JP5096245B2 - 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5096245B2
JP5096245B2 JP2008171368A JP2008171368A JP5096245B2 JP 5096245 B2 JP5096245 B2 JP 5096245B2 JP 2008171368 A JP2008171368 A JP 2008171368A JP 2008171368 A JP2008171368 A JP 2008171368A JP 5096245 B2 JP5096245 B2 JP 5096245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
mold
sheet body
cavity
molded product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008171368A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010006021A (ja
Inventor
勇樹 浦
尚登 豊岡
洋介 嵯峨山
剛規 吉田
弘明 上林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissha Printing Co Ltd filed Critical Nissha Printing Co Ltd
Priority to JP2008171368A priority Critical patent/JP5096245B2/ja
Priority to PCT/JP2009/056730 priority patent/WO2009123226A1/ja
Priority to TW98111225A priority patent/TW200948580A/zh
Publication of JP2010006021A publication Critical patent/JP2010006021A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5096245B2 publication Critical patent/JP5096245B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

この発明は射出成形用金型に関し、特に第1シート体が埋設される、又は第1シート体が埋設されると共に射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される樹脂成形品の製造に用いられる射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法に関するものである。
形状を保持するために、内部に芯材を埋設させた樹脂成形品がある。芯材は樹脂成形品の内部に完全に埋設されたり、一部露出して埋設されている。芯材には、それ自体に剛性のある材料が使用され、金属板や硬質樹脂板等が使用されている。このような樹脂成形品は、例えば樹脂の射出成形により製造され、その製造に用いられる射出成形用金型及びその製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。上記射出成形用金型は、固定型と、その固定型とのパーティング面を有する可動型と、固定型の内部を型締め方向に移動可能なスライド型(コアピン)とを備えている。そして、ゲートが、埋設される芯材の両面に分かれて樹脂が流入するように、キャビティに配置された芯材の側方に設けられている。
この射出成形用金型を用いて、芯材が埋設された樹脂成形品が製造されている。先ず、型開きした状態で所定の位置に芯材を配置し、固定型と可動型とで芯材の端部を挟持するようにして型締めする。次に、芯材が所定の位置を維持するようにスライド型をキャビティ内に前進移動させて芯材を保持する。尚、芯材には剛性があるため、所定の位置に安定して保持される。次に、上記ゲートからキャビティ内に溶融樹脂を射出して、溶融樹脂が芯材の両面に分かれて流入し、溶融樹脂がキャビティ内にほぼ充填したときに、芯材を保持していたスライドコア型を後退移動させる。次に、溶融樹脂を更に射出して、キャビティ内全てに溶融樹脂が充填される。次に、キャビティ内を保圧し、キャビティ内に充填された溶融樹脂を冷却し固化させる。次に、型開きして樹脂成形品を金型内から取り出す。このような製造方法により、芯材が埋設された樹脂成形品が製造される。
特開平4−16316号公報
上記のような従来の射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法では、芯材の代わりにフィルム等のそれ自体に剛性のないシート体を樹脂成形品に埋設させる場合に、シート体を所定の形状・位置に維持させて、キャビティ内に樹脂を充填させることは困難である。キャビティの型面から浮いた状態でシート体が保持されても、シート体自体に剛性がないため、キャビティ内への樹脂の流入によって、シート体にずれやしわが生じてしまう。よって、シート体を所定の形状・位置に埋設させて樹脂成形品を製造することは困難である。又、1つのシート体を埋設させ、射出成形と同時に別のシート体を表面に形成して、2つのシート体から構成されたデザインバリエーションを拡大させる樹脂成形品を製造することも困難である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、それ自体に剛性のない第1シート体が所定の形状・位置に維持されながら埋設された樹脂成形品、第1シート体が埋設されると共に射出成形と同時に第2シート体が表面に形成されるデザインバリエーションを拡大させた樹脂成形品の製造に用いられる射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1の発明は、第1シート体が埋設される樹脂成形品の製造に用いることができる射出成形用金型であって、樹脂成形品における第1シート体の一方面側の面に対応する第1キャビティ面が形成された第1型と、型締めによって第1型との間にキャビティを形成する第2型と、第1型内又は第2型内を型締め方向に前進後退可能であり、樹脂成形品における第1シート体の他方側の面の少なくとも一部に対応する第2キャビティ面が形成されたスライド型と、第2キャビティ面に沿って第1シート体が配置され、型締め状態において、スライド型が前進した位置で第1シート体と第1キャビティ面との間に形成される第1部分キャビティに、第1樹脂部を形成するように第1樹脂が射出される第1ゲートと、第1シート体が第1樹脂部に固着してから、スライド型を後退させて、スライド型が後退した位置で第1シート体と第2キャビティ面との間に第2部分キャビティを形成し、その第2部分キャビティに、第2樹脂部を形成するように第2樹脂が射出される第2ゲートとを備えたものである。
