JP5101820B2 - 力学量センサ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、加速度や角速度などの力学量を検出する力学量センサに関する。
ビデオカメラの手ぶれ補正装置や車載用のエアバッグ装置、ロボットの姿勢制御装置などの広い分野において、物体に作用する力学量を検出するための力学量センサが用いられている。
これらの力学量センサの1つに、例えば、半導体基板を加工して形成される半導体センサがある。
この半導体センサには、シリコン基板をエッチングして中央部分に質量体である錘部が形成されている。この錘部は、可撓性を有する梁(ビーム)部によって、フレーム(固定部)に弾性支持される構造となっている。
そして、半導体センサは、加速度や角速度等の外力を受けると、可動体である錘部に応力が作用する。すると、錘部は応力の作用により状態が傾きその姿勢が変化する。
この錘部の姿勢の変化を解析することによって、作用する外力の向きや大きさを検出することができる。
このような力学量センサには、センサの内部(内側)で検出した信号を、センサの外部(外側)へ引き出すための配線が複数必要であり、これらの引き出し用の配線は、センサの内部と外部を貫通するスルーホールを介して配設されている。
また、このような錘部の姿勢変化に基づいて力学量を検出するセンサでは、錘部が動作する際の空気抵抗を低減させて検出感度(検出精度)を高めるために、内部をより真空状態に近づけることが望まれる。
ところが、センサ内部を真空状態に近づける場合には、気体がリークしないように、配線用のスルーホールを気密封止する必要があった。
従来、このようなセンサにおけるスルーホールを適切に気密封止する技術が下記の特許文献に提案されている。
特開平7−245417号公報
特許文献1には、固定基板に設けられた接続孔(スルーホール)の内部に導電性薄膜を配設し、この導電性薄膜と電気的コンタクトをとった状態において、その端面で接続孔を封止する切頭錐状の独立領域(ポスト構造体)を設ける技術が提案されている。
ところで、特許文献1に記載のセンサでは、独立領域(ポスト構造体)が、重り部(錘)を内包する支持部(フレーム)に設けられていた。
また、他の従来センサでは、図6に示すように、ポスト構造体100が、錘130とフレーム110の間の梁120で仕切られた領域に配設されていた。
このようなセンサでは、ポスト構造体の形成領域を確保するために、錘のサイズが制限され、これによりセンサの感度を向上させることが困難であった。
そこで本発明は、よりセンサの感度を向上させることができる力学量センサを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明では、中空部を有するフレームと、錘と、前記錘を前記フレームの中空部で支持する梁と、前記フレームの中空部を密封する第1の基板と、前記錘の中央部および前記梁の少なくとも一方に設けられた貫通孔を貫通し、端面が前記第1の基板に接合されたポスト構造体と、前記錘の姿勢変化を検出する姿勢検出手段と、前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて、作用する力学量を出力する出力手段と、を備え、前記錘の中央部には前記ポスト構造体が複数配設され、前記ポスト構造体は、それぞれ、隣接する前記貫通孔の間に形成される区切り壁で区切られ、さらに、長手方向に段差部が設けられ、特定のエッチング処理における最大アスペクト比をaとし、前記段差部における前記貫通孔の深さをγとした場合、各段差部において、α>(γ/a)の関係を満たす間隔αを介して前記貫通孔の内側面と対向することにより前記目的を達成する。
請求項2記載の発明では、前記錘と対向して配設された電極と、を備え、前記姿勢検出手段は、前記錘と前記電極との間の静電容量の変化に基づいて前記錘の姿勢変化を検出し、前記第1の基板は、前記電極の電位を外部へ引き出すビアホールを有し、前記ポスト構造体は、前記ビアホールを封止することを特徴とする
