JP5109144B2 - 溶剤およびその生産方法ならびに鋼生産に関する方法 - Google Patents

溶剤およびその生産方法ならびに鋼生産に関する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5109144B2
JP5109144B2 JP2007507275A JP2007507275A JP5109144B2 JP 5109144 B2 JP5109144 B2 JP 5109144B2 JP 2007507275 A JP2007507275 A JP 2007507275A JP 2007507275 A JP2007507275 A JP 2007507275A JP 5109144 B2 JP5109144 B2 JP 5109144B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
steel
hydroxide sludge
production
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007507275A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007532773A (ja
Inventor
スベン−エリック ラナー、
イエ グオズフ、
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Outokumpu Oyj
Original Assignee
Outokumpu Oyj
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Outokumpu Oyj filed Critical Outokumpu Oyj
Publication of JP2007532773A publication Critical patent/JP2007532773A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5109144B2 publication Critical patent/JP5109144B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B1/00Preliminary treatment of ores or scrap
    • C22B1/14Agglomerating; Briquetting; Binding; Granulating
    • C22B1/16Sintering; Agglomerating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C7/00Treating molten ferrous alloys, e.g. steel, not covered by groups C21C1/00 - C21C5/00
    • C21C7/04Removing impurities by adding a treating agent
    • C21C7/068Decarburising
    • C21C7/0685Decarburising of stainless steel
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C7/00Treating molten ferrous alloys, e.g. steel, not covered by groups C21C1/00 - C21C5/00
    • C21C7/04Removing impurities by adding a treating agent
    • C21C7/076Use of slags or fluxes as treating agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
    • C23G1/00Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
    • C23G1/36Regeneration of waste pickling liquors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

