JP5112775B2 - 飲酒運転防止システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両の飲酒運転を防ぐ飲酒運転防止システムに関する。
近年、飲酒運転を原因とした車両事故が多くなってきていることから、飲酒運転を防止する機運が一層高まってきている。この一対策としては、運転者のモラルの更なる向上を高めることもあるが、車両メーカ側で対策を講じる事も望まれている。車両側で講じる対策の一例としては、検知対象者が実際に吐き出した呼気からアルコール含有量を測定可能な機器を車両に設置し、その機器で呼気内のアルコールを検出した際には、車両のエンジン始動を禁止する飲酒運転防止システムを車両に搭載することが飲酒運転防止の面から最も効果的である。この種の飲酒運転防止システムはこれまでに種々のものが考え出されており、その技術例が例えば特許文献1,2等に開示されている。
特開2005−224319号公報 特開2004−305494号公報
ところで、実際に呼気を取り込んでその呼気内のアルコール量を計測するこの種のアルコール検出器は、その構成部品として呼気投入口やセンサ等の複数種の部品が必要であり、しかもその中にはそれなりのサイズを必要とする部品群もある。よって、この種のアルコール検出器を使用した飲酒運転防止システムは、結果として大掛かりなものになってしまう懸念があり、車載する際の配置スペース、車内インテリアデザイン等に制限が生じる問題があった。特に今後、車両に何らかの飲酒運転防止システムの常備が義務付けられた場合、飲酒しない人の車両にまでこのような大掛かりなシステムを取り付けなければならないことは望ましくないので、何らかの対応策が切に望まれる。また、飲酒運転防止システムを車両に搭載するにしても、今までの車両をほぼそのまま使用できるように、車両に多くの部品追加の必要のないシステムも望まれていた。
本発明の目的は、システム構造が大掛かりでなく、しかも車両に多くの部品追加の必要もない飲酒運転防止システムを提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、キー固有のキーコードを無線で狭域発信する電子キーを用い、当該電子キーから発信される前記キーコードと車両に登録されたキーコードとを照らし合わせることによりキー照合を行い、当該キー照合の成立を条件に各種車両動作を許可する電子キーシステムを持つ該車両に使用される飲酒運転防止システムにおいて、飲酒可の位置に設けられ、当該位置に少なくとも立ち寄ったことを通知する飲酒情報を前記電子キーに無線出力する飲酒情報出力手段と、前記電子キーに設けられ、前記飲酒情報出力手段から前記飲酒情報を取得し、運転者が飲酒者か否かの判定を、前記飲酒情報を用いて間接的に判定する飲酒判定手段と、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した際に、前記電子キーに使用制限を加えることにより当システムをキー側で車両動作制限状態にして、前記車両動作に制限を加える制限手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、運転者が飲酒者か否かを判定する飲酒判定手段をキー側(電子キー側)に設け、飲酒情報出力手段から出力された飲酒情報を飲酒判定手段が取得すると、飲酒判定手段はこの飲酒情報を判定材料として、キー側で運転者が飲酒者か否かの判定を行う。そして、この時に運転者が飲酒者でないと判定されると、制限手段は電子キーに使用制限をかけず、飲酒運転防止システムを動作させない。一方、運転者が飲酒者であると飲酒判定手段が判定すると、制限手段は電子キーに使用制限を加えることにより飲酒運転防止システムを車両動作制限状態にし、自由な車両操作を不許可とする。このため、運転者が飲酒した場合には自由にエンジンを始動することができなくなるので、車両の飲酒運転を防止することが可能となる。
また、本構成においては、飲酒情報出力手段から出力された飲酒情報を電子キーで受け付け、この飲酒情報を用いて飲酒有無の判定を間接的に電子キーで行うので、飲酒運転防止システムを車両に搭載するに際しては、例えば大掛かりなアルコール検知器を車両に搭載しておく必要はない。このため、大掛かりでない小規模システムで飲酒有無判定及び車両動作制限を行うことが可能である。また、運転者が飲酒者の場合に車両動作を制限しているが、この制限はキー側で行われるので、車両にこの種の機能部品を幾つも搭載する必要はない。よって、車両に種々の部品追加を行う必要がないことから、今まで使用していた車両に大きな変更を加えることもない。
本発明では、前記飲酒情報出力手段は、前記飲酒可の位置において、前記飲酒情報を定期的に無線送信することを要旨とする。
この構成によれば、飲酒情報出力手段の飲酒情報出力は運転者が飲酒行動を行う過程の中の一動作に連動して行われるので、例えば飲酒情報出力手段に電子キーを登録する専用の動作が不要であることから、飲酒情報を電子キーに登録するに際して面倒や手間等が生じ難い。
本発明では、前記飲酒判定手段は、前記飲酒情報出力手段から飲酒有無の通知として出力される前記飲酒情報としての飲酒通知を受け取ったか否かを見ることにより飲酒判定を行う通知式であることを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者の飲酒有無を判定するに際しては、飲酒情報出力手段から出力された飲酒通知を電子キーが受け取ったか否かを見ることで運転者の飲酒有無判定を行うので、飲酒通知の受け取り有無を見るという簡単な判定処理で運転者の飲酒有無を判定することが可能となる。
本発明では、前記飲酒判定手段は、前記電子キーに決済機能が付加されている場合、決済時において前記電子キーの通信相手として働く前記飲酒情報出力手段から出力される前記飲酒情報としての決済情報を受け取り、当該決済情報の内容から前記運転者が飲酒者であるか否かを見ることで飲酒判定を行う決済式であることを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者の飲酒有無を判定するに際しては、運転者が電子キーの決済機能を用いて電子キーで飲食の支払いを行う際に、決済装置から電子キーが取得する決済情報の内容を解読することで運転者の飲酒有無判定を行う。このため、運転者が実際に飲酒した際には決済情報の中にその旨が記載されていることから、決済情報から運転者の飲酒有無を判定する方式を採用すれば、より正確に飲酒有無の判定を行うことが可能となる。
本発明では、前記飲酒情報出力手段から前記飲酒情報を発信させるか否かを選択的に決定可能な選択手段を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、飲酒情報出力手段からの飲酒情報の発信可否を選択指定する選択手段を設けたことから、運転者が飲酒者の場合には飲酒情報出力手段から飲酒情報を出力させ、運転者が非飲酒者の場合には飲酒情報出力手段から飲酒情報を出力させないようにすることが可能である。よって、運転者が飲酒者であるということを認識した場合にのみ飲酒情報出力手段から飲酒情報を発信させるようにすれば、非飲酒者の電子キーに飲酒情報を登録してしまう状況が生じ難くなり、電子キーへ飲酒情報を登録する際の正確性が増す。
本発明では、前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーを起動させてはいるものの、前記電子キーが前記車両からキーコード発信の要求を受け付けても当該キーコードを前記車両に向けて返信しない状態を当該電子キーにとらせることによって、前記車両動作に制限を加えることを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者を飲酒者と判定した場合、電子キーは車両からキーコード返信の要求を受け付けてもこれに応答してキーコードを返信しない状態をとることによって、車両動作に制限を加える。このため、例えば仮に電子キーが使用制限状態になったとしても、この時の電子キーは起動する状態を維持することから、例えばこの種の電子キーが携帯電話にキー機能を付加したキー機能付き携帯電話であっても、キーが使用制限状態になった時も電話機能は続けて使用することが可能となる。
本発明では、前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーが前記車両からキーコード発信の要求を受け付けた際には、前記車両動作を制限する旨の通知である車両動作制限要求を前記キーコードに付加して該キーコードを前記車両に向けて返信する動作を当該電子キーにとらせることによって、前記車両動作に制限を加えることを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者を飲酒者と判定した場合、電子キーが車両からキーコード発信の要求を受け付けた際には、キー固有のキーコードを車両に返信するに際して、車両動作制限要求をキーコードに付加して車両に発信することによって、車両動作に制限を加える。このため、キー側で車両動作に制限を加えるに際しては、車両との間のキー照合時においてキーコードに車両制限要求を付加したデータ群を車両に発信するという簡単な処理によって車両動作制限を行うことが可能となる。
本発明では、前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーが前記車両からキーコード発信の要求を受け付けた際には、正確なキーコードではなく偽コードを前記車両に向けて返信する動作を当該電子キーにとらせることによって、前記車両動作に制限を加えることを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者を飲酒者と判定した場合、電子キーの動作状態を、車両からキーコード返信の要求を受け付けた時に偽コードを車両に返信する動作状態とすることによって、車両動作に制限を加える。このため、キー側で車両動作に制限を加えるべく車両にその旨を電子キーから車両に通知する場合、例えば仮にその旨を通知する情報をキーコードに乗せて通知する方式の場合には、その通知情報の分だけデータ量が余計に多くなるが、本構成はこの種の通知情報を乗せる方式ではないので、その通知を少ないデータ量で通知することが可能となる。
