JP5098919B2 - 移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法 - Google Patents

移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法 Download PDF

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Description

この発明は、歩行体に装着して歩行体の移動方向を算出する移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法に関する。
従来より、GPS信号などの外部からの測定信号を使用することなく自律的に歩行体自身の体の移動方向を算出する技術は多数提供されている。移動方向を検出するには、通常、磁気センサおよびジャイロセンサを利用し、それぞれのセンサから得られる情報を使用して体の向きを検出し、その体の向きに対して進んでいる、もしくは、あらかじめ設定した方向に進むとして人が移動する方向を算出していた。
具体的には、たとえば、X軸、Y軸およびZ軸の加速度センサを用いてZ軸加速度の正の値のピークから負の値のピークの間で、X軸とY軸の加速度の合成値を求め、この合成値が正の値のピークの時のX軸とY軸の加速度から移動角度や移動方向を求める技術が開示されている(たとえば、下記特許文献1,2参照。)。
特開2003−302419号公報 特開2007−325722号公報
しかしながら、上述したような従来の移動方向を判別する技術では、歩行者(歩行体)が忍び足のように、加速度変化が非常に小さい歩き方をした場合にはピークの検出が困難になり、結果として移動方向の判別精度が悪くなってしまうという問題があった。同様に、歩行者が横方向の移動、いわゆるカニ歩きによって移動する場合にも、同様の理由によって移動方向の判別精度が悪くなってしまう問題があった。
また、上述した特殊な歩行は、たとえば、犯罪者が立て篭もっている建屋内で、鎮圧用の要員が配置位置に向かう際などの実行が想定される。しかしながら、上述のような場合、建屋内など、GPSなどで位置確認ができない場所である可能性が高く、位置把握が困難な上に、装置構成が複雑になったり、装置サイズが形態に適さなくなってしまう場合という問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、歩行体が特殊な歩き方をした場合であっても、高精度に歩行体の移動方向を算出可能な移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法は、歩行体に装着された加速度センサに装着された加速度センサからの出力を受け付けるコンピュータが、前記歩行体の正面方向となるX軸と、前記正面方向に対して直角に交わる当該歩行体の左右方向となるY軸と、当該歩行体の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する処理と、検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルと、Y軸方向の加速度と前記Z軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルとを算出する処理と、算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上となった場合に、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて前記歩行体の移動方向の移動方向を判別する処理と、判別された方向を出力する処理と、を含むことを要件とする。
この移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法によれば、3軸の加速度を検出して、XZクロススペクトルおよびYZクロススペクトルを算出することによって、Z軸方向(上下移動)の加速度の変化とX軸方向の加速度(前後移動)との相関性や、Z軸方向(上下移動)の加速度の変化とY軸方向の加速度(左右移動)との相関性を求めることができる。したがって、上下移動と前後移動または左右移動とが連動した場合にのみ、歩行体の移動をあらわす情報として利用される。
この移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法によれば、歩行体が特殊な歩き方をした場合であっても、高精度に歩行体の移動方向算出を実現することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。この移動方向算出装置、移動方向算出プログラムおよび移動方向算出方法では、人間をはじめとする二足歩行をおこなう歩行体の歩行に特有な上下方向と相関性のある前後移動または左右移動を検出するため、X,Y,Zの3軸方向の加速度からZ軸方向とのクロススペクトルを算出し、クロススペクトルが最大となる方向を移動方向として判別するため、誤判別のない高精度な移動方向判別を実現することができる。
(移動方向算出処理の概要)
まず、本実施の形態にかかる移動方向算出処理の概要について説明する。図1−1は、移動方向算出処理の概要を示す説明図である。図1−1のように、本実施の形態では、歩行体100に移動方向算出装置110を装着させる。移動方向算出装置110は、検出部111と、クロススペクトル算出部112と、判別部113と、出力部114と、を含んでいる。
