JP5118900B2 - プラスチックガラス光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、ガラスコアとプラスチッククラッドを有するプラスチックガラス光ファイバに関する。
主に家庭内LANやオフィスLAN、車載通信などの短距離光通信に用いられる光ファイバとして、コアおよびクラッドがともにPMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂等のプラスチックで構成されるプラスチック光ファイバ(以下、POF)や、コアが石英ガラスからなり、クラッドがポリマー樹脂からなるプラスチッククラッドファイバ(以下、PCF)が提案されている。これらの光ファイバにおいて、コアの屈折率分布は、コア内で一定であるステップ型となっている。ステップ型屈折率分布とする利点として、コア母材を製造するときに、石英ガラスにゲルマニウムなどの添加物を加えることなく製造することができるので、安価に、均一な屈折率の母材を製造できることが挙げられる。
POFが記載された文献としては特許文献1がある。また、PCFが記載された文献としては特許文献2〜4がある。
光ファイバの重要なパラメータとして、主に、光源との結合のしやすさの指標となるコア径および開口数(以下、NA)、ならびに、伝送容量を示す帯域が挙げられる。しかしながら、一般に1つのコアおよびクラッドからなるステップ型光ファイバにおいて、NAと帯域は相反する関係にあり、NAを大きくすると帯域が狭くなり、帯域を広くするにはNAを小さくする必要がある。NAを小さくすると、光源との結合効率が悪化する。
一般に、マルチモード光ファイバの帯域は、主に多モード分散に起因する。多モード分散は、モード間の群遅延時間差によって表され、最も群遅延時間差が速いモードと、最も遅いモードとの差(最大群遅延時間差)が最大の多モード分散となる。一般に、ステップ型屈折率分布をもつ1段コア構造の場合、モード数はNAまたは比屈折率差(以下、Δ)のみに依存し、最も速いモードは基本モードとなり、最も遅いモードは最高次モードとなる。したがって、帯域を向上させるには、前述したようにNA(またはΔ)を小さくするしかない。しかしながら、NA(またはΔ)はコア径には依存しないため、NA(またはΔ)を設定に関わらず、所望のコア径を選択することができる。
一般に、ΔおよびNAは、次の式で表される。
Figure 0005118900
Figure 0005118900
ここで、nはコアの屈折率、nはクラッドの屈折率である。
このような問題点を解決するために、コアの屈折率分布をα乗分布にすること(特許文献5,6)や、屈折率の異なる複数のコアから構成される多段コアファイバ(特許文献7)、2段コアファイバ(特許文献8)などが提案されている。
特開平08−122542号公報 特許第2794710号公報 特許第2836069号公報 特許第3446208号公報 特開平08−304638号公報 特開2000−214342号公報 特開2005−321686号公報 特開平10−282353号公報
ステップ型屈折率分布を有する1段コアPCFファイバの場合、帯域を満たすΔであればコア径を大きくすることができるが、コア径(すなわちガラス径)が大きくなるとファイバの曲げやすさ(かとう性)が悪化する上、曲げに対する破断確率が増加するという問題があり、寿命の観点から、コア径が制限されてしまう。
一方、コアの屈折率分布をα乗分布にすることや、多段コアファイバにするということは、製造条件が複雑となり、製造コストが高くなり、本来の利点であった、安価という点が失われる。
上記問題点を解決する方法として、特許文献8では2段コア構造の光ファイバが提案されている。一般に2段コアの場合、1段コアとは異なり、2段目コアの屈折率が1段目より低いために、1段目コア径(a)と2段目コア径(a)および1段目比屈折率差(Δ)と2段目比屈折率差(Δ)の相互関係により、多モード分散の最大値を決める(要因となる)モードが変化する(これが1段コア構造の場合、基本モードと最高次モードに相当する)。