本発明では、前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーの電源を強制的に遮断することによって、前記車両動作に制限を加えることを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者を飲酒者と判定した場合、電子キーの電源を強制的に遮断することによって車両動作に制限を加えるので、運転者が飲酒者であると判定された状況下においては、電子キーは全く動作する状態をとらず、電源遮断状態の電子キーはキーとして使用することができない。このため、この電子キーを用いてもどの種の車両操作も行うことができないので、飲酒運転をより確実に防止することが可能となる。
本発明では、前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記車両動作に制限を加える方式で前記キーコードを出力することを一定時間の間において行うことにより、当システムを該一定時間の間において車両制限状態にすることを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者を飲酒者と判定した場合、制限手段によって車両動作に制限が加えられるが、この制限は一定時間の間においてのみ加えられるので、一定時間が経過後は車両制限状態が解除され、これ以降は元の通り自由に各種車両動作を行うことが可能となる。
本発明では、前記電子キーシステムは、エンジン始動時に必要なキー照合として車内において前記電子キーと前記車両との間でエンジン始動系キー照合を行い、当該エンジン始動系キー照合が成立していれば前記車両の自由なエンジン始動を許可し、前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記エンジン始動系キー照合時において前記キーコードを前記車両動作に制限を加える方式で出力することにより、前記エンジンの始動を制限することを要旨とする。
この構成によれば、飲酒判定手段が運転者を飲酒者と判定した場合にはエンジン始動が制限されるので、例えば仮に運転者が飲酒者の場合に飲酒者が車両に乗車してエンジン始動操作を行ったとしても、この時に飲酒者にエンジンをかけさせずに済む。よって、飲酒者によるエンジン始動操作でエンジンがかかってしまう状況が生じ難くなり、飲酒運転が発生してしまう状況をより一層防ぐことが可能となる。
本発明では、前記電子キーシステムで前記キー照合を行う際に使用する照合通信系と、前記車両動作制限状態を制限する場合にこれを無線通信で行う時に使用する制限通信系とは、同じ通信系が使用されていることを要旨とする。
この構成によれば、各々個別に通信部品を用意する必要がないので、通信系に要する部品点数を少なく抑えることが可能となる。
本発明によれば、システム構造が大掛かりでなく、しかも車両に多くの部品追加の必要も生じない飲酒運転防止システムを提供することができる。
以下、本発明を具体化した車両の飲酒時車両動作制限システムの一実施形態を図1〜図16に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、実際に車両キーを操作しなくても、ドアロック施解錠やエンジン始動を行うことが可能なハンズフリーシステム2が搭載されている。ハンズフリーシステム2は、キー固有のIDコードCidを無線通信で発信する電子キーが用いられるが、本例においてはこの種の電子キーとして、携帯電話に電子キー機能が搭載されたキー機能付き携帯電話3が使用されている。ハンズフリーシステム2は、車両1からリクエスト信号Srqを発信させ、このリクエスト信号Srqをキー機能付き携帯電話3が受信すると、それに応答する形でキー機能付き携帯電話3がIDコードCidを乗せたID信号Sidを狭域発信で車両1に返信し、キー機能付き携帯電話3のIDコードCidが車両1のIDコードCidと一致すると、ドアロック施解錠やエンジン始動が許可又は実行されるシステムである。なお、ハンズフリーシステム2が電子キーシステム及び飲酒運転防止システムを構成する。また、キー機能付き携帯電話3が電子キーに相当し、IDコードCidがキーコードに相当する。
ハンズフリーシステム2を以下に説明すると、車両1には、車両キーとして使用されるキー機能付き携帯電話3との間でID照合を行う照合ECU4が設けられている。照合ECU4には、ドア等に埋設されて車外にLF帯の信号を発信可能な車外LF発信機5と、車内床下等に埋設されて車内にLF帯の信号を発信可能な車内LF発信機6と、車内バックミラー等に埋設されてRF帯の信号を受信可能なRF受信機7とが接続されている。これらLF発信機5,6は、リクエスト信号Srqを周囲に発信可能であって、車外LF発信機5が車両周囲にリクエスト信号Srqの車外通信エリアE1(図2参照)を形成し、車内LF発信機6が車内全域にリクエスト信号Srqの車内通信エリアE2(図2参照)を形成する。
図1に示すように、照合ECU4には、例えば車外ドアハンドルノブ8(図2参照)に埋設されたタッチセンサ9が接続されている。タッチセンサ9は、操作者が施錠状態のドアロックを解除する時に車外ドアハンドルノブ8をタッチする操作を検出する。照合ECU4には、例えば車外ドアハンドルノブ8に設けられたロックボタン10が接続されている。ロックボタン10は、操作者が解除状態のドアロックを施錠する時に押し操作される。照合ECU4には、ドアロックの施解錠を制御するドアECU11が車内LAN(Local Area Network)12を通じて接続されている。ドアECU11は、照合ECU4からの指令に基づきドアロックモータ13を駆動することでドアロックを施錠状態又は解錠状態にする。
一方、キー機能付き携帯電話3には、この携帯電話3で通話やインターネットを行う際に作動する電装部品として電話機構14が設けられている。電話機構14には、この電話機構14を統括制御する端末制御部15と、電話機構14の各種データの送受信箇所として働く電話機能送受信部16とが設けられている。端末制御部15は、携帯電話3の操作ボタン群が操作者によって通話操作されると、電話機能送受信部16を介して無線電話通信網下で通話制御を行うとともに、携帯電話3の操作ボタン群が操作者によってインターネット操作されると、電話機能送受信部16を介して無線インターネット通信網下でインターネット通信を行う。
また、キー機能付き携帯電話3には、車両キーとして自身が持つIDコードCidを無線通信により信号データで車両1に発信可能な電子キー機構17が設けられている。この電子キー機構17には、ハンズフリーシステム2に準じた狭域無線通信のコントロールユニットとして働く通信制御部18と、LF帯の信号を受信可能なLF受信部19と、RF帯の信号を発信可能なRF発信部20とが設けられている。通信制御部18には、例えばEEPROM等から成るメモリ21が設けられ、このメモリ21にキー側のIDコードCidが登録されている。通信制御部18は、LF受信部19で受け付けた各種受信データを読み取るとともに、RF発信部20を介してID信号Sidを発信する動作を行う。LF受信部19は、自身のLF受信アンテナ19aで受信したLF帯の信号をLF受信回路19bで復調するとともに、その復調後の信号を受信データとして通信制御部18に出力する。RF発信部20は、通信制御部18から受け付けた発信データを自身のRF発信回路20aで変調するとともに、その変調後の発信データをRF発信アンテナ20bから発信可能である。
車両1が駐車状態(エンジン停止及びドアロック施錠状態)の際、照合ECU4は、車外LF発信機5からLF帯のリクエスト信号Srqを断続的に発信させ、車両周辺に車外通信エリアE1を形成する。キー機能付き携帯電話3がこの車外通信エリアE1に入り込んでリクエスト信号SrqをLF受信部19で受信すると、キー機能付き携帯電話3はリクエスト信号Srqに応答する形で、自信のIDコードCidを乗せたID信号SidをRF発信部20からRF帯の信号で返信する。照合ECU4は、RF受信機7を介してID信号Sidを受信すると、自身のメモリ22に登録されたIDコードCidとキー機能付き携帯電話3のIDコードCidとを照らし合わせてID照合(車外照合)を行う。照合ECU4は車外照合が成立すると、メモリ22に車外照合成立フラグを立てるなどして車外照合成立を認識するとともに、待機中のタッチセンサ9を起動させる。ドアECU11は、車外照合成立下においてタッチセンサ9が車外ドアハンドルノブ8へのタッチ操作を検出すると、ドアロックモータ13を一方側に回転させ、施錠状態のドアロックを解除する。
一方、車両1が停止状態(エンジン停止及びドアロック解除状態)の際、照合ECU4は、ロックボタン10が押されたことを検出すると、車外LF発信機5からリクエスト信号Srqを発信させる。照合ECU4は、このリクエスト信号Srqを受けてキー機能付き携帯電話3が返信してきたID信号Sidにおいて車外照合が成立した事を認識すると、ドアECU11にドアロック施錠要求を出力する。ドアロック施錠要求を受けたドアECU11は、ドアロックモータ13を他方側に回転させて解除状態のドアロックを施錠する。
照合ECU4には、車載電装品の電源を管理する電源ECU23と、エンジン24の点火制御及び燃料噴射制御を行うエンジンECU25とが車内LAN12を通じて接続されている。電源ECU23には、車載アクセサリ(図示略)やエンジン24を作動させる際に操作するエンジンスタートスイッチ26と、車載アクセサリに繋がるACCリレー27と、エンジンECU25に繋がるIGリレー28とが接続されている。
