JP5091535B2 - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5091535B2
JP5091535B2 JP2007116838A JP2007116838A JP5091535B2 JP 5091535 B2 JP5091535 B2 JP 5091535B2 JP 2007116838 A JP2007116838 A JP 2007116838A JP 2007116838 A JP2007116838 A JP 2007116838A JP 5091535 B2 JP5091535 B2 JP 5091535B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
axis
angle
motor
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007116838A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008278575A (ja
Inventor
直哉 岩崎
宏 鷹尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2007116838A priority Critical patent/JP5091535B2/ja
Priority to EP08007855.3A priority patent/EP1986318B1/en
Priority to US12/108,194 priority patent/US8198846B2/en
Priority to CN2008100948579A priority patent/CN101295955B/zh
Publication of JP2008278575A publication Critical patent/JP2008278575A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5091535B2 publication Critical patent/JP5091535B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/22Current control, e.g. using a current control loop
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/0085Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation specially adapted for high speeds, e.g. above nominal speed
    • H02P21/0089Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation specially adapted for high speeds, e.g. above nominal speed using field weakening
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/14Estimation or adaptation of machine parameters, e.g. flux, current or voltage
    • H02P21/18Estimation of position or speed
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P25/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of AC motor or by structural details
    • H02P25/02Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of AC motor or by structural details characterised by the kind of motor
    • H02P25/022Synchronous motors
    • H02P25/024Synchronous motors controlled by supply frequency

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

本発明は、モータを駆動制御するモータ制御装置及びモータ駆動システムに関し、特に、回転子の角度検出に対する補正技術に関する。
永久磁石同期モータを駆動するモータ駆動システムにおいて、モータの回転子の角度を検出するための角度センサが用いられることがある。回転子の角度は、回転子の位置又は磁極位置とも呼ばれる。モータ駆動システムに内在するモータ制御装置は、検出角度に基づいてベクトル制御を実施する。
ところが、モータに対する角度センサの取り付けには、取り付け誤差が存在し、また、経時変化等の影響により誤差の程度も変化しうる。取り付け誤差は、検出角度に誤差を含ませることになる。また、大きなトルクを発生可能なモータの極対数は比較的大きいが、ベクトル制御において、モータの極対数が大きいほど検出誤差の影響は大きくなる(モータの極対数が大きいほど電気角における誤差が大きくなるため)。検出角度に誤差があると、意図しないトルク発生や回生充電が起こり、意図しない加速や過充電等が生じる惧れがある。また、モータの効率も低下してしまう。
このような問題を解決するべく、検出角度を補正する技術が既に多数提案されている。
例えば、下記特許文献1には、モータを外部から駆動した時に発生する逆起電圧を測定し、その逆起電圧に基づいて検出角度を補正する手法が開示されている。しかしながら、この手法では逆起電圧を測定するためのハードウェアを追加する必要があり、構成が複雑となる。
また、下記特許文献2に記載の手法では、回転子が回転している状態で、d軸電流指令値及びq軸電流指令値の双方をゼロに保持してベクトル制御を実行し、そのベクトル制御実行時におけるd軸電圧指令値とq軸電圧指令値とから検出角度補正量(磁極位置補正量)を求めている。この手法によれば、電圧測定のためのハードウェアを追加する必要はない。しかしながら、電圧指令値は、モータパラメータ(Ld、Lq、Φaなど)を用いて電機子電流の検出電流値から算出されるため、モータパラメータの誤差(理想値に対する誤差)が検出角度補正に影響してしまい、結果、精度良く検出角度補正を行うことができなくなる。例えば、ベクトル制御において、d軸とq軸との間の干渉を排除するための非干渉制御が一般的に用いられるが、その非干渉制御用に設定されたモータパラメータの誤差が検出角度補正に影響してしまう。また、モータの発熱などに由来するモータの温度変化により最適なパラメータ値が変化することもあるため、検出角度補正が不安定となる。
また、下記特許文献3に記載の手法では、電力変換器の入力電圧と電流との積である入力電力と、全損失、トルク指令及び速度から算出した目標出力と、が等しくなるように検出角度を補正する。しかしながら、この手法では、負荷の重い乗算処理が必要となるし、損失マップも必要となる。また、損失マップの誤差も、補正に影響を与えてしまう。
この他、負荷トルクが一定の時において、電機子電流が最小値をとるようにd軸電流指令を制御し、電機子電流が最小値をとるときのd軸電流指令から誤差角を算出して検出角度(磁極の回転位置)を補正する手法もある(例えば、下記特許文献4参照)。しかしながら、実稼動時において負荷トルクを制御することは通常できず、負荷トルクが一定となることは少ない。従って、この手法は、実用的であるとはいえない。また、モータの回転停止時に直流通電することにより角度補正値を算出する手法もある(例えば、下記特許文献5及び6参照)。しかしながら、この手法では、モータの回転時に補正を行うことができない。また、角度センサがホール素子から形成されている場合、ホール素子では回転停止時に正確な角度検出を行うことができない。
