JP5074151B2 - 壁状基礎を用いた基礎構造 - Google Patents

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Description

平面格子状の壁状基礎を用いた基礎構造に関する。
液状化防止対策として、液状化する可能性のある軟弱な地盤に平面格子状の壁状地盤改良体を形成する地盤改良工法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、地震時の水平力に対抗するため、液状化しない固い下層の地盤(軟弱な地盤の下層の地盤)に下端部が貫入する基礎杭を、平面格子状の壁状地盤改良体の格子目部分に構築する高水平耐力基礎工法が提案されている。そして、この基礎杭の天端に基礎スラブを設け、この基礎スラブ上に構造物を築造する。なお、基礎杭の下端部は、格子状地盤改良体の下端部よりも下方に位置する(例えば、特許文献2を参照)。
特開昭61−5114号公報 特許第2645899号
さて、図17に示すように、液状化防止対策のため、液状化する可能性のある軟弱な地盤900(図17(B))に外周壁910で囲まれた平面格子状の壁状地盤改良体902が形成され、この壁状地盤改良体902の上端に剛性の高い底版904(図17(B))が設けられている。そして、この底版904の上に構造物906(図17(B))が築造されている。つまり、壁状地盤改良体902を(壁状)基礎として用いている。
構造物906の荷重は、底版904を介して地盤900と壁状地盤改良体902との両方にかかる。このため、壁状地盤改良体902及び底版904の沈下に伴い、地盤900にかかる荷重によって、壁状地盤改良体902の各格子目部分の地盤900は、図17(B)の矢印Nで示すような挙動を示す。
このような地盤900の挙動により、壁状地盤改良体902の各格子目部分の下端部には中心から外側に向かう方向に力Jがかかり、外周壁910の下端が外向きに変形する(下端部が外側方向に開く)。そして、このように沈下に伴い外周壁910の下端部が外向きに変形すると、曲げ応力や引張り応力が発生し外周壁910が破壊される。なお、外周壁902以外の壁には外向きと内向きとの両方向に力Jがかかるので、底版904の中心に近い壁ほど変形が小さい。
したがって、沈下に伴う壁状地盤改良体902の外周壁910の下端部の変形を抑制することができれば、壁状地盤改良体902の破壊を防止することができる。そして、壁状地盤改良体902の破壊を防止することができれば、大きな支持力が確保されるので、壁状地盤改良体902を(壁状)基礎として用いた基礎構造の支持力を向上させることができる。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、平面格子状の壁状基礎を用いた基礎構造の支持力を向上させることが目的である。
請求項1に記載の壁状基礎を用いた基礎構造は、地盤中に形成され、外周壁で囲まれた平面格子状の壁状基礎で構造物を支持する基礎構造であって、前記壁状基礎の前記外周壁は、構造物の荷重が地盤上に伝達される荷重伝達領域よりも内側に形成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の壁状基礎を用いた基礎構造では、荷重伝達領域における壁状基礎の外周壁よりも外側の領域にかかる建物荷重により、壁状基礎の外周壁に作用する斜め下方の力の水平方向成分が、壁状基礎の外周壁に作用する。これにより、沈下に伴う壁状基礎の外周壁の下端部の外向き変形(外側方向への開き)が抑制される。よって、壁状基礎の外周壁に発生する曲げ応力や引張り応力が低減される。したがって、沈下に伴う壁状基礎の破壊が防止されるので、大きな支持力が確保され、この結果、壁状基礎が構造物を支える支持力が向上される。よって、壁状基礎を用いた基礎構造の支持力が向上される。
請求項2に記載の壁状基礎を用いた基礎構造は、請求項1に記載の構造において、前記壁状基礎の前記外周壁の外側には、前記構造物の荷重を受ける杭が設けられると共に、前記杭の下端部は前記外周壁の下端部よりも上方とされていることを特徴としている。
請求項2に記載の壁状基礎を用いた基礎構造では、杭によって構造物を支える鉛直方向の支持力が向上されると共に、杭が受けた構造物の荷重により、壁状基礎の外周壁に作用する斜め下方の力の水平方向成分が、壁状基礎の外周壁に作用する。これにより沈下に伴う外周壁の下端部の外向き変形がより抑制される。よって、壁状基礎の外周壁に発生する曲げ応力や引張り応力がより低減される。したがって、壁状基礎を用いた基礎構造の支持力がより向上される。
請求項3に記載の壁状基礎を用いた基礎構造は、請求項1、又は請求項2に記載の構造において、前記壁状基礎は、前記外周壁から外側に突出する突出壁を有することを特徴としている。