検出部111は、図1−1に示したように、歩行体100の正面方向となるX軸と、正面方向に対して直角に交わる歩行体100の左右方向となるY軸と、歩行体100の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する。なお、本実施の形態では、便宜上図1−1に示した方向にX、Y、Zの名称を付けて説明するが、これら3方向の加速度を検出することができれば、特に名称は限定されない。
クロススペクトル算出部112は、検出部111によって検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルを算出する。同時にクロススペクトル算出部112は、検出部111によって検出されたY軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルも併せて算出する。クロススペクトル算出部112によって算出されたXZクロススペクトルと、YZクロススペクトルとは、判別部113へ出力される。
判別部113は、クロススペクトル算出部112によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値があらかじめ設定したしきい値以上(いずれか一方がしきい値以上となればよい)となった場合に、歩行体100が歩行していると判断し、移動方向を判別する処理を開始する。いずれかのクロススペクトルの最大値がしきい値に満たない場合には、歩行していないと判断され、停止中である旨を出力し待機状態となる。
判別部113は、XZクロススペクトルの最大値とYZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて歩行体100の移動方向を判別する。そこで、判別部113は、まず、移動体100が前後方向に移動しているか、左右方向に移動しているかを判別する。具体的に説明すると、判別部113は、XZクロススペクトルの最大値とYZクロススペクトルの最大値との大小を比較する。この比較によって、XZクロススペクトルの最大値が大きいと判断された場合、歩行体100は前後方向に移動していると判別され、YZクロススペクトルの最大値が大きいと判断された場合、歩行体100は左右方向に移動していると判別される。
判別部113は、前後方向に移動しているか、左右方向に移動しているかが判別されると、さらに、前後いずれか、または、左右いずれかに移動しているかを判別する処理に移行する。歩行体100が前後方向に移動していると判別された場合、判別部113は、XZクロススペクトルの最大値の実部と虚部から算出される位相差が−90°〜90°に収まれば、歩行体100が前方向に移動していると判別し、収まらなければ、歩行体100が後ろ方向に移動していると判別する。
一方、歩行体100が左右方向に移動していると判別された場合、判別部113は、YZクロススペクトルの最大値の実部と虚部から算出される位相差が−90°〜90°に収まれば、歩行体130が右方向に移動していると判別し、収まらなければ、歩行体100が左方向に移動していると判別する。
ここで、図1−2は、クロススペクトルの位相差と移動方向との関係を示す説明図である。図1−2の単位円120は、XZクロススペクトルの実部と虚部から算出される位相差と移動方向との関係を示している。したがって、単位円120に示したように位相差が−90°〜90°の値となれば前方向に移動していると判別され、91°〜180°または−91°〜−179°の値となれば、後ろ方向に移動していると判別される。同様に、単位円130は、YZクロススペクトルの実部と虚部から算出される位相差と移動方向との関係を示している。したがって、単位円130に示したように位相差が−90°〜90°の値となれば右方向に移動していると判別され、91°〜180°または−91°〜−179°の値となれば、左方向に移動していると判別される。なお、90°および270°近傍の値については、どのように判別するかを調整することもできる。たとえば、検出部111の検出傾向に応じて、−89°〜89°までを前進としてそれ以外の値の場合は後進と判別するように設定してもよい。
また、判別部113には、駆け足判別機能部が備わっている。駆け足判別機能部は、歩行体100が駆け足で移動しているか否かを判別する。駆け足判別機能部によって歩行体100が駆け足で移動していると判別された場合には、移動体100の体が跳び上がるため、検出部111によって検出される移動方向の加速度が反転している状態にある。したがって、判別部113には、駆け足判別部によって駆け足と判別された場合に、移動方向として判別された方向を反対方向に補正する補正機能部が備えられている。
なお、駆け足判別機能部としては、公知の駆け足判別機器を搭載してもよいし、検出部111によって検出された3軸の加速度を利用して判別してもよい。たとえば、所定の周期において、検出部111によって検出されたX軸方向の加速度またはY軸方向の加速度の最大値がしきい値以上であり、かつ、この最大値の周波数成分がしきい値以上であった場合、歩行体100は駆け足で移動していると判別するような構成が挙げられる。
出力部114は、判別部113によって判別された歩行体100の移動方向を外部に出力する。また、判別部113によって駆け足中であると判別された場合には、補正機能部によって反対方向に補正された方向を出力する。なお、出力部114による出力先は任意に設定できる。たとえば、移動方向算出装置110に表示部(不図示)を取り付けて歩行体100自身に算出結果を表示してもよいし、通信I/F(インターフェース)を介して他の装置に送信してもよい。