特許第3724060号公報 特許第3688673号公報 特許第3542741号公報 特開2001−8486号公報 特開2001−8307号公報 特開2001−128484号公報
上述したように、角度センサを用いてベクトル制御を行う場合、回転子の検出角度を補正する技術が必要となるが、従来の補正手法では構成又は処理が複雑化してしまう(或いは実用性に欠ける)。また、モータの効率向上のためにも、モータパラメータなどの誤差影響を受けない、精度の良い検出角度補正が求められる。
また、角度センサの取り付け誤差が異常に大きいような場合は、意図しない比較的大きなトルクがモータに発生したり、回生電力による過充電が発生したりする惧れが高くなる。従って、そのような異常を検出する技術も肝要である。
そこで本発明は、簡素な構成又は処理にて精度よく回転子の検出角度補正を実現することができるモータ制御装置を提供することを目的とする。また本発明は、角度検出の異常を良好に検出することが可能なモータ制御装置を提供することも目的とする。
本発明に係る第1のモータ制御装置は、永久磁石を回転子に設けたモータの駆動を制御するモータ制御装置において、角度センサを用いて前記回転子の角度を検出する角度検出手段と、前記モータの駆動源としての直流電源の流出電流或いは流入電流を検出電流として検出する電流検出手段と、前記検出電流に基づいて、検出された前記角度を補正する角度補正手段と、を備え、前記角度補正手段の補正によって得られた補正角度を用いて、前記モータの駆動を制御することを特徴とする。
これにより、直流電源の電流を検出して、その検出結果を利用するという簡素な構成及び/又は処理にて検出角度補正を実現できる。また、検出角度の補正に対するモータパラメータ誤差の影響を排除(或いは抑制する)ことが可能であり、結果、精度の良い補正を実現可能となる。
具体的には例えば、第1のモータ制御装置において、前記永久磁石が作る磁束の向きに平行な軸をd軸とし、且つ、前記d軸に対応する制御上の軸をγ軸とし、且つ、前記γ軸に直交する軸をδ軸とした場合、当該モータ制御装置は、前記モータの供給電流のγ軸成分及びδ軸成分の目標となる目標γ軸電流及び目標δ軸電流を生成する電流指令値生成手段を、更に備え、前記角度補正手段は、前記目標δ軸電流がゼロであって且つ前記目標γ軸電流が負であるときにおける前記検出電流に基づいて角度補正値を求め、前記角度補正値と前記角度検出手段によって検出された前記角度から前記補正角度を求める。
より具体的には例えば、第1のモータ制御装置において、前記角度補正手段は、前記目標δ軸電流がゼロであって且つ前記目標γ軸電流が負であるときにおける前記検出電流が所定値となるように又は該所定値を含む所定範囲内に収まるように、前記角度補正値を求める。
また例えば、第1のモータ制御装置は、前記検出電流に基づいて、前記角度検出手段による検出が異常であるか否かを判別する異常判別手段を更に備えている。
これにより、角度検出の異常を良好に検出することが可能となる。
より具体的には例えば、第1のモータ制御装置において、前記永久磁石が作る磁束の向きに平行な軸をd軸とし、且つ、前記d軸に対応する制御上の軸をγ軸とし、且つ、前記γ軸に直交する軸をδ軸とした場合、当該モータ制御装置は、前記モータの供給電流のδ軸成分の目標となる目標δ軸電流を生成する電流指令値生成手段と、前記目標δ軸電流がゼロであるときにおける前記検出電流に基づいて、前記角度検出手段による検出が異常であるか否かを判別する異常判別手段と、を更に備えている。
本発明に係る第2のモータ制御装置は、永久磁石を回転子に設けたモータの駆動を制御するモータ制御装置において、角度センサを用いて前記回転子の角度を検出する角度検出手段と、前記モータの駆動源としての直流電源の流出電流或いは流入電流を検出電流として検出する電流検出手段と、を備えて、検出された前記角度を用いて前記モータの駆動を制御し、前記検出電流に基づいて前記角度検出手段による検出が異常であるか否かを判別する異常判別手段を更に備えたことを特徴とする。
これにより、角度検出の異常を良好に検出することが可能となる。
具体的には例えば、第2のモータ制御装置において、前記永久磁石が作る磁束の向きに平行な軸をd軸とし、且つ、前記d軸に対応する制御上の軸をγ軸とし、且つ、前記γ軸に直交する軸をδ軸とした場合、当該モータ制御装置は、前記モータの供給電流のδ軸成分の目標となる目標δ軸電流を生成する電流指令値生成手段を更に備え、前記異常判別手段は、前記目標δ軸電流がゼロであるときにおける前記検出電流に基づいて、前記角度検出手段による検出が異常であるか否かを判別する。
より具体的には例えば、第2のモータ制御装置(或いは第1のモータ制御装置)において、前記異常判別手段は、前記目標δ軸電流がゼロであるときにおける前記検出電流が所定の正常電流範囲外にある場合に、前記角度検出手段による検出が異常であると判別する。
本発明に係るモータ駆動システムは、モータと、前記モータを駆動するインバータと、前記インバータを制御することにより前記モータの駆動を制御する上記の何れかに記載のモータ制御装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、簡素な構成又は処理にて精度よく回転子の検出角度補正を実現することができるモータ制御装置を提供することができる。また、角度検出の異常を良好に検出することが可能なモータ制御装置を提供することができる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施形態につき、詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るモータ駆動システムの概略ブロック図である。図1のモータ駆動システムは、モータ1と、インバータ回路2と、モータ制御装置3と、を備える。
モータ1は、三相永久磁石同期モータであり、永久磁石を備えた回転子(不図示)と3相分の電機子巻線を備えた固定子(不図示)とを有している。
インバータ回路2は、モータ制御装置3から与えられるPWM(Pulse Width Modulation)信号に従って、モータ1にU相、V相及びW相から成る三相交流電圧を供給する。このモータ1に供給される全体の電圧をモータ電圧(電機子電圧)Vaとし、インバータ回路2からモータ1に供給される全体の電流をモータ電流(電機子電流)Iaとする。
モータ制御装置3は、検出されたモータ電流Iaなどを参照しつつ、所望のベクトル制御を実現するためのPWM信号をインバータ回路2に与える。
図2は、モータ1の解析モデル図である。以下の説明において、電機子巻線とはモータ1に設けられているものを指す。図2には、U相、V相、W相の電機子巻線固定軸が示されている。1aは、モータ1の回転子に設けられた永久磁石である。永久磁石1aが作る磁束の回転速度と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石1aが作る磁束の方向をd軸にとり、d軸に対応する制御上の回転軸をγ軸とする。また、図示していないが、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとり、γ軸から電気角で90度進んだ位相にδ軸をとる。実軸に対応する回転座標系はd軸とq軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をdq軸と呼ぶ。制御上の回転座標系はγ軸とδ軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をγδ軸と呼ぶ。
dq軸は回転しており、その回転速度をωで表す。γδ軸も回転しており、その回転速度をωeで表す。また、ある瞬間の回転しているdq軸において、U相の電機子巻線固定軸から見たd軸の角度(位相)をθにより表す。同様に、ある瞬間の回転しているγδ軸において、U相の電機子巻線固定軸から見たγ軸の角度(位相)をθeにより表す。θ又はθeにて表される角度は、電気角における角度であり、それらは一般的に回転子位置又は磁極位置とも呼ばれる。ω又はωeにて表される回転速度は、電気角における角速度である。