照合ECU4は、車外照合が成立してドアロックが解除された後、例えばカーテシスイッチ29からドアが開けられた事を検出すると、運転者が乗車すると認識して車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信し、車室内に車内通信エリアE2を形成する。照合ECU4は、キー機能付き携帯電話3がこの車内通信エリアE2に入り込んで返信したID信号SidをRF受信機7で受信すると、自身に登録されたIDコードCidとキー機能付き携帯電話3のIDコードCidとを比較してID照合(車内照合)を行う。照合ECU4は、車内照合が成立すると、メモリ22に車内照合成立フラグを立てて車内照合成立を認識する。なお、室内照合がエンジン始動系キー照合に相当する。
乗車した運転者がブレーキペダルを踏みながらエンジンスタートスイッチ26をエンジンオン操作(スイッチプッシュスタート操作)すると、この操作を検出した電源ECU23は、照合ECU4に車内照合結果を確認する。電源ECU23は、照合ECU4から室内照合が成立している通知を受けると、ACCリレー27及びIGリレー28をオンするとともに、エンジンECU25に起動信号を出力する。起動信号を受けたエンジンECU25は、照合ECU4との間で、車内照合結果の確認と、通信先がペアを成す照合ECU4であることを確認するペアリングとを暗号化通信により行う。これら両条件の確認を済ませたエンジンECU25は、点火制御及び燃料噴射制御を開始してエンジン24を始動させる。
また、車両1には、キー機能付き携帯電話3に埋設されたトランスポンダ30を用いて無線通信によるID照合を行うイモビライザーシステム31が設けられている。イモビライザーシステム31には、キー機能付き携帯電話3との間でトランスポンダ通信を行う際のアンテナとして働くトランスポンダキーコイル32が車両1に設けられている。トランスポンダキーコイル32は、エンジンスタートスイッチ26を支持する筐体内にリング状に巻回された取り付け状態をとるとともに、照合ECU4に接続されている。イモビライザーシステム31は、キー機能付き携帯電話3をトランスポンダキーコイル32に例えばかざすように近づけることにより、トランスポンダキーコイル32から発信される駆動電波Svでトランスポンダ30を起動させ、起動したトランスポンダ30が返信してきたトランスポンダコード信号Str内のコード番号を車両1側で照らし合わせてID照合を行うシステムである。
照合ECU4は、運転者がブレーキペダルを踏みながらエンジンスタートスイッチ26をプッシュスタート操作したことを検出すると、エンジン始動の前段階の認証動作として車内照合成立有無を確認する動作を行うが、この時に確認する照合成立対象はハンズフリーシステム2に準じたID照合のみに限定されない。即ち、照合ECU4は、キー機能付き携帯電話3の電池切れに対応すべく、このID照合成立確認に際して、ハンズフリーシステム2に準じたID照合とイモビライザーシステム31に準じたID照合との2照合のうち、少なくともどちらかが成立していれば車内照合が成立していることを認識する。なお、イモビライザーシステム31が電子キーシステムを構成する。
また、図1に示すように、車両1には、運転者が飲酒した際に例えばエンジン始動等の各種車両動作を制限する飲酒時車両動作制限システム33が設けられている。当システム33は、例えば飲食店(居酒屋、バー等)34にLF発信装置35を設置して、車両運転者が飲食店34に入店した事を通知する飲食店入店情報SddをLF発信装置35から発信させ、キー機能付き携帯電話3がLF通信により飲食店入店情報Sddを受信すると、キー機能付き携帯電話3のキー機能に制限をかけるシステムである。ここでは、運転者が居酒屋やバー等の飲食店34に立ち寄れば、そこでは飲酒した可能性が高いことから、その飲食店入店を以てこれを間接的に飲酒動作として認識する。本例のキー機能制限は、車内照合時にキー機能付き携帯電話3からID信号Sidが発信されないようにすることで、エンジン24の始動を不許可とするエンジン始動禁止が採用されている。なお、飲酒時車両動作制限システム33が飲酒運転防止システムを構成し、LF発信装置35が飲酒情報出力手段を構成する。また、飲食店入店情報Sddが飲酒情報及び飲酒通知を構成する。
この飲酒時車両動作制限システム33を以下に説明すると、LF発信装置35は、LF発信装置35を統括制御する発信制御部36と、LF帯の信号を変調して発信出力するLF発信部37とを持った発信ユニットである。LF発信装置35は、例えば飲食店34のレジ付近やドア付近に設置されるとともに、飲食店34の出口付近に飲食店入店情報Sddを定期的に発信する。飲食店入店情報Sddは、例えば通信エリアが直径数メートル程度のLF帯の信号であって、車両運転者が飲食店34に入店した事、即ち車両運転者が飲食店34で飲酒した可能性がある事を通知すべく、その旨の情報や飲食店名や入店時間等を通知する情報群である。
また、LF発信装置35は、飲食店34の店内ドア付近に飲食店入店情報Sddを発信していることから、キー所持者が飲酒する過程で行う飲食店34のドアを開けるという一動作に連動して携帯電話3への飲食店入店情報Sddの登録を行う。更に、本例の飲酒時車両動作制限システム33は、LF発信装置35から飲食店入店情報SddをLF帯の信号で発信してこれを携帯電話3に受信させていることから、キー所持者飲酒時に車両動作に制限をかける制限通信系と、ID照合時に携帯電話3が車両1と無線通信を行う時の照合通信系とが、同じ通信系(通信方式)、即ちLF帯の周波数帯に準ずる無線通信を用いて行われている。
キー機能付き携帯電話3において通信制御部18のメモリ21には、キー機能付き携帯電話3に登録される飲酒時車両動作制限システム33のプログラムデータとして車両動作制限プログラムDprが書き込まれている。この車両動作制限プログラムDprは、実際に運転者から呼気を取得してアルコールを検知するのではなく、LF受信部19がLF信号を受信した際にこの信号内容を読み取り、受信LF信号が飲食店入店情報Sddの場合に、キー機能付き携帯電話3のキー機能に制限をかけるという間接的に飲酒判定を行う車両動作制限機能が割り付けられたプログラムである。また、本例の車両動作制限プログラムDprは、LF発信装置35からの飲食店入店情報Sddをキー機能付き携帯電話3が受信したか否かを見ることにより飲酒判定を行う通知式である。なお、車両動作制限プログラムDprは、飲酒時車両動作制限システム33の動作判断が車両1側にも及ぶのであれば、車両1のメモリ22にも書き込まれている。通信制御部18は、この車両動作制限プログラムDprを逐次実行し、飲食店入店情報Sddの受信有無を常時監視する。なお、通信制御部18及び車両動作制限プログラムDprが飲酒判定手段及び制限手段を構成する。
通信制御部18は、飲食店入店情報Sddを受け付けてエンジン始動禁止状態になると、車内照合時において車両1からリクエスト信号Srqを受信しても、RF発信部20からID信号Sidを車両1に返信しない車内照合時ID信号発信ロック状態をとる。キー機能付き携帯電話3は、車両1との間でID照合を行う時に車外照合と車内照合との両方で車両1からリクエスト信号Srqを受け付ける動作をとるが、これらリクエスト信号Srq内には該信号が車外LF発信機5及び車内LF発信機6のどちらから発信されたかを通知する発信元情報が含まれていることから、これを読み取ることによりリクエスト信号Srqが車外照合及び車内照合のどちらのものかを判断する。また、通信制御部18は、車内照合時ID信号発信ロック状態となった際、トランスポンダ30からのトランスポンダコードの発信も停止する。
飲酒時車両動作制限システム33は、キー機能付き携帯電話3が飲食店入店情報Sddを受信していない通常状態の時には、キー機能付き携帯電話3からのID信号Sidの発信に制限をかけず、自由な車両1のエンジン始動操作を許可するエンジン始動許可状態となる。一方、飲酒時車両動作制限システム33は、キー機能付き携帯電話3が飲食店34等で飲食店入店情報Sddを受信すると、車内照合時においてキー機能付き携帯電話3が車両1からリクエスト信号Srqを受けてもID信号Sidを返信できない状態となることにより、車両1のエンジン始動を禁止するエンジン始動禁止状態となる。即ち、運転者が飲酒者の場合には、使用制限として車内照合でのID信号Sidの発信にロックがかかり、エンジン始動が禁止される。
飲酒時車両動作制限システム33には、車両動作制限状態になった該システムを元の通常状態に戻す制限状態解除機能が設けられている。この制限状態解除機能は、メモリ21に登録された車両動作制限プログラムDprにプログラムデータとして書き込まれている。端末制御部15は、携帯電話3の操作ボタン群が操作者によって車両動作制限解除操作されたことを認識すると、通信制御部18に問い合わせて制限状態解除機能(制限状態解除用アプリケーション)を立ち上げる。通信制御部18は、操作者がこのアプリケーションの指示に沿って携帯電話3で適切な解除操作を行ったことを認識すると、飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態を解除する。
次に、以上のように構成された飲酒時車両動作制限システム33の動作を説明する。
図3に示すように、ユーザが車両1を運転して飲食店34に出掛ける場合を想定すると、駐車場38に到着した際には、その駐車場38の駐車枠に車両1を止めつつ、エンジンスタートスイッチ26を押して稼働中のエンジン24を停止状態にする。そして、運転者はキー機能付き携帯電話3を所持して降車し、車両1から降車後、ドアの車外ドアハンドルノブ8のロックボタン10を押して車両1をドアロックする。これにより、車両1が駐車状態(エンジン停止及びドアロック施錠状態)となる。