求項記載の発明では、請求項1又は2に記載の力学量センサにおいて、前記第1の基板は、前記錘を介して対向して設けられた第2の基板および第3の基板からなり、前記ポスト構造体は、前記第2の基板と前記第3の基板とを電気的に接続することを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項1〜の何れか一項に記載の力学量センサにおいて、前記第1の基板に設けられた電極を具備し、前記姿勢検出手段は、前記電極と前記錘との間の静電容量の変化に基づいて前記錘の姿勢変化を検出し、前記ポスト構造体は、少なくとも前記電極の一部と電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項1〜の何れか一項に記載の力学量センサにおいて、前記ポスト構造体は、導電性を有する柱状部材からなることを特徴とする。
本発明によれば、前記錘の中央部および前記梁の少なくとも一方に貫通する位置にポスト構造体を設けることにより、錘をより大きく形成することができるため、センサの感度を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1〜図5を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
物体に働く加速度や角速度などの力学量を、梁12で支持された錘13の姿勢変化に基づいて検出する。
梁12は、シリコン基板など容易に変形(撓み・反り・曲がり)が可能な部材により構成される。また、梁12は、フレーム11に固定されており、その中心部に錘13が固定されている。錘13に加速度や角速度などの力が作用すると、錘13の姿勢が変化する。
この錘13の姿勢変化は、錘13の上面と対向する固定電極21a〜dとの間の静電容量の変化量、および錘13の下面と対向する固定電極31a〜dとの間の静電容量の変化量に基づいて検出する。
固定電極21a〜dは、センサの内部を真空封止する上部ガラス基板2の内側面に設けられており、固定電極31a〜dは、下部ガラス基板3の内側面に設けられている。
本実施の形態に係る加速度センサには、錘13の中央部(錘部130e)に貫通孔16a〜dが設けられており、これらの内部にポスト構造体14a〜dが貫通して設けられている。また、梁12に貫通孔17a〜dが設けられており、これらの内部にポスト構造体15a〜dが貫通して設けられている。
ポスト構造体15a〜dを介して固定電極31a〜dの電位が上部ガラス基板2に設けられたビアホール431a〜dへ取り出され、固定電極21a〜dの電位がビアホール421a〜dへ取り出される。
センサの内部信号は、上部ガラス基板2に設けられたビアホール421a〜d、431a〜dを介して、センサの外部に設けられた信号処理部(C/V変換回路等)に接続される。
また、ポスト構造体14a〜d、15a〜dは、上部ガラス基板2に設けられたビアホール421a〜dを封止する機能を有する。
本実施の形態によれば、ポスト構造体14a〜d、15a〜dを錘13の中央部(錘部130e)および梁12の領域に形成することにより、錘13をフレーム11の中空部のぎりぎりの範囲(領域)、即ち、フレーム11の内壁面近傍まで有効的に形成することができる。これにより、センサの小型化を図ることができる。
(2)実施形態の詳細
本実施の形態では、力学量センサの一例として静電容量検出型加速度センサ(以下、加速度センサとする)を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る加速度センサの概略構造を示した斜視図である。
なお、図1では、加速度センサの構造をわかりやすく表現するために、各層の構造を離して表現しているが、実際は、各層が積層した状態で構成されている。
本実施の形態に係る加速度センサは、半導体基板を加工して形成された半導体センサ素子である。なお、半導体基板の加工は、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いて行うことができる。
図1に示すように、加速度センサは、可動部構造体1が上部ガラス基板2および下部ガラス基板3によって上下方向から挟み込まれた3層構造となっている。
加速度センサを構成する基板における各層の積層方向と同一方向を上下方向、即ちz軸(方向)と定義する。そして、このz軸と直交し、かつ互いの軸と直交する軸をx軸(方向)およびy軸(方向)と定義する。つまり、x軸、y軸、z軸は、それぞれ互いに直交する3軸となる。
図2(a)は、可動部構造体1の上面部を示した平面図であり、図2(b)は、下部ガラス基板3の上面部を示した平面図である。
また、図3(a)は、上部ガラス基板2の上面部を示した平面図であり、図3(b)は、上部ガラス基板2の下面部を示した平面図である。
