JP5083706B2 - ビスマス系ガラス組成物およびビスマス系封着材料 - Google Patents

ビスマス系ガラス組成物およびビスマス系封着材料 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)、フィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと称する)、蛍光表示管(以下、VFDと称する)等の平面表示装置の封着および水晶振動子、ICパッケージ等の電子部品の封着に好適なビスマス系ガラス組成物およびこれを用いたビスマス系封着材料に関するものである。
従来から平面表示装置等の封着材料としてガラスが用いられている。ガラスは、樹脂系の接着剤に比べ、化学的耐久性および耐熱性が優れるとともに、平面表示装置等の気密性を確保するのに適している。
これらのガラスは、用途によっては機械的強度、流動性、電気絶縁性等の種々の特性が要求されるが、少なくとも平面表示装置等に使用される蛍光体の蛍光特性等を劣化させない温度で使用可能であることが要求される。それゆえ、上記特性を満足するガラスとして、ガラスの融点を下げる効果が極めて大きいPbOを多量に含有する鉛硼酸系ガラス(例えば、特許文献1参照)が広く用いられてきた。
ところが、最近、鉛硼酸系ガラスに含まれるPbOに対して環境上の問題が指摘されており、鉛硼酸系ガラスからPbOを含まないガラスに置き換えることが望まれている。そのため、鉛硼酸系ガラスの代替品として、様々な低融点ガラスが開発されている。その中でも、特許文献2等に記載されているビスマス系ガラス(Bi23−B23系ガラスとも称される)は、化学耐久性、機械的強度等の諸特性において鉛硼酸系ガラスと同等の特性を有するため、その代替候補として期待されている。
ところで、PDPに使用される封着材料は、以下のような工程を経る。まず、三本ロールミル等の混練装置を用いて、封着材料とビークルを均一に混合し、ペースト化する。一般的に、ビークルは、有機溶媒や樹脂等を含有しており、樹脂は、ガラスの軟化点以下の温度で良好に熱分解するニトロセルロースまたはアクリル樹脂等が使用される。次に、PDPの背面基板の外周縁部に作製されたペーストを塗布し、高温でビークル成分を熱分解または焼却して、一次焼成(グレーズ焼成、仮焼成)を行う。一次焼成は、ビークルに使用する樹脂が完全に熱分解する温度条件で行われる。さらに、封着材料の二次焼成(本焼成)が行なわれ、PDPの前面基板と背面基板を封着する。二次焼成は、蛍光体の蛍光特性を劣化させない温度で行われ、エネルギー効率等を考慮して、できるだけ低温で行われる。具体的には、封着材料の二次焼成は、450〜500℃程度の温度で行われる。最後に、排気管を通してPDP内部を真空排気した後、希ガスを必要量注入して排気管を封止する。このようにしてPDPは作製される。
特開昭63−315536号公報 特開平6−24797号公報
近年、PDPの製造効率の向上を目的として、封着材料と蛍光体材料の一次焼成を同時に行う場合がある。
ここで、蛍光体材料は、蛍光体粉末を有機溶媒や樹脂からなるビークルに均一に分散され、ペースト状に加工された後、使用に供される。一般的に、このビークルに使用される樹脂は、粘度特性等が良好なエチルセルロース等が使用されている。なお、エチルセルロースは、ニトロセルロースやアクリル樹脂等と比較して、分解温度が高く、熱分解性が劣っている。
蛍光体材料の一次焼成は、エチルセルロースの熱分解が短時間で完了する条件で行われ、具体的には500℃程度で行われる。したがって、封着材料と蛍光体材料の一次焼成を同時に行う場合、その焼成温度は500℃程度となる。
なお、蛍光体材料を分散するビークルに使用する樹脂として、熱分解性が良好な樹脂、例えばニトロセルロース等を用いる方法も考えられるが、そのような樹脂は粘性が十分ではなく、蛍光体材料の塗布作業性が悪化するため、逆にPDPの製造効率を低下させる虞がある。
また、特許文献2には、電子部品の封着等に使用可能なビスマス系封着材料が記載されている。しかし、このビスマス系封着材料は、鉛硼酸系ガラスと比較して、耐失透性が乏しく、特に、耐火性フィラー粉末を含有させた場合、失透性が顕著である。したがって、特許文献2に記載のビスマス系封着材料を使用すると、ビスマス系封着材料と蛍光体材料の一次焼成を同時に行った場合、つまり、500℃程度で焼成した場合、ビスマス系ガラスが失透し、その後の二次焼成で流動し難くなり、その結果、PDPの気密信頼性を確保することができなくなる。