このように構成すると、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設される。
第2の発明は、第1シート体が埋設され、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される樹脂成形品の製造に用いることができる射出成形用金型であって、樹脂成形品における第1シート体の一方面側の面に対応する第1キャビティ面が形成された第1型と、型締めによって前記第1型との間にキャビティを形成する第2型と、第1型内又は第2型内を型締め方向に前進後退可能であり、樹脂成形品における第1シート体の他方側の面の少なくとも一部に対応する第2キャビティ面が形成されたスライド型と、第1キャビティ面に沿って第2シート体が配置され、第2キャビティ面に沿って第1シート体が配置され、型締め状態において、スライド型が前進した位置で第1シート体と第2シート体との間に形成される第1部分キャビティに、第1樹脂部を形成するように第1樹脂が射出される第1ゲートと、第1シート体が第1樹脂部に固着してから、スライド型を後退させて、スライド型が後退した位置で第1シート体と第2キャビティ面との間に第2部分キャビティを形成し、その第2部分キャビティに、第2樹脂部を形成するように第2樹脂が射出される第2ゲートとを備えたものである。
このように構成すると、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設されると共に、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される。
第3の発明は、第2の発明の構成において、第2シート体は、金型内に送り込まれる転写シートに所定の間隔で形成された、その金型内の所定の位置に順次配置される転写層である。
このように構成すると、製造される樹脂成形品毎に、連続して、射出成形と同時に転写層が樹脂成形品に転写される。
第4の発明は、第1から第3のいずれかに記載の発明の構成において、第1部分キャビティ及び第2部分キャビティのうち、射出成形機のノズルが接触するノズルタッチ部側と反対側に位置する部分キャビティは、型締め方向からみて、ノズルタッチ部側に位置する部分キャビティより所定の大きさだけ外方に突出した部分を有するものである。
このように構成すると、ノズルタッチ部側と反対側に位置する部分キャビティに、所定の大きさのノズルタッチ部側の面が形成される。
第5の発明は、第1の発明の射出成形用金型を用いた、第1シート体が埋設される樹脂成形品の製造方法であって、型開きした状態で第2キャビティ面に沿って第1シート体を配置する工程と、第1シート体が配置されたスライド型を前進させた位置で型締めして、第1部分キャビティを形成する工程と、形成された第1部分キャビティに第1ゲートを介して第1樹脂を射出して第1樹脂部を形成する工程と、形成された第1樹脂部に第1シート体を固着させる工程と、第1樹脂部に第1シート体が固着してからスライド型を後退させて、第2部分キャビティを形成する工程と、形成された第2部分キャビティに第2ゲートを介して第2樹脂を射出して第2樹脂部を形成し、その形成された第2樹脂部を第1シート体に固着させる工程とを備えたものである。
このように構成すると、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設される。
第6の発明は、第1又は第2の発明の射出成形用金型を用いた、第1シート体が埋設され、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される樹脂成形品の製造方法であって、型開きした状態で第1キャビティ面に沿って第2シート体を配置して、第2キャビティ面に沿って第1シート体を配置する工程と、第1シート体が配置されたスライド型を前進させた位置で型締めして、第1部分キャビティを形成する工程と、形成された第1部分キャビティに第1ゲートを介して第1樹脂を射出して第1樹脂部を形成する工程と、形成された第1樹脂部に第1シート体及び第2シート体を固着させる工程と、第1樹脂部に第1シート体が固着してからスライド型を後退させて、第2部分キャビティを形成する工程と、形成された第2部分キャビティに第2ゲートを介して第2樹脂を射出して第2樹脂部を形成し、その形成された第2樹脂部を前記第1シート体に固着させる工程とを備えたものである。
このように構成すると、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設されると共に、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される。
第7の発明は、第5又は第6の発明の構成において、第1樹脂及び第2樹脂の少なくとも1つが、透明又は半透明である。
このように構成すると、埋設された第1シート体が樹脂成形品の外部から可視化される。
第8の発明は、第5から第7のいずれかの発明の構成において、第1樹脂と第2樹脂とは同一の樹脂である。
このように構成すると、第1樹脂と第2樹脂とが互いに溶着して固着性が向上する。
以上説明したように、第1の発明は、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設される。そのため、それ自体に剛性のない第1シート体が所定の形状・位置に維持されながら埋設された樹脂成形品を製造することができる。
第2の発明は、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設されると共に、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される。そのため、それ自体に剛性のない第1シート体が所定の形状・位置に維持されながら埋設され、第2シート体が表面に形成された2つのシート体を射出成形と同時に構成したデザインバリエーションを拡大させる樹脂成形品を製造することができる。
第3の発明は、第2の発明の効果に加えて、製造される樹脂成形品毎に、連続して、射出成形と同時に転写層が樹脂成形品に転写されるため、第2シート体の金型への配置が効率的となる。
