JP5103335B2 - スイッチング素子の過熱保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング素子の過熱保護装置に係り、詳しくは半導体チップがケースに内蔵されるとともに、スイッチング開始時における半導体チップ温度(チップ温度)とケース表面温度とが同じ状態で使用されるスイッチング素子の過熱保護装置に関する。
電源回路(DC/DCコンバータ等)に使用するスイッチング素子の過熱保護では、一般的に、温度センサ(サーミスタ等)を用いた回路により熱破損の防止を行う(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、直流電圧入力側にエミッタが、直流電圧出力側にコレクタが接続され、ベースへの発振回路からのパルス電圧の入力に応答してオンオフ動作するスイッチングトランジスタを有する非絶縁型スイッチングレギュレータに備えられる過熱保護回路が提案されている。この過熱保護回路では、スイッチングトランジスタのエミッタ・ベース間に抵抗器が接続され、ベースと発振回路出力部との間に正特性サーミスタが接続され、スイッチングトランジスタが過熱状態のときに抵抗値増大でスイッチングトランジスタをオフさせて過熱保護を行う。
また、パワー素子(スイッチング素子)の温度変化を検知して、主回路に異常電流が流れたときのパワー素子の発熱や熱破壊を低減する過熱保護機能半導体スイッチが提案されている(特許文献2参照。)。この過熱保護機能半導体スイッチは、図4に示すように、負荷電流の流れる主回路に設けられたパワー素子51と、パワー素子51の発熱量が許容範囲を超えたときにパワー素子51を遮断する過熱保護回路52とを備えている。過熱保護回路52は、分流素子53と、温度検知回路54と、制御回路55とで構成されている。分流素子53は、パワー素子51に流れる電流(負荷電流)の大きさに対して所定の比率の電流(分流電流)を流すためのものであり、例えば、nチャネルMOSFETにて構成されている。分流素子53は、分流電流をパワー素子51に流れる電流より所定の比率で小さくなるように設定する外部回路(図示せず)を介してパワー素子51と並列に接続されており、制御回路55からゲート端子へ入力される信号に応じて分流素子53自身を導通や遮断し、この制御により過熱保護回路52を開閉する。
制御回路55は、温度検知回路54からの信号に基づいてパワー素子51の過熱保護レベルを調整し、パワー素子51が少なくとも過熱保護レベルを超えている間、主回路を遮断するものである。パワー素子51は、分流電流が流れる前の分流素子53の温度に応じた信号から使用環境温度に適した過熱保護レベル信号を設定する。
特開2002−142449号公報 特開2003−188267号公報
スイッチング素子の過熱保護を行う場合、本来はスイッチング素子のチップ温度を直接計測して保護をかけたいが、一般に使われている素子ではチップ温度を直接計測することができない。そのため、スイッチング素子のケース温度や周囲温度を計測することになり、チップ温度と計測している温度とには温度差が生じるので、その温度差を推定して測定温度で保護をかける。温度差は最悪状態(差が最大)を使わなければならない。
例えば、チップ温度とケース温度との差が最大60Kとなる場合、チップ温度上限値−60K以下が保護温度になる。チップ温度上限規格が150℃ならば、保護温度は90℃となる。そのため、この設定では、周囲温度90℃を超える状況では、スイッチング素子のスイッチング開始さえできないシステムになる。
特許文献2では、分流電流が流れる前の分流素子53の温度に応じた信号から使用環境温度に適した過熱保護レベル信号を設定するため、使用環境温度を考慮しない場合に比較して過熱保護精度が向上する。しかし、過熱保護機能半導体スイッチを構成するパワー素子51は、負荷Zに電力を供給する際は常にスイッチングされるため、スイッチングが開始される際における周囲温度が同じであっても、前回のスイッチング継続時間やスイッチング停止時からの経過時間によってパワー素子51の温度が異なる。そのため、周囲温度や半導体スイッチのケース表面温度からパワー素子51の温度を推定すると推定精度が悪くなる。そのため、分流素子53を設けることが必須要件になり、その分、構成が複雑になる。