JP5076618B2 - 光ピックアップ装置用のガラス製レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、光ピックアップ装置に組み込まれる対物レンズ等のガラス製レンズに関する。
CD(コンパクト・ディスク)、DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)等の光情報記録媒体に対して情報の再生・記録を行うための各種光ピックアップ装置が開発・製造され、一般に普及している。なお、「情報の再生・記録」とは、情報についての再生及び/又は記録を意味する。かかる光ピックアップ装置に組み込まれる対物レンズとして、例えばガラス材料や樹脂材料からなり、外径部に非点収差の方向を示すマークを施したものが存在する。(特許文献1参照)。このマークは、レーザマーキング、インクジェット、マジック等によって形成される。
特開2005−174380号公報
そこで、本発明は、収差に関するマーキングを安価に実現できるガラス製レンズを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る光ピックアップ装置用のガラス製レンズは、光学面を有する本体部分と、前記本体部分を周囲から支持する支持部と、前記支持部に存在する立体的指標を有しており、前記本体部分と前記支持部と前記立体的指標は一体的に形成されており、前記立体的指標は、収差を計測する際の基準であることを特徴としている。
上記ガラス製レンズでは、支持部に周方向の基準となる立体的指標を有する。この場合、ガラス製レンズの収差を計測する際に、立体的指標を基準とすることができ、作業性を高めることができる。
本発明の具体的な態様又は観点によれば、前記立体的指標は前記支持部の上側表面に存在することを特徴とする。
本発明の別の態様では、前記立体的指標はケガキ線状の切欠き溝であることを特徴とする。
本発明のさらに別の態様では、前記支持部には、前記ガラス製レンズの収差の方向性に関連づけた配置で固着しているマーク部材が存在することを特徴とする。このように、上記ガラス製レンズではマーク部材がガラス製レンズの収差の方向性に関連づけた配置でガラス製レンズの表面上に固着しているので、ガラス製レンズすなわち光学素子の収差の方向性を考慮しつつこの光学素子を光ピックアップ装置のホルダ等に組み付けることができる。この際、マーク部材を目印として、ガラス製レンズの収差を低減するように光学素子を配置・固定したり、光ピックアップ装置中の他の光学系部分によって発生する収差を打ち消すように光学素子を配置・固定することができる。また、支持部に形成されたマーク部材によって光学素子の光学的機能が妨げられることを防止できる。
本発明のさらに別の態様では、前記マーク部材は接着剤により形成されていることを特徴とする。このように、上記ガラス製レンズでは、マーク部材は接着剤で形成されており、収差に関するマーキングをダメージ無く安価に実現することができる。さらに、マーク部材を接着剤で形成することにより、光学素子に対して所望の洗浄を施すことができる。すなわち、接着剤は、インクジェットやマジックで施したマークに比較して、アルコール等の有機系の洗浄剤に対して高い耐久性を有するので、光学素子をホルダ等に組み付ける前後において光学素子を所望の洗浄剤で洗浄することができ、マークの意図しない除去や周囲の光学面の汚染を心配する必要がない。また、マークの付与に高価な設備を新たに導入することなく、レンズの接合やレンズを鏡枠に接着する際に良く用いられる接着剤供給機であるディスペンサ等を流用することも可能となり、容易且つ安価に光学素子を製造し得る。
本発明のさらに別の態様では、前記マーク部材を形成する前記接着剤は、UV接着剤、熱硬化樹脂接着剤、及びエポキシ樹脂接着剤のいずれか1つであることを特徴とする。このように、上記ガラス製レンズでは、マーク部材を形成する接着剤が、UV接着剤、熱硬化樹脂接着剤、及びエポキシ樹脂接着剤のいずれか1つである。これらの接着剤は、いずれも比較的取扱が簡単で、洗浄剤に対する耐久性が極めて高いので、マーク部材の固着後は、ガラス製レンズとマーク部材とを一体品として扱うことができる。さらに、これらの接着剤は、いずれも硬化収縮を小さくすることができるため収縮によるレンズ形状への影響を小さくでき、硬化時及び硬化後において揮発性を少なくできる。
本発明のさらに別の態様では、前記マーク部材は、コマ収差及び非点収差の少なくとも一方の方向性を示すことを特徴とする。
