JP5089075B2 - 波長変換モジュール - Google Patents

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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

本発明は、主にレーザ顕微鏡、バイオ医療用の分析装置、精密測定装置等に使用されるSHG(第2高調波)、THG(第3高調波)方式の光源に使用する波長変換モジュールに関するものである。
従来の波長変換モジュールは、例えば、LiNbO(ニオブ酸リチウム)などの非線形光学結晶に、周期的な分極反転構造が作製され、光導波路が形成されている波長変換素子の導光側接続端面(以下、導光端面と略記する)および出射側接続端面(以下、出射端面と略記する)にそれぞれ光導波路としての光ファイバを接続した構成となっている。この際、各光ファイバの入出射端面、および波長変換素子の導光端面と出射端面は誘電体多層膜が施される。また、前記波長変換素子には、波長変換素子の温度を調節するためのペルチェ素子が取り付けられる。なお、従来の波長変換モジュールとして、波長変換素子と、波長変換素子と熱的に結合されたペルチェ素子と、波長変換素子を光ファイバに結合させるためのガラスブロックを有し、光導波路に反射防止膜を設けて当該ガラスブロックと接続し、当該光ファイバと当該ガラスブロックの接続も同様としたものが、下記特許文献1に開示されている。
特開2005−321485
従来の波長変換モジュールにおいては、波長変換素子の出射端面及び光ファイバの導光端面に施した誘電体多層膜は、接続面に導光する光が短波長で量子エネルギーが大きい(以下、接続面のエネルギーが大きいと略記する)ことから、動作時間の経過と共に異物に変質する為、導光を著しく阻害して低下させてしまい、短期間で所望の光パワーが得られなくなってしまうという問題があった。
また、波長変換素子の出射端に接続される光ファイバの端面と波長変換素子の出射端面の間には、隙間などによる空気層があったため、動作時間の経過と共に空気中の含有物(例えば、炭素、酸素、有機化合物等)が隙間に入って付着し、導光を著しく阻害していた。これらの現象は、波長変換素子の出射端側における接続面のエネルギーが大きいことから、特に波長変換素子の出射端側において顕著であり、その結果、短期間で所望の光パワーが得られなくなってしまうという問題があった。
本発明は、上記従来の波長変換モジュールが有する各種問題点を解決するためになされたものであり、波長変換素子の入出射端、とりわけ出射端側のエネルギーが大きいことに起因する各種問題、すなわち、導光が著しく阻害される要因を無くして、長寿命及び高信頼性を達成し、所望の光パワーが長期間得られる波長変換モジュールを提供することを目的とする。
第1の観点として本発明は、波長変換素子と、該波長変換素子へ光を導光する第1の光導波路と、波長変換素子から出射された光を外部へ導光する第2の光導波路とからなり、前記第1の光導波路の出射側接続端面と波長変換素子の導光側接続端面、および波長変換素子の出射側接続端面と第2の光導波路の導光側接続端面が接続されてなる波長変換モジュールであって、前記波長変換素子はPPLN(周期分極反転LiNbO)からなり、前記第1の光導波路は1060nm〜1200nm帯の光を偏波面を保持したまま伝送する偏波面保持光ファイバ、および前記第2の光導波路は前記第1の光導波路よりコア径が小さい光ファイバからなるとともに、前記第1の光導波路の出射側接続端面および波長変換素子の導光側接続端面には誘電体多層膜を施してこれらの端面を離間させて光学的に接続し、また、前記波長変換素子の出射側接続端面および第2の光導波路の導光側接続端面をともに誘電体多層膜を施さないノンコート構成とし、空気層を介さない直接接触によって接続したことを特徴とする波長変換モジュールにある。