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的はチップ温度とケース温度とが同じ状態でスイッチングが開始されるスイッチング素子の過熱保護を従来に比べて精度良くでき、しかも周囲温度が従来に比べて高い状態でも動作を開始することができるスイッチング素子の過熱保護装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、スイッチング用の半導体チップがケースに内蔵されるとともに、スイッチング開始時における前記半導体チップの温度と前記ケースの表面温度とが同じ状態で使用されるスイッチング素子の過熱保護装置である。そして、前記ケースの表面温度を検出可能な温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された前記半導体チップのスイッチング開始時の検出温度に基づいて閾値を設定する閾値設定手段とを備えている。また、前記半導体チップのスイッチング開始後、前記半導体チップの温度が前記閾値設定手段により設定された閾値に対応する温度以上か否かを判断する判断手段と、前記判断手段が、前記半導体チップの温度が前記閾値に対応する温度以上と判断したときに前記半導体チップの作動を停止させる停止手段とを備えている。ここで、「半導体チップがケースに内蔵される」とは、単に半導体チップがケース内に収容された構造に限らず、半導体チップが樹脂モールドされている構造も含む。また、「ケースの表面温度を検出可能な」とは、ケースの表面温度を直接検出するだけでなく、ケースの表面温度を間接的に検出することも含む。また、「閾値に対応する温度」とは、閾値がスイッチング開始後の半導体チップの温度で設定されるとは限らず、スイッチング開始後に半導体チップが所定温度(上限規格温度)に達するまでの時間で設定される場合もあるため、閾値が時間で設定された場合には、その時間経過時の温度を意味する。
半導体チップがケースに内蔵されたスイッチング素子においては、半導体チップのスイッチング時に半導体チップの温度が上限規格温度に達したときのケース表面温度が、スイッチング開始時の温度によって異なる。この発明では、半導体チップのスイッチング開始時のケース表面温度が温度検出手段により、直接又は間接的に検出される。例えば、ケース表面温度は、スイッチング素子の周囲の温度を検出することで間接的に検出される。温度検出手段の検出信号に基づいて閾値設定手段によって閾値が設定され、スイッチング開始後、半導体チップの温度が閾値に対応する温度以上か否かが判断手段で判断される。そして、半導体チップの温度が閾値に対応する温度以上と判断されると、半導体チップの作動が停止される。したがって、チップ温度とケース温度とが同じ状態でスイッチングが開始されるスイッチング素子の過熱保護を従来に比べて精度良くでき、しかも周囲温度が従来に比べて高い状態でも動作を開始することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記スイッチング素子はバックアップ回路に使用されている。この発明では、バックアップ回路で使用されるスイッチング素子は、メイン回路から負荷への電力供給ができない場合に、半導体チップのスイッチングが開始されて負荷への電力供給が行われる。バックアップ回路の周囲温度はメイン回路においてスイッチング素子がスイッチングされることにより上昇し、バックアップ回路のスイッチング素子の温度は、周囲温度の上昇に伴ってチップ温度及びケース表面温度が同じ状態で上昇する。そのため、メイン回路が停止された際には、半導体チップのスイッチングが開始されるまで、バックアップ回路のスイッチング素子の温度は、チップ温度及びケース表面温度が同じになり、バックアップ回路のスイッチング素子の過熱保護をより精度良くでき、しかもスイッチング開始時の周囲温度が90℃より高い状態でも動作を開始することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記閾値設定手段は、前記半導体チップのスイッチングが開始されたときのケース表面温度と、予め求められたスイッチング開始以降のチップ温度とケース表面温度との差分とに基づいて前記閾値を設定する。この発明では、チップ温度との関係がスイッチング開始時の温度から精度良く推定可能なケース表面温度と、チップ温度との差分に基づいて閾値が設定されるため、過熱保護がより適切に行われる。
