JP5122009B1 - 取付固定器具及び取付固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被固定体に固定する作業性を、より向上できる取付固定器具を提供すること。
【解決手段】被固定体10に設けられた取付穴11を覆うように被固定体10の表面10a側に当接して固定される固定本体20と、固定本体20の中心と偏心した位置に配されると共に取付穴11を貫通できる大きさに設けられて被固定体10の裏面10b側で固定されるフック30と、フック30と固定本体20とが、螺子の締付力によって被固定体10を挟み込むことでその被固定体10に固定されるように、フック30と固定本体20とに連係されている雄螺子部材40と、フック30に設けられた案内孔32に挿通されてフック30の雄螺子部材40による締付方向への移動を案内する案内ピン50と、被固定体10の裏面10bに取付穴11を横断して当接してフック30によって締め付けられて固定される長円リング60とを具備する。
【選択図】図7

Description

本発明は、被固定体の取付穴が設けられた部分に固定される取付固定器具及び取付固定方法に関する。
従来、二ツ折れ自在の壁内プレートにワイヤを取着け、該壁内プレートと、ガス栓を具えた壁外プレートとを締付ねじによって連結し、該締付ねじを締付けることによって、前記ガス栓を壁体に固定するようにしたガス栓取着装置(特許文献1参照)が提案されている。
また、アダプタ装置に単一の且つ水栓取付穴の周方向に円弧形状をなす周長の長いホルダーを1つだけ設け、そのホルダーを周方向両端部近傍において2本の雄ねじ部材にてアダプタ本体とねじ締結するようになす物品の取付構造(特許文献2参照)が提案されている。これによれば、アダプタ装置を用いて水栓をカウンターに取り付けるに際し、カウンターを上下から挟み込むアダプタ本体とホルダーとがそれらをねじ締結する雄ねじ部材周りに相対変位することによって水栓が回転方向にがたつきを生じるのを防止することができる。
実公平02−40359号公報(第1図) 特開平10−318398号公報(第1頁)
取付固定器具及び取付固定方法に関して解決しようとする課題は、従来の形態においては、構成が複雑になり易いと共に、取付固定の作業性をさらに向上させることが難しいことにある。
そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、取付穴が設けられた被固定体に固定する作業性を向上できる取付固定器具及び取付固定方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる取付固定器具の一形態によれば、被固定体に設けられた円形の取付穴を覆うように該被固定体の表面側に当接して固定される固定本体と、該固定本体の中心軸と偏心した位置に中心軸が配されると共に、該偏心した位置の中心軸を前記取付穴の中心軸に同心となるように合わせて該同心の軸の長手方向へ挿入されることで該取付穴を貫通できる大きさに設けられ、該取付穴を貫通した状態で前記固定本体の中心軸と前記取付穴の中心軸とが同心となるようにスライドされることで一部が前記被固定体の裏面側に重なるように配され、該裏面側で固定されるフックと、該フックと前記固定本体とが、螺子の締付力によって前記被固定体を挟み込むことで該被固定体に固定されるように、該フックと前記固定本体とに連係されている雄螺子部材と、前記固定本体の裏面から前記雄螺子部材と平行に延設されていると共に、前記フックに設けられた案内孔に挿通されて該フックの前記雄螺子部材による締付方向への移動を案内する案内ピンと、前記固定本体と前記フックとの間に配され、前記取付穴の直径より長い長軸及び短い短軸を有する長円板状の外形で、内側の挿通開口に前記雄螺子部材と前記案内ピンとが挿通され、傾けられて前記取付穴に挿通されると共に、前記被固定体の裏面に前記取付穴を横断して当接して前記フックによって締め付けられて固定される長円リングとを具備する。そして、前記挿通開口が、前記雄螺子部材が挿通される締結用挿通開口と、前記案内ピンが挿通される案内用挿通開口とによって構成されており、前記締結用挿通開口に対する前記雄螺子部材の嵌め合い、及び前記案内用挿通開口に対する前記案内ピンの嵌め合いによって前記長円リングの位置決めがなされ、前記締結用挿通開口が、前記長円リングの内側に長軸が同一線上に一致された長円形に設けられ、前記案内用挿通開口が、前記長円リングの長軸上に設けられている。
