JP5080977B2 - シートプラズマ成膜装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ成膜装置に関する。より詳しくは、シート状に変形されたプラズマを用いたシートプラズマ成膜装置に関する。
近年、図6に示すように、プラズマ源から発生する円柱状のプラズマ(以下、円柱状プラズマという)に永久磁石による磁界を作用させ、シート状に変形したプラズマ(以下、シート状プラズマという)を用いたシートプラズマ成膜装置が注目されている(特許文献1参照)。具体的には、陰極側5からの円柱状プラズマ流を永久磁石3によりシート状プラズマ6に形成し、該シート状プラズマ6に磁場コイル2を用いて陽極1に導くシートプラズマ成膜装置が開示されている。このシートプラズマ成膜装置では、シート状プラズマ6の移動過程において、ターゲット7からスパッタ粒子を発生させ、基板8に成膜するようにしている。
すなわち、シートプラズマ成膜装置においては、プラズマ源から放出された円柱状プラズマは、まず永久磁石が配設されたシートプラズマ変形室に導かれ、永久磁石による磁界を作用させてシート状プラズマに形成される。そして、該シート状プラズマは、例えば、スパッタリング加工を行うスパッタリング室に導入される。スパッタリング室においては、導入されたシート状プラズマを挟むようにして、ターゲット及び基板が対向して配置される。スパッタリング室には、移動して来るシート状プラズマを受けるための陽極が設けられる。シート状プラズマは、ターゲットと基板との間を通過する際に、ターゲットからターゲット粒子をスパッタする。基板には、ターゲットからスパッタされ、シート状プラズマを通過してイオン化されたターゲット粒子が堆積されて、膜が形成される。そして、ターゲットと基板との間を通過したシート状プラズマが陽極に導かれる。
また、上記シートプラズマ変形室とスパッタリング室との間にスリット状の開口部を備えた中間電極を設けたシートプラズマ成膜装置も提案されている(特許文献2参照)。
特開2005−179767号公報 特開平7−296988号公報
しかしながら、上記各シートプラズマ成膜装置においては、ターゲットや基板の表面が負電荷に覆われてしまい、バイアス電圧が印加できなくなるという問題を有していた。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ターゲットや基板に安定してバイアス電圧を印加できるシートプラズマ成膜装置を提供することを目的としている。
本件発明者らは、上記課題を鋭意検討した結果、スパッタリング室内に導入されたシート状プラズマは、実際には可視部(高密度部分)の周囲にまで拡がっており、そのような広がったプラズマ(低密度部分)にターゲットや基板の表面がさらされると、ターゲット表面及び基板表面が負電荷に覆われてしまうことを発見した。そして、ターゲット及び基板とプラズマ発生電源とがシート状プラズマを介して短絡し(回路的に導通した状態)、ターゲット及び基板にバイアス電圧を印加することができなくなることを見出した。
そこで、上記課題を解決するために、本発明のシートプラズマ成膜装置は、内部を減圧可能な減圧容器と、前記減圧容器の内部にプラズマを発生させるプラズマガンと、前記減圧容器の内部において前記プラズマを受ける陽極と、前記プラズマガンで発生したプラズマを円柱状に成形し前記陽極の側へ流動させるプラズマ流動手段と、前記減圧容器の一部を成し前記円柱状のプラズマが流動するように形成されたシートプラズマ変形室と、前記シートプラズマ変形室の外側に前記流動するプラズマを挟んで同極同士が対向するように設けられ、前記シートプラズマ変形室の内部において前記円柱状のプラズマをシート状のプラズマに変形する一対の永久磁石と、前記減圧容器の一部を成すように形成され、その内部に、基板を保持する基板ホルダとターゲットとが前記変形されたシート状のプラズマをその厚み方向に挟むように配置された成膜室と、を備え、前記減圧容器は、前記成膜室の開口部を構成する第一、第二のボトルネック部を有し、前記シート状のプラズマが前記シートプラズマ変形室から該第一のボトルネック部を通って前記成膜室に流入し、かつ該流入したシート状のプラズマが該第二のボトルネック部を通って前記陽極へ流出するように形成され、前記シート状のプラズマの厚み方向において前記第一、第二のボトルネック部と前記シート状のプラズマの可視部との間に隙間が形成され、かつ、前記第一、第二のボトルネック部の内部空間の幅が前記シート状プラズマの幅よりも大きい
