JP5142409B2 - 単一モード光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は光伝送に用いる光ファイバ、より具体的には、大きなモードフィールド径特性と、低い曲げ損失特性とを有する単一モード光ファイバに関する。
従来の単一モード光ファイバは、比較的大きなモードフィールド径特性を有する反面、局所的な曲げ付与による曲げ損失の増加が顕著であるという特徴を有していた。
例えば、ITU−T勧告G.652に規定されている従来の単一モード光ファイバでは、1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで8.0〜10.1μmのモードフィールド径特性とを有することが推奨されており、曲げ損失については波長1625nm、曲げ半径30mmでの特性が考慮されている。即ち、当該単一モード光ファイバの実使用環境における曲げ半径は、曲げ損失増加の抑制のため30mm以上とすることが推奨されている。
一方、Fiber To The Home(FTTH)の進展に伴い、主に光ファイバの取り扱い性向上および光配線における美観向上の観点から、従来の単一モード光ファイバよりも曲げ損失特性を改善した、低曲げ損失単一モード光ファイバが注目されている。例えば、非特許文献1には、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性とモードフィールド径特性とを有し、かつ波長1650nm、曲げ半径7.5mmでの曲げ損失を1dB/巻未満まで改善した単一モード光ファイバ技術が開示されている。
しかしながら、使用波長における曲げ半径7.5mmにおける曲げ損失が1dB/巻である場合、光配線内の1屈曲部における曲げ損失を1/4巻相当、光配線内で許容する全曲げ損失を1dBと仮定すると、当該光配線内における屈曲部の収容数は4箇所以下に限定されてしまう。このため、多数の屈曲部を有する屋内等の光配線をより広範で実現し、かつ美観性も同時に向上するためには、より小さな曲げ半径、例えば曲げ半径5mmにおける曲げ損失を更に低減する必要があった。
また、近年の大容量光通信では波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)伝送技術が汎用的に利用されている。一般に、WDM伝送における伝送特性は単一モード光ファイバ中の光非線形現象と密接に関係し、特に単一モード光ファイバの波長分散がゼロとなる波長帯域で劣化することが知られている。このため、WDM伝送用の単一モード光ファイバでは、伝送帯域における波長分散を非ゼロとする技術が適用されている。
しかしながら、前記ITU−T勧告G.652に規定されている従来の単一モード光ファイバは、波長1300〜1324nmの範囲にゼロ分散波長を有するため、当該波長帯域をWDM伝送に適用することが困難であるという課題があった。
S. Matsuo, et al., "Bend-Insensitive and Low-Splice-Loss Optical fiber for Indoor Wiring in FTTH," in Proc. of OFC'03, ThI3, 2003. 図3
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のモードフィールド径特性とを有すると同時に、多数の屈曲部を有する光配線を可能とする低曲げ損失特性、並びに波長1300〜1324nm帯を含むこれより長波長帯の任意の波長帯域におけるWDM伝送への適用性を具備する単一モード光ファイバを提供することにある。
より具体的には、1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで8.0μm以上のモードフィールド径特性とを有すると同時に、波長1625nm、曲げ半径5mmで0.5dB/巻以下の曲げ損失特性と、波長1300nm以上の長波長側で非ゼロの正の波長分散特性とを具備した単一モード光ファイバを提供することにある。
本発明の単一モード光ファイバは、屈折率が均一なクラッド部と、前記クラッド部の中心に配置され、前記クラッド部に対する比屈折率差がΔであり、半径がa1である第1コア部と、前記クラッド部内の前記第1コア部の外周に配置され、前記クラッド部と同等の屈折率を有し、前記第1コア部を含む半径がa2である第2コア部と、前記クラッド部内の前記第2コア部の外周に配置され、前記クラッド部に対する比屈折率差がΔ1であり、前記第1コア部および第2コア部を含む半径がaである第3コア部とを有し、前記第3コア部までの半径a、前記第1コア部の比屈折率差Δ、前記半径aに対する前記半径a1の比率Ra1(≡a1/a)、前記半径aに対する前記半径a2の比率Ra2(≡a2/a)、前記比屈折率差Δに対する前記比屈折率差Δ1の比率RΔ(≡Δ1/Δ)を所定の範囲とすることにより、1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで8.0μm以上のモードフィールド径特性と、波長1625nm、曲げ半径5mmで0.5dB/巻以下の曲げ損失特性と、波長1300nm以上の長波長側で非ゼロとなる波長分散特性とを実現する。
