JP5120858B2 - 水産練製品及び(または)魚肉すり身の品質改良剤 - Google Patents

水産練製品及び(または)魚肉すり身の品質改良剤 Download PDF

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Description

本発明は、水産練製品及び(または)魚肉すり身の品質改良剤に関する物であり、この品質改良剤を使用した水産練製品及び(または)魚肉すり身は弾力、色、味、食感の向上のほか、水産練製品にあっては、すり身の一部代替が可能となる等、優れた品質改良効果を有する物である。
本発明が対象としている水産練製品とは蒲鉾、さつま揚げ、ちくわ、はんぺん、魚肉ソーセージ等の魚肉すり身を主成分とするものである。
魚肉すり身となる魚種は、スケトウタラ、イトヨリ、タチウオ、キンキ、マイワシ、トビウオ、ホッケ等の魚種を使用して作られる。その中でもスケトウダラ低級品、イトヨリ、タチウオ、ホッケは入手の簡便さや安価であるため大量に使用されているが、色調が暗く品質が劣るものもあり使用には制限がある。
しかし、魚肉すり身は漁獲高の減少等により、高品質のものが量的に不足し、品質の劣るものを使用せざるを得ない傾向にある。
水産練製品の品質で重視されるのは、そのテクスチャー、いわゆる「足」であり、この足は弾力、歯切れ等の要素からなる物理的な食感をいう。すなわち品質の劣るすり身を使用すると「足」が出にくく、このようなことから、すり身の品質に左右されず、弾力の増強と歯切れ等を一定に保つためにも品質改良剤が用いられる。
水産練り製品及び(または)魚肉すり身の品質改良剤には、リン酸塩、カルシウム塩、大豆蛋白質、小麦蛋白質、卵白、ホエー蛋白質、澱粉、食物繊維等により構成されており、特に大豆蛋白質が多量に使われている
しかし、大豆蛋白質には特有のえぐみ、穀物臭があり水産練り製品及び(または)魚肉すり身へ添加すると風味が損なわれる欠点がある。
さらに大豆蛋白質は薄黄色〜薄褐色を示すものが多く、水産練り製品及び(または)魚肉すり身への添加により最終製品の白度、明度共に低下する。
大豆はアレルギー物質特定原材料に準ずる位置づけをされている。近年、食品に対してアレルギー症状を発生する人が増え、現在、アレルギー症状を生じない食品素材開発が進められている。
こうしたことから、近年、穀物(小麦、大豆)アレルギー症の患者にも、安全に用いることのできるソルガムを主体とする、食品素材が提案されており、カレールー、菓子等の食品素材として実用化されている。
ソルガムは、グレイン・ソルガム、スイート・ソルガム、ブルーム・ソルガムおよびグラス・ソルガムの4種に大別される。最近、グレイン・ソルガムの一種であるホワイト・ソルガムが注目されている。栄養学的には必須アミノ酸を含み、ミネラル、ビタミンB群、食物繊維および不飽和脂肪酸が豊富である。
特開2007−202524 特開2007−254338
水産練り製品及び(または)魚肉すり身の従来既知である品質改良剤では、欠点が避けられない。例えば、植物性蛋白質の大豆蛋白質、小麦蛋白質等を使用すると、色、味、食感が損なわれ添加量が制限される。また、動物性蛋白質の卵白、ホエー蛋白質等の使用による改良においても、色、味、食感が損なわれ十分な結果が得られない。
そして高価な魚肉すり身の使用量を少なくする目的で、水産練り製品の主原料の魚肉すり身を品質改良剤の大量使用により増量あるいは一部置き換えを行った場合、十分な弾力が得られず、食感が柔らかく変化してしまう。そこで本研究の目的は、色、味、食感が損なわれない品質改良剤を供給することにある。
本発明者らは、水産練製品及び(または)魚肉すり身に対する各種食品素材、食品添加物等の効果について検討した。すなわち、水産練製品において期待される効果として、坐りの増強効果、加熱ゲルの弾力増強効果、色調および味、匂いの改善について総合的に研究した。
そして坐りの増強効果、加熱ゲルの弾力増強効果と色調、味、匂い等の改善には、ソルガムと相乗的に坐りの増強と加熱ゲルの弾力増強を高めるカルシウム塩および(または)炭酸塩および(または)リン酸塩を添加することにより飛躍的に改善できることを発見した。
すなわち、本発明の特徴は、魚肉すり身にソルガムとカルシウム塩および(または)炭酸塩および(または)リン酸塩を添加することを特徴とする水産練製品及び(または)魚肉すり身の品質改良剤である。
水産練製品及び/又は魚肉すり身はpH5〜10とするのが好ましく、更には、pH6〜8とするのがより好ましい。pH5を下まわると生地のダレ、弾力の低下を生じ、pHが10を越えるとアルカリ味が強くなり風味の面で問題となる。
本発明が対象としている水産練製品及び(または)魚肉すり身の製法においては、原料として魚肉すり身の他、澱粉、食塩、糖類、調味料、油脂、着色料等の公知のものが使用できる。
本発明の品質改良剤で水産練製品及び(または)魚肉すり身は次のような弾力、色調、食感、味、匂い等、効率的に品質改良を行うことができる。