本発明のさらに別の態様では、前記マーク部材は、前記ガラス製レンズと異なる色彩を有することを特徴とする。この場合、マーク部材の光学的識別が容易になり、また更に複数のマーク部材を異なる色彩で形成することにより、複数のマーク部材を区別してそれぞれに収差の種類やその他の事項を関連づけることができる。
本発明のさらに別の態様では、前記マーク部材は、少なくとも1以上のドーム状の突起であることを特徴とする。この場合、マーク部材を肉眼や画像処理によって観察しやすい。
以下、本発明に係る光学素子の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図1(A)は、本実施形態の光学素子を説明する斜視図であり、図1(B)は、光学素子の平面図であり、図1(C)は、光学素子の側面図であり、図1(D)は、光学素子の部分拡大図である。
この光学素子20は、光ピックアップ装置に組み込まれる対物レンズであり、ガラスレンズ21とマーク部材25とを備える。ガラスレンズ21は、ガラス材料で成形された一体的な部品であり、本体部分22と支持部23とを備える。マーク部材25は、接着剤で形成された一体的な部品であり、ガラスレンズ21の収差の方向性に対応する配置で支持部23の表面上に固着している。
ガラスレンズ21において、本体部分22は、光源から射出されて入射されコリメートされた状態で入射する光束をスポットとして集光し、支持部23は、本体部分22を周囲から支持する。本体部分22は、平面視円形の輪郭を有し、支持部23は、平面視環状の輪郭を有する。本体部分22は、両凸レンズ状であり、一対の対向する光学面22a,22bを有する。一方の光学面22bに平行光束を入射させた場合、他方の光学面22aから不図示のスポットに集光する収束光束が射出される。ガラスレンズ21は、ガラスモールド法によって形成されたものである。つまり、本体部分22と支持部23とは、ガラス製の一体品であり、例えば、予め準備したプリフォーム等を適宜加熱された金型に挟んだ状態で、温度調節、圧縮、徐冷等の工程を施すことによって一対の光学面22a,22bが形成される。なお、支持部23の周縁は、成形直後に必ずしも真円とならないが、研削等によって芯取りが施された後は、略真円の側面23cを有するものとなる。
マーク部材25は、ドーム状又は半球状の外観を有し、支持部23の上側表面(光ディスク側表面)23aの一カ所に下端面25aで密着して固定されている。マーク部材25は、支持部23の上側表面23aの適所に硬化前又は未硬化のUV接着剤の液滴を付着させ、この液滴に対してUV光を照射することによって硬化させたものである。マーク部材25は、肉眼検出、顕微鏡観察、画像処理等の用途に適合するものであれば、任意のサイズの突起とすることができる。例えば、マーク部材25の直径dは、支持部23の幅に収まるものであれば特にサイズ上の制限がない。また、マーク部材25の高さhは、光学面22aの頂部の高さと比較して低いことが望ましいが、光学面22aの頂部の高さより高くても、光学素子20の対物レンズとしてのワーキング・ディスタンスを越えなければ特に問題はない。マーク部材25を形成している樹脂は、透明であってもよいが、不透明であってもよく、白色、黒色、有彩色を含めて着色したものとすることもできる。ガラスレンズ21は一般に無色透明であるので、着色したマーク部材25は、肉眼観察、顕微鏡観察、画像処理等に適する。光学素子20を光ピックアップ装置に組み込む際には、マーク部材25を利用して、ガラスレンズ21の収差を低減するように、例えば光学素子20を光軸OAの回りに適宜回転させたりシステム光軸に対して適宜傾斜させたりした調整後の状態で配置・固定し、或いは光ピックアップ装置中の他の光学系部分によって発生する収差を打ち消すように、例えば光学素子20を光軸OAの回りに適宜回転させた調整後の状態で配置・固定する。