また、本発明にかかる取付固定器具の一形態によれば、前記挿通開口が、前記雄螺子部材が挿通される締結用挿通開口と、前記案内ピンが挿通される案内用挿通開口とによって構成されており、前記締結用挿通開口に対する前記雄螺子部材の嵌め合い、及び前記案内用挿通開口に対する前記案内ピンの嵌め合いによって前記長円リングの位置決めがなされていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる取付固定器具の一形態によれば、前記雄螺子部材が、前記フックに螺合すると共に前記固定本体に係合していることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる取付固定器具の一形態によれば、前記雄螺子部材が中空に設けられた管部材であることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる取付固定器具の一形態によれば、前記管部材が水栓の管路を構成することを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる取付固定器具の一形態によれば、前記固定本体の表面側に前記取付穴より大径に形成されて固定される表側固定部が設けられ、前記固定本体の裏面側に前記取付穴の内側に嵌まる嵌合段部が設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる取付固定方法の一形態によれば、前記の取付固定器具を用いて該取付固定器具を被固定体に固定する取付固定方法であって、前記フックを前記被固定体の取付穴と中心軸同士が同心となるように合わせて該同心の軸の長手方向へ挿入することで該取付穴に貫通させると共に、前記長円リングを傾かせて該取付穴に貫通させ、前記固定本体と前記取付穴との中心軸同士が同心となるように、前記取付固定器具をスライドさせて前記固定本体を前記被固定体に配すると共に、前記フックの一部が前記被固定体と重なるように配し、前記雄螺子部材による締付によって前記固定本体と前記フックを介して前記長円リングとで前記被固定体を挟み込むことで固定することを特徴とすることができる。
本発明に係る取付固定器具及び取付固定方法によれば、簡易な構成で、取付穴が設けられた被固定体に固定する作業性を、より向上できるという特別有利な効果を奏する。
本発明に係る取付固定器具の形態例を示す斜視図である。 図1の形態例を他方向(裏面側)から見た斜視図である。 図1の形態例に用いられる固定本体の斜視図である。 図1の形態例に用いられるフックの斜視図である。 図1の形態例に用いられる雄螺子部材の斜視図である。 図1の形態例に用いられる長円リングの詳細図であり、(a)は平面図、(b)は断面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。 図1の形態例の使用状態(第1工程)を示す側断面図である。 図1の形態例の使用状態(第2工程)を示す側断面図である。 図1の形態例の使用状態(第3工程)を示す側断面図である。 図1の形態例の使用状態(第4工程)を示す側断面図及び要部拡大図である。 図1の形態例の使用状態(第5工程)を示す側断面図及び要部拡大図である。 図1の形態例の使用状態(第6工程)を示す側断面図である。 図1の形態例の使用状態(第7工程)を示す側断面図である。 図1の形態例の使用状態(第8工程)を示す側断面図である。 図1の形態例の使用状態(第9工程)を示す側断面図である。 図1の形態例の使用状態(第10工程)を示す側断面図である。
以下、本発明に係る取付固定器具及び取付固定方法の形態例を添付図面(図1〜16)と共に詳細に説明する。なお、本形態例の取付固定器具は本発明を水栓の固定のために適用したものであるが、本発明は、これに限定されるものではなく、配線や他の配管などが固定されるべき構成である場合にも好適に適用できる。
20は固定本体であり、被固定体10に設けられた円形の取付穴11を覆うように、その被固定体10の表面10a側に当接して固定される部品になっている(図3、7など参照)。本形態例では、固定本体20外形が円形に設けられ、取付穴11よりも大径なフランジ状の表側固定部21(後述参照)が設けられている。そして、本形態例の固定本体20では、図3に示すように表側固定部21の表面には突起した六角部24が設けられ、中央の軸芯部は貫通孔23になっている。