モータ制御装置3は、基本的に、角度θと角度θeとが一致するようにベクトル制御を行う。但し、角度θと角度θeとを、意図的に若干ずらすこともある。角度θと角度θeとが一致しているとき、d軸及びq軸は夫々γ軸及びδ軸と一致する。
以下の記述において、モータ電圧Vaのγ軸成分及びδ軸成分を、それぞれγ軸電圧vγ及びδ軸電圧vδで表し、モータ電流Iaのγ軸成分、δ軸成分、d軸成分及びq軸成分を、それぞれγ軸電流iγ、δ軸電流iδ、d軸電流id及びq軸電流iqで表す。
γ軸電圧vγ及びδ軸電圧vδの目標値を表す電圧指令値を、それぞれγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*により表す。γ軸電流iγ及びδ軸電流iδの目標値を表す電流指令値を、それぞれγ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*により表す。vγ*はvγの目標となる目標γ軸電圧とも呼べ、vδ*はvδの目標となる目標δ軸電圧とも呼べる。iγ*はiγの目標となる目標γ軸電流とも呼べ、iδ*はiδの目標となる目標δ軸電流とも呼べる。
モータ制御装置3は、γ軸電圧vγ及びδ軸電圧vδの値が夫々γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*に追従するように、且つ、γ軸電流iγ及びδ軸電流iδの値が夫々γ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*に追従するように、ベクトル制御を行う。
モータ電圧VaのU相成分、V相成分及びW相成分は、U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *から成る3相電圧指令値にて表される。
また、以下の記述において、Raは、モータ抵抗(モータ1の電機子巻線の抵抗値)であり、Ld、Lqは、夫々d軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのd軸成分)、q軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのq軸成分)であり、Φaは、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束である。尚、Ld、Lq、Ra及びΦaは、モータ駆動システムの製造時に定まる値であり、それらの値はモータ制御装置3の演算にて使用される。
尚、本明細書では、記述の簡略化上、記号(iγなど)のみの表記によって、その記号に対応する状態量などを表現している場合もある。即ち、本明細書では、例えば、「iγ」と「γ軸電流iγ」は同じものを指す。
図3は、図1のモータ駆動システムの詳細ブロック図である。図3に示す如く、モータ駆動システムには、モータ1、インバータ回路2及びモータ制御装置3の他、相電流センサ11、角度センサ12、直流電源31、電流センサ32及びスイッチ33が備えられている。モータ制御装置3は、符号13〜22で参照される各部位を含んで構成される。モータ制御装置3内に、相電流センサ11、角度センサ12、電流センサ32及びスイッチ33の内の任意の1以上の部位が含まれている、と考えることもできる。モータ制御装置3内の各部位は、モータ制御装置3内で生成された各値を自由に利用可能となっている。
相電流センサ11は、インバータ回路2からモータ1に供給されるモータ電流Iaの固定軸成分であるU相電流iu及びV相電流ivを検出する。尚、W相電流iwに関しては、関係式「iw=−iu−iv」から算出される。iu、iv及びiwは、モータ1の固定子における、U相の電機子巻線の電流、V相の電機子巻線の電流及びW相の電機子巻線の電流である。
3相/2相座標変換器13(以下、単に座標変換器13という)は、角度補正部15から与えられる角度θeを用いて、U相電流iu及びV相電流ivをγ軸電流iγ及びδ軸電流iδに変換し、変換によって得られたiγ及びiδを電流制御部17に出力する。
電流制御部17には、図示されないδ軸電流指令値発生部からδ軸電流指令値iδ*が与えられ、磁束制御部20からγ軸電流指令値iγ*が与えられる。δ軸電流指令値発生部は、モータ1に所望のトルクが発生するようにiδ*を作成する。また例えば、図示されないCPU(中央処理装置;Central Processing Unit)等から与えられたモータ速度指令値ω*と速度演算部16によって算出された回転速度ωeとから、iδ*を作成することも可能である。この場合、δ軸電流指令値発生部は、比例積分制御などを用いて速度誤差(ω*−ωe)がゼロとなるようにiδ*を作成する。
電流制御部17は、与えられたiγ*、iδ*、iγ及びiδを参照し、(iγ*−iγ)及び(iδ*−iδ)が共にゼロに収束するように、比例積分制御などを用いた電流フィードバック制御を行う。この際、γ軸とδ軸との間の干渉を排除するための非干渉制御を利用し、(iγ*−iγ)及び(iδ*−iδ)が共にゼロに収束するようにγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*を算出する。尚、vγ*及びvδ*を算出するに当たり、速度演算部16にて算出されたωeも参照される。
2相/3相座標変換器18(以下、単に座標変換器18という)は、角度補正部15から与えられる角度θeを用いて、γδ軸上の電圧指令値vγ*及びvδ*を、3相電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)に変換する。
PWM変換部19は、座標変換器18からの3相電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)に従ってパルス幅変調されたPWM信号を作成し、このPWM信号をインバータ回路2に与える。インバータ回路2は、与えられたPWM信号に応じたモータ電流Iaをモータ1に供給してモータ1を駆動する。より具体的には、インバータ回路2は、3相分のハーフブリッジ回路とドライバとを備えており(不図示)、ドライバがPWM信号に従って各ハーフブリッジ回路におけるスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、3相電圧指令値に従ったモータ電流Iaがモータ1に供給される。
角度センサ12は、例えばホール素子またはレゾルバから成り、永久磁石1aの磁極位置を特定するための信号(即ち、角度θを特定するための信号)を出力する。
回転子角度検出部14は、角度センサ12の出力信号から、U相の電機子巻線固定軸から見たd軸の角度(位相)を検出する。検出された角度は、理想的には、図2のθと完全に一致する。しかしながら、通常、角度センサ12の取り付け誤差や経時変化の影響により、検出された角度は、θからずれることが多い。そこで、回転子角度検出部14にて検出される角度を、角度θと区別して検出角度θ'にて表すことにする。
角度補正部15は、検出角度θ'を補正することにより、図2の角度θeを算出する。従って、角度θeを補正角度と呼ぶこともできる。検出角度θ'の補正手法については後述する。算出された角度θeは、座標変換器13及び18並びに速度演算部16に与えらえる。
速度演算部16は、角度θeを積分することにより回転速度ωeを算出する(換言すれば、単位時間当たりの角度θeの変化量から回転速度ωeを算出する)。算出した回転速度ωeは、電流制御部17及び磁束制御部20に与えられる。
磁束制御部20は、回転速度ωeと電流制御部17からのγ軸電圧指令値vγ*とに基づいてγ軸電流指令値iγ*を設定し、設定したiγ*を角度補正部15及び電流制御部17に与える。モータ制御装置3は、モータ1に対して複数種類のベクトル制御を実行することができ、複数種類のベクトル制御には、例えば最大トルク制御、弱め磁束制御が含まれる。仮に、モータ1が表面磁石型同期モータに代表される非突極機である場合、最大トルク制御の実行時においてiγ*はゼロとされ、弱め磁束制御の実行時においてiγ*は負とされる。負のd軸電流(γ軸電流)は、d軸方向の磁束を減少させるように作用する。弱め磁束制御は、通常、回転速度ω(又はωe)が大きくなった時にモータ電圧Vaを所定の制限電圧以下に抑えるために実施される。