請求項3に記載の壁状基礎を用いた基礎構造では、外周壁から外側に突出する突出壁によって構造物を支える鉛直方向の支持力が向上されると共に、突出壁と地盤との摩擦抵抗によって、沈下に伴う外周壁の下端部の外向き変形が抑制される。よって、壁状基礎の外周壁に発生する曲げ応力や引張り応力がより低減される。したがって、壁状基礎を用いた基礎構造の支持力がより向上される。
請求項4に記載の壁状基礎を用いた基礎構造は、請求項3に記載の構造において、前記壁状基礎の前記突出壁の外側、又は前記突出壁の間に、前記外周壁を囲む不連続壁を設けたことを特徴としている。
請求項4に記載の壁状基礎を用いた基礎構造では、不連続壁によって、構造物を支える鉛直方向の支持力が向上される。したがって、壁状基礎を用いた基礎構造の支持力がより向上される。
以上説明したように本発明によれば、壁状基礎を用いた基礎構造の支持力を向上させることができる、という優れた効果を有する。
以下、図1と図2とを用いて、本発明にかかる壁状基礎を用いた基礎構造の第一実施形態を説明する。図1は、壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である。図2(A)は平面図であり、図2(B)は、垂直断面図である。なお、図2(B)は壁状基礎のみ断面を示す斜線をひいている。
図2(B)に示すように、第一実施形態の基礎構造10は、液状化する可能性のある軟弱な地盤15に、複数の縦壁から構成された平面格子状の壁状基礎100が形成され、この壁状基礎100の上端に、剛性の高い底版12が形成されている。そして、この底版12の上に構造物146が築造されている。なお、基礎構造10は、壁状基礎100と底盤12とで構成される。
図1、図2(A)、図2(B)に示すように、壁状基礎100は、筒状の外周壁102で囲まれた内側を格子壁104によって平面格子状に区画されている(格子壁104が外周壁102の内側を格子状に仕切っている)。なお、底版12の内側に外周壁102が形成されている。つまり、壁状基礎100の外周壁102は、構造物14の荷重が地盤15に伝達される荷重伝達領域、すなわち底版12よりも内側に形成されている。
なお、壁状基礎100は、深層混合処理機を用いて、貫入及び引抜きする際に、スラリー状のセメント系固化材を吐出しながら土と撹拌混合させて形成する(深層混合処理工法(DCM工法(登録商標):Deep Cement Mixing))。
つぎに本実施形態の作用について説明する。
第一実施形態の基礎構造10では、構造物14の荷重は、底版12と壁状基礎100との両方が支持する。つまり、構造物14の荷重は、底版12を介して、壁状基礎100と地盤15との両方に作用する。したがって、底版12がなく壁状基礎100のみで構造物14の荷重を受ける基礎構造と比較して、本実施形態の基礎構造10の方が、同じ荷重であっても沈下が小さく、極限支持力は大きくなる。
さて、構造物14の荷重は底版12を介して地盤15にかかる。よって、本実施形態においては、構造物14の荷重の荷重を受ける底版12の全面が荷重伝達領域とされる。そして、構造物14、底版12及び壁状地盤基礎100の沈下に伴い、壁状基礎100の外周壁102には水平外側方向に力Jがかかる(図2(B)参照)。
しかし、底版12(荷重伝達領域)における壁状基礎100の外周壁102よりも外側の領域にかかる建物荷重により、壁状基礎100の外周壁102に作用する斜め下方の力G(図2(B)の矢印Gを参照)の水平方向成分S(図2(B)の矢印Sを参照)が、外周壁102に作用する(詳細は後述する)。そして、この外周壁102に作用する斜め下方の力Gの水平方向成分Sが、沈下に伴う壁状基礎100の外周壁102にかかる力Jに対抗し、外周壁102の下端部102Aの外向き変形(外側方向への開き)を抑制する。よって、壁状基礎100の外周壁102に発生する曲げ応力や格子壁104と交点部105に発生する引張り応力が、低減される。したがって、沈下に伴う壁状基礎100の破壊が防止されるので、大きな支持力が確保され、この結果、壁状基礎100が構造物14を支える支持力が向上される。したがって、壁状基礎100を用いた基礎構造10の支持力が向上される。
また、平面格子状の壁状基礎100が液状化防止機能を発揮するので(壁状基礎100が液状化防止のための地盤改良体を兼ねるので)、他の液状化防止対策を別途施工する必要がない。
なお、上述したように、平面格子状の壁状基礎100を用いた基礎構造10は、構造物14を支える支持力が向上されているので、壁状基礎100が発揮する液状化防止機能で必要な仕様を大きく越えた過剰な仕様、例えば、必要以上に格子間距離L(図2(A)参照)を狭くしたり壁厚を厚くしたりすることなく、大きな支持力を確保することが可能となる。
つぎに、上述した底版12(荷重伝達領域)における壁状基礎100の外周壁102よりも外側の領域にかかる建物荷重により、壁状基礎100の外周壁102に作用する斜め下方の力Gの水平方向成分Sが、外周壁102に作用することについて説明する。
