JP5099966B2

JP5099966B2 - 車両用タイヤ

Info

Publication number: JP5099966B2
Application number: JP2004309219A
Authority: JP
Inventors: クラウス・ファン・バルネフェルト; ブレイハン・テーズ; イェルク・デーネルト; ライナー・マウルシャット
Original assignee: コンティネンタル・ライフェン・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
Priority date: 2003-11-27
Filing date: 2004-10-25
Publication date: 2012-12-19
Anticipated expiration: 2024-10-25
Also published as: EP1535761A1; DE50305597D1; JP2005153860A; ATE344153T1; EP1535761B1

Description

本発明は、
トレッド条片、
サイドウォール、
少なくとも２つのベルト層（Ｇｕｅｒｔｅｌｌａｇｅ）および１つのバンデージ（Ｂａｎｄａｇｅ）から成るベルト複合体、
ビードコアおよび、半径方向にこれらビードコアの外側で配設されたコア成形部を有するビード領域、並びに、
軸線方向に内側から外側へとビードコアおよびコア成形部の周りを案内されている、少なくとも単層のカーカス、および、
それぞれのサイドウォール内における、少なくとも１つの補強層を備える車両用タイヤであって、
この補強層が、
軸線方向に内側から外側へとコア成形部およびビードコアの周りに延在しており、且つ、軸線方向に内側の部分、および軸線方向に外側の部分を有しており、
この軸線方向に内側の部分が、上記カーカスの軸線方向に更に内側に延在する部分の外側に延在し、および、
この軸線方向に外側の部分が、上記カーカスの軸線方向に更に外側に延在する部分の内側に延在する様式の車両用タイヤに関する。

極めて高い速度における走行のために適している、乗用車用ラジアルタイヤにおいて、高速度耐負荷能力の改善のために、サイドウォールを補強層でもって補強することは公知である。このようにして構成された、公知の、乗用車用ラジアルタイヤの場合、それぞれのサイドウォール内において、１つの補強層が配設されており、この補強層が、カーカスに隣接した状態で、コア成形部およびビードコアの周りに延在している。内側で、この公知の配設の場合、それぞれの補強層は、タイヤの半径方向で半分の最大の断面高さの外側に位置する高さで終わっている。この端部は、どんな場合でも、この補強層の他方の外側の端部領域よりも、よりベルトに対して近くに位置している。
このような様式の車両用タイヤは、ヨーロッパ特許公開第３４４０８６号明細書（特許文献１）、ヨーロッパ特許公開第４８３７１０号明細書（特許文献２）、ヨーロッパ特許公開第６５０８５５号明細書（特許文献３）、ヨーロッパ特許公開第１１４２７３１号明細書（特許文献４）から公知である。
ヨーロッパ特許公開第３４４０８６号明細書ヨーロッパ特許公開第４８３７１０号明細書ヨーロッパ特許公開第６５０８５５号明細書ヨーロッパ特許公開第１１４２７３１号明細書

従って、本発明の根底をなす課題は、この様式の高速度耐負荷能力、並びに、同様にこのタイヤの耐久性をも、サイドウォールの領域内において、更に改善することである。

この提示された課題は、本発明に従い、
補強層の軸線方向に外側の部分が、ベルトの縁部領域の下側に至るまで延びていること、
補強層の軸線方向に内側の部分が、タイヤの最大の断面高さの３０％と６０％との間の値である高さ内において終わっているか、または、
ベルトの縁部領域の下側に至るまで延びていること、および、
上記ベルトの縁部領域の下側へ延びている補強層の外側の部分は、このベルトの縁部領域の下側へ延びているカーカスの外側の部分よりも、軸線方向に外側で、手前で終わっていることによって解決される。

本発明により補強されたサイドウォールを有する、乗用車用ラジアルタイヤが、明確に改善された高速度耐負荷能力、および比較的に高い耐久性を有することが判明した。更に、特に、極めて僅かの断面高さを有するタイヤの場合、このように配設された補強層でもって、このタイヤのハンドリング特性は、良い影響を及ぼされ得る。

タイヤの高速度耐負荷能力を最適に改善するために、更に、それぞれのサイドウォール内において、内側で延在する補強層の領域が、ベルトの縁部領域の下側に至るまで延びている場合、有利である。