第2の観点として本発明は、波長変換素子と、該波長変換素子へ光を導光する第1の光導波路と、波長変換素子から出射された光を外部へ導光する第2の光導波路とからなり、前記第1の光導波路の出射側接続端面と波長変換素子の導光側接続端面、および波長変換素子の出射側接続端面と第2の光導波路の導光側接続端面が接続されてなる波長変換モジュールであって、前記波長変換素子はPPLN(周期分極反転LiNbO)からなり、前記第1の光導波路は1060nm〜1200nm帯の光を偏波面を保持したまま伝送する偏波面保持光ファイバ、および前記第2の光導波路は前記第1の光導波路よりコア径が小さい光ファイバからなるとともに、前記第1の光導波路の出射側接続端面を平面研磨、球面研磨又は突き出し研磨し、前記波長変換素子の導光側接続端面を平面研磨してこれらの端面を離間させて光学的に接続し、また、前記波長変換素子の出射側接続端面を平面研磨し、前記第2の光導波路の導光側接続端面を球面研磨又は突き出し研磨してこれらの端面をともに誘電体多層膜は施さないノンコート構成とし、直接接触によって接続したことを特徴とする波長変換モジュールにある。
第3の観点として本発明は、波長変換素子と、該波長変換素子へ光を導光する第1の光導波路と、波長変換素子から出射された光を外部へ導光する第2の光導波路とからなり、前記第1の光導波路の出射側接続端面と波長変換素子の導光側接続端面、および波長変換素子の出射側接続端面と第2の光導波路の導光側接続端面が接続されてなる波長変換モジュールであって、前記波長変換素子はPPLN(周期分極反転LiNbO)からなり、前記第1の光導波路は1060nm〜1200nm帯の光を偏波面を保持したまま伝送する偏波面保持光ファイバ、および前記第2の光導波路は前記第1の光導波路よりコア径が小さい光ファイバからなるとともに、前記第1の光導波路の出射側接続端面および波長変換素子の導光側接続端面を平面研磨し且つ誘電体多層膜を施してこれらの端面を離間させて光学的に接続し、また、前記波長変換素子の出射側接続端面を平面研磨し、前記第2の光導波路の導光側接続端面を球面研磨又は突き出し研磨してこれらの端面をともに誘電体多層膜を施さないノンコート構成とし、直接接触によって接続したことを特徴とする波長変換モジュールにある。
第4の観点として本発明は、前記球面研磨の曲率半径を5mm以上、20mm以下とし、また突き出し研磨の突き出し長さを1μm以上、5μm以下としたことを特徴とする波長変換モジュールにある。
本発明の波長変換モジュールによれば、波長変換素子の出射端面と第2の光導波路の導光端面を誘電体多層膜等を施さないノンコートとしているので、誘電体多層膜を施した場合に生じていた、第2の接続面(B)のエネルギーが大きいために起因する、誘電体多層膜が異物に変質することを無くすことができる。また、第2の光導波路の導光端面を球面研磨又は突き出し研磨を行い且つノンコートとし、波長変換素子の出射端面と直接接触させて接続したので、接続端面間に隙間が生じなくなり、それぞれの端面に空気中の含有物の付着を無くすことができる。その結果、導光が著しく阻害される要因がなくなり、長寿命及び高信頼性が達成でき、所望の光パワーが長期間得られる波長変換モジュールとなる。従って、本発明は産業上に寄与する効果が極めて大である。
本発明の波長変換モジュールの基本構成について図3を用いて説明する。なお、同図(a)は平面図、また同図(b)は正面図である。
波長変換モジュール(50)は、例えば、LiNbO(ニオブ酸リチウム)などの非線形光学結晶に、周期的な分極反転構造が作製され、光導波路(図示せず)が形成されている波長変換素子(1)の導光側接続端面(以下、導光端面と略記する)および出射側接続端面(以下、出射端面と略記する)にそれぞれ第1の光導波路としての光ファイバ(2’)および第2の光導波路としての光ファイバ(3’)を接続して構成され、波長変換素子の導光端面側に光ファイバ(2’)との接続端面(第1の接続面(A))および出射端面側に光ファイバ(3’)との接続端面(第2の接続面(B))を有する。
また、前記波長変換素子(1)はホルダー(4)に支持され、該ホルダー(4)には、波長変換素子(1)の温度を調節するためのペルチェ素子(6)が取り付けられる。