なお、図3(b)は、説明の煩雑化を避けるため、上部ガラス基板2の外側(上面側)から見た透過図を示す。
図2(a)に示すように、可動部構造体1は、シリコン基板をエッチングすることによって、フレーム11、梁12および錘13が形成されている。
フレーム11は、錘13を囲むように可動部構造体1の周縁部に設けられた固定部であり、可動部構造体1の枠組みを構成する。
梁12は、錘13の中心から放射方向に(フレーム11の方向に)十字方向に延びる4つの帯状の薄部材であり、可撓性を有している。
錘13は、中央部に位置する角柱状の錘部130e、この錘部130eの4隅にそれぞれバランスを保って配設された角柱状の錘部130a〜dから構成されている。なお、錘部130a〜eは、連続した固体として一体に形成されている。
錘13は、4つの梁12によってフレーム11に固定された質量体である。錘13は、梁12の作用により、外部より加わる力により振動させたり、捩れる動きが可能となっている。錘13は、導電性を有し、その側面は可動電極として機能する。
本実施の形態に係る加速度センサでは、錘13の中央部、即ち錘部130eに、錘13を厚さ方向(z軸方向)に貫通する貫通孔16a〜dが形成されている。
また、四方に延びる梁12のそれぞれの部位に、厚さ方向(z軸方向)に貫通する貫通孔17a〜dが形成されている。
そして、これらの貫通孔16a〜d、17a〜dの内部には、角柱状のポスト構造体14a〜d、15a〜dが配設されている。
ポスト構造体14a〜d、15a〜dは、その外側面と貫通孔16a〜d、17a〜dの外壁面との間に隙間が形成されるように遊貫されている。
また、ポスト構造体14a〜d、15a〜dの端面(端部)は、上部ガラス基板2および下部ガラス基板3と接合されている。
なお、ポスト構造体14a〜d、15a〜dは、フレーム11、梁12および錘13と同様にシリコン基板をエッチングすることによって形成するようにしても、また、別部材を用いて形成するようにしてもよい。
図2(b)に示すように、下部ガラス基板3の上面(可動部構造体1との対向面)には、錘部130aと対向する部位に固定電極31a、錘部130bと対向する部位に固定電極31b、錘部130cと対向する部位に固定電極31c、錘部130dと対向する部位に固定電極31dが設けられている。
また、下部ガラス基板3には、これらの固定電極31a〜dの電位を加速度センサの外部に取り出す(引き出す)ための中継部として機能する電極パッド331a〜dが設けられている。
図2(a)に示すポスト構造体15a〜dは、電極パッド331a〜dと電気的にコンタクトをとった状態で下部ガラス基板3と接合されている。
なお、固定電極31a〜dと電極パッド331a〜dとは、導電パターンによって接続されている。
図3(b)に示すように、上部ガラス基板2の下面(可動部構造体1との対向面)には、錘部130aと対向する部位に固定電極21a、錘部130bと対向する部位に固定電極21b、錘部130cと対向する部位に固定電極21c、錘部130dと対向する部位に固定電極21dが設けられている。
また、上部ガラス基板2には、これらの固定電極21a〜dの電位を加速度センサの外部に取り出す(引き出す)ための中継部として機能する電極パッド221a〜dが設けられている。
図2(a)に示すポスト構造体14a〜dは、電極パッド221a〜dと電気的にコンタクトをとった状態で上部ガラス基板2と接合されている。
なお、固定電極21a〜dと電極パッド221a〜dとは、導電パターンによって接続されている。
上部ガラス基板2の下面(可動部構造体1との対向面)には、可動部構造体1(錘13)の電位を加速度センサの外部に取り出す(引き出す)ための中継部として機能する電極パッド210が設けられている。
また、上部ガラス基板2の下面(可動部構造体1との対向面)には、ポスト構造体15a〜dを介して下部ガラス基板3に設けられた固定電極31a〜dの電位を加速度センサの外部に取り出す(引き出す)ための中継部として機能する電極パッド231a〜dが設けられている。
図2(a)に示すポスト構造体15a〜dは、電極パッド331a〜dおよび電極パッド231a〜dと電気的にコンタクトをとった状態で上部ガラス基板2および下部ガラス基板と接合されている。
また、図3(a)に示すように、上部ガラス基板2には、加速度センサの信号を外部へ引き出す(取り出す)ためのビアホール410、421a〜d、431a〜dが設けられている。