本発明によれば、チップ温度とケース温度とが同じ状態でスイッチングが開始されるスイッチング素子の過熱保護を従来に比べて精度良くでき、しかも周囲温度が従来に比べて高い状態でも動作を開始することができるスイッチング素子の過熱保護装置を提供することができる。
以下、本発明をハイブリッド自動車の複数の補機(図示せず)に電源を供給する電源装置としてのDC/DCコンバータに具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1に示すように、DC/DCコンバータ11は、高圧の主バッテリ12を電源にするとともに、一次側と二次側とがトランス13で絶縁されたメイン回路14と、補助バッテリ15を電源にするとともに、スイッチSWを介して補助バッテリ15の電力が供給されるバックアップ回路16とを備えている。
主バッテリ12は、図示しない駆動輪を駆動するモータ用の高圧電源であり、出力が300V程度である。補助バッテリ15は、図示しないヘッドライトやワイパー用モータ等の電源であるとともに、主バッテリ12からの電力がDC/DCコンバータ11に供給されない場合に、DC/DCコンバータ11に電力を供給するようになっている。また、補助バッテリ15は、DC/DCコンバータ11のコンバータ制御部17の電源としても使用されるようになっている。
メイン回路14の一次側にはノイズフィルタ18と、直流を交流に変換するスイッチング部19と、スイッチング部19の出力電流を検出する電流検出部20とが設けられ、二次側には整流部21と、ノイズフィルタ22とが設けられている。ノイズフィルタ22はダイオード23を介して出力端子14aに接続されている。スイッチング部19は、コンバータ制御部17からの制御信号によりスイッチング制御されるスイッチング素子(図示せず)を備えている。トランス13は、高圧の電流が入力される一次側と、低圧の電流が出力される二次側とを絶縁する。トランス13は、主バッテリ12から入力される高圧(300V程度)を低圧(45V程度)に降圧する。
バックアップ回路16は、昇圧回路を構成するスイッチング素子24を備えるとともに、ダイオード25を介して出力端子14aに接続されている。スイッチング素子24は、スイッチング用の半導体チップ26がケース27に内蔵されている。ケース27の表面にはケース27の表面温度を検出する温度検出手段としての温度センサ28が設けられている。温度センサ28としては、例えば、サーミスタやダイオードを用いた公知の構成のものが使用される。
バックアップ回路16は、DC/DCコンバータ11が主バッテリ12からの電源供給を受けられない場合、コンバータ制御部17からの制御信号により、スイッチSWがオン状態に保持された状態で、補助バッテリ15の電力を入力するとともに所定電圧に昇圧して出力する。スイッチング部19のスイッチング素子及びバックアップ回路16のスイッチング素子24はコンバータ制御部17により制御される。
コンバータ制御部17は、駆動輪を駆動するモータ用の主機制御装置(図示せず)から、主バッテリ12からDC/DCコンバータ11への電力供給が可能か否か、即ち主バッテリ12をDC/DCコンバータ11の電源として使用してよいか否かの信号を入力するように構成されている。そして、主バッテリ12をDC/DCコンバータ11の電源として使用しては悪い場合に、バックアップ回路16から所定の電圧を出力するように制御する。主バッテリ12をDC/DCコンバータ11の電源として使用しては悪い場合としては、主バッテリ12の容量が予め設定された値より少なくなっているとき、急加速時、登坂時等の駆動輪駆動用に大電力の供給が必要なとき等がある。また、コンバータ制御部17は、メイン回路14に不具合が生じた場合も、バックアップ回路16から所定の電圧を出力するように制御する。