タイヤの高速度耐負荷能力は、更に、カーカスがＣ層内において配設されており、且つ、従ってこのカーカスの外側の領域でもって、同様に、ベルトの縁部領域の下側に至るまで延びていることによって最適化される。

極めて高い速度におけるタイヤの加熱を、可能な限り僅かに保持するために、ベルトの縁部領域の下側へ延びている補強層の領域が、このベルトの縁部領域の下側へ延びているカーカスの領域の手前で終わっている場合、更に有利である。

有利な実施形態において、それぞれのサイドウォール内において、２つの補強層は、いわば二重層として配設されている。

補強層の剛性担持体は、特に、織物の材料、例えばアラミド、またはレーヨンから成り、または、鋼材から成っている。この補強層の補強する作用は、この補強層の剛性担持体が、カーカスの剛性担持体と、特に、３０°から６０°の角度のもとで交差する場合、更に良い影響をもたらす。
基本的に、補強層の剛性担持体と、カーカスの剛性担持体との間の角度は、０°と８０°との間で選択される。

次に、本発明の更なる特徴、利点および詳細を、実施例を図示した図に基づいて、詳しく説明する。その際、ただ１つの図、即ち図１は、本発明により構成された車両用空気タイヤの断面を示している。

図１において断面図において示された車両用空気タイヤは、乗用車用ラジアルタイヤ、特に、極めて高い速度における走行のために適しているローセクションタイヤである。
本発明により構成されたタイヤは、以下で詳細に説明するような、特別に配設されたサイドウォール補強部を備えている。

本発明により構成された車両用空気タイヤの基本的な構造部材に、図示されていないトレッド条片溝成形部を備えるトレッド条片１、例えば２つのベルト層、および、特に多層の図示されていないベルトバンデージ（Ｇｕｅｒｔｅｌｂａｎｄａｇｅ）から成る多数のベルト補強部３、カーカス４、ビードコア５、半径方向にこれらビードコア５の外側で配設されたコア成形部６、並びに、サイドウォール２が所属する。これらタイヤの構成要素は、従来の方法で配設され、且つ仕上げられている。これら両方のベルト層は、従って、公知の方法で、ゴム内に埋設された鋼製コードから成り、その際、これら鋼製コードが、１つの層の内部で互いに平行に延在し、これら一方の層のこれら鋼製コードが、しかしながら、他方のベルト層の鋼製コードと交差している。その際、これら鋼製コードは、このタイヤの外周方向でもって、１０°と４０°との間の範囲内において選択される角度を成している。このベルトバンデージは、外周方向に延在する、例えばナイロンから成る剛性担持体を有する、いわゆるコイルバンデージ（Ｓｐｕｌｂａｎｄａｇｅ）である。

ビードコア５は、有利には、鋼製コアであり、エイペックスとも称されるコア成形部６が、どちらかと言えば硬質のゴム混合物から成っている。ゴム混合物内に埋設された、織物の材料または鋼製コードから成る、半径方向に整向されている剛性担持体を有する、カーカス４は、内側からやって来てこれらビードコア５およびコア成形部６の周りを巡り、且つ、サイドウォール２に沿って、ベルト３の縁部領域の下に至るまで達する状態で元へ戻されている。図示された実施形態の場合、従って、このカーカス４は、いわゆるＣ字状（Ｃ−Ｌａｇｅ）に配設されている。

本発明により、それぞれのサイドウォール２内において、カーカス４の更に内側で延在する領域と、更に外側で延在する領域との間に、補強層７が配設されている。それぞれの補強層７は、当該のコア成形部６、および当該のビードコア５を、カーカス４およびこれら部材に隣接した状態で循環している。タイヤ内において内側に存在する、それぞれの補強層７の領域は、コア成形部６の、半径方向で外側の端部を経て延び出ており、且つ、有利には、このタイヤの最大の断面高さＨの３０％から６０％までの値である高さ内において終わっている。この断面高さＨは、その際、ホイールリムの上に載置された、無負荷の、および通常の内側圧力のもとで設定されたタイヤにおいて検出され、且つ、図１に示されているように、ビード端部と関連している。それぞれの補強層７の外側に延在する領域は、このカーカス４の両方の領域の間で、延在する状態で、補強部３の縁部領域の下側に至るまで延びている状態で案内されており、しかも有利には、ここで設けられているカーカス４の端部領域よりも、軸線方向で更に外側で終わっている。それぞれの補強層７の内側に延在する領域も、ベルト縁部領域の下側に至るまで延びている。