このような構成とすると、前記第一、第二のボトルネック部によりシート状プラズマの低密度部分の厚みが規制され、成膜室における前記低密度部分の拡がりが抑制される。その結果、ターゲット表面及び基板表面を適宜配置することにより、ターゲット表面及び基板表面がプラズマにさらされず、ターゲット表面及び基板表面が負電荷で覆われることが防止される。したがって、回路的に導通した状態になることを回避することができ、ターゲット及び基板に安定してバイアス電圧を印加することができる。
前記第一のボトルネック部は、前記変形されたシート状のプラズマがその断面形状を維持したまま通過可能な断面形状を有するように形成されていてもよい。
前記シート状のプラズマの厚み方向において、前記シート状のプラズマの前記流動による輸送中心と前記ターゲット及び前記基板の少なくともいずれかの表面との距離が、前記シート状のプラズマの輸送中心と前記第一のボトルネック部の内壁との距離及び前記シート状のプラズマの輸送中心と前記第二のボトルネック部の内壁との距離よりも大きいことが好ましい。
前記シート状のプラズマの前記輸送中心と前記ターゲット及び前記基板の少なくともいずれかの表面との距離が10mm以上でかつ200mm以下であることが好ましい。
このような構成とすると、ターゲット表面及び基板表面がシート状プラズマにさらされることが抑制される。
前記シート状のプラズマの厚み方向において、前記第一のボトルネック部の内寸が、前記シート状のプラズマの前記輸送中心と前記ターゲット表面及び前記基板表面との距離の和よりも小さく、かつ10mm以上100mm以下であることが好ましい。
前記ターゲット及び前記基板の少なくともいずれかを、前記シート状のプラズマの厚み方向に移動させる移動機構を有していてもよい。
このような構成とすると、ターゲット及び基板とシート状プラズマとの距離を調整することができる。したがって、ターゲット表面及び基板表面がシート状プラズマにさらされるのを的確に防止することができる。したがって、ターゲット及び基板にバイアス電圧を安定して印加することができる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明は上記のように構成され、シートプラズマ成膜装置において、ターゲット表面及び基板表面が負電荷で覆われることが抑制され、ターゲット及び基板に安定してバイアス電圧を印加することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るシートプラズマ成膜装置の構成の一例を示す概略図である。図2は、図1のシートプラズマ成膜装置における成膜室の構成を示す図であって、図2(a)は成膜室の正面図、図2(b)は図2(a)の成膜室をIIB−IIB線に沿って切断した状態を示す断面図である。以下、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係るシートプラズマ成膜装置について説明する。なお、ここでは便宜上、図1に示すように、プラズマ輸送の方向をZ方向にとり、このZ方向に直交し、かつ永久磁石24A、24B(後述)の磁化方向をY方向にとり、これらのZ方向及びY方向の両方に直交する方向をX方向にとって、このシートプラズマ成膜装置の構成を説明する。
本実施形態のシートプラズマ成膜装置100は、内部を減圧可能な減圧容器を備えている。内部を減圧可能な減圧容器は、後述するシートプラズマ変形室20と、成膜室30と、陽極室50と、第一ボトルネック部29と、第二ボトルネック部39とから構成される。
本実施形態のシートプラズマ成膜装置100は、図1に示すように、YZ平面において略十字形をなしている。本実施形態のシートプラズマ成膜装置100は、プラズマ輸送の方向(Z方向)から見て順番に、プラズマを高密度に形成するプラズマガン10と、Z方向の軸を中心とした円筒状のシートプラズマ変形室20と、Y方向の軸を中心とした円筒状の成膜室30と、を備えて構成されている。なおこれらの各部10、20、30は、プラズマを輸送する通路を介して互いに気密状態を保って連通されている。
