JP5107781B2 - シール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニット - Google Patents

シール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニット Download PDF

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Description

本発明は、流量制御に用いられるシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットに関する。
半導体製造装置には、流量制御弁や開閉弁などのバルブ類や、フィルタ、圧力センサや流量センサなどのセンサ類、継手ブロックや流路ブロックなどの配管ブロック類、チューブやパイプなどの配管類など、流体機器が使用される。流体機器の接続部分には、シール部材が配置され、流体漏れを防いでいる。
例えば、バルブの一次側を他の流体機器に接続する接続部分には、フィルタ付きの金属製ガスケットが配置され、流体に含まれる異物が弁部に浸入することを防いでいる(例えば特許文献1参照)。
また例えば、集積パネルと、その集積パネルに取り付けられるバルブとの接続部分には、複数のシール部材が配置されている。バルブは、弁座に連通する縦通路と、その縦通路と同心円状に形成された縦リング通路とが下面に開口する樹脂製弁ボディを備える。集積パネルは、樹脂をブロック状に形成したものであり、縦通路に連通する第1流体通路と、縦リング通路に連通する第2流体通路とが上面に開口している。
縦通路と第1流体通路との接続部分には樹脂製の第1シール部材が配置され、縦リング通路と第2流体通路との接続部分には樹脂製の第2シール部材が配置されている。第1及び第2シール部材は、集積パネルとバルブのシール溝に設けられた凸凹条に圧入される凹凸条を備え、凹凸条と凸凹条との圧入部分でシールする。そのため、バルブと集積パネルは、配管を介さずに直接接続され、接続部分の構造がコンパクトにされている。
そして、第1シール部材と第2シール部材は、ブリッジ部で接続されて一体化され、取付や取り外し作業の容易化、効率化が図られている。このブリッジ部は、第2流体通路と縦リング通路との接続部分を横切るように配置され、例えばスクリュウ形状に形成されている。そのため、第2流体通路と縦リング通路との間を流れる流体は、ブリッジ部を通過する際に流れ方向を変更し、流路内に滞らずに良好な流れを形成する(例えば特許文献2参照)。
特開2000−167318号公報 特開2007−147009号公報
しかしながら、従来のシール部材には以下の問題があった。
(1)特許文献1記載のシール部材は、金属製ガスケットであり、酸などの腐食性が高い薬液や、高い純度が要求される純水等の流体制御に使用することができなかった。
(2)また、特許文献1記載の金属製ガスケットは、金属製のフィルタが溶接されている。金属製ガスケットは、接続部の間で押し潰されて径方向に変形しながらシールする。そのため、金属製ガスケットを接続部の間で押し潰したときに、溶接部分が変形することがあった。この場合、例えば、フィルタが変形して目詰まりしたり、フィルタとガスケットとの溶接部分に隙間ができて異物を通過させてしまう等、フィルタの機能を低下させる恐れがあった。
(3)特許文献2に記載するシール部材は、樹脂を材質とするため、腐食性が高い薬液や高い純度が要求される純水等の流体制御に使用できる。しかし、特許文献2記載のシール部材は、第1及び第2シール部材を接続する上で流路を横切らざるを得ないブリッジ部をスクリュウ形状にして流路の流れ方向を変えるようにしたものである。そのため、特許文献2は、個々のシール部材にフィルタ等を設けるという技術的思想がない。
(4)特許文献1及び特許文献2記載のシール部材は、フィルタやブリッジ部が流路内に配置され、接続部分を分解しなければ、当該シール部材にフィルタが設けられいることや、ブリッジ部をスクリュウ形状にして流れ方向を変えるようになっていることを確認できなかった。
そこで、本発明は、耐腐食性があり、ユニットや装置の大きさを変えずに機能を付加することができるシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、流路の接続部分を分解しなくてもシール部材に付加した機能を確認できるシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットを提供することを第2の目的とする。
上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明に係るシール部材は以下の構成を有する。
(1)樹脂を環状に形成したものであって、第1部品に設けられた第1流路と第2部品に設けられた第2流路との接続部分に配置され、前記第1部品の前記第1流路が開口する開口部外周に形成された第1環状凸凹条に圧入される第1環状凹凸条と、前記第2部品の前記第2流路が開口する開口部外周に形成された第2環状凸凹条に圧入される第2環状凹凸条とを備えるシール部材において、前記第1及び第2環状凹凸条が形成されており、前記第1流路と前記第2流路を接続した場合に流路となる内周部に、異物を除去するフィルタを設けた環状の本体部と、前記第1及び前記第2接続部が接続する接続部分の外側に配置される把持部と、前記本体部と前記把持部とを接続する張出部と、を有し、前記シール部材が前記フィルタ機能を有することが、前記把持部に表示されている
(2)(1)に記載の発明において、前記内周部の内周面に前記フィルタを収納する収納凹部を設け、前記フィルタを前記収納凹部に圧入装着している。
(3)上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の流体機器接続構造は、第1流体機器と第2流体機器の接続部分に、(1)又は2)に記載するシール部材を用いている。