本発明は、鋼生産において溶剤として使用可能な生成物の生産方法に関するものである。また、本発明は、鋼生産、好ましくはステンレス鋼生産に関する方法に関するものであり、溶鋼の生産、および当該溶鋼の上部にスラグが加えられる溶鋼の脱炭を含む。さらに、本発明は、本発明にしたがって生産される生成物にも関するものである。
従来技術
鋼、とくにステンレス鋼の生産は、焼なましおよび酸洗い工程を含む。焼なましは、鋼の顕微鏡組織の再結晶化およびそれの延性化を目的とする熱処理操作である。焼なまし中に、鋼表面に酸化層が形成され、酸化層の直下にクロム空乏層が形成される。これら2層とも酸洗いによって除去される。
酸洗いは、焼なましされた鋼製品を酸、ほとんどの場合異なった酸の混合物で処理することを意味し、それによって表面の好ましくない金属析出物が取り除かれる。硝酸HNO3とフッ化水素酸HFの混合物は、ステンレス鋼の酸洗いに最も有効である。溶解した金属は、工程中から除去する必要のある金属錯体および沈殿物を形成する。とくに、フッ化物を含む硝酸(HNO3)とフッ化水素酸(HF)の混合物などの混酸を含有した酸洗い廃液の処理は困難である。また、ステンレス鋼製品中のたとえば、鉄、クロム、および酸化ニッケルの含有量が処理上の課題を構成する。
酸洗い処理後、鋼製品は水洗浄され、それによって酸性洗浄水が生成される。酸性洗浄水と同様に、金属錯体および沈殿物の形の溶解金属も、深刻な環境影響を及ぼす廃棄物を構成し、それらは深刻な環境被害を避けるために特別な処理を施す必要がある。他の装置産業と同様、鋼産業においても廃棄物を回収して閉サイクル化する努力が行われている。
酸洗い廃液中の遊離酸(HNO3およびHF)の再生を試みる数種類の異なった方法が知られている。このための1つの技術は、本出願人が長期間にわたって使用し、一般にSAR(Scanacon酸遅延)と呼ばれている酸遅延工程である。SAR設備が作動すると、酸洗い槽中の金属濃度を安定した低レベルに維持し、SAR設備は、1つの機械工程ステップと1つの化学工程ステップから構成される。機械ステップでは、酸と金属スラッジ(金属酸化物、金属フッ化物)が固相で分離される。化学ステップでは、酸と溶解金属イオンを樹脂床の助力により分離する。SAR設備からは、低金属含有量の濃縮された遊離酸が酸洗い槽に戻される。さらに多くの遊離硝酸を回収するためには、膜技術によって酸中のアニオンとカチオンを分離する電気透析ステップが利用可能である。イオンの分離は直流電源によって加速される。分離された金属イオンは、弱遊離酸、およびスラッジとともに破壊のため中和設備にポンプ輸送される。
別の技術は、Pyromar工程と呼ばれ、フッ化水素酸、硝酸および金属を回収するため、金属フッ化物錯体の熱分解を利用する。噴霧カ焼によって酸洗い廃液が気相に変換され、その後、酸洗い廃液は1台または複数の吸収カラムにより再利用可能な酸に変換される。金属は、金属酸化物を形成し、溶解工場で再使用する前に還元する必要がある。しかし、工程にはいくつかの欠点が存在する。噴霧カ焼により大量の亜硝酸ガス(NOx)が生成され、これらのガスはたとえば選択的触媒除去制御(SCR)によって破壊する必要がある。NOXの生成によって、大量(約30〜40%)の硝酸が消失し、回収されたフッ化水素酸と硝酸との量の不均衡を生じる。さらに別の欠点は、金属酸化物がダスト状で、低密度(0.5 g/cm3)であり、大量のフッ化物(1%超)を含有しているために酸化物生成物を金属形態に還元することが困難なことである。
さらに別の技術は、OPAR(Outokumpu酸洗い酸回収法)と呼ばれ、その技術においては、硫酸を用いて、硫酸と反応して金属硫酸塩を生成することにより酸洗い廃液中の金属フッ化物錯体を分解する。このようにして回収されたHNO3とHFの混酸は、蒸発および凝縮によって分離される。凝縮液は酸洗い槽に再循環され、工程中で生成された金属硫酸塩は熱処理され、フィルタプレスにかけられ、最後に水酸化カルシウムおよび溶解工場の使用済みスラグによって中和される。工程は非常に費用がかさみ、また中和工程によって4〜5倍の容積増加となり、その結果、投棄する必要のある大量の金属硫酸カルシウムスラッジおよび金属水酸化物スラッジを生ずる。今日においては金属酸化物および硫酸のリサイクル技術は存在しない。
中和設備において、酸洗い廃液は水酸化カルシウムCa(OH)2で中和され、そのため、さまざまな金属水酸化物Me(OH)X、フッ化カルシウムCaF2、および硫酸カルシウムCaSO4からなるスラッジが生じる。今日、そのようなスラッジは投棄されている。雨天の場合は、いくつかの金属が埋立地から浸出する恐れがあり、それは浸出水を処理して中和設備に戻す必要があることを意味している。
最近、環境上のより激しい要求が、とりわけ埋立地設計に対するより強い要求につながっており、それが非常なコストアップを生じている。さらに、埋立地税が将来導入される可能性がある。そのため、投棄するスラッジ量の抑制可能性を考慮した研究が開始されている。
本出願人によるスウェーデン特許第SE519776号において、酸洗いステップからの金属含有水酸化物スラッジの再利用方法が開示されている。水酸化物スラッジは、周期律表グループ14内の物質を含有する混合材と混合され、硬化あるいは重合による凝固が可能となり、それによって水分含有量が15%未満まで低下する。凝固した混合物は、アーク炉での鋼生産に関し、溶鋼に再循環させることが可能である。この方法により、金属、金属酸化物、および金属水酸化物を含む粉末状あるいは微細に分散した残留生成物も鋼生産に再循環させることが可能となる。生成物中の金属が溶鋼中に入り込み、炭素が二酸化炭素として分離し、水が水蒸気(少量)として分離し、そしてケイ素、酸化物、フッ化物等がスラグに入り込むことも示されている。この方法の欠点は、フッ化物がアーク炉内面被覆材を浸食すること、アーク炉の処理時間を増大させる水分を放逐する必要があることである。
DE3634106により、フッ化物含有成分などの金属塩を含む酸洗い剤蒸留残渣を、鋼生産用造滓剤の製造に用いることが知られている。また、造滓剤の製造方法も記載されており、その方法は、硝酸およびフッ化水素酸の遊離酸を放逐し、金属フッ化物を湿潤スラッジとして結晶化させるための酸洗い液の蒸留を含む。その後、スラッジは、余分な水分および酸を除去するためにろ過され、脱水されたスラッジは生石灰CaOと混合される。この混合物は、造滓剤として溶鋼に付加可能である。この造滓剤は比較的多孔質であり、そのため取り扱いが困難である。また、どんな残留水分でも水蒸気爆発を引き起こす恐れがあり、ガス状成分は、製鋼所のガス洗浄設備に負荷をかけるNOX放出物を増大させる。この方法のその他の欠点として、蒸留工程が高価であること、硝酸の再循環が困難であることがあげられる。硝酸の約40%が、放逐される水蒸気とともに放出され、この硝酸はガス洗浄設備のSCRによって破壊しなければならない。
発明の簡単な説明
本発明は、鋼、好ましくはステンレス鋼の酸洗いステップからの使用済み金属汚染酸洗い剤の中和において形成される水酸化物スラッジの処理に関する。従来は、水酸化物スラッジの金属の回収に焦点を当てていたのに替えて、フッ化カルシウムの含有量に焦点を当て、このフッ化カルシウムを負荷ではなく資源と考えるという、議論を呼ぶ発想が、本発明の基礎をなしている。本出願人は、フッ化カルシウムを溶剤として、天然ホタル石(通常フラックスと呼ばれる)の代替品として利用するため、水酸化物スラッジのフッ化カルシウムの処理を可能にする方法の発見に努めてきた。これは、鋼、好ましくはステンレス鋼の生産に使用可能な溶剤の製造方法において、当該溶剤の生産の原材料として鋼の酸洗いステップからの金属汚染された酸洗い液の中和により発生する水酸化物スラッジを使用し、当該水酸化物スラッジが少なくとも一つのフッ化物含有化合物を含み、かつ当該水酸化物スラッジをか焼することを特徴とする方法によって達成される。また、本発明は、鋼生産、好ましくはステンレス鋼生産に関する方法を提供し、この方法は、溶鋼の生産および溶鋼の脱炭を含み、それによって、当該溶鋼の上部にスラグを形成し、本発明による生成物が当該スラグに加えられることを特徴とする。
本発明により、下記利点のうちの一つまたは複数を達成することも可能である。
・水酸化物スラッジを、本質的に工程上の不利益なしに、鋼生産に再循環できる。
・水酸化物スラッジを、本質的に作業者の健康に有害なものなしに、鋼生産に再循環できる。
・水酸化物スラッジ中の金属が回収できる。
・水酸化物スラッジを、生産される鋼の特性を本質的に損なうことなく、天然ホタル石と置き換えることができる。
・すでに投棄され、金属汚染された酸性酸洗い液に由来する水酸化物スラッジを処理可能である。
・水酸化物スラッジを、溶剤を構成しうる機械的に安定した生成物に加工できる。
・溶剤を、本質的に単純でコスト効率の高い方法によって生産できる。
・溶剤を、本質的に作業者の健康に有害なものなしに生産できる。
本発明は、本来ステンレス鋼の生産に関して使用するために開発されているが、炭素鋼などの他の種類の鋼の生産に関して用いることも可能である。
発明の詳細な説明