上記事情に鑑み、本発明は、500℃程度で一次焼成しても失透せず、しかも450〜500℃の二次焼成で良好に流動するビスマス系封着材料を提供し、PDP等の平面表示装置の製造効率向上に貢献することを技術的課題とする。
本発明者等は、鋭意努力の結果、ガラス組成を下記酸化物換算のモル%で、Bi 30〜50%、B 15〜35%、ZnO 10〜40%、MgO 0.3〜7%、Al 0.1〜7%、SiO 0.1〜7%に規制することで上記課題を解決できることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明のビスマス系ガラス組成物は、ガラス組成として、下記酸化物換算のモル%で、Bi 30〜50%、B 15〜35%、ZnO 10〜40%、MgO 0.3〜7%、Al 0.1〜7%、SiO 0.1〜7%含有すること(但し、In とGa の合量が0.1%以上の場合を除く)に特徴付けられる。
本発明のビスマス系ガラス組成物は、ガラス組成範囲を上記のように規制している。すなわち、ビスマス系ガラスにBi23を一定量以上含有させることでビスマス系ガラスの軟化点を低下させ、ビスマス系封着材料の流動性を向上させている。また、ビスマス系ガラスにMgO、Al23、SiO2を所定量以上で共存させることでビスマス系封着材料の熱的安定性を向上させている。このように、ビスマス系ガラス組成物のガラス組成範囲を上記のように規制すれば、ビスマス系封着材料と蛍光体の一次焼成を同時に行っても、ビスマス系封着材料が失透することなく、その後の二次焼成で良好に流動し、PDP等の製造効率を高めることができる。
本発明者等の調査の結果、耐火性フィラー、特にコーディエライトは、熱処理工程でビスマス系ガラス中に溶け込むことが明らかになった。また、コーディエライトは、MgO、Al23、SiO2で構成されており、これらの成分がビスマス系ガラス中に溶け込むと、ビスマス系ガラスの熱的安定性が向上し、結晶の析出が抑制されることが明らかになった。したがって、ビスマス系封着材料の焼成時に、コーディエライトがビスマス系ガラス中に溶け込めば、ビスマス系封着材料の熱的安定性を効果的に向上させることができる。特に、焼成温度が500℃以上の場合、コーディエライトは、ビスマス系ガラスに更に溶け込みやすくなる。
しかし、MgO、Al23、SiO2は、ビスマス系ガラスの軟化点を上昇させる成分でもある。例えば、焼成温度が500℃で焼成する場合、コーディエライトを含有するビスマス系封着材料は、470℃で焼成する場合に比べて、上記成分の溶け込みにより、軟化点が20〜30℃上昇してしまう。したがって、焼成温度が500℃以上の場合、耐火性フィラーとしてコーディエライトを用いると、ビスマス系ガラスの熱的安定性を向上できるが、ビスマス系封着材料の流動性が阻害され、封着温度を高く設定しないと、PDPで要求される流動性を確保することができなくなる。さらに、ビスマス系封着材料の流動性が低下すれば、二次焼成でビスマス系封着材料が所定厚みまで潰れず、リーク等の気密不良を引き起こす虞がある。
上述の通り、近年、PDPの製造工程の効率化が推進されており、封着材料と蛍光体材料の一次焼成が同時に行われている。しかし、一次焼成温度を上昇させれば、上述のコーディエライトの溶け込み量が多くなるため、上述の問題点が更に顕在化する傾向にある。一方、一次焼成温度を低下させれば、コーディエライトの溶け込みを抑制することができるが、封着材料と蛍光体材料の一次焼成を同時に行うことが困難になり、PDPの製造効率が低下してしまう。
そこで、本発明者等は、鋭意努力の結果、ビスマス系ガラス中にMgO、Al23、SiO2を所定量含有させれば、ビスマス系ガラスの熱的安定性を向上させつつ、更に、焼成時のビスマス系封着材料の軟化点が上昇しにくくなることを見出した。つまり、本発明者等は、鋭意努力の結果、ビスマス系ガラス中にMgO、Al23、SiO2をそれぞれ0.1〜7モル%含有させれば、ガラス/耐火性フィラー界面での濃度差が小さくなること等に起因して、耐火性フィラー、特にコーディエライトからガラスへの物質拡散速度が小さくなり、焼成時にビスマス系封着材料の軟化点が上昇しにくくなることを見出し、上記技術的課題を解決するに至った。
第二に、本発明のビスマス系ガラス組成物は、ガラス組成として、モル比率で(MgO+Al23)/SiO2の値が0.5〜15であることに特徴付けられる。このようにすれば、一次焼成で耐火性フィラー粉末の溶け込み量を最適な範囲とすることができることから、一次焼成におけるビスマス系封着材料の熱的安定性の向上効果を的確に享受することができるとともに、ビスマス系封着材料の軟化点の不当な上昇を的確に防止することが可能となる。