(4)上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の流体機器ユニットは、(1)又は2)に記載するシール部材を用いて第1及び第2流体機器を接続している。
上記構成を有するシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットは、シール部材が樹脂を材質とし、耐腐食性を有する。シール部材は、第1及び第2部品を接続したときに、第1及び第2環状凹凸条が第1及び第2部品の第1及び第2環状凸凹条に圧入され、圧入部分でシールする。そのため、シール部材は、第1及び第2部品の接続部分に装着される前後で、第1及び第2流路を接続した場合に流路となる内周部を変形させない。
このようなシール部材の内周部に、フィルタを設けているので、第1及び第2部品の間にシール部材を装着しても、シール部材は、フィルタが変形せず、異物を除去する機能を低下させない。
よって、本発明のシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットによれば、耐腐食性があり、ユニットや装置の大きさを変えずに機能を付加することができる。また、第1及び第2部品の接続部分を分解しなくても、シール部材に付加された機能を確認することができる。
本発明のシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットは、シール部材に設けた内周部の内周面にフィルタを収納する収納凹部を設け、フィルタを収納凹部に圧入装着しているので、収納凹部内壁との間に隙間ができないようにフィルタをシール部材に簡単に装着できる。
次に、本発明に係るシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットの一実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
<流体機器ユニットの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るシール部材21,31を使用した流体機器ユニット10の断面図である。
流体機器ユニット10は、例えば、半導体製造工程に使用される処理室の上流側に配置され、ウエハを洗浄するための薬液の供給を制御する。流体機器ユニット10は、流体機器接続構造20を用いて薬液弁1に継手ブロック9,9を接続して構成されている。尚、薬液弁1と継手ブロック9は、「流体機器」の一例である。
薬液弁1と継手ブロック9は、機能上金属やゴムを材質とする必要がある部品(例えば復帰ばねやOリング等)を除き、PFA(四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などの耐腐食性がある樹脂を材質とする部品を使用する。
薬液弁1は、樹脂製のボディ3に駆動手段2が連結されている。ボディ3は、入力ポート4と出力ポート5が弁座6を介して連通している。駆動手段2は、弁体7に直線往復運動させる駆動力を与え、弁体7を弁座6に当接又は離間させる。薬液弁1は、取付板8を介して半導体製造装置に取り付けられる。
一方、継手ブロック9は、流路9fの一端開口部に、配管を接続するための継手が設けられている。
薬液弁1は、入力ポート4と出力ポート5の各開口部に設けた接続部3aと、継手ブロック9の流路9fの他端開口部に設けた接続部9aが同一形状にされている。薬液弁1は、入力ポート4と出力ポート5の各接続部3aに継手ブロック9の接続部9aがシール部材21,31を介して接続し、流体機器接続構造20を用いて各継手ブロック9と連結されている。
<流体機器接続構造>
図2は、図1に示す薬液弁の流体機器接続構造20を示す拡大断面図である。
薬液弁1は、入力ポート4と出力ポート5が同一の流体機器接続構造20により継手ブロック9に接続されているので、ここでは、入力ポート4に継手ブロック9の流路9fを
接続する場合を説明し、出力ポート5に継手ブロック9の流路9fを接続する場合の説明を省略する。
接続部3a,9aは、シール部材21を介して接続し、その接続状態が連結部材12により保持されている。接続部3a,9aの端面には、流路開口部の周りに、シール溝3b,9bが形成されている。シール溝3b,9bには、環状突起3c,9cが入力ポート4及び流路9fとそれぞれ同心円状に突設されている。接続部3a,9aは、環状突起3c,9cがシール部材21の環状溝22a,22bに圧入され、その圧入部分によりシールが行われている。接続部3a,9aの端面外周には、凸部3e,9eが環状に突設されている。そして、接続部3a,9aの外周面には、連結部材12を装着するための装着溝3d,9dが環状に形成されている。
図3は、図2に示す流体機器接続構造の分解斜視図である。
連結部材12は、第1分割片13と第2分割片14に分割されている。第1及び第2分割片13,14は、一端がヒンジ部15で接続されている。第1及び第2分割片13,14は、ヒンジ部15側の端部が係合凹部13e,14eに係合凸部13d,14dを互いに係合させることにより連結され、この連結部分を基点にして回動されるようになっている。第1及び第2分割片13,14の他端は、延設部13aに突設した係合爪13cを延設部14aに設けた係合孔14cに係合させることにより連結される。延設部13a,14aには、に固定部材16を挿通するための貫通孔13b,14bが形成されている。固定部材16は、ピン部16aの先端に係止爪部16bが設けられ、ピン部16aの後端部にナット部16cが螺設されている。