本発明のプロセスを、図1のフローシートを参照して以下に示す。本発明によって処理可能な、酸性の、金属汚染されかつ使用済みの酸洗い液は、化学的に酸性の酸洗い液1および電解酸洗い用中性酸洗い液である。そのような酸洗い廃液は、フッ化水素酸、硝酸、硫酸などの残留酸、硫酸ナトリウム等のそれらの酸の塩、および溶解金属フッ化物および金属酸化物を含む。この方法に関して、それ自体は既知の酸洗い廃液の中和2は、アルカリ、通常は石灰乳Ca(OH)2の添加により、pHが約9〜10となるまで行われるが、他のアルカリ添加物、たとえばCaCO3、NaOHも使用可能である。中和に先立って、ネオライト(neolyte)酸洗いステップ9(pH6〜6.5)からの液のクロム還元3を行ってもよい。酸洗い酸中の遊離酸の再生は、SARステップ4および電気透析ステップ5で行われる。亜硝酸ガス(NOX)の還元は、選択還元触媒(SCR)あるいは過酸化水素処理10により行われる。
中和後、中和された酸洗い液は、乾燥物質含有量が少なくとも30量%、好ましくは少なくとも50量%で80量%まで、しかし通常は70量%を超えないところまでフィルタプレス等により、適切に機械的に脱水6を施される。多少の硝酸塩 (Ca(NO3)2、pH9〜10) を含む流出水は容器に導くことが可能である。
脱水生成物は、水酸化物スラッジと呼ばれる。少なくとも酸洗い液にフッ化水素酸が用いられ、かつステンレス鋼の生産の場合においては、水酸化物スラッジは、たとえばCaF2、CaSO4、および鉄、クロム、ニッケルの水酸化物とカルシウムまたは鉄のモリブデン酸塩を含む。水酸化物スラッジは、鋼生産設備のAOD転炉8中に溶剤として加えられる前に、乾燥され、か焼あるいは焼結7されて機械的に安定な生成物となる。
水酸化物スラッジの好適な処理方法を見いだすことを目的として、溶剤となりうる生成物を得るため広範な実験を行った。
実施した実験
水酸化物スラッジの処理についての導入実験は下記を含む。
・3kgTamman炉におけるか焼および溶融(1500℃より高い)
・20kg回転炉における溶融
・小型Kanthal炉におけるか焼(1100℃)
・ベル型炉におけるか焼、500kg/回
・パイロット規模のKaldo転炉におけるか焼(6トン)、LPGバーナ助燃
・乾燥室における乾燥(200℃)
・パイロット規模の直流炉における処理(10トン、3MW)。
これらの実験のうち、電気加熱によるベル型固定炉におけるか焼実験、LPG加熱による回転式Kaldo転炉におけるか焼実験について、さらに述べる。これらの実験により、十分に焼結し、機械的に安定でほこりの立たない生成物が得られ、生成物は、その後、通常のホタル石の代わりに、あるいはホタル石とともに転炉で溶剤として、か焼スラッジの特性評価のための後続実験で使用された。
本発明の好適な実施例においては、電気加熱(ベル型)固定炉が水酸化物スラッジか焼に用いられる。以下の説明により、これにより、機械的安定性、焼結度、断片サイズ/粒径について非常に良好な特性を持つ生成物が得られることは明白であるが、実施されたパイロット実験により、Kaldo転炉もか焼に利用可能である。さらに、実施されたロータリキルンにおけるか焼実験により、安定した生成物が得られることがわかった。これらの実験については、その水酸化物スラッジの含水量が55〜60%と並外れて高かったことから、か焼中に異常な問題が発生したため、これ以上述べない。しかし、実験の一つの結論として、水酸化物スラッジの水分量とロータリキルンの回転速度が十分低ければ、細粒分級物は減らせるであろう。
電気加熱あるいはLPガスまたは油加熱の(ベル型)固定炉あるいはロータリキルンにおける水酸化物スラッジのか焼工程は、以下の通りである。
a)150〜200℃まで加熱、スラッジ中の自由水が蒸発。
b)600〜900℃まで加熱、結晶水が蒸発し、材料が完全に脱水される。
c)1000〜1200℃まで加熱、焼結して機械的に安定な生成物(ハイドロフラックス)になる。
LPガス加熱の転炉(Kaldo転炉型)における水酸化物スラッジのか焼工程は、以下の通りである。
a)150〜200℃まで加熱、水酸化物スラッジ中の自由水が蒸発。
b)600〜900℃まで加熱、化学結合水が離脱する。
c)1200〜1300℃まで加熱、水酸化物スラッジが溶融する。
d)溶融した水酸化物スラッジを炉から排出して大気温度まで冷却し、凝固中に機械的に安定した生成物(ハイドロフラックス)を形成する。
e)凝固したハイドロフラックス生成物を破砕する。
パイロット実験
か焼用に、比較的硫黄含有量の高い水酸化物スラッジ10トンと比較的硫黄含有量の低い水酸化物スラッジ2トンを使用した。硫黄含有量の高い水酸化物スラッジは、最初にチャンバ炉で200℃にて乾燥させた後、Kaldo転炉でか焼する3つの部分に分割した。部分1および部分2は、Kaldo転炉内で900℃まで加熱し、部分3は、Kaldo転炉で溶融した。硫黄含有量の低い水酸化物スラッジは2つの部分に分割され、そのうちの1つの部分である部分No. 4は、上述のようにチャンバ炉で乾燥させ、他方の部分、部分No. 5は大気温度で空気乾燥した。これら2つの硫黄含有量の低い部分はベル型炉でか焼した。
これら2種類の水酸化物スラッジの乾燥含有量85%、すなわち110℃乾燥後、か焼前における平均組成を下表に示す。
Figure 0005109144
得られたか焼水酸化物スラッジの特性および量、それぞれの部分のか焼中の温度を下表に示す。
Figure 0005109144
か焼中、炭素含有量は、炭素が二酸化炭素として離脱することにより減少した。その炭素は、中和工程で石灰に伴う炭酸カルシウムから生じる。部分No.1および部分No.2からの材料は、かたまりになっているが、強度が非常に弱く、また寸法が小さい。部分No.3からの材料は、強度および寸法が天然ホタル石に非常によく似ている。
ベル型炉におけるか焼中、このケースでも炭素含有量は少ないことが確認された。部分No.4およびNo.5からの材料は、非常に強度特性がよく、実際上、部分No.3からの溶融材料と同程度に良好であった。
部分No.1およびNo.2からの材料は、ダスチングの危険および強度の弱さから継続実験には不適当と判断した。部分No.3、No.4およびNo.5からの材料は、細粒分級物がないかまたは非常に少ない比率であり、後続実験での使用に適していると判断した。これらの材料の組成を下表に示す(量%)。
Figure 0005109144
実験中、HFあるいはSO2発生については測定を行わなかった。これらは低含有量でも刺激性を持っている。しかし、表に示す通り、部分No.3は1300℃近くの温度でCaF2を部分的に消失している。部分No.1、2、4および5についてはCaF2の消失は確認されていない。
溶解工場で通常使用される天然ホタル石は、以下のような概略組成である(量%)。
Figure 0005109144
原則として、か焼された水酸化物スラッジは、化学的に製造された人工ホタル石であるが、保持された量の金属酸化物および少量の余剰酸化カルシウムを含んでいる。以下においては、生成物をハイドロフラックスと呼ぶ。後続の実験の目的は、ハイドロフラックスの溶剤としての特性を調査することであった。二番目の目的は、金属酸化物が還元されて溶鋼中に含有されうるかどうかを調査することであった。
パイロット実験のため、ステンレス鋼種ASTM304、6トン/回の溶鋼をアーク炉で9回製造した。それぞれの溶鋼は、加熱された排出取鍋中に排出し、脱炭のため6トンのAOD転炉まで運搬した。アーク炉から伴うスラグ量は最少にした。ハイドロフラックスが内張りに影響を及ぼすかどうかを確認できるようにするため、実験前に当該AOD転炉に新しい内張りを施工した。
9回分の溶鋼は、AOD転炉で順次行われた実験活動のテスト材料となった。実験は、天然ホタル石とハイドロフラックスの混合比率を変更して行った。5回の実験においては、そのハイドロフラックスの含有硫黄分が少ないことから部分No. 4および5のハイドロフラックスを使用したが、部分NO.3からのハイドロフラックスを用いた2回の実験も実験活動に含めた。天然ホタル石だけの対照実験を2回行った。主にCr2O3であるがFe2O3およびNiOも含む金属酸化物を還元するためには、余分にFeSiを添加することが必要であることがわかった。金属還元用に必要なFeSi量はハイドロフラックス中の金属酸化物に比例する。さらに、スラグの塩基度を維持するために余分なCaOの追加が必要であり、塩基度は約1.5〜2.0であるべきである。これら余分な付加材によってスラグ量は10%まで増加する。
酸洗いにおいて、鋼種が異なればスラッジ中の金属水酸化物の量も異なる。本発明の一つの利点は、製造しようとするのと同一あるいは本質的に同じ種類の鋼の酸洗いによって発生した水酸化物スラッジを使用しなくても良い点である。それゆえ、当業者は、本発明が既存の鋼生産工程に非常に容易に組み込めることがわかるであろう。本発明によって、既に投棄された水酸化物スラッジを処理することも可能であり、それを貴重な溶剤に変換し、金属含有量を回収することができる。
パイロット実験活動の各溶鋼における混合比率を下表に示す。カッコ内の数字は、ハイドロフラックスの当該部分を示す。
Figure 0005109144
AOD工程は、以下の通りでもよい。
・排出取鍋から6トンの鋼を供給する。
・供給直後の温度測定。
・炭素含有量および鋼組成の分析のためのロリポップ(Lollipop)およびチル鋳型試験。