第三に、本発明のビスマス系ガラス組成物は、ガラス組成として、下記酸化物換算のモル%で、BaO+SrO+CaO 0〜10%、CuO 0〜15%、Fe23 0〜5%、Sb23 0〜5%含有することに特徴付けられる。
第四に、本発明のビスマス系ガラス組成物は、実質的にPbOを含有しないことに特徴付けられる。このようにすれば、近年の環境的要請を満たすことができる。ここで、「実質的にPbOを含有しない」とは、ガラス組成中のPbO含有量が1000ppm以下の場合を指す。
第五に、本発明のビスマス系封着材料は、上記のビスマス系ガラス組成物からなるガラス粉末45〜95体積%、耐火性フィラー粉末5〜55体積%含有することに特徴付けられる。このようにすれば、ビスマス系封着材料の熱膨張係数が被封着物より大きい場合であっても、ビスマス系封着材料と被封着物の熱膨張係数をマッチングさせることができ、焼成後の封着層に不当な応力が残留し難くなり、封着層が衝撃破壊し難くなる。
第六に、本発明のビスマス系封着材料は、耐火性フィラー粉末が、組成として、少なくともMgO、Al23、SiO2のいずれかを含有することに特徴付けられる。
第七に、本発明のビスマス系封着材料は、耐火性フィラー粉末がコーディエライトであることに特徴付けられる。
第八に、本発明のビスマス系封着材料は、PDPに使用することに特徴付けられる。ここで、PDPの封着態様として、前面ガラス基板と背面ガラス基板の封着、排気管と背面ガラス基板の封着、スペーサー材の封着等が想定される。
本発明のビスマス系ガラス組成物のガラス組成範囲を上記のように限定した理由を下記に述べる。なお、以下の%表示は、特に限定がある場合を除き、モル%を指す。
Bi23は、ガラスの軟化点を低くするための主要成分であり、その含有量は、30〜50%、好ましくは32〜50%、より好ましくは35〜45%、更に好ましくは35〜42%である。Bi23の含有量が30%より少ないと、ガラスの軟化点が高くなり過ぎて、500℃以下、例えば450〜480℃の温度で流動性が乏しくなる。一方、Bi23の含有量が50%より多いと、ビスマス系ガラスの熱的安定性が低下しやすくなり、500℃以上の一次焼成でガラスが失透しやすくなることに加えて、ガラスの原料コストが高騰する。
23は、ガラス形成成分として必須の成分であり、その含有量は15〜35%、好ましくは18〜35%、より好ましくは18〜30%、更に好ましくは18〜28%、特に好ましくは19〜25%である。B23の含有量が15%より少ないと、ガラスネットワークが十分に形成されにくいため、ガラスが失透しやすくなる。一方、B23の含有量が35%より多いと、ガラスの粘性が高くなる傾向があり、500℃以下の温度で焼成し難くなる。
ZnOは、一次焼成時にガラスの失透を抑制する効果があり、その含有量は10〜40%、好ましくは20〜40%、より好ましくは22〜40%、更に好ましくは22〜35%である。ZnOの含有量が10%より少ないと、500℃以上の一次焼成でガラスが失透しやすくなり、その後に供される二次焼成でガラスが流動し難くなる。一方、ZnOの含有量が40%より多いと、ガラスの軟化点が高くなり、500℃以下の温度でガラスが流動し難くなる。
MgO、Al23およびSiO2は、それぞれ必須の成分であり、一次焼成時にガラスの失透を抑制する効果があるとともに、一次焼成時において、耐火性フィラー粉末、特にコーディエライトの溶け込み量を適正化する働きがある。
MgOの含有量は、0.3〜7%、好ましくは0.3〜5%である。MgOの含有量が0.3%より少ないと、一次焼成時にガラスの失透を抑制し難くなることに加えて、耐火性フィラーの溶け込み量が不当に増加する傾向がある。また、MgOの含有量が7%より多いと、ガラスの軟化温度が上昇し、500℃以下の温度で封着し難くなる。
Al23の含有量は、0.1〜7%、好ましくは0.1〜5%である。Al23の含有量が0.1%より少ないと、一次焼成時にガラスの失透を抑制し難くなることに加えて、耐火性フィラーの溶け込み量が不当に増加する傾向がある。また、Al23の含有量が7%より多いと、ガラスの軟化温度が上昇し、500℃以下の温度で封着し難くなる。
SiO2の含有量は、0.1〜7%、好ましくは0.1〜6%である。SiO2の含有量が0.1%より少ないと、一次焼成時にガラスの失透を抑制し難くなることに加えて、耐火性フィラーの溶け込み量が不当に増加する傾向がある。また、SiO2の含有量が7%より多いと、ガラスの軟化温度が上昇し、500℃以下の温度で封着し難くなる。