このような連結部材12は、第1及び第2分割片13,14を接続部3a,9aの外周に装着するために、第1及び第2分割片13,14に半円状の円弧面が形成され、その円弧面の両側に突部13f,13f,14f,14fが内向きに突設されている。連結部材12は、図2に示すように、第1及び第2分割片13,14の突部13f,13f,14f,14fを接続部3a,9aの装着溝3d,9dの端面側内壁に当接させ、シール部材21が発生する反発力によって接続部3a,9aが互いに離間する方向へ移動しないようにしている。突部13f,13f,14f,14fの先端部内周面には、装着溝3d,9dの内周面奥側に設けたテーパに対応するテーパが設けられている。
接続部3a,9aは、樹脂製の連結部材12が熱膨張を繰り返すうちに接続部3a,9aの接続状態を維持する力が低下すると、環状突起3c,9cをシール部材21に圧入する圧入面積が減ってシール力が低下する恐れがある。この場合には、連結部材12は、固定部材16のピン部16aにナット部16cを締め付けて増し締めを行うことにより、突部13f,13f,14f,14fのテーパを装着溝3d,9dのテーパに摺接させ、接続部3a,9aに互いに近づく方向の力を加える。これにより、接続部3a,9aは、環状突起3c,9cがシール部材21の環状溝21a,21bに圧入され、シール力の低下を防止できる。
<フィルタ付きシール部材>
図4は、図1に示すフィルタ付きシール部材21の平面図である。図5は、図4に示すシール部材21のAA断面図である。図6は、図4に示すシール部材21の側面図である。
シール部材21は、PFA(四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などの硬くて耐腐食性がある樹脂を材質とする。図4に示すように、シール部材21は、本体部22と張出部23と把持部24とを備える。
図4〜図6に示すように、本体部22は、短い円筒形状に形作られている。本体部22
は、接続部3a,9aの環状突起3c,9cに嵌合する環状溝22a,22bが両端面に形成され、断面H型をなし、断面が線対称形状になっている。
図5に示す環状溝22a,22bの溝幅は、接続部3a,9aに設けた環状突起3c,9c(図2参照)の肉厚方向幅寸法と同一又は僅かに大きく形成されている。環状溝22a,22bは、開口部より奥側の内側内壁と外側内壁に、圧入代22eがそれぞれ設けられ、環状溝22a,22bの開口部より奥側の溝幅を環状突起3c,9cの肉厚方向幅寸法より小さくしている。このため、環状溝22a,22bの開口部には、環状突起3c,9cをガイドするためのガイド部22c,22dがそれぞれ設けられている。
このような本体部22は、図5に示すように、内周面と外周面に、シール溝3b,9bの底部に設けた傾斜(図2参照)と対応するように傾斜が設けられ、環状溝22a,22bに接続部3a,9aの環状突起3c,9c(図2参照)を圧入したときに、環状溝22a,22bの両側に設けられた壁が外側に倒れて、シール力が低下するのを防止している。
図4〜図6に示すように、本体部22の外周面には、張出部23が外向きに突設されている。張出部23は、本体部22の外周面に沿って環状に形成されている。張出部23の外縁部には、複数の把持部24が所定間隔を空けて一体的に接続している。各把持部24は、張出部23の端部から両側に、張出部23に対して直交する方向に延びるように設けられている。各把持部24の両端部には、接続部3a,9aの凸部3e,9eに引っ掛けられて係合する引掛部24aが、本体部22側に(内向きに)突き出して設けられている。引掛部24aは、接続部3aの凸部3e又は接続部9aの凸部9eに係止された場合に、接続部3a,9aに設けた環状突起3c,9cの先端部を環状溝22a,22bのガイド部22c,22dに仮挿入し、環状突起3c,9cと環状溝22a,22bとを適正に位置決めするように、各把持部24に設けられている。尚、凸部24aは、把持部24の一端にのみ設けても良い。
このようなシール部材21は、図2に示すように、本体部22の内周部22fに異物を除去するためのフィルタ25が設けられている。本体部22の内周部22fは、入力ポート4と流路9fを接続した場合に流路面を構成する。本体部22は、内周部22fの一端開口部から同軸上に、フィルタ25を収納するための収納凹部22gが設けられている。
フィルタ25は、PFA(四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などの硬くて耐腐食性がある樹脂を材質とする。フィルタ25は、リング状の支持体25bの一端開口部にフィルタ部25aが一体に設けられている。支持体25bは、外径寸法が収納凹部22gより大きく、収納凹部22gに圧入されるようになっている。また、支持体25bは、フィルタ25を通過する流体に生じさせる抵抗を小さくするために、収納凹部22gに圧入されたときに本体部22の内周部22fとほぼ同一面になるように内径寸法が設定されている。
そして、シール部材21は、図6に示すように、把持部24の外周面に、シール部材21がフィルタ機能を有することを示すための「F」が表示されている。この表示は、印刷、文字を印刷したシールの貼付、シール部材21の射出成形時における金型からの文字転写等により行われる。
<オリフィス付きシール部材>
図7は、図1に示すオリフィス付きシール部材31の外観斜視図である。図8は、図7に示すシール部材31の平面図である。図9は、図8に示すシール部材31のBB断面図である。図10は、図8に示すシール部材31の側面図である。
シール部材31は、PFA(四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などの硬くて耐腐食性がある樹脂を材質とする。シール部材31は、シール部材21と同様に、本体部32の環状溝32a,32b、ガイド部32c,32d、圧入代32e、張出部33、把持部34の凸部34aが設けられ、シール部材21と互換性を有する。シール部材31は、本体部22にオリフィス機能を設けている点がシール部材21と相違する。