第4の発明は、ノズルタッチ部側と反対側に位置する部分キャビティに、所定の大きさのノズルタッチ部側の面が形成される。そのため、第1から第3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、その面にゲートを設定することができ、そのゲートに接続される樹脂流路は型締め方向に直線的に設定することができる。更に、ホットランナーであれば樹脂成形品以外の不必要なゲート部材を発生させることなく、ゲートの設計が容易となる。
第5の発明は、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設される。そのため、それ自体に剛性のない第1シート体が所定の形状・位置に維持されながら埋設された樹脂成形品を製造することができる。
第6の発明は、第1シート体が第2キャビティ面の形状に維持されながら第1樹脂部と第2樹脂部との間に埋設されると共に、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される。そのため、それ自体に剛性のない第1シート体が所定の形状・位置に維持されながら埋設され、第2シート体が表面に形成された2つのシート体を射出成形と同時に構成した樹脂成形品を製造することができる。
第7の発明は、第5又は第6の発明の効果に加えて、埋設された第1シート体が樹脂成形品の外部から可視化されるため、第1シート体にデザインを施すことによって、様々なデザインの樹脂成形品を製造することができる。又、第2シート体を有する場合は、第1シート体と第2シート体とをデザイン上、関連付ければ、更に様々なデザインの樹脂成形品を製造することができる。
第8の発明は、第5から第7のいずれかの発明の効果に加えて、第1樹脂と第2樹脂とが互いに溶着して固着性が向上するため、樹脂成形品の品質を向上させることができる。
次に、発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
図1は、その(1)がこの発明の第1の実施の形態による射出成形用金型を用いて製造される樹脂成形品の縦断面図であり、その(2)がこの発明の第1の実施の形態による射出成形用金型の概略構成を示した図であって、キャビティ中央を切断した縦端面図である。
図1の(1)を参照して、樹脂成形品60は、平面形状からなる第1樹脂部43と、上下方向に位置をずらして重なる平面形状からなる第2樹脂部53とを備えている。樹脂成形品60の上部は、第1樹脂部43が第2樹脂部53より外方に突出し、樹脂成形品60の下部は、第2樹脂部53が第1樹脂部43より外方に突出するように構成されている。第1樹脂部43と第2樹脂部53との間には、第1シート体であるインサートシート32が埋設され、第1樹脂部43の表面には射出成形と同時に転写される第2シート体である転写層34が形成されている。樹脂成形品60はインサートシート32に沿った面状の拡がりを有する形状であり、例えば、携帯電話やパソコン等の電子機器の筐体の一部、家電製品の筐体の一部、自動車の内装パネルの一部等に使用される。
図1の(2)を参照して、射出成形用金型20は、固定型21と、型締めによって固定型21との間にキャビティ30を形成する可動型22と、固定型21内を型締め方向に前進後退可能なスライド型23とを備えている。図1の状態において、2点鎖線で示したように、インサートシート32が埋設され、転写層34が表面に形成される樹脂成形品60に対応するキャビティ30が形成されている。上記転写層34が所定の間隔で形成された転写シート33が、固定型21と可動型22の間を貫通するように鉛直方向に送り込まれている。射出成形用金型20では、可動型22が第1型を構成し、固定型21が第2型を構成する。
可動型22には、樹脂成形品60におけるインサートシート32の一方面側の面に対応する第1キャビティ面26が形成されている。スライド型23は、固定型21のパーティング面24のほぼ中央に挿入され、スライド型23には、樹脂成形品60におけるインサートシート32の他方面側の面の一部に対応する第2キャビティ面27が形成されている。具体的には、樹脂成形品60におけるインサートシート32の他方面側の面の上部及び下部を除く中央部分に対応する第2キャビティ面27が形成されている。固定型21には、第2キャビティ面27の周囲に第1キャビティ面26と接続される第3キャビティ面28が形成されている。第3キャビティ面28は、スライド型23の上部及び下部に位置するパーティング面24に平行な面と、図示しない部分も含めて樹脂成形品60の端面に対応するパーティング面24に垂直な面とから構成されている。キャビティ30は、上記第1キャビティ面26、第2キャビティ面27及び第3キャビティ面28に囲まれるようにして形成されている。
固定型21は、第3キャビティ面28のパーティング面24に平行な面において、上部側に第1ゲート40、下部側に第2ゲート50を備えている。第1ゲート40からは、樹脂成形品60の第1樹脂部43を形成する第1樹脂が射出される。第2ゲート50からは、樹脂成形品60の第2樹脂部53を形成する第2樹脂が射出される。第1樹脂及び第2樹脂は溶融樹脂である。固定型21は、内部に、上記第1ゲート40に接続される第1樹脂流路41と、上記第2ゲート50に接続される第2樹脂流路51と、第1樹脂流路41及び第2樹脂流路51が合流して接続される共通樹脂流路55とを備え、外面に、共通樹脂流路55に接続される1つのノズルタッチ部56を備えている。第1樹脂流路41及び第2樹脂流路51は、側面視においてスライド型23の外方に、スライド型23の三方を囲むようにして形成されている。パーティング面24のキャビティ30上方及び下方には、クランプ31を所定の隙間をもって収納する凹部が形成されている。射出成形用金型20では、ホットランナーのバルブゲート方式が採用されている。第1ゲート40及び第2ゲート50はバルブゲートであり、図示しないバルブを駆動させて第1ゲート40及び第2ゲート50を所定のタイミングで開閉させる。
可動型22は、パーティング面25のほぼ中央に上記第1キャビティ面26を有し、その第1キャビティ面26の上方及び下方に、クランプ31を備えている。クランプ31は、転写シート33の幅方向に転写シート33を跨ぐように構成され、型締め方向に可動して転写シート33をパーティング面25に接触及び接触解除させるものである。
スライド型23は、所定の前進した位置及び後退した位置を構成するように固定型21内を前進後退するように設定されている。