モル比率(MgO+Al23)/SiO2の値は0.5〜15が好ましく、1〜13がより好ましい。このようにすれば、一次焼成で耐火性フィラー粉末の溶け込み量を最適な範囲とすることができることから、一次焼成におけるビスマス系封着材料の熱的安定性の向上効果を的確に享受することができるとともに、ビスマス系封着材料の軟化点の不当な上昇を的確に防止することが可能となる。モル比率(MgO+Al23)/SiO2の値が0.5より小さいと、一次焼成において、ビスマス系封着材料の熱的安定性を向上させにくくなることに加えて、ビスマス系封着材料の軟化点が不当に上昇しやすくなる。同様にして、モル比率(MgO+Al23)/SiO2の値が15より大きいと、一次焼成において、ビスマス系封着材料の熱的安定性を向上させにくくなることに加えて、ビスマス系封着材料の軟化点が不当に上昇しやすくなる。
本発明に係るビスマス系ガラスは、任意成分として、上記成分以外にも下記の成分を含有させても良い。
BaO、SrOおよびCaOは、溶融時にガラスの失透を抑制する効果がある成分であるとともに、ガラスの粘性を低下させ、ガラスの流動性を向上させるための成分である。これらの成分の合量(BaO+SrO+CaO)は0〜10%が好ましく、0〜5%がより好ましく、0〜3%が更に好ましい。BaO+SrO+CaOの含有量が10%より多くなると、ガラス転移点が高くなる傾向がある。なお、BaOの含有量は0〜5%とするのが好ましい。BaOの含有量が5%より多いと、溶融時にガラスの失透を抑制する効果が得られ難くなる。SrOおよびCaOの含有量は、それぞれ0〜3%とするのが好ましい。SrOおよびCaOの含有量がそれぞれ3%より多いと、他の成分とのバランスを欠き、かえってガラスの失透傾向が増大して、ビスマス系封着材料の流動性が悪くなる傾向がある。
Fe23は、ガラスの熱的安定性を向上させ、一次焼成時にガラスの失透を抑制するための成分であり、その含有量は0〜5%、好ましくは0.1〜2%である。Fe23の含有量が5%より多いと、ガラスの粘性が高くなり、ガラスの流動性が乏しくなる。
Sb23は、一次焼成時にガラスの失透を抑制するための成分であるとともに、二次焼成時のガラスの失透を抑制するための成分である。その含有量は0〜5%、好ましくは0〜2%である。ビスマス系ガラスの軟化点を下げるためには、主要成分のBi23の含有量を多くする必要があるが、Bi23の含有量を多くすると、一次焼成時にBi23を結晶構成成分とする結晶が析出しやすくなることに加えて、この結晶に起因してガラスの流動性が阻害される傾向がある。特に、Bi23の含有量が35%以上であると、その傾向が顕著になる。そこで、Sb23を適量添加すれば、Bi23の含有量が35%以上であっても、ビスマス系ガラスのガラスネットワークを安定化し、ビスマス系封着材料の失透を抑制する効果が得られる。一方、Sb23の含有量が5%より多いと、ガラスの粘性が高くなり、ガラスの流動性が低下することに加えて、溶融ガラスが白金製容器と反応し、白金容器界面で合金を形成しやすくなり、白金製容器は非常に高価であることから、ガラスの製造コストの高騰を招く。
Li2O、Na2O、K2OおよびCs2Oのアルカリ金属酸化物は、ガラスの軟化点を低くする成分であるが、溶融時にガラスの失透を促進するため、これらの成分の合量は2%以下とするのが好ましい。
25は、溶融時にガラスの失透を抑制する成分であるが、その含有量が多いと、溶融時にガラスが分相しやくなる。それ故、P25の含有量は1%以下とするのが好ましい。
WO、In、Ga、MoO、La、YおよびCeOは、ガラスを熱的に安定化する成分であるが、これらの含有量が5%より多いと、ガラスの軟化点が高くなり、500℃以下、例えば450〜480℃でPDP等の封着に必要な流動性を確保し難くなる。それ故、WO、In、Ga、MoO、La、YおよびCeOの含有量は合量で5%以下が好ましく、2%以下がより好ましい(但し、In とGa の合量が0.1%以上の場合を除く)
上述の通り、本発明のビスマス系ガラス組成物は、環境上の要請から、実質的にPbOを含有しないことが好ましい。また、ビスマス系ガラス組成物にPbOを含有させると、ガラス中にPb2+が拡散して、電気絶縁性が低下する虞がある。
なお、本発明に係るビスマス系ガラス組成物は、上記成分以外にも、他の成分を10%まで添加することが可能である。