脱炭
・酸素吹き込み開始直後の石灰およびドロマイトの付加、指針値C=0.40%。
・石灰付加、酸素吹き込み継続、窒素ガス吹き込み、指針値C=0.15%。
・酸素および窒素ガス吹き込み継続、指針値C=0.07%、炭素含有量および温度用サンプリング。
・任意選択による冷却用スクラップの付加、炭素含有量および温度用サンプリング。

還元
・ハイドロフラックス、石灰、FeSi、溶剤(天然ホタル石)、SiMn、任意選択の冷却用スクラップの付加。攪拌用アルゴンガスの吹き込み。
・鋼、スラグ、温度のサンプリング。
・出湯。
上述の工程ステップに加えて、AOD転炉へのガス流れ(O2、N2)、AOD転炉からの排ガス流れ(CO、CO2、O2) 、異なるホッパへの材料重量の連続測定を行った。ハイドロフラックスの使用によってCr6+が追加生成されるかどうか調査するため、廃棄浄化設備のベンチュリスクラバ水槽のCr6+含有量を分析した。図2を参照。含有量はそれぞれの溶解実験後に分析した。矢印は、天然ホタル石のみを付加した対照溶解を示す。これらの測定から、天然ホタル石使用の場合と比較して、ハイドロフラックスの使用により、Cr6+の生成を増加させないことは明らかであり、それは図2に示されている。
9回の溶解実験からのスラグサンプルの分析を実施しており、それらの組成を下表に示す。
Figure 0005109144
酸化クロムの還元のための最適条件を見つけ出すためにいくつかの導入実験溶鋼が必要であったことが表から明らかである。これらの導入実験溶鋼時に余分に必要なFeSi量が明らかになった。実験溶鋼No.7および9は、硫黄を含むハイドロフラックスを用いて製造されており、これらのケースではスラグ中の硫黄含有量に若干の増加が見られた。鋼の硫黄含有量の分析結果によると、硫黄は溶鋼に再導入されておらず、それゆえ、一部の硫黄がスラグ中に入りこみ、大部分の硫黄はSO2として排ガスとともに離脱するものと想定してよい。
実施したパイロット実験から得た知見によると、ハイドロフラックスは、炭素鋼製造に関して溶剤としての使用に意外にも適している。炭素鋼の生産に関しては、ホタル石の使用は、よく知られているように、ほとんど打ち切られている。その代わり、石灰と酸化鉄が使用されている。本出願人は、それでもこのような用途にハイドロフラックスを使用する選択肢を指摘したい。そのような工程においては、スラグ中の金属酸化物を還元する必要がなく、そのため、FeSiおよびCaOの余分な付加をなくすことが可能である。ハイドロフラックス中のCaF2の目的は、このケースにおいてもスラグに流動性を与えることである。
結論として、パイロット実験により以下が明らかになった。
・水酸化物スラッジは、機械的に安定した生成物にか焼可能であり、AOD転炉中で溶剤としての使用に適している。ダスチングは観察されなかった。
・ハイドロフラックスと呼ばれる生成物は、単純でコスト効率の良い方法で製造可能である。
・ハイドロフラックスの使用は、AOD転炉における還元工程に悪影響を及ぼさない。
・ハイドロフラックスの助力によるスラグの形成は、天然ホタル石の助力によるスラグの形成と同等であり、スラグは良好な反応性を有している。
・AOD転炉内の還元スラグは、ハイドロフラックス、天然ホタル石のどちらを使用するかに依存せず、本質的に同一の特性であり、とくに低粘度、同一の外観である。
・ハイドロフラックス中の余分な金属酸化物は、FeSiの付加により、効率的に溶鋼に再導入可能である。
・ハイドロフラックスの使用によってSおよびCが溶鋼中に取り込まれることはない。
実規模実験
3セットの実規模実験を行った。
1. 第1試験活動。傾斜位置のAOD転炉に選別した、低硫黄ハイドロフラックスを付加。
2. 第2試験活動。直立位置のAOD転炉に選別した、高硫黄ハイドロフラックスを付加。
3.
第3試験活動。直立位置のAOD転炉に選別していない、高硫黄ハイドロフラックスを付加。
第1試験活動
実規模試験のために、4個の溶鋼をアーク炉で製造し、各々は、1系列のASTM304Lと呼ばれる鋼種、すなわちASTM304型低炭素含有量で、約90トンであった。「系列」は、数個の同一鋼種の溶鋼を順次製造することを意味する。1系列の1番目の溶鋼が試験用の溶鋼であり、残りは対照用の溶鋼である。鋼の初期組成の所定サンプルは、アーク炉から輸送用取鍋に取り出され、その後、スラグを除去された鋼がAOD転炉に排出され、脱炭が開始された。AOD転炉での酸素およびアルゴンによる脱炭後、還元が開始された。
必要なCaF2の約40%に相当するハイドロフラックスが、冷却スクラップ用に通常使用されるボックスから付加された。ハイドロフラックスは、少なくとも12mmの粒径であり、細粒を含まず、十分焼結されて機械的に安定していた。付加は還元の第1段階として、AOD転炉の傾斜位置において行われた。その後、転炉は運転位置まで起こされ、残りの還元混合物は、転炉の上の合金化元素用ホッパから付加された。使用されたハイドロフラックスの組成を下表に示す。
Figure 0005109144
還元スラグを形成するため、還元段階でAOD転炉に以下のような付加を行った。
Figure 0005109144
以下の量の鋼(トン)が転炉に供給され、転炉から排出された。
Figure 0005109144
4系列の溶鋼生産結果
4系列の溶鋼の生産は、通常の過程に従った。通常生産のサンプルおよび特別なスラグサンプルは還元段階で採取した。対応サンプルは3つの対照溶鋼から採取した。還元後の鋼サンプルの分析を表10に示す。還元からのスラグサンプルを表11に示す。
Figure 0005109144
Figure 0005109144
第1活動のハイドロフラックスの付加は、期待通りに作用し、その観察結果は以下の通り要約できる。
・ハイドロフラックスの付加によってダスチングおよび激しい反応は発生しなかった
・スラグの外観は類似のものであり、4個の溶鋼すべてに対して、十分な流動性があった。
・還元スラグのCr2O3含有量は、すべての溶鋼について等しかった。
・取鍋炉スラグの特性は、連続鋳造設備のタンディッシュに注入する前に、試験溶鋼と対照溶鋼について比較した場合、変化はなかった。
最終材料の評価結果
材料の品質について、試験溶鋼と対照溶鋼の比較を行った。材料から12個の鋼ストリップを作成し、以下のようにそれらの特性を調査した。
・ストリップの溶接性の調査。
・ストリップへのスラグ含有物の調査。
・強度値の立証。
・表面欠陥に関する表面特性の人による検査。
溶接性の比較
308L/MVR
AC/DCと呼ばれる電極タイプを使用し、MMA/SMAWと呼ばれる方法によって、認定された溶接者が比較溶接試験を実施した。試験溶鋼と対照溶鋼の間に、流動性、スラグ解放などの溶接性についての目視できる相違は見られなかった。
材料のスラグ含有物の比較
スラグ含有物の発生について全部で6サンプルの評価を行った。試験溶鋼から3サンプル、各参照溶鋼から1サンプルを取った。サンプルは、Avesta研究センター(ARC)のPC制御金属顕微鏡により、規定SS111116、すなわちARCがステンレス材料のスラグ含有物の日常管理に使用している方法に従って解析を行った。6サンプルともスラグ含有物発生はわずかであった。
強度解析および表面特性の人手による検査
強度試験結果は12ストリップとも承認された。表面検査により、当該ストリップミルで同一期間に製造された他のストリップと比較して差異がないことが明らかになった。
第2試験活動
ASTM304LおよびASTM316Lと呼ばれる鋼種の3系列22個の溶鋼を製造した。系列には、7個の対照溶鋼を含む。合計19トンのハイドロフラックスを、さまざまな量で溶鋼に付加した。各溶鋼で必要な全溶剤の50〜100%を、以下の表13からわかるハイドロフラックスの付加によりまかなった。3つの対照溶鋼は、溶剤として天然ホタル石のみで製造した。ハイドロフラックスの付加は、従来の方式により、直立位置のAOD転炉に転炉の上のホッパから行った。
使用されたハイドロフラックスは、固定電気炉で製造され、電気炉では、水酸化物スラッジが乾燥され、最終温度1050℃でか焼/焼結された。ハイドロフラックスは選別して、4mmより大きい粒径とした。使用された水酸化物スラッジは、4つの別々の中和設備で発生したスラッジであり、混合されたものである。このように、製造されたハイドロフラックスは、個々の混合によって現実的な組成のばらつきがあった。ハイドロフラックスの組成は、下記表12に示す範囲で変動した。
Figure 0005109144