なお、被固定体10とは、所要の厚みがあって平面的な広がりのある板状などの部材であり、流し台の天板、壁、床、天井などの構造物を構成する部材の形態であって、貫通した所要の大きさの取付穴11を設けることが可能なものである。
30はフックであり、固定本体20の中心軸Zaと偏心した位置に中心軸Zbが配されると共に、その偏心した位置の中心軸Zbを取付穴11の中心軸Zcに同心となるように合わせて同心の軸Zb、Zcの長手方向へ挿入されることでその取付穴11を貫通できる大きさに設けられ、その取付穴11を貫通した状態で固定本体20の中心軸Zaと取付穴11の中心軸Zcとが同心となるようにスライドされることで一部30aが被固定体10の裏面10b側に重なるように配され、その裏面10b側で固定される。
すなわち、フック30は、固定本体20の中心軸Zaと平行で偏心した位置に中心軸Zbが位置していると共に、その中心軸Zbと取付穴11の中心軸Zcと同心にして傾けないで取付穴11を貫通できる大きさに設けられ、被固定体10の裏面10b側で取付穴11の縁部の一部(被固定体10の一部)に重なって固定される部品になっている(図4、7など参照)。このフック30によれば、長円リング60(後述参照)を挟んで被固定体10に圧接された状態となることで固定されるように設けられている。
本形態例では、円形の取付穴11の中心軸Zcに円形のフック30の中心軸Zbを合わせた状態で、そのフック30を傾けることなく取付穴11について挿通できる嵌め合い関係になっている。すなわち、被固定体10の表面10aに直交する方向から傾けることなく、取付穴11へ挿通できる形態になっている。なお、図9、10などに示すように、フック30の外径寸法は、長円リング60(後述参照)の裏面に当接(圧接)して締め付ける面積を大きくとることや雄螺子部材40(後述参照)及び案内ピン50(後述参照)を適切に配することのため、円形の取付穴11の内径を適切に通過でき、且つその取付穴11の内径寸法よりも小径の範囲ではあるが、できるだけ大径となるように設定するとよい。
40は雄螺子部材であり、フック30と固定本体20とが、螺子の締付力によって長円リング60(後述参照)を介して被固定体10を挟み込むことで、その被固定体10に固定されるように、フック30と固定本体20とに連係されている(図5など参照)。つまり、この雄螺子部材40によれば、その螺子の締付力によって、被固定体10に、固定本体20と長円リング60及びフック30を連結するように締結できる。
50は案内ピンであり、固定本体20の裏面20b(図7など参照)から雄螺子部材40と平行に延設されていると共に、フック30に設けられた案内孔32(図4など参照)に挿通されて、そのフック30の雄螺子部材40による締付方向への移動を案内する部材になっている。なお、本形態例の案内ピン50としては、汎用性のあるボルトが流用されており、その頭部50aがフック30の脱落を防止するストッパ部となっている。
これによれば、フック30を取付穴11に挿入して所要の位置へ横スライドする簡単な作業工程と、雄螺子部材40を回すだけの簡単な作業工程とで、フック30が、案内ピン50によって共回りをしない状態で好適に案内されて、前述のように被固定体10へ向って締付けられる。
なお、横スライドによる移動方向とは、実質的に、取り付け面である被固定体10の表面10aと平行で各中心軸に直交する方向になる。
60は長円リングであり、固定本体20とフック30との間に配され、取付穴11の直径より長い長軸60a及び短い短軸60bを有する長円板状の外形で、内側の挿通開口61に雄螺子部材40と案内ピン50とが挿通され、傾けられて取付穴11に挿通されると共に、被固定体10の裏面10bに取付穴11を横断して当接してフック30によって締め付けられて固定される(図1、6など参照)。
この長円リング60は、傾けることができるため、長軸60aが取付穴11の直径よりも長く形成されているが、取付穴11に対して挿通できる。そして、被固定体10の裏面10bであって取付穴11を真ん中に挟んで両側の部分に、長円リング60の長軸方向の両端部が圧接した状態で固定される。これによれば、両側でバランス良く固定されるため、緩みにくいように締め付けることができ、確実に固着できる。
なお、本形態例の長円リング60は、その外形が一対の半円を一対の直線で結んだ陸上競技場のトラックの形状であるが、これに限定されるものではなく、楕円形でもよい。つまり、取付穴11の直径よりも長い長軸部と、取付穴11の直径よりも短い短軸部を備えるものであればよい。また、この長円リング60は、その裏面60d側にフック30が圧接し、被固定体10の裏面10bへ表面60c側が当接して固定されるもので、高い剛性を有するように所要の厚みに形成されている(図6など参照)。なお、このように長円リング60には所要の厚みがあるため、後述するように案内ピン50について傾斜することが許容されると共に平面的な位置決めができる形態になっている。
