JP5085947B2 - 植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体の加工方法 - Google Patents

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本発明は、植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体の加工方法に関するものである。
樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体を加工する際、樹脂からなるシートまたは成形物を、「引き延ばしながら曲げる」あるいは「圧締しながら曲げる」という加工方法が取られることはよくある。このような加工方法においては、シートまたは成形物はかなり過酷な耐加工性が必要とされる。
例えば、樹脂シートが基材に接着されたシート構造体を芯材に巻きつけるような曲げ加工や、樹脂シートが表面に接着された構造体を隙間無く嵌合させる為の叩き込みを伴うような組み込み加工等が挙げられる。
ところで、近年、環境に対する配慮から、植物由来原料からなるポリ乳酸に代表される植物由来原料樹脂が注目されている。これら植物由来原料樹脂は、そのままでは非常に脆く、耐衝撃性等の機械的特性も低い。このため、植物由来原料樹脂の改質検討が進められ、延伸等の成形方法や結晶核剤等の添加によって、植物由来原料樹脂の結晶化を促進させる技術をベースに、物性の改質がされつつある。
しかしながら、改質が進められている植物由来原料樹脂からなるシートや成形物であっても、上記のような「引き延ばしながら曲げる」あるいは「圧締しながら曲げる」ような過酷な加工を行った場合、割れや白化が発生してしまうという問題点は解決されていないのが現状である。たとえ割れを回避する目的で植物由来原料樹脂を軟質化するために加熱しながらの曲げ加工や組み込み加工を行ったとしても、植物由来原料樹脂は非結晶部分が比較的多く残っているため、冷却の段階で結晶化が進むにつれて白化してしまうのである。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体を曲げ加工または組み込み加工する際に、加工部位の樹脂に割れや白化が発生しない加工方法を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、第1には、植物由来原料樹脂としてのポリ乳酸を含むシートまたは成形物を有する構造体を曲げ加工または組み込み加工する方法であって、加工部位の樹脂をそのガラス転移温度60℃以上かつ結晶化温度110℃未満に加熱しながら加工した後、加工部位の樹脂をそのガラス転移温度60℃未満に自然冷却より早く強制冷却することを特徴としている。
第2には、曲げ加工または組み込み加工の後、3分以内で加工部位の樹脂をそのガラス転移温度未満に自然冷却より早く強制冷却することを特徴としている。
上記第1の発明によれば、植物由来原料樹脂としてのポリ乳酸を含むシートまたは成形物の割れや白化を発生させることなく、曲げ加工または組み込み加工を行うことができる。なお、ポリ乳酸は最もよく知られる植物由来原料樹脂であり、ポリ乳酸の改質化のデータ等が他の植物由来原料樹脂よりも多く、また入手も容易であるため好適に用いることができる。
上記第2の発明によれば、上記第1の発明においてさらに好ましく曲げ加工または組み込み加工を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明における植物由来原料樹脂とは、植物由来の原料から合成された樹脂であって、生物による合成物、人工合成物どちらであってもよい。例えば、醗酵等により生物が合成するものとして、微生物が合成するポリヒドロキシ酪酸等のポリヒドロキシアルカン酸(PHA)類、人工的に合成するものとして、乳酸からのポリ乳酸、グリコール酸からのポリグリコール酸等のポリエステル類、天然物としては、でんぷん等が挙げられる。その中でも、製品として最も広く流通し、研究データについても豊富であるポリ乳酸が好適に用いることができる。さらには、植物由来原料樹脂そのものだけでなく、植物由来原料樹脂骨格に共重合によって化学的に他成分を導入したり、複数の植物由来原料樹脂あるいは植物由来原料樹脂と植物由来原料樹脂以外の樹脂をブレンドしたり、衝撃強度改質剤や結晶核剤などの添加剤が含まれてもよく、加熱、冷却による加工性を妨げない範囲であれば適宜用いることができる。
なお、植物由来原料樹脂をシートとした際の、シート割れが特に顕著な問題であるため、本発明は、シートを含むことを明確とするために、植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物と記載しており、成形物とは、シート以外の形状として、特に制限されず、たとえば、単純な円柱押出し形状や複雑な異型押出し形状等も含まれる。
本発明における植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体とは、植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物そのものだけでなく、植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を構成要素として、他の材料と接着、嵌合等によって組み合わされている構造体も含まれ、例えば、植物由来原料樹脂を化粧シートとして他材質の基材に接着した構造体等であり、植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する樹脂部が加工部位となるような構造体であれば、その形状、構造等は制限されない。