Figure 0005109144
19系列の溶鋼生産結果
19系列の溶鋼の生産は、通常の過程にしたがって行われた。通常生産のサンプルおよび特別なスラグサンプルは還元段階から採取した。対応サンプルは、7つの対照溶鋼から採取した。還元後の鋼サンプルの分析を表14、16、18に示す。還元からのスラグサンプルを表15、17、19に示す。
Figure 0005109144
ハイドロフラックスは、還元段階に関して付与した。溶剤の効率を評価するため、スラグに残留するCr2O3量を測定した。還元が良好に行われると、スラグに残留するCr2O3量は最大1.0%であるスラグを生産する。
Figure 0005109144
Figure 0005109144
Figure 0005109144
Figure 0005109144
Figure 0005109144
これまでに実施した実験を考慮すると、ハイドロフラックスの硫黄は、鋼生産工程に大きな影響を及ぼさないようである。硫黄の大部分はSO2として排ガスとともにAOD転炉から離脱する。
第2試験活動におけるハイドロフラックスの付加は期待通りに機能しており、観察結果は以下のように要約できる。
・ハイドロフラックスは、機械的特性になんら悪影響を及ぼすことなくホッパまで搬送可能であった。
・ホッパからのハイドロフラックスの付加は問題なく行なわれた。
・ハイドロフラックスを付加するときにダスチングはなかった。
・スラグの外観は類似しており、すべての溶鋼に対して流動性は良好であった。
・CaF2含有量の変動は、スラグの特性に影響を及ぼさなかった。
・還元スラグ中のCr2O3含有量は、すべての溶鋼について等しく低かった。
・スラグの塩基度はすべての溶鋼について同じ(1.4〜1.6)であった。
・天然ホタル石を、なんら悪影響を生じることなくハイドロフラックスに置き換えることが可能であった。
・14%のCaSO4を含有するハイドロフラックスは、鋼の硫黄含有量に影響を及ぼさなかった。
・ハイドロフラックスは、天然ホタル石よりもスラグの流動性を多少増加させた。
・連続鋳造設備のタンディッシュに入る前では、取鍋炉スラグの特性に変化はみられなかった。
第3試験活動
選別していない、高硫黄ハイドロフラックスを、直立位置のAOD転炉に付加した。ASTM304Lと呼ばれる鋼種の1系列9個の溶鋼を生産した。溶剤として天然ホタル石のみを使用した対照用溶鋼3個を含んでいた。合計7トンの選別していない高硫黄ハイドロフラックスを6個の試験用溶鋼に、各溶鋼の全必要溶剤量の50〜75%の量で付加した。ハイドロフラックスは、従来どおりの方法で、直立位置のAOD転炉に転炉の上のホッパから付加した。ハイドロフラックスは、粒径が4mmより小さい細粉を約20%含有していた。ハイドロフラックスの組成は、下記表20に示す範囲内で変動した。
Figure 0005109144
還元スラグを形成するため、活動の還元ステップ中にAOD転炉に下記付加物が付加された。
Figure 0005109144
Figure 0005109144
Figure 0005109144
実験により、最大1〜2mmあるいはそれ以下の細粒は、溶鋼を吹き抜ける混合ガスに捕獲される傾向があり、これらの細粒は、望ましくない排ガス浄化設備に運ばれて堆積することが明らかになった。ハイドロフラックスは、少なくとも2mmの粒径を有するハイドロフラックス生産品が得られるように選別するのが適切である。細粒分級物はブリケットにできるため、それらも転炉で同様に利用可能である。
第2および第3活動で生産した材料の評価結果
すべての試験溶鋼および対照溶鋼は、溶接性、表面品質、スラグ含有物、および強度について第1実規模実験と同様の手順で比較を行った。その結果、欠陥は全く観察されなかった。
選択すべき実施例
本発明の好ましい実施例においては、水酸化物スラッジのか焼に電気加熱(ベル型)固定炉が用いられる。実施した実験によると、それは機械的安定性、焼結度、および断片サイズ/粒径に関して非常に優れた特性の生成物をもたらすことが示された。しかし、本発明はそれだけには限定されず、実施した実験によると、Kaldo転炉はか焼にも利用可能である。当業者は、他形式の機器、たとえばベルト炉、トンネルキルンあるいはウオーキングビーム炉などの電気あるいはLPガスあるいは油加熱の固定炉あるいはバッチ型炉、CLU、OBM、あるいはLD転炉も利用可能であり、望ましい特性の生成物が生産できることを理解できる。
パイロット試験においては、ハイドロフラックスの断片サイズ/粒径は12〜40mmの間であった。これらの実験は、か焼後およびAOD転炉への再循環時の取り扱いにおいて、ハイドロフラックスのダスチング傾向無しに行われた。パイロット試験において、ハイドロフラックスは、AOD転炉の上の材料ホッパを介して、直立位置にあるAOD転炉に付加された。鋼を充填した後、転炉がまだ傾斜位置にある状態でハイドロフラックスを付加することも可能である。実規模試験においては、さまざまな粒径のハイドロフラックスを使用した。実験により、本発明のハイドロフラックス生成物は、従来からの方法、すなわちAOD転炉の上の材料ホッパから直立位置にあるAOD転炉に付加可能であることがわかった。ハイドロフラックスは、ハイドロフラックス生成物の粒径が少なくとも2mmとなるように選別することが適切である。微粒分級物はブリケットに形成できるので、それらも転炉で同様に利用可能である。
本発明の概念は、天然ホタル石が用いられる他の用途、たとえば取鍋炉での連続鋳造直前に行われるスラグ精製におけるハイドロフラックス生産物の利用も含んでいる。そのような用途では、ハイドロフラックスの粒径は、10mm未満でよく、5mm未満が適切であり、2〜4mmが望ましく、噴射ガンを通して取鍋炉に付加することが考えられる。
ダスチングあるいは望むようにスラグ中に貫入しないおそれのあるか焼ハイドロフラックスは、そのような欠点なしに取り扱いおよび付加ができるようにするために個々の部分に固めることが可能であることもわかる。
本実験では、か焼水酸化物スラッジの付加は、AOD転炉における還元段階に関して行われた。しかし、当業者は、本発明がそれだけに限定されず、か焼された水酸化物スラッジは、CLU転炉などの他の設備における脱炭および/または還元段階に関して溶剤として利用可能であることがわかる。
さらに、生成物は天然ホタル石の補助物質として使用できるため、ハイドロフラックス中のCaF2含有量は変動してもよいことがわかる。好ましい実施例におけるハイドロフラックス中のCaF2含有量は40〜65量%であるが、出発点として種々の酸洗い設備で発生する金属汚染酸洗い剤であるため、CaF2含有量は、20量%と80量%との間で変動するであろう。
好ましい実施例によれば、硫酸カルシウムの形での天然低硫黄含有量の水酸化物スラッジが用いられる。天然低硫黄含有量である水酸化物スラッジの硫黄含有量は0.1%未満である。しかし、本発明は、本質的に低硫黄含有水酸化物スラッジ使用に限定されるものではない。実規模試験において示したように、適切には15%未満の硫黄量を、たとえば硫酸カルシウムの形で含む水酸化物スラッジも使用できる。そのような含有量は、ネオライト酸洗い部および混酸部の両方を含む焼なましおよび酸洗いラインでの生成物からの水酸化物スラッジや、現在埋立地にある水酸化物スラッジにおいて生じる。これまでに行われた実験によると、硫黄は、鋼生産工程に大きな影響を及ぼさないが、硫酸カルシウム含有量が15%より大きいと、いくらか鋼およびスラグ中の硫黄含有量が増加するようである。硫黄の大部分は、SO2として排ガスとともに離脱する。
本出願人の中和設備で生じる水酸化物スラッジの大部分は、酸遅延設備SARからの酸洗い液、廃酸洗い槽、および酸洗い槽の中和洗浄水から生じる。また、少量、すなわち5〜10%が、ネオライト酸洗いステップからのクロム還元電解液から生じ、これは、混酸による酸洗い前の冷間圧延表面用に特別に設計されたプレ酸洗い法である。ネオライト酸洗いステップは、電解液として硫酸ナトリウム(Na2SO4)を含んでいる。しかし、この中和設備においては、低硫黄含有量の水酸化物スラッジを得ることができるため、時宜を得た水酸化物スラッジのろ過が行われる。本出願人の他の中和設備においては、すべての酸洗い液は、中和設備に導かれる前に混合され、これにより、生成される水酸化物スラッジの硫黄含有量がより高くなっている。
図1は、プロセスのフローシートである。 図2は、排気浄化設備におけるCr6+の含有量のグラフを示す。