以上説明したように、本発明によれば、屈折率が均一なクラッド部と、前記クラッド部の中心に配置され、前記クラッド部に対する比屈折率差がΔであり、半径がa1である第1コア部と、前記クラッド部内の前記第1コア部の外周に配置され、前記クラッド部と同等の屈折率を有し、前記第1コア部を含む半径がa2である第2コア部と、前記クラッド部内の前記第2コア部の外周に配置され、前記クラッド部に対する比屈折率差がΔ1であり、前記第1コア部および第2コア部を含む半径がaである第3コア部とを有する単一モード光ファイバにおいて、前記半径a、前記比屈折率差Δ、前記半径aに対する前記半径a1の比率Ra1、前記半径aに対する前記半径a2の比率Ra2、並びに前記比屈折率差Δに対する前記比屈折率差Δ1の比率RΔを所定の範囲に設定することにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性および同等以上のモードフィールド径特性を有すると同時に、波長1625nm、曲げ半径5mmにおいて0.5dB/巻以下、より好ましくは0.1dB/巻以下の曲げ損失特性を実現できるといった効果を奏する。
ここで、光配線内の1屈曲部における曲げ損失を1/4巻相当、光配線内で許容する全曲げ損失を1dBと仮定した場合、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻もしくは0.1dB/巻まで低減した本願の単一モード光ファイバは、同等条件における曲げ損失が1dB/巻である単一モード光ファイバに比べ、光配線内に収容可能な屈曲部の個数を、それぞれ2倍および10倍にまで増大することを可能とする。
また、本願の単一モード光ファイバは、従来の単一モード光ファイバと同等の1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで8.0μm以上のモードフィールド径特性とを有することとしたため、単一モード伝送帯域、並びに接続性の観点から、従来の単一モード光ファイバと良好な互換性を有するといった効果も奏する。
また、本願の単一モード光ファイバでは、波長1300nm以上の長波長側における波長分散を非ゼロの正の値とすることとしたため、当該波長域の任意の波長帯を用いたWDM伝送に対する適用性を有するといった効果も奏する。
更に単一モード光ファイバの非線形定数はモードフィールド径の2乗に反比例するため、本願の単一モード光ファイバにおいて、波長1310nmにおけるモードフィールド径を10.0μm以上とすることにより、当該波長におけるモードフィールド径が8.0μmである単一モード光ファイバに比べ、光非線形性を低減させ(この場合、非線形定数は36%以上低減)、高入力光伝送に対する適用性を向上させることができるといった効果も奏する。
本発明の単一モード光ファイバの径方向における屈折率分布を示す概念図である。 図1に示した屈折率分布を有する単一モード光ファイバにおいて、1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで8.0μm以上のモードフィールド径特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻以下もしくは0.1dB/巻以下とするRa1とRa2の許容範囲を示す図である。 図2に示したRa1とRa2の設定範囲に対応する、Ra1とRΔの許容範囲を示す図である。 図2に示したRa1とRa2の設定範囲、並びに図3に示したRa1とRΔの設定範囲に対応する、比屈折率差Δとコア半径aの許容範囲を示す図である。 図2に示したRa1とRa2の設定範囲、図3に示したRa1とRΔの設定範囲、並びに図4に示した比屈折率差Δとコア半径aの設定範囲における、波長1310nmでの波長分散値を示す図である。 図2に示したRa1とRa2の設定範囲、図3に示したRa1とRΔの設定範囲、並びに図4に示した比屈折率差Δとコア半径aの設定範囲を満たす、本願の単一モード光ファイバの波長分散特性の一例を示す図である。 図1に示した屈折率分布を有する単一モード光ファイバにおいて、1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで10.0μm以上のモードフィールド径特性とを同時に実現するRa1とRa2の許容範囲を示す図である。 図7に示したRa1とRa2の設定範囲に対応する、Ra1とRΔの許容範囲を示す図である。 図7に示したRa1とRa2の設定範囲、並びに図8に示したRa1とRΔの設定範囲に対応する、比屈折率差Δとコア半径aの許容範囲を示す図である。