シール部材31は、図8及び図9に示すように、本体部32の内周部32fにオリフィス35が一体に設けられている。オリフィス35の中心には、オリフィス孔35aが制御する流量に応じた大きさで設けられている。オリフィス35の両端面は、本体部22からオリフィス孔35aに向かって小径となるテーパ35bが設けられ、流体がオリフィス孔35aを通過する際に乱流を生じにくくして流量を精度良く制御できるようにしている。
尚、シール部材31は、図7及び図10に示すように、把持部34の外周面に、シール部材31がオリフィス機能を有することを示す「OF」と、オリフィスの径が0.1mmであることを示す「01」とが表示されている。この表示は、印刷、文字を印刷したシールの貼付、シール部材31の射出成形時における金型からの文字転写等により行われる。尚、シール部材31のオリフィス径が0.2mmである場合には、把持部34には「OF02」が表示される。
<動作説明>
上記構成を有する流体機器ユニット10は、次のように動作する。
流体機器ユニット10は、薬液弁1の入力ポート4が継手ブロック9を介して薬液供給源に接続され、薬液弁1の出力ポート5が継手ブロック9を介して半導体製造装置の処理室に接続される。流体機器ユニット10は、薬液弁1の駆動手段2が弁体7を弁座6に当接させている間は薬液を遮断し、処理室へ薬液を供給しない。一方、駆動手段2が弁体7を弁座6から離間させると、薬液を入力ポート4から弁座6、出力ポート5を介して処理室へ供給する。
このとき、薬液は、入力ポート4側の接続部3a,9aの接続部分を通過する際に、シール部材21のフィルタ25を通過して異物を除去される。そのため、薬液弁1は、弁座6に異物が付着しにくく、異物によるシール不良を生じにくい。そして、薬液は、出力ポート5側の接続部3a,9aの接続部分を通過する際に、シール部材31のオリフィス35を通過し、流量を調整される。オリフィス35の壁にぶつかった薬液は、テーパ35bによってオリフィス孔35aに案内されるため、オリフィス35付近で乱流を生じにくく、流量を精度良く制御される。
<作用効果>
第1実施形態のシール部材21、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10は、シール部材31が樹脂を材質とし、耐腐食性を有する。シール部材21は、薬液弁1の入力ポート4と継手ブロック9の流路9fを接続したときに、環状溝22a,22bにより構成される「環状凹凸条」が接続部3a,9aの環状突起3c,9cにより構成される「環状凸凹条」にそれぞれ圧入され、圧入部分でシールする。そのため、シール部材21は、薬液弁1と継手ブロック9の接続部分に装着される前後で、入力ポート4と流路9fを接続した場合に流路となる内周部22fを変形させない。
このようなシール部材21の内周部22fにフィルタ25を設けているので、薬液弁1の接続部3aと継手ブロック9の接続部9aの間にシール部材21を装着しても、シール部材21は、フィルタ25が変形せず、異物を除去する機能を低下させたり、破損することがない。
よって、第1実施形態のシール部材21、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10によれば、耐腐食性があり、ユニットや装置の大きさを変えずにフィルタ機能を付加することができる。
第1実施形態のシール部材31、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10は、シール部材31が樹脂を材質とし、耐腐食性を有する。シール部材31は、薬液弁1の出力ポート5と継手ブロック9の流路9fを接続したときに、環状溝32a,32bにより構成される「環状凹凸条」が接続部3a,9aの環状突起3c,9cにより構成される「環状凸凹条」にそれぞれ圧入され、圧入部分でシールする。そのため、シール部材31は、薬液弁1と継手ブロック9の接続部分に装着される前後で、出力ポート5と流路9fを接続した場合に流路となる内周部32fを変形させない。
このようなシール部材31の内周部32fにオリフィス35を設けているので、薬液弁1の接続部3aと継手ブロック9の接続部9aの間にシール部材31を装着しても、シール部材31は、オリフィス35が変形せず、流量を調整する機能を低下させない。
よって、第1実施形態のシール部材31、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10によれば、耐腐食性があり、ユニットや装置の大きさを変えずに流量調整機能を付加することができる。
ここで、近年、半導体製造装置等では、装置のコンパクト化が進み、流体機器ユニットのコンパクト化が要求されている。第1実施形態の流体機器ユニット10では、薬液弁1の接続部3aと継手ユニット9の接続部9aをシール部材21,31を介して直接接続して連結部材12により接続状態を維持することにより、流体機器接続部分の構造をコンパクトにしてユニットの小型化を図っている。流体機器ユニット10は、シール部材21,31の流路面にフィルタ25やオリフィス35を設けている。よって、第1実施形態の流体機器ユニット10では、上記流体機器接続構造のコンパクトさを損なうことなく機能を追加でき、半導体製造装置等のコンパクト化に大変有益である。
第1実施形態のシール部材21,31、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10は、フィルタ25やオリフィス35をシール部材21と一緒に交換できる。よって、フィルタ25の交換作業、オリフィス35の交換・変更作業、機能変更する作業を簡単に行うことができ、作業性が良い。
また、樹脂製のシール部材21,31、フィルタ25は、射出成形可能なので、安価に製造できる。