基本波となる光は第1の光導波路(2’)から第1の接続面(A)を介して波長変換素子(1)に入射し、より短波長の光に波長変換される。波長変換された光は第2の接続面(B)を介して第2の光導波路(3’)を伝播したのちに出力される。つまり、波長変換素子(1)の出射端面における光波長は導光端面における光波長より短く、波長変換素子の出射端面側のエネルギーは入射側に比べてより高くなる。そのため、波長変換素子(1)の出射端面と第2の光導波路(3’)の導光端面の間に空気層があると、空気中の含有物がより付着しやすくなる。また、これらの端面にARコートなどの誘電体多層膜が施されている場合は、より変質しやすくなる。このような傾向は、SHGやTHGなど、出力光波長が基本波の波長の半分以下となるような波長変換を行った場合に特に顕著になり、安定な動作を妨げる可能性がある。
これを解決するためには、より短波長側の光が通過する、波長変換素子(1)の出射端面と第2の光導波路(3’)の導光端面の間を、空気層を介さない直接接触とすることが望ましい。このようにすることで、空気中の含有物などの付着を防止することができ、長期にわたり安定した性能を維持することが可能となる。また、これらの端面を、誘電体多層膜などを施さないノンコートとするとともに、これらの端面の間を直接接触とすることによって、誘電体多層膜の変質が起こることもない。
本発明の波長変換モジュールの形態例1としては、前記第1観点に示した波長変換モジュールである。以下、波長変換モジュールの構成について詳しく説明する。
前記第1の光導波路は、例えば基本波である1060nm〜1200nm帯の波長光を波長変換素子に導光するために用いられる光導波路である。なおこの光導波路は特定波長光の偏波面を保持したまま伝送できることが好ましく、例えばクラッド層に応力付与部を設けた偏波保持光ファイバが挙げられる。また前記偏波保持光ファイバのサイズは、例えばコア径が6μm、クラッド層径(外径)が125μmである。
また前記波長変換素子は、第1の光導波路からの光を導光して波長変換を行い、例えば1060nm〜1200nm帯の波長光を530nm〜600nm帯の波長光に変換して出射する。前記波長変換素子としては、例えば非線形光学結晶(例えば、PPLN(周期分極反転LiNbO結晶)、KN(KNbO)結晶等)が挙げられる。
また前記第2の光導波路は、波長変換素子で変換された光を導光し、次段に出射するために用いられる光導波路である。なおこの光導波路は特定波長光の偏波面を保持したまま伝送できることが好ましく、例えば偏波保持光ファイバが挙げられる。この第2の光導波路で用いられる偏波保持光ファイバは、例えば530nm〜600nm帯という短波長の波長光を通過させるために、コア径は波長特性から細いものが好ましく、例えばコア径が4μm、クラッド層径(外径)が125μmである。
本形態例1の波長変換モジュールでは、前記波長変換素子の出射端面及び第2の光導波路の導光端面(第2の接続面(B))はエネルギーが大きいので、端面に誘電体多層膜が施されている場合には、この多層膜の変質が起こり易いことから、ノンコートであることが望ましい。また前記第1の光導波路の出射端面及び波長変換素子の導光端面(第1の接続面(A))は、エネルギーが大きくないことから端面に施した誘電体多層膜の変質が起こり難く、接続損失を少なくすることができる。この場合、第1の光導波路の出射端面には高屈折率誘電体膜と低屈折率誘電体膜を交互に適切な層数で施し、また波長変換素子の導光端面には低屈折率誘電体膜を施すことが望ましい。
本発明の波長変換モジュールの形態例2としては、前記第2観点に示した波長変換モジュールである。