ビアホール410は、電極パッド210を介して、可動部構造体1(錘13)の電位を加速度センサの外部に取り出す(引き出す)引き出し電極である。
また、ビアホール421a〜dは、電極パッド221a〜dを介して、固定電極21a〜dの電位を加速度センサの外部に取り出し、ビアホール431a〜dは、電極パッド331a〜d、ポスト構造体15a〜dおよび電極パッド231a〜dを介して、固定電極31a〜dの電位を加速度センサの外部に取り出す(引き出す)引き出し電極である。
図4(a)は、図3(a)に示すA−A’部における加速度センサの断面を示した図である。
図4(a)に示すように、ビアホール410、421a〜d、431a〜dは、上部ガラス基板2上の電極パッド210、221a〜d、231a〜dの配設部分に設けられたスルーホール、スルーホールの内壁および底面に沿って形成された導電膜によって構成されている。
スルーホールは、上部ガラス基板2の外側から内側に向かって、即ち、電極の配置面に向かって開口面積が小径となるテーパー形状の貫通孔である。
また、スルーホール内部に設けられた導電膜は、可動部構造体1および上部ガラス基板2を接合した際に、確実に電極パッド210、221a〜d、231a〜dと電気的コンタクト(導通)がとれるように構成されている。
また、図4(a)に示すように、梁12および錘13の上面(上部ガラス基板2との対向面)と上部ガラス基板2との間には、錘13を可動にするための可動隙間18が形成されている。上部ガラス基板2は、この可動隙間18を封止するように接合されている。
梁12の下面(下部ガラス基板3との対向面)および錘13の底面即ち下面(下部ガラス基板3との対向面)と下部ガラス基板3との間、さらに錘13の周部においても、錘13を可動にするための可動隙間19が形成されている。下部ガラス基板3は、この可動隙間19を封止するように接合されている。
なお、可動隙間18、19は、より真空に近い状態となっている。このように、センサの内部を真空状態とすることにより、錘13が動作する際の空気抵抗を低減することができ、加速度センサの検出感度(検出精度)を向上させることができる。
なお、可動部構造体1のフレーム11、梁12、錘13を形成する際には、シリコン基板をプラズマによる深いトレンチエッチングを施すD−RIE(ディープ−リアクティブ・イオン・エッチング)技術を利用して行う。
なお、ポスト構造体14a〜d、15a〜dを同時に形成する場合も同様にD−RIE技術を利用して行う
また、本実施の形態に係る加速度センサでは、可動部構造体1をシリコン基板を用いて形成しているが、可動部構造体1の形成部材はこれに限られるものではない。例えば、シリコン基板の中間層に酸化膜を埋め込んだSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板を用いて形成してもよい。
この場合、中間の酸化膜層が梁12や錘13を加工する際のエッチング処理において、エッチング遮断層(ストップ層)として機能するため、厚み方向に対する加工精度を向上させることができる。
なお、SOI基板を用いて可動部構造体1を形成する場合には、SOI基板における支持層を用いて錘13を形成し、一方の活性層を用いて梁12を形成する。
上部ガラス基板2および下部ガラス基板3は、可動部構造体1を封止するように接合された固定基板である。上部ガラス基板2および下部ガラス基板3は、それぞれ、可動部構造体1のフレーム11において陽極接合によって接合されている。
次に、このように構成される加速度センサの動作について説明する。
本実施の形態に係る加速度センサは、図4(b)に示すように、加速度が作用すると、応力が働き錘13の姿勢が変化する。即ち、錘13が図4(a)に示す静止状態に対して傾く。
この錘13の姿勢の変化(傾き、ねじれ量)を検出することによって、作用する加速度の向きや大きさを検出するようになっている。
また、本実施の形態に係る加速度センサは、フレーム11の内壁面からセンサ(錘13)の中心方向に延びる梁12によって錘13をフレーム11の中空部に支持する構造となっている。このように、錘13をフレーム11内壁面から、即ち外側から支持することにより、錘13は、加速度等の外力が作用する際に大きな変位量を得ることができる。
例えば、図4(b)に示すように、x軸方向に加速度が作用し、錘13の姿勢がx軸に対して傾くと、固定電極21a〜d、31a〜dと可動電極(錘13)との距離が変化する。
