ごく近傍の2本の測定線1,2(図5)を順次設定していき、各測定線1,2での飛行時間T、Tを特定して、垂直断面上での各位置の平均流速m12を求める。
このような本実施の形態4によれば、超音波パルスの飛行時間を利用して流速分布形状及び流量を直接求めることができ、さらに設置が困難な受信用トランスデューサ数を削減することも可能である。
なお、第2の測定原理を上記実施の形態2の超音波流量計に適用することも可能である。この場合、データ取得回路32において音波パルスが各受信用トランスデューサ51に到達するまでの飛行時間Tを検出し、流速分布計測回路21において(式14)(式15)に飛行時間T、Tを代入して位置[h、h]における平均流速m12を求める。
本発明は、配管内を流れる気体流体の流速分布測定装置及び流量計に適用可能である。

Claims (8)

  1. 流体配管の管壁に設置され超音波パルスを生成し前記流体配管内を流れる被測定流体へ入射する送信子と、
    前記流体配管において前記送信子と対向する管壁に二次元状に設置され受信超音波強度に応じた振幅の検出信号を出力する複数の受信子と、
    前記受信子のうち管軸方向に配列された複数の受信子の検出信号から前記超音波パルスの管軸方向の変位量を検出し、前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される変位量からその2本の測定線に対する配管中心からの垂線によって決まる所定位置の流速を求める流速分布計測手段と、
    を具備したことを特徴とする流速分布測定装置。
  2. 流体配管の管壁に管軸方向に沿って一列に設置され超音波パルスを生成して前記流体配管内を流れる被測定流体へ管軸方向の異なる位置から夫々入射する複数の送信子と、
    前記送信子と対向する管壁に管周方向に沿って一列に設置され受信超音波強度に応じた振幅の検出信号を夫々出力する複数の受信子と、
    前記各受信子について検出信号の最大ピーク値を検出し、最大ピーク値を示した受信子とその時に超音波パルスを発射した送信子位置との相対関係から前記超音波パルスの管軸方向の変位量を検出し、前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される変位量からその2本の測定線に対する配管中心からの垂線によって決まる所定位置の流速を求める流速分布計測手段と、
    を具備したことを特徴とする流速分布測定装置。
  3. 前記流速分布計測手段は、下式に基づいて所定位置[h]と[h]との間の平均流速を計算することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の流速分布測定装置。
    Figure 0005122453
    但し、m12は所定位置[h]と[h]との間の平均流速
    は一方の測定線について検出された変位量
    は他方の測定線について検出された変位量
    αは前記一方の測定線の開き角
    αは前記他方の測定線の開き角
    θは各測定線の管軸方向への傾き
    Dは配管の直径
    は前記一方の測定線の管軸方向の位置において配管中心から前記一方の測定
    線に下ろした垂線が交差する半径方向の位置
    は前記他方の測定線の管軸方向の位置において配管中心から前記他方の測定
    線に下ろした垂線が交差する半径方向の位置
  4. 流体配管の管壁に設置され超音波パルスを生成し前記流体配管内を流れる被測定流体へ入射する送信子と、
    前記送信子と対向する管壁であって管軸方向の所定位置において管周方向に沿って一列に設置され受信超音波強度に応じた振幅の検出信号を夫々出力する複数の受信子と、
    前記各受信子の検出信号から前記送信子から発射された超音波パルスが前記各受信子に到達するまでの飛行時間を検出し、前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される飛行時間からその2本の測定線に対する垂線によって決まる所定位置の流速を求める流速分布計測手段と、
    を具備したことを特徴とする流速分布測定装置。
  5. 前記流速分布計測手段は、下式に基づいて所定位置[h]と[h]との間の平均流速を計算することを特徴とする請求項4記載の流速分布測定装置。
    Figure 0005122453
    但し、m12は所定位置[h]と[h]との間の平均流速
    cは音速
    は一方の測定線について検出された飛行時間
    は他方の測定線について検出された飛行時間
    αは前記一方の測定線の開き角
    αは前記他方の測定線の開き角
    θ12は各測定線の管軸方向への傾き
    Dは配管の直径
    は前記一方の測定線の管軸方向の位置において配管中心から前記一方の測定
    線に下ろした垂線が交差する半径方向の位置
    は前記他方の測定線の管軸方向の位置において配管中心から前記他方の測定
    線に下ろした垂線が交差する半径方向の位置
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の流速分布測定装置を備え、前記流速分布測定装置で計測された流速分布に基づいて前記配管内を流れる被測定流体の流量を計測することを特徴とする超音波流量計。
  7. 流体配管の管壁に設置された送信子から当該流体配管内を流れる被測定流体へ超音波パルスを入射し、
    前記流体配管において前記送信子と対向する管壁に二次元状に設置され複数の受信子にて前記超音波パルスを検出し、
    前記受信子のうち管軸方向に配列された複数の受信子の検出信号から前記超音波パルスの管軸方向の変位量を検出し、
    前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される変位量からその2本の測定線に対する配管中心からの垂線によって決まる所定位置の流速を求めることを特徴とする流速分布測定方法。
  8. 流体配管の管壁に設置された送信子から当該流体配管内を流れる被測定流体へ超音波パルスを入射し、
    前記送信子と対向する管壁であって管軸方向の所定位置において管周方向に沿って一列に設置された複数の受信子で前記超音波パルスを検出し、
    前記各受信子の検出信号から前記送信子から発射された超音波パルスが前記各受信子に到達するまでの飛行時間を検出し、
    前記送信子の出射端からみて当該出射端と配管中心とを通る線分とのなす角を開き角とし、前記送信子から所定の受信子に至るまでの測定領域を測定線として、開き角の僅かに異なる2本の測定線について夫々検出される飛行時間からその2本の測定線に対する配管中心からの垂線によって決まる所定位置の流速を求めることを特徴とする流速分布測定方法。
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