上記特許文献においては、石英ガラスコアとポリマー樹脂コア、および、樹脂クラッドからなる2段コア構造とし、第1コア径と第2コア径の比、および第1コアと第2コアの屈設率差の比、およびそれらの相互関係を規定するものである。しかしながら、この文献に記載されている条件においても1層コアの場合と比較して、場合によっては帯域が狭くなるか、効果があっても1段コアと比較して2割増し程度の帯域にしかならず、帯域を十分に広くすることができない。また、NAとコア径、耐曲げ性の観点からは言及されていない。
最近においてより課題となっていることは、1段コアと比較して、帯域は同程度であっても、光源との結合効率向上のために、大口径、高NAの光ファイバが望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、帯域が1段コアファイバと比較して同程度以上であり、かつ耐曲げ性を改善しつつ、大口径、高NAを満たすプラスチックガラス光ファイバを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ガラスからなるガラスコアと、このガラスコアの外周に設けられ該ガラスコアよりも屈折率が低い屈折率を有するフッ素添加ポリマーからなるポリマーコアと、このポリマーコアの外周に設けられ該ポリマーコアよりも屈折率が低い屈折率を有するポリマーからなるポリマークラッドとを備える光ファイバであって、
前記ガラスコアの直径aが110μm以上、200μm以下の範囲内にあり、かつ前記ガラスコアの直径をa、前記ポリマーコアの直径をaとするとき、X=a /a で定義されるパラメータXが、1.2≦X≦2.9の範囲内にあり、
かつ、前記ガラスコアとポリマーコアとの間の比屈折率差をΔ、前記ポリマーコアとポリマークラッドとの間の比屈折率差をΔとするとき、Y=Δ/Δで定義されるパラメータYが、前記パラメータXに対して、1.2≦X≦2の範囲内では0.25≦Y≦0.84X−0.68の範囲内にあり、2≦X≦2.9の範囲内では0.48X−0.71≦Y≦−(2/9)X+13/9の範囲内にあり、
かつ、ポリマーコアの直径をa、ガラスコアの屈折率をn、ポリマーコアの屈折率をn、ポリマークラッドの屈折率をnとするとき、Z2core=a π/4×√(n −n )、Z1core=a π/4×√(n −n )で定義されるパラメータZ2core,Z1coreの比Z=Z2core/Z1coreが1.25≦Z≦4の範囲内にあるという関係を満足し、
0.8%≦Δ ≦1.2%であることを特徴とするプラスチックガラス光ファイバを提供する。
本発明の光ファイバにおいて、前記パラメータXが、1.8以上であることが好ましい。
また、前記パラメータYが、1に等しいことが好ましい。
また、(a−a)/2で定義される前記ポリマーコアの厚さが、10μm以上であることが好ましい。
本発明の光ファイバによれば、帯域が1段コアファイバと比較して同程度以上であり、かつ耐曲げ性を改善しつつ、大口径、高NAを満たす光ファイバを提供することが可能となる。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1に、本形態例の光ファイバの屈折率分布を模式的に示す。本発明の光ファイバは、ガラスからなるガラスコアと、このガラスコアの外周に設けられ該ガラスコアよりも屈折率が低い屈折率を有するフッ素添加ポリマーからなるポリマーコアと、このポリマーコアの外周に設けられ該ポリマーコアよりも屈折率が低い屈折率を有するポリマーからなるポリマークラッドとを備える。
本発明の光ファイバにおいて、ガラスコアは、石英ガラス、石英ガラスにゲルマニウムなどの添加物を加えた石英系ガラス、多成分ガラスなどから構成することができる。なかでも添加物を加えていない石英ガラスからガラスコア(すなわち石英コア)を構成した場合、安価に、かつ均一な屈折率のコアを構成できるので、好ましい。
ポリマーコアを構成するフッ素添加ポリマーとしては、従来、PCFに用いられるフッ素添加ポリマーから適宜選択して用いることができる。