弱め磁束制御の実行時において、磁束制御部20は、例えば、下記式(1a)又は(1b)に従ってiγ*を設定する。式(1a)及び(1b)は、特開2006−204054号公報に開示されている弱め磁束制御用の電流指令値の算出式である。式(1a)を利用する場合は、座標変換器13にて算出されたiγをも用いてiγ*を設定する。ここで、Vomは、直流電源31の出力電圧に基づいて設定される制限電圧である。尚、一般的な弱め磁束制御用の電流指令値の算出式である下記式(1c)に従ってiγ*を設定することも可能である。
直流電源31は、二次電池(例えば、リチウムイオン電池)などからなり、放電だけなく充電も可能となっている。直流電源31が放電するとき、その放電電力はインバータ回路2を介してモータ1に供給され、モータ1にて該放電電力が運動エネルギに変換されて回転子が回転駆動される。他方、回生時には、モータ1の発電電力が回生電力としてインバータ回路2を介して直流電源31に戻され、直流電源31が充電される。
電流センサ32は、直流電源31の出力電流の電流値に応じたアナログの信号を出力する。A/D変換器22は、電流センサ32からのアナログの出力信号をA/D変換することにより、直流電源31の出力電流(出力電流の電流値)を表す検出電流IBを出力する。電流センサ32は、例えば、直流電源31の出力電流が流れる線路に直列に介在するシャント抵抗である。直流電源31の放電時において、直流電源31から放電電流が流出し、その時における検出電流IBの極性を負とする。直流電源31の充電時において、直流電源31に充電電流が流入し、その時における検出電流IBの極性を正とする。
スイッチ33は、電界効果トランジスタ又はリレー等のスイッチング素子から成り、直流電源31の出力電流が流れる線路に直列に介在する。詳細は後述するが、異常検出部21がスイッチ33のオン/オフ状態を制御する。通常、スイッチ33はオンとされ、これによって、直流電源31の放電電力がモータ1に供給される或いはモータ1からの回生電力が直流電源31に供給される。スイッチ33がオフとなると、直流電源31とインバータ回路2との接続が遮断され、モータ1の電機子巻線に電流は流れなくなる。
[角度補正部の説明]
本実施形態に係るモータ駆動システムの特徴的な機能である、検出角度θ'の補正の手法について説明する。
まず、電流ベクトル図を表す図4(a)〜(c)を参照して、この補正の原理について説明する。図4(a)〜(c)において、半時計回り方向が位相の進み方向である。説明の便宜上、θ'=θeであるものと仮定して原理説明を行う。今、iδ*がゼロであって且つiγ*が負である場合を想定する。この場合、モータ制御装置3の電流フィードバック制御により、iδがゼロとなり且つiγが負となる。
そして、この場合において、検出角度θ'が真に検出されるべき角度θと完全に一致する時、電流ベクトル図は図4(b)のようになり、モータ1にq軸電流iqは流れないことになる。一方、検出角度θ'が真に検出されるべき角度θから遅れている場合、電流ベクトル図は図4(a)のようになり、実際には正のq軸電流iqが流れる。正のq軸電流iqが流れるとモータ1にトルクが発生することになる。逆に、検出角度θ'が真に検出されるべき角度θから進んでいる場合、電流ベクトル図は図4(c)のようになり、実際には負のq軸電流iqが流れる。負のq軸電流iqが流れる状態は、回生が行われている状態に対応する。
正のq軸電流iqをモータ1に流してモータ1にトルクを発生させるためには、直流電源31が放電を行う必要がある。即ち、この場合、検出電流IBは負となる。一方、負のq軸電流iqが流れて回生が行われている時には、直流電源31に充電電流が供給されることになる。即ち、この場合、検出電流IBは正となる。従って、検出電流IBに基づけば、検出角度θ'と真に検出されるべき角度θとの間の関係を特定可能である。
角度補正部15は、このような関係を考慮し、iγ*及びiδ*を参照しつつ検出電流IBに基づいて検出角度θ'に対する角度補正値θCを設定し、検出角度θ'と角度補正値θCから角度θeを算出する。
図5を参照して、検出角度θ'の補正処理を含む、角度補正部15の動作について説明する。図5は、この動作の流れを表すフローチャートである。ステップS10〜S17における各処理は、角度補正部15にて実行される。モータ制御装置3のベクトル制御に必要な各値(IB、iγ*、iδ*、θ'、 θC、θe等を含む)は、所定の周期にて逐次最新の値に更新されており、ステップS10〜S17の各処理は、最新の値を用いて行われる。
まず、ステップS10において、角度補正値θCが初期化される。例えば、角度補正値θCに初期値としての0°を代入する。続いてステップS11において、(θ'+θC)がθeに代入され、この代入によって得られたθeが角度補正部15から出力される。
続いてステップS12において、iδ*がゼロであるかが判断される。iδ*がゼロである場合はステップS13に移行し、iδ*がゼロでない場合はステップS11に戻る。ステップS13では、iγ*が負であるかが判断される。iγ*が負である場合はステップS14に移行し、iγ*が負でない場合はステップS11に戻る。例えば、モータ1の回転子が惰性にて回転していてモータ制御装置3が弱め磁束制御を実行している時、或いは、モータ1の回転子が外部から与えられる力によって回転させられていてモータ制御装置3が弱め磁束制御を実行している時に、iδ*=0且つiγ*<0となってステップS14に移行する。
ステップS14では、検出電流IBに基づいて、角度(補正角度)θeのずれ判定を行う。ステップS12及びS13の分岐処理から分かるように、ステップS14のずれ判定に用いられる検出電流IBは、iδ*=0且つiγ*<0である時における検出電流IBである。
具体的には、検出電流IB(即ち、IBによって表される電流値)が、所定値IREFと一致しているか或いは該所定値IREFを含む所定範囲内に収まっている場合、角度θに対して角度θeがずれていないと判断してステップS14からステップS11に戻り、そうでない場合、角度θに対して角度θeがずれていると判断してステップS14からステップS15に移行する。
所定値IREFは、典型的には例えばゼロであるが、ゼロと異なるゼロ近傍の値であってもよい。所定値IREFを含む所定範囲とは、IREF1とIREF2の間の範囲を意味する(但し、IREF1<IREF<IREF2)。
ステップS15では、IB<0、が成立するか、即ち、検出電流IBが負であるかが判定される。検出電流IBが負である場合、正のq軸電流iqが流れていると推測されるため(図4(a)参照)、補正角度としての角度θeの位相を進めるべく、ステップS16にて現在の角度補正値θCに1°を加えてからステップS11に戻る。一方、検出電流IBが正である場合、負のq軸電流iqが流れていると推測されるため(図4(c)参照)、ステップS17にて現在の角度補正値θCより1°を差し引いてからステップS11に戻る。
上記のステップS11〜S17から成るループ処理を繰り返すことにより、iδ*=0且つiγ*<0である時における検出電流IBが所定値IREFとなるように或いは所定値IREFを含む所定範囲内に収まるように、角度補正値θCが調整される。モータ制御装置3内に備えられた記憶部(不図示)は、設定した角度補正値θCを記憶する。
図6(a)〜(c)に、図3のモータ駆動システムに対する1つの実験結果を示す。図6(a)〜(c)において、横軸は時間を表し、符号101〜103は直流電源31の出力電圧波形を表し、符合111〜113は検出電流IBの電流波形を表す。図6(a)は角度補正値θCが10°である時のそれらを表し、図6(b)は角度補正値θCが15°である時のそれらを表し、図6(c)は角度補正値θCが20°である時のそれらを表している。符号110が付された破線は、電流波形の基準線である。符合111〜113で表される電流波形が該基準線110と重なるとき、検出電流IBの電流値はゼロであり、基準線110の上側が検出電流IBの正側(即ち、充電側)に対応し、基準線110の下側が検出電流IBの負側(即ち、放電側)に対応している。