詳しくは、固定電極21a、21b、31c、31dと可動電極との間の距離が小さくなり、一方、固定電極21c、21d、31a、31bと可動電極との間の距離が大きくなる。
このような、電極間の距離の変化は、電極間の静電容量の変化として現れ、これらの静電容量の変化に基づいて、錘13の姿勢変化を検出することができる。
電極間の距離の変化、即ち電極間の静電容量の変化は、図示しない信号処理部(制御部)におけるC/V(静電容量/電圧)変換回路を用いて電気的に検出される。
本実施の形態に係る加速度センサでは、上述したビアホール410、421a〜d、431a〜dを介してC/V変換回路に電極間の静電容量の検出信号が入力されるように構成されている。
検出された錘13の姿勢の変化(傾斜方向、傾斜度合い等)に基づいて、信号処理部において、錘13の姿勢の変化量を加速度の検出信号である電気信号に変換する。
上述したように、本実施の形態に係る加速度センサでは、ポスト構造体14a〜dを錘13の中央部(錘部130e)の形成領域に配置し、またポスト構造体15a〜dを梁12の形成領域に配置している。
そのため、ポスト構造体14a〜d、15a〜dによって、従来(図6)のように制限されることなく、錘13を、フレーム11の中空部のぎりぎりの範囲(領域)、即ち、フレーム11の内壁面近傍まで有効的に形成することができる。
従って、従来と同等サイズのフレーム11を用いた場合、より可動電極の大きい(広い)錘13を形成することができる。
このように、錘13の大型化を図ることにより、錘13の検出部位を錘13の中心からより離れた箇所、即ち、錘13の変位量がより大きくなる部位に設けることができるため、加速度センサの検出感度(検出精度)をより向上させることができる。
また、本実施の形態に係る加速度センサでは、ポスト構造体14a〜dを貫通させるための貫通孔16a〜dが、重なり合うことなく独立して形成されている。即ち、ポスト構造体14a〜dが貫通孔16a〜dで区切られた状態で配置されている。
そのため、隣接する貫通孔16a〜d間に形成された区切り(仕切り)壁部が、ポスト構造体14a〜d間の容量結合を抑制(低減)させるためのシールドとして作用させることができ、加速度センサの検出感度(検出精度)をより向上させることができる。
なお、1つの貫通孔の内部に複数のポスト構造体を設ける場合には、ポスト構造体間にシールド板(壁)等のシールド手段を設けることが好ましい。
(変形例)
本実施の形態に係る加速度センサでは、上述したように、ポスト構造体14a〜d、15a〜dをフレーム11、梁12および錘13と同時に同一のシリコン基板を加工することによって形成することができる。
ただし、シリコン基板(またはSOI基板)にエッチング処理を施すことによってこれらの部位を形成する場合、各部位の間隔は、エッチング処理におけるアスペクト比によって制限される。
アスペクト比とは、立体形状の垂直(高さ):水平(幅)の寸法比で相対的な厚みを示す指標である。
エッチング処理におけるアスペクト比とは、エッチングの進行の深さと孔や溝の開口幅比であり、例えば、深さ5μm、幅1μm、の溝のアスペクト比は5である。シリコンプロセスでつくられる形状のアスペクト比は概ね10程度であり、そのため厚みのある立体形状はつくりにくい。
本実施の形態に係る加速度センサにおいては、錘13の中央部(錘部130)に貫通孔16a〜dおよびポスト構造体14a〜dを形成する構造となっており、この貫通孔16a〜dとポスト構造体14a〜dとの遊び間隔(隙間)、即ち、貫通孔16a〜dの内側面とポスト構造体14a〜dの外側面との間隔の最小設定値はエッチング処理におけるアスペクト比によって制限される。
本実施の形態に係る加速度センサでは、ポスト構造体14’a〜dを貫通孔16a〜dの内部に適切に形成するために、即ち、貫通孔16a〜dとの隙間を十分に確保するために、図5に示すようにポスト構造体14’a〜dを肩部(段部)を有する2段構造とする。
詳しくは、図5に示すように、錘13の中央部(錘部130e)における上面(上部ガラス基板2との対向面)からの深さγまでのポスト構造体14a〜d’と貫通孔16a〜dとの隙間をα、また、錘13の中央部(錘部130e)における下面(下部ガラス基板3との対向面)からの深さεまでのポスト構造体14a〜d’と貫通孔16a〜dとの隙間をβに設定する。
なお、隙間長α、βは次の条件を満たすものとする。
(隙間長α)>(深さγ)/(最大アスペクト比)