このように、本実施の形態では、移動体100について、3軸方向の加速度を検出し、この加速度からクロススペクトルを算出することによって、上下運動と連動した前後移動もしくは左右移動を判別することができる。したがって、歩行体100自らが駆動して移動している場合にのみ方向判別が実行されるため、歩行以外によって生じた移動や、加速度の変化を、歩行体100による歩行と誤って検出するような事態を防ぎ、高精度な移動方向検出が可能となる。また、Z軸方向の加速度の値が小さいため、従来検出が困難であった忍び足やカニ歩きなどの特殊な歩行についても、Z軸方向の加速度が小さくても、X軸方向もしくはY軸方向の移動との相関性が高ければ歩行として検出されるため、見落とすことなく移動方向を判別することができる。
以下に、上述した本実施の形態にかかる移動方向算出処理を実現するための、具体的な構成例や処理手順について順番に説明する。
(移動方向算出装置のハードウェア構成)
まず、本実施の形態にかかる移動方向算出装置のハードウェア構成について説明する。図2は、移動方向算出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図1−1にあらわしたように移動方向算出装置110は、たばこ箱サイズの小型装置である。また、移動方向算出装置110は、たとえば、PDA(Personal Digital Assistant)やPC(Personal Computer)などの既存の端末に以下で説明するハードウェア構成を追加したものでもよいし、専用の筐体からなる装置であってもよい。
さらに移動方向算出装置110の内部は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、メモリドライブ206と、着脱可能な記録媒体としてリムーバブルメモリ207と、ディスプレイ208と、入力I/F(インターフェース)209と、各種センサ210と、ネットワークI/F211を備えている。また、各構成部はバス220によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU201は、移動方向算出装置110の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
メモリドライブ206は、CPU201の制御にしたがってリムーバブルメモリ207に対するデータのリード/ライトを制御する。リムーバブルメモリ207は、メモリドライブ206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、リムーバブルメモリ207に記憶されたデータをCPU201の制御に応じてメモリドライブ206に読み取らせたりする。
ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像によって移動方向算出結果に関するデータを表示する。このディスプレイ208は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
入力I/F209は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。また、入力I/F209の入力手段は、タッチパネルやトラックボールなどのポインティングデバイスであってもよい。
各種センサ210は、移動方向を算出するための情報を測定するための異なる機能のセンサから構成されている。具体的には、歩行体100の歩行間隔を検出するための加速度センサと、歩行体100の移動方向を算出するための磁気センサとジャイロセンサとが搭載されている。なお、本実施の形態にかかる移動方向算出装置110の場合、加速度センサは必須の構成となるが、他のセンサは任意である。
ネットワークI/F211は、有線無線を問わずに通信回線212を通じてインターネットなどのネットワーク230に接続し、このネットワーク230を介して移動方向算出装置110を他の装置に接続させる。そして、ネットワークI/F211は、ネットワーク230と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F211には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
(移動方向算出装置の機能的構成)
つぎに、本実施の形態にかかる移動方向算出装置の機能的構成について説明する。図3は、移動方向算出装置の機能的構成を示すブロック図である。図3のように、移動方向算出装置110は、センサ部310と、演算処理部320と、記憶部330と、表示部340と、通信部350とから構成されている。
センサ部310は、加速度センサ311と、磁気センサ312と、ジャイロセンサ313との3種類のセンサを備えている。これらのセンサから歩行体100の移動に伴う動作内容を所定の間隔ごとに連続して検出する。このセンサ部310は、たとえば、図2にて説明した各種センサ210によって実現される。また、上述したように、加速度センサ311以外のセンサを搭載するかは任意である。
演算処理部320は、センサ部310から取得した検出値を用いて歩行体100の移動方向を算出する機能部である。この演算処理部320は、たとえば、図2にて説明したCPU201、ROM202およびRAM203によって実現される。