図6(a)〜(c)の夫々は、モータ1の回転速度が比較的遅く、弱め磁束制御が実行されていない状態を始点としてモータ1の回転速度を増加させてゆき、弱め磁束領域に至らせた時の実験結果を表している。弱め磁束領域とは、弱め磁束制御が実行される速度領域を意味しており、弱め磁束領域ではiδ*はゼロとされ且つiγ*は負に設定される。
図6(a)〜(c)は、角度センサ12の取り付け誤差等に由来して、設定されるべき角度補正値θCが15°となっている状態に対応している。
従って、角度補正値θCが10°に設定されている時、回転速度ω(又はωe)が増加して弱め磁束領域に到達すると、図6(a)の電流波形111の如く、検出電流IBの極性は負となる。そうすると、図5のステップS12〜S15の分岐処理を介してステップS16にて角度補正値θCが増加せしめられる。そして、最終的に、角度補正値θCが15°に至った時点(図6(b)に対応)で角度θに対して角度θeがずれていないと判断される。
一方、角度補正値θCが20°に設定されている時、回転速度ω(又はωe)が増加して弱め磁束領域に到達すると、図6(c)の電流波形113の如く、検出電流IBの極性は正となる。そうすると、図5のステップS12〜S15の分岐処理を介してステップS17にて角度補正値θCが減少せしめられる。そして、最終的に、角度補正値θCが15°に至った時点(図6(b)に対応)で角度θに対して角度θeがずれていないと判断される。
尚、電流波形111〜113からも分かるように、検出電流IBの値は比較的大きな幅にて振動することもあるので、実際の検出電流IBの値を平滑化した値に基づいて、ステップS14及びS15(及び後述する図7のS22)の分岐判断を実行するようにしてもよい。
このように、角度補正部15を用いることにより、モータ1の回転時において、簡素な構成及び処理にて検出角度を自動的に補正することが可能となる。角度補正は、モータ駆動システムの実稼動時に適宜実行可能であるため、経時変化などにも対応することができる。また、上記特許文献1の手法では必要となる、逆起電圧測定のための煩雑なハードウェアも不要である。また、角度補正値θCの調整を行うために、余計な電流を流したりする必要がなく、通常の運転状態にて該調整を行うことができる。
また、モータパラメータ(Ld、Lq、Φaなど)等の誤差に由来する補正精度劣化もないため、高精度な補正が可能である。加えて、iδ*がゼロの時におけるiγ*の絶対値を増やすようにすれば、角度θeとθとの間の一定誤差に対する、検出電流IBの大きさは増加する。即ち、iδ*がゼロの時におけるiγ*の絶対値を増やすことにより、誤差の検出感度を増加させる(誤差検出に関するS/N比を向上させる)ことが可能であり、補正の更なる高精度化を図ることも可能である。
モータ1に求められるトルク性能又は速度性能が高くなるほどモータ1に大電流を供給する必要があり、モータ1に大電流を流すシステムでは、微小な角度ずれも比較的大きな問題を引き起こす。また、高速回転領域における軸ずれ(θe−θ間誤差)は、特に顕著な問題を招きがちである。本実施形態に係る補正手法では、高精度に検出角度補正を実行することができるため、モータ1に大電流を流すシステムや弱め磁束領域における動作に特に有益である。
尚、補正後の角度θeがd軸の角度θと完全に一致している場合において、iδ*がゼロであるならば、トルクに関与する電流はモータ1に流れないため、検出電流IBは略ゼロとなる。しかし、この場合において、iγ*<0である時は、d軸電流idを流すが故に直流電源31は消費方向に若干の電流を出力する(つまり、IBは小さな負の値をとる)。このことからすると、図5のステップS14のずれ判定で用いられる所定値IREFは、ゼロ近傍の負の値とするべきである。しかし、上述したように、所定値IREFは、典型的には例えばゼロとされる。IREFをゼロとすれば、iδ*=0且つiγ*<0である時に若干の回生充電が行われるように角度補正値θCが調整されることになる。直流電源31の過充電も望ましくないわけであるが、意図しないトルク発生は重大な事故を招きかねない。IREFをゼロとすることは、意図しないトルク発生をより抑制する方向に作用する(即ち、モータ駆動システムの安全性を高める方向に作用する)。従って、IREFを負の値とするよりもゼロ(或いはゼロ近傍の正の値)とする方が望ましい。
[異常検出部の説明]
次に、図7を参照して、図3の異常検出部21の機能について説明する。図7は、異常検出部21の動作手順を表すフローチャートである。異常検出部21は、δ軸電流指令値iδ*及び検出電流IBを参照して、図7のステップS21〜S23の各処理を実行する。
まず、異常検出部21は、ステップS21にて、iδ*がゼロであるか否かを確認する。そして、iδ*がゼロでない場合はステップS21の処理を繰り返す一方、iδ*がゼロである場合はステップS22に移行し、検出電流IBが所定の正常電流範囲内に収まっているか否かを判断する。具体的には、IBで表される電流値が、所定の下限電流値ILIM1以上であって且つ所定の上限電流値ILIM2以下であるかを判断する。ここで、下限電流値ILIM1は予め定められた負の値であり、上限電流値ILIM2は予め定められた正の値である。また、上述のIREF1及びIREF2との関係において、ILIM1<IREF1<IREF2<ILIM2、が成立する。
そして、ILIM1≦IB≦ILIM2、が成立する場合は、角度センサ12及び回転子角度検出部14による角度検出は正常であると判断してステップS21に戻る。一方、ILIM1≦IB≦ILIM2、が成立しない場合は、角度センサ12及び回転子角度検出部14による角度検出が異常であると判断してステップS23に移行し、異常対応処理を行う。異常対応処理には、モータ1(回転子)の回転を停止させるべくスイッチ33をオフとする処理や、角度検出が異常であることを外部に報知する処理などが含まれる。尚、ステップS23に至る前においては、勿論、スイッチ33はオンとされている。
検出角度θ'における多少のずれは角度補正部15による角度補正処理にて吸収可能であるが、大き過ぎるずれに対しては補正が有効に働かない可能性も高い。また、検出角度θ'における大きなずれによって、意図しない比較的大きなトルクがモータ1に発生したり、直流電源31の過充電が発生したりする惧れがある。一方において、角度センサ12の出力信号に基づく検出角度θ'に大きなずれがない場合、iδ*がゼロであれば直流電源31の出力電流は大きな値とならず、検出角度θ'に大きなずれがある場合、iδ*がゼロでも大きな電流が直流電源31に流れうる。このような関係を考慮し、上述の如く、iδ*=0の時における検出電流IBに基づいて異常判定を行い、必要に応じて異常対応処理を実施する。
これにより、モータ1の回転時において角度検出の異常を検出することが可能となり、異常時には、安全にモータ1を停止させることができる。また、角度検出の異常の検出を行うために、余計な電流を流したりする必要がなく、通常の運転状態にて異常検出を行うことができる。
尚、iδ*がゼロである時に「ILIM1≦IB≦ILIM2」が不成立となる状態は、iγ*の値に関係なく何らかの異常が発生している状態に対応している。従って、図7に示す動作手順にて異常検出部21を動作させても問題はない。しかし、iδ*とiγ*の双方がゼロであるならば、検出角度θ'に大きなずれがあったとしても、通常「ILIM1≦IB≦ILIM2」は成立する。従って、検出角度θ'に大きなずれがあるか否かを確実に区別して検出するために、ステップS21において「iδ*=0且つiγ*<0」が成立するか否かを判断するようにしてもよい。この場合、「iδ*=0且つiγ*<0」が成立する時にはステップS22に移行し、「iδ*=0且つiγ*<0」が成立しない時にはステップS21の処理を繰り返すようにする。
[車両への適用について]
上述の如く、角度補正部15による角度補正処理及び異常検出部21による異常検出処理が行われるが、これらの処理は、図3のモータ駆動システムを搭載した車両(不図示)の運転中に実行することも可能である。この車両は、モータ1の回転によって走行する。