また、長円リング60の挿通開口61が、雄螺子部材が40挿通される締結用挿通開口62と、案内ピン50が挿通される案内用挿通開口63とによって構成されており、締結用挿通開口62に対する雄螺子部材40の嵌め合い、及び案内用挿通開口63に対する案内ピン50の嵌め合いによって長円リング60の位置決めがなされている。
これによれば、長円リング60が、取付穴11に挿通されて貫通すると自重でフック30と平行になるように回動する(図13参照)ことで、その長円リング60の被固定体10の裏面10bにおける位置決めが自動的になされる。このため、被固定体10の裏側での長円リング60の位置合せをすることなく、極めて簡単に固定作業を行うことができる
本形態例では、締結用挿通開口62に対する雄螺子部材40の嵌め合いによれば、長円リング60が雄螺子部材40に対して長軸方向へ移動することを許容し、長円リング60が傾斜することを許容するように、雄螺子部材40の雄螺子部41が遊嵌されている(図1、5など参照)。この締結用挿通開口62は、長円リング60の内側に長円形に設けられており、案内用挿通開口63が設けられた側とは反対側に偏心した位置に配されている。なお、長円リング60の長軸60aと、締結用挿通開口62の長軸とが同一線上に一致している。そして、案内用挿通開口63に対する案内ピン50の嵌め合いによれば、長円リング60の案内ピン50の軸心に直交する方向への移動を規制し、長円リング60が案内ピン50を中心に傾斜することを許容する。
さらに詳細には、案内用挿通開口63は、図6(a)に示すように長円リング60の長軸60a上に設けられており、案内ピン50が挿通されている。そして、図6(b)に示すように、案内ピン50に対して傾斜する際に、その動作が許容される断面形状に設けられている。本形態例では、長円リング60の表面側で案内用挿通開口63から締結用挿通開口62に向って表側の凹部63aが形成され、長円リング60の裏面側で案内用挿通開口63から長円リング60の外縁に向って裏側の凹部63bが形成されている。
これによれば、長円リング60の案内ピン50に対する移動変位が実質的に生じないように制限されるが、長円リング60の長軸が案内ピン50に対して直交する状態から傾斜することが許容される。なお、表側の凹部63a及び裏側の凹部63bは、この形態に限定されることはなく、案内ピン50に対して長円リング60が干渉しないで傾斜できる形態であればよい。例えば、傾斜した切欠き状の形態であってもよい。
なお、案内用挿通開口63に挿通されている案内ピン50の配設位置は、フック30の前述した一部30aの側に設けられた案内孔32に挿通されるように、固定本体20の中心軸Zaから大きく偏心した位置となっている。
また、本形態例では、雄螺子部材40が、フック30に螺合すると共に固定本体20に係合している。さらに詳細には、本形態例の雄螺子部材40の雄螺子部が、フック30に設けられた雌螺子部31に螺合され、固定本体20に設けられた貫通孔23に挿通されている。そして、その雄螺子部材40の頭部である水栓の基部42によって係合されている。
これによれば、雄螺子部材40の先端が、壁などの被固定体10の裏面10b側(壁などの内側)へ突出する状態となることで締付けがなされる。従って、雄螺子部材40が被固定体10の表面10a側へ突出する場合に比較して、被固定体10の表面10a側に装着される他の装着部材に対する取り合い関係が変化しないため、その装着部材を適切に固定できる。
また、本形態例では、雄螺子部材40の軸芯が中空に設けられた管部材である。さらに詳細には、その本形態例の管部材が、水栓45(図1など参照)の管路43(図5など参照)を構成している。これによれば、雄螺子部材40が管部材(水路)としての機能も備えるため、例えば水栓45の構成を簡略化できる。なお、これに限定されず、管部材が配線を通す管路とすれば、配線が結線される器具を被固定体10に容易に固定できる。さらに、本発明の取付固定器具によれば、裏からの作業ができない形態の被固定体10の表面に、その表面側からだけの作業で何らかの物体を固定する際に、極めて有効に対応できる。