Claims (16)

  1. 鋼の生産に用いることができる溶剤生産方法において、20〜80質量%のCaF2を含む前記溶剤生産の原材料として、鋼の酸洗いステップからの金属汚染酸洗い液の中和によって生じる水酸化物スラッジを使用し、該水酸化物スラッジが少なくとも1つのフッ化物含有化合物を含み、該水酸化物スラッジを固定炉またはロータリキルンで1000〜1200℃の温度に加熱してか焼および焼結し、該か焼は以下の工程ステップを含む、すなわち、
    a)150〜200℃まで加熱することによる自由水の蒸発、
    b)600〜900℃まで加熱することによる化学結合水の蒸発、
    c)1000〜1200℃まで加熱することによる機械的に安定した生成物への焼結、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 鋼の生産に用いることができる溶剤生産方法において、20〜80質量%のCaF 2 を含む前記溶剤生産の原材料として、鋼の酸洗いステップからの金属汚染酸洗い液の中和によって生じる水酸化物スラッジを使用し、該水酸化物スラッジが少なくとも1つのフッ化物含有化合物を含み、該水酸化物スラッジを1200〜1300℃の温度に加熱して転炉でか焼および溶融し、該か焼は以下の工程ステップを含む、すなわち、
    a)150〜200℃まで加熱することによる前記水酸化物スラッジの自由水の蒸発、
    b)600〜900℃まで加熱することによる化学結合水の蒸発、
    c)1200〜1300℃まで加熱することによる前記水酸化物スラッジの溶融、
    d)溶融した該水酸化物スラッジの前記炉からの排出、
    e)該排出した水酸化物スラッジを凝固中に冷却することによる機械的に安定な生成物の形成、
    f)該凝固した生成物の破砕、
    を含むことを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、前記鋼はステンレス鋼であることを特徴とする方法。
  4. 請求項に記載の方法において、前記工程ステップ c) は、1000〜1100℃まで加熱することによる機械的に安定した生成物への焼結であることを特徴とする方法。
  5. 請求項1からまでのいずれかに記載の方法において、前記水酸化物スラッジを埋立地から取り出すことを特徴とする方法。
  6. 鋼の生産に使用可能な溶剤において、該溶剤は、請求項1からまでのいずれかによって生産されることを特徴とする溶剤。
  7. 請求項に記載の溶剤において、該溶剤はステンレス鋼の生産に使用可能な溶剤であることを特徴とする溶剤。
  8. 請求項またはに記載の溶剤において、該溶剤は、40〜65質量%のCaF2を含むことを特徴とする溶剤。
  9. 請求項ないしのいずれかに記載の溶剤において、該溶剤は、前記金属汚染酸洗い液の金属から生じる残留酸化物を含むことを特徴とする溶剤。
  10. 請求項ないしのいずれかに記載の溶剤において、該溶剤は、
    20〜30 Fe2O3
    4〜10 Cr2O3
    1〜4 NiO
    8〜12 CaO
    1〜3 SiO2
    0.1〜15 CaSO4
    0.2〜0.5 MnO
    0.4〜0.6 MgO
    最大 0.02 C
    (質量%)
    を含むことを特徴とする溶剤。
  11. 溶鋼の生産および該溶鋼の脱炭を含み、それにより該溶鋼の上部にスラグを形成する鋼の生産に関する方法において、前記スラグに20〜80質量%のCaF2を含む溶剤を付加し、前記溶剤が、鋼の酸洗いステップからの金属汚染酸洗い液の中和から生じる水酸化物スラッジを含み、該水酸化物スラッジが少なくとも1つのフッ化物含有化合物を含み、該水酸化物スラッジは固定炉またはロータリキルンで1000〜1200℃の温度に加熱してか焼および焼結されたものであり、該か焼は以下の工程ステップを含む、すなわち、
    a)150〜200℃まで加熱することによる自由水の蒸発、
    b)600〜900℃まで加熱することによる化学結合水の蒸発、
    c)1000〜1200℃まで加熱することによる機械的に安定した生成物への焼結、
    を含むことを特徴とする方法。
  12. 溶鋼の生産および該溶鋼の脱炭を含み、それにより該溶鋼の上部にスラグを形成する鋼の生産に関する方法において、前記スラグに20〜80質量%のCaF 2 を含む溶剤を付加し、前記溶剤が、鋼の酸洗いステップからの金属汚染酸洗い液の中和から生じる水酸化物スラッジを含み、該水酸化物スラッジが少なくとも1つのフッ化物含有化合物を含み、該水酸化物スラッジは1200〜1300℃の温度に加熱して転炉でか焼および溶融されたものであり、該か焼は以下の工程ステップを含む、すなわち、
    a)150〜200℃まで加熱することによる前記水酸化物スラッジの自由水の蒸発、
    b)600〜900℃まで加熱することによる化学結合水の蒸発、
    c)1200〜1300℃まで加熱することによる前記水酸化物スラッジの溶融、
    d)溶融した該水酸化物スラッジの前記炉からの排出、
    e)該排出した水酸化物スラッジを凝固中に冷却することによる機械的に安定な生成物の形成、
    f)該凝固した生成物の破砕、
    を含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項11または12に記載の方法において、該方法はステンレス鋼の生産に関する方法であることを特徴とする方法。
  14. 請求項11ないし13のいずれかに記載の鋼の生産に関する方法において、所望のフラックス効果を得るために必要なCaF2の30〜70%の量で、前記溶剤を前記スラグに付加することを特徴とする方法。
  15. 請求項14に記載の鋼の生産に関する方法において、前記脱炭に引き続いて還元ステップを行ない、該ステップでは、余分なFeSiの付加によって、前記溶剤の金属含有量の少なくとも一部を還元し、前記溶鋼に押し込むことを特徴とする方法。
  16. 請求項15に記載の鋼の生産に関する方法において、前記還元ステップは、CaOの付加を含むことを特徴とする方法。
JP2007507275A 2004-04-07 2005-04-06 溶剤およびその生産方法ならびに鋼生産に関する方法 Active JP5109144B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE0400937-9 2004-04-07
SE0400937A SE527672C2 (sv) 2004-04-07 2004-04-07 Sätt att framställa ett flussmedel, flussmede, samt metod vid tillverkning av stål
PCT/SE2005/000497 WO2005098054A1 (en) 2004-04-07 2005-04-06 Method in connection with steel production