記憶部330は、CPU201の制御に応じて所定の情報を保存する記憶領域である。この記憶部330に保存されている情報としては、入力情報331、出力情報332、演算処理に必要な設定パラメータ333、判定処理内容と判定基準が設定された判定テーブル334、演算処理に用いる演算アルゴリズム335がある。この記憶部330は、たとえば、図2にて説明したHDD204、HD205、メモリドライブ206およびリムーバブルメモリ207によって実現される。
表示部340および通信部350は、演算処理部320によって演算された歩行体100の移動方向算出結果の出力手段として機能する。表示部340では、液晶ディスプレイなどの表示デバイスによって移動方向算出結果を歩行体100自身に報知することができる。また、通信部350は、移動方向算出結果を他の装置や所定のアドレスに送信することができるため、他者に対して歩行体100の移動方向を報知することができる。
なお、通信部350は、移動方向算出結果の他に、外部の装置との通信によって、演算処理部320における演算に必要な設定パラメータ333、判定テーブル334および演算アルゴリズム335を外部から取得することができる。この表示部340は、たとえば、図2のディスプレイ208によって実現される。また、通信部350は、たとえば、図2のネットワークI/F211によって実現される。
(移動方向算出処理の手順)
つぎに、移動方向算出装置110における移動方向算出処理の手順について説明する。図4−1および図4−2は、移動方向算出処理の手順を示すフローチャートである。図4−1に示した各処理は、検出部111によって検出した3軸方向の加速度から移動算出用の情報を算出する処理であり、言わば移動方向判別のための準備処理である。
図4−1のフローチャートにおいて、まず、所定の周期ごとに加速度センサ311からX,Y,Z軸の加速度を取得する(ステップS401)。所定の周期としては、歩行体100の一歩ごとの歩行間隔を一周期として設定すればよい。したがって、あらかじめ移動方向算出装置110を装着する歩行体100の歩行間隔を測定しておき、周期として設定してもよいし、平均的な歩行間隔(たとえば、2秒間隔)を初期値として設定しておいてもよい。
つぎに、演算処理部320によって、取得した各軸の加速度の周波数成分を算出する(ステップS402)。ステップS402において、周波数成分を算出するには、検出した加速度に、たとえばFFT(Finite Fourier transform)などによって変換を施せばよい。具体例を挙げると、下記(1)〜(3)式のようにX,Y,Z軸方向の加速度にフーリエ変換を施し、虚数単位jを用いてあらわすことができる。
Figure 0005098919
その後、演算処理部320は、ステップS402によって算出されたX軸とZ軸の加速度の周波数成分より、さらに、各加速度の相関性をあらわすXZクロススペクトルを算出する(ステップS403)。周波数成分の算出例として上記(1),(3)式を利用する場合、X軸方向の加速度とZ軸方向の加速度とのクロススペクトル(XZクロススペクトル)=SXZ(kΔf)は、下記(4)式のようになる。また、SXZ(kΔf)の複素共役関数F* X(kΔf)は、下記(5)式のようになる。したがって、XZクロススペクトルの実部SXZR(kΔf)は下記(6)式、XZクロススペクトルの虚部SXZJ(kΔf)は、下記(7)式のようになる。
Figure 0005098919
XZクロススペクトルが算出されると、つぎに、XZクロススペクトルの最大値XZmaxを算出する(ステップS404)。XZクロススペクトルの最大値XZmaxとは、すなわち、クロススペクトルSXZ(kΔf)が最大の時の振幅AXZである。したがって、下記(8)式によってクロススペクトルSXZ(kΔf)が最大の時の振幅AXZを算出すればよい。
Figure 0005098919
演算処理部320では、上述したステップS403およびS404の処理と並列して、クロススペクトルYZについての処理も実行されている。ステップS402によって算出されたY軸とZ軸の加速度の周波数成分より、さらに、各加速度の相関性をあらわすYZクロススペクトルを算出する(ステップS405)。周波数成分の算出例として上記(2),(3)式を利用する場合、Y軸方向の加速度とZ軸方向の加速度とのクロススペクトル(YZクロススペクトル)=SYZ(kΔf)は、下記(9)式のようになる。また、SYZ(kΔf)の複素共役関数F* Y(kΔf)は、下記(10)式のようになる。したがって、YZクロススペクトルの実部SYZR(kΔf)は下記(11)式、XZクロススペクトルの虚部SYZJ(kΔf)は、下記(12)式のようになる。
Figure 0005098919
YZクロススペクトルが算出されると、つぎに、YZクロススペクトルの最大値YZmaxを算出する(ステップS406)。ここでも、ステップS404の演算と同様に、クロススペクトルSYZ(kΔf)が最大の時の振幅AYZを算出すればよい。したがって、下記(13)式によってクロススペクトルSYZ(kΔf)最大の時の振幅AYZとして算出された値が、YZクロススペクトルの最大値YZmaxとなる。
Figure 0005098919
そして、ステップS404によってXZクロススペクトルの最大値XZmaxが算出され、ステップS406によってYZクロススペクトルの最大値YZmaxが算出されたかを判断する(ステップS407)。ここで、双方の算出が終了するまで待ち(ステップS407:Noのループ)、算出が終了すると(ステップS407:Yes)、具体的に移動方向を判別するための処理(図4−2、ステップS408〜)に移行する。