本形態例2の波長変換モジュールでは、前記波長変換素子の出射端面及び第2の光導波路の導光端面(第2の接続面(B))は、上記形態例1と同様に、誘電体多層膜などは施さないノンコートであることが望ましい。また波長変換素子と第2の光導波路とを、第2の光導波路の入射端面に球面研磨又は突き出し研磨を施した上、突き当てなどによって直接接触させることによって、隙間に空気中の含有物が付着することを防ぐことが望ましい。また前記第1の光導波路と波長変換素子の接続端面(第1の接続面(A))は、エネルギーが大きくないことから端面に空気中の含有物の付着は起こり難く、第1の光導波路の出射端面は平面研磨で良い。しかし安全をみて球面研磨または突き出し研磨を施しても良い。また、前記第1の接続面(A)はエネルギーが大きくないことから、接続損失がそれ程問題にならない場合はノンコートでも良い。なお、波長変換素子の端面を球面研磨又は突き出し研磨とすることは、形状及び構造上実施し難いため、平面研磨とする。
本発明の波長変換モジュールの形態例3としては、前記第3観点に示した波長変換モジュールである。
本形態例3の波長変換モジュールでは、前記波長変換素子の出射端面及び第2の光導波路の導光端面(第2の接続面(B))は、上記形態例1、2の接続端面と同様、誘電体多層膜などは施さないノンコートであることが望ましい。また波長変換素子と第2の導波路とを、第2の光導波路の入射端面に球面研磨又は突き出し研磨を施した上、突き当てなどによって直接接触させることによって、上記形態例2と同様、隙間に空気中の含有物が付着することを防ぐことが望ましい。また前記第1の光導波路と波長変換素子の接続端面(第1の接続面(A))は、エネルギーが大きくないことから端面に空気中の含有物の付着は起こり難く、これらの接続端面は平面研磨で良い。また同じ理由から、これらの接続端面に施した誘電体多層膜の変質が起こり難く、接続損失を少なくすることができる。なお波長変換素子の端面を球面研磨又は突き出し研磨とすることは、形状及び構造上実施し難いため、平面研磨とする。また誘電体多層膜については、上記形態例1の誘電体多層膜と同様である。
本発明の波長変換モジュールの形態例4としては、前記第4観点に示した波長変換モジュールである。
本形態例4の波長変換モジュールでは、前記球面研磨の場合は曲率半径を5mm以上、20mm以下とし、また突き出し研磨の場合は突き出し長さを1μm以上、5μm以下とすることにより加工性が良くなり、また波長変換素子と第2の光導波路が良好に直接接触し接続される。
以下、本発明の内容を、図に示す実施の形態により更に詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の波長変換モジュールの一例を示す略図であり、同図(a)は平面図、また同図(b)は正面図である。また図2は、本発明の波長変換モジュールの接続面を拡大した略図である。
これらの図において、1は波長変換素子、1iは波長変換素子の入射側接続端面、1oは波長変換素子の出射側接続端面、2は第1の光導波路(偏波保持光ファイバ)、2aは第1の光導波路のコア、2bは第1の光導波路のクラッド、2oは第1の光導波路の出射側接続端面、3は第2の光導波路(偏波保持光ファイバ)、3aは第2の光導波路のコア、3bは第2の光導波路のクラッド、3iは第2の光導波路の入射側接続端面、4は波長変換素子ホルダー、4aは波長変換素子ホルダーの本体、4bは波長変換素子ホルダーの蓋、5はガラスキャピラリ、6はペルチェ素子、6aはペルチェ素子のリード線、7は波長変換素子の筐体、8は波長変換素子の基台、10は波長変換モジュール、Aは第1の接続面、Bは第2の接続面、またmは誘電体多層膜(ARコート)である。
本発明の波長変換モジュールの第1実施形態について図1、2を用いて説明する。なお、図2においては、ガラスキャピラリは示していない。