固定型21及び可動型22は、図示しない射出成形機の固定盤及び可動盤に各々固定され、可動型22は図示しないタイバーに案内されながら、スライド型23は、固定型21の内周壁に摺動して案内されながら、図示しない駆動手段により型締め方向に可動する。可動型22及びスライド型23は、成形機の型締め装置により所定の位置間を移動し、第1ゲート40及び第2ゲート50は、時間制御によりその開閉が行われる。
上記のように構成される射出成形用金型20では、第1樹脂と第2樹脂は同一の樹脂が使用され、図示しない射出成形機の1つのノズルをノズルタッチ部56に接触させて、第1樹脂及び第2樹脂をキャビティ30に流入させる。第1樹脂は、第1ゲート40が開くことにより、共通樹脂流路55、第1樹脂流路41を介して第1ゲート40から射出される。第2樹脂は、第2ゲート50が開くことにより、共通樹脂流路55、第2樹脂流路51を介して第2ゲート50から射出される。
次に射出成形用金型20を用いた樹脂成形品60の製造方法について説明する。
図1で示した射出成形用金型を用いた樹脂成形品の製造工程のうち、図2は型開きして第1シート体及び第2シート体を配置する工程を示した図である。図3はその(1)が型締めして第1部分キャビティを形成する工程を示した図であり、その(2)が第1部分キャビティに第1樹脂を射出して第1樹脂部を形成する工程を示した図である。図4はその(1)がスライド型を後退させて第2部分キャビティを形成する工程を示した図であり、その(2)が第2部分キャビティに第2樹脂を射出して第2樹脂部を形成する工程を示した図である。図5は、型開きして成形された樹脂成形品を取り出す工程を示した図である。
図2を参照して、射出成形用金型20を型開きした状態で、スライド型23の第2キャビティ面27に沿って所定の位置にインサートシート32を配置する。インサートシート32の位置決めは、例えば、インサートシート32にキャビティ30から突出する部分を設けてその突出する部分に孔を形成し、その孔に対応する位置決め固定ピンをパーティング面24に形成し、上記位置決め固定ピンに上記孔を嵌め合わせるようにして行われる。インサートシート32の位置固定は、図示しない吸引手段等により行われる。図示しない転写シート送り装置により、転写シート33をパーティング面25に沿って金型内に送り込む。転写層34の位置合わせは、図示しない位置合せ用センサが転写シート33に形成された位置合せ用マークを検出することにより行われる。この位置合せ用センサは、例えば、光電センサからなり、投光器から発射された信号光が上記位置合せ用マークに遮光され、受光器で受光される光量が変化することで、位置合せ用マークを検出する。転写シート33は、位置合せセンサからの信号に基づいて、転写層34が所定の位置に配置されるように送り込まれる。次に、クランプ31を可動型22のパーティング面25に向かって移動させることにより、転写シート33をパーティング面25に接触させる。そして、図示しない吸引手段により、転写シート33が第1キャビティ面26に沿うように配置される。その結果、転写層34が第1キャビティ面26に沿って所定の位置に配置される。
次に、図3の(1)を参照して、インサートシート32が配置されたスライド型23を前進させた位置で型締めを行い、インサートシート32と可動型22の第1キャビティ面26との間に第1部分キャビティ42を形成する。換言すれば、インサートシート32と転写層34との間に第1部分キャビティを形成する。尚、インサートシート32の周縁より外方に形成されている空間も第1部分キャビティ42に含まれる。このとき、第1ゲート40及び第2ゲート50は閉じた状態である。
次に、図3の(2)を参照して、第1ゲート40を開いて、第1部分キャビティ42に第1ゲート40を介して第1樹脂を射出し、第1樹脂部43を形成する。次に、第1部分キャビティ42に第1樹脂が完全に充填された後に、第1ゲート40を閉じる。次に、第1樹脂部43にインサートシート32及び転写層34が固着して、第1樹脂部43が所定の硬さになるまで保圧・冷却する。この所定の硬さは、次に射出される第2樹脂の圧力によって第1樹脂部43が変形しない程度の硬さである。
次に、図4の(1)を参照して、第1樹脂部43にインサートシート32が固着してから、スライド型23を所定の位置まで後退させて、インサートシート32とスライド型23の第2キャビティ面27との間に第2部分キャビティ52を形成する。尚、インサートシート32の周縁より外方に形成されている空間も第2部分キャビティ52に含まれる。
次に、図4の(2)を参照して、第2ゲート50を開いて、第2部分キャビティ52に第2ゲート50を介して第2樹脂を射出し、第2樹脂部53を形成する。そして、第2樹脂部53にインサートシート32が固着して、第2樹脂部53と第1樹脂部43とが一体化するまで保圧・冷却する。
次に、図5を参照して、型開きして樹脂成形品60を取り出す。このようにして、インサートシート32が埋設され、射出成形と同時に転写層34が表面に形成された樹脂成形品60は製造される。
ここで、図4の(1)に戻って、第1部分キャビティ42は、型締め方向からみて第2部分キャビティ52より所定の大きさだけ上方に突出した部分を有する。換言すれば、射出成形機のノズルが接触するノズルタッチ部56側と反対側に位置する部分キャビティは、型締め方向からみて、前記ノズルタッチ部56側に位置する部分キャビティより所定の大きさだけ外方に突出した部分を有する。上記所定の大きさは、型締め方向に形成された樹脂流路に接続される、バルブゲートを設定することができる大きさである。
第1部分キャビティ42及び第2部分キャビティの大きさを上記のように構成すると、第1部分キャビティ42に所定の大きさのノズルタッチ部56側の面が形成される。そのため、その面に第1ゲート40を設定することができ、その第1ゲート40に接続される第1樹脂流路41は所定の長さまで型締め方向に直線的に設定することができ、ゲートの設計が容易となる。更に、ホットランナーのバルブゲート方式を採用しているため、樹脂成形品60以外の不必要なゲート部材の発生を避けることができる。
次に、インサートシート32、転写層34、第1樹脂及び第2樹脂の種類について説明する。