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007532773A JP2007532773A (ja) 2007-11-15
JP5109144B2 true JP5109144B2 (ja) 2012-12-26

Family

ID=32173708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007507275A Active JP5109144B2 (ja) 2004-04-07 2005-04-06 溶剤およびその生産方法ならびに鋼生産に関する方法

Country Status (11)

Country Link
US (2) US7744674B2 (ja)
EP (1) EP1733061B1 (ja)
JP (1) JP5109144B2 (ja)
KR (1) KR101241492B1 (ja)
CN (1) CN1938434B (ja)
BR (1) BRPI0509114B1 (ja)
ES (1) ES2530213T3 (ja)
MX (1) MXPA06011492A (ja)
SE (1) SE527672C2 (ja)
SI (1) SI1733061T1 (ja)
WO (1) WO2005098054A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT502171B1 (de) * 2006-02-27 2007-02-15 Andritz Ag Maschf Verfahren zur entstickung der abgase aus glüh- und beizlinien, sowie glüh- und beizlinie, insbesonders für edelstahl-warm- oder -kaltband
FI120742B (fi) * 2006-05-10 2010-02-15 Outokumpu Oy Menetelmä terästuotannon yhteydessä
DE102007015585A1 (de) 2007-03-29 2008-10-02 M.K.N. Technologies Gmbh Schmelzmetallurgisches Verfahren zur Herstellung von Metallschmelzen und übergangsmetallhaltiger Zuschlagstoff zur Verwendung in diesen
CZ305399B6 (cs) * 2014-06-30 2015-09-02 Výzkumný ústav anorganické chemie, a. s. Způsob neutralizace odpadních oplachových vod z moříren nerezových ocelí
DE102014111779A1 (de) * 2014-08-18 2016-02-18 Iva Industrieöfen Gmbh Verfahren zur Herstellung einer Retorte für einen Nitrierofen sowie Retorte
WO2019087187A1 (en) * 2017-10-31 2019-05-09 Technology Innovation Momentum Fund (Israel) Limited Partnership Nanostructured composite electrodes
KR20190063710A (ko) 2017-11-30 2019-06-10 주식회사 포스코 첨가제 제조 방법 및 이를 이용한 용선의 정련 방법
DE102020205493A1 (de) * 2020-04-30 2021-11-04 Sms Group Gmbh Verfahren zum Herstellen von flüssigem Roheisen aus einem DRI-Produkt