以下の実施例で本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 下記表1に示す原料配合で常法にしたがってケーシング蒲鉾を作った。すなわち、スケトウタラ冷凍すり身(陸上二級)を解凍し、フードカッターを用いてこれを粗ずり、次いで食塩を添加して塩ずり、水に馬鈴薯澱粉を分散させた液状物、ソルガム、カルシウム塩、炭酸塩、リン酸塩を添加して、10分間本ずり処理を行い、折り幅50mmの塩化ビニール製チューブに充填、結さつし、加熱処理を行った。加熱方法は30℃、120分の坐り工程後、直ちに85℃40分間行った。
Figure 0005120858
このように調製した4種類の蒲鉾について、山本式フードチェッカー(サン科学社製)を用い、直径7mm球状プランジャーを使用して、破断荷重(g)、凹み(mm)を測定し、その積(g・mm)をゼリー強度とした。pHは堀場製作所製ガラス電極pHメーターで直接接触法にて測定した。また官能評価は、10名のパネラーで行い、5点法で評価した平均値で判断した。その結果を第2表に示した。
Figure 0005120858
表2の試験結果からソルガムとカルシウム塩及び炭酸塩及びリン酸塩の併用添加はいずれも弾力、色調、味において優れた値を示しており、本発明に係わる品質改良剤が効果あることを証明した。
実施例2 下記表3に示す原料配合を常法にしたがって揚げ蒲鉾を作った。すなわち、スケトウタラ冷凍すり身(陸上二級)を解凍し、フードカッターを用いてこれを粗ずり、次いで食塩を添加して塩ずり、水に馬鈴薯澱粉を分散させた液状物、ソルガム、カルシウム塩、炭酸塩、リン酸塩を添加して、10分間本ずり処理を行い、成型後170℃の大豆−綿実混合油で揚げた。
Figure 0005120858
製造した揚げ蒲鉾について、実施例1と同様にゼリー強度とpHの測定、官能評価を行い、下記表4の結果を得た。
Figure 0005120858
表4の結果より、ケーシング蒲鉾同様揚げ蒲鉾においても卓越した効果が発揮されており、坐り工程のない揚げ蒲鉾でも十分弾力が得られることが証明された。
実施例3 下記表5に示す原料配合で常法にしたがってケーシング蒲鉾を作った。スケトウタラ冷凍すり身(陸上二級)を解凍し、フードカッターを用いてこれを粗ずり、次いで食塩を添加して塩ずりを行い、基本加水量にすり身重量の15%の追加水を加え、さらに馬鈴薯澱粉を分散させた液状物、ソルガム、カルシウム塩、炭酸塩、リン酸塩を添加して、10分間本ずり処理を行い、折り幅50mmの塩化ビニール製チューブに充填し結さつし、加熱処理を行った。加熱方法は30℃、120分の後、直ちに85℃40分間行った。
Figure 0005120858
製造したケーシング蒲鉾について、実施例1と同様にゼリー強度とpHの測定、官能評価を行い、下記表6の結果を得た。
Figure 0005120858
表6の結果より、本発明に係わる品質改良剤を添加することによりすり身に対して15%の追加水が可能でありかつ色調、味が優れていることが証明された。言い換えれば、水延ばしが可能になりすり身の使用量が少なくなることに結びつくことになる。
本発明によれば次のような著効が得られる。(1)水産練製品の食感、色調、味の改良ができる。(2)水産練製品の主原料であるすり身の一部置き換えが可能となり、加水による増量が可能となる。

Claims (8)

  1. 水産練製品及び(または)魚肉すり身の改良剤であってソルガムにカルシウム塩、炭酸塩、リン酸塩を配合してなることを特徴とする水産練り製品の品質改良剤。
  2. ソルガム30〜99部、カルシウム塩類0.1〜30部及び炭酸塩類0.1〜50部及びリン酸塩類0.1〜50部を配合してなることを特徴とする請求項1に記載の品質改良剤。
  3. ソルガムは、ホワイト・ソルガムであることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の品質改良剤。
  4. 前記カルシウム塩は、酸化カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、未焼成カルシウム、焼成カルシウム、にがりのいずれか一以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の品質改良剤。
  5. 前記炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムのいずれか一以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の品質改良剤。
  6. 前記リン酸塩は、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、のいずれか一以上であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の品質改良剤。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の品質改良剤と魚肉すり身とをpH5〜10で練り合わせる水産練り製品。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の品質改良剤を添加して、魚肉すり身と練り合わせ、成型、加熱工程からなる水産練り製品の製造方法。
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