本発明は、植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体を曲げ加工または組み込み加工する際、まず、植物由来原料樹脂のガラス転移温度以上、結晶化温度未満に加工部位を加熱して加工する。例えば、ポリ乳酸であれば、一般的にガラス転移温度60℃以上、結晶化温度110℃未満とする。加熱方法は特に限定されず、例えば、熱線ヒーターやライト、熱風送風機等による加熱が挙げられる。そして、直接的に樹脂のみに局部的に加熱してもよいし、構造体全体を加熱してもよく、少なくとも加工部位が前記温度範囲であれば、その加熱方法等は特に制限されない。前記温度範囲における加熱によって、軟化状態での曲げ加工または組み込み加工ができるため、割れ等を防ぎながらの加工が可能になるのである。
次いで、曲げ加工または組み込み加工の後は、加工部位の樹脂をそのガラス転移温度未満まで強制冷却する。例えば、ポリ乳酸であれば、ガラス転移温度60℃未満とする。ここで、本発明における強制冷却とは、自然冷却よりも速く、人為的に冷却を行うという意味として用いる。冷却方法は特に限定しないが、スポットクーラーや冷水による冷却方法等が挙げられる。加工直後に強制冷却することによって、植物由来原料樹脂に残る非結晶性部分の結晶化を防ぎ、シートや成形物の白化を防ぐことができるのである。なお、本発明における冷却までの時間としては、使用する植物由来原料樹脂の種類や非結晶性部分の割合等によって結晶化速度が異なるが、一般的には3分以内で植物由来原料樹脂のガラス転移温度未満まで冷却することが好ましく、1分以内であればさらに好ましく、時間がかかるほど結晶化が進んでしまい自然冷却であれば白化してしまう。
そこで以下に実施例を説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
<シート貼りドア枠材の作製>
図1には、シート貼りドア枠材の加工前の側面斜視図、図2には、シート貼りドア枠材の加工後の側面図を示す。
図1に示されるように、植物由来原料樹脂として市販のポリ乳酸(三井化学社製、レイシア)をシート成形(シート厚:30μm)したシート11を、MDF基材12(植物繊維板、JIS A 5950準拠、厚み:4mm)の表面にラミネートし、裏側(MDF側)をVカットして溝13を形成して構造体1を作製した。その後、溝13を谷折りするように図1矢印の方向に、構造体1に曲げ加工を行い、合板芯材2に巻きつける形で図2のようなシート貼りドア枠材3(巾:150mm、厚み:30mm)を作製した。ここで、ポリ乳酸には、改質材(三菱レイヨン社製、メタブレン)を添加してあり、ラミネートの際には、接着剤としてエチレン酢酸ビニル系接着剤を用いた。
曲げ加工時の条件、及び、曲げ加工後の外観におけるシートの割れ及び白化の有無を目視にて確認し、○×により評価した。評価結果は表1に示すとおりである。
Figure 0005085947
なお、曲げ加工時の条件は以下のとおりである。
<実施例1>
加熱設定温度(熱風ヒーター):70℃
加熱時間1分(シート表面温度:65℃)
冷却設定温度(ボルテックスクーラー):15℃
冷却時間1分(シート表面温度:18℃)
<比較例1>
加熱設定温度(熱風ヒーター):70℃
加熱時間1分(シート表面温度:65℃)
冷却:自然冷却(室温22℃まで15分放置)
<比較例2>
加熱、冷却なし
<比較例3>
加熱設定温度(熱風ヒーター):125℃
加熱時間1分(シート表面温度:120℃)
冷却なし(加熱によってシート変形が著しいため冷却を行わなかった)
以上の結果より、ガラス転移温度(57℃)以上かつ結晶化温度(110℃)以下にて曲げ加工を行い、加工直後にガラス転移温度(57℃)以下にシート11を冷却することで、割れや白化を発生させることなく加工を行うことができることがわかる。
シート貼りドア枠材の加工前の側面斜視図である。 シート貼りドア枠材の加工後の側面図である。
符号の説明
1 構造体
11 シート
12 MDF基材
13 溝
2 合板芯材
3 シート貼りドア枠材

Claims (2)

  1. 植物由来原料樹脂としてのポリ乳酸を含むシートまたは成形物を有する構造体を曲げ加工または組み込み加工する方法であって、加工部位の樹脂をそのガラス転移温度60℃以上かつ結晶化温度110℃未満に加熱しながら加工した後、加工部位の樹脂をそのガラス転移温度60℃未満に自然冷却より早く強制冷却することを特徴とする植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体の加工方法。
  2. 曲げ加工または組み込み加工の後、3分以内で加工部位の樹脂をそのガラス転移温度未満に自然冷却より早く強制冷却することを特徴とする請求項1に記載の植物由来原料樹脂からなるシートまたは成形物を有する構造体の加工方法。
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