ポリマークラッドを構成するポリマーとしては、従来、PCFに用いられるフッ素添加ポリマーのほか各種ポリマーから適宜選択して用いることができる。ポリマークラッドにフッ素添加ポリマーを用いることが好ましい。
図1において、aはガラスコアの直径、aはポリマーコアの直径、nはガラスコアの屈折率、nはポリマーコアの屈折率、nはポリマークラッドの屈折率、Δはガラスコアとポリマーコアとの間の比屈折率差、Δはポリマーコアとポリマークラッドとの間の比屈折率差である。
ここで、比屈折率差ΔおよびΔは、上記Δの定義式と同様にして、以下の式で定義される。
Figure 0005118900
Figure 0005118900
これらの式において、nはガラスコアの屈折率、nはポリマーコアの屈折率、nはポリマークラッドの屈折率を示し、これらはn>n>nの関係を満たす。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、上記a、a、Δ、Δのパラメータを適切に調整することで、伝送帯域を維持しながら、NAを大きくすることができ、その条件においても、コア直径a、aを最大限大きくできる最適な関係について見出したので、以下、詳細に説明する。
本発明の光ファイバは、前記ガラスコアの直径aが110μm以上、200μm以下の範囲内にあり、
かつ、前記ガラスコアの直径をa、前記ポリマーコアの直径をaとするとき、X=a /a で定義されるパラメータXが、1.15≦X≦2.9の範囲内にあり、
かつ、前記ガラスコアとポリマーコアとの間の比屈折率差をΔ、前記ポリマーコアとポリマークラッドとの間の比屈折率差をΔとするとき、Y=Δ/Δで定義されるパラメータYが、前記パラメータXに対して、1.15≦X≦2の範囲内では0.25≦Y≦0.84X−0.68の範囲内にあり、2≦X≦2.9の範囲内では0.48X−0.71≦Y≦−(2/9)X+13/9の範囲内にあり、
かつ、ポリマーコアの直径をa、ガラスコアの屈折率をn、ポリマーコアの屈折率をn、ポリマークラッドの屈折率をnとするとき、Z2core=a π/4×√(n −n )、Z1core=a π/4×√(n −n )で定義されるパラメータZ2core,Z1coreの比Z=Z2core/Z1coreが1.25≦Z≦4の範囲内にあるという関係を満足することを特徴とする。
前記パラメータXおよびYは、次の式により定義される。
Figure 0005118900
Figure 0005118900
本発明の光ファイバにおいては、X=a /a で定義されるパラメータXが、1.15≦X≦2.9の範囲内にある。Xがこの範囲外の場合、帯域が、1層コアの場合と比較して同等以下の値になってしまい、2層コアにした効果が現れない。
より好ましくは、パラメータXが1.8以上であることが好ましい。すなわち、1.8≦X≦2.9の範囲内にあると、上記パラメータZが1層コアと比較して2倍以上となるため、光源との十分に高い結合効果を得ることができる。
結合効率が高いと、コネクタに必要な加工精度がラフになるため、加工コストが安価になり、システム全体として安価に構築できる利点が生じる。
さらに本発明の光ファイバにおいては、Y=Δ/Δで定義されるパラメータYが、パラメータXに対して次の(i)、(ii)の関係を満たす。
(i)1.15≦X≦2の場合、0.25≦Y≦0.84X−0.68(ii)2≦X≦2.9の場合、0.48X−0.71≦Y≦−(2/9)X+13/9
パラメータXとYが上記関係を満たすことにより、この範囲内におけるすべての条件において、2層コア構造をもつ光ファイバが1層コアの場合と比較して、帯域、NA、コア径がすべてで優る光ファイバを得ることができる。
なお、パラメータX,Yが(i)、(ii)の関係を満たす範囲への理解を容易にするため、当該範囲の境界線を図2に細い実線で示した。
XとYが上記(i)、(ii)の関係を満たすとき、Yの値は、0.25≦Y≦1の範囲内である。Yがこの範囲外の場合、帯域が、1層コアの場合と比較して同等以下の値になってしまい、2層コアにした効果が現れない。