インサートシート32は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等の樹脂シートが使用される。それらの樹脂シートに図柄層が形成されてもよい。図柄層は、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等によりフィルム上に印刷される。図柄層は、装飾目的に応じて、樹脂シートの全面に形成されたり、部分的に形成されたりする。第1樹脂や第2樹脂と同一の種類の樹脂からなる樹脂シートを使用すれば、第1樹脂部や第2樹脂部にインサートシート32が溶着して固着し易くなる。又、必要に応じて樹脂シートに接着層が形成されてもよい。接着層が形成されれば、第1樹脂及び第2樹脂と樹脂シートとが接着し、樹脂成形品の一体性を向上させることができる。尚、インサートシート32は、樹脂シートに代えて、シート状のものであれば、紙、金属等樹脂以外の材料から構成されてもよい。
転写層34は、金型内に送り込まれる転写シート33に所定の間隔で連続して形成されている。具体的には、転写層34は、基体シート上に所定の間隔をあけて連続して形成されている。転写層34には、樹脂成形品60の外表面を構成し図柄層等を保護する剥離層、図柄や位置合せ用マークが表現された図柄層、第1樹脂部43と転写層34との接着性を向上させる接着層、図柄層を保護したり層間密着性を向上させたりするアンカー層等がある。更に、基体シートからの転写層34の剥離性を向上させる場合には、基体シートと転写層34との間に離型層が形成される。
基体シートには、PET、ポリプロピレン(PP)、PMMA等の樹脂シート、金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハン等のセルロース系シート等の材質が使用される。
剥離層には、PMMA系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂等のコポリマー等が使用される。剥離層に硬度を持たせ樹脂成形品57の耐擦傷性を向上させる場合には、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が使用される。剥離層は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等により基体シート上に印刷される。
図柄層は、樹脂をバインダーとして顔料や染料等の着色材を含有した着色インキにより形成される。バインダーとして使用される樹脂は、ポリビニル系樹脂、ポリアミド(PA)系樹脂、ポリエステル系樹脂、PMMA系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂等がある。図柄層は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等により剥離層上に印刷される。又、図柄として金属光沢を表現したい場合は、図柄層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、鍍金法等により形成される金属薄膜層により構成される。図柄層は、表現したい図柄に応じて、全面的に設定したり部分的に設定したりする。
離型層には、メラミン系樹脂等が使用され、接着層には、樹脂部の材質に適した感熱性や感圧性を有する樹脂、例えば、樹脂部がPMMA樹脂であればPMMA樹脂が使用され、アンカー層には、熱硬化ウレタン樹脂等が使用される。離型層、接着層及びアンカー層は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等により印刷される。
第1樹脂及び第2樹脂は、樹脂成形品60が使用される製品に適した材質が使用される。例えば、ABS、PMMA、ポリスチレン(PS)、スチレンアクリロニトリル(AS)、PC、ポリ塩化ビニル(PVC)、PP、PET樹脂等である。第1樹脂及び第2樹脂に、透明又は半透明の樹脂を使用することにより、インサートシート32自体やインサートシート32に形成された図柄層を樹脂成形品の外部から視認することができる。この発明において、半透明の樹脂とは、透明の樹脂を除いて、樹脂成形品60に埋設されたインサートシート32を樹脂成形品60の外部から視認することができる状態の樹脂である。尚、インサートシート32に、第1樹脂や第2樹脂と同種の樹脂からなる樹脂シートを使用すれば、樹脂成形品60の成形時に、第1樹脂や第2樹脂と樹脂シートとを溶着して固着させ易くすることができる。
以上から、上記のように構成される射出成形用金型20を用いた樹脂成形品60の製造方法では、インサートシート32が第2キャビティ面27の形状に維持されながら第1樹脂部43と第2樹脂部53との間に埋設されると共に、射出成形と同時に転写層34が表面に転写して形成される。そのため、それ自体に剛性のないインサートシート32が所定の形状・位置に維持されながら埋設され、転写層34が表面に形成された、2つのシート体を射出成形と同時に構成したデザインバリエーションを拡大させる樹脂成形品を製造することができる。更に、製造される樹脂成形品60毎に、連続して、射出成形と同時に第2シート体である転写層34が樹脂成形品60に転写されるため、第2シート体をインサートシート32と同一のものとした場合に比べて、第2シート体の金型への配置が効率的となる。
又、第1樹脂及び第2樹脂に透明又は半透明の樹脂を使用すれば、埋設されたインサートシート32が樹脂成形品60の外部から可視化される。そのため、インサートシート32にデザインを施すことによって、様々なデザインの樹脂成形品60を製造することができる。インサートシート32と転写層34とをデザイン的に関連付ければ、更に様々なデザインの樹脂成形品60を製造することができる。又、インサートシート32と転写層34とは第1樹脂部43を挟んで所定の間隔をあけて構成されるため、立体的なデザインの樹脂成形品60を製造することができる。更に、熱を放出・吸収したり、電磁波を遮断したりする等の機能を発揮するインサートシート32を埋設すれば、その機能を有する樹脂成形品60を製造することができる。第1樹脂と第2樹脂は同一の樹脂であり、第1樹脂と第2樹脂とが互いに溶着して固着性が向上するため、樹脂成形品60の品質を向上させることができる。
図6は、その(1)がこの発明の第2の実施の形態による射出成形用金型を用いて製造される樹脂成形品の縦断面図であり、その(2)がこの発明の第2の実施の形態による射出成形用金型の概略構成を示した図であって、キャビティ中央を切断した縦端面図であり、先の第1の実施の形態の図1に対応した図である。図7は、図6で示した射出成形用金型を用いた樹脂成形品の製造工程のうち、その(1)が第1部分キャビティに第1樹脂を射出して第1樹脂部を形成する工程を示した図であり、その(2)が第2部分キャビティに第2樹脂を射出して第2樹脂部を形成する工程を示した図であり、先の第1の実施の形態の図3の(2)及び図4の(2)に対応した図である。基本的な構成は第1の実施の形態による射出成形用金型20と共通するので、異なる点を説明する。