続いて、図4−2の各処理について説明する。図4−2に示した各処理は、歩行体100が具体的にどのような方向に移動しているかを判別する処理である。まず、XZクロススペクトルの最大値XZmaxまたは、YZクロススペクトルの最大値YZmaxのいずれかが、しきい値より大きいか否かを判断する(ステップS408)。このステップS408の判断基準となるしきい値は、歩き方にかかわらず、歩行体100が移動する場合に発生する最低限の値を設定すればよい。
ここで、図5は、歩行時のXZクロススペクトル最大値の算出例を示す図表である。図表500のように、歩行体100の停止時と歩行時では、XZクロススペクトル最大値に大差がある。したがって、図表500のように、停止時の最大値の平均+誤差をしきい値と設定すればよい。
図4−2に戻り、XZクロススペクトルの最大値XZmaxまたは、YZクロススペクトルの最大値YZmaxのいずれかが、しきい値より大きいと判断された場合(ステップS408:Yes)、つぎに、XZクロススペクトルの最大値XZmaxがYZクロススペクトルの最大値YZmaxよりも大きいか否かを判断する(ステップS409)。この判断によって、X軸方向とY軸方向のいずれの方向を考慮したクロススペクトルを移動方向の判別に利用するかが選択される。
ここで、図6は、前進行時のXZクロススペクトルとYZクロススペクトルとの最大値の算出例を示す図表である。算出された二つのクロススペクトルの最大値は、実際に移動している方向(前後または左右)の加速度がより大きく検出される。したがって、図表600のように、前進時には、XZクロススペクトルの最大値XZmaxが大きくなる。
したがって、XZクロススペクトルの最大値XZmaxがYZクロススペクトルの最大値YZmaxよりも大きいと判断された場合(ステップS409:Yes)、前後方向に移動していると判別され、XZクロススペクトルの最大値XZmaxがYZクロススペクトルの最大値YZmaxよりも大きくないと判断された場合(ステップS409:No)、左右方向に移動していると判別され、以下、判別結果に応じた処理に移行する。
図4−2に戻り、まず前後方向に移動していると判別された場合の処理について説明する。まず、XZクロススペクトルの最大値XZmaxにおける周波数成分の実部と虚部との位相差XZphaを算出する(ステップS410)。位相差XZphaを算出するには、下記(14)式を用いてクロススペクトルSXZ(kΔf)が最大の時の位相差ΘXZを算出すればよい。
Figure 0005098919
そして、図7は、前進時の位相差の算出例を示す図表である。また、図8は、後進時の位相差の算出例を示す図表である。図表700,800のように、歩行時の位相差は移動方向に応じて特定の値に収束する。具体的には、図1−2にて説明したように、−90°〜90°に収まれば前進、収まらなければ後進をあらわす。したがって、図4−2に戻り、つぎに、ステップS410によって算出された位相差XZphaが−90°〜90°の間に収まる角度であるか否かを判断する(ステップS411)。
位相差XZphaが−90°〜90°の間に収まる角度である場合(ステップS411:Yes)、歩行体100は、前進していると判別される(ステップS412)。また、位相差XZphaが−90°〜90°の間に収まらない角度である場合(ステップS411:No)、歩行体100は、後進していると判別される(ステップS413)。
つぎに、左右方向に移動していると判別された場合の処理について説明する。図9は、右歩行時のXZクロススペクトルとYZクロススペクトルとの最大値の算出例を示す図表である。算出された二つのクロススペクトルの最大値は、実際に移動している方向(前後または左右)の加速度がより大きく検出される。したがって、図表900のように、左右移動時にはクロススペクトルの最大値XZmaxが大きくなる。そこで、つぎに、YZクロススペクトルの最大値YZmaxにおける周波数成分の実部と虚部との位相差YZphaを算出する(ステップS414)。位相差YZphaを算出するには、下記(15)式を用いてクロススペクトルSYZ(kΔf)が最大の時の位相差ΘYZを算出すればよい。
Figure 0005098919
そして、図10は、右歩行時の位相差の算出例を示す図表である。また、図11は、左歩行時の位相差の算出例を示す図表である。図表1000,1100のように、歩行時の位相差は移動方向に応じて特定の値に収束する。具体的には、図1−2にて説明したように、−90°〜90°に収まれば右歩行、収まらなければ左歩行をあらわす。したがって、図4−2に戻り、ステップS414によって算出された位相差YZphaが−90°〜90°の間に収まる角度であるか否かを判断する(ステップS415)。
位相差YZphaが−90°〜90°の間に収まる角度である場合(ステップS415:Yes)、歩行体100は、右歩行していると判別される(ステップS416)。また、位相差YZphaが−90°〜90°の間に収まらない角度である場合(ステップS415:No)、歩行体100は、左歩行していると判別される(ステップS417)。