プラズマガン10は、減圧可能な放電空間14を有し、このプラズマガン10のZ方向の一端は、この放電空間14を塞ぐようにフランジ11が配置されている。このフランジ11には、プラズマ放電誘発用の熱電子を放出する陰極12が配置されている。そして、フランジ11には、この放電により電離される放電ガスとしてのアルゴン(Ar)ガスを、この放電空間14に導くガス導入手段(不図示)が設けられている。上記陰極12が抵抗体Rを介して主直流電源Vの負極端子に接続され、後述する陽極51が主直流電源Vの正極端子に接続されている。プラズマガン10は、第一中間電極Gと第二中間電極Gとを備えている。第一中間電極Gは、抵抗体Rを介して上記主直流電源Vの正極端子に接続されている。第二中間電極Gは、抵抗体Rを介して上記主直流電源Vの正極端子に接続されている。そして、陰極12と陽極51との間でプラズマ放電(グロー放電)を維持するため、直流の主直流電源Vと適宜の抵抗体R、R、Rの組合せにより所定のプラス電圧を印加される。このようなプラズマ放電により、プラズマガン10の放電空間14には、荷電粒子(ここではArと電子)の集合体としてのプラズマが形成される。なお、ここでは、主直流電源Vに基づく低電圧かつ大電流の直流アーク放電により、陰極12と後述する陽極51との間に高密度のプラズマ放電を可能にする、公知の圧力勾配型のプラズマガン10が採用されている。
プラズマガン10の周囲には、該プラズマガン10の側面周囲を取り囲むように、円環状の第一電磁コイル13が配設されている。この第一電磁コイル13の巻線に電流を流すことにより、プラズマガン10の放電空間にはコイル磁界に基づく磁束密度のZ方向の勾配が形成される。このような磁束密度のZ方向の勾配により、プラズマを構成する荷電粒子は、この放電空間からZ方向(陽極51に向かう方向)に運動するよう、磁力線の回りを旋回しながらZ方向に進み、これらの荷電粒子の集合体としてのプラズマが、Z方向の輸送中心P(図3参照)に対して略等密度分布してなる円柱状のソースプラズマ(以下、「円柱状プラズマ22」という)として、プラズマガン10のZ方向の他端とシートプラズマ変形室20のZ方向の一端との間に介在する通路(不図示)を介してシートプラズマ変形室20に引き出される。
プラズマガン10のZ方向の他端には、シートプラズマ変形室20が配設されている。プラズマガン10とシートプラズマ変形室20とは、絶縁物15を介して接続されている。シートプラズマ変形室20は、筒状部材17を備えている。筒状部材17の内部は、Z方向の軸を中心とした円柱状の輸送空間21を有する。筒状部材17は、非磁性体で構成されており、例えば、ガラスやステンレスを用いて構成される。筒状部材17のXY平面に平行な断面の形状は、例えば、円形又は四角形であり、本実施形態においては円形に構成されている。筒状部材17の外側には、一対の永久磁石24A,24Bが配設されている。一対の永久磁石24A,24Bは、各永久磁石24A,24BのN極を、筒状部材17をY方向において挟んで対向させるように配設されている。筒状部材17の長さ方向において永久磁石24A,24Bの両側に、第二電磁コイル(プラズマ流動手段)23と第三電磁コイル(プラズマ流動手段)28とが配設されている。第二電磁コイル23は、プラズマガン10から筒状部材17に円柱状プラズマ22を引き出すために用いられる。第二電磁コイル23及び第三電磁コイル28は、後述するシート状プラズマ27の幅方向(X方向)の形状を整えるために用いられる。筒状部材17の適所には、該筒状部材17内の輸送空間21を真空引きするための排気口18が設けられている。排気口18は、バルブ26により開閉可能に構成されている。排気口18には、真空ポンプ25が接続されている。真空ポンプ25は、円柱状プラズマ22が輸送できるレベルにまで、輸送空間21内を速やかに減圧する。
図1に示すように、プラズマガン10から放出された円柱状プラズマ22は、輸送空間21の永久磁石24A,24Bが配設された位置にまで進むと、永久磁石24A,24Bによって形成された磁界により、シート状に変形される(シート状プラズマ27)。シート状プラズマ27は、第三電磁コイル28により、その幅方向(X方向)の形状が規制される。形成されたシート状プラズマ27は、後述する陽極51に導かれる。シート状プラズマ27を形成する方法については、後に詳しく説明する。
シートプラズマ変形室20のZ方向の前端は、成膜室30と連結される。ここで、成膜室30としては、例えば、シート状プラズマ27中のAr(アルゴンイオン)の衝突エネルギーにより、ターゲット33Aからスパッタ粒子を叩き出す真空スパッタリング装置が採用されている。