本形態例の雄螺子部材40及び案内ピン50は、各一本ずつ設けられている。これによれば、構成がシンプルであると共に、フック30の移動や締付け作業を容易に行うことができる。また、締め付けるための雄螺子部材40は一本であるが、長円リング60が、その長軸方向の両端部で被固定体10の裏面10bに圧接するため、締め付け力が両側に好適に分散され、バランスよく安定的に且つ確実に固定することができる。従って、緩みにくく、外れることが防止でき、信頼性を向上できる。
また、図16に示した形態例では、固定本体20の表面20a側に取付穴11より大径に形成されて固定される表側固定部21が設けられ、固定本体20の裏面20b側に取付穴11の内側に嵌まる嵌合段部22が設けられている。
これによれば、固定本体20を取付穴11に対して適切且つ容易に位置決めができる。また、段差をつけるだけの形態であり、容易に製作できる。なお、取付穴11に対して位置決めを適切に行うための構造としては、本形態例に限定されず、例えば三個以上の突起が取付穴11の内側に嵌まるように設けられることでも実現できる。
本形態例では、固定本体20が配管口44(図1、5など参照)を固定するためのベース部として設けられ、フック30には配管(管路43)を兼ねる雄螺子部材40が螺合された形態となっている。本発明はこれに限定されず、固定本体20を配線口が固定されるためのベース部として設けることもできる。これらの形態によれば、配管や配線を機能的且つ合理的にコンパクトに配するために、有効に用いることができる。
本形態例の雄螺子部材40は、固定本体20の中心に軸芯を合わせて配され、フック30は固定本体20の中心から偏心した位置に配されている。そして、この雄螺子部材40は、フック30の中心から一方側へ偏心した位置に中心を配して設けられた雌螺子部31に螺合されている。また、案内ピン50は、フック30の中心から(雌螺子部31の位置とは反対の)他方側(フック30の一部30aの側)へ偏心した位置に中心を配して設けられた案内孔32に挿通されている。これにより、フック30の小さな面内に雌螺子部31及び案内孔32を適切に配置することができる(図4など参照)。
また、本形態例のフック30は、厚肉の円形板を原形として、剛性の高い金具になっている。本発明の案内ピン50及び長円リング60も、剛性が高い部品になっている。これによれば、雄螺子部材40による螺子の締め付け作業において、共回りを防止しつつ、フック30を締付け方向へ適切に移動させて長円リング60と共に、締め付け力を適切に作用させて固定することができる。
なお、案内ピン50は剛性を要するが、その配置スペース、長円リング60やフック30との嵌め合いなどの制約から雄螺子部材40と比較しても十分に細いものであることが好ましい。
以上に説明した取付固定器具を用い、その取付固定器具を被固定体10に固定する取付固定方法を以下に説明する。
先ず、フック30を、図7に示す状態から傾けることなく、図8に示すように被固定体10の取付穴11と中心軸同士(Zb、Zc)が同心となるように合わせ、その同心の軸(Zb、Zc)の長手方向へ挿入し、その取付穴11に図9から図11に示すように貫通させる。
この際に、長円リング60は、取付穴11の表側の周縁に接触してフック30が挿入される過程で自動的に傾けられ、その長円リング60の長軸部の一方の端部から取付穴11に挿入されていく(図10、11など参照)。すなわち、長円リング60の雄螺子部材40が挿通された締結用挿通開口62の側が固定本体20側へ近づくように回動されて傾斜し、長円リング60の案内ピン50が挿通された案内用挿通開口63の側から取付穴11に挿入される。
次に、図12に示すように、固定本体20と取付穴11との中心軸同士(Za、Zc)が同心となるかそれに近い位置となるように、取付固定器具全体をスライドさせる。これによれば、フック30の一部30aが取付穴11を形成する固定本体20の部分に重なるように、そのフック30が取付穴11について偏心した位置へ移動される。このようにフック30を偏心させることで、図13、14に示すように長円リング60が取付穴11をスムースに通過されて被固定体10の裏側へ移動されることになる。すなわち、長円リング60は、案内ピン50に対して位置変位がないように係合しているため、フック30及び案内ピン50のスライド移動に伴って移動することになる。そして、本形態例のように水平面の被固定体10に取付固定器具を固定する場合は、図13、14に示すように傾斜していた長円リング60が重力によって自動的に回動してフック30の表面側(上面側)に載置された状態になる。すなわち、フック30と長円リング60のどちらも水平になっている。また、取付固定器具を鉛直な面となっている被固定体10に固定する際は、案内ピン50を上側にして取付穴11に挿通すると、長円リング60が自重で自動的に垂れ下がり、被固定体10の裏面10b側で適切に位置決めがなされる。