以下では図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の単一モード光ファイバの径方向における屈折率分布を示す概念図である。
本発明の単一モード光ファイバは、屈折率が均一なクラッド部10と、前記クラッド部10の中心に配置され、前記クラッド部10に対する比屈折率差がΔであり、半径がa1である第1コア部21と、前記クラッド部10内の前記第1コア部21の外周に配置され、前記クラッド部10と同等の屈折率を有し、前記第1コア部21を含む半径がa2である第2コア部22と、前記クラッド部10内の前記第2コア部22の外周に配置され、前記クラッド部10に対する比屈折率差がΔ1であり、前記第1コア部21および第2コア部22を含む半径がaである第3コア部23とを有する。
ここで、前記比屈折率差ΔおよびΔ1は、前記第1コア部21もしくは前記第3コア部23の屈折率をn、前記クラッド部10の屈折率をn0とすると、
ΔもしくはΔ1≡(n2−n0 2)/2n2 …(1)
により定義される。
また、以下では、前記半径aに対する前記半径a1もしくはa2の比率をそれぞれRa1およびRa2として、
Rai≡ai/a …(2)
(但し、i=1または2)
と定義する。
更に前記比屈折率差Δに対する前記比屈折率差Δ1の比率をRΔとして、
RΔ≡Δ1/Δ …(3)
と定義する。
<実施例1>
以下では本願の請求項1、2および3に係る単一モード光ファイバの実施例について図面を用いて説明する。なお、本実施例では多層分割近似法を用い、本発明の単一モード光ファイバの伝送特性を解析している。
図2は図1に示した屈折率分布を有する単一モード光ファイバにおいて、1260nm以下の遮断波長(λc)特性と、波長(λ)1310nmで8.0μm以上のモードフィールド径(MFD)特性とを同時に実現するRa1とRa2の許容範囲を示す図である。図中の実線および破線は、波長1625nm、曲げ半径(r)5mmにおける曲げ損失(αb)が、それぞれ0.5dB/巻以下および0.1dB/巻以下となるRa1とRa2の許容範囲を示す。
図2よりRa1を0.38〜0.44とし、Ra2を0.60〜0.74の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRa2を、
Ra2≧−5Ra1+2.6 (0.38≦Ra1≦0.40)
Ra2≧3Ra1−0.6 (0.40≦Ra1≦0.42)
Ra2≧Ra1+0.24 (0.42≦Ra1≦0.44)
Ra2≦−Ra1+1.12 (0.38≦Ra1≦0.44) …(4)
(但し、0.38≦Ra1≦0.44)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性とMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻以下に低減できることがわかる。
更に、Ra1を0.38〜0.44とし、Ra2を0.66〜0.74の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRa2を、
Ra2≧−3Ra1+1.86 (0.38≦Ra1≦0.40)
Ra2≧0.66 (0.40≦Ra1≦0.42)
Ra2≧Ra1+0.24 (0.42≦Ra1≦0.44)
Ra2≦−Ra1+1.12 (0.38≦Ra1≦0.44) …(5)
(但し、0.38≦Ra1≦0.44)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性とMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.1dB/巻以下のより好ましい特性にできることがわかる。
図3は図2に示したRa1とRa2の設定範囲に対応する、Ra1とRΔの許容範囲を示す図である。図中の実線および破線は、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失が、それぞれ0.5dB/巻以下および0.1dB/巻以下となるRa1とRΔの許容範囲を示す。
図3よりRa1を0.38〜0.44とし、RΔを−0.60〜−1.60の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRΔを、
RΔ≧−5Ra1+0.4 (0.38≦Ra1≦0.40)
RΔ≧−1.6 (0.40≦Ra1≦0.44)
RΔ≦20Ra1−8.6 (0.38≦Ra1≦0.40)