例えば、車両のアクセルをオンとし、弱め磁束領域に至るまでモータ1の回転速度が加速された後に車両のアクセルをオフにすると、iδ*がゼロとされる一方で、暫くの期間、弱め磁束領域にて車両が惰性で走行するが故にiγ*が負とされる。この期間において、検出電流IBを参照することにより角度補正値θCを調整することができると共に異常検出処理を行うことができる。また例えば、車両がアクセルをオフとした状態で下り坂を下ることで弱め磁束領域に至った場合も、同様に、角度補正値θCに対する調整及び異常検出処理を行うことができる。尚、アクセルのオンとは、モータ1の駆動による車両の加速実行を指示するための、車両に対する操作を意味し、アクセルのオフとは、モータ1の駆動による車両の加速禁止を指示するための、車両に対する操作(即ち、モータ1の駆動停止を指示する操作)を意味する。アクセルがオフとされモータ1が駆動されていなくても、下り坂を下る場合などにおいては車両が加速する場合もある。
<<変形等>>
上述の実施形態の変形例または注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈5を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
上述の各種の指令値(iγ*、iδ*、vγ*及びvδ*など)や状態量(iγ、iδなど)を含む、導出されるべき全ての値の導出手法は任意である。即ち、例えば、それらを、モータ制御装置3内での演算によって導出するようにしてもよいし、予め設定しておいたテーブルデータから導出するようにしてもよい。
[注釈2]
上述の実施形態では、相電流センサ11を用いてU相電流iu及びV相電流ivを直接検出するようにしているが、検出電流IBからU相電流iu、V相電流iv及びW相電流iwを再現し、再現したそれらからiγ及びiδを算出するようにしてもよい。
[注釈3]
モータ制御装置3の機能の一部または全部は、例えば汎用マイクロコンピュータ等に組み込まれたソフトウェア(プログラム)を用いて実現される。ソフトウェアを用いてモータ制御装置3を実現する場合、モータ制御装置3の各部の構成を示すブロック図は機能ブロック図を表すこととなる。勿論、ソフトウェア(プログラム)ではなく、ハードウェアのみによって、或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって、モータ制御装置3を形成することも可能である。
[注釈4]
上述の実施形態において、モータ1の回転子の角度を検出する角度検出手段は、回転子角度検出部14を含む(図3参照)。この角度検出手段に、更に角度センサ12が含まれていると考えても構わない。上述の実施形態において、直流電源31の流出電流或いは流入電流を検出電流IBとして検出する電流検出手段は、A/D変換器22を含む(図3参照)。この電流検出手段に、更に電流センサ32が含まれていると考えても構わない。
[注釈5]
本明細書及び図面において下記の点に留意すべきである。上記の数1と表記した墨付きかっこ内の式(式(1a)等)の記述又は図面において、所謂下付き文字として表現されているγ及びδは、それらの墨付きかっこ外において、下付き文字でない標準文字として表記されうる。このγ及びδの下付き文字と標準文字との相違は無視されるべきである。
本発明は、モータを用いるあらゆる電気機器に好適である。例えば、モータの回転によって駆動する電気自動車や、空気調和機等に用いられる圧縮機等に好適である。
本発明の実施形態に係るモータ駆動システムの概略ブロック図である。 本発明の実施形態に係るモータの解析モデル図である。 本発明の実施形態に係るモータ駆動システムの詳細ブロック図である。 図3の角度補正部による角度補正手法の原理を説明するための電流ベクトル図である。 図3の角度補正部の動作の流れを表すフローチャートである。 角度補正値と検出電流波形との関係を示す図である。 図3の異常検出部の動作の流れを表すフローチャートである。
符号の説明
1 モータ
2 インバータ回路
3 モータ制御装置
11 相電流センサ
12 角度センサ
14 回転子角度検出部
15 角度補正部
21 異常検出部
31 直流電源
32 電流センサ
33 スイッチ

Claims (7)

  1. 永久磁石を回転子に設けたモータの駆動を制御するモータ制御装置において、
    角度センサを用いて前記回転子の角度を検出する角度検出手段と、
    前記モータの駆動源としての直流電源の流出電流或いは流入電流を検出電流として検出
    する電流検出手段と、
    前記検出電流に基づいて、検出された前記角度を補正する角度補正手段と、を備え、
    前記角度補正手段の補正によって得られた補正角度を用いて、前記モータの駆動を制御
    し、
    前記永久磁石が作る磁束の向きに平行な軸をd軸とし、且つ、前記d軸に対応する制御
    上の軸をγ軸とし、且つ、前記γ軸に直交する軸をδ軸とした場合、
    当該モータ制御装置は、前記モータの供給電流のγ軸成分及びδ軸成分の目標となる目
    標γ軸電流及び目標δ軸電流を生成する電流指令値生成手段を、更に備え、
    前記角度補正手段は、前記目標δ軸電流がゼロであって且つ前記目標γ軸電流が負であ
    るときにおける前記検出電流に基づいて角度補正値を求め、前記角度補正値と前記角度検
    出手段によって検出された前記角度から前記補正角度を求める
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記角度補正手段は、前記目標δ軸電流がゼロであって且つ前記目標γ軸電流が負であ
    るときにおける前記検出電流が所定値となるように又は該所定値を含む所定範囲内に収ま
    るように、前記角度補正値を求める
    ことを特徴とする請求項に記載のモータ制御装置。
  3. 前記検出電流に基づいて、前記角度検出手段による検出が異常であるか否かを判別する
    異常判別手段を更に備えた
    ことを特徴とする請求項1または請求項に記載のモータ制御装置。
  4. 永久磁石を回転子に設けたモータの駆動を制御するモータ制御装置において、
    角度センサを用いて前記回転子の角度を検出する角度検出手段と、
    前記モータの駆動源としての直流電源の流出電流或いは流入電流を検出電流として検出
    する電流検出手段と、
    前記検出電流に基づいて、検出された前記角度を補正する角度補正手段と、を備え、
    前記角度補正手段の補正によって得られた補正角度を用いて、前記モータの駆動を制御
    し、
    前記永久磁石が作る磁束の向きに平行な軸をd軸とし、且つ、前記d軸に対応する制御
    上の軸をγ軸とし、且つ、前記γ軸に直交する軸をδ軸とした場合、
    当該モータ制御装置は、
    前記モータの供給電流のδ軸成分の目標となる目標δ軸電流を生成する電流指令値生成
    手段と、
    前記目標δ軸電流がゼロであるときにおける前記検出電流に基づいて、前記角度検出手
    段による検出が異常であるか否かを判別する異常判別手段と、を更に備えた
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  5. 永久磁石を回転子に設けたモータの駆動を制御するモータ制御装置において、
    角度センサを用いて前記回転子の角度を検出する角度検出手段と、
    前記モータの駆動源としての直流電源の流出電流或いは流入電流を検出電流として検出
    する電流検出手段と、
    を備えて、検出された前記角度を用いて前記モータの駆動を制御し、
    前記検出電流に基づいて前記角度検出手段による検出が異常であるか否かを判別する異
    常判別手段を更に備え
    前記永久磁石が作る磁束の向きに平行な軸をd軸とし、且つ、前記d軸に対応する制御
    上の軸をγ軸とし、且つ、前記γ軸に直交する軸をδ軸とした場合、
    当該モータ制御装置は、
    前記モータの供給電流のδ軸成分の目標となる目標δ軸電流を生成する電流指令値生成