コンバータ制御部17はマイクロコンピュータで構成され、閾値設定手段、判断手段及び停止手段として機能する。コンバータ制御部17は、半導体チップ26のスイッチング開始前に温度センサ28の検出信号を入力して、その検出温度に基づいて閾値を設定することにより閾値設定手段として機能する。コンバータ制御部17は、半導体チップ26のスイッチング開始後、温度センサ28の検出温度が前記閾値設定手段により設定された閾値以上か否かを判断することにより、半導体チップ26の温度が保護を必要とする温度であるか否かを判断する判断手段として機能する。コンバータ制御部17は、判断手段が、前記検出温度が前記閾値以上と判断したときに半導体チップ26の作動を停止させることにより停止手段として機能する。
コンバータ制御部17は、半導体チップ26のスイッチングが開始されたときのケース27の表面温度と、予め求められたスイッチング開始以降のチップ温度とケース表面温度との差分とに基づいて前記閾値を設定する。詳述すると、コンバータ制御部17の図示しないメモリには、図2に示すような、最大負荷状態で半導体チップ26のスイッチングが開始されたときからの半導体チップ温度及びケース表面温度の上昇量の経時変化と、半導体チップ温度及びケース表面温度の差分の経時変化を示すマップが記憶されている。マップとして半導体チップ26のスイッチング開始時の温度を変えた物が複数記憶されている。図2はスイッチング開始時の温度が80℃の場合のマップである。コンバータ制御部17は、スイッチング開始時の温度からマップを用いて、チップ温度の上限値に対応するケース表面温度を閾値として設定する。
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。
コンバータ制御部17は、主機制御装置から主バッテリ12をDC/DCコンバータ11の電源として使用してはならないという指令を受けた場合及びメイン回路14に不具合が生じた場合を除いて、主バッテリ12を電源としてDC/DCコンバータ11を駆動制御する。即ち、コンバータ制御部17は、主バッテリ12からメイン回路14に電力供給が可能な状態において、スイッチング部19を制御する。スイッチング部19のスイッチング素子のスイッチングによりトランス13の一次巻線に交流が発生するとともに、二次巻線に所定電圧の交流が発生する。そして、二次巻線に発生した交流が整流部21で整流されて直流となり、出力端子14aから出力される。出力端子14aから出力された直流電圧は補機の電力として使用される。
コンバータ制御部17は、主機制御装置から主バッテリ12をDC/DCコンバータ11の電源として使用しないようにとの指令信号を受けた場合、あるいは、メイン回路14に故障が発生した場合、電源を主バッテリ12から補助バッテリ15に切り替えてDC/DCコンバータ11の駆動を継続するように制御を行う。コンバータ制御部17は、スイッチSWをオン状態に切り換えた後、バックアップ回路16を駆動制御する。そして、補助バッテリ15の電圧がバックアップ回路16で所定電圧に昇圧されて出力端子14aから出力される状態になる。
バックアップ回路16の駆動制御、即ち半導体チップ26のスイッチング制御は図3のフローチャートにしたがって行われる。まず、ステップS1でケース表面温度の計測(測定)及び閾値の設定が行われる。ケース表面温度の計測は、温度センサ28の検出信号を入力してその値から温度が求めることによって行われる。そして、計測されたケース表面温度と、マップとから閾値が設定される。表1に半導体チップ26のスイッチング開始時の温度と、半導体チップ26がチップ温度上限値である150℃になるときのケース表面温度との関係を示す。
Figure 0005103335
次にステップS2で半導体チップ26のスイッチングが開始され、ステップS3で動作中、即ちバックアップ回路16から所定の電圧が出力される状態になる。次にステップS4に進み、ケース表面温度の計測が行われ、ステップS5で計測された温度が閾値以上か否かの判断が行われる。計測された温度が閾値より小さいと判断されれば、即ち閾値未満であればステップS3に戻り、半導体チップ26のスイッチング制御が継続されてステップS3,S4,S5が繰り返される。そして、バックアップ回路16から所定の電圧が出力される状態が継続される。
一方、ステップS5で計測された温度が閾値以上と判断されれば、ステップS6に進んで半導体チップ26のスイッチングが停止され、半導体チップ26が上限規格温度以上の状態でスイッチングされることが防止され、バックアップ回路16の過熱保護が行われる。