成膜室30は、図2(a),(b)に示すように、円筒状のチャンバ40を備えている。チャンバ40は、非磁性の材料、例えば、ステンレスで構成される。チャンバ40には、その高さ方向(Y方向)のほぼ中間に、第一開口部42が設けられている。第一開口部42には、該開口と接合するフランジ43が配設されている。シートプラズマ変形室20と成膜室30とは、チャンバ40の側壁に形成された第一開口部42及びフランジ43を介して連結されている。すなわち、シートプラズマ変形室20と成膜室30とは、第一開口部42と、フランジ43によって形成されるボトルネック部(第一ボトルネック部)29とを介して接続されている。なお、第一ボトルネック部29の内部空間は、X方向に長い矩形の断面を有し、Z方向に延びる四角柱状に形成されている。第一ボトルネック部29の内部空間の高さ(Y方向内寸H)及び幅(X方向内寸)は、シート状プラズマ27が適切に通過できるように設計されている。例えば、第一ボトルネック部29の内部空間の高さは、本実施形態では、40mmになるように形成されている。また、第一ボトルネック部29の内部空間の幅は、形成されるシート状プラズマ27の幅よりも大きくなるように形成されている。すなわち、第一ボトルネック部29の内部空間は、形成されたシート状プラズマ27が該開口を通り抜けることができる大きさに形成されている。
チャンバ40は、その内部に成膜空間31を有する。ここで、以下においては、成膜空間31は、その機能上、上下方向(Y方向)において、第一ボトルネック部29の内部空間に対応する水平面(XZ平面)に沿った中央空間を境にして、後述するターゲット33Aを格納する囲い部により区画されたターゲット空間31Aと、後述する基板34Aを格納する囲い部により区画された基板空間31Bと、に区分けして説明する。なお、上記中央空間は、成膜室30においてシートプラズマ27の高密度部分が輸送される空間である。
ターゲット空間31Aには、ターゲット33Aを保持するターゲットホルダ33が配設されている。ターゲットホルダ33は、円板状のホルダ33Bを備えている。該ホルダ33Bには、Y方向に延びる円柱状の支軸33Cが接続されている。そして、支軸33Cは、前記チャンバ40に設けられた貫通穴(図示せず)に挿通されている。支軸33Cは、移動機構35に接続されており、それによって、ターゲットホルダ33がY方向に移動可能になっている。移動機構35としては、公知のものを用いることができる。支軸33Cは、成膜室30内部の成膜空間31の真空度を保つことができるよう、チャンバ40に対して気密的に配設されている。また、支軸33Cは、成膜室30と短絡しないよう、成膜室30(チャンバ40)に対して絶縁的に配設されている。ターゲットホルダ33には、直流電源Vが接続されている。この直流電源Vによって、ターゲットホルダ33に負のバイアス電圧が印加される。ターゲット33Aは、本実施形態では、銅で構成されている。ここで、ターゲット33Aとしては、後述する基板34Aに形成される膜に応じてその他の材料で構成することもできる。
また、基板空間31Bには、基板34Aを保持する基板ホルダ34が配設されている。基板ホルダ34は、円板状のホルダ34Bを備えている。該ホルダ34Bには、Y方向に延びる円柱状の支軸34Cが接続されている。そして、支軸34Cは、前記チャンバ40に設けられた貫通穴(図示せず)に挿通されている。支軸34Cは、移動機構36に接続されており、それによって、基板ホルダ34がY方向に移動可能になっている。移動機構36としては、公知のものを用いることができる。基板ホルダ34は、形成されたシート状プラズマ27を挟んで前記ターゲットホルダ33と対向するよう(ここでは共に水平に)配設されている。支軸34Cは、成膜室30内部の成膜空間31の真空度を保つことができるよう、チャンバ40に対して気密的に配設されている。また、支軸34Cは、成膜室30と短絡しないよう、成膜室30(チャンバ40)に対して絶縁的に配設されている。基板ホルダ34には、直流電源Vが接続されている。この直流電源Vによって、基板ホルダ34に負のバイアス電圧が印加される。
チャンバ40の適所には、該チャンバ40内の成膜空間31を真空引きするための排気口32が設けられている。排気口32は、バルブ37により開閉可能に構成されている。排気口32には、真空ポンプ38が接続されている。真空ポンプ38は、シート状プラズマ27が輸送できるレベルにまで、成膜空間31内を速やかに減圧する。