なお、図16の形態例では、固定本体20の嵌合段部22を取付穴11内に嵌めることで取付固定器具の位置決めがなされる。
そして、雄螺子部材40による締付けによって、固定本体20と長円リング60を介してフック30との間で被固定体10を挟み込むことで固定する。すなわち、雄螺子部材40を締め方向に回すこと(図15参照)によってフック30が締付け方向へ移動され、被固定体10が固定本体20とフック30とによって挟圧されて固定される。なお、このとき、固定本体20は、その六角部24を利用してスパナーで押さえて共回りしないようにするとよい。
これによれば、被固定体10の表面10a側からの作業のみで、取付固定器具の取付作業を容易に行うことができる。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明は以上の形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 被固定体
10a 表面
10b 裏面
11 取付穴
20 固定本体
20a 表面
20b 裏面
21 表側固定部
22 嵌合段部
23 貫通孔
24 六角部
30 フック
30a 一部
31 雌螺子部
32 案内孔
40 雄螺子部材
41 雄螺子部
42 水栓の基部
43 管路
44 配管口
45 水栓
50 案内ピン
50a 頭部
60 長円リング
60a 長軸
60b 短軸
61 挿通開口
62 締結用挿通開口
63 案内用挿通開口
63a 表側の凹部
63b 裏側の凹部
Za 固定本体の中心軸
Zb フックの中心軸
Zc 取付穴の中心軸

Claims (9)

  1. 被固定体に設けられた円形の取付穴を覆うように該被固定体の表面側に当接して固定される固定本体と、
    該固定本体の中心軸と偏心した位置に中心軸が配されると共に、該偏心した位置の中心軸を前記取付穴の中心軸に同心となるように合わせて該同心の軸の長手方向へ挿入されることで該取付穴を貫通できる大きさに設けられ、該取付穴を貫通した状態で前記固定本体の中心軸と前記取付穴の中心軸とが同心となるようにスライドされることで一部が前記被固定体の裏面側に重なるように配され、該裏面側で固定されるフックと、
    該フックと前記固定本体とが、螺子の締付力によって前記被固定体を挟み込むことで該被固定体に固定されるように、該フックと前記固定本体とに連係されている雄螺子部材と、
    前記固定本体の裏面から前記雄螺子部材と平行に延設されていると共に、前記フックに設けられた案内孔に挿通されて該フックの前記雄螺子部材による締付方向への移動を案内する案内ピンと、
    前記固定本体と前記フックとの間に配され、前記取付穴の直径より長い長軸及び短い短軸を有する長円板状の外形で、内側の挿通開口に前記雄螺子部材と前記案内ピンとが挿通され、傾けられて前記取付穴に挿通されると共に、前記被固定体の裏面に前記取付穴を横断して当接して前記フックによって締め付けられて固定される長円リングとを具備し、
    前記挿通開口が、前記雄螺子部材が挿通される締結用挿通開口と、前記案内ピンが挿通される案内用挿通開口とによって構成されており、前記締結用挿通開口に対する前記雄螺子部材の嵌め合い、及び前記案内用挿通開口に対する前記案内ピンの嵌め合いによって前記長円リングの位置決めがなされ、
    前記締結用挿通開口が、前記長円リングの内側に長軸が同一線上に一致された長円形に設けられ、前記案内用挿通開口が、前記長円リングの長軸上に設けられていることを特徴とする取付固定器具。
  2. 被固定体に設けられた円形の取付穴を覆うように該被固定体の表面側に当接して固定される固定本体と、
    該固定本体の中心軸と偏心した位置に中心軸が配されると共に、該偏心した位置の中心軸を前記取付穴の中心軸に同心となるように合わせて該同心の軸の長手方向へ挿入されることで該取付穴を貫通できる大きさに設けられ、該取付穴を貫通した状態で前記固定本体の中心軸と前記取付穴の中心軸とが同心となるようにスライドされることで一部が前記被固定体の裏面側に重なるように配され、該裏面側で固定されるフックと、