第1実施形態のシール部材21、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10は、シール部材21に設けた内周部22fの内周面にフィルタ25を収納する収納凹部22gを設け、フィルタ25を収納凹部22gに圧入装着しているので、収納凹部22gの内壁との間に隙間ができないようにフィルタ25をシール部材21に簡単に装着できる。特に、異物を除去するためには、収納凹部22gとフィルタ25の支持体25bとの間に僅かな隙間をも形成したくない。よって、フィルタ25を収納凹部22gに圧入装着してフィルタ25と収納凹部22gとの間の隙間を無くすことはフィルタ25の機能を確保する上で有益である。
第1実施形態のシール部材31、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10は、シール部材31の内周部32fにオリフィス35を一体成形しているので、オリフィス35をシール部材31に安価に設けることができる。
第1実施形態の流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10は、薬液弁1に設けた入力ポート4と継手ブロック9に設けた流路9fとの接続部分に配置されてシールを行うシール部材21が、入力ポート4と流路9fを接続した場合に流路となる内周部22fにフィルタ25を設けた本体部22と、接続部3a,9aが接続する接続部分の外側に配置される把持部24と、本体部22と把持部24とを接続する張出部23と、を有し、把持部24にフィルタ25の機能を示す「F」が表示されている。また、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット10は、薬液弁1に設けた出力ポート5と継手ブロック9に設けた流路9fとの接続部分に配置されてシールを行うシール部材31が、出力ポート5と流路9fを接続した場合に流路となる内周部32fにオリフィス35を設けた本体部32と、接続部3a,9aが接続する接続部分の外側に配置される把持部34と、本体部32と把持部34とを接続する張出部33と、を有し、把持部34にオリフィス35の機能を示す「OF01」が表示されている。そのため、薬液弁1と継手ブロック9の接続部分を分解してシール部材21,31を取り外さなくても、把持部24,34の表示を見て、シール部材21に付加されたフィルタ機能やオリフィス機能を確認することができる。
第1実施形態の流体機器接続構造20は、薬液弁1に設けた入力ポート4と継手ブロック9に設けた流路9fとを環状シール部材21を介して接続し、その接続部分を連結部材12で連結している。シール部材21は、入力ポート4と流路9fを接続した場合に流路となる内周部22fにフィルタ25を設けた本体部22と、接続部3a,9aが接続する接続部分の外側に配置される把持部24と、本体部22と把持部24とを接続する張出部33と、を有し、把持部24にフィルタ25の機能を示す「F」表示されている。また、流体機器接続構造20は、シール部材21と同様、シール部材31の把持部34にオリフィス35の機能を示す「OF01」表示されている。そして、連結部材12は、把持部24を覆うようにして薬液弁1の接続部3aと継手ブロック9の接続部9aの接続部分に装着されて連結される第1及び第2分割片13,14を有する。このような流体機器接続構造20は、第1及び第2分割片13,14を接続部3a,9aの接続部分から取り外せば、接続部3a,9aの接続部分の外側に露出する把持部24の表示「F」若しくは把持部34の表示「OF01」を見てシール部材21に付加されたフィルタ機能やオリフィス機能を確認することができる。
しかも、流体機器接続構造20は、シール部材21の環状溝22a,22bに接続部3a,9aに環状突起3c,9cを圧入して径方向にシールしている。そのため、連結部材12を接続部3a,9aの接続部分から取り外しただけでは、接続部3a,9aの接続状態が解除されない。よって、流体機器接続構造20は、把持部24の表示「F」を確認した後、再び連結部材12を接続部3a,9aの接続部分に装着することができ、シール部材21の機能確認作業を容易に行うことができる。
第1参考例
続いて、本発明の第1参考例について説明する。図11は、本発明の第1参考例に係るシール部材41,51を使用した流体機器ユニット99の断面図である。図12は、図11のCC断面図である。
<流体機器ユニットの全体構成>
第1参考例の流体機器ユニット99は、薬液弁90,91,92を流体機器接続構造20を用いて連結したものである。図11及び図12に示すように、薬液弁90〜92は、三方弁であり、流体を入出力するポート形状を除いて同一構造をなす。簡単に説明すると、薬液弁90〜92は、ボディ93,97,98に主流路94が形成されている。主流路94には、弁孔95が連通している。薬液弁90〜92は、弁孔95の開口部外周に弁座6が設けられ、弁体7が弁座6に当接又は離間する。図12に示すように、弁孔95は、弁座6を介して分岐流路96に連通している。
薬液弁90は、主流路94の両端開口部外周に接続部3aがそれぞれ設けられている。分岐流路96の開口部外周には、配管を接続するための継手が設けられている。
薬液弁91,92は、主流路94の一端開口部外周に接続部3aが設けられ、他端開口部に配管を接続するための継手が設けられている。薬液弁91,92は、薬液弁90と同様、分岐流路96の開口部外周面に配管を接続するための継手が設けられている。
尚、接続部3aの構成は、第1実施形態と同じなので説明を省略する。
薬液弁90,91の接続部分は、接続部3a,3aの間に渦巻発生機能付きシール部材41を配置して連結部材12で連結されている。
また、薬液弁90,92の接続部分は、接続部3a,3aの間に攪拌機能付きシール部材51を配置して連結部材12で連結されている。
<渦巻発生機能付きシール部材>
図13は、図11に示す渦巻発生機能付きシール部材41の外観斜視図である。図14は、図13に示すシール部材41の平面図である。図15は、図14に示すシール部材41のDD断面図である。図16は、図14に示すシール部材41の側面図である。