また、さらに好ましくは、Y=1とすることが好ましい。XとYが上記(i)、(ii)の関係を満たすならば、X=2のとき、Y=1となる。そうすることで、帯域を維持しつつ、NAが最大値(1.4倍程度)となるため、光源との十分に高い結合効率を得ることができる。
結合効率が高いと、コネクタに必要な加工精度がラフになるため、加工コストが安価になり、システム全体として安価に構築できる利点が生じる。
本発明の光ファイバにおいて、ガラスコアとポリマーコアとの間の比屈折率差Δは、1.2%以下であることが望ましい。Δがこの範囲であることにより、帯域が20MHz・km以上となり、短距離用光ファイバとして、十分に高い帯域とすることができる。
本発明の光ファイバにおいて、ガラスコアの直径aは、110μm以上、200μm以下である。ガラスコア径aが110μm未満である場合、2層コアファイバとしての特性上は特に問題はないが、当該2層コアファイバと同じZとなるようなコア径を有する1層コアファイバを、ガラスコア径200μm以下で設計できるため、1層コアファイバでも曲げに対する寿命も十分に確保でき、2層コアの利点を生かすことができない。一方、ガラスコア径aが200μmを超えるとき、1層コアに限らず2層コアでも、曲げに対する寿命の低下が大きいので、好ましくない。2層コアファイバにおいて、ガラスコア径aが110μm以上、200μm以下であれば、Zパラメータを大きく維持しながら、曲げに対する寿命の観点からガラスコア径を望ましい範囲内にすることができるため、好ましい。
本発明の光ファイバにおいて、ポリマーコアの厚さは、10μm以上であることが望ましい。ここで、ポリマーコアの厚さは、(a−a)/2で定義されるものである。ポリマーコアの厚さが10μm未満の場合、光ファイバ製造時にガラスコアに対するポリマーコアの偏心量を小さく調整する(同心円状にする)ことが難しく、現実的でない。しかしながら、ポリマーコアの厚さを10μm以上とすることで、偏心量を小さく調整することが容易になり、製造性が向上する。
本発明の光ファイバにおいて、ポリマーコアの直径をa、ガラスコアの屈折率をn、ポリマーコアの屈折率をn、ポリマークラッドの屈折率をnとするとき、Z2core=a π/4×√(n −n )、Z1core=a π/4×√(n −n )で定義されるパラメータZ2core,Z1coreの比Z=Z2core/Z1coreは、1.25≦Z≦4の範囲内に入っている。
該パラメータZの値が前記範囲内にないと、2層コア構造とした利点が生じないと言うことができ、かつ、パラメータX及びYとともに、該パラメータZの値が前記範囲内にあると、破断確率の向上、NAの向上、帯域の向上を達成することができる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
表1に示すように、直径aの石英ガラス(屈折率n=1.457)をガラスコアとし、その外周に直径aのポリマーコアを形成し、さらにその外周にポリマークラッドを形成して、光ファイバを試作した。ポリマーコア及びポリマークラッドには、それぞれ屈折率(n、n)を調整したフッ素添加ポリマーを用意し、所望な比屈折率差Δ、Δの光ファイバとなるようにした。試作した光ファイバは、実施例1〜12および比較例1〜7に記載する、合計19種類である。
図2に、本発明の光ファイバにおけるX,Yの値の範囲を細い実線で示し、さらに、それぞれの実施例および比較例におけるX,Yの値を記号にて示した。
これら試作した各々の実施例および比較例に係る光ファイバについて、パラメータX,Y,Zの値を算出し、また、NAおよび帯域を求めた。
さらに、屈折率nのガラスコアと屈折率nのポリマークラッドを有し、比屈折率差ΔがΔに等しい1層コア構造の光ファイバとの比較のため、NA比、Z、1層コア設計コア径、帯域比、推定破断確率、1層コア推定破断確率を求めて、各光ファイバの評価を行った。これらの結果は、表1及び表2に示す。
推定破断確率は、ガラスコア径aが200μm以下の場合に「〇」、aが200μmを超える場合に「×」と評価した。
Figure 0005118900
Figure 0005118900