    手段を更に備え、
    前記異常判別手段は、前記目標δ軸電流がゼロであるときにおける前記検出電流に基づ
    いて、前記角度検出手段による検出が異常であるか否かを判別する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  6. 前記異常判別手段は、前記目標δ軸電流がゼロであるときにおける前記検出電流が所定
    の正常電流範囲外にある場合に、前記角度検出手段による検出が異常であると判別する
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載のモータ制御装置。
  7. モータと、
    前記モータを駆動するインバータと、
    前記インバータを制御することにより前記モータの駆動を制御する請求項1〜請求項
    の何れかに記載のモータ制御装置と、を備えた
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
JP2007116838A 2007-04-26 2007-04-26 モータ制御装置 Expired - Fee Related JP5091535B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007116838A JP5091535B2 (ja) 2007-04-26 2007-04-26 モータ制御装置
EP08007855.3A EP1986318B1 (en) 2007-04-26 2008-04-23 Motor control device
US12/108,194 US8198846B2 (en) 2007-04-26 2008-04-23 Motor control device
CN2008100948579A CN101295955B (zh) 2007-04-26 2008-04-28 电动机控制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007116838A JP5091535B2 (ja) 2007-04-26 2007-04-26 モータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008278575A JP2008278575A (ja) 2008-11-13
JP5091535B2 true JP5091535B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=39731479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007116838A Expired - Fee Related JP5091535B2 (ja) 2007-04-26 2007-04-26 モータ制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8198846B2 (ja)
EP (1) EP1986318B1 (ja)
JP (1) JP5091535B2 (ja)
CN (1) CN101295955B (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2226929B1 (de) * 2009-03-06 2013-05-22 Baumüller Nürnberg GmbH Plausibilitäts-Überwachungssystem für Bewegungsmessungen an einer elektrischen Antriebseinrichtung
EP2458341B1 (en) 2009-07-24 2020-05-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Rotation angle detection device
JP5131318B2 (ja) * 2009-10-29 2013-01-30 トヨタ自動車株式会社 モータ制御装置
JP2011135641A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Denso Corp モータ制御装置
WO2012039258A1 (ja) * 2010-09-24 2012-03-29 日産自動車株式会社 インバータ制御装置及びインバータ制御方法
JP5855339B2 (ja) * 2010-11-22 2016-02-09 ローム株式会社 モータドライバ及びこれを用いた車両
KR101562419B1 (ko) * 2011-07-05 2015-10-22 엘에스산전 주식회사 매입형 영구자석 동기 전동기의 구동장치
JP5916342B2 (ja) 2011-10-21 2016-05-11 三菱重工業株式会社 モータ制御装置、モータ制御方法
US8587246B2 (en) * 2012-04-17 2013-11-19 GM Global Technology Operations LLC System and method for estimating electrical current in motor control circuits to improve performance and diagnostic capability
KR101382286B1 (ko) * 2012-07-12 2014-04-08 기아자동차(주) 차량 모터 위치센서의 옵셋 보정방법
CN102916634B (zh) * 2012-10-18 2014-08-27 河海大学常州校区 双凸极电机角度控制中的角度在线校正方法
JP5751455B2 (ja) * 2013-03-04 2015-07-22 株式会社デンソー 回転電機制御装置
JP5661839B2 (ja) * 2013-03-14 2015-01-28 ファナック株式会社 異常検出診断機能を備える同期電動機の制御システム
JP5709932B2 (ja) * 2013-05-17 2015-04-30 三菱電機株式会社 同期機制御装置
CN104716884B (zh) * 2013-12-12 2017-10-31 西门子公司 用于校正电机的转子位置的装置及方法
CN104065319B (zh) * 2013-12-30 2018-12-14 上海大郡动力控制技术有限公司 永磁同步电机零位初始角的标定方法
CN108702113B (zh) * 2014-06-13 2020-03-03 日本精工株式会社 电动机控制装置及搭载了该电动机控制装置的电动助力转向装置
CN107251404B (zh) * 2015-01-23 2019-08-16 三菱电机株式会社 交流旋转电机的控制装置
JP6052323B2 (ja) * 2015-04-02 2016-12-27 株式会社明電舎 電動機制御装置の回転子位置検出器異常判定装置
JP6292208B2 (ja) * 2015-11-05 2018-03-14 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両
WO2018079359A1 (ja) * 2016-10-31 2018-05-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 モータ制御装置
JP3210616U (ja) * 2017-03-10 2017-06-01 日本電産株式会社 制御装置、モータユニット、電動パワーステアリング装置、シフト制御装置、及び、変速機
JP7052255B2 (ja) * 2017-08-25 2022-04-12 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
DE102018201212A1 (de) * 2018-01-26 2019-08-01 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betreiben eines elektronisch kommutierten Elektromotors