実施例1の波長変換モジュール(10)は、波長変換素子(1)と、該波長変換素子へ光を導光する第1の光導波路(2)と、波長変換素子から出射された光を外部へ導光する第2の光導波路(3)とからなり、前記第1の光導波路(2)の出射端面(2o)と波長変換素子の導光端面(1i)、および波長変換素子の出射端面(1o)と第2の光導波路(3)の導光端面(3i)が接続され、第1の接続面(A)と第2の接続面(B)を有する構造で、前記第1の光導波路(2)の出射端面(2o)および波長変換素子(1)の導光端面(1i)を平面研磨し、また前記波長変換素子(1)の出射端面(1o)を平面研磨し、また前記第2の光導波路(3)の導光端面(3i)を球面研磨し、また第1の光導波路(2)の出射端面(2o)および波長変換素子(1)の導光端面(1i)に誘電体多層膜(m)を施し、また前記波長変換素子(1)の出射端面(1o)と第2の光導波路(3)の導光端面(3i)は、誘電体多層膜を施さないノンコート構成とした。なお、前記波長変換素子(1)には光導波路(図示せず)が設けられており、また、波長変換素子(1)はホルダーの本体(4a)と、ホルダーの蓋(4b)からなる波長変換素子ホルダー(以下、ホルダーと略記する)(4)に支持されている。またホルダー(4)は波長変換素子の筐体(7)に収納され、この筐体(7)は波長変換素子の基台(8)に取り付けられている。また、前記ホルダー(4)には、波長変換素子(1)の温度を調節するためのペルチェ素子(6)およびサーミスタ(図示せず)が取り付けられており、ペルチェ素子リード線(6a)により温度調節器(図示せず)と接続される。
上記波長変換モジュール(10)の具体的な製造方法について説明する。
先ず第1の光導波路(2)として偏波保持光ファイバを用い、この光ファイバの出射端面(2o)および波長変換素子(1)の導光,出射端面(1i),(1o)を平面研磨した。この際、波長変換素子(1)は室温硬化型のシリコーンゴム(図示せず)でホルダー(4)に接着した。また第2の光導波路(3)として偏波保持光ファイバを用い、この光ファイバの導光端面(3i)を球面研磨した。また球面研磨の曲率半径は10mmとした。なお、第1の光導波路(2)の出射端面(2o)および第2の光導波路(3)の導光端面(3i)近辺はガラスキャピラリ(5)に保持した。
次に、第1の光導波路(2)の出射端面(2o)および波長変換素子(1)の導光端面(1i)に誘電体多層膜(m)を施した。なお、波長変換素子(1)の出射端面(1o)と第2の光導波路(3)の導光端面(3i)には誘電体多層膜を施さないノンコート構成とした。
次に、波長変換素子(1)の導光端面(1i)に、第1の光導波路(2)の出射端面(2o)を突き当てて、接着剤(図示せず)で固定した。この接続面が第1の接続面(A)となる。また波長変換素子(1)の出射端面(1o)に、第2の光導波路(3)の球面研磨した導光端面(3i)を突き当てて直接接触させ、接着剤(図示せず)で固定した。この接続面が第2の接続面(B)となる。なお、波長変換素子(1)の導光端面(1i)と第1の光導波路(2)の出射端面(2o)、および波長変換素子(1)の出射端面(1o)と第2の光導波路(3)の導光端面(3i)を接続する際は顕微鏡を用いて光軸合わせを行った。
次に、ホルダー(4)に、波長変換素子(1)の温度を調節するためのペルチェ素子(6)およびサーミスタ(図示せず)を取り付け、ペルチェ素子リード線(6a)により温度調節器(図示せず)と接続した。またホルダー(4)を波長変換素子の筐体(7)に収納し、この筐体(7)を波長変換素子の基台(8)に取り付けて波長変換モジュール(10)を完成させた。
前記波長変換素子(1)は、例えば非線形光学結晶のPPLNに、周期的な分極反転構造が作製され、例えば径が6μmの光導波路(図示せず)が形成されているものである。また、前記波長変換素子(1)のサイズは例えば1.2mm×0.8mm×12mmである。また前記第1の光導波路(2)の偏波保持光ファイバは、例えばコア(2a)の径が6μm、クラッド(2b)径(外径)が125μmである。また前記第2の光導波路(3)の偏波保持光ファイバは、例えばコア(3a)の径が4μm、クラッド(3b)径(外径)が125μmである。また前記ホルダー(4)は熱伝導性の良いものが好ましく、例えば材質は金めっき銅である。また前記誘電体多層膜(m)としては、第1の光導波路(2)の出射端面(2o)には高屈折率誘電体膜のTa(5酸化タンタル)と低屈折率誘電体膜のTiO(酸化チタン)を交互に2層施したARコートを、また波長変換素子(1)の導光端面(1i)にはSiO(2酸化ケイ素)を施したARコートを用いた。また前記接着剤としては、例えばUV接着剤を用いた。なお本実施例では、第1の光導波路(2)の出射端面(2o)と波長変換素子(1)の導光端面(1i)に誘電体多層膜(m)としてARコートを施しているが、場合によっては施さなくてもよい。