続いて、車両1から降車した運転者(キー所持者)は飲食店34の店内に入店することになるが、キー所持者が飲食店34内に入店した際、飲食店34の店内に設置されたLF発信装置35の通信エリアEddにキー機能付き携帯電話3が入り込むと、キー機能付き携帯電話3はLF受信部19で飲食店入店情報Sddを受信する状態となる。このとき、キー機能付き携帯電話3内の通信制御部18は、LF受信部19で受信した飲食店入店情報Sddを読み取り、この時の受信LFデータが飲食店入店情報Sddであることを認識すると、車両1と車内照合を行う時に車両1からリクエスト信号Srqを受けてもID信号Sidの返信動作を行わない車内照合時ID信号発信ロック状態となる。即ち、飲酒時車両動作制限システム33が車両動作制限状態となり、本例においては自由なエンジン始動操作が禁止されたエンジン始動禁止状態となる。
ここで、飲食(飲酒)を終えた運転者が、例えば駐車場38に戻って車両1を運転して帰宅しようとした場合を想定する。駐車車両1は車外LF発信機5から定期的にリクエスト信号Srqを発信して車外に通信エリアE1を形成していることから、この通信エリアE1にキー機能付き携帯電話3が入り込むと、キー機能付き携帯電話3のIDコードCidと車両1のIDコードCidとを照らし合わせる車外照合が行われる。なお、この時のキー機能付き携帯電話3はID信号発信ロック状態となっているが、これはリクエスト信号Srqが車内照合の時の場合にID信号発信を行わないものであることから、車外照合の時にはリクエスト信号Srqに応答する形でID信号Sidを車両1に返信する。そして、この時にキー機能付き携帯電話3から発信されるIDコードCidと、車両1に登録されたIDコードCidと一致して車外照合が成立すれば、ドアロックの解錠が許可される。このため、運転者が駐車車両1の車外ドアハンドルノブ8を握り操作した際にこの操作がタッチセンサ9で検出されると、ドアロックが解錠状態となる。
続いて、キー所持者が運転席ドアを開閉操作して車内に乗車する動作をとるが、照合ECU4は運転席ドアの開閉操作をカーテシスイッチ29で検出すると、車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信して車内照合の成立有無を確認する。ここで、キー所持者が飲食店34の帰りである際には、キー機能付き携帯電話3は車内照合時ID信号発信ロック状態をとるので、キー所持者乗車時において車内LF発信機6から発信されるリクエスト信号Srqを受けてもこれには反応せず、車内照合が成立しない。このため、照合ECU4は車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信しても、所定時間内にID信号Sidを受け付けないことから、車内照合成立を認識せず、エンジン始動を許可しない。よって、運転席着座後、飲酒者がエンジン24をかけようとしてエンジンスタートスイッチ26を押し操作しても、エンジン24を始動することができない状態となる。
従って、本例においては、飲食店34等の運転者が飲酒行動を行う可能性の高い場所にLF発信装置35を設置し、運転者が飲酒した可能性のあることを通知する飲食店入店情報SddをこのLF発信装置35から発信させる。そして、キー所持者が飲食店34に入店してキー機能付き携帯電話3がLF発信装置35から飲食店入店情報Sddを受信すると、キー機能付き携帯電話3はこの信号受信を以て運転者が飲酒したと間接的に判定して、仮に車内照合でリクエスト信号Srqを受けてもこれに応答しない車内照合ID信号発信ロック状態となる。よって、キー所持者が飲食店34に赴いて飲酒したとしても、この時のキー機能付き携帯電話3は車内照合時においてID信号Sidを発信できない状態となっているので、飲食後に車両1に戻ってエンジン24を始動しようとしても、このキー機能付き携帯電話3でエンジン24を始動することができない。このように、キー所持者に飲酒の可能性がある際には車両1のエンジン始動を制限するので、飲酒運転を防止することが可能となる。
また、本例の飲酒時車両動作制限システム33は、飲食店34にLF発信装置35を設置し、そのLF発信装置35から発信される飲食店入店情報Sddをキー機能付き携帯電話3が受信したか否かを見るという間接的な手法により飲酒有無を判定する。このため、運転者が飲酒しているか否かを検出するに際しては、例えば息を実際に吹き込んで吸気量内のアルコール量を検出する大掛かりなアルコール検出装置を車両1に搭載しておく必要はなく、本例はキー機能付き携帯電話3や車両1にソフト的な設定処理(アプリケーション登録)のみで済むシステムである。よって、例えば飲酒しない人の車両に、大掛かりなアルコール検出装置を搭載しておく必要がなくなり、車両部品のコストや車内のインテリア面から考えても効果は高い。
なお、例えば店側が飲酒者のみにキー機能付き携帯電話3のID信号発信にロックをかけて、選択的にエンジン始動を禁止することも可能である。この場合の具体例としては、図4に示すように、ボタン操作を行うとLF発信装置35から飲食店入店情報Sddが発信される発信操作装置39をレジ40等の近くに設けておき、飲食店34の従業員により発信操作装置39の発信ボタン39aが操作された時にのみ、LF発信装置35から飲食店入店情報Sddが選択的に発信されるようにする。なお、発信操作装置39が選択手段を構成する。
この場合は、店側の従業員が来店客の精算を済ませる際に、キー機能付き携帯電話3の所持者、即ち運転者が飲酒者であると従業員が判断した場合には、従業員が発信操作装置39を操作してLF発信装置35から飲食店入店情報Sddを発信させ、キー機能付き携帯電話3を車内照合時ID信号発信ロック状態にする。一方、キー機能付き携帯電話3の所持者、即ち運転者が非飲酒者であると判断した際には、発信操作装置39を操作せずにLF発信装置35から飲食店入店情報Sddを発信させない。これにより、キー機能付き携帯電話3には制限がかけられず、この携帯電話3でエンジン始動が可能である。よって、非飲酒者が持つキー機能付き携帯電話3にまでロックをかけてしまう状況が生じ難くなり、利便性がよくなる。
また、キー機能付き携帯電話3が車内照合時ID信号発信ロック状態となる際の条件は、飲食店34に設置されたLF発信装置35が発信する飲食店入店情報Sddを受信することに限定されない。例えば、図5に示すように、キー機能付き携帯電話3に電子マネーにより支払いを行う決済機能41(決済用IC、決済用アプリケーション)が搭載されていれば、居酒屋やバー等の飲酒の可能性のある場所で決済が行われた事を条件とする決済式を用いてもよい。この場合、各飲食店34には、キー機能付き携帯電話3との間で電子マネーにより決済を行うことが可能な支払い端末42を設置しておくとともに、キー機能付き携帯電話3には、決済機能41として電子マネー決済を行うICチップを取り付ける必要がある。なお、決済機能41の通信方式は、セキュリティ性が高くデータが傍受され難い高速の非接触通信方式が採用されている。なお、支払い端末42が飲酒情報出力手段を構成する。
このとき、飲食店34のレジ付近に設置された支払い端末42にキー機能付き携帯電話3をかざして支払いを行うことになるが、端末制御部15は支払い端末42との間で支払いを行って支払い端末42から決済通知Smnを取得すると、この決済通知Smnから得られる店名、店系統、注文メニュー等を見て、この時に飲食を行った店が居酒屋やバー等であるか否かの確認を行う。そして、端末制御部15は、この時の飲食店34が飲酒の可能性のある店であると判断すると、その旨の通知として通信制御部18に制限動作要求Skcを出力する。通信制御部18は、端末制御部15から制限動作要求Skcを受け付けると、その要求受け付けを以て車内照合時ID信号発信ロック状態となる。
ところで、この種の支払い端末42はコンビニエンスストア等に代表されるように、支払いの利便性のよさから、設置する場所が多くなってきている。よって、最初に挙げたLF発信装置35を用いてキー機能付き携帯電話3のID信号発信にロックをかける場合には、各飲食店34にLF発信装置35を新たに設置する必要が生じるが、決済通知Smnを用いてキー機能付き携帯電話3のID信号発信にロックするシステム構造を用いれば、飲食店34に予め支払い端末42が設置されているのであれば、新たな装置を飲食店34に設置する必要がない。よって、決済通知Smnを用いてキー機能付き携帯電話3にID信号発信にロックをかける場合には、飲酒時車両動作制限システム33の部品コストを低く抑えることが可能な利点に繋がる。なお、決済通知Smnが飲酒情報及び決済情報を構成する。
更に、決済通知Smnを用いてキー機能付き携帯電話3に制限をかける時も、店側が飲酒者のみに選択的にキー機能付き携帯電話3にロックをかけることも可能である。この場合は、図5に示すように、支払者が飲酒者ではない旨を表す非飲酒者通知Sndを決済通知Smnに付加可能な決定操作装置43を支払い端末42に設けておく。そして、精算時においてキー所持者が非飲酒者であると従業員が判断した際には、従業員が決定操作装置43の決定ボタン43aを操作して、携帯電話3に発信する決済通知Smnに非飲酒者通知Sndを付加してこの複合情報Stt(決済通知Smn及び非飲酒者通知Snd)を携帯電話3に登録し、キー機能付き携帯電話3を車内照合ID信号発信ロック状態にならないようにする。なお、決定操作装置43が選択手段を構成する。
また、飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動制限は、キー機能付き携帯電話3のID信号発信にロックをかける方式に限定されない。例えば、図6に示すように、キー機能付き携帯電話3が車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを受信した際に車両1に返信するID信号Sidの中に、IDコードCidの他に、エンジン始動を禁止する旨のエンジン始動制限要求Segを含ませて車両1に返信する方式でもよい。照合ECU4は、RF受信機7を介してID信号Sidを受信した際、ID信号Sid内にエンジン始動制限要求Segが含まれることを確認すると、仮にキー機能付き携帯電話3のIDコードが車両1のそれと一致していたとしても、この時の車内照合を不成立とみなし、エンジン始動を許可しない状態になる。なお、この場合は、照合ECU4のデータ読み取り機能に、ID信号Sidに含まれるエンジン始動制限要求Segを解読する読み取り機能を追加する必要がある。なお、エンジン始動制限要求Segが車両動作制限要求に相当する。