シール部材41は、本体部42の環状溝42a,42b、ガイド部42c,42d、圧入代42e、及び、張出部43、把持部44の凸部44aが、第1実施形態のシール部材21と同様に設けられている。シール部材41は、本体部42が渦巻発生部45を備える点が第1実施形態のシール部材21と相違する。
図13〜図15に示すように、本体部42の内周部42fには、渦巻発生部45が設けられている。渦巻発生部45は、内周部42fに螺旋状に設けた突起45aにより構成されている。
また、図13及び図16に示すように、シール部材41の把持部44には、流体をミキシングする機能を示す「MIX」と、流体に渦巻きを発生させる機能を示す「SC」と、渦巻発生部45が内周部42f内に設けられていることを示す「in」とが表示されている。この表示方法は、第1実施形態と同様である。
<攪拌機能付きシール部材>
図17は、図11に示す攪拌機能付きシール部材51の外観斜視図である。図18は、図17に示すシール部材51の平面図である。図19は、図18に示すシール部材51のEE断面図である。図20は、図18に示すシール部材51の側面図である。
シール部材51は、本体部52の環状溝52a,52b、ガイド部52c,52d、圧入代52e、及び、張出部53、把持部54の凸部54aが、第1実施形態のシール部材21と同様に設けられている。シール部材51は、本体部52が攪拌部55を備える点が第1実施形態のシール部材21と相違する。
攪拌部55は、攪拌壁55aを複数のブリッジ部55bを介して本体部52の内周部52fに接続したものである。攪拌壁55aは、主流路94の断面積より小さい面積で設けられている。ブリッジ部55bは、攪拌壁55aの外縁部と本体部52の内周部52fに一体的に接続し、攪拌壁55aを流路中央に配置している。図19に示すように、攪拌壁55aの両端面は、中央が凹む円錐状をなし、攪拌壁55aにぶつかった流体を流路内壁側へ流れやすくして攪拌の効率を上げている。
尚、シール部材51は、把持部54の外周面に、流体をミキシングする機能を示す「MIX」と、流体を攪拌する機能を示す「W」とが表示されている。この表示方法は、第1実施形態のシール部材21と同様である。
<動作説明>
上記構成を有する流体機器ユニット99は、例えば、薬液弁91の主流路94に第1の薬液を供給する。また、薬液弁91,90,92の分岐流路96に第2の薬液、第3の薬液、第4の薬液をそれぞれ供給する。薬液弁90〜92が弁閉状態のときには、第1の薬液は、第2〜第4の薬液と混合されずに薬液弁92の主流路94から出力される。
例えば、薬液弁91を弁開し、薬液弁90,92を弁閉すると、第2の薬液が薬液弁91の分岐流路96から弁座6、弁孔95を介して主流路94に供給され、第1の薬液に合流する。第1及び第2の薬液は、シール部材41を通過する際に、内周部42fに突設した突起45aに沿って渦巻き状に流れ、攪拌・混合される。
更に、混合流体は、シール部材51を通過する際に、攪拌壁55aにぶつかって乱流を発生した後、ブリッジ部55bの間から二次側へ流れる。よって、第1及び第2の薬液は、攪拌部55によって全体が均一に攪拌された後、薬液弁92の主流路94から出力される。ただし、攪拌壁55aの端面が円錐状をなすため、攪拌壁55aにぶつかった薬液は流路内壁側へスムーズに流れ、攪拌壁55a付近で薬液が滞留するのを抑制できる。
<作用効果>
上記構成を有するシール部材41、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット99は、シール部材41が樹脂を材質とし、耐腐食性を有する。シール部材41は、薬液弁90,91の接続部3aを接続したときに、環状溝42a,42bによって構成される「環状凹凸条」が接続部3aの環状突起3cにより構成される「環状凸凹条」に圧入され、圧入部分でシールする。そのため、シール部材41は、薬液弁90,91の接続部分に装着される前後で、主流路94を接続した場合に流路となる内周部42fを変形させない。
このようなシール部材41の内周部42fに渦巻発生部45を設けているので、薬液弁90の接続部3aと薬液弁91の接続部3aとの間にシール部材41を装着しても、シール部材41は、渦巻発生部45が歪に変形せず、主流路94を流れる流体に渦巻き状の流れを発生させる機能を低下させない。
よって、第1参考例のシール部材41、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット99によれば、耐腐食性があり、ユニットや装置の大きさを変えずに渦巻発生機能を付加することができる。
第1参考例のシール部材41、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット99は、渦巻発生部45が、シール部材41に設けた内周部42fの内周面に螺旋状に設けた突起45aであるので、射出成形などにより渦巻発生部45をシール部材41に安価に設けることができる。
上記構成を有するシール部材51、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット99は、シール部材51が樹脂を材質とし、耐腐食性を有する。シール部材51は、薬液弁90,92の接続部3aを接続したときに、環状溝52a,52bによって構成される「環状凹凸条」が接続部3aの環状突起3cにより構成される「環状凸凹条」に圧入され、圧入部分でシールする。そのため、シール部材51は、薬液弁90,92の接続部分に装着される前後で、主流路94を接続した場合に流路となる内周部52fを変形させない。
このようなシール部材51の内周部52fに攪拌部55を設けているので、薬液弁90の接続部3aと薬液弁92の接続部3aとの間にシール部材51を装着しても、シール部材51は、攪拌部55が変形せず、主流路94を攪拌する機能を低下させない。