    該フックと前記固定本体とが、螺子の締付力によって前記被固定体を挟み込むことで該被固定体に固定されるように、該フックと前記固定本体とに連係されている雄螺子部材と、
    前記固定本体の裏面から前記雄螺子部材と平行に延設されていると共に、前記フックに設けられた案内孔に挿通されて該フックの前記雄螺子部材による締付方向への移動を案内する案内ピンと、
    前記固定本体と前記フックとの間に配され、前記取付穴の直径より長い長軸及び短い短軸を有する長円板状の外形で、内側の挿通開口に前記雄螺子部材と前記案内ピンとが挿通され、傾けられて前記取付穴に挿通されると共に、前記被固定体の裏面に前記取付穴を横断して当接して前記フックによって締め付けられて固定される長円リングとを具備し、
    前記雄螺子部材が中空に設けられた管部材であることを特徴とする取付固定器具。
  3. 被固定体に設けられた円形の取付穴を覆うように該被固定体の表面側に当接して固定される固定本体と、
    該固定本体の中心軸と偏心した位置に中心軸が配されると共に、該偏心した位置の中心軸を前記取付穴の中心軸に同心となるように合わせて該同心の軸の長手方向へ挿入されることで該取付穴を貫通できる大きさに設けられ、該取付穴を貫通した状態で前記固定本体の中心軸と前記取付穴の中心軸とが同心となるようにスライドされることで一部が前記被固定体の裏面側に重なるように配され、該裏面側で固定されるフックと、
    該フックと前記固定本体とが、螺子の締付力によって前記被固定体を挟み込むことで該被固定体に固定されるように、該フックと前記固定本体とに連係されている雄螺子部材と、
    前記固定本体の裏面から前記雄螺子部材と平行に延設されていると共に、前記フックに設けられた案内孔に挿通されて該フックの前記雄螺子部材による締付方向への移動を案内する案内ピンと、
    前記固定本体と前記フックとの間に配され、前記取付穴の直径より長い長軸及び短い短軸を有する長円板状の外形で、内側の挿通開口に前記雄螺子部材と前記案内ピンとが挿通され、傾けられて前記取付穴に挿通されると共に、前記被固定体の裏面に前記取付穴を横断して当接して前記フックによって締め付けられて固定される長円リングとを具備し、
    前記固定本体の表面側に前記取付穴より大径に形成されて固定される表側固定部が設けられ、前記固定本体の裏面側に前記取付穴の内側に嵌まる嵌合段部が設けられていることを特徴とする取付固定器具。
  4. 前記挿通開口が、前記雄螺子部材が挿通される締結用挿通開口と、前記案内ピンが挿通される案内用挿通開口とによって構成されており、前記締結用挿通開口に対する前記雄螺子部材の嵌め合い、及び前記案内用挿通開口に対する前記案内ピンの嵌め合いによって前記長円リングの位置決めがなされていることを特徴とする請求項2又は3記載の取付固定器具。
  5. 前記雄螺子部材が、前記フックに螺合すると共に前記固定本体に係合していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の取付固定器具。
  6. 前記雄螺子部材が中空に設けられた管部材であることを特徴とする請求項1又は3記載の取付固定器具。
  7. 前記管部材が水栓の管路を構成することを特徴とする請求項2又は6記載の取付固定器具。
  8. 前記固定本体の表面側に前記取付穴より大径に形成されて固定される表側固定部が設けられ、前記固定本体の裏面側に前記取付穴の内側に嵌まる嵌合段部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の取付固定器具。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の取付固定器具を用いて該取付固定器具を被固定体に固定する取付固定方法であって、
    前記フックを前記被固定体の取付穴と中心軸同士が同心となるように合わせて該同心の軸の長手方向へ挿入することで該取付穴に貫通させると共に、前記長円リングを傾かせて該取付穴に貫通させ、
    前記固定本体と前記取付穴との中心軸同士が同心となるように、前記取付固定器具をスライドさせて前記固定本体を前記被固定体に配すると共に、前記フックの一部が前記被固定体と重なるように配し、
    前記雄螺子部材による締付によって前記固定本体と前記フックを介して前記長円リングとで前記被固定体を挟み込むことで固定することを特徴とする取付固定方法。
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