成膜室30のチャンバ40の後端(Z方向)には第二開口部45が形成されている(図2参照)。第二開口部45には、該開口に接合するフランジ43が配設されている。成膜室30と後述する陽極室50とは、第二開口部45及びフランジ43を介して連結されている。すなわち、成膜室30と陽極室50とは、第二開口部45と、フランジ43によって形成されるボトルネック部(第二ボトルネック部)39とを介して接続されている。なお、第二ボトルネック部39の内部空間の高さ(Y方向内寸H)及び幅(X方向内寸)は、シート状プラズマ27が適切に通過できるように設計されている。例えば、第二ボトルネック部39の内部空間の高さは、本実施形態では、40mmになるように形成されている。また、第二ボトルネック部39の内部空間の幅は、形成されるシート状プラズマ27の幅よりも大きくなるよう形成されている。すなわち、第二ボトルネック部39の内部空間は、形成されたシート状プラズマ27が該開口を通り抜けることができる大きさに構成されている。第二ボトルネック部39の周囲には、第四電磁コイル(プラズマ流動手段)48が配設されている。該第四電磁コイル48は、形成されたシート状プラズマ27の幅方向の形状を整えるために用いられる。
陽極室50は、筒状体を備えている。陽極室50は、上記フランジ43に筒状体の一端が接続され、該筒状体の他端が陽極51で閉鎖されて形成されている。筒状体と陽極51とは、絶縁物(図示せず)を介して接続されている。陽極51の裏面には、永久磁石52が配設されている。永久磁石52は、そのS極が陽極51と接触するように配設されている。永久磁石52は、シート状プラズマ27のZ方向の末端の形状を整える。
また、本実施形態のシートプラズマ成膜装置100は、制御装置(図示せず)を備えている。制御装置は、真空ポンプ25,38、主直流電源V、直流電源V,V等の動作を制御する。
次に、本発明を特徴付ける、前記第一ボトルネック部29及び第二ボトルネック部39のY方向内寸と、前記シートプラズマ変形室20及び前記成膜室30のY方向内寸との関係について説明する。
図1に示すように、本実施形態においては、第一ボトルネック部29のY方向内寸Hが、シートプラズマ変形室20のY方向内寸H10よりも小さくなるように構成されている。また、第一ボトルネック部29のY方向内寸Hが、成膜室30のY方向内寸Hよりも小さくなるように構成されている。このような構成とすると、成膜室30内に輸送されるシート状プラズマ27の低密度部分の厚みが第一ボトルネック部29で規制され、それにより成膜室30内における前記低密度部分のY方向における拡がりが規制される。また、第一ボトルネック部29のY方向内寸Hと、シートプラズマ変形室20のY方向内寸H10及び成膜室30のY方向内寸Hとの差が大きい程、この効果が大きくなるので、当該差が大きいことが好ましい。具体的には、第一ボトルネック部29のY方向内寸Hは、前記シート状プラズマ27の前記輸送中心Pと前記ターゲット33A表面及び前記基板34A表面との距離の和(H+H)よりも小さく、かつ10mm以上100mm以下であることが好ましい。
また、図1に示すように、本実施形態においては、第二ボトルネック部39のY方向内寸Hが、成膜室30のY方向内寸Hよりも小さくなるように構成されている。また、第二ボトルネック部39のY方向内寸Hと、成膜室30のY方向内寸Hとの差が大きいことが好ましい。このような構成とすると、成膜室30内のシート状プラズマ27の低密度部分のY方向における拡がりが規制される。そして、上記第一ボトルネック部29と第二ボトルネック部39との効果が相まって、さらに、シート状プラズマ27の低密度部分のY方向における拡がりが規制される。
また、本実施形態のシートプラズマ成膜装置100においては、経験則上、シート状プラズマ27の高密度部分(可視部)とターゲット33A及び基板34Aとの距離を20mmにすることにより、シート状プラズマ27とターゲット33A及び基板34Aとが回路的に導通しないと判明している。したがって、シート状プラズマ27の輸送中心Pと前記ターゲット33Aの表面との距離Hは、シート状プラズマ27の輸送中心Pと第一ボトルネック部29の内壁との距離Hよりも大きく、かつ、10mm以上200mm以下であることが好ましい。また、シート状プラズマ27の輸送中心Pと前記基板34Aの表面との距離Hは、シート状プラズマ27の輸送中心Pと第一ボトルネック部29の内壁との距離Hよりも大きく、かつ、10mm以上200mm以下であることが好ましい。また、シート状プラズマ27の輸送中心Pと前記ターゲット33Aの表面との距離Hは、シート状プラズマ27の輸送中心Pと第二ボトルネック部39の内壁との距離Hよりも大きいことが好ましい。また、シート状プラズマ27の輸送中心Pと前記基板34Aの表面との距離Hは、シート状プラズマ27の輸送中心Pと第二ボトルネック部39の内壁との距離Hよりも大きいことが好ましい。