よって、第1参考例のシール部材51、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット99によれば、耐腐食性があり、ユニットや装置の大きさを変えずに攪拌機能を付加することができる。
第1参考例のシール部材51、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット99は、攪拌部55が、主流路94の接続部分の流路面積より小さい攪拌壁55aと、攪拌壁55aとシール部材51に設けた内周部52fの内周面とに接続して攪拌壁55aを接続部分の中心に配置するためのブリッジ部55bとを有する。このようなシール部材51、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット99は、薬液の流速が早い流路中心を攪拌壁55aで遮蔽し、その攪拌壁55aに薬液をぶつけることで乱流を効率的に生じさせ、攪拌・混合することができる。特に、複数の薬液を混合させる場合には、攪拌壁55aにぶつけて乱流を発生させることで均一に混合される。
第2参考例
続いて、本発明のシール部材、流体機器接続構造及び流体機器ユニットの第2参考例について説明する。図21は、本発明の第2参考例に係るシール部材61を使用した流体機器ユニット100の断面図である。
流体機器ユニット100は、第1参考例の流体機器ユニット99に設けたシール部材41,51をシール部材61に付け替えて構成されている。よって、ここでは、第1参考例と異なるシール部材61を中心に説明し、第1参考例と共通する点は、第1参考例と同一の符号を図面に付し、適宜説明を省略する。
<渦巻発生機能付きシール部材>
図22は、図21に示す渦巻発生機能付きシール部材61の外観斜視図である。図23は、図22に示すシール部材61の平面図である。図24は、図23に示すシール部材61のFF断面図である。図25は、図23に示すシール部材61の側面図である。
シール部材61は、本体部62の環状溝62a,62b、ガイド部62c,62d、圧入代62e、及び、張出部63、把持部64の凸部64aが、第1参考例のシール部材41と同様に設けられている。シール部材61は、本体部62に設けた渦巻発生部65の構造が第1参考例に係るシール部材41の渦巻発生部45と相違する。
図22〜図24に示すように、渦巻発生部65は、薄い板をねじった形状をなす螺旋壁65aを、本体部52の内周部62fに溶接により一体的に設けて構成されている。図21に示すように、渦巻発生部65は、螺旋壁65aの幅が主流路94の内径より小さくされ、シール部材61を接続部3a,3aの間に脱着する際に主流路94の内壁に接触して破損したり、流路面を傷付けたりすることを防止している。図24及び図25に示すように、螺旋壁65aは、本体部52の軸線方向全長より長く、両端部が本体部52の両端開口部から突出している。
また、図22及び図25に示すように、シール部材61の把持部64には、薬液をミキシングする機能を示す「MIX」と、流体に渦巻きを発生させる機能を示す「SC」と、渦巻発生部65が内周面62fから突出して設けられていることを示す「OUT」とが表示されている。この表示方法は、第1参考例のシール部材41と同様である。
<動作説明>
上記シール部材61を備える流体機器ユニット100は、主流路94を流れる薬液が螺旋壁65aに案内されて渦巻き状に流れ、薬液が主流路94を流れる際に主流路94の流路面との間で生じる圧損を小さくしている。螺旋壁65aは、内周部62fより全長が長いため、薬液が渦巻き状に案内される距離が長く、安定した渦向き状の流れを形成できる。
また、例えば、薬液弁91の主流路94から薬液弁92の主流路94へ第1の薬液を供給した状態で、薬液弁91を弁開すると共に薬液弁90,92を弁閉して第2の薬液を第1の薬液に合流させた場合には、第1及び第2の薬液がシール部材61を通過する際に螺旋状に流れながら攪拌され、均一に混合される。特に、シール部材61は、内周部62fの中心に螺旋壁65aを配置し、第1及び第2の薬液の混合流体のうちで最も流速が早い部分を螺旋状に案内して混合流体全体に螺旋状の流れを形成するので、第1及び第2の薬液を効率よく混合できる。
<作用効果>
上記構成を有するシール部材61、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット100は、シール部材61が樹脂を材質とし、耐腐食性を有する。シール部材61は、例えば薬液弁90,91の接続部3aを接続したときに、環状溝62a,62bによって構成される「環状凹凸条」が接続部3aの環状突起3cにより構成される「環状凸凹条」に圧入され、圧入部分でシールする。そのため、シール部材61は、薬液弁90,91の接続部分に装着される前後で、主流路94同士を接続した場合に流路となる内周部62fを変形させない。
このようなシール部材61の内周部62fに渦巻発生部65を設けているので、薬液弁90の接続部3aと薬液弁91の接続部3aとの間にシール部材61を装着しても、シール部材61は、渦巻発生部65が変形せず、主流路94を流れる薬液に渦巻き状の流れを発生させる機能を低下させない。
よって、第2参考例のシール部材61、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット100によれば、耐腐食性があり、ユニットや装置の大きさを変えずに渦巻発生機能を付加することができる。