RΔ≦−35Ra1+13.4 (0.40≦Ra1≦0.42)
RΔ≦−15Ra1+5 (0.42≦Ra1≦0.44) …(6)
(但し、0.38≦Ra1≦0.44)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性とMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻以下に低減できることがわかる。
更に、Ra1を0.38〜0.44とし、RΔを−1.15〜−1.60の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRΔを、
RΔ≧−7.5Ra1+1.4 (0.38≦Ra1≦0.40)
RΔ≧−1.6 (0.40≦Ra1≦0.44)
RΔ≦7.5Ra1−4.15 (0.38≦Ra1≦0.40)
RΔ≦−7.5Ra1+1.85 (0.40≦Ra1≦0.42)
RΔ≦−15Ra1+5 (0.42≦Ra1≦0.44) …(7)
(但し、0.38≦Ra1≦0.44)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性とMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.1dB/巻以下のより好ましい特性にできることがわかる。
図4は図2に示したRa1とRa2の設定範囲、並びに図3に示したRa1とRΔの設定範囲に対応する、比屈折率差Δとコア半径aの許容範囲を示す図である。図中の実線および破線は、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失が、それぞれ0.5dB/巻以下および0.1dB/巻以下となるΔとaの許容範囲を示す。
図4より比屈折率差Δを0.15〜0.40%とし、コア半径aを9.7〜18.6μmの範囲とすることにより、より詳細には、比屈折率差Δとコア半径aを、
a[μm]≧43.6−260.9Δ−741.5Δ2−753.0Δ3 (0.15≦Δ[%]≦0.40)
a[μm]≦29.9−99.0Δ−172.5Δ2−107.1Δ3 (0.15≦Δ[%]≦0.40) …(8)
(但し、0.15≦Δ[%]≦0.40)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性とMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻以下に低減できることがわかる。
更に、比屈折率差Δを0.20〜0.40%とし、コア半径aを9.7〜15.7μmの範囲とすることにより、より詳細には、比屈折率差Δとコア半径aを、
a[μm]≧29.9−110.1Δ−218.8Δ2−174.4Δ3 (0.20≦Δ[%]≦0.40)
a[μm]≦31.2−117.0Δ−228.7Δ2−160.7Δ3 (0.20≦Δ[%]≦0.40) …(9)
(但し、0.20≦Δ[%]≦0.40)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性とMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.1dB/巻以下のより好ましい特性にできることがわかる。
図5は図2に示したRa1とRa2の設定範囲、図3に示したRa1とRΔの設定範囲、並びに図4に示した比屈折率差Δとコア半径aの設定範囲における、波長1310nmでの波長分散値を示す図である。図5より図2〜図4に示した本願の単一モード光ファイバは、波長1310nmで1.4ps/nm・km以上の正の波長分散を有することがわかる。
図6は図2に示したRa1とRa2の設定範囲、図3に示したRa1とRΔの設定範囲、並びに図4に示した比屈折率差Δとコア半径aの設定範囲を満たす、本願の単一モード光ファイバの波長分散特性例を示す図である。図中の実線、破線および一点鎖線は、(Ra1、Ra2、RΔ、比屈折率差Δ、コア半径a)が、それぞれ(0.40、0.66、−1.15、0.35%、11.4μm)、(0.40、0.72、−1.55、0.40%、10.5μm)および(0.40、0.68、−1.30、0.20%、15.9μm)である場合の波長分散特性を示す。
図6より波長分散は、波長1250〜1650nmの範囲で単調に増加する特性を有することがわかる。また、波長1310nm帯における波長分散スロープは0.10ps/nm2・km未満であることがわかる。従って、図5および図6より、本願の単一モード光ファイバは波長1300nmより短いゼロ分散波長を有し、1300nmを含むこれより長波長側で非ゼロの正の波長分散特性を有することがわかる。