つぎに、歩行体100が駆け足で歩行しているか否かを判別する(ステップS418)。ここで、図12は、駆け足時の位相差の算出例を示す図表である。図表1200には、前進時に算出したXZ位相差であるが、駆け足であったため、後進時のような値が算出されてしまっている。したがって、駆け足時には、算出値の狂いを補正する処理が必要となる。図4−2に戻り、ステップS418において、歩行体100が駆け足ではなく、通常の歩行をおこなっていると判別された場合(ステップS418:No)、ステップS412,S413,S416,S417における判別結果を歩行体100の移動方向として出力し(ステップS419)、そのまま、一連の処理を終了する。
一方、ステップS418において、歩行体100が駆け足歩行をおこなっていると判別された場合(ステップS418:Yes)、ステップS401において取得された加速度は実際の移動方向が反転した値となっているため、ステップS412,S413,S416,S417における判別結果を反転して、逆方向を歩行体100の移動方向として出力し(ステップS420)、そのまま、一連の処理を終了する。
また、ステップS408において、XZクロススペクトルの最大値XZmaxまたは、YZクロススペクトルの最大値YZmaxのいずれかが、しきい値に満たないと判断された場合(ステップS408:No)、歩行体100は、歩行状態ではないため、停止状態であると判断し(ステップS421)、ステップ419に移行して判断結果を出力させ、一連の処理を終了する。
なお、上述した図4−2におけるしきい値設定や、位相差の判断基準は、加速度を検出する加速度センサ311(図3参照)の特性や歩行体100の歩行の動きの癖に応じて適宜調整してもよい。また、XZクロススペクトルの最大値XZmaxとYZクロススペクトルの最大値YZmaxとが等しくなった場合なども、動作結果などにフィードバックして前後または左右のいずれかの方向に移動していると判断するように設定しておけばよい。
以上説明したように、本実施の形態の移動方向算出装置110では、加速度センサ311は、外部から3軸の加速度のみを検出すればよく、検出後も、クロススペクトルに関する値を算出して比較すれば、移動方向を判別することができる。したがって、移動方向算出装置110に必須となるハードウェア構成も少なく、要求される処理能力も高くない。結果として、移動方向算出装置110にかかる処理負担を軽減させるという効果も併せもつことになる。また、歩行体100自らが駆動して移動している場合にのみ方向判別が実行されるため、歩行以外によって生じた移動や、加速度の変化を、歩行体100による歩行と誤って検出するような事態を防ぎ、高精度な移動方向検出を実現することができる。
また、図3にて説明した他のセンサ(磁気センサ312、ジャイロセンサ313)を用いて、移動体の位置情報が特定された場合には、移動方向の判別結果と対応付けて、東西南北のいずれに移動しているかを判別することもできる。
なお、本実施の形態で説明した移動方向算出方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な媒体であってもよい。
また、本実施の形態で説明した移動方向算出装置110は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けIC(以下、単に「ASIC」と称す。)やFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。具体的には、たとえば、上述した移動方向算出装置110の機能(111〜114)をHDL記述によって機能定義し、そのHDL記述を論理合成してASICやPLDに与えることにより、移動方向算出装置110を製造することができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)歩行体の正面方向となるX軸と、前記正面方向に対して直角に交わる当該歩行体の左右方向となるY軸と、当該歩行体の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルと、Y軸方向の加速度と前記Z軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルとを算出するクロススペクトル算出手段と、
前記クロススペクトル算出手段によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上となった場合に、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて前記歩行体の移動方向を判別する方向判別手段と、
前記方向判別手段によって判別された方向を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする移動方向算出装置。
(付記2)前記方向判別手段は、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小を比較して前記XZクロススペクトルの最大値が大きいと判断された場合、前記歩行体は前後方向に移動していると判別し、前記YZクロススペクトルの最大値が大きいと判断された場合、前記歩行体は左右方向に移動していると判別することを特徴とする付記1に記載の移動方向算出装置。
(付記3)前記方向判別手段は、前記歩行体が前後方向に移動していると判別された場合、前記XZクロススペクトルの最大値の実部と虚部から算出される位相差が−90°〜90°に収まれば、前記歩行体は前方向に移動していると判別し、収まらなければ、前記歩行体は後ろ方向に移動していると判別することを特徴とする付記2に記載の移動方向算出装置。