以上のガラス組成を有するビスマス系ガラス組成物は、500℃以上の温度で一次焼成してもガラスが失透せず、且つ一次焼成時に耐火性フィラー粉末、特にコーディエライト粉末のガラス中への溶け込み量を最適化することができるとともに、450〜500℃の温度で二次焼成しても被封着物との強固な接着性を確保することができ、しかも使用可能な温度域が広範な非晶質のガラスである。
本発明のビスマス系ガラス組成物は、被封着物と熱膨張係数がマッチングする場合には、ガラス単独でビスマス系封着材料とすることができる。また、本発明のビスマス系ガラス組成物は、熱膨張係数が適合しない材料、例えば高歪点ガラス(85×10-7/℃)、ソーダ板ガラス(90×10-7/℃)等に封着を行う場合、耐火性フィラー粉末と混合して、複合材料とするのが好ましい。
耐火性フィラー粉末を混合する場合、その混合割合は、ビスマス系ガラス組成物からなるガラス粉末45〜95体積%、耐火性フィラー粉末5〜55体積%が好ましく、ガラス粉末50〜90体積%、耐火性フィラー粉末10〜50体積%がより好ましく、ガラス粉末60〜80体積%、耐火性フィラー粉末20〜40体積%が更に好ましい。両者の割合をこのように規定した理由は、耐火性フィラー粉末が5体積%よりも少ないと、耐火性フィラー粉末を混合させることによる効果が得られ難くなり、耐火性フィラー粉末が55体積%より多いと、ビスマス系封着材料の流動性が悪くなり、PDP等の気密性を維持し難くなる。
耐火性フィラー粉末は、ビスマス系ガラス粉末に添加しても熱的安定性を低下させない程度に反応性が低いことが要求され、用途によっては熱膨張係数が低く、機械的強度が高いことが要求される。また、耐火性フィラー粉末としては、環境上の要請から、実質的にPbOを含有しない耐火性フィラー粉末を使用するのが好ましい。さらに、耐火性フィラー粉末は、ZnOを含有しない耐火性フィラー粉末が好ましく、コーディエライト、β−ユークリプタイト、石英ガラス、アルミナ、ムライト、アルミナ−シリカ系セラミックスから選ばれる一種または二種以上であることが好ましい。これらの耐火性フィラー粉末は、ビスマス系ガラスと相性が良く、ビスマス系封着材料の熱的安定性を低下させ難い性質を有している。さらに、耐火性フィラー粉末は、組成として、MgO、Al23、SiO2のいずれかを含有する耐火性フィラー粉末が好ましい。上述の通り、これらの成分を含有していると、一次焼成時に軟化点の不当な上昇を伴うことなく、ビスマス系封着材料の熱的安定性を向上させることができる。
特に、本発明のビスマス系封着材料において、耐火性フィラー粉末として、コーディエライト粉末を使用することが好ましい。コーディエライトは、ビスマス系封着材料の一次焼成時にコーディエライトの一部がビスマス系ガラスに溶け込み、その溶け込んだコーディエライトがビスマス系ガラスの失透を抑制し、一次焼成温度が高い場合、例えば一次焼成温度が500℃以上であっても、ビスマス系封着材料に失透が生じにくくなる。また、コーディエライトは、低膨張であり、機械的強度にも優れる特徴を有している。さらに、本発明のビスマス系封着材料は、一次焼成温度が500℃以上の場合、コーディエライトの溶け込みを適正化することができるため、一次焼成でビスマス系封着材料の軟化点が不当に上昇することがなく、その後の二次焼成で良好に流動し、PDP等の気密性を確保することができる。
耐火性フィラー粉末の平均粒子径D50は、3〜20μmであることが好ましい。耐火性フィラー粉末の平均粒子径D50が3μmより小さいと、一次焼成時に耐火性フィラーの溶け込み量が多くなり過ぎ、ビスマス系封着材料の流動性が阻害されやすくなる。一方、耐火性フィラー粉末の平均粒子径D50が20μmより大きいと、ビスマス系ガラスと耐火性フィラーの界面でマイクロクラックが多数発生し、封着した後に気密リークに至る虞が生じる。
耐火性フィラー粉末は、アルミナ、酸化亜鉛、ジルコン、チタニア、ジルコニア等によって被覆すると、ビスマス系ガラス粉末と耐火性フィラー粉末との間での反応を調整できるため好ましい。
ビスマス系封着材料の熱膨張係数は、被封着物に対して10〜30×10-7/℃程度低く設計することが重要である。これは、封着後に封着層にかかる歪をコンプレッション(圧縮)側にしてビスマス系封着材料の破壊を防ぐためである。また、熱膨張係数の調整以外にも、例えば機械的強度の向上のために耐火性フィラー粉末を添加することもできる。
本発明のビスマス系封着材料は、耐火性フィラー粉末以外にも、MnO2系酸化物の顔料、酸化剤、還元剤等の添加物を5体積%まで含有させることができる。