支持部23の上側表面23aの一カ所には、立体的指標として、ケガキ線状の切欠き溝27が形成されている。この切欠き溝27は、ガラスモールド用の成形型によって転写されたものであり、金型の方位に対応して固定的に形成される。切欠き溝27は、ガラスレンズ21の本体部分22に残存する収差を計測する際の基準として活用される。すなわち、ガラスレンズ21をガラスモールド法で成形後、周縁部の研削によって支持部23を仕上げた段階で、干渉計等を利用してガラスレンズ21の収差を計測することになるが、計測される収差には、方向性を持った非点収差、3次コマ収差等が含まれる。例えば、非点収差の場合、波面が進む方向と、波面が遅れる方向とが、光軸OAに垂直な面内で直交する方向に存在し、例えば波面が進む方向を非点収差方向とする。また、3次コマ収差の場合、波面の遅れや進みが少ない方向と、波面の遅れや進みが多い方向とが、光軸OAに垂直な面内で直交する方向に存在し、例えば波面の遅れや進みが少ない方向を3次コマ収差方向とする。このような計測結果は、例えば平均的な波面収差値と、切欠き溝27を基準とする時計回りの角度として与えられる収差方向とを含む収差情報として記録・保管される。その後、上記のような収差情報に基づいて、ガラスレンズ21の支持部23上にマーク部材25が形成される。図1(B)の場合、マーク部材25は、切欠き溝27を基準として時計回りにα°の方向に配置されており、非点収差方向やコマ収差方向が光軸OAを中心としてマーク部材25の方向に存在することを示している。
なお、ガラスレンズ21が非点収差と3次コマ収差とを共に有する場合、図2に示すように、複数のマーク部材25,125をガラスレンズ21の支持部23上に形成することができる。この場合、非点収差に対応するマーク部材25の色と、3次コマ収差に対応するマーク部材125の色とに差を設ければ、光学素子20を光ピックアップ装置に組み込む際に、例えば非点収差に対応するマーク部材25を利用して、光ピックアップ装置中の他の光学系部分によって発生する収差を打ち消すように光学素子20を配置・固定することができる。また、例えば3次コマ収差に対応するマーク部材125を利用して、ガラスレンズ21の収差を低減するように光学素子20を配置・固定することができる。非点収差と3次コマ収差の補正が調和しない場合、用途に応じて非点収差と3次コマ収差のいずれを優先するかを切り替えることもできる。
また、図3に示すように、光学素子20については、マーク部材25のほかに、例えば弾性を有する樹脂等で形成されたプロテクタ29を設けることができる。光学素子20が光ピックアップ用の対物レンズである場合、ガラスレンズ21の光学面22aは、光情報記録媒体である光ディスクに近接しやすくなり、特にBlu−ray Disc(BDとも呼ばれる)用の対物レンズは高NAであり、ワーキング・ディスタンスが十分にとれない傾向があるので、プロテクタ29を設けることで、光学素子20の光学面22a等を確実に保護することができる。なお、プロテクタ29の高さは、マーク部材25の高さよりも高くする。
図4は、図1の光学素子20を対物レンズとして組み付けた対物レンズアクチュエータの平面図である。この対物レンズアクチュエータ100は、対物レンズユニットとして機能するレンズ可動部10と、レンズ可動部10を支持するサスペンションワイヤ61,61と、サスペンションワイヤ61,61の根元側を支持するサスペンションホルダ62とを備える。ここで、レンズ可動部10は、光学素子20と、ホルダ部分40と、磁気回路部51とを備える。
レンズ可動部10において、ホルダ部分40は、光学素子20の支持部23をその下面23b側から支持する。ホルダ部分40は、プラスチック材料等の材料から成形されており、上面部40aに開口41を有しており、開口41の縁部分で光学素子20周囲のフランジ状の支持部23を支えている。支持部23は、ホルダ部分40の開口41の縁部分に対して、例えばUV硬化型の接着剤等で固定されている。結果的に、光学素子20は、ホルダ部分40に対してアライメントした状態で固定される。なお、開口41の形状は、支持部23の支持を妨げず、光学素子20のガラスレンズ21の下面と干渉せず、かつ、ガラスレンズ21への入射光を遮光しない範囲で自在に設計することができ、光学素子20のアライメントを簡易にする段差等を設けることもできる。
磁気回路部51は、ホルダ部分40に固定され或いはホルダ部分40と一体化されたフォーカシングコイル、トラッキングコイルのほか、不図示のマグネット、ヨーク等を備えており、コイル電流を制御することによって、光学素子20の光軸OAに沿ったフォーカシング方向や、光軸OAに垂直なトラッキング方向であるAB方向に、ホルダ部分40を高速で微小変位させることができる。