表1に示すように、半導体チップ26のスイッチング開始時の温度によって、半導体チップ26がチップ温度上限値である150℃になるときのケース表面温度、即ち閾値が異なる。そして、スイッチング開始時にはチップ温度とケース温度とに差が無いので、スイッチング開始時のケース表面温度が周囲温度90℃を超える非動作状態でスイッチングを開始しても瞬時に150℃に達することはない。したがって、スイッチング開始時からチップ温度が上限規格に達する時間に余裕を持たせて閾値を設定すれば、90℃以上でスイッチングを開始した場合でも、チップ温度が上限規格を超えることを防止することができる。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)過熱保護装置は、スイッチング用の半導体チップ26がケース27に内蔵されるとともに、スイッチング開始時における半導体チップ26の温度とケース27の表面温度とが同じ状態で使用されるスイッチング素子24に適用される。したがって、ケース27の表面温度から半導体チップ26の温度を推定する精度が高くなり、チップ温度とケース温度とが同じ状態でスイッチングが開始されるスイッチング素子の過熱保護を従来に比べて精度良くでき、しかも周囲温度が従来に比べて高い状態でも動作を開始することができる。また、スイッチング開始時にはチップ温度とケース温度とに差が無いので、スイッチング開始時のケース表面温度が周囲温度90℃を超える非動作状態からスイッチングを開始しても、チップ温度が上限規格を超えることを防止することができる。
(2)過熱保護装置は、ケース27の表面温度を検出する温度センサ28と、温度センサ28により検出された半導体チップ26のスイッチング開始時の検出温度に基づいて閾値を設定する閾値設定手段と、半導体チップ26のスイッチング開始後、半導体チップ26の温度が前記閾値に対応する温度以上か否かを判断する判断手段とを備えている。そして、スイッチング開始後、判断手段が、前記半導体チップ26の温度が前記閾値に対応する温度以上と判断したときに半導体チップ26の作動を停止させる停止手段とを備えている。したがって、チップ温度とケース温度とが同じ状態でスイッチングが開始されるスイッチング素子の過熱保護を従来に比べて精度良くでき、しかも周囲温度が従来に比べて高い状態でも動作を開始することができる。
(3)スイッチング開始後に半導体チップ26の温度が閾値に対応する温度以上か否かを判断するのに、温度センサ28の検出温度を使用している。半導体チップ26の温度が閾値に対応する温度以上か否かを判断する方法として、スイッチング開始時からの経過時間を使用する方法もある。しかし、温度センサ28の検出温度を用いる方が、半導体チップ26の温度を正確に反映することができる。
(4)スイッチング素子24はバックアップ回路16に使用されている。したがって、バックアップ回路16のスイッチング素子24の過熱保護をより精度良くでき、しかもスイッチング開始時の周囲温度が90℃より高い状態でも動作を開始することができる。
(5)閾値設定手段は、半導体チップ26のスイッチングが開始されたときのケース表面温度と、予め求められたスイッチング開始以降のチップ温度とケース表面温度との差分とに基づいて閾値を設定する。したがって、過熱保護がより適切に行われる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 温度センサ28はケース27の表面温度を直接検出する位置に設けられるのではなく、ケース27の表面温度と同等な周囲温度を検出する位置に設けられたり、ケース27の表面温度と一定の関係がある箇所に設けられたりしてもよい。
○ 半導体チップ26のスイッチング開始後、半導体チップ26の温度が閾値に対応する温度以上か否かを判断する構成は、閾値を半導体チップ26の温度が上限規格になるときのケース27の表面温度に設定して、温度センサ28の検出温度と閾値とを比較する構成に限らない。例えば、半導体チップ26の温度が、スイッチング開始時の温度から上限規格になるまでの時間を閾値に設定し、判断手段はスイッチング開始時からの経過時間が閾値に達したとき、チップ温度が上限規格に達したと判断して、半導体チップ26の作動を停止させる(スイッチングを停止させる)ようにしてもよい。