更に、飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動制限は、図7に示すように、キー機能付き携帯電話3がリクエスト信号Srqを受け付けてID信号Sidを返信する際、この時に返信するIDコードCidを偽コードで発信する方式でもよい。この場合、照合ECU4は、車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信した際、キー機能付き携帯電話3から発信されたID信号SidをRF受信機7で受信するが、この時のID信号Sidに含まれるIDコードCidは車両1のものと一致しないので、エンジン始動を許可しない状態になる。
また、飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動制限は、図8に示すように、キー機能付き携帯電話3が所定時間の間において電源がシャットダウンされる方式でもよい。この場合、運転者がエンジン24を始動すべくエンジンスタートスイッチ26を押し操作して、照合ECU4が車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを車内に発信する状態になっても、この時のキー機能付き携帯電話3は起動状態となっていないことから、キー機能付き携帯電話3はリクエスト信号Srqに応答してID信号Sidを返信する状態をとらない。よって、キー機能付き携帯電話3と車両1との間で車内照合の通信が確立せず、飲酒時車両動作制限システム33はエンジン始動を許可しない状態となる。
ここで、運転者が飲食店34に立ち寄ってもそこでは飲酒しない場合があるので、車両1に乗って帰宅するには、この時に飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態を解除する必要がある。この場合、まずはキー機能付き携帯電話3の操作ボタン群を操作して、キー機能付き携帯電話3に登録された制限状態解除機能、即ち制限状態解除用アプリケーションを端末制御部15が立ち上げる。制限状態解除用アプリケーションが立ち上がると、キー機能付き携帯電話3が動作制限の解除操作入力状態に入り、図9〜11に示すように、キー機能付き携帯電話3の画面45には、エンジン始動禁止状態の解除操作を入力する際に用いられる解除操作入力画面46〜48が立ち上がる。この解除操作入力画面46〜48は、キー所持者が酔っていないかどうかを検証するために、所定時間内においてキー所持者に所定順序や所定条件のボタン操作入力を促す入力画面である。
この解除方式としては、例えば図9に示すように、解除操作入力画面46に短い時間間隔で数値を順に表示させ、キー所持者にその表示数値の入力を追従させる数値入力式がある。解除方式が数値入力式の場合、この入力画面46には、入力させる数値を表示する数値表示欄46aと、キー所持者が操作ボタン44(英数字キー)を操作して実際に入力した数値が表示される数値入力欄46bとがある。この解除操作入力画面46では、数値表示欄46aに表示される数値が短い時間間隔(コンマ数秒)で切り換わり、キー所持者は数値表示欄46aの数値を追いかけるようにキー機能付き携帯電話3の操作ボタン44を操作して、その数値を数値入力欄46bに追従入力する。
ここで、もし仮に運転者が酒に酔っていない正常状態であれば、問題なくこの入力操作を行うことができるはずである。端末制御部15は、この数値入力が全て正確に行われたことを確認すると、キー所持者は非飲酒者であると認識し、通信制御部18にロック状態解除要求Skr(図1参照)を出力する。ロック状態解除要求Skrを受け付けた通信制御部18は、それまで設定状態にあった車内照合時ID信号発信ロック状態を解除し、自由にID信号Sidを発信できる通常状態に復帰する。即ち、飲酒時車両動作制限システム33がエンジン始動許可状態となり、自由なエンジン始動操作が可能な状態となる。
よって、キー機能付き携帯電話3の車内照合時ID信号発信ロック状態を解除した後、シフトレバーをパーキング位置に位置させた状態で、運転者によりブレーキペダルが踏み込み操作されつつエンジンスタートスイッチ26が押し操作されると、エンジンスタートスイッチ26の操作時も車内照合が再度実行されることから、この時のキー機能付き携帯電話3は通常状態に戻っていれば、車内LF発信機6から受信したリクエスト信号Srqに応答する形でID信号Sidを車両1に返信する。照合ECU4は、車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信した後にキー機能付き携帯電話3から受け付けたID信号SidのIDコードCidが車両1のものと一致すれば、車内照合が成立したと認識してエンジン始動を許可する。
また、他の解除方式としては、例えば図10に示すように、予めキー所持者に通知しておいた数桁の数値(英字等も含む)を入力させる暗記式がある。解除方式が暗記式の場合、この解除操作入力画面47には、キー所持者がキー機能付き携帯電話3の操作ボタン44を操作して実際に入力した数値が表示される数値入力欄47aがある。端末制御部15は、数値入力欄47aにおける入力数値が、予め通知しておいた数値群と一致することを確認すると、キー所持者は非飲酒者であると認識し、飲酒時車両動作制限システム33を解除状態にすべく通信制御部18にロック状態解除要求Skrを出力する。
更に、他の解除方式としては、例えば図11に示すように、所定時間内にパズル(ゲーム等も含む)を解かせるパズル式がある。解除方式がパズル式の場合、この解除操作入力画面48には、複数のパズル部品48aが表示されている。キー所持者は、このパズル部品48aをキー機能付き携帯電話3の操作ボタン44を操作することで動かして、パズルを好適な位置や向きにしてパズルを解いていく。端末制御部15は、解除操作入力画面48においてキー所持者が所定時間内にパズルを解いたことを確認すると、キー所持者は非飲酒者であると認識し、飲酒時車両動作制限システム33を解除状態にすべく通信制御部18にロック状態解除要求Skrを出力する。
エンジン始動禁止状態の解除がキー機能付き携帯電話3のボタン群操作を伴う方式、即ち数値入力式、暗記式、パズル式等のボタン操作入力式の場合、この時の解除はハンズフリー通信の確立を条件としてもよい。ところで、車内LF発信機6は運転者が車内に乗車する際にドアを開閉操作してから定期的にリクエスト信号Srqを発信する動作に移り、また車外LF発信機5は駐車時において定期的にリクエスト信号Srqを発信する動作を行っている。よって、キー機能付き携帯電話3で解除入力操作が正常に行われた際、この時にキー機能付き携帯電話3が車内照合(車外照合)の通信エリアE2(E1)内に位置して車内LF発信機6(車外LF発信機5)が発信するリクエスト信号Srqを受信できれば、この時の照合成立も解除条件に加えてエンジン始動禁止状態を解除する。
この場合、例えばリクエスト信号Srqの届かない飲食店34内で、飲酒してない感覚が正常の通常者(非飲酒者)が、キー機能付き携帯電話3で解除操作を行って、数値入力、暗記、パズル等の諸イベントをクリアしたとしても、このクリア操作を行った時が飲食店34内であればキー機能付き携帯電話3が車両1からリクエスト信号Srqを受信する状況下にはないので、この時はエンジン始動禁止状態が解除されない。このため、酔っていない正常者によって不正にエンジン始動禁止状態が解除される状況が生じ難くなり、飲酒運転防止に一層効果が高くなる。
また、キー機能付き携帯電話3の車内照合ID信号発信ロック状態の解除は、図12に示すように、飲食店34内に設置された発信ロック解除専用の解除装置49を用いて行ってもよい。この解除装置49は、自身の信号発信開始ボタン49aが押し操作されると、キー機能付き携帯電話3の車内照合ID信号発信ロック状態の解除を求めるLF帯のロック状態解除要求信号Sotを、所定時間の間においてLF帯の信号により狭域発信する。キー機能付き携帯電話3は、解除装置49から発信されたロック状態解除要求信号SotをLF受信部19で受信すると、車内照合ID信号発信ロック状態を解除し、飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動禁止状態を解除する。
飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動禁止状態の解除は、図13に示すように、駐車場38等に設置したアルコール検知器50を用いた呼気計測式でもよい。この場合、駐車場38等の屋外の各箇所には、実際に息を吹き込んでその呼気内のアルコール量を計測するアルコール検知器50が設置されている。アルコール検知器50には、被検知者(キー所持者)が実際に呼気を吹きかける箇所として働く検知部51と、検知対象者から取り込んだ呼気内のアルコール量を実際に計測するアルコール計測部52と、アルコール計測部52により算出されたアルコール量のデータを計測情報として狭域のLF帯の信号で発信可能なLF発信部53とが設けられている。
飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動禁止状態を解除する際、キー所持者はアルコール検知器50を計測開始操作した後にその検知部51に息を吹きかける動作を行う。アルコール計測部52は、その時に取得した呼気からアルコール量を算出し、呼気内にアルコールが含まれていなければロック状態解除要求信号SotをLF発信部53から所定時間の間において狭域発信させる。キー機能付き携帯電話3は、アルコール検知器50から発信されたロック状態解除要求信号SotをLF受信部19で受信すると、自身の動作状態が車内照合ID信号発信ロック状態であれば、このロック状態を解除して元の通常状態に復帰する。これにより、飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動禁止状態が解除され、キー機能付き携帯電話3による自由なエンジン始動操作が可能となる。
更に、飲酒時車両動作制限システム33は、該システムがエンジン始動禁止状態となった際、キー機能付き携帯電話3で解除操作が行われるまでエンジン始動禁止状態が継続される禁止状態継続式に限定されない。例えば、飲酒時車両動作制限システム33は、図14に示すように、該システムがエンジン始動禁止状態となってからの経過時間を計時し、この経過時間が設定値以上となると、エンジン始動禁止状態が自動で解除されるタイムアップ式でもよい。飲酒時車両動作制限システム33がタイムアップ式の場合においては、車両照合時ID信号発信ロック状態となってからの経過時間を通信制御部18がカウンタやタイマ等で計時し、この時の経過時間が所定値以上となると車内照合時ID信号発信ロック状態を解除して、飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動状態を解除する。
また、飲酒時車両動作制限システム33がタイムアップ式の場合、エンジン始動禁止状態がタイムアップするまでの残り時間を、車内のセンタークラスター等に設置されたディスプレイ54に表示する残り時間表示機能を飲酒時車両動作制限システム33に追加してもよい。この場合、シフトレバーがパーキング位置に位置している際に運転者がブレーキペダルを踏み込み操作しつつエンジンスタートスイッチ26が押し操作されると、照合ECU4は車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信して車内照合の成立確認を行うが、この時のキー機能付き携帯電話3は車内LF発信機6から発信されたリクエスト信号Srqを受信すると、IDコードCidは返信しないものの、エンジン始動禁止状態がタイムアップするまでの残り時間に関する残り時間情報Stmを、RF発信部20からRF帯の信号で車両1に向けて発信する。
照合ECU4は、車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信した際に残り時間情報StmをRF受信機7で受信すると、この残り時間情報Stmを解読してエンジン始動禁止状態が解除されるまでの残り時間を確認し、その残り時間データを車内LAN12を通じて画面制御ECU55(図1参照)に出力する。画面制御ECU55は、照合ECU4から残り時間データを入力すると、このデータをディスプレイ54に画面表示して、飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動禁止状態がタイムアップするまでの残り時間をディスプレイ54に数値表示する。これにより、エンジン始動禁止状態が解除状態になるまでの時間を運転者に通知することが可能となり、いつになればエンジン始動禁止状態が解除されるのかが分からない不便さを解消することが可能となる。
また、キー機能付き携帯電話3の車内照合時ID信号発信ロック状態の解除は、キー機能付き携帯電話3側で行うのではなく、これを車両1側で行ってもよい。その一例としては、例えば図15に示すように車両1の車外ドアハンドルノブ8やロックボタン10が、決められた手順通りに操作されたか否かを条件としてもよい。例えば、ロックボタン10が長押しされると、飲酒時車両動作制限システム33が動作制限の解除操作入力状態に入り、その状態でドアハンドルノブ8の引き込み操作と、ロックボタン10の押し操作とが、予め決められた順序で行われたことを確認すると、照合ECU4は飲酒時車両動作制限システム33のエンジン始動禁止状態を解除してもよいと認識する。解除許可認識をした照合ECU4は、その旨を通知するロック状態解除要求信号Sotと、予め車両1に登録されたIDコードCidとを含んだ制限状態解除要求信号SzzをLF発信機5,6からLF帯の信号で発信させる。
キー機能付き携帯電話3は、制限状態解除要求信号SzzをLF受信部19で受信すると、この制限状態解除要求信号Szz内のデータを解読する。このとき、キー機能付き携帯電話3は、受信LF信号にロック状態解除要求信号Sotが含まれていることを認識すると、車両1から飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態の解除要求が来ていると認識し、続く信号Szz内のIDコードCidと、自身に登録されたIDコードCidとを照らし合わせる。そして、キー機能付き携帯電話3は、IDコードCidの照合が成立すれば、正しい制限状態解除要求信号Szzを受け付けたと判断し、自身の車内照合時ID信号発信ロック状態を解除する。
なお、キー機能付き携帯電話3の車内照合時ID信号発信ロック状態を車両1側で解除する場合、この時に車両1側で必要となる操作は、車外ドアハンドルノブ8やロックボタン10の操作であることに限定されない。即ち、車両1には、これら操作部位以外に、車載機器やアクセサリ等を操作する際に用いる様々な操作スイッチ(操作ボタン)が設置されていることから、解除の際に操作する操作部位は種々のものを用いることが可能であることは言うまでもない。また、この解除方式を採用した場合、例えば車内の運転席近傍等に解除専用スイッチを用意してもよい。
また、キー機能付き携帯電話3の車内照合時ID信号発信ロック状態を車両1側で解除する場合、キー機能付き携帯電話3側で用いたキー所持者に所定ボタン操作入力を促す方式を応用してもよい。即ち、車内の一操作ボタンが押し操作されると、車内のディスプレイ54に図9〜11に示すような操作入力画面46〜48が立ち上がり、操作入力画面46〜48で与えられる諸条件を、車内の各種操作ボタンを操作してクリアしていく。照合ECU4は、操作入力画面46〜48がクリアされた事を確認すると、その旨を通知する制限状態解除要求信号SzzをLF発信機5,6からLF帯の信号で発信させ、キー機能付き携帯電話3の車内照合時ID信号発信ロック状態を解除する。
更に、ロック状態解除要求信号Sotをキー機能付き携帯電話3に登録する方式は、これをキー機能付き携帯電話3に直接登録するものに限らず、例えば図16に示すように、飲酒者が店外に出る前に先駆けてこの種の登録動作を開始することを想定して、車両1を経由するものでもよい。この場合の一例としては、飲食店34の屋外に、上述のロック状態解除要求信号Sotと車両1に登録されたIDコードCidとを含んだ解除通知信号Sobを駐車場38にRF帯の信号で発信可能な店外解除装置56を取り付けておく。そして、飲食店34側は来客の車両1のIDコードCidを予め取得しておき、帰り際の精算時等に運転者が飲酒者でないと従業員が判断した際に、その非飲酒者の車両1のIDコードCidを含む解除通知信号Sobを店外解除装置56から駐車場38に発信する。
車両1は、解除通知信号SobをRF受信機7で受信すると、この解除通知信号Sob内のデータを解読する。このとき、車両1は、受信RF信号にロック状態解除要求信号Sotが含まれていることを認識すると、飲食店34から飲酒時車両動作制限システム33の解除要求が来ていると認識し、続く信号Sob内のIDコードCidと、自身に登録されたIDコードCidとを照らし合わせる。車両1は、IDコードCidの照合が成立すればロック状態解除許可状態となって、制限状態解除要求信号SzzをLF発信機5,6からLF帯の信号で発信させる。即ち、駐車場38に存在する複数車両の中の特定の一台が、飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態の解除が許可されたロック状態解除許可状態となり、車両1の対応キーに制限状態の解除を呼びかける。
キー所持者が店外に出てキー機能付き携帯電話3が車両1からの制限状態解除要求信号SzzをLF受信部19で受信すると、キー機能付き携帯電話3はこの制限状態解除要求信号Szz内のデータを解読する。キー機能付き携帯電話3は、受信LF信号にロック状態解除要求信号Sotが含まれていることを認識すると、車両1から飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態の解除要求が来ていると認識し、続く信号Szz内のIDコードCidのID照合を行う。そして、キー機能付き携帯電話3は、このID照合が成立すれば、車両1がロック解除許可状態になっていると認識し、自身の車内照合時ID信号発信ロック状態を解除する。なお、この具体例においては、飲酒有無判定は従業員の確認により行うことに限らず、アルコール検知器を用いて実測する例も可能であることは言うまでもない。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)飲食店入店情報SddをLF帯の信号で発信可能なLF発信装置35を飲食店34に設置し、キー所持者が飲食店34に入店した際にキー機能付き携帯電話3が飲食店入店情報Sddを受信するか否かを見ることによって運転者の飲酒有無を間接的に判定し、飲酒有りと判定した際にキー機能付き携帯電話3のID信号発信にロックをかけてエンジン始動を禁止する。このため、運転者が飲酒者の場合にはエンジン24を始動することができないので、飲酒運転を防止することができる。また、運転者の飲酒有無はキー機能付き携帯電話3が飲食店入店情報Sddを受信するか否かという間接的な見方により判定することから、運転者の飲酒有無を判定するに際して例えば大掛かりな装置であるアルコール検知器を車両1に取り付ける必要がなくなり、飲酒時車両動作制限システム33のシステム規模をできるだけ小さいものとすることができる。更に、車両動作を使用制限を加えるに際しては、キー側で使用制限を行うことから、車両1にこの種の機能部品を幾つも搭載する必要はない。よって、車両1に種々の部品追加を行う必要がないことから、飲酒時車両動作制限システム33を車両1に搭載する場合であっても、今まで使用していた車両1に大きな変更を加える必要もない。