なお、以上の実施形態においては、波長変換素子(1)の出射端面(1o)と第2の光導波路(3)の導光端面(3i)は誘電体多層膜を施さないノンコート構成としたが、波長変換素子の屈折率(約2.1)と第2の光導波路(光ファイバの場合、約1.4)の屈折率差による反射を防止するような誘電体多層膜を波長変換素子と第2の光導波路のいずれかに施してもよい。この場合、誘電体多層膜が施された波長変換素子または第2の光導波路のいずれかが、他方と直接接触して接続されることによって、空気中の含有物の付着を防ぐことができる。更に望ましくは、当該誘電体多層膜は第2の光導波路の側に施される。その理由は、たとえば、第2の光導波路が光ファイバの場合、波長変換素子よりも光ファイバの方が誘電体多層膜の形成に有利な構造であるため、より強固な膜が得られるからである。
次に、上記実施例1および比較例により得られた波長変換モジュールについて、信頼性試験を行った。比較例としては波長変換素子の出射端面と光ファイバの導光端面が直接接触されていない波長変換モジュールを作成し、同様な信頼性試験を行った。この比較例の波長変換モジュールは、図3の構成において、光ファイバ(2’)の出射端面、波長変換素子(1)の導光端面と出射端面、及び光ファイバ(3’)の導光端面を平面研磨し、更にこれら全ての端面には接続損失を最小にする為に誘電体多層膜としてARコート(図示せず)が施されたものである。その結果、本発明の波長変換モジュールは比較例の波長変換モジュールと比較して、数倍の長寿命となった。
上記実施例1により得られた波長変換モジュールは、波長変換素子の出射端面を平面研磨し、また第2の光導波路の導光端面を球面研磨し、またこれらの端面をノンコートとして直接接触させ接続しているので、接続端面間に隙間が生じるのを防止し、端面に空気中の含有物の付着を無くすことが可能となった。そのため、導光する光パワーの低下を防いで、長寿命及び高信頼性を達成し、所望の光パワーが長期間得られるようになった。
なお、上記実施形態において、基本波の波長によって波長変換素子の入射側でも空気中の含有物の付着などの問題がある場合は、波長変換素子の入射側も出射側と同様の構成とすることによって、本発明の効果を得ることができる。すなわち、第1の光導波路と波長変換素子の端面を直接接触させ、空気層を介さないようにすることによって、空気中の含有物の付着などを防止することができる。また、さらにこれらの端面をノンコートとすることによって、誘電体多層膜の変質などといった問題を防止することができる。
本発明の波長変換モジュールは、長寿命及び高信頼性を達成し、所望の光パワーが長期間得られるので、レーザ顕微鏡、バイオ医療用の分析装置、精密測定装置等に使用されるSHG(第2高調波)、THG(第3高調波)方式の光源に好適に使用できる。
本発明の波長変換モジュールの一例を示す略図であり、同図(a)は平面図、また同図(b)は正面図である。 本発明の波長変換モジュールの接続面を拡大した略図である。 本発明の波長変換モジュールの基本構成を示す略図であり、同図(a)は平面図、また同図(b)は正面図である。
符号の説明
1 波長変換素子
1i 波長変換素子の入射側接続端面
1o 波長変換素子の出射側接続端面
2 第1の光導波路(偏波保持光ファイバ)
2a 第1の光導波路のコア
2b 第1の光導波路のクラッド
2o 第1の光導波路の出射側接続端面
3 3は第2の光導波路(偏波保持光ファイバ)
3a 第2の光導波路のコア
3b 第2の光導波路のクラッド
3i 第2の光導波路の入射側接続端面
4 波長変換素子ホルダー
4a 波長変換素子ホルダーの本体