(隙間長β)>(深さε)/(最大アスペクト比)
最大アスペクト比は、シリコン基板のエッチング技術の現状に依存する値であり、エッチング技術が発展するほど大きくなる。
シリコン基板のエッチング処理は、例えば、ドライエッチングの一種である、特定の方向にだけエッチングを進行させることができるD−RIEなどの異方性エッチングの技術を用いて行う。
本実施の形態に係る加速度センサにおいては、この隙間長αは、例えば1〜10μm、より好ましくは1〜5μm程度に設定されている。また、錘体厚εは、500μm程度に設定されている。
なお、SOI基板を用いる場合には、活性層側を隙間長αで深さγのエッチング処理を施し、支持層側を隙間長βで深さεのエッチング処理を施すことが好ましい。ただし、この場合も隙間長αおよび隙間長βの関係は、図5に示すようにα<βとなる。
本実施の形態に係る加速度センサの概略構造を示した斜視図である。 (a)は可動部構造体の上面部を示した平面図であり、(b)は下部ガラス基板の上面部を示した平面図である。 (a)は上部ガラス基板の上面部を示した平面図であり、(b)は上部ガラス基板の下面部を示した平面図である。 (a)は、図3(a)に示すA−A’部における加速度センサの断面を示した図である。 ポスト構造体の変形例を示した図である。 従来の加速度センサのポスト構造体の配設例を示した図である。
符号の説明
1 可動部構造体
2 上部ガラス基板
3 下部ガラス基板
11 フレーム
12 梁
13 錘
14a〜d ポスト構造体
15a〜d ポスト構造体
16a〜d 貫通孔
17a〜d 貫通孔
18、19 可動隙間
21a〜d 固定電極
31a〜d 固定電極
130a〜e 錘部
210 電極パッド
221a〜d 電極パッド
231a〜d 電極パッド
331a〜d 電極パッド
410 ビアホール
421a〜d ビアホール
431a〜d ビアホール

Claims (5)

  1. 中空部を有するフレームと、
    錘と、
    前記錘を前記フレームの中空部で支持する梁と、
    前記フレームの中空部を密封する第1の基板と、
    前記錘の中央部および前記梁の少なくとも一方に設けられた貫通孔を貫通し、端面が前記第1の基板に接合されたポスト構造体と、
    前記錘の姿勢変化を検出する姿勢検出手段と、
    前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて、作用する力学量を出力する出力手段と、
    を備え、
    前記錘の中央部には、前記ポスト構造体が複数配設され、
    前記ポスト構造体は、それぞれ、隣接する前記貫通孔の間に形成される区切り壁で区切られ、さらに、長手方向に段差部が設けられ、特定のエッチング処理における最大アスペクト比をaとし、前記段差部における前記貫通孔の深さをγとした場合、各段差部において、α>(γ/a)の関係を満たす間隔αを介して前記貫通孔の内側面と対向することを特徴とする力学量センサ。
  2. 前記錘と対向して配設された電極を備え、
    前記姿勢検出手段は、前記錘と前記電極との間の静電容量の変化に基づいて前記錘の姿勢変化を検出し、
    前記第1の基板は、前記電極の電位を外部へ引き出すビアホールを有し、
    前記ポスト構造体は、前記ビアホールを封止することを特徴とする請求項1に記載の力学量センサ。
  3. 前記第1の基板は、前記錘を介して対向して設けられた第2の基板および第3の基板からなり、
    前記ポスト構造体は、前記第2の基板と前記第3の基板とを電気的に接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の力学量センサ。
  4. 前記第1の基板に設けられた電極を具備し、
    前記姿勢検出手段は、前記電極と前記錘との間の静電容量の変化に基づいて前記錘の姿勢変化を検出し、
    前記ポスト構造体は、少なくとも前記電極の一部と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の力学量センサ。
  5. 前記ポスト構造体は、導電性を有する柱状部材からなることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の力学量センサ。
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