(付記4)前記方向判別手段は、前記歩行体が左右方向に移動していると判別された場合、前記YZクロススペクトルの最大値の実部と虚部から算出される位相差が−90°〜90°に収まれば、前記歩行体は前方向に移動していると判別し、収まらなければ、前記歩行体は後ろ方向に移動していると判別することを特徴とする付記2に記載の移動方向算出装置。
(付記5)前記歩行体が駆け足で移動しているか否かを判別する駆け足判別手段と、
前記駆け足判別手段によって前記歩行体が駆け足で移動していると判別された場合に、前記方向判別手段によって移動方向として判別された方向を、反対方向に補正する補正手段と、を備え、
前記出力手段は、前記補正手段によって補正された方向を出力することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の移動方向算出装置。
(付記6)前記駆け足判別手段は、所定の周期において、前記検出手段によって検出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上かつ、当該最大値の周波数がしきい値以上であった場合、前記歩行体は駆け足で移動していると判別することを特徴とする付記5に記載の移動方向算出装置。
(付記7)前記方向判別手段は、前記クロススペクトル算出手段によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値未満となった場合に、前記歩行体が停止状態と判別することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の移動方向算出装置。
(付記8)歩行体に装着された加速度センサに装着された加速度センサからの出力を受け付けるコンピュータを、
前記歩行体の正面方向となるX軸と、前記正面方向に対して直角に交わる当該歩行体の左右方向となるY軸と、当該歩行体の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する検出手段、
前記検出手段によって検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルと、Y軸方向の加速度と前記Z軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルとを算出するクロススペクトル算出手段、
前記クロススペクトル算出手段によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上となった場合に、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて前記歩行体の移動方向を判別する方向判別手段、
前記方向判別手段によって判別された方向を出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする移動方向算出プログラム。
(付記9)歩行体に装着された加速度センサに装着された加速度センサからの出力を受け付ける装置が、
前記歩行体の正面方向となるX軸と、前記正面方向に対して直角に交わる当該歩行体の左右方向となるY軸と、当該歩行体の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルと、Y軸方向の加速度と前記Z軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルとを算出するクロススペクトル算出工程と、
前記クロススペクトル算出工程によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上となった場合に、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて前記歩行体の移動方向を判別する方向判別工程と、
前記方向判別工程によって判別された方向を出力する出力工程と、
を実行することを特徴とする移動方向算出方法。
移動方向算出処理の概要を示す説明図である。 クロススペクトルの位相差と移動方向との関係を示す説明図である。 移動方向算出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 移動方向算出装置の機能的構成を示すブロック図である。 移動方向算出処理の手順を示すフローチャート(その1)である。 移動方向算出処理の手順を示すフローチャート(その2)である。 歩行時のXZクロススペクトル最大値の算出例を示す図表である。 前進行時のXZクロススペクトルとYZクロススペクトルとの最大値の算出例を示す図表である。 前進時の位相差の算出例を示す図表である。 後進時の位相差の算出例を示す図表である。 右歩行時のXZクロススペクトルとYZクロススペクトルとの最大値の算出例を示す図表である。 右歩行時の位相差の算出例を示す図表である。 左歩行時の位相差の算出例を示す図表である。 駆け足時の位相差の算出例を示す図表である。
符号の説明
100 歩行体
110 移動方向算出装置
111 検出部
112 クロススペクトル算出部
113 判別部
114 出力部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 HDD
205 HD
206 メモリドライブ
207 リムーバブルメモリ
208 ディスプレイ
209 入力I/F
210 各種センサ
211 ネットワークI/F
220 バス
230 ネットワーク(NET)
310 センサ部