(2)LF発信装置35から発信された飲食店入店情報Sddをキー機能付き携帯電話3が受信した際、これを以て飲酒有りと判定して車両動作に制限を加える場合、キー機能付き携帯電話3への飲食店入店情報Sddの登録は、キー所持者が飲食店34のドアを開けて店内に入店するという飲酒動作の一過程に連動して行われる。このため、キー所持者が飲食店34に入店した際に従業員がわざわざ飲食店入店情報Sddをキー機能付き携帯電話3に登録する作業を行わずに済むことから、情報登録の手間を省くことができる。なお、この事はキー機能付き携帯電話3で決済を行う時に取得する決済通知Smnを用いて運転者の飲酒有無判定を行う場合も同様に言える。
(3)LF発信装置35から発信された飲食店入店情報Sddをキー機能付き携帯電話3が受信した際、これを以て飲酒有りと判定して車両動作に制限を加える場合、キー機能付き携帯電話3が飲食店入店情報Sddを受信したか否かを見るという簡単な方式で運転者の飲酒有無を判定することができる。
(4)キー機能付き携帯電話3で決済を済ませる場合にキー機能付き携帯電話3が取得する決済通知Smnを用いてキー所持者の飲酒有無を判定する場合、飲酒した際にはその決済項目の中に酒類が含まれていることから、決済通知Smnを用いて飲酒有無を判定すればキー所持者が飲酒したか否かをより正確に判定することができる。
(5)飲食店入店情報Sddの発信を選択操作可能な発信操作装置39をLF発信装置35に設けた場合、運転者が飲酒者の際には発信操作装置39を信号発信操作してLF発信装置35から飲食店入店情報Sddを発信させることにより、キー機能付き携帯電話3に飲食店入店情報Sddを登録して車両動作に制限を加え、運転者が非飲酒者の際には発信操作装置39を信号発信操作せずにLF発信装置35から飲食店入店情報Sddを発信させないようにして、キー機能付き携帯電話3に飲食店入店情報Sddを登録せずに車両動作に制限を加えない動作がとられる。このため、非飲酒者のキー機能付き携帯電話3に飲食店入店情報Sddを登録する状況が生じなくなり、非飲酒者の車両1にまで車両動作に制限を加えてしまう状況を生じなくすることができる。
(6)キー機能付き携帯電話3のID信号発信にロックをかけることで車両動作に制限をかける場合、キー機能付き携帯電話3はID信号Sidの発信ができなくなるもの、他の機能は通常通りの動作状態をとる。このため、運転者が飲酒者の場合にキー機能付き携帯電話3のID信号発信にロックをかけてエンジン始動を禁止する動作制限をとったとしても、キー機能付き携帯電話3が持つID信号発信以外の他の機能は続けて使用することができる。
(7)キー機能付き携帯電話3がID信号Sidを発信する際に、エンジン始動に制限を加える旨を通知するエンジン始動制限要求SegをIDコードCidとともに車両1に返信することで車両動作に制限をかける場合、ID信号Sidにこの種の制限要求を付加するという簡単な処理によって車両1に動作制限をかけることができる。
(8)キー機能付き携帯電話3が車両1との間でID照合を行う際に偽コードを車両1に返信することで車両動作に制限を加える場合、例えばIDコードCidにエンジン始動制限要求Segを乗せて車両動作に制限を加える方式を用いるとその要求データ分だけ発信データ量が増えることになるが、本例の場合は偽コード分のデータだけで済むので、キー機能付き携帯電話3から車両1に送る発信データ量が少なく済む。
(9)車両動作に制限を加えるに際してこれをキー機能付き携帯電話3の電源シャットダウンで行う場合、運転者が飲酒者であると判定された状況下においては携帯電話3が全く動かない状態となる。よって、運転者が飲酒者と判定された状況下では、キー機能付き携帯電話3を用いてどの車両操作も行うことができないので、飲酒運転をより確実に防止することができる。
(10)飲酒時車両動作制限システム33がタイムアップ式の場合、車両動作に制限がかけられてから一定時間が経過すれば、車両1が元の通常状態に自動で復帰する。このため、飲酒時車両動作制限システム33を車両動作制限状態から元の通常状態に戻す際に、特別な解除操作が不要となるので、この観点から効果が高い。
(11)運転者が飲酒者であると取り扱われる際は、車両動作制限としてエンジン始動が禁止されるので、この場合はエンジン始動そのものを許可しないことから、飲酒者によるエンジン始動をより確実に禁止することができる。
(12)ハンズフリーシステム2で車両1及びキー機能付き携帯電話3間で無線によりID照合を行う時に使用する照合通信系と、LF発信装置35から飲食店入店情報Sddを無線通信でキー機能付き携帯電話3に登録する際に使用する制限通信系とは、同じLF帯の通信系が共用されている。このため、各々の通信系で個別の通信部品を用意する必要がないので、通信系に要する部品点数を少なく抑えることができる。
(13)飲酒時車両動作制限システム33の解除機能が数値入力式、暗記式、パズル式のボタン操作入力式の場合、飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態を解除する際に、わざわざ飲食店34に出向いて非飲酒の通知をもらう必要がないので、この観点からは利便性が高い。また、飲酒時車両動作制限システム33が例えば仮に悪戯に車両動作制限状態とされたとしても、その都度、キー機能付き携帯電話3を操作することで制限状態を解除できるので、この種の悪戯があっても解除に不便さを感じ難い。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ 電子キーは、携帯電話に電子キー機能を搭載したキー機能付き携帯電話3に限らず、例えばキー機能のみを持つとともに車両1と自動でID照合を行う携帯機や、或いはボタン操作が行われた際に施錠要求や解錠要求がIDコードCidとともに車両1に向けて発信されるワイヤレスキーでもよい。
・ キー機能付き携帯電話3に使用制限を加えて飲酒時車両動作制限システム33を車両動作制限状態にする場合、この時にキー機能付き携帯電話3に加える使用制限は、ID照合が成立しなければどのような方式を用いてもよい。
・ 飲酒時車両動作制限システム33が車両1に使用制限を加える車両動作は、必ずしもエンジン始動に限らず、例えばドアロック施解錠を制限して飲酒者を車内に入れなくする方式でもよい。即ち、飲酒者が車両を運転できない状態となるのであれば、種々の方式を利用してもよい。
・ LF発信装置35は、飲食店入店情報Sddを常時発信することに限らず、例えば飲食店34のドア付近に来客の通過を検知するセンサを設け、このセンサで客の入店を検知した時に飲食店入店情報Sddを数回発信する方式でもよい。
・ 飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態の解除は、運転者が非飲酒者ではないことを証明可能であれば、種々の方式を利用してもよい。
・ 飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態を解除するに際して、キー機能付き携帯電話3での正確な解除操作入力(数値入力式、暗記式、パズル式等のボタン操作入力式での正確なボタン入力)と、車両1及び携帯電話3間のID照合成立との2条件とした場合、キー機能付き携帯電話3と車両1との間でID照合(例えば車外照合)が成立している時にのみ、キー機能付き携帯電話3での解除アプリケーションの起動を許可してもよい。
・ LF発信装置35の設置場所は、必ずしも飲食店34に限定されない。例えば、酒屋や酒自動販売機等の飲酒動作を行う可能性のある場所にLF発信装置35を設置してもよく、酒の購入に伴って車両動作が制限状態になるものでもよい。
・ キー照合時に使用する照合通信系や、飲酒時車両動作制限システム33を無線通信により車両動作制限状態にする際に使用する制限通信系や、飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態を無線通信により解除する際に使用する解除通信系は、必ずしも同一の通信系を使用することに限定されず、例えばこれら通信系が別々に設けられるものでもよい。また、これら通信系で使用する通信方式は、種々の通信方式(周波数帯、変調方式)が利用可能であることは言うまでもない。
・ 飲酒時車両動作制限システム33を車両動作制限状態にする際に使用する制限通信系や、飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態を解除する際に使用する解除通信系は、必ずしも無線通信であることに限定されない。例えば、キー機能付き携帯電話3の通信先となる通信機器に接続コネクタを設け、そのコネクタに携帯電話3をセットすることで有線通信によりデータ通信を行う方式を採用してもよい。
・ 飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態を解除する時に必要な条件は、必ずしも1つに限らず、例えば図9〜11に示した数値入力式、暗記式及びパズル式の3つが全てクリアできた時にのみ解除が許可されるように、複数の解除条件を組み合わせてもよい。
・ 飲酒時車両動作制限システム33の車両動作制限状態の解除方式に、キー機能付き携帯電話3での正確な解除操作入力を求めるボタン操作入力式を用いた場合、この時の制限時間は適宜変更可能であって、例えば年齢、性別、個人差によって変更可能である。また、この種の解除方式を用いた場合、携帯端末が携帯機やワイヤレスキーの場合、携帯端末の各種ボタン(ロックボタンやアンロックボタン)を所定順序で押すことを解除条件としてもよい。