4b 波長変換素子ホルダーの蓋
5 ガラスキャピラリ
6 ペルチェ素子、
6a ペルチェ素子のリード線
7 波長変換素子の筐体
8 波長変換素子の基台
10 波長変換モジュール
A 第1の接続面
B 第2の接続面
m 誘電体多層膜(ARコート)

Claims (4)

  1. 波長変換素子と、該波長変換素子へ光を導光する第1の光導波路と、波長変換素子から出射された光を外部へ導光する第2の光導波路とからなり、前記第1の光導波路の出射側接続端面と波長変換素子の導光側接続端面、および波長変換素子の出射側接続端面と第2の光導波路の導光側接続端面が接続されてなる波長変換モジュールであって、
    前記波長変換素子はPPLN(周期分極反転LiNbO)からなり、
    前記第1の光導波路は1060nm〜1200nm帯の光を偏波面を保持したまま伝送する偏波面保持光ファイバ、および前記第2の光導波路は前記第1の光導波路よりコア径が小さい光ファイバからなるとともに、
    前記第1の光導波路の出射側接続端面および波長変換素子の導光側接続端面には誘電体多層膜を施してこれらの端面を離間させて光学的に接続し、また、前記波長変換素子の出射側接続端面および第2の光導波路の導光側接続端面をともに誘電体多層膜を施さないノンコート構成とし、空気層を介さない直接接触によって接続したことを特徴とする波長変換モジュール。
  2. 波長変換素子と、該波長変換素子へ光を導光する第1の光導波路と、波長変換素子から出射された光を外部へ導光する第2の光導波路とからなり、前記第1の光導波路の出射側接続端面と波長変換素子の導光側接続端面、および波長変換素子の出射側接続端面と第2の光導波路の導光側接続端面が接続されてなる波長変換モジュールであって、
    前記波長変換素子はPPLN(周期分極反転LiNbO)からなり、
    前記第1の光導波路は1060nm〜1200nm帯の光を偏波面を保持したまま伝送する偏波面保持光ファイバ、および前記第2の光導波路は前記第1の光導波路よりコア径が小さい光ファイバからなるとともに、
    前記第1の光導波路の出射側接続端面を平面研磨、球面研磨又は突き出し研磨し、前記波長変換素子の導光側接続端面を平面研磨してこれらの端面を離間させて光学的に接続し、また、前記波長変換素子の出射側接続端面を平面研磨し、前記第2の光導波路の導光側接続端面を球面研磨又は突き出し研磨してこれらの端面をともに誘電体多層膜を施さないノンコート構成とし、直接接触によって接続したことを特徴とする波長変換モジュール。
  3. 波長変換素子と、該波長変換素子へ光を導光する第1の光導波路と、波長変換素子から出射された光を外部へ導光する第2の光導波路とからなり、前記第1の光導波路の出射側接続端面と波長変換素子の導光側接続端面、および波長変換素子の出射側接続端面と第2の光導波路の導光側接続端面が接続されてなる波長変換モジュールであって、
    前記波長変換素子はPPLN(周期分極反転LiNbO)からなり、
    前記第1の光導波路は1060nm〜1200nm帯の光を偏波面を保持したまま伝送する偏波面保持光ファイバ、および前記第2の光導波路は前記第1の光導波路よりコア径が小さい光ファイバからなるとともに、
    前記第1の光導波路の出射側接続端面および波長変換素子の導光側接続端面を平面研磨し且つ誘電体多層膜を施してこれらの端面を離間させて光学的に接続し、また、前記波長変換素子の出射側接続端面を平面研磨し、前記第2の光導波路の導光側接続端面を球面研磨又は突き出し研磨してこれらの端面をともに誘電体多層膜を施さないノンコート構成として直接接触によって接続したことを特徴とする波長変換モジュール。
  4. 前記球面研磨の曲率半径を5mm以上、20mm以下とし、また突き出し研磨の突き出し長さを1μm以上、5μm以下としたことを特徴とする請求項2または3記載の波長変換モジュール。
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