補強層７は、ゴム混合物内に埋設された、高モジュールの、織物の、または金属性の剛性担持体を有しており、
これら剛性担持体が、カーカス４の剛性担持体と、有利には、３０°と６０°との間の大きさの範囲内における角度を成している。基本的に、カーカス４の剛性担持体に対する補強層７の剛性担持体の角度付けは、０°と８０°との間のそれぞれの角度のもとで可能である。これら補強層７の織物の剛性担持体のための材料として、例えば、アラミド、またはレーヨンが適している。カーカス４の剛性担持体が、同様に半径方向から３０°に至るまで偏倚した角度のもとでも延在することを更に言及させて頂きたい。

図示された実施形態と異なり、それぞれのサイドウォール内において、２つの補強層が、特に少なくとも基本的に一致した状態で配設された二重層として配置され得る。カーカスは、同様に他の方法で、例えばそれぞれのサイドウォール内において終わっている立ち上がり部（Ｈｏｃｈｓｃｈｌａｇ）と共に、車両用タイヤ内において配設され得る。

本発明により構成された車両用空気タイヤの断面図である。

１トレッド条片
２サイドウォール
３ベルト補強部
４カーカス
５ビードコア
６コア成形部
７補強層

Claims

トレッド条片（１）、
サイドウォール（２）、
少なくとも２つのベルト層および１つのバンデージから成るベルト複合体、
ビードコア（５）および、半径方向にこれらビードコア（５）の外側で配設されたコア成形部（６）を有するビード領域、並びに、
軸線方向に内側から外側へとビードコア（５）およびコア成形部（６）の周りを案内されている、少なくとも単層のカーカス（４）、および、
それぞれのサイドウォール（２）内における、少なくとも１つの補強層（７）を備える車両用タイヤであって、
この補強層（７）が、
軸線方向に内側から外側へとコア成形部（６）およびビードコア（５）の周りに延在しており、且つ、軸線方向に内側の部分、および軸線方向に外側の部分を有しており、
この軸線方向に内側の部分が、上記カーカス（４）の軸線方向に更に内側に延在する部分の外側に延在し、および、
この軸線方向に外側の部分が、上記カーカス（４）の軸線方向に更に外側に延在する部分の内側に延在する様式の上記車両用タイヤにおいて、
補強層（７）の軸線方向に外側の部分が、ベルト（３）の縁部領域の下側に至るまで延びていること、
補強層（７）の軸線方向に内側の部分が、タイヤの最大の断面高さの３０％と６０％との間の値である高さ内において終わっているか、または、
ベルト（３）の縁部領域の下側に至るまで延びていること、および、
上記ベルト（３）の縁部領域の下側へ延びている補強層（７）の外側の部分は、このベルト（３）の縁部領域の下側へ延びているカーカス（４）の外側の部分よりも、軸線方向に外側で、手前で終わっていること、
を特徴とする車両用タイヤ。
カーカス（４）は、軸線方向内側からやって来てこれらビードコア（５）およびビードフィラー（６）の周りを巡り、且つ、サイドウォール（２）に沿って、ベルト（３）の縁部領域の下に至るまで達する状態で元へ戻されるように配設されていることを特徴とする請求項１に記載の車両用タイヤ。
それぞれのサイドウォール（２）内において、２つの補強層（７）は、二重層として配設されていることを特徴とする請求項１または２に記載の車両用タイヤ。
補強層（７）の剛性担持体は、アラミド、またはレーヨンから成る織物の材料から、または、鋼材から成っていることを特徴とする請求項１から３のいずれか一つに記載の車両用タイヤ。
補強層（７）の剛性担持体は、カーカス（４）の剛性担持体と、０°と８０°との間の角度を成すことを特徴とする請求項１から４のいずれか一つに記載の車両用タイヤ。
補強層（７）の剛性担持体は、カーカス（４）の剛性担持体と、３０°と６０°との間の角度を成すことを特徴とする請求項１から５のいずれか一つに記載の車両用タイヤ。