以下、第二電磁コイル23及び一対の永久磁石24A,24Bによる磁界相互作用に基づく、円柱状プラズマ22からシート状プラズマ27に変形する方法について、図3を参照しながら詳しく説明する。
図3は、図1に示すシートプラズマ成膜装置100によって形成されるシート状プラズマ27の形成法の概略を説明する模式図であって、図3(a)は永久磁石24A,24BのZ方向中央付近のXY平面に平行な断面の模式図、図3(b)は永久磁石24A,24BのX方向中央付近のYZ平面に平行な断面の模式図である。
なお、図3中の符号Bx、By、及びBzは各々、図1中のX方向、Y方向及びZ方向の磁束密度ベクトル成分を表している。
図3(b)に示すように、第二電磁コイル23の磁界により、永久磁石24A,24Bに到達する前の円柱状プラズマ22のZ方向に作用する初期の磁束密度成分Bz0が形成されている。このとき、初期の磁束密度成分Bz0と、一対の永久磁石24A,24Bが作るZ方向の磁束密度成分Bzとの間の大小関係を適正に保つように、第二電磁コイル23の配置や第二電磁コイル23の巻線に流す電流量を設定する必要がある。両者間の適正な関係を保たなければ、円柱状プラズマ22をシート状プラズマ27に変形する際にプラズマの形態が乱れるため(例えば、いわゆる角の発生)、主面Sに沿って、円柱状プラズマ22を均一に拡げにくくなると考えられている。
次に、図3(a)に示すように、XY平面上には、一対の永久磁石24A,24BのN極面から互いに輸送中心Pに近づくよう、磁束密度のY方向成分Byの対が形成される。また、これらの永久磁石24A,24BのN極面と平行に輸送中心Pから互いに離れるよう、磁束密度のX方向成分Bxの対が形成される。
磁束密度のY方向成分Byの対については、永久磁石24A,24BのN極面を互いに対向するよう配置させていることから、これらのN極面から輸送中心Pに近づくに連れて、そのY方向成分に互いに相殺され、これらの磁束密度のY成分に適宜のマイナス勾配を持たせることができる。
このような磁束密度のY方向成分Byの勾配は、図3(a)の矢印で示すように、輸送中心Pに向かってY方向に円柱状プラズマ22を圧縮する方向に荷電粒子を運動させる。これにより、円柱状プラズマ22中の荷電粒子は、磁力線の回りを旋回しながら輸送中心Pの方向に進む。
一方、磁束密度のX方向成分Bxの対については、永久磁石24A,24Bの配置やその磁場強度の適切な設計により、輸送中心PからX方向に離れるに連れて、これらの磁束密度のX成分に適宜のマイナス勾配を持たせるように調整できる。
このような磁束密度のX方向成分Bxの勾配は、図3(a)の矢印で示すように、円柱状プラズマ22を主面S(XZ平面)に沿って拡げる方向に荷電粒子を運動させる。これにより、円柱状プラズマ22中の荷電粒子は、磁力線の回りを旋回しながら輸送中心Pから離れる方向に進む。
こうして、円柱状プラズマ22は、シートプラズマ変形室20をZ方向に移動する間に、第二電磁コイル23及び永久磁石24A,24Bによる磁界相互作用に基づいて、主面Sに沿ったシート状プラズマ27に均一に変形される。なお、シート状プラズマ27の幅、厚み及び荷電粒子密度分布等は、これらの磁束密度Bx、By、Bz、Bz0を適宜変更することにより、調整可能である。
このようにして変形されたシート状プラズマ27は、図1に示すように、シートプラズマ変形室20のZ方向の他端と成膜室30の側壁との間に介在する、シート状プラズマ27の通過用のスリット状の第一ボトルネック部29を介して成膜室30へ引き出される。
上記のようにして形成されたシート状プラズマ27を、視覚的に説明する。図4は、図1のシートプラズマ成膜装置100において形成されるシート状プラズマ27の平面図である。図5は、図1のシートプラズマ成膜装置100において形成されるシート状プラズマ27の斜視図である。
図4及び図5に示すように、プラズマガン10からZ方向に向かって円柱状プラズマ22が放出される。該円柱状プラズマ22は、第一電磁コイル13及び第二電磁コイル23により、永久磁石24A,24Bが配設された位置にまで輸送される。ここで、上述のように、永久磁石24A,24Bが発生する磁界により、円柱状プラズマ22が、XZ平面に沿って拡がったシート状プラズマ27に変形される。該シート状プラズマ27は、第三電磁コイル28及び第四電磁コイル48により、陽極51に輸送される。