図6の(1)を参照して、第1の実施の形態による樹脂成形品60では、表面に第2シート体として転写層34が形成されていたが、第2の実施の形態による樹脂成形品71では、表面に第2シート体としてインサートシート72が形成されている。樹脂成形品71は、パーティングラインを基準として樹脂成形品60を線対称にした断面形状となっている。図6の(2)を参照して、第1の実施の形態による射出成形用金型20では、スライド型23が固定型21内を型締め方向に前進後退可能に構成されていたが、第2の実施の形態による射出成型用金型70では、スライド型23が可動型22内を型締め方向に前進後退可能に構成されている。又、第2シート体としてインサートシート72を使用しているため、金型内に送り込まれる転写シート33及びクランプ31が無くなっている。インサートシート72は、インサートシート32と同様に様々な材質のものが使用される。射出成形用金型70では、固定型21が第1型を構成し、可動型22が第2型を構成する。
固定型21には、樹脂成形品71におけるインサートシート32の一方面側の面に対応する第1キャビティ面26が形成されている。スライド型23は、可動型22のパーティング面25のほぼ中央に挿入され、スライド型23には、樹脂成形品71におけるインサートシート32の他方面側の面の一部に対応する第2キャビティ面27が形成されている。具体的には、樹脂成形品71におけるインサートシート32の他方面側の面の上部及び下部を除く中央部分に対応する第2キャビティ面27が形成されている。可動型22には、第2キャビティ面27の周囲に第1キャビティ面26と接続される第3キャビティ面28が第1の実施の形態と同様に形成されている。第1ゲート40は第1キャビティ面26の上部に、第2ゲートは第1キャビティ面の下部に設定されている。
射出成形用金型70を用いた樹脂成形品71の製造方法にあっては、図7の(1)を参照して、インサートシート32が配置されたスライド型23を前進させた位置で型締めを行い、インサートシート32と固定型21の第1キャビティ面26との間に第1部分キャビティ42を形成する。換言すれば、インサートシート32とインサートシート72との間に第1部分キャビティ42を形成する。尚、インサートシート72は、インサートシート32と同様に、射出成型用金型70を型開きした状態で、固定型21の第1キャビティ面26に沿って所定の位置に配置されている。次に、第1ゲート40を開いて、第1部分キャビティ42に第1ゲートを介して第1樹脂を射出し、第1樹脂部43を形成する。以降、第1の実施の形態と同様の工程を経た後、図7の(2)を参照して、第1樹脂部43にインサートシート32が固着してから、スライド型を所定の位置まで後退させて、インサートシート32とスライド型23の第2キャビティ面27との間に第2部分キャビティ52を形成する。次に、第2ゲート50を開いて、第2部分キャビティ52第2ゲート50を介して第2樹脂を射出し、第2樹脂部53を形成する。以降、第1の実施の形態と同様の工程を経た後、型開きして樹脂成形品71を取り出す。このようにして、インサートシート32が埋設され、インサートシート72が表面に形成された樹脂成形品71は製造される。
上記のように構成される射出成形用金型70を用いた樹脂成形品71の製造方法では、固定型21にスライド型23が構成されないため、第1ゲート40及びそれに接続される第1樹脂流路41、第2ゲート50及びそれに接続される第2樹脂流路51の設計の自由度が拡大する。又、一方は埋設され、他方は表面に、2つのインサートシートが所定の間隔をあけて重なるよう構成されるため、立体的なデザインの樹脂成形品71を製造することができる。
図8は、この発明の第3の実施の形態による射出成形用金型の概略構成を示した図であって、キャビティ中央を切断した縦端面図である。先の第1の実施の形態の図1の(2)に対応した図である。基本的な構成は第1の実施の形態による射出成形用金型20と共通するので、異なる点を説明する。
図8を参照して、第1の実施の形態による射出成形用金型20では、第1樹脂流路41と第2樹脂流路51とが共通樹脂流路55から分岐して形成されていたが、第3の実施の形態による射出成形用金型80では、第1樹脂流路41と第2樹脂流路51とが互いに独立して形成されている。図示しない射出成形機の2つのノズルを、別々のノズルタッチ部56に接触させて、第1樹脂と第2樹脂とを別々のノズルからキャビティ30に流入させる。第1樹脂は、第1ゲート40が開くことにより、第1樹脂流路41を介して第1ゲート40から射出される。第2樹脂は、第2ゲート50が開くことにより、第2樹脂流路51を介して第2ゲート50から射出される。
上記のように構成される射出成形用金型80を用いた樹脂成形品60の製造方法では、第1樹脂と第2樹脂とを異なる樹脂とすることができるため、第1樹脂部43と第2樹脂部53との物性やデザインが異なる樹脂成形品60を製造することができる。例えば、第1樹脂部43を不透明として、第2樹脂部53を透明とすれば、一方面からだけインサートシート32が見える樹脂成形品60とすることができる。第1樹脂部43に弾力性のある樹脂を使用して、第2樹脂部53に樹脂成形品60の保形性を確保するための樹脂を使用すれば、表面の触感に工夫を凝らした樹脂成形品60とすることができる。
尚、上記の各実施の形態では、樹脂成形品の表面に第2シート体が形成されているが、第1シート体が埋設されていれば、第2シート体は形成されていなくてもよい。
又、上記の第1の実施の形態では、第2シート体は転写層により構成されているが、インサートで構成されてもよく、上記の第2の実施の形態では、第2シート体はインサートシートにより構成されているが、水平方向に金型内に送り込まれる転写シートから転写される転写層で構成されてもよい。
更に、上記の第2の実施の形態では、第1樹脂流路及び第2樹脂流路が共通樹脂流路から分岐して形成されているが、上記の第3の実施の形態のように、第1樹脂流路及び第2樹脂流路の各々が独立して形成されてもよい。
更に、上記の各実施の形態では、第1ゲート及び第2ゲートが各々1つずつ設定されているが、第1ゲート及び第2ゲートが各々複数設定されてもよい。
更に、上記の各実施の形態では、剛性のないシート体が使用されているが、第2型面に沿って配置することができれば、剛性のあるシート体が使用されてもよい。