・ キーシステムは、必ずしもキーが持つ固有コードの照合を無線通信により行う電子キーシステムに限定されず、例えばメカニカルキーを用いた機械式キーシステムでもよい。
・ 運転者が飲食店34に入店したか否かの判定は、例えば携帯電話3にGPS機能が搭載されていれば、このGPSから得られる位置情報を用いて行ってもよい。
・ 決済機能41は、専用の通信方式を用いたものに限定されず、例えばキー照合で使用したLF通信を共用してもよい。
・ 飲酒時車両動作制限システム33の搭載対象は、必ずしも乗用車に限らず、例えば二輪車等でもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1〜12のいずれかにおいて、前記飲酒判定手段は、前記飲酒情報出力手段から車両位置に関する情報として出力される前記飲酒情報としての位置情報を受け取り、当該位置情報に基づき前記車両が飲酒可の位置にいるか否かを見ることで飲酒判定を行う位置判定式である。この構成によれば、飲酒判定手段が運転者の飲酒有無を判定するに際しては、運転者の現在位置を見ることで運転者の飲酒有無判定を行う。このため、例えば運転者が居酒屋やバー等の飲食店内に入店したか否かを位置判定の結果から確認することも可能となるので、運転者の飲酒有無判定をより正確に行うことが可能となる。
(2)請求項1〜12のいずれかにおいて、前記車両のキーシステムは、キー固有のキーコードを無線で狭域発信する電子キーを用い、当該電子キーから無線で発信される前記キーコードと前記車両に登録されたキーコードとを照らし合わせることにより、キー照合を行う電子キー式である。この構成によれば、実際のキー操作を行うことなく各種車両動作を実施することが可能となるので、車両操作を行う際の利便性を向上することが可能となる。
(3)請求項1〜12のいずれかにおいて、前記キーシステムで前記キー照合を行う際に使用する照合通信系と、前記車両動作に使用制限を加える場合にこれを無線通信で行う時に使用する制限通信系と、前記車両動作制限状態を解除する場合にこれを無線通信で行う時に使用する解除通信系とは、同じ通信系が使用されている。この構成によれば、各々個別に通信部品を用意する必要がないので、通信系に要する部品点数を少なく抑えることが可能となる。
第1実施形態における飲酒時車両動作制限システムの構成を示すブロック図。 車両が形成する各種通信エリアのエリア範囲を示す平面図。 システムが車両動作制限状態になる時の各種部品の操作状態を示す説明図。 発信操作装置が取り付けられたLF発信装置の概略構成を示す模式図。 携帯電話で決済を行う際に用いる支払い端末の概略構成を示す模式図。 システムを車両動作制限状態にする際の一具体例を示す模式図。 システムを車両動作制限状態にする際の他の具体例を示す模式図。 システムを車両動作制限状態にする際の他の具体例を示す模式図。 システムの車両制限状態をキー側で解除する際に用いる一操作入力画面図 同じく車両動作制限状態をキー側で解除する際の他の操作入力画面図。 同じく車両動作制限状態をキー側で解除する際の他の操作入力画面図。 携帯電話の使用制限状態を解除する際に用いる解除装置の模式図。 アルコール検知器により車両動作制限状態を解除する際のシステム構成図。 システムの制限状態がタイムアップ式の場合のシステム構成図。 車両動作制限状態を車両側で解除する際の一具体例を示す模式図。 同じく車両動作制限状態を車両側で解除する際の他の具体例を示す模式図。
符号の説明
1…車両、2…電子キーシステム及び飲酒運転防止システムを構成するハンズフリーシステム、3…電子キーとしてのキー機能付き携帯電話、18…飲酒判定手段及び制限手段を構成する通信制御部、24…エンジン、31…電子キーシステムを構成するイモビライザーシステム、33…飲酒運転防止システムを構成する飲酒時車両動作制限システム、35…飲酒情報出力手段を構成するLF発信装置、39…選択手段を構成する発信操作装置、41…決済機能、42…飲酒情報出力手段を構成する支払い端末、43…選択手段を構成する決定操作装置、Cid…キーコードとしてのIDコード、Sdd…飲酒情報及び飲酒通知を構成する飲食店入店通知、Smn…飲酒情報及び決済情報を構成する決済情報、Dpr…飲酒判定手段及び制限手段を構成するプログラム、Seg…車両動作制限要求としてのエンジン始動制限要求。

Claims (12)

  1. キー固有のキーコードを無線で狭域発信する電子キーを用い、当該電子キーから発信される前記キーコードと車両に登録されたキーコードとを照らし合わせることによりキー照合を行い、当該キー照合の成立を条件に各種車両動作を許可する電子キーシステムを持つ該車両に使用される飲酒運転防止システムにおいて、
    飲酒可の位置に設けられ、当該位置に少なくとも立ち寄ったことを通知する飲酒情報を前記電子キーに無線出力する飲酒情報出力手段と、
    前記電子キーに設けられ、前記飲酒情報出力手段から前記飲酒情報を取得し、運転者が飲酒者か否かの判定を、前記飲酒情報を用いて間接的に判定する飲酒判定手段と、
    前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した際に、前記電子キーに使用制限を加えることにより当システムをキー側で車両動作制限状態にして、前記車両動作に制限を加える制限手段と
    を備えたことを特徴とする飲酒運転防止システム。
  2. 前記飲酒情報出力手段は、前記飲酒可の位置において、前記飲酒情報を定期的に無線送信することを特徴とする請求項1に記載の飲酒運転防止システム。
  3. 前記飲酒判定手段は、前記飲酒情報出力手段から飲酒有無の通知として出力される前記飲酒情報としての飲酒通知を受け取ったか否かを見ることにより飲酒判定を行う通知式であることを特徴とする請求項1に記載の飲酒運転防止システム。
  4. 前記飲酒判定手段は、前記電子キーに決済機能が付加されている場合、決済時において前記電子キーの通信相手として働く前記飲酒情報出力手段から出力される前記飲酒情報としての決済情報を受け取り、当該決済情報の内容から前記運転者が飲酒者であるか否かを見ることで飲酒判定を行う決済式であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  5. 前記飲酒情報出力手段から前記飲酒情報を発信させるか否かを選択的に決定可能な選択手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  6. 前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーを起動させてはいるものの、前記電子キーが前記車両からキーコード発信の要求を受け付けても当該キーコードを前記車両に向けて返信しない状態を当該電子キーにとらせることによって、前記車両動作に制限を加えることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  7. 前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーが前記車両からキーコード発信の要求を受け付けた際には、前記車両動作を制限する旨の通知である車両動作制限要求を前記キーコードに付加して該キーコードを前記車両に向けて返信する動作を当該電子キーにとらせることによって、前記車両動作に制限を加えることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  8. 前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーが前記車両からキーコード発信の要求を受け付けた際には、正確なキーコードではなく偽コードを前記車両に向けて返信する動作を当該電子キーにとらせることによって、前記車両動作に制限を加えることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  9. 前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記電子キーの電源を強制的に遮断することによって、前記車両動作に制限を加えることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  10. 前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記車両動作に制限を加える方式で前記キーコードを出力することを一定時間の間において行うことにより、当システムを該一定時間の間において車両制限状態にすることを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  11. 前記電子キーシステムは、エンジン始動時に必要なキー照合として車内において前記電子キーと前記車両との間でエンジン始動系キー照合を行い、当該エンジン始動系キー照合が成立していれば前記車両の自由なエンジン始動を許可し、
    前記制限手段は、前記飲酒判定手段が前記運転者を飲酒者と判定した場合、前記エンジン始動系キー照合時において前記キーコードを前記車両動作に制限を加える方式で出力することにより、前記エンジンの始動を制限することを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
  12. 前記電子キーシステムで前記キー照合を行う際に使用する照合通信系と、前記車両動作制限状態を制限する場合にこれを無線通信で行う時に使用する制限通信系とは、同じ通信系が使用されていることを特徴とする請求項1〜11のうちいずれか一項に記載の飲酒運転防止システム。
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