次に、本実施形態のシートプラズマ成膜装置100の動作について説明する。なお、シートプラズマ成膜装置100は、前述のとおり制御装置を備えていて、この制御装置により、以下の動作が遂行される。
まず、本実施形態のシートプラズマ成膜装置100においては、真空ポンプ25を動作させて、シートプラズマ変形室20の内部を真空引きする。また、真空ポンプ38を動作させて、成膜室30の内部を真空引きする。
次に、陰極12にアルゴンガスを導入し、陰極12からアルゴンイオンを含む円柱状プラズマ22を放出させる。放出された円柱状プラズマ22は、シートプラズマ変形室20に導入される。このように導入された円柱状プラズマ22は、第二電磁コイル23によって、シートプラズマ変形室20の永久磁石24A,24Bが配設された位置にまで輸送される。このように輸送された円柱状プラズマ22は、一方の永久磁石24AのN極と他方の永久磁石24BのN極とから発生される磁界により押しつぶされて、シート状プラズマ27に変形される。このように変形されたシート状プラズマ27は、シートプラズマ変形室20から第一ボトルネック部29を通って成膜室30に輸送される。
成膜室30内においては、直流電源Vから負のバイアス電圧がターゲットホルダ33を介してターゲット33Aに印加されている。一方、直流電源Vから負のバイアス電圧が基板ホルダ34を介して基板34Aに印加されている。そして、ターゲット33Aが負バイアスに帯電することにより、シート状プラズマ27中のアルゴンイオンがターゲット33Aに引き付けられる。ターゲット33Aに引き付けられたアルゴンイオンは、ターゲット33A中の銅原子をスパッタする。スパッタされた銅原子は、シート状プラズマ27中を該厚み方向へ通過して、その際に銅イオンに変換される。銅イオンは、基板34Aの表面に堆積することによって膜を形成する。
次に、本実施形態のシートプラズマ成膜装置100の特徴的な動作について説明する。
本実施形態のシートプラズマ成膜装置100は、シートプラズマ変形室20と成膜室30とを第一ボトルネック部29を介して接続し、成膜室30と陽極室50とを第二ボトルネック部39を介して接続している。よって、第一ボトルネック部29及び第二ボトルネック部39により、シート状プラズマ27の低密度部分の厚みが規制される。したがって、成膜室30内における低密度部分の拡がりが抑制され、ターゲット33A表面及び基板34A表面がシート状プラズマ27の低密度部分にさらされなくなり、ターゲット33A表面及び基板34A表面が負電荷で覆われなくなる。よって、回路的に導通した状態になることを回避することができ、ターゲット33A及び基板34Aに安定してバイアス電圧を印加することができる。
また、本実施形態のシートプラズマ成膜装置100は、ターゲットホルダ33及び基板ホルダ34を上下移動可能にする移動機構35,36を有しているため、シート状プラズマ27とターゲット33A及び基板34Aとの距離を可変にすることができる。よって、シート状プラズマ27とターゲット33A及び基板34Aとの距離が近すぎる場合には、これを離すようにして、シート状プラズマ27の低密度部分の範囲外にターゲット33A及び基板34Aを適切に位置させることができるので、ターゲット33A及び基板34Aがシート状プラズマ27の低密度部分にさらされなくなる。したがって、回路的に導通した状態になることを的確に回避することができ、ターゲット33A及び基板34Aに安定してバイアス電圧を印加することができる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明に係るシートプラズマ成膜装置は、ターゲット表面及び基板表面が負電荷で覆われることが抑制され、ターゲット及び基板に安定してバイアス電圧を印加することができるシートプラズマ成膜装置として有用である。
図1は、本発明の実施形態に係るシートプラズマ成膜装置の構成を示す概略図である。 図2は、本実施形態のシートプラズマ成膜装置における成膜室の構成を示す図であって、図2(a)は成膜室の正面図、図2(b)は図2(a)の成膜室をIIB−IIB線に沿って切断した状態を示す断面図である。 図3は、シート状プラズマの形成法の概略を説明する模式図であって、図3(a)は永久磁石のZ方向中央付近のXY平面に平行な断面の模式図、図3(b)は永久磁石のX方向中央付近のYZ平面に平行な断面の模式図である。 図4は、図1のシートプラズマ成膜装置によって形成されたシート状プラズマを示す平面図である。 図5は、図1のシートプラズマ成膜装置によって形成されたシート状プラズマを示す斜視図である。 図6は、従来におけるシートプラズマ成膜装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