○ コンバータ制御部17のメモリに、図2のようなマップをスイッチング開始時のケース温度が異なる複数の場合について記憶させておく代わりに、スイッチング開始時の温度と、スイッチング開始後、半導体チップ26が上限規格になったときのケース表面温度との関係を示すマップを記憶させておいてもよい。
○ 半導体チップ26の上限規格は150℃に限らない。
○ 温度検出手段は、サーミスタやダイオードを用いた温度センサ28に限らない。
○ バックアップ回路16は、メイン回路14が故障したときのみ駆動される構成としてもよい。この場合、バックアップ回路16の電源を補助バッテリ15とする代わりに、主バッテリ12をバックアップ回路16の電源として使用するとともに昇圧回路に代えて降圧回路を設けた構成としてもよい。
○ バックアップ回路16は、ハイブリッド自動車の複数の補機に電源を供給する電源装置としてのDC/DCコンバータの一部を構成する物に限らない。例えば、工場等で使用される電気機器の電源装置に具体化されたものであってもよい。
○ 過熱保護装置は、スイッチング用の半導体チップ26がケース27に内蔵されるとともに、スイッチング開始時における半導体チップ26の温度とケース27の表面温度とが同じ状態で使用されるスイッチング素子であれば、バックアップ回路16で使用されるスイッチング素子の過熱保護用に限らない。例えば、駆動開始から所定時間駆動され、駆動停止後は、次の駆動時までに半導体チップの温度がケース表面温度と同じになる状態で使用されるスイッチング素子の過熱保護用に適用されてもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記閾値設定手段は、前記半導体チップのスイッチング開始時の検出温度からスイッチングを開始した際に、前記半導体チップの温度が上限規格に達したときの前記ケースの表面温度に前記閾値を設定する。
(2)請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記閾値設定手段は、前記半導体チップのスイッチング開始時の検出温度からスイッチングを開始した際に、前記半導体チップの温度が上限規格に達するまでの経過時間に前記閾値を設定する。
一実施形態の回路図。 最大負荷状態で半導体チップのスイッチング開始時からの半導体チップ温度及びケース表面温度の上昇量の経時変化と、半導体チップ温度及びケース表面温度の差分の経時変化を示すグラフ。 過熱保護装置の作用を示すフローチャート。 従来技術のブロック図。
符号の説明
16…バックアップ回路、17…閾値設定手段、判断手段及び停止手段としてのコンバータ制御部、24…スイッチング素子、26…半導体チップ、27…ケース、28…温度検出手段としての温度センサ。

Claims (3)

  1. スイッチング用の半導体チップがケースに内蔵されるとともに、スイッチング開始時における前記半導体チップの温度と前記ケースの表面温度とが同じ状態で使用されるスイッチング素子の過熱保護装置であって、
    前記ケースの表面温度を検出可能な温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された前記半導体チップのスイッチング開始時の検出温度に基づいて閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記半導体チップのスイッチング開始後、前記半導体チップの温度が前記閾値設定手段により設定された閾値に対応する温度以上か否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段が、前記半導体チップの温度が前記閾値に対応する温度以上と判断したときに前記半導体チップの作動を停止させる停止手段と
    を備えたことを特徴とするスイッチング素子の過熱保護装置。
  2. 前記スイッチング素子はバックアップ回路に使用されている請求項1に記載のスイッチング素子の過熱保護装置。
  3. 前記閾値設定手段は、前記半導体チップのスイッチングが開始されたときのケース表面温度と、予め求められたスイッチング開始以降のチップ温度とケース表面温度との差分とに基づいて前記閾値を設定する請求項1又は請求項2に記載のスイッチング素子の過熱保護装置。
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