JP7058725B2 (ja) * 2018-04-27 2022-04-22 三菱電機株式会社 電動機制御装置
JP7235610B2 (ja) * 2019-07-05 2023-03-08 ファナック株式会社 モータ情報取得システム
CN111277190B (zh) * 2019-12-27 2022-05-31 上海奇电电气科技有限公司 变频器输出电流极性识别方法、装置、控制器和存储介质
CN113691186B (zh) * 2021-08-20 2023-11-24 浙江大学 一种永磁同步电机无位置传感器控制转子位置角补偿方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5980211A (en) * 1996-04-22 1999-11-09 Sanyo Electric Co., Ltd. Circuit arrangement for driving a reciprocating piston in a cylinder of a linear compressor for generating compressed gas with a linear motor
JP3724060B2 (ja) 1996-05-30 2005-12-07 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 モータ駆動装置及びその制御方法
JPH11160101A (ja) * 1997-12-02 1999-06-18 Hitachi Ltd 回転センサ及びそれを用いた永久磁石型同期機の制御装置及び回転センサの故障判定方法
JP3675192B2 (ja) * 1998-09-28 2005-07-27 株式会社日立製作所 モータ制御装置および電気車用制御装置およびハイブリッド車用制御装置
JP2001008307A (ja) 1999-06-16 2001-01-12 Hitachi Ltd 電気自動車用制御装置
JP2001008486A (ja) 1999-06-18 2001-01-12 Hitachi Ltd 永久磁石式同期モータの制御装置
JP3542741B2 (ja) 1999-06-21 2004-07-14 株式会社日立製作所 電気車の制御装置及び制御方法
JP2001128484A (ja) 1999-10-26 2001-05-11 Honda Motor Co Ltd 同期モータの検出位置補正方法
JP4288851B2 (ja) * 2000-12-27 2009-07-01 パナソニック株式会社 モータ駆動装置
JP3755582B2 (ja) * 2001-02-08 2006-03-15 三菱電機株式会社 電動機制御装置
JP3701207B2 (ja) * 2001-02-27 2005-09-28 株式会社日立製作所 モータ制御装置及びそれを用いた電動車両
JP3753074B2 (ja) * 2002-01-23 2006-03-08 三菱電機株式会社 Dcブラシレスモーター装置
KR20040090685A (ko) * 2002-03-22 2004-10-26 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 동기 릴럭턴스 모터의 제어장치
JP3688673B2 (ja) 2002-10-01 2005-08-31 本田技研工業株式会社 永久磁石式回転電機の制御装置
JP2004282969A (ja) * 2003-03-19 2004-10-07 Hitachi Ltd 交流電動機の制御装置及び制御方法
JP4001562B2 (ja) * 2003-04-04 2007-10-31 松下電器産業株式会社 モータ及びディスク装置
JP4670045B2 (ja) * 2004-02-27 2011-04-13 学校法人明治大学 電動機の磁極位置推定方法及び装置
JP4522273B2 (ja) 2005-01-24 2010-08-11 三洋電機株式会社 モータ制御装置及びこれを有するモータ駆動システム
JP4847060B2 (ja) * 2005-07-15 2011-12-28 日立オートモティブシステムズ株式会社 交流モータ駆動装置及びその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20080297078A1 (en) 2008-12-04
CN101295955B (zh) 2012-07-25
JP2008278575A (ja) 2008-11-13
US8198846B2 (en) 2012-06-12
EP1986318A3 (en) 2017-03-08
EP1986318A2 (en) 2008-10-29
CN101295955A (zh) 2008-10-29
EP1986318B1 (en) 2019-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5091535B2 (ja) モータ制御装置
US8497646B2 (en) Controller for AC electric motor and electric powered vehicle
US9154064B2 (en) Control device for AC motor
JP5055836B2 (ja) 同期モーター用磁極位置センサーの位相ズレ検出装置および検出方法
JP4329855B2 (ja) 交流モータの制御装置および交流モータの制御方法
US9590551B2 (en) Control apparatus for AC motor
JP2007159368A (ja) モータ駆動システムの制御装置
US7576511B2 (en) Motor control device and motor control method
US20140225540A1 (en) Control apparatus for ac motor
US9007009B2 (en) Control apparatus for AC motor
JP2009261182A (ja) 回転電機の磁石温度推定装置およびそれを備えた電動車両、ならびに回転電機の磁石温度推定方法
JPH07107772A (ja) 永久磁石型同期モータの駆動制御装置
US20140176029A1 (en) Vehicle and control device for vehicle
JP4522273B2 (ja) モータ制御装置及びこれを有するモータ駆動システム
JP4010195B2 (ja) 永久磁石式同期モータの制御装置
JP5760831B2 (ja) モータ制御装置
JP4652176B2 (ja) 永久磁石型回転電機の制御装置
JP2010035396A (ja) バッテリ電流抑制方法及びバッテリ電流抑制制御装置
JP2008228431A (ja) 交流電動機の駆動制御装置
JP2012130184A (ja) モータ制御装置及び乗り物
JP2011244571A (ja) モータ駆動機構及びモータ制御装置
JP2021168568A (ja) モータ駆動システム
JP2021168567A (ja) モータ駆動システム
JP2021168566A (ja) モータ駆動システム
JP2013085321A (ja) モータ駆動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120118

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120510

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120820

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5091535

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees