JP5078381B2 - 粉体プライマー組成物及び塗膜の形成方法 - Google Patents

粉体プライマー組成物及び塗膜の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉体プライマー組成物及びその粉体プライマー組成物を使用した塗膜の形成方法に関する。
自動車部品として使用されているホイールとして、スチール製やアルミニウム製などのホイールがある。かかるホイールには、高度な耐食性と優れた意匠性が要求され、中でも軽量性に優れたアルミニウム製ホイール(以下、「アルミホイール」と略称する)が多く用いられており、このアルミホイールには、保護と美観のために、通常、例えば、熱硬化型粉体プライマーを塗装し、加熱硬化させた後、上塗り塗料として熱硬化型アクリル樹脂系溶剤型塗料が塗装される。また、光輝意匠を有するアルミホイールは、通常、例えば、熱硬化型粉体プライマー組成物を塗装し、加熱硬化させた後、上塗り塗料として光輝性の熱硬化型アクリル樹脂系溶剤型塗料を塗装し、加熱硬化させた後、切削加工が行われる。そして、再度、熱硬化型アクリル樹脂系クリヤー塗料を塗装することが行われている。
しかしながら、上記の塗装方法では、切削加工された部位において、粉体塗料の塗膜がバリ状に残った状態となったり、塗膜が欠けて切削面と非切削面の間の凹凸が激しくなるなどの不具合が生じるという問題があった。
この不具合を改良するために、切削加工された光輝意匠を有するアルミホイールにクリヤー塗装された硬化塗膜の動的弾性率(E’)の最小値が5×10Pa以上の値になるように粉体塗装する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主成分とする樹脂を使用した粉体塗料を塗装する方法もある(例えば、特許文献2)。しかしながら、これらの方法では、切削性の向上は図れるが、粉体塗料の貯蔵安定性が十分ではなかった。
そこで、本出願人は、先に、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、リン酸変性エポキシ樹脂及び防錆顔料を必須成分とする粉体プライマー組成物を提案した(例えば、特許文献3及び4)。この粉体プライマー組成物は、貯蔵安定性に優れ、しかも仕上がり外観、切削加工性、耐食性、耐チッピング性に優れた塗膜を形成することができる。しかしながら、この粉体プライマー組成物では、配合成分の量比によっては、形成塗膜の架橋密度が高くなり、内部応力が上昇し、その結果耐食性が低下する場合もあった。
特開平7−18207号公報 特開平6−279709号公報 特開2005−162929号公報 特開2005−248046号公報
本発明の目的は、上記問題点を改良し、仕上がり外観、耐食性などに優れた塗膜を形成することのできる粉体プライマー組成物及びその粉体プライマー組成物を使用した塗膜の形成方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するため、特定の組成を有する粉体プライマー組成物およびこれを用いた塗膜の形成方法を提供するものであって、例えば、下記の(1)〜(13)に関する。
(1)カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A)、エポキシ当量400〜2,000g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂(B1)及びエポキシ当量400〜2,000g/eqのビスフェノールF型エポキシ樹脂(C1)を必須成分として含有する粉体プライマー組成物であって、前記成分(B1)と(C1)との含有量の比が両者の固形分質量に基づいて、25/75〜75/25であることを特徴とする粉体プライマー組成物。
(2)カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A)、エポキシ当量400〜2,000g/eqのビスフェノール型エポキシ樹脂(B2)及び2官能エポキシ樹脂(a)に過剰の2官能フェノール類(b)を反応させて得られるフェノール性水酸基を含有する変性エポキシ樹脂(C2)を必須成分として含有することを特徴とする粉体プライマー組成物。
(3)ビスフェノール型エポキシ樹脂(B2)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有する、上記(2)に記載の粉体プライマー組成物。
(4)2官能エポキシ樹脂(a)が数平均分子量500〜2,000のビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、2官能フェノール類(b)がビスフェノールAである、上記(2)又は(3)に記載の粉体プライマー組成物。
(5)2官能エポキシ樹脂(a)が数平均分子量500〜2,000のビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、2官能フェノール類(b)がビスフェノールFである、上記(2)又は(3)に記載の粉体プライマー組成物。
(6)2官能エポキシ樹脂(a)が数平均分子量1000〜2,000のビスフェノールF型エポキシ樹脂であり、2官能フェノール類(b)がビスフェノールAである、上記(2)又は(3)に記載の粉体プライマー組成物。
(7)さらにリン酸変性エポキシ樹脂(D)を含有する、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の粉体プライマー組成物。
(8)リン酸変性エポキシ樹脂(D)が、モノグリシジルエーテル化合物及び/又はモノグリシジルエステル化合物とリン酸とを反応させて得られる1分子中にP−OH結合を1個以上有するリン酸エステル化合物(c)と、1分子中に1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)とを反応させて得られるものである、上記(7)に記載の粉体プライマー組成物。
(9)さらに水酸基含有重合体(E)を含有する、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の粉体プライマー組成物。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載した粉体プライマー組成物を、金属材料よりなる被塗物に静電粉体塗装してプライマー塗膜層を形成することを特徴とする塗膜の形成方法。
(11)被塗物が、自動車用アルミホイールである、上記(10)に記載の塗膜の形成方法。
(12)前記プライマー塗膜層表面に着色ベース塗膜層を形成する工程を含む、上記(10)又は(11)に記載の塗膜の形成方法。
(13)前記着色ベース塗膜層表面にトップクリヤー塗膜層を形成する工程を含む、上記(12)に記載の塗膜の形成方法。
本発明の粉体プライマー組成物は、特定のエポキシ樹脂成分を含有することから、形成塗膜の内部応力が緩和され、耐食性、上塗り塗膜との付着性、仕上がり外観に優れた塗膜を形成することができ、アルミホイールなどの金属製品のプライマーとして非常に有用である。
以下に本発明の好ましい実施の形態について説明するが、本発明はこれらの形態のみに限定されるものではなく、その精神及び実施の範囲内において様々な変形が可能であることを理解されたい。
本発明で使用するポリエステル樹脂(A)は、本発明の粉体プライマー組成物を構成する基本樹脂成分であって、この樹脂中のカルボキシル基は、塗膜を焼付する際にエポキシ樹脂(B1)又は(B2)中のエポキシ基と反応し、さらに後述するリン酸変性エポキシ樹脂(D)を用いる場合には、樹脂(D)中のエポキシ基と反応して硬化塗膜を形成するものである。
ポリエステル樹脂(A)としては、数平均分子量が400〜20,000、好ましくは1,000〜15,000の範囲内であるものが、塗膜の耐久性及び平滑性の点から好適である。ここで、数平均分子量は、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、流量1.0ml/min、測定温度40℃でゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(以下GPC)により測定した数平均分子量をポリスチレンの数平均分子量を基準にして換算したときの値である。GPC装置としては「HLC8120GPC」(東ソー(株)製、商品名)を使用し、GPCに用いるカラムとしては「TSKgel G−2500H×L」、「TSKgel G−3000H×L」、「TSKgel G−2500H×L」、「TSKgel G−2000H×L」(いずれも東ソー(株)製、商品名)の4本を使用する。
また、ポリエステル樹脂(A)の軟化温度は、30〜140℃、好ましくは40〜100℃であることが、貯蔵安定性及び塗膜の平滑性の点から好適である。ここで、軟化温度は、環球式自動軟化点試験機(明峰社製作所社製)を用い、グリセリンの加熱浴で3℃/分の速度で昇温し、試料が軟化して球が落下した時の温度(℃)として測定することができる。
さらに、ポリエステル樹脂(A)の酸価は、10〜200mgKOH/g、特に20〜150mgKOH/gの範囲であることが、硬化性、耐水性、耐チッピング性、耐食性などの点から好適である。
ポリエステル樹脂(A)としては、具体的には、例えば、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、アジピン酸、セバシン酸などの芳香族、脂環族又は脂肪族のジカルボン酸と、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジメチロールプロピオン酸などの2価アルコールと、必要に応じて安息香酸などのモノカルボン酸、(無水)トリメリット酸などの3価以上のカルボン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコールとを、上記した酸価の範囲になるように適宜反応させて得られる樹脂が挙げられる。
本発明で使用するエポキシ樹脂(B1)は、エポキシ当量が400〜2,000g/eq、好ましくは600〜1,500g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂である。エポキシ当量が400未満の場合には常温で液体となるため、粉体塗料として使用しにくく、2,000を超えると軟化点が高くなるため好ましくない。エポキシ樹脂(B1)中のエポキシ基がポリエステル樹脂(A)中のカルボキシル基と反応して硬化塗膜を形成する。
エポキシ樹脂(B1)としては、軟化点が50〜140℃、好ましくは60〜130℃で、数平均分子量が800〜4,000、好ましくは1,200〜3,000の範囲の樹脂が好適に用いられる。軟化温度の測定及び数平均分子量の測定には、上記ポリエステル樹脂(A)に対して用いた方法を使用できる。
エポキシ樹脂(B1)の具体例としては、例えば、商品名jER1001、jER1002、jER1004、jER1007(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製);エピクロンAM−020−P、エピクロンAM−040−P(以上、大日本インキ化学工業(株)製);エポトートYD−012、エポトートYD−013、エポトートYD−014(以上、東都化成(株)製);ARALDITE AER6084、ARALDITE AER6072、ARALDITE AER6003(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)などの樹脂が挙げられる。本発明では、これらから選択した1種又は2種以上の組み合わせを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用するエポキシ樹脂(C1)は、エポキシ当量が400〜2,000g/eq、好ましくは600〜1,500g/eqのビスフェノールF型エポキシ樹脂である。エポキシ当量が400未満の場合には常温で液体となるため、粉体塗料として使用しにくく、2,000を超えると軟化点が高くなるため好ましくない。エポキシ樹脂(C1)中のエポキシ基がポリエステル樹脂(A)中のカルボキシル基と反応して硬化塗膜を形成する。エポキシ樹脂(C1)としては、軟化点が50〜140℃、好ましくは60〜130℃で、数平均分子量が800〜4,000、好ましくは1,200〜3,000の範囲の樹脂が好適に用いられる。軟化温度の測定及び数平均分子量の測定には、上記ポリエステル樹脂(A)に対して用いた方法を使用できる。
エポキシ樹脂(C1)の具体例としては、例えば、商品名jER4004P、jER4005P、jER4007P(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、エピクロンFQ−041−P、エピクロンFQ−065−P(以上、大日本インキ化学工業(株)製);エポトートYDF−170、エポトートYDF−175S、エポトートYDF−2001、エポトートYDF−2004(以上、東都化成(株)製)などの樹脂が挙げられる。本発明では、これらから選択した1種又は2種以上の組み合わせを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の粉体プライマー組成物において、エポキシ樹脂(B1)とエポキシ樹脂(C1)の含有量の比は、両者の固形分質量に基づいて、エポキシ樹脂(B1)/エポキシ樹脂(C1)が、25/75〜75/25、好ましくは25/75〜50/50の範囲内である。両者の含有量がこの範囲を外れると、形成塗膜の耐食性、耐ブロッキング性等が低下するため好ましくない。
本発明で使用するエポキシ樹脂(B2)は、エポキシ当量が400〜2,000g/eq、好ましくは600〜1,500g/eqのビスフェノール型エポキシ樹脂である。エポキシ当量が400未満の場合には常温で液体となるため、粉体塗料として使用しにくく、2000を超えると軟化点が高くなるため好ましくない。エポキシ樹脂(B2)中のエポキシ基がポリエステル樹脂(A)中のカルボキシル基と反応して硬化塗膜を形成する。エポキシ樹脂(B2)としては、軟化点が50〜140℃、好ましくは60〜130℃で、数平均分子量が800〜4,000、好ましくは1,200〜3,000の範囲の樹脂が好適に用いられる。
エポキシ樹脂(B2)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、商品名jER1001、jER1002、jER1004、jER1007(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製);エピクロンAM−020−P、エピクロンAM−040−P(以上、大日本インキ化学工業(株)製);エポトートYD−012、エポトートYD−013、エポトートYD−014(以上、東都化成(株)製)ARALDITE AER6084、ARALDITE AER6072、ARALDITE AER6003(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)などの樹脂が挙げられる。
また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えば、商品名jER4004P、jER4005P、jER4007P(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製);エピクロンFQ−041−P、エピクロンFQ−065−P(以上、大日本インキ化学工業(株)製);エポトートYDF−2001、エポトートYDF−2004(以上、東都化成(株)製)などの樹脂が挙げられる。
本発明では、上記の樹脂から選択した1種又は2種以上の組み合わせを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
特に、エポキシ樹脂(B2)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂を特定の割合で併用することにより、形成塗膜の内部応力が緩和され、耐食性、上塗り塗膜との付着性、仕上がり外観に優れた塗膜を得ることができる。両者の配合比は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂/ビスフェノールF型エポキシ樹脂が、それぞれの固形分質量に基づいて25/75〜75/25、好ましくは30/70〜70/30の範囲内であることが、塗膜の防食性、耐水性の面から好適である。
本発明におけるポリエステル樹脂(A)に対するエポキシ樹脂(B2)の配合割合は、ポリエステル樹脂(A)中のカルボキシル基1当量に対し、エポキシ樹脂(B2)中のエポキシ基が0.5〜1.5当量の範囲となるように選択されることが望ましい。
本発明で使用する変性エポキシ樹脂(C2)は、2官能エポキシ樹脂(a)に過剰の2官能フェノール類(b)を反応させて得られるものであり、両末端にフェノール性水酸基を含み、ポリエステル樹脂(A)との反応性を有するエポキシ基を含まないものである。
変性エポキシ樹脂(C2)に用いられる2官能エポキシ樹脂(a)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA、1,6−ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコールなどのアルコールのジグリシジルエーテル;ダイマー酸などのジグリシジルエステル類などが挙げられるが、中でもビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。具体的には、上記エポキシ樹脂(B2)として記載したものが挙げられる。
さらに、変性エポキシ樹脂(C2)に用いられる2官能フェノール類(b)としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールC、テトラブロモビスフェノールA、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン等が挙げられる。中でも、ビスフェノールAまたはビスフェノールFが好ましい。
上記変性エポキシ樹脂(C2)としては、2官能のエポキシ樹脂(a)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用し、これに2官能フェノール類(b)としてビスフェノールAを反応させたもの、2官能のエポキシ樹脂(a)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用し、これに2官能フェノール類(b)としてビスフェノールFを反応させたもの、もしくは2官能のエポキシ樹脂(a)としてビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用し、これに2官能フェノール類(b)としてビスフェノールAを反応させたものなどが好適である。
上記2官能エポキシ樹脂(a)に過剰の2官能フェノール類(b)を反応させて得られたものとして、具体的には、例えば、商品名jERキュア170、jERキュア171、jERキュア171N、jERキュア172(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、AER5005、AER5007VS50、AER5009(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)等の樹脂が挙げられる。本発明では、これらから選択した1種又は2種以上の組み合わせを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
変性エポキシ樹脂(C2)の配合量としては、ポリエステル樹脂(A)、エポキシ樹脂(B2)及び変性エポキシ樹脂(C2)、さらに後述するリン酸変性エポキシ樹脂(D)を用いる場合には、これも含めた合計固形分100質量部に対し、1〜20質量部、好ましくは3〜15質量部であることが、硬化性の面から効果的である。
本発明の粉体プライマー組成物は、ポリエステル樹脂(A)、エポキシ樹脂(B1)又は(B2)及び変性エポキシ樹脂(C1)又は(C2)を必須成分として含有し、さらに耐水性の点から、リン酸変性エポキシ樹脂(D)を含有するのが好ましい。
リン酸変性エポキシ樹脂(D)としては、モノグリシジルエーテル化合物及び/又はモノグリシジルエステル化合物とリン酸類とを反応させて得られるP−OH結合を少なくとも1個有するリン酸エステル化合物(c)と、1分子中に1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)とを反応させて得られるものが好適である。前記モノグリシジルエーテル化合物としては下記一般式(I)で表される化合物が例示でき、また前記モノグリシジルエステル化合物としては下記一般式(II)で表される化合物が例示できる。
Figure 0005078381
Figure 0005078381
(上2式中、R及びR’はアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、Z及びZ’は水素原子又はメチル基を表す)
また、上記一般式(I)及び(II)において、R及びR’で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ベヘニルなどの直鎖または分枝のアルキル基が挙げられ、アルケニル基としては上記アルキル基の分子鎖中に1〜3個の不飽和結合を有するものなどが挙げられ、またアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられ、これらのアリール基は1〜3個の上記アルキル基で置換されたものでもよく、これらの置換基は一緒になって環を形成していてもよい。
また、上記一般式(I)で表されるモノグリシジルエーテル化合物及び上記一般式(II)で表されるモノグリシジルエステル化合物は、エピクロルヒドリンとアルコール類、フェノール類又は有機カルボン酸などとから常法により容易に得られるものである。
上記一般式(I)で表されるモノグリシジルエーテル化合物としては、具体的には、例えば、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、オクタデシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、トリルグリシジルエーテル、オクチルフェニルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
また、上記一般式(II)で表されるモノグリシジルエステル化合物としては、具体的には、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキシル酸、ネオデカン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソスレアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トルイル酸、ジメチル安息香酸、エチル安息香酸、クミン酸、n−プロピル安息香酸などのモノカルボン酸のグリシジルエステル化合物が挙げられる。
上記リン酸類としては、例えば、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、亜リン酸、ポリリン酸、ホスホン酸、メタンホスホン酸、ベンゼンホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸、ホスフィン酸などが挙げられる。
上記リン酸エステル化合物(c)を得る際には、上記リン酸類と上記一般式(I)で表されるモノグリシジルエーテル化合物又は一般式(II)で表されるモノグリシジルエステル化合物とは、リン酸類のP−OH基1当量に対して、一般式(I)又は(II)の化合物のエポキシ基(エポキシ当量)を、0.1〜0.9当量、好ましくは0.3〜0.8当量になる量で使用することが、塗料化の点から望ましい。
リン酸変性エポキシ樹脂(D)に使用されるエポキシ化合物(d)としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂であって、それ自体公知のものを使用できる。具体的には、エピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンと脂肪族ポリヒドロキシ化合物(例えば、グリコール又はグリセリン)とのグリシジルエーテル類;エピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンと芳香族ポリヒドロキシ化合物(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ノボラックフェノール、クレゾールフェノールなど)とのグリシジルエーテル類;エピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンと脂環族ポリヒドロキシ化合物(例えば、水添ビスフェノールAなど)とのグリシジルエーテル類;エピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンと芳香族ポリカルボン酸化合物(例えば、フタル酸など)とのグリシジルエーテル類;エポキシ化油;脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
上記、リン酸変性エポキシ樹脂(D)を構成するリン酸エステル化合物(c)の使用量は、付加物にエポキシ基が残存する範囲であれば特に制限されるものではないが、通常はエポキシ化合物(d)のエポキシ基1当量に対して、リン酸エステル化合物(c)のP−OH基が0.01〜0.8当量、特に0.03〜0.5当量になる量であることが、耐水性の点から望ましい。
リン酸変性エポキシ樹脂(D)は、数平均分子量300〜2,000、エポキシ当量150〜2,100の範囲にあるのが好ましい。
また、リン酸変性エポキシ樹脂(D)の配合割合は、ポリエステル樹脂(A)、エポキシ樹脂(B1)又は(B2)及び変性エポキシ樹脂(C1)又は(C2)の合計量100質量部に対して、0.5〜30質量部、特に1〜20質量部であるのが好ましい。0.5質量部未満の場合は基材との付着性が低下することがあり、30質量部を超える場合は塗膜の耐水性が低下することがあるので好ましくない。
本発明の粉体プライマー組成物は、さらに必要に応じて水酸基含有重合体(E)を含有することができる。水酸基含有重合体(E)としては、1分子中に平均1個以上の水酸基を有する重合体であれば、従来から公知のものを使用できる。水酸基含有重合体(E)には、水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体の重合体又はこの単量体と必要に応じてその他のラジカル重合性不飽和単量体とを重合させた共重合体が包含される。
水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルポリオールと(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸とのモノエステル;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和単量体との付加物;無水マレイン酸や無水イタコン酸のような酸無水物基含有不飽和化合物と、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類とのモノエステル化物又はジエステル化物;ヒドロキシエチルビニルエーテルのようなヒドロキシアルキルビニルエーテル類;アリルアルコール等;α,β−エチレン性不飽和カルボン酸とカージュラE10(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名)や、α−オレフィンエポキシドのようなモノエポキシ化合物との付加物;グリシジル(メタ)アクリレートと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸、脂肪酸類のような一塩基酸との付加物;上記水酸基含有単量体とラクトン類(例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン)との付加物などを挙げることができる。これらの単量体は1種又は2種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、特に(メタ)アクリレート系不飽和単量体が好ましく、さらに2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。
また、その他のラジカル重合性不飽和単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン等のビニル芳香族化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又は(メタ)アクリル酸の炭素数1〜24のアルキルエステル又は環状アルキルエステルなどが挙げられる。
水酸基含有重合体(E)は、数平均分子量が1,000〜10,000、特に2,000〜6,000の範囲内であることが、耐溶剤性、耐酸性などの塗膜性能及び塗膜の平滑性等の仕上がり外観の点から好ましい。数平均分子量の測定には、上記ポリエステル樹脂(A)の説明に記載のものと同じ方法が使用できる。
水酸基含有重合体(E)は、特に共重合体であるのが好ましく、その共重合体を構成する単量体を基準として、水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体の配合割合が5〜40質量%の範囲で使用するのが、塗膜の平滑性等の仕上がり外観の点から好ましく、10〜30質量%の範囲で使用するのが特に好ましい。
水酸基含有重合体(E)の配合量は、ポリエステル樹脂(A)、エポキシ樹脂(B1)又は(B2)及び変性エポキシ樹脂(C1)又は(C2)、さらに前述したリン酸変性エポキシ樹脂(D)を用いる場合には、これも含めた合計固形分100質量部に対し、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部であることが、仕上がり性や付着性、硬化性の面から好適である。
本発明の粉体プライマー組成物は、さらに必要に応じて防錆剤を含有することができる。この防錆剤としては、従来から公知のものが使用できる。例えば、トリポリリン酸アルミニウム、シリカ、タンニン酸、フィチン酸、ベンゾトリアゾール、メタバナジン酸アンモニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、水酸化リチウム等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
本発明の粉体プライマー組成物は、さらに必要に応じて着色顔料、体質顔料、その他の充填材、硬化触媒、流動性調整材、ハジキ防止剤、ワキ防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを配合できる。
本発明の粉体プライマー組成物は、従来から知られた方法、例えば、上記の成分(A)、(B1)又は(B2)及び(C1)又は(C2)を配合し、ミキサーでブレンドした後加熱溶融混練し、冷却後微粉砕し、濾過することにより製造することができる。
本発明の粉体プライマー組成物を金属材料よりなる被塗物に静電粉体塗装することにより、プライマー塗膜層を形成することができる。この被塗物としては、アルミホイールのような既知の金属材料を使用することができる。
本発明の粉体プライマー組成物は、平均粒子径10〜100μm、特に塗面平滑性の観点から15〜40μmの範囲であることが好ましい。ここで、平均粒子径は、日機装(株)製の「マイクロトラック9220FRA」、「マイクロトラックHRA」などにより測定することができる。この平均粒子径は、小粒子径側からの積算値50%の粒度(D50)の値をいう。
本発明の粉体プライマー組成物による塗装膜厚は、特に制限されるものではないが、約50〜150μm、特に70〜110μmの範囲内であるのが、塗膜外観及び塗膜の平滑性の点から好適である。
本発明の粉体プライマー組成物を用いて塗膜を形成するに際しては、この組成物を被塗物に粉体塗装し、焼付けすることによって塗膜を硬化させることができる。焼付け条件としては、150〜200℃で15〜40分間、好ましくは160〜180℃で15〜30分間が適当である。
本発明では、上記プライマー層の表面に着色ベース塗膜層を形成することができる。この着色ベース塗膜層は、アルミホイールに上塗り塗膜として着色ベース塗料からなる塗膜を形成させて、意匠性を付与させることができる。着色ベース塗料としては、屋外用途の場合は、その形成塗膜が紫外線、水、熱の影響を受けるため、塗膜形成樹脂として耐候性に優れた樹脂を用いたものであるが望ましく、かかる樹脂としては、例えば、アクリル系熱硬化樹脂、ポリエステル系熱硬化樹脂、アクリル−ポリイソシアネート硬化系樹脂等があり、その塗料形態としては溶剤型塗料であってもよいし、あるいは水性塗料、粉体塗料であってもよく、また1液型塗料であっても2液型塗料であってもよい。
着色ベース塗料には、意匠性を発現できる着色顔料や、光輝性顔料が配合される。着色顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、アゾ系顔料、アセトロン系顔料、各種焼成顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、光輝性顔料としては、受けた光を反射して塗膜に光沢を与えるものであれば特に限定されないが、好ましいものとして、例えば、アルミニウム粉などの金属粉、ステンレス鋼フレークなどの金属フレーク、雲母、マイカシャスアイアンオキサイド(MIO:鱗片状酸化鉄)、ガラスフレーク、着色パール顔料及びパール顔料よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を挙げることができる。着色顔料と、光輝性顔料は、それぞれ単独で用いてもよいし、併用されてもよい。
着色ベース塗膜の形成は、溶剤型、水性等の液状塗料の場合は、スプレーで塗布することにより行われるのが一般的であり、粉体塗料の場合は静電粉体塗装方法によるのがよい。焼付け型の液状塗料では、120〜160℃で焼付けられ、焼付け後の膜厚は10〜50μmであるのがよい。本発明では、さらに、上記着色ベース塗膜層表面にトップクリヤー塗膜層を形成することができる。トップクリヤー塗膜層を積層することによって、耐候性の付与、高い光沢を有する優れた仕上がり外観と優れた耐擦り傷性や耐薬品性などに優れた塗膜性能を得ることができる。
トップクリヤー塗膜層を形成する塗料としては、自動車ボデー、自動車部品などでトップコートとして通常用いられるアクリル系溶剤型クリヤー塗料、アクリル系溶剤型ハイソリッドクリヤー及び2液型の水酸基含有アクリルポリイソシアネート硬化系樹脂クリヤー塗料、紫外線(UV)硬化系塗料、アクリル系粉体塗料、アクリル−メラミン硬化系塗料などを用いることができる。
トップクリヤーとして用いられる塗料が、溶剤型クリヤー塗料の場合は、通常スプレー塗装で塗布される。焼付け条件は120〜160℃であり、10〜40分間保持される。乾燥後の膜厚は20〜50μmである。
2液型の水酸基含有アクリルポリイソシアネート硬化系樹脂からなるアクリル系溶剤型クリヤーの場合は、60〜80℃での低温硬化が可能である。乾燥膜厚が20〜50μmになるようにスプレー塗装で塗布できる。
紫外線(UV)硬化系塗料では、10〜400mJ/cmの紫外線照射により、短時間での硬化が可能である。また、UV硬化系塗料においては、UV照射によって架橋する官能基と、熱により架橋する官能基を併用することができる。乾燥膜厚が20〜50μmになるようにスプレー塗装で塗布される。
アクリル系粉体塗料(例えば、関西ペイント(株)製、エバクラッドNO.5600DK、エポキシ基含有アクリル樹脂−ドデカン2酸硬化系アクリル粉体塗料)をトップクリヤーとして用いた場合、有害な有機溶剤の排出がなく、粉体プライマーも含めて、有機溶剤の排出量が少ない塗膜形成方法が得られる。その上、粉体プライマーと同様に、回収、再利用が可能であるために、使用効率が高く、経済的効果が大きい。
粉体トップクリヤーの塗装膜厚は、加熱後の膜厚で50〜150μm、好ましくは70〜110μmである。また、焼付けは、通常、140〜180℃で10〜40分である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何らの限定もされるものではない。尚、例中の「部」及び「%」は、特記しない限り「質量部」及び「質量%」を示す。
粉体プライマー組成物の調製
実施例1〜5及び比較例1〜3
表1に記載の配合に従って各成分をミキサーで混合し、エクストルーダによって溶融混練し、冷却後、アトマイザーによって微粉砕し、150メッシュで濾過して実施例1〜5及び比較例1〜3の粉体プライマー組成物を得た。なお、表1中における塗料配合成分の内容は下記の通りである。ここで、実施例1〜5は参考例である。
Figure 0005078381
ポリエステル樹脂:「ファインディックM−8871」、商品名、大日本インキ化学工業(株)製、カルボキシル基含有熱硬化性ポリエステル樹脂、軟化温度104℃、酸価70mgKOH/g
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:「jER1004」、商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量875〜975g/eq
ビスフェノールF型エポキシ樹脂:「jER4005P」、商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量950〜1200g/eq
リン酸変性エポキシ樹脂:(1)エポキシ化合物の製造:「アデカレジンEP−4100」(商品名、旭電化工業(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)190部、ビスフェノールA58部及びジメチルベンジルアミン1部を混合し、150℃で8時間反応させ、エポキシ当量500のエポキシ化合物を得た。(2)リン酸エステル化合物の製造:85%リン酸115部にブチルグリシジルエーテル280部を加え、50〜60℃で3時間反応させて、酸価142mgKOH/gのリン酸エステル化合物を得た。(3)リン酸変性エポキシ樹脂の製造:上記方法で得られたエポキシ化合物に、キシレン115部及び上記方法で得られたリン酸エステル化合物20部を加え、80℃で5時間反応させ、キシレンを反応槽外に流出させた。その後、冷却してリン酸変性エポキシ樹脂を得た。
水酸基含有重合体:フラスコにトルエン60部を仕込み、窒素ガスを導入しながら105℃まで昇温し、スチレン30部、メチルメタクリレート35部、iso−ブチルメタクリレート10部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25部及びアゾビスイソブチロニトリル4部の混合液を約3時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で1時間放置し、さらにアゾビスイソブチロニトリル0.5部をトルエン10部に溶解させた溶液を1時間かけて滴下し、滴下終了後105℃で1時間エージングさせた。その後、減圧操作を行い、系中の溶剤を除去し、軟化温度54℃、数平均分子量3,500の水酸基含有重合体を得た。
酸化チタン:「JR605」、商品名、テイカ(株)製
実施例6〜12及び比較例4及び5
表2に記載の配合に従って各成分をミキサーで混合し、エクストルーダによって溶融混練し、冷却後、アトマイザーによって微粉砕し、150メッシュで濾過して実施例6〜12及び比較例4、5の粉体プライマーを得た。尚、表2中における塗料配合成分の内容は下記の通りである。
Figure 0005078381
ポリエステル樹脂:「ファインディックM−8871」、商品名、大日本インキ化学工業(株)製、カルボキシル基含有熱硬化性ポリエステル樹脂、軟化温度104℃、酸価70mgKOH/g
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:「jER1004」、商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量875〜975g/eq
ビスフェノールF型エポキシ樹脂:「jER4005P」、商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量950〜1200g/eq
変性エポキシ樹脂(C−1):ビスフェノールA型エポキシ樹脂(「jERキュア171」、商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)1モルに対して、ビスフェノールAを2モル反応させて得られたフェノール性水酸基含有変性エポキシ樹脂
変性エポキシ樹脂(C−2):ビスフェノールA型エポキシ樹脂(「jER1001」、商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)1モルに対して、ビスフェノールFを2モル反応させて得られたフェノール性水酸基含有変性エポキシ樹脂
変性エポキシ樹脂(C−3):ビスフェノールF型エポキシ樹脂(「jER4004P」、商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)1モルに対して、ビスフェノールAを2モル反応させて得られたフェノール性水酸基含有変性エポキシ樹脂
リン酸変性エポキシ樹脂:(1)エポキシ化合物の製造:「アデカレジンEP−4100」(商品名、旭電化工業(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)190部、ビスフェノールA58部及びジメチルベンジルアミン1部を混合し、150℃で8時間反応させ、エポキシ当量500のエポキシ化合物を得た。(2)リン酸エステル化合物の製造:85%リン酸115部にブチルグリシジルエーテル280部を加え、50〜60℃で3時間反応させて、酸価142mgKOH/gのリン酸エステル化合物を得た。(3)リン酸変性エポキシ樹脂の製造:上記方法で得られたエポキシ化合物に、キシレン115部及び上記方法で得られたリン酸エステル化合物20部を加え、80℃で5時間反応させ、キシレンを反応槽外に流出させた。その後、冷却してリン酸変性エポキシ樹脂を得た。
水酸基含有重合体:フラスコにトルエン60部を仕込み、窒素ガスを導入しながら105℃まで昇温し、スチレン30部、メチルメタクリレート35部、iso−ブチルメタクリレート10部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25部及びアゾビスイソブチロニトリル4部の混合液を約3時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で1時間放置し、さらにアゾビスイソブチロニトリル0.5部、トルエン10部を1時間かけて滴下し、滴下終了後105℃で1時間エージングさせた。その後、減圧操作を行い、系中の溶剤を除去し、軟化温度54℃、数平均分子量3,500の水酸基含有重合体を得た。
酸化チタン:「JR605」、商品名、テイカ(株)製
評価試験
上記粉体プライマー組成物について、下記基準にて評価した。
塗膜作成条件:上記した実施例及び比較例の粉体プライマーをクロム酸クロメート(「AL−1000」、商品名、日本パーカーライジング(株)製)で化成処理を施したアルミ合金AC4C板上に硬化膜厚100μmになるように静電粉体塗装し、180℃で20分間加熱して塗膜を形成した。得られた粉体プライマー塗膜上に光輝性顔料(アルミニウム顔料)を含むシルバー塗色の意匠性塗料(「AL2500 11SV14」:商品名、関西ペイント(株)製、アクリル系溶剤型塗料)を膜厚が15μmになるようにスプレー塗装し、次いで加熱硬化させることなく、その上に溶剤型のアクリル系クリヤー塗料(「ALC−100」:商品名、関西ペイント(株)製、溶剤型アクリル系クリヤー塗料)を、膜厚が35μmになるようにスプレー塗装し、140℃で30分加熱硬化させた。得られたそれぞれの焼付け塗板について種々の試験を行った。その試験結果を併せて表1および表2に示す。
評価、試験方法
塗膜外観:上記塗膜作成条件にて塗板を作成後、塗膜の仕上がり外観をツヤ感、平滑感から、目視にて次の基準で評価した。○:良好 △:やや不良 ×:不良
付着性:上記塗膜作成条件にて塗板を作成後、40℃の温水に試験板を浸漬し、240時間後に引き上げて、フクレ、艶引けその他、塗面状態の異常の有無を観察し、カッターナイフで塗膜を素地に達するようにクロスカットして大きさ1mm×1mmの碁盤目を100個作り、その表面に粘着セロハン(登録商標)テープを貼付し、そのテープを急激に剥離した後の残存碁盤目塗膜数を調べ、次の基準で評価した。○:塗面状態の異常がなく、残存碁盤目塗膜が100個で、付着性良好 △:フクレ、艶引けが発生しているが、残存碁盤目塗膜が100個で、付着性良好 ×:残存碁盤目塗膜が99個以下で、付着性不良
耐食性:試験板の一部に素地まで達するようにクロスカットを行い、塩水噴霧試験(JIS K5600−7−1)を、実施例1〜5及び比較例1〜3については1,000時間行い、実施例6〜12及び比較例4,5については2,000時間行った。試験後、水洗、乾燥を行い、一般部の状態とクロスカット部にセロハン(登録商標)テープを貼り付けて剥離した後の塗膜の剥離幅、錆幅を調べ、次の基準で評価した。一般部 ○:異常なし △:一部に点錆、フクレが発生 ×:全面に点錆、フクレが発生 カット部の剥離幅、錆幅 ◎:0.5mm以内 ○:0.5mmを超えて1mm以内 △:1mmを超えて5mm以内 ×:5mmを超える
耐ブロッキング性:各粉体塗料組成物をそれぞれ100ccのサンプル瓶に入れ、30℃で2箇月間放置した後に取り出し、各塗料の凝集状態を目視にて次の基準で評価した。○:凝集なし △:やや凝集があるが、容易に粉砕できる ×:かなり凝集があり、容易に粉砕できない
本発明は、優れた塗膜を形成できる粉体プライマー組成物を提供するので、産業上有用である。

Claims (11)

  1. カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A)、エポキシ当量400〜2,000g/eqのビスフェノール型エポキシ樹脂(B2)及び2官能エポキシ樹脂(a)に過剰の2官能フェノール類(b)を反応させて得られるフェノール性水酸基を含有する変性エポキシ樹脂(C2)を必須成分として含有し、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(B2)がビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有し、前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との含有量の比がそれぞれの固形分質量に基づいて25/75〜75/25であり、前記変性エポキシ樹脂(C2)の含有量がこの粉体プライマー組成物の樹脂の合計固形分100質量部に対して1〜20質量部であることを特徴とする粉体プライマー組成物。
  2. 2官能エポキシ樹脂(a)が数平均分子量500〜2,000のビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、2官能フェノール類(b)がビスフェノールAである、請求項に記載の粉体プライマー組成物。
  3. 2官能エポキシ樹脂(a)が数平均分子量500〜2,000のビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、2官能フェノール類(b)がビスフェノールFである、請求項に記載の粉体プライマー組成物。
  4. 2官能エポキシ樹脂(a)が数平均分子量1000〜2,000のビスフェノールF型エポキシ樹脂であり、2官能フェノール類(b)がビスフェノールAである、請求項に記載の粉体プライマー組成物。
  5. さらにリン酸変性エポキシ樹脂(D)を含有する、請求項1〜のいずれかに記載の粉体プライマー組成物。
  6. リン酸変性エポキシ樹脂(D)が、モノグリシジルエーテル化合物及び/又はモノグリシジルエステル化合物とリン酸とを反応させて得られる1分子中にP−OH結合を1個以上有するリン酸エステル化合物(c)と、1分子中に1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)とを反応させて得られるものである、請求項に記載の粉体プライマー組成物。
  7. さらに水酸基含有重合体(E)を含有する、請求項1〜のいずれかに記載の粉体プライマー組成物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載した粉体プライマー組成物を、金属材料よりなる被塗物に静電粉体塗装してプライマー塗膜層を形成することを特徴とする塗膜の形成方法。
  9. 被塗物が、自動車用アルミニウム製ホイールである、請求項に記載の塗膜の形成方法。
  10. 前記プライマー塗膜層表面に着色ベース塗膜層を形成する工程を含む、請求項又はに記載の塗膜の形成方法。
  11. 前記着色ベース塗膜層表面にトップクリヤー塗膜層を形成する工程を含む、請求項10に記載の塗膜の形成方法。
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