まず、FEM解析について説明する。FEM解析に用いたFEM解析プログラムは、(株)竹中工務店が開発した地盤解析FEMプログラム・MuDIAN(登録商標)を用いた。また、解析モデルは、平面歪要素でモデル化した。
図3に示すように、構造物(図示略)の下に壁状基礎800を配置した。壁状基礎800の深さHは10m、壁厚tは1m、格子(壁)間隔L1は10mとする。
図3(A)に示す本発明が適用されていない解析モデル1は、底版802を壁状基礎800の領域内にのみ設け、鉛直荷重F1を加える。一方、図3(B)に示す本発明が適用された解析モデル2は、底版802とは縁の切れた底版804を壁状基礎800の外側にまで設け、鉛直荷重F1に加え、この外側の領域に建物荷重F2を加えた。なお、底版804の壁状基礎800の外側の領域の水平方向の幅L2は10mとすると共に、建物荷重F2は等分布荷重として作用させた。また、主要な諸元を、図4の(A)の表(物性)と(B)の表(荷重条件)とに示す。なお、壁状基礎800は線形材料(壊れない)とし、底版802(図3(A))と底版804(図3(B))は剛かつ粗とした。
つぎにFEM解析の結果について説明する。
解析結果を、図5のグラフ(荷重−沈下曲線のグラフ)と、図6のグラフ(鉛直荷重F1が14000kN時の壁状基礎の水平方向(X方向)の変形を示すグラフ)と、に示す。
図5のグラフから判るように、本発明を適用していない解析モデル1(図3(A)参照)と比べ、本発明を適用した解析モデル2(図3(B)参照)は極限支持力がやや大きくなっているが殆ど差はない。
これに対して、図6のグラフから判るように、本発明を適用していない解析モデル1よりも、本発明を適用した解析モデル2の方が、壁状基礎800の外周壁810の水平方向(X方向)の変形が大幅に小さくなっている。例えば、壁状基礎800の外周壁810の下端部810A(図6の深度10m)では、解析モデル1では約0.12m外側に変形するが、解析モデル2では約0.08mしか外側に変形していない。
つまり、荷重伝達領域における壁状基礎の外周壁よりも外側の領域にかかる建物荷重により、壁状基礎の外周壁に作用する斜め下方の力の水平方向成分が、外周壁に作用し、沈下に伴う壁状基礎の外周壁にかかる力に対抗し、外周壁の下端部の外向き変形(外側方向への開き)が抑制されることが確認される(図2(B)参照)。
更に、図7に、荷重伝達領域における壁状基礎の外周壁よりも外側の領域にかかる建物荷重F2が地盤中に広がり、壁状基礎100の外周壁102に作用する斜め下方の力の水平方向成分Sが、壁状基礎800の外周壁810に作用するイメージを示す。なお、簡易的には、建物荷重F2が地盤中に1:2で広がるとされる。また、建物荷重F2の約半分が水平方向成分Sとなり、これが壁状基礎800の外周壁810の変形を抑える力となる。
つぎに、図8と図9とを用いて、本発明にかかる壁状基礎を用いた基礎構造の第二実施形態を説明する。なお、第一実施形態及び第二実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図8は、壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である。図9(A)は平面図であり、図9(B)は、垂直断面図である。なお、図2(B)は壁状基礎と杭のみ断面を示す斜線をひいている。
図9(B)に示すように、第二実施形態の基礎構造20は、液状化する可能性のある軟弱な地盤15に、第一実施形態と同様の平面格子状の壁状基礎100が形成され、この壁状基礎100の上端に底版12が形成されている。そして、この底版12の上に構造物14が築造されている。第一実施形態と同様に、壁状基礎100の外周壁102は、底版12よりも内側に形成されている。
図8、図9(A)、図9(B)に示すように、底版12における壁状基礎100の外周壁102の外側の領域の下に、外周壁102を取り囲むように杭150が設けられている。杭150の下端部150Aは、壁状基礎100の外周壁102の下端部102Aよりも上方とされている。また、杭150は、格子壁104の延長線上の間に配置されている(図8、図9(A)を参照)。なお、基礎構造20は、壁状基礎100、底盤12、杭150で構成される。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
第二実施形態の基礎構造20では、構造物14の荷重は、底版12、壁状基礎100、杭150の三つが支持する。
第一実施形態と同様に、底版12(荷重伝達領域)における壁状基礎100の外周壁102よりも外側の領域にかかる建物荷重により、壁状基礎100の外周壁102に作用する斜め下方の力の水平方向成分Sが、壁状基礎100の外周壁1002に作用する(図2(B)を参考)。更に、杭150が受けた構造物14の荷重により、壁状基礎100の外周壁102に作用する斜め下方の力Rの水平方向成分Vが、外周壁102に作用する(図9(B)を参照)。これら水平方向成分S,Vが、沈下に伴う壁状基礎100の外周壁102にかかる力Jに対抗し、外周壁102の下端部102Aの外向き変形(外側方向への開き)がより抑制される。