本発明のビスマス系封着材料は、PDP用途を中心に説明してきたが、複数の熱処理工程を経る他の用途に好適に使用可能であることは言うまでもない。具体的な用途としては、(I)PDPの絶縁層や誘電体層の形成材料、(II)VFDの絶縁層の形成材料、(III)磁気ヘッド−コア同士またはコアとスライダーの封着材料等が挙げられる。
本発明のビスマス系封着材料は、粉末の状態で使用しても良いが、ビスマス系封着材料とビークルとを均一に混練してペーストとして使用すると取り扱いやすい。ビークルは、主に有機溶媒と樹脂とからなり、樹脂はペーストの粘性を調整する目的で添加される。また、必要に応じて、界面活性剤、増粘剤等を添加することもできる。作製されたペーストは、ディスペンサーやスクリーン印刷機等の塗布機を用いて塗布される。
有機溶媒としては、N、N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、α−ターピネオール、高級アルコール、γ−ブチルラクトン(γ−BL)、テトラリン、ブチルカルビトールアセテート、酢酸エチル、酢酸イソアミル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、トルエン、3−メトキシ−3−メチルブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン等が使用可能である。特に、α−ターピネオールは、高粘性であり、樹脂等の溶解性も良好であるため、好ましい。
樹脂としては、アクリル樹脂、エチルセルロ−ス、ポリエチレングリコール誘導体、ニトロセルロース、ポリメチルスチレン、ポリエチレンカーボネート、メタクリル酸エステル等が使用可能である。特に、アクリル樹脂、ニトロセルロースは、熱分解性が良好であるため、好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
表1〜3は、本発明の実施例に係るビスマス系ガラス組成物(試料A〜J)、本発明の比較例に係るビスマス系ガラス組成物(試料K〜O)を示している。
Figure 0005083706
Figure 0005083706
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表1〜3に記載の各試料は次のようにして調製した。
まず、表中に示したガラス組成となるように各種酸化物、炭酸塩等の原料を調合したガラスバッチを準備し、これを白金坩堝に入れて900〜1200℃で1〜2時間溶融した。次に、溶融ガラスの一部を熱膨張係数測定用サンプルとしてステンレス製の金型に流し出し、その他の溶融ガラスは、水冷ローラーにより、薄片状に成形した。最後に、薄片状のガラスをボールミルにて粉砕後、目開き75メッシュの篩いを通過させて、平均粒子が10μmの各試料を得た。なお、熱膨張係数測定用サンプルは、成形後に所定の徐冷処理を行った。
以上の試料を用いてガラス転移点、軟化点、熱膨張係数を評価した。その結果を表1〜3に示す。
軟化点は、DTAにより求めた。
ガラス転移点は、TMA装置により求めた。熱膨張係数は、TMA装置により30〜300℃の温度範囲で測定した。
表1、2から明らかなように、本発明の実施例に係る試料A〜Jは、熱膨張係数が104〜112×10-7/℃、ガラス転移点が347〜360℃、軟化点が418〜430℃、であり、本発明の比較例に係る試料K〜Oは、30〜300℃における熱膨張係数が104〜112×10-7/℃、ガラス転移点が350〜355℃、軟化点が420〜430℃であった。
表4〜6に示す割合で試料A〜Oと耐火性フィラー粉末を混合し、ビスマス系封着材料を作製した。表4〜6は、本発明の実施例であるビスマス系封着材料(試料No.1〜10)、本発明の比較例であるビスマス系封着材料(試料No.11〜15)を示している。
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コーディエライトは、モル比で2MgO・2Al23・5SiO2の組成を有する平均粒子径D50が10μmのガラス粉末を原料として用いた。このガラス粉末を1400℃10時間焼成し、結晶化させた後、得られた焼成物を粉砕し、平均粒子径D50が約10μmのコーディエライト粉末を得た。
ガラス転移点、屈伏点、熱膨張係数は、TMA装置を用いて測定した。熱膨張係数は30〜300℃の温度範囲で測定した。測定試料は、表中の条件で焼成したものを用いた。焼成は電気炉で行い、昇降温速度は10℃/分とした。
軟化点は、DTA装置を用いて測定した。