第2参考例のシール部材61、流体機器接続構造20及び流体機器ユニット100は、渦巻発生部65が、シール部材61に設けた内周部62fの内周面に一体的に設けられ、螺旋状にねじられた螺旋壁65aであるので、シール部材61を通過する流体全体を渦巻き状に流して乱流を効率的に生じさせ、攪拌・混合することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記第1実施形態では、フィルタ25を本体部22の収納凹部22gに圧入装着したが、図26に示すフィルタ付きシール部材71のようにフィルタ75と本体部72の内周部72fとの接触部分を溶接してフィルタ75を本体部72に取り付けても良い。この場合、フィルタ75を奥行きの大きい袋状にすることによりフィルタの異物除去面積を増やし、圧力損失を低減できる。
(2)例えば、図27〜図30に示す攪拌機能付きシール部材81に示すように、本体部82の内周部82fによって構成される流路面積を小さくするように、板状の攪拌部85を内周部82fに射出成形又は溶着により一体に設けても良い。このようなシール部材81を通過する薬液は、攪拌部85にぶつかって乱流を生じ、攪拌部85で塞がれていない部分を通って二次側へ流れる。よって、図27〜図30に示すシール部材81は、攪拌部85が、内周部82fの内周面から流路の中心へ突出するように立設された攪拌壁であるので、主流路94を流れる薬液の流れ方向を変えつつ、薬液を攪拌・混合することができる。
ここで、上記シール部材81は、接続部3aへの取付方向が制限されない。そこで、例えば、4カ所の接続部にシール部材81を装着する場合には、攪拌部85の位置を90度
ずつずらすようにシール部材81を各接続部に配置する。この場合、薬液は、シール部材81を通過する毎に流れ方向が90度変更される。よって、薬液が混合流体の場合には、混合流体の薬液を均一に混合させることができる。
(3)例えば、上記実施形態の第1及び第2分割片13,14を透明エポキシ樹脂等を材質とする透明性部材としても良い。これによれば、連結部材12を接続部に装着したまま、外部から把持部24,34,44,54,64,74,84の表示を確認できる。
(4)例えば、上記第1実施形態のシール部材21について、フィルタ25の支持体25bの開口部内周面にテーパを設けても良い。この場合、テーパは、収納凹部22gにフィルタ25を圧入したときに、本体部22の両端部内周に設けたテーパと同一面になるように形成することが望ましい。これよれば、接続部3a,9aを通過する流体に生じさせる抵抗をより一層低減させることができる。
本発明の第1実施形態に係るシール部材を使用した流体機器ユニットの断面図である。 図1に示す薬液弁の流体機器接続構造を示す拡大断面図である。 図2に示す流体機器接続構造の分解斜視図である。 図1に示すフィルタ付きシール部材の平面図である。 図4のAA断面図である。 図4に示すシール部材の側面図である。 図1に示すオリフィス付きシール部材の外観斜視図である。 図7に示すシール部材の平面図である。 図8のBB断面図である。 図8に示すシール部材の側面図である。 本発明の第1参考例に係るシール部材を使用した流体機器ユニットの断面図である。 図11のCC断面図である。 図11に示す渦巻発生機能付きシール部材の外観斜視図である。 図13に示すシール部材の平面図である。 図14のDD断面図である。 図14に示すシール部材の側面図である。 図11に示す攪拌機能付きシール部材の外観斜視図である。 図17に示すシール部材の平面図である。 図18のEE断面図である。 図18に示すシール部材の側面図である。 本発明の第2参考例に係るシール部材を使用した流体機器ユニットの断面図である。 図21に示す渦巻発生機能付きシール部材の外観斜視図である。 図22に示すシール部材の平面図である。 図23のFF断面図である。 図23に示すシール部材の側面図である。 フィルタ付きシール部材の変形例を示す断面図である。 攪拌機能付きシール部材の変形例を示す外観斜視図である。 図27に示すシール部材の平面図である。 図28のGG断面図である。 図28に示すシール部材の側面図である。
1,90,91,92 薬液弁(第1の部品、第2の部品、流体制御機器)
3a 接続部
9 継手ブロック
9a 接続部
12 連結部材
13 第1分割片
14 第2分割片
21,31,41,51,61,71,81 シール部材
21a,21b,31a,31b,41a,41b,51a,51b,61a、61b,,71a,71b,81a,81b 環状溝
25、75 フィルタ
35 オリフィス
45,65 渦巻発生部
45a 突起
65a 螺旋壁
55,85 攪拌部
55a 攪拌壁
55b ブリッジ部

Claims (4)

  1. 樹脂を環状に形成したものであって、第1部品に設けられた第1流路と第2部品に設けられた第2流路との接続部分に配置され、前記第1部品の前記第1流路が開口する開口部外周に形成された第1環状凸凹条に圧入される第1環状凹凸条と、前記第2部品の前記第2流路が開口する開口部外周に形成された第2環状凸凹条に圧入される第2環状凹凸条とを備えるシール部材において、
    前記第1及び第2環状凹凸条が形成されており、前記第1流路と前記第2流路を接続した場合に流路となる内周部に、異物を除去するフィルタを設けた環状の本体部と、
    前記第1及び前記第2接続部が接続する接続部分の外側に配置される把持部と、
    前記本体部と前記把持部とを接続する張出部と、を有し、
    前記シール部材が前記フィルタ機能を有することが、前記把持部に表示されている
    ことを特徴とするシール部材。
  2. 請求項1に記載するシール部材において、
    前記内周部の内周面に前記フィルタを収納する収納凹部を設け、前記フィルタを前記収納凹部に圧入装着している
    ことを特徴とするシール部材。
  3. 第1流体機器と第2流体機器の接続部分に、請求項1又は請求項2に記載するシール部材を用いたことを特徴とする流体機器接続構造。
  4. 請求項1又は請求項2に記載するシール部材を用いて第1及び第2流体機器を接続していることを特徴とする流体機器ユニット。
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