よって、壁状基礎100の外周壁102に発生する曲げ応力や格子壁104との交点部105に発生する引張り応力が更に低減される。したがって、更に大きな支持力が確保され、この結果、壁状基礎100の支持力が更に向上される。また、底版12を介して杭150が構造物14の荷重を受けるので、その分、基礎構造20の全体の支持力が向上される。したがって、基礎構造20の支持力は第一実施形態の基礎構造10よりも向上される。
なお、本実施形態においては、杭150は直杭であったがこれに限定されない。例えば、拡底杭や斜杭であってもよいし、壁杭であってもよい。
つぎに、図10と図11とを用いて、本発明にかかる壁状基礎を用いた基礎構造の第三実施形態を説明する。なお、第一実施形態及び第二実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図10は、壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である。図11は平面図である。
図10に示すように、第三実施形態の基礎構造30は、液状化する可能性のある軟弱な地盤(図示略)に、複数の縦壁から構成された平面格子状の壁状基礎300が形成され、この壁状基礎300の上端に底版12が形成されている。そして、この底版12の上に構造物14が築造されている。なお、基礎構造30は、壁状基礎300と底盤12とで構成される。
図10と図11とに示すように、壁状基礎300は、外周壁102で囲まれた内側を格子壁104によって平面格子状に区画されている(格子壁104が外周壁102の内側を格子状に仕切っている)。なお、壁状基礎300の外周壁102は底版12よりも内側に形成されている。
更に、壁状基礎300には、外周壁102から外側に突出し、外周壁102と直交する突出壁302が形成されている。突出壁302は各格子壁104の延長線上に形成される(突出壁302は、各交点部105から外側に突出している)。換言すると、格子壁104が外周壁102を越えて延出され、突出壁302が構成される。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
第三実施形態の基礎構造30では、第一実施形態と同様に、構造物14の荷重は底版12を介して、壁状基礎300と地盤と両方に作用する。
また、第一実施形態と同様に、底版12(荷重伝達領域)における壁状基礎300の外周壁102よりも外側の領域にかかる建物荷重により、壁状基礎100の外周壁102に作用する斜め下方の力Gの水平方向成分Sが、外周壁102に作用する。これにより、沈下に伴う壁状基礎300の外周壁102の下端部102Aの外向き変形(外側方向への開き)が抑制される。更に、突出壁302と地盤との摩擦力によっても、外周壁102の下端部102Aの外向き変形が抑制される。
よって、壁状基礎300の外周壁102に発生する曲げ応力や格子壁104と交点部105に発生する引張り応力が更に低減されるので、更に大きな支持力が確保される。また、突出壁302が形成されている分、支持力が向上される。したがって、第一実施形態の壁状基礎100よりも本実施形態の壁状基礎300の方が、支持力が向上される。よって、基礎構造30の支持力は第一実施形態よりも向上される。
なお、図12に示す基礎構造31のように、第二実施形態と同様に外周壁102を取り囲むように杭150が設けられた構成、すなわち突出壁302と突出壁302との間に杭150が設けられた構成としてもよい。
また、本実施形態においては、突出壁302は各格子壁104の延長線上に形成されていたが、これに限定されない。
例えば、図13(A)に示す第一変形例の壁状基礎301ように、突出壁302を交点部105一つおきに形成してもよい。或いは、図13(B)に示す第二変形例の壁状基礎303のように、突出壁302を各交点部105間から突出させてもよい。
つぎに、図14と図15とを用いて、本発明における壁状基礎を用いた基礎構造の第四実施形態を説明する。なお、第一実施形態〜第三実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、図14は、壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である。図15は平面図である。
図14に示すように、第四実施形態の基礎構造40は、液状化する可能性のある軟弱な地盤(図示略)に、第三実施形態と同様の平面格子状の壁状基礎300が形成され、この壁状基礎300の上端に底版12が形成されている。そして、この底版12の上に構造物14が築造されている。
図14と図15とに示すように、壁状基礎300の外周壁102から外側に突出壁302形成されている。そして、隣合う突出壁302の間に、外周壁102を囲む不連続壁402が形成されている。不連続壁402は長手方向が鉛直方向の縦長の板状とされ、外周壁102と平行とされている。なお、外周壁102の深さは壁状基礎300と同じとされている。なお、基礎構造40は、壁状基礎300、不連続壁402、底盤12で構成される。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