流動径は、各試料の真比重に相当する重量の粉末を金型により外径20mmのボタン状に乾式プレスし、このボタン試料を流気式電気炉に投入した後に空気中で10℃/分の速度で昇温し、500℃で30分間保持した上で、10℃/分の速度で室温まで降温し、得られた焼成ボタンの直径を測定することで評価した。なお、合成密度とは、ガラス粉末の密度と耐火性フィラー粉末の密度を、所定の体積比で割り振って算出される理論上の密度である。なお、流動径が21mm以上であると、流動性が良好であることを意味している。
失透状態は、次のようにして評価した。まず各試料をセラミックス製の角皿内に集積し、これを電気炉内に投入し、530℃で30分間保持した後、電気炉から取り出した。昇降温速度は10℃/分とした。次いで、光学顕微鏡(200倍)で得られた試料の表面を観察し、全く失透が認められなかったものを「○」、失透が認められたものを「×」として評価した。失透状態の評価が「○」の試料は、更に電気炉で480℃30分焼成しても、試料の表面に結晶が認められなかった。一方、失透状態の評価が「×」の試料は、更に電気炉で480℃30分焼成すると、試料の表面に析出した結晶が成長していた。
接着強度は、次のような方法で測定した。まず、各試料とビークル(アクリル樹脂5%含有のα−ターピネオール)を三本ロールミルで均一に混練し、ペースト化した後、各試料の被封着物である縦60×横70×2.8mm厚の高歪点ガラス基板の中央部にφ10mm、1mm厚の円状に塗布した上で、乾燥オーブンで130℃10分間乾燥し、溶剤成分を揮発させた。続いて530℃20分間の条件で一次焼成し、樹脂成分を分解揮発させた。次に、18mm角×150μm厚のガラススペーサーを高歪点ガラス基板上に載置した後、その上に縦60×横70×2.8mm厚の高歪点ガラス基板を互い違い(十字状)になるように載置し、ガラス基板の両端を耐熱クリップで固定し、480℃30分間の条件で二次焼成を行った。二次焼成後、強度試験機にて、高歪点ガラス基板同士が重なっていない部分を1mm/分のスピードで押し、高歪点ガラス基板同士が引き剥がされたときの荷重を測定し、予め算出していた塗布面積を除して、封着強度を算出した。なお、一次焼成および二次焼成は、電気炉を用いて行い、昇降温速度は10℃/分とした。
表4、5から明らかなように、試料No.1〜10のビスマス系封着材料は、軟化点が435〜445℃、流動径が21mm以上であり、良好な流動性を有していた。また、試料No.1〜10のビスマス系封着材料は、530℃30分間の焼成で失透が認められず、熱的安定性が良好であった。
試料No.1〜10のビスマス系封着材料は、480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料の測定結果から判断すると、ガラス転移点の上昇幅は、15℃以内に抑えられていた。また、480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料の測定結果から判断すると、屈伏点の上昇幅は、15℃以内に抑えられていた。ここで、焼成中に耐火性フィラー粉末の溶け込みが生じると、ガラス転移点、屈伏点は上昇する。ガラス転移点、屈伏点が上昇すれば、それにつれて軟化点が上昇していると判断できる。さらに、480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料の測定結果から判断すると、熱膨張係数の上昇幅は、1.5×10-7/℃以内に抑えられていた。焼成中に耐火性フィラー粉末の溶け込みが生じると、フィラーの含有量が少なくなるため、熱膨張係数は上昇すると考えられる。
試料No.1〜10のビスマス系封着材料は、接着強度が0.48〜0.57N/mm2であり、強固な封着強度が得られるため、PDP等の封着材料に好適であると考えられる。
表6から明らかなように、試料No.11〜15のビスマス系封着材料は、軟化点が433〜440℃であった。
試料No.11のビスマス系封着材料は、ガラス組成中にMgO、Al23およびSiO2が含まれていないため、熱的安定性が乏しく、失透状態の評価が不良であった。480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料を比較した場合、ガラス転移点の上昇幅が30℃、屈伏点の上昇幅が40℃、熱膨張係数の上昇幅が4.0×10-7/℃であった。これは、焼成中の耐火性フィラーの溶け込み量が多いことを示している。また、試料No.11のビスマス系封着材料は、熱的安定性が乏しいため、二次焼成前に失透し、接着強度試験を行うことができなかった。