なお、図4において、光学素子20のマーク部材25は、光軸OAを基準としてAB方向に垂直なCD方向に配置されている。例えばホルダ部分40の上面部40aや開口41の縁部分を傾斜させ、或いは光学素子20を固定するための接着剤の厚みを微調整することにより、光学素子20の光軸OAを紙面の法線すなわちシステム光軸を基準としてCD方向に傾斜させることができ、ガラスレンズ21の収差を低減する配置とすることができる。あるいは、ホルダ部分40上における光学素子20の上記システム光軸のまわりの回転位置を、光ピックアップ装置中の他の光学系部分によって発生する収差を打ち消すような配置とすることができる。
また、図1(B)、図4等において、光学素子20のマーク部材25は、平面視において円形の輪郭を有するが、ディスペンサの吐出口等の形状を調整し、或いは接着剤を塗布した版で押し付けることで、四角形その他の任意の輪郭を有するマーク部材(不図示)を形成することができる。この場合、複数のマーク部材を着色することなくそれらに固有の形状によって複数のマーク部材の識別が可能になる。
図5は、図1の光学素子20の製造工程を説明する図である。まず、成形装置81において、ガラスのプリフォームを複数の金型からなる金型装置部分に供給し、金型装置部分の金型内に保持されたプリフォームに対して温度調節、圧縮、徐冷等を行って、ガラスレンズ21を得る。すなわち、ガラスモールド法によって、一体成形品としてのガラスレンズ21を製造する。
その後、芯取り装置82において、ガラスレンズ21をアライメントして固定し、ガラスレンズ21の支持部23の周囲を研削する。これにより、ガラスレンズ21の側面すなわち支持部23の側面23cが略真円に加工され、図4のホルダ部分40への固定やアライメントを容易にする。なお、芯取り装置82での処理後に、成膜装置を用いて、ガラスレンズ21の表面に反射防止コート等を施すことができる。
次に、干渉計83において、ガラスレンズ21をアライメントして固定し、ガラスレンズ21の本体部分22が有する収差を測定する。この際、干渉パターンの分析により、各種収差を計測することができるが、非点収差、3次以上のコマ収差等の残留収差は、方向性を持った収差であり、残留収差が許容量であっても、このような残留収差の影響を低減し可能ならばキャンセルできるように、ガラスレンズ21をホルダ部分40上に配置・固定することが望ましくなる。このため、非点収差、3次コマ収差等については、その大きさだけでなく方向もチェックされ、これらの収差の大きさ及び方位が各ガラスレンズ21ごとに記録される。この際、ガラスレンズ21に設けた切欠き溝27を基準として収差方向、具体的には非点収差方向やコマ収差方向が角度等に数値化される。
次に、接着剤付着装置84において、干渉計83で得たガラスレンズ21の収差方向に対応して、支持部23の上側表面23aの一カ所に未硬化のUV接着剤の液滴を付着させる。接着剤付着装置84は、干渉計83に隣接して配置され、自動化された装置であり、干渉計83から搬出された計測済のガラスレンズ21を受け取るとともに、干渉計83から収差の大きさや収差方向に関する情報を受け取る。これにより、ガラスレンズ21に設けた切欠き溝27を基準とする収差方向に対応させてマーク部材25を形成すべく、未硬化のUV接着剤の液滴を支持部23の適所に付着させることができる。この際、UV接着剤用の汎用のディスペンサを利用することにより、大小様々なガラスレンズ21の必要箇所に精密に液滴を付着させることができる。
次に、仮硬化装置85において、ガラスレンズ21上に付着させた未硬化のUV接着剤の液滴に対して仮硬化を行う。仮硬化装置85により、ガラスレンズ21上に付着させた未硬化のUV接着剤の液滴に対して例えば数秒程度の紫外線照射を行って、ガラスレンズ21の支持部23上の液滴を硬化させ或いは粘度を高めて、光学素子20の取扱を容易にする。仮硬化装置85は、接着剤付着装置84とは別設のものとしてこれに隣接して設けることもできるが、接着剤付着装置84と一体のものとすることができる。すなわち、UV接着剤吐出用のディスペンサと、UV接着剤硬化用の紫外線照射装置とを、連続して動作する一つの装置に組み込むことができる。
次に、本硬化装置86において、ガラスレンズ21上に付着させた仮硬化状態のUV接着剤の液滴に対して本硬化を行う。本硬化装置86により、ガラスレンズ21上の仮硬化状態で塊状のUV接着剤に対して例えば数時間かそれ以上の紫外線照射を行って、ガラスレンズ21の支持部23上の塊状のUV接着剤を完全に硬化させ支持部23表面に固着した状態にし、マーク部材25の形成を完成させる。つまり、光学素子20の製造を完了する。これにより、その後にガラスレンズ21の洗浄等を行っても、マーク部材25が除去されることはなく、マーク部材25が溶け出してガラスレンズ21の表面を汚染することも無くなる。この本硬化装置86では、マーク部材25の硬化に時間を要する場合が多いので、仮硬化装置85を経た光学素子20を多数ストックして本硬化装置86で一括処理することが望ましい。
なお、ガラスレンズ21が許容できる程度の方向性収差しか有しない場合、接着剤付着装置84での処理は行わない。しかしながら、ガラスレンズ21の識別情報、特性情報等のその他の情報を、マーク部材25として光学素子20に付与する場合、その情報に対応してマーク部材25を形成すべく、接着剤付着装置84、仮硬化装置85、及び本硬化装置86での動作を行う。
以上の説明から明らかなように、上記実施形態の光学素子20では、ガラスレンズ21の収差の方向性に関連づけた配置でマーク部材25をガラスレンズ21の支持部23上に固着させているので、ガラスレンズ21すなわち光学素子20の収差の方向性を考慮しつつこの光学素子20をホルダ部分40に組み付けることができる。よって、マーク部材25を目印として、ガラスレンズ21の収差を低減するように光学素子20を配置・固定したり、光ピックアップ装置中の他の光学系部分によって発生する収差を打ち消すように光学素子20を配置・固定することができる。ここで、マーク部材25はUV接着剤で形成されており、収差に関するマーキングをダメージ無く安価に実現することができる。さらに、マーク部材25をUV接着剤で形成することにより、光学素子に対してアルコール洗浄等を施すことができる。なお、マーク部材25の材料であるUV接着剤は、一般に硬化収縮を小さくすることができ、硬化時及び硬化後において揮発性が少ないので、光学素子20に対して歪み、汚染等の悪影響を及ぼすことがない。また、UV接着剤が好気性である場合、マーク部材25の硬化を確実に行い易くなる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、マーク部材25の材料としては、UV接着剤に限らず、熱硬化樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。熱硬化樹脂でマーク部材25を形成する場合、ディスペンサ等を利用して、ガラスレンズ21の支持部23の適所に硬化前の熱硬化樹脂接着剤の液滴を付着させ、ヒータ等を利用して、ガラスレンズ21とともに樹脂液滴を加熱する。これにより、この樹脂液滴を硬化させることができ、支持部23の適所に固着した熱硬化樹脂製のマーク部材25を得ることができる。また、エポキシ樹脂でマーク部材25を形成する場合、ディスペンサ等を利用して、ガラスレンズ21の支持部23の適所に硬化前のエポキシ樹脂接着剤の液滴を付着させ、必要な時間だけ放置して硬化させる。これにより、支持部23の適所に固着したエポキシ樹脂製のマーク部材25を得ることができる。
上記実施形態では、ガラスレンズ21の支持部23のうち上側表面23aに収差方向に対応する接着剤製のマーク部材25を設けているが、支持部23の側面23cに収差方向に対応する接着剤製のマーク部材25を設けることもできる。
また、上記実施形態では、マーク部材を収差に対応させて1つ固着させているが、レンズの半径方向などに複数個のマーク部材を固着させる等、マーク部材の個数を変えることによって、収差方向を示すのみならず、収差の大きさを表すようにすることもできる。収差の大きさの表示のため、マーク部材の個数を変えること以外にマーク部材の大きさを変えるようにしても良い。
また、上記実施形態では、光学素子20を単体でホルダ部分40に固定しているが、複数の光学素子20をホルダ部分40上に並列して固定することができる。
また、上記実施形態では、光学素子20を単体でホルダ部分40に固定しているが、少なくとも1つの光学素子20と他の光学素子とを組み合わせて一体化したレンズユニットをホルダ部分40に固定することもできる。この場合、例えば図6に示すように、レンズユニットは、上記実施形態の光学素子20と、回折型その他の他の光学素子220とを光軸OAに沿って配置して固定するためのホルダ228を備える。また、別の例において、例えば図7に示すように、プラスチックレンズ320のフランジ323を拡張したホルダ部分323a上に上記実施形態の光学素子20を固定して、プラスチックレンズ320の本体部分322と、上記実施形態の光学素子20とを光軸OAに垂直な方向に並列に配置することもできる。この際、必要であれば、光学素子20の光軸OAまわりの回転位置の調整を可能にしたり、本体部分322の光軸と光学素子20の光軸OAとの傾斜角度の調整を可能にしたりすることができる。
また、上記実施形態の光学素子20は、光ピックアップ用の対物レンズとして用いられたが、対物レンズに限らず、コリメータレンズ等として用いられる各種ガラスレンズにおいて方向性の収差が発生している場合、これらレンズに対して収差の方向性を示す1つ以上のマーク部材25を設けることができる。
光学素子20の製造に際しては、必ずしも切欠き溝27を形成を形成する必要はない。つまり、成形装置81において切欠き溝27のないガラスレンズ21を製造し、芯取り装置82でガラスレンズ21の芯取りを行った後に、干渉計83でガラスレンズ21の収差測定を行うが、計測と同時に、得られた収差方向に対応する支持部23上の対応位置にディスペンサでUV接着剤を付着させればよい。また、収差測定を行う前に基準とするマーク又は指標を付与して測定を行っても良い。
また、上記実施形態では、マーク部材25をUV接着剤、熱硬化樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤等を用いているが、これらに各種無機材料を添加したハイブリッド型の接着材料を用いることもできる。
(A)〜(D)は、本実施形態の光学素子の斜視図、平面図、側面図、及び部分拡大図である。 図1の光学素子の第1の変形例を説明する平面図である。 図1の光学素子の第2の変形例を説明する平面図である。 図1の光学素子を対物レンズとして組み付けた対物レンズアクチュエータの平面図である。 図1の光学素子の製造工程を説明するブロック図である。 図1の光学素子を備えるレンズユニットの例を説明する側面図である。 図1の光学素子を備える別のレンズユニットの例を説明する側面図である。
符号の説明
10…レンズ可動部、 20…光学素子、 21…ガラスレンズ、 22…本体部分、 22a,22b…光学面、 23…支持部、 23a…上側表面、 25…マーク部材、 27…切欠き溝、 29…プロテクタ、 40…ホルダ部分、 41…開口、 51…磁気回路部、 61,61…サスペンションワイヤ、 81…成形装置、 82…芯取り装置、 83…干渉計、 84…接着剤付着装置、 85…仮硬化装置、 86…本硬化装置、 100…対物レンズアクチュエータ、 OA…光軸

Claims (9)

  1. 光ピックアップ装置用のガラス製レンズであって
    前記ガラス製レンズは、光学面を有する本体部分と、前記本体部分を周囲から支持する支持部と、前記支持部に存在する立体的指標を有しており、
    前記本体部分と前記支持部と前記立体的指標は一体的に形成されており、
    前記立体的指標は、収差を計測する際の基準であることを特徴とするガラス製レンズ。
  2. 前記立体的指標は前記支持部の上側表面に存在することを特徴とする請求項1に記載のガラス製レンズ。
  3. 前記立体的指標はケガキ線状の切欠き溝であることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス製レンズ。
  4. 前記支持部には、前記ガラス製レンズの収差の方向性に関連づけた配置で固着しているマーク部材が存在することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス製レンズ。
  5. 前記マーク部材は接着剤により形成されていることを特徴とする請求項4に記載のガラス製レンズ。
  6. 前記マーク部材を形成する前記接着剤は、UV接着剤、熱硬化樹脂接着剤、及びエポキ
    シ樹脂接着剤のいずれか1つであることを特徴とする請求項5に記載のガラス製レンズ。
  7. 前記マーク部材は、コマ収差及び非点収差の少なくとも一方の方向性を示すことを特徴
    とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のガラス製レンズ。
  8. 前記マーク部材は、前記ガラス製レンズと異なる色彩を有することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載のガラス製レンズ。
  9. 前記マーク部材は、少なくとも1以上のドーム状の突起であることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項に記載のガラス製レンズ。
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