以上により、図1に示した屈折率分布を有する単一モード光ファイバにおいて、Ra1、Ra2、RΔ、比屈折率差Δおよびコア半径aを、図2〜図4に示した所定の範囲に設定することにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性およびモードフィールド径特性を有すると同時に、波長1625nm、曲げ半径5mmにおいて0.5dB/巻以下、より好ましくは0.1dB/巻以下となる曲げ損失特性と、波長1300nm以上の長波長側で非ゼロとなる正の波長分散特性とを具備した本願の単一モード光ファイバを実現することができる。
<実施例2>
以下では本願の請求項1、4および5に係る単一モード光ファイバの実施例について図面を用いて説明する。なお、本実施例では多層分割近似法を用い、本発明の単一モード光ファイバの伝送特性を解析している。
図7は図1に示した屈折率分布を有する単一モード光ファイバにおいて、1260nm以下の遮断波長(λc)特性と、波長(λ)1310nmで10.0μm以上のモードフィールド径(MFD)特性とを同時に実現するRa1とRa2の許容範囲を示す図である。図中の実線および破線は、波長1625nm、曲げ半径(r)5mmにおける曲げ損失(αb)が、それぞれ0.5dB/巻以下および0.1dB/巻以下となるRa1とRa2の許容範囲を示す。
図7よりRa1を0.38〜0.42とし、Ra2を0.64〜0.74の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRa2を、
Ra2≧−5Ra1+2.64 (0.38≦Ra1≦0.40)
Ra2≧Ra1+0.24 (0.40≦Ra1≦0.42)
Ra2≦−2Ra1+1.5 (0.38≦Ra1≦0.40)
Ra2≦−Ra1+1.1 (0.40≦Ra1≦0.42) …(10)
(但し、0.38≦Ra1≦0.42)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻以下に低減できることがわかる。
更に、Ra1を0.40〜0.42とし、Ra2を0.66〜0.70の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRa2を、
Ra2≧0.66 (0.40≦Ra1≦0.42)
Ra2≦−Ra1+1.1 (0.40≦Ra1≦0.42) …(11)
(但し、0.40≦Ra1≦0.42)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.1dB/巻以下のより好ましい特性にできることがわかる。
図8は図7に示したRa1とRa2の設定範囲に対応する、Ra1とRΔの許容範囲を示す図である。図中の実線および破線は、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失が、それぞれ0.5dB/巻以下および0.1dB/巻以下となるRa1とRΔの許容範囲を示す。
図8よりRa1を0.38〜0.42とし、RΔを−1.10〜−1.60の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRΔを、
RΔ≧−1.5 (0.38≦Ra1≦0.40)
RΔ≧−5Ra1+0.5 (0.40≦Ra1≦0.42)
RΔ≦17.5Ra1−8.1 (0.38≦Ra1≦0.40)
RΔ≦−12.5Ra1+3.9 (0.40≦Ra1≦0.42) …(12)
(但し、0.38≦Ra1≦0.42)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻以下に低減できることがわかる。
更に、Ra1を0.40〜0.42とし、RΔを−1.15〜−1.55の範囲とすることにより、より詳細には、Ra1とRΔを、
RΔ≧−5Ra1+0.55 (0.40≦Ra1≦0.42)
RΔ≦−12.5Ra1+3.85 (0.40≦Ra1≦0.42) …(13)
(但し、0.40≦Ra1≦0.42)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.1dB/巻以下のより好ましい特性にできることがわかる。
図9は図7に示したRa1とRa2の設定範囲、並びに図8に示したRa1とRΔの設定範囲に対応する、比屈折率差Δとコア半径aの許容範囲を示す図である。図中の実線および破線は、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失が、それぞれ0.5dB/巻以下および0.1dB/巻以下となるΔとaの許容範囲を示す。
図9より比屈折率差Δを0.15〜0.25%とし、コア半径aを12.9〜18.6μmの範囲とすることにより、より詳細には、比屈折率差Δとコア半径aを、
a[μm]≧29.4−72Δ (0.15≦Δ[%]≦0.20)