試料No.12のビスマス系封着材料は、ガラス組成中にMgO、Al23が含まれていないため、480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料を比較した場合、ガラス転移点の上昇幅が23℃、屈伏点の上昇幅が25℃、熱膨張係数の上昇幅が3.5×10-7/℃であった。これは、焼成中の耐火性フィラーの溶け込み量が多いことを示している。また、耐火性フィラーの溶け込みに起因して、ビスマス系封着材料の軟化点が上昇し、接着強度が低下した。
試料No.13のビスマス系封着材料は、ガラス組成中にMgO、Al23が含まれていないため、480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料を比較した場合、ガラス転移点の上昇幅が25℃、屈伏点の上昇幅が28℃、熱膨張係数の上昇幅が4.7×10-7/℃であった。これは、焼成中の耐火性フィラーの溶け込み量が多いことを示している。また、耐火性フィラーの溶け込みに起因して、ビスマス系封着材料の軟化点が上昇し、接着強度が低下した。
試料No.14のビスマス系封着材料は、ガラス組成中にAl23が含まれていないことに加えて、モル比(MgO+Al23)/SiO2の値が0.33であり、480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料を比較すると、ガラス転移点の上昇幅が20℃、屈伏点の上昇幅が22℃、熱膨張係数の上昇幅が2.5×10-7/℃であった。これは、焼成中の耐火性フィラーの溶け込み量が多いことを示している。さらに、耐火性フィラーの溶け込みに起因して、ビスマス系封着材料の軟化点が上昇し、接着強度が低下した。
試料No.15のビスマス系封着材料は、ガラス組成中にSiO2が含まれていないことに加えて、モル比(MgO+Al23)/SiO2の値が0であり、480℃で焼成した試料と530℃で焼成した試料を比較すると、ガラス転移点の上昇幅が17℃、屈伏点の上昇幅が20℃、熱膨張係数の上昇幅が2.8×10-7/℃であった。これは、焼成中の耐火性フィラーの溶け込み量が多いことを示している。さらに、耐火性フィラーの溶け込みに起因して、ビスマス系封着材料の軟化点が上昇し、接着強度が低下した。
以上説明した通り、本発明のビスマス系封着材料は、PDP、FED、VFD等の平面表示装置の封着および水晶振動子、ICパッケージ等の電子部品の封着に好適である。また、本発明のビスマス系封着材料は、(I)PDPの絶縁層や誘電体層の形成材料、(II)VFDの絶縁層の形成材料、(III)磁気ヘッド−コア同士またはコアとスライダーの封着材料等に使用可能である。

Claims (8)

  1. ガラス組成として、下記酸化物換算のモル%で、Bi 30〜50%、B 15〜35%、ZnO 10〜40%、MgO 0.3〜7%、Al 0.1〜7%、SiO 0.1〜7%含有すること(但し、In とGa の合量が0.1%以上の場合を除く)を特徴とするビスマス系ガラス組成物。
  2. ガラス組成として、モル比率で(MgO+Al)/SiOの値が0.5〜15であることを特徴とする請求項1に記載のビスマス系ガラス組成物。
  3. ガラス組成として、下記酸化物換算のモル%で、BaO+SrO+CaO 0〜10%、CuO 0〜15%、Fe 0〜5%、Sb 0〜5%含有することを特徴とする請求項1または2に記載のビスマス系ガラス組成物。
  4. 実質的にPbOを含有しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のビスマス系ガラス組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかのビスマス系ガラス組成物からなるガラス粉末45〜95体積%、耐火性フィラー粉末5〜55体積%含有することを特徴とするビスマス系封着材料。
  6. 耐火性フィラー粉末が、組成として、少なくともMgO、Al、SiOのいずれかを含有することを特徴とする請求項5に記載のビスマス系封着材料。
  7. 耐火性フィラー粉末がコーディエライトであることを特徴とする請求項5または6に記載のビスマス系封着材料。
  8. プラズマディスプレイパネルの封着に使用することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のビスマス系封着材料。
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