10 プラズマガン
11 フランジ
12 陰極
13 第一電磁コイル
14 放電空間
15 絶縁体
17 筒状部材
18,32 排気口
20 シートプラズマ変形室
21 輸送空間
22 円柱状プラズマ
23 第二電磁コイル(プラズマ流動手段)
24A,24B 永久磁石
25,38 真空ポンプ
26,37 バルブ
27(S) シートプラズマ
28 第三電磁コイル(プラズマ流動手段)
29 第一ボトルネック部
30 成膜室
31 成膜空間
33A ターゲット
33B ターゲットホルダ
33C,34C 円柱状の支軸(支軸)
34A 基板
34B 基板ホルダ
35,36 移動機構
39 第二ボトルネック部
40 チャンバ
42 第一開口部
43 フランジ
45 第二開口部
48 第四電磁コイル(プラズマ流動手段)
50 陽極室
51 陽極
52 永久磁石
100 シートプラズマ成膜装置
第一中間電極
第二中間電極
P 輸送中心
S 主面
主直流電源
,V 直流電源

Claims (6)

  1. 内部を減圧可能な減圧容器と、
    前記減圧容器の内部にプラズマを発生させるプラズマガンと、
    前記減圧容器の内部において前記プラズマを受ける陽極と、
    前記プラズマガンで発生したプラズマを円柱状に成形し前記陽極の側へ流動させるプラズマ流動手段と、
    前記減圧容器の一部を成し前記円柱状のプラズマが流動するように形成されたシートプラズマ変形室と、
    前記シートプラズマ変形室の外側に前記流動するプラズマを挟んで同極同士が対向するように設けられ、前記シートプラズマ変形室の内部において前記円柱状のプラズマをシート状のプラズマに変形する一対の永久磁石と、
    前記減圧容器の一部を成すように形成され、その内部に、基板を保持する基板ホルダとターゲットとが前記変形されたシート状のプラズマをその厚み方向に挟むように配置された成膜室と、
    前記減圧容器の一部を成すように形成され、一方の端部が前記陽極で閉鎖された陽極室と、を備え、
    前記減圧容器は、前記成膜室の第一開口部と、該第一開口部と接合する第一フランジとから構成され、シートプラズマ変形室と該成膜室とを連結する第一ボトルネック部、および前記成膜室の第二開口部と、該第二開口部と接合する第ニフランジとから構成され、前記陽極室と該成膜室とを連結する第二ボトルネック部さらに有し、前記シート状のプラズマが前記シートプラズマ変形室から該第一のボトルネック部を通って前記成膜室に流入し、かつ該流入したシート状のプラズマが該第二のボトルネック部を通って前記陽極へ流出するように形成され、
    前記シート状のプラズマの厚み方向において前記第一、第二のボトルネック部と前記シート状のプラズマの可視部との間に隙間が形成され、かつ、前記第一、第二のボトルネック部の内部空間の幅が前記シート状プラズマの幅よりも大きい、シートプラズマ成膜装置。
  2. 前記第一のボトルネック部は、前記変形されたシート状のプラズマがその断面形状を維持したまま通過可能な断面形状を有するように形成されている、請求項1に記載のシートプラズマ成膜装置。
  3. 前記シート状のプラズマの厚み方向において、前記シート状のプラズマの前記流動による輸送中心と前記ターゲット及び前記基板の少なくともいずれかの表面との距離が、前記シート状のプラズマの輸送中心と前記第一のボトルネック部の内壁との距離及び前記シート状のプラズマの輸送中心と前記第二のボトルネック部の内壁との距離よりも大きい、請求項1に記載のシートプラズマ成膜装置。
  4. 前記シート状のプラズマの前記輸送中心と前記ターゲット及び前記基板の少なくともいずれかの表面との距離が10mm以上でかつ200mm以下である、請求項3に記載のシートプラズマ成膜装置。
  5. 前記シート状のプラズマの厚み方向において、前記第一のボトルネック部の内寸が、前記シート状のプラズマの前記輸送中心と前記ターゲット表面及び前記基板表面との距離の和よりも小さく、かつ10mm以上100mm以下である、請求項1に記載のシートプラズマ成膜装置。
  6. 前記ターゲット及び前記基板の少なくともいずれかを、前記シート状のプラズマの厚み方向に移動させる移動機構を有する、請求項1に記載のシートプラズマ成膜装置。
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