a[μm]≧23.4−42Δ (0.20≦Δ[%]≦0.25)
a[μm]≦25.5−46Δ (0.15≦Δ[%]≦0.20)
a[μm]≦24.7−42Δ (0.20≦Δ[%]≦0.25) …(14)
(但し、0.15≦Δ[%]≦0.25)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.5dB/巻以下に低減できることがわかる。
更に、比屈折率差Δを0.20〜0.25%とし、コア半径aを13.3〜15.7μmの範囲とすることにより、より詳細には、比屈折率差Δとコア半径aを、
a[μm]≧22.8−38Δ (0.20≦Δ[%]≦0.25)
a[μm]≦23.3−38Δ (0.20≦Δ[%]≦0.25) …(15)
(但し、0.20≦Δ[%]≦0.25)
を満たす範囲とすることにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のMFD特性とを有し、波長1625nm、曲げ半径5mmにおける曲げ損失を0.1dB/巻以下のより好ましい特性にできることがわかる。
また、第1の実施例の図5および図6に示したように、図7〜図8に示したRa1、Ra2、RΔ、比屈折率差Δ、コア半径aの設定範囲を満たす本願の単一モード光ファイバは、波長1300nmから長波長側で非ゼロである正の波長分散を有することがわかる。
以上により、図1に示した屈折率分布を有する単一モード光ファイバにおいて、Ra1、Ra2、RΔ、比屈折率差Δおよびコア半径aを、図7〜図9に示した所定の範囲に設定することにより、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のモードフィールド径特性とを有すると同時に、波長1625nm、曲げ半径5mmにおいて0.5dB/巻以下、より好ましくは0.1dB/巻以下となる曲げ損失特性と、波長1300nm以上の長波長側で非ゼロとなる正の波長分散特性とを具備した本願の単一モード光ファイバを実現することができる。
10:クラッド部、21:第1コア部、22:第2コア部、23:第3コア部。

Claims (1)

  1. 屈折率が均一なクラッド部と、
    前記クラッド部の中心に配置され、前記クラッド部に対する比屈折率差がΔであり、半径がa1である第1コア部と、
    前記クラッド部内の前記第1コア部の外周に配置され、前記クラッド部と同等の屈折率を有し、前記第1コア部を含む半径がa2である第2コア部と、
    前記クラッド部内の前記第2コア部の外周に配置され、前記クラッド部に対する比屈折率差がΔ1であり、前記第1コア部および第2コア部を含む半径がaである第3コア部とを有し、
    前記第3コア部までの半径aを9.7μm〜18.6μm、
    前記第1コア部の比屈折率差Δを0.15%〜0.40%、
    前記半径aに対する前記半径a1の比率Ra1(≡a1/a)を0.38〜0.44、
    前記半径aに対する前記半径a2の比率Ra2(≡a2/a)を0.60〜0.74、
    前記比屈折率差Δに対する前記比屈折率差Δ1の比率RΔ(≡Δ1/Δ)を−0.60〜−1.60の各範囲とした単一モード光ファイバにおいて、
    前記Ra1の範囲を0.38≦Ra1≦0.44とし、前記Δの範囲を0.15≦Δ[%]≦0.40とし、
    前記Ra1と前記Ra2が、
    Ra2≧−5Ra1+2.6 (0.38≦Ra1≦0.40)
    Ra2≧3Ra1−0.6 (0.40≦Ra1≦0.42)
    Ra2≧Ra1+0.24 (0.42≦Ra1≦0.44)
    Ra2≦−Ra1+1.12 (0.38≦Ra1≦0.44)
    (但し、0.38≦Ra1≦0.44)
    を満たし、
    前記Ra1と前記RΔが、
    RΔ≧−5Ra1+0.4 (0.38≦Ra1≦0.40)
    RΔ≧−1.6 (0.40≦Ra1≦0.44)
    RΔ≦20Ra1−8.6 (0.38≦Ra1≦0.40)
    RΔ≦−35Ra1+13.4 (0.40≦Ra1≦0.42)
    RΔ≦−15Ra1+5 (0.42≦Ra1≦0.44)
    (但し、0.38≦Ra1≦0.44)
    を満たし、
    前記a[μm]と前記Δ[%]が、
    a[μm]≧43.6−260.9Δ−741.5Δ 2 −753.0Δ 3 (0.15≦Δ[%]≦0.40)
    a[μm]≦29.9−99.0Δ−172.5Δ 2 −107.1Δ 3 (0.15≦Δ[%]≦0.40)
    (但し、0.15≦Δ[%]≦0.40)
    を満たす範囲とした
    ことを特徴とする単一モード光ファイバ。
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