ここで、NA比、Z、および帯域比とは、ガラスコアの直径および屈折率が2層コアファイバのガラスコアの直径aおよび屈折率nと等しく、かつポリマークラッドの屈折率が2層コアファイバのポリマーコアの屈折率nと等しい1層コアファイバ(該1層コアファイバの比屈折率差Δは、2層コアファイバのΔに等しい。)について求められるNA、Z、および帯域との比(すなわち、[2層コアファイバについての値]/[1層コアファイバについての値]で表される比)である。これらの比は、値が1より大きければ、2層コアファイバが1層コアファイバと比較して優れていることを示している。
1層コア設計コア径とは、ガラスコアの屈折率が2層コアファイバのガラスコアの屈折率nと等しく、かつポリマークラッドの屈折率が2層コアファイバのポリマーコアの屈折率nと等しい1層コアファイバ(該1層コアファイバの比屈折率差Δは、2層コアファイバのΔに等しい。)において、パラメータZの値が、2層コアファイバのZの値と等しくなるようにガラスコア径を変化させて設計したときの、当該1層コアファイバのガラスコア径である。
また、1層コア推定破断確率とは、上述の1層コア設計コア径を有する1層コアファイバについて求めた推定破断確率であり、1層コア設計コア径が200μm以下の場合に「〇」、1層コア設計コア径が200μmを超える場合に「×」と評価した。
以下、結果の詳細を説明する。
実施例1〜6は、ガラスコア径aを200μm、Δを1.2%に固定して、X、Y、Zの値が規定の範囲に入るようにポリマーコア径a、およびΔを選択した2層コアファイバである。これらの2層コアファイバでは、NA比は1.10〜1.39であり、Zは1.32〜3.75であり、帯域比も1〜1.22であり、1層コアファイバと比較して優れていることがわかる。
一方、比較例1は、ガラスコア径aを200μm、Δを1.2%とした1層コアファイバであり、比較例2〜5は、ガラスコア径aを200μm、Δを1.2%に固定して、XおよびYの値が規定の範囲に入らないようにポリマーコア径a、およびΔを選択した2層コアファイバである。比較例1は1層コアファイバなので、NA比、Z、および帯域比はいずれも1である。また、比較例2〜5の2層コアファイバでは、NA比とZは、1以上であるが、帯域比が1未満となっており、1層コアファイバと比較して帯域が小さくなっていることがわかる。
以上から、パラメータX、Y、Zの値が本発明で特定した範囲にないと、2層コア構造とした利点が生じないと言うことができ、かつ、パラメータX,Y、Zの値が本発明で特定した範囲にあると、破断確率の向上、NAの向上、帯域が向上することがわかる。
次に、Δが異なるのみであり、X、Yの値については変更していない、実施例5、7、8について説明する。Y=1のため、いずれもΔ=Δであるが、実施例5では1.2%、実施例7では0.8%、実施例8では1.4%となっている。これら3つの実施例は、いずれも、NA比、Z、帯域比ともに1以上である。また、実施例5と7においては、帯域が20MHz・km以上であり、広帯域な光ファイバとなっているのに対して、実施例8においては、帯域が20MHz・km未満となっていることがわかる。このことから、Δが1.2%以下の場合には、帯域が広く、より良好な特性を示すことがわかる。
また、Yの値について実施例1〜6を比較すると、Y=1である実施例5においては、Δ=Δであるため、Y<1の場合に比べてNAが最も大きくなるために、NA比が最も大きくなっていることがわかる。
さらに、Xの値について実施例9、10を比較すると、X=1.8にした実施例9ではZが2以上であるが、X=1.6にした実施例10ではZ比が2未満となっていることがわかる。これより、Xが1.8以上であればZが2以上となり、2層コア構造の利点を十分に発揮していることがわかる。