311 加速度センサ
312 磁気センサ
313 ジャイロセンサ
320 演算処理部
330 記憶部
331 入力情報
332 出力情報
333 設定パラメータ
334 判定テーブル
335 演算アルゴリズム
340 表示部
350 通信部

Claims (7)

  1. 歩行体の正面方向となるX軸と、前記正面方向に対して直角に交わる当該歩行体の左右方向となるY軸と、当該歩行体の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルと、Y軸方向の加速度と前記Z軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルとを算出するクロススペクトル算出手段と、
    前記クロススペクトル算出手段によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上となった場合に、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて前記歩行体の移動方向を判別する方向判別手段と、
    前記方向判別手段によって判別された方向を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする移動方向算出装置。
  2. 前記方向判別手段は、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小を比較して前記XZクロススペクトルの最大値が大きいと判断された場合、前記歩行体は前後方向に移動していると判別し、前記YZクロススペクトルの最大値が大きいと判断された場合、前記歩行体は左右方向に移動していると判別することを特徴とする請求項1に記載の移動方向算出装置。
  3. 前記方向判別手段は、前記歩行体が前後方向に移動していると判別された場合、前記XZクロススペクトルの最大値の実部と虚部から算出される位相差が−90°〜90°に収まれば、前記歩行体は前方向に移動していると判別し、収まらなければ、前記歩行体は後方向に移動していると判別することを特徴とする請求項2に記載の移動方向算出装置。
  4. 前記方向判別手段は、前記歩行体が左右方向に移動していると判別された場合、前記YZクロススペクトルの最大値の実部と虚部から算出される位相差が−90°〜90°に収まれば、前記歩行体は前方向に移動していると判別し、収まらなければ、前記歩行体は後方向に移動していると判別することを特徴とする請求項2に記載の移動方向算出装置。
  5. 前記歩行体が駆け足で移動しているか否かを判別する駆け足判別手段と、
    前記駆け足判別手段によって前記歩行体が駆け足で移動していると判別された場合に、前記方向判別手段によって移動方向として判別された方向を、反対方向に補正する補正手段と、を備え、
    前記出力手段は、前記補正手段によって補正された方向を出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の移動方向算出装置。
  6. 歩行体に装着された加速度センサに装着された加速度センサからの出力を受け付けるコンピュータを、
    前記歩行体の正面方向となるX軸と、前記正面方向に対して直角に交わる当該歩行体の左右方向となるY軸と、当該歩行体の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する検出手段、
    前記検出手段によって検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルと、Y軸方向の加速度と前記Z軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルとを算出するクロススペクトル算出手段、
    前記クロススペクトル算出手段によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上となった場合に、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて前記歩行体の移動方向を判別する方向判別手段、
    前記方向判別手段によって判別された方向を出力する出力手段、
    として機能させることを特徴とする移動方向算出プログラム。
  7. 歩行体に装着された加速度センサに装着された加速度センサからの出力を受け付ける装置が、
    前記歩行体の正面方向となるX軸と、前記正面方向に対して直角に交わる当該歩行体の左右方向となるY軸と、当該歩行体の垂直方向となるZ軸との3軸方向の加速度を検出する検出工程と、
    前記検出工程によって検出されたX軸方向の加速度とZ軸方向の加速度との相関性をあらわすXZクロススペクトルと、Y軸方向の加速度と前記Z軸方向の加速度との相関性をあらわすYZクロススペクトルとを算出するクロススペクトル算出工程と、
    前記クロススペクトル算出工程によって算出されたXZクロススペクトルまたはYZクロススペクトルの最大値がしきい値以上となった場合に、前記XZクロススペクトルの最大値と前記YZクロススペクトルの最大値との大小の比較結果に応じて前記歩行体の移動方向を判別する方向判別工程と、
    前記方向判別工程によって判別された方向を出力する出力工程と、
    を実行することを特徴とする移動方向算出方法。
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