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3044868A (en) * 1959-09-14 1962-07-17 Puriron And Chemicals Inc Recovery of by-products of waste pickle liquor
US3276860A (en) * 1964-02-03 1966-10-04 Lintz Mark Preparation of fluorspar
CA1025168A (en) * 1974-03-13 1978-01-31 Lost River Mining Corporation Limited Method of forming fluorite briquettes
CH601110A5 (ja) * 1974-03-15 1978-06-30 Alusuisse
US4252462A (en) * 1979-01-30 1981-02-24 Industrial Service International Corp. Chemical landfill
US4235632A (en) * 1979-04-04 1980-11-25 Mobay Chemical Corporation Particulate slagging composition for the extended optimum continuous casting of steel
AT363503B (de) * 1979-12-18 1981-08-10 Voest Alpine Ag Verfahren zum kontinuierlichen schmelzen von weitgehend vorreduzierten metallischen materialien, insbesondere eisenschwamm, und vorrichtung zur durchfuehrung dieses verfahrens
JPS5779107A (en) * 1980-11-04 1982-05-18 Sumitomo Metal Ind Ltd Method for utilizing sludge for neutralization of waste fluoronitric acid
JPS5828516A (ja) * 1981-07-22 1983-02-19 Toyota Motor Corp 4気筒内燃機関の吸気装置
DE3634106A1 (de) 1986-10-07 1988-04-21 Krupp Stahl Ag Verwendung des bei der beizsaeurerueckgewinnung anfallenden rueckstandes und verfahren zur herstellung eines additiven schlackenbildners
JP2680024B2 (ja) * 1988-03-23 1997-11-19 新日本製鐵株式会社 高純度酸化鉄を製造する方法
CN1049117A (zh) * 1989-07-31 1991-02-13 重庆大学 预熔型玻璃化连铸保护渣及其生产工艺
JPH05287350A (ja) * 1992-04-13 1993-11-02 Nippon Steel Corp 鉄合金酸化精錬用フラックスの製造方法
AT400245B (de) * 1993-12-10 1995-11-27 Voest Alpine Ind Anlagen Verfahren und anlage zum herstellen einer eisenschmelze
JP3549560B2 (ja) * 1993-12-28 2004-08-04 日新製鋼株式会社 酸洗工程の廃液から有価金属とフッ化カルシウムを回収する方法
JP3317658B2 (ja) * 1997-06-05 2002-08-26 日本冶金工業株式会社 鉄鋼産廃からの金属の回収方法
JP3263364B2 (ja) 1998-07-15 2002-03-04 日本冶金工業株式会社 中和スラッジの脱硫、脱ふっ素方法
SE519776C2 (sv) * 2001-08-30 2003-04-08 Avestapolarit Ab Publ Metod vid framställning av stål, varigenom ett metall- och fluoridinnehållande hydroxidslam återföres till en stålsmälta
JP2003277821A (ja) * 2002-03-26 2003-10-02 Sanyo Special Steel Co Ltd 廃フッ化水素酸の水酸化カルシウム中和汚泥の再生方法
JP2004270027A (ja) * 2003-02-21 2004-09-30 Jfe Steel Kk 乾燥含フッ素中和スラッジ及びその利用方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005098054A9 (en) 2008-10-16
EP1733061A1 (en) 2006-12-20
MXPA06011492A (es) 2007-03-21
ES2530213T3 (es) 2015-02-27
CN1938434A (zh) 2007-03-28
KR101241492B1 (ko) 2013-03-13
US7744674B2 (en) 2010-06-29
CN1938434B (zh) 2012-02-01
US20070215249A1 (en) 2007-09-20
KR20070007812A (ko) 2007-01-16
BRPI0509114A (pt) 2007-08-28
SE0400937L (sv) 2005-10-08
SE527672C2 (sv) 2006-05-09
JP2007532773A (ja) 2007-11-15
SI1733061T1 (sl) 2015-01-30
EP1733061B1 (en) 2014-10-22
WO2005098054A1 (en) 2005-10-20
BRPI0509114B1 (pt) 2016-04-12
US8246716B2 (en) 2012-08-21
US20100275728A1 (en) 2010-11-04
SE0400937D0 (sv) 2004-04-07
WO2005098054A8 (en) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5109144B2 (ja) 溶剤およびその生産方法ならびに鋼生産に関する方法
DE60126526T2 (de) Verfahren für die Reduktionsbehandlung flüssiger Schlacke und Filterstaubes eines elektrischen Lichtbogenofens
EP3670678B1 (en) Process for manufacturing a slag conditioning agent for steel desulfurization
CA2704450C (en) Process for recycling spent pot linings (spl) from primary aluminium production
KR101357315B1 (ko) 강 제조 관련 방법
JP5573727B2 (ja) 溶銑脱硫スラグの改質方法
JP6844600B2 (ja) スラグからセレンを除去する方法および装置並びにスラグの再利用方法および再生スラグの製造方法
CN112853022A (zh) 高效炼钢用脱硫剂及其制备方法
AU2021102982A4 (en) Method for treating cr-containing pickling sludge in slag bath
WO2003018850A1 (en) Method in the manufacture of steel
TWI840473B (zh) 製造用於鋼脫硫之爐渣調整劑的方法、爐渣調整劑及其用途
EP1980632A1 (en) The agglomeration of metal production dust with geopolymer resin
CN106636535A (zh) 一种转炉炼钢用无氟造渣剂及其制备方法
RU2205884C1 (ru) Способ пирометаллургической переработки медьсодержащего сырья
KR100431861B1 (ko) 전로 매용제
JPS62205210A (ja) アルミニウム滓を利用した製鉄・製鋼方法
CN118162447A (zh) 电解锰渣的处理方法
SU1371981A1 (ru) Композиционна проволока дл модифицировани стали
UA66219C2 (en) Method for dephosphorization and desulfurization of cast iron
CZ2015594A3 (cs) Způsob výroby syntetické, sintrované vápenato-hlinité strusky
JP2005060740A (ja) クロム含有廃棄物の処理方法
KR20040042097A (ko) 전기집진 더스트를 이용한 고효율 용선용 탈인제 및산화철 안료의 제조방법
UA18165U (en) Method for pig-iron treatment in hot-metal ladle car
UA18163U (en) Method for oxygen-converter smelting of steel

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100929

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111216

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120105

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20120127

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120913

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5109144

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250