さらに、ガラスコア径aを小さくした実施例11、12については、2層コア構造とすることにより、NA比、Z、帯域比が1以上になることはもちろんである。1層コア設計コア径については、実施例11によれば2層コア構造ではガラスコア径が110μmであるのに対して、同等のZ値が得られる1層コア構造ではガラスコア径が216μm必要であるということになる。この場合、1層コア構造では曲げに対する光ファイバの破断確率が悪化する。つまり、2層コア構造では小さな曲げ径でも信頼性は十分に得られるが、1層コア構造では曲げ径を小さくすると破断する確率が上昇し、曲げ径を小さくして使用することができないために、望ましくないといえる。同様なことは、比較例6、7およびその他の実施例についても示されている。
以上説明したように、2層コアファイバについてガラスコア径aが110μm以上、200μm以下であれば、同等のZを有する1層コアファイバと比較して、十分に耐曲げ性の優れた、信頼性の高い光ファイバを得ることができ、さらにパラメータX、Y、Zを本発明で特定した範囲とすることで、1層コアファイバと比較するとNA、Z、帯域がすべて優れた光ファイバを得ることができることがわかる。
さらに、Δを1.2%以下とすることで、帯域も広がり、より良好な特性が得られることがわかる。
さらに、Xの値を1.8以上とすることで、Zが2倍以上となり、2層コア構造の利点を十分に発揮することができる。
さらに、Y=1とすることで、最大のNAとなり、光源との結合効率を一層向上することができる。
本発明の光ファイバは、特に、家庭内LANやオフィスLAN、車載通信などの短距離光通信に用いられる光ファイバとして好適に利用することができる。
本発明の実施形態例における光ファイバの屈折率分布を模式的に示す図である。 本発明の光ファイバにおけるX,Yの値の範囲、ならびにそれぞれの実施例および比較例におけるX,Yの値を示すグラフである。
符号の説明
…ガラスコアの直径、a…ポリマーコアの直径、n…ガラスコアの屈折率、n…ポリマーコアの屈折率、n…ポリマークラッドの屈折率、Δ…ガラスコアとポリマーコアとの間の比屈折率差、Δ…ポリマーコアとポリマークラッドとの間の比屈折率差。

Claims (4)

  1. ガラスからなるガラスコアと、このガラスコアの外周に設けられ該ガラスコアよりも屈折率が低い屈折率を有するフッ素添加ポリマーからなるポリマーコアと、このポリマーコアの外周に設けられ該ポリマーコアよりも屈折率が低い屈折率を有するポリマーからなるポリマークラッドとを備える光ファイバであって、
    前記ガラスコアの直径aが110μm以上、200μm以下の範囲内にあり、かつ前記ガラスコアの直径をa、前記ポリマーコアの直径をaとするとき、X=a /a で定義されるパラメータXが、1.2≦X≦2.9の範囲内にあり、
    かつ、前記ガラスコアとポリマーコアとの間の比屈折率差をΔ、前記ポリマーコアとポリマークラッドとの間の比屈折率差をΔとするとき、Y=Δ/Δで定義されるパラメータYが、前記パラメータXに対して、1.2≦X≦2の範囲内では0.25≦Y≦0.84X−0.68の範囲内にあり、2≦X≦2.9の範囲内では0.48X−0.71≦Y≦−(2/9)X+13/9の範囲内にあり、
    かつ、ポリマーコアの直径をa、ガラスコアの屈折率をn、ポリマーコアの屈折率をn、ポリマークラッドの屈折率をnとするとき、Z2core=a π/4×√(n −n )、Z1core=a π/4×√(n −n )で定義されるパラメータZ2core,Z1coreの比Z=Z2core/Z1coreが1.25≦Z≦4の範囲内にあるという関係を満足し、
    0.8%≦Δ ≦1.2%であることを特徴とするプラスチックガラス光ファイバ。
  2. 前記パラメータXが、1.8以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックガラス光ファイバ。
  3. 前記パラメータYが、1に等しいことを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチックガラス光ファイバ。
  4. (a−a)/2で定義される前記ポリマーコアの厚さが、10μm以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックガラス光ファイバ。
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