底版12を介して不連続壁402が構造物14の荷重を受けるので、その分、基礎構造40の支持力は第三実施形態の基礎構造30よりも向上される。
なお、上記実施形態においては、不連続壁402は、突出壁302の間に形成されていたが、これに限定されない。
例えば、図16(A)に示す第一変形例の基礎構造41のように、不連続壁402が、突出壁302の外側端部302Aよりも外側に形成されていてもよい。
また、図16(B)に示す第二変形例の基礎構造43のように、突出壁302の外側を囲むように不連続壁404を設ける構成であってもよい。
また、図示は省略するが、隣り合う突出壁302の間に第二実施形態の杭150を設ける構成としてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。
上記実施形態の基礎構造は、液状化する可能性のある地盤に壁状基礎を形成することで液状化防止の地盤改良を行なうことを兼ねているがこれに限定されない。本発明の基礎構造は液状化する可能性のない地盤に適用することも可能である。
本発明の第一実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す、(A)は平面図であり、(B)は、垂直断面図である。 FEM解析における(A)は本発明が適用されていない解析モデル1を示す図であり、(B)は本発明が適用された解析モデルを示す図である。 解析諸元を示す、(A)は物性を示す表であり、(B)は荷重条件を示す表である。 荷重−沈下曲線のグラフである 鉛直荷重F1が7000kN時の壁状基礎の水平方向(X方向)の変形を示すグラフである。 建物荷重が地盤中に広がり、水平方向成分が壁状基礎の外周壁に作用するイメージを示すイメージ図ある。 本発明の第二実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である 本発明の第二実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す、(A)は平面図であり、(B)は、垂直断面図である。 本発明の第三実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である。 本発明の第三実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す平面図である。 図11に示す第三実施形態の基礎構造に、第二実施形態の杭を追加した基礎構造を示す平面図である。 (A)は第三実施形態の壁状基礎の第一変形例を示す部分平面図であり、(B)は第三実施形態の壁状基礎の第二変形例を示す部分平面図である。 本発明の第四実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す斜視図である。 本発明の第四実施形態にかかる壁状基礎を用いた基礎構造を示す平面図である。 (A)は第四実施形態の基礎構造の第一変形例を示す部分平面図であり、(B)は第四実施形態の基礎構造の第二変形例を示す部分平面図である。い。 平面格子状の壁状地盤改良体を壁状基礎として用いた従来の基礎構造を示す、(A)は平面図であり、(B)は垂直断面図である。
符号の説明
10 基礎構造
12 底版(荷重伝達領域)
14 構造物
15 地盤
20 基礎構造
30 基礎構造
31 基礎構造
40 基礎構造
100 壁状基礎
102 外周壁
102A 下端部
150 杭
150A 下端部
300 壁状基礎
301 壁状基礎
302 突出壁
303 壁状基礎
402 不連続壁
404 不連続壁

Claims (4)

  1. 地盤中に形成され、外周壁で囲まれた平面格子状の壁状基礎で構造物を支持する基礎構造であって、
    前記壁状基礎の前記外周壁は、構造物の荷重が地盤上に伝達される荷重伝達領域よりも内側に形成されていることを特徴とする壁状基礎を用いた基礎構造。
  2. 前記壁状基礎の前記外周壁の外側には、前記構造物の荷重を受ける杭が設けられると共に、前記杭の下端部は前記外周壁の下端部よりも上方とされていることを特徴とする請求項1に記載の壁状基礎を用いた基礎構造。
  3. 前記壁状基礎は、前記外周壁から外側に突出する突出壁を有することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の壁状基礎を用いた基礎構造。
  4. 前記壁状基礎の前記突出壁の外側、又は前記突出壁の間に、前記外周壁を囲む不連続壁を設けたことを特徴とする請求項3に記載の壁状基礎を用いた基礎構造。
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