更に、上記の第3の実施の形態では、射出成形金型はホットランナー方式が採用されているが、第1ゲート及び第2ゲートから時機をずらして樹脂が射出されれば、コールドランナー方式が採用されてもよい。
更に、上記の各実施の形態では、バルブゲートが採用されているが、第1シート体が埋設された樹脂成形品を製造することができれば、サイドゲート等他のゲート方式を採用してもよい。
更に、上記の第3の実施の形態では、第1樹脂と第2樹脂とが異なる樹脂が使用されているが、同一の樹脂が使用されてもよい。
その(1)がこの発明の第1の実施の形態による射出成形用金型を用いて製造される樹脂成形品の縦断面図であり、その(2)がこの発明の第1の実施の形態による射出成形用金型の概略構成を示した図であって、キャビティ中央を切断した縦端面図である。 図1で示した射出成形用金型を用いた樹脂成形品の製造工程のうち、型開きして第1シート体及び第2シート体を配置する工程を示した図である。 図1で示した射出成形用金型を用いた樹脂成形品の製造工程のうち、その(1)が型締めして第1部分キャビティを形成する工程を示した図であり、その(2)が第1部分キャビティに第1樹脂を射出して第1樹脂部を形成する工程を示した図である。 図1で示した射出成形用金型を用いた樹脂成形品の製造工程のうち、その(1)がスライド型を後退させて第2部分キャビティを形成する工程を示した図であり、その(2)が第2部分キャビティに第2樹脂を射出して第2樹脂部を形成する工程を示した図である。 図1で示した射出成形用金型を用いた樹脂成形品の製造工程のうち、型開きして成形された樹脂成形品を取り出す工程を示した図である。 その(1)がこの発明の第2の実施の形態による射出成形用金型を用いて製造される樹脂成形品の縦断面図であり、その(2)がこの発明の第2の実施の形態による射出成形用金型の概略構成を示した図であって、キャビティ中央を切断した縦端面図である。 図6で示した射出成形用金型を用いた樹脂成形品の製造工程のうち、その(1)が第1部分キャビティに第1樹脂を射出して第1樹脂部を形成する工程を示した図であり、その(2)が第2部分キャビティに第2樹脂を射出して第2樹脂部を形成する工程を示した図である。 この発明の第3の実施の形態による射出成形用金型の概略構成を示した図であって、キャビティ中央を切断した縦端面図である。
符号の説明
20,70,80 射出成形用金型
21 固定型
22 可動型
23 スライド型
24,25 パーティング面
26 第1キャビティ面
27 第2キャビティ面
30 キャビティ
32,72 インサートシート
34 転写層
40 第1ゲート
41 第1樹脂流路
42 第1部分キャビティ
43 第1樹脂部
50 第2ゲート
51 第2樹脂流路
52 第2部分キャビティ
53 第2樹脂部
60,71 樹脂成形品

Claims (5)

  1. 第1シート体が埋設され、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される樹脂成形品の製造に用いることができる射出成形用金型であって、
    前記樹脂成形品における前記第1シート体の一方面側の面に対応する第1キャビティ面が形成された第1型と、
    型締めによって前記第1型との間にキャビティを形成する第2型と、
    前記第1型内又は前記第2型内を型締め方向に前進後退可能であり、前記樹脂成形品における前記第1シート体の他方側の面の少なくとも一部に対応する第2キャビティ面が形成されたスライド型と、
    前記第1キャビティ面に沿って前記第2シート体が配置され、前記第2キャビティ面に沿って前記第1シート体が配置され、型締め状態において、前記スライド型が前進した位置で前記第1シート体と前記第2シート体との間に形成される第1部分キャビティに、第1樹脂部を形成するように第1樹脂が射出される第1ゲートと、
    前記第1シート体が前記第1樹脂部に固着してから、前記スライド型を後退させて、前記スライド型が後退した位置で前記第1シート体と前記第2キャビティ面との間に第2部分キャビティを形成し、その第2部分キャビティに、第2樹脂部を形成するように第2樹脂が射出される第2ゲートとを備え、
    前記第2シート体は、金型内に送り込まれる転写シートに所定の間隔で形成された、その金型内の所定の位置に順次配置される転写層であり、
    前記第1型は、金型内に送り込まれた前記転写シートを前記第1型のパーティング面に、型締め方向に可動して接触及び接触解除させるクランプを含む、射出成形用金型。
  2. 前記第1部分キャビティ及び前記第2部分キャビティのうち、射出成形機のノズルが接触するノズルタッチ部側と反対側に位置する部分キャビティは、型締め方向からみて、前記ノズルタッチ部側に位置する部分キャビティより所定の大きさだけ外方に突出した部分を有する、請求項1に記載の射出成形用金型。
  3. 請求項1又は請求項2記載の射出成形用金型を用いた、第1シート体が埋設され、射出成形と同時に第2シート体が表面に形成される樹脂成形品の製造方法であって、
    型開きした状態で前記第1キャビティ面に沿って前記第2シート体を配置して、前記第2キャビティ面に沿って前記第1シート体を配置する工程と、
    前記第1シート体が配置された前記スライド型を前進させた位置で型締めして、前記第1部分キャビティを形成する工程と、
    前記形成された第1部分キャビティに前記第1ゲートを介して第1樹脂を射出して第1樹脂部を形成する工程と、
    前記形成された第1樹脂部に前記第1シート体及び前記第2シート体を固着させる工程と、
    前記第1樹脂部に前記第1シート体が固着してから前記スライド型を後退させて、前記第2部分キャビティを形成する工程と、
    前記形成された第2部分キャビティに前記第2ゲートを介して第2樹脂を射出して第2樹脂部を形成し、その形成された第2樹脂部を前記第1シート体に固着させる工程とを備えた、樹脂成形品の製造方法。
  4. 前記第1樹脂及び前記第2樹脂の少なくとも1つが、透明又は半透明である、請求項3記載の樹脂成形品の製造方法。
  5. 前記第1樹脂と前記第2樹脂とは同一の樹脂である、請求項3又は請求項4記載の樹脂成形品の製造方法。
JP2008171368A 2008-04-03 2008-06-30 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法 Active JP5096245B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008171368A JP5096245B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法
PCT/JP2009/056730 WO2009123226A1 (ja) 2008-04-03 2009-03-31 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法
TW98111225A TW200948580A (en) 2008-04-03 2009-04-03 Injection mold and method of manufacturing resin molded product using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008171368A JP5096245B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010006021A JP2010006021A (ja) 2010-01-14
JP5096245B2 true JP5096245B2 (ja) 2012-12-12

Family

ID=41587039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008171368A Active JP5096245B2 (ja) 2008-04-03 2008-06-30 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5096245B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101543596B1 (ko) 2013-11-25 2015-08-11 한일이화 주식회사 이중 사출을 위한 핫러너 장치
CN109435146B (zh) * 2018-12-31 2023-04-25 欣灵电气股份有限公司 光电开关与其生产工艺以及对应的生产模具

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3036683B2 (ja) * 1996-05-07 2000-04-24 ナビタス株式会社 カード製品の製造方法及び製造装置
JP2001205666A (ja) * 2000-01-27 2001-07-31 Seven Corporation:Kk 成形方法及び成形装置
JP3994705B2 (ja) * 2001-09-13 2007-10-24 松下電工株式会社 メモリーカードの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010006021A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4809836B2 (ja) 射出圧縮成形用金型
US7601289B2 (en) Two-sides in-mold decoration molding die and method of manufacturing a molded product with such molding die
KR20110076878A (ko) 다층 성형품의 제조방법 및 다층 성형품을 위한 금형세트
JP2010105253A (ja) 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法
JP5096215B2 (ja) 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法
JP2009006668A (ja) 2色成形同時絵付け品およびその製造方法並びに製造装置
JP5401076B2 (ja) 2色成形同時絵付け品の成形装置
JP5096245B2 (ja) 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法
EP2206593B1 (en) Simultaneous molding and decorating method
JP2008094038A (ja) 成形同時加飾用金型、成形同時加飾装置および成形同時加飾成形品の製造方法
JP5429978B2 (ja) 多層成形品の製造方法、及び、多層成形品の製造に用いる金型セット
WO2009123226A1 (ja) 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法
JP4472548B2 (ja) 成形同時両面加飾用金型および成形同時両面加飾成形品の製造方法
JP5965092B2 (ja) 射出成形用金型及び樹脂成形品の製造方法
JP5165486B2 (ja) 射出成形用金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法
WO2011030861A1 (ja) 金属調加飾樹脂成形品及び金属調加飾樹脂成形品の製造方法
JP5416401B2 (ja) 射出成形用金型及び樹脂成形品の製造方法
JP6854503B2 (ja) カトラリー製品の製造方法
JP2008068633A (ja) 射出成形型
JP2009012219A (ja) 合成樹脂成形品の製造方法
JP2011068026A (ja) インサート成形による加飾成形物およびその製造方法
CN109093925A (zh) 用于制造整体标志的装置和方法
JP2012076302A (ja) 表面シートを用いたインサート成形用金型及び成形物の製造方法
JP2012213941A (ja) 樹脂成形品の製造方法及び射出成形用金型
JP2010120343A (ja) 射出成形用金型及び樹脂成形品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120918

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5096245

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150928

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150928

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250