JP5072574B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数種類のインクを吐出する記録手段を記録媒体に対し走査しながら画像を形成する画像処理装置および画像処理方法に関する。
インクジェット記録装置は、高密度かつ高速な記録動作が可能であること、ランニングコストが安く静かな記録方式であることなど様々な優位点を有しており、各種装置の出力機器あるいはポータブルプリンタ等として様々な形態に商品化されている。特に近年では、複数色のインクを用い、カラー画像を形成する記録装置も数多く提供されている。
インクジェット記録装置は、一般に記録信号に応じてインクを吐出する記録手段(記録ヘッド)と、この記録ヘッドとインクタンクを搭載するキャリッジと、記録媒体を搬送する搬送手段と、これらを制御するための制御手段とを具えている。そして、シリアルスキャン型のインクジェット記録装置では、キャリッジがシリアルスキャンする記録主走査と、当該記録主走査と交差する副走査方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを間欠的に繰り返すことによって、段階的に画像を形成していく。キャリッジには、4色ないしそれ以上の数のインクタンクが搭載され、これらのインクの単色および混合色を記録媒体上で形成することにより、フルカラーの画像を出力することが出来る。
ところで、インクジェット記録方式においては、このような複数のインクの記録媒体への付与順序によって、記録物に様々な影響を与えることが知られている。例えば、特許文献1には、記録媒体にインクを付与する順番によって、色度つまり画像の色味が変化する現象が開示されている。同文献によれば、インクジェット専用用紙に対し、先行して付与されたインクの色味がより強く発色されると記されている。
また、特許文献2には、着色インクによって画像を形成した後に更にコート液を付与することにより、耐擦性を向上させる技術が開示されている。ここで、耐擦性とは、記録物を爪や布等でこすった際の画像の耐性を意味している。このようなコート液は画像形成後に記録媒体に付与することにより効果を発揮するもので、画像形成前に付与すると効果が低減する。
以上のように、インクジェット記録装置においては、インクの付与順序を意図的に調整することにより、記録物の性能をより一層向上させることが出来る。このように、記録媒体に対してインクの付与順序を制御するためには、各色・各種類のインクを吐出するノズル列の配列構成が重要な要素となる。
一般に、シリアル型のカラーインクジェット記録装置においては、大きく分けて2つのタイプの記録ヘッド構成がある。一つは、各色のノズル列が記録ヘッド上において副走査方向に配列する縦並び構成、もう一つは、各色のノズル列が主走査方向に配列する横並び構成である。以下、これらの構成を順番に説明する。
図1は、縦並び構成の記録ヘッドを説明するための模式図である。ここでは、記録ヘッド151上に、イエローインク用のノズル列15Y、マゼンタインク用のノズル列15M、シアンインク用のノズル列15Cおよびブラックインク用のノズル列15Kが、互いにオーバーラップしないように副走査方向に1列に配置している。このような縦並び構成では、記録ヘッドの1回の記録主走査において、記録媒体の異なる領域に各色のインクが付与される。結果、記録ヘッド151が、往路方向および復路方向のどちらで記録主走査を行っても、記録媒体にインクが付与される順番は、ブラック→シアン→マゼンタ→イエローの順になる。例えば、シアンとマゼンタの混合によって表現されるブルー画像は、常にシアン→マゼンタの順でインクが付与される。このような記録ヘッド構成であれば、上述したようなコート液を使用する場合であっても、コート液を吐出するためのノズル列を副走査方向に対し最も下流側に配備すれば、特に困難な制御を行わなくても目的のインク付与順序で画像を形成することが出来る。
但し、このような縦並び構成の記録ヘッドの場合、記録媒体に対するインクの付与順序は固定的に定めることは出来るが、状況によってそれを変えることは困難である。また、各色のノズル列が副走査方向に一列に配列する構成上、記録ヘッドが副走査方向に長尺化する傾向がある。記録ヘッドの長尺化は、装置全体の大型化を招いたり、記録媒体の押さえ機構を複雑にしたりして、記録ヘッドのみならず装置自体のコストアップを招致する。
図2は、横並び構成の記録ヘッドを説明するための模式図である。ここでは、記録ヘッド上に、イエローインク用のノズル列17Y、マゼンタインク用のノズル列17M、シアンインク用のノズル列17C、およびブラックインク用のノズル列17Kが、主走査方向に並列して配置している。このような横並び構成では、縦並び構成に比べて記録ヘッドが長尺化する傾向がなく、比較的小型で低価格な記録装置を実現することができる。
但し、横並び構成のヘッドの場合には、記録ヘッドの1回の記録主走査において、記録媒体の同じ領域に各色のインクが付与される。よって、往路方向の場合にはイエロー→マゼンタ→シアン→ブラックの順でインクが付与されるが、復路走査ではその逆の順番となる。既に説明したように、インクジェット記録では、記録媒体にインクを付与する順番によって再現される画像の色味が変化する。よって、このような記録走査毎のインク付与順の逆転は、画像品位を劣化させる要因となる。例えば、シアンとマゼンタの混合によって表現されるブルー画像は、シアン→マゼンタの順で形成されるバンドとマゼンタ→シアンの順にインクが付与されるバンドが交互に現れ、これらが色むらとして目立ってしまうのである。
このような問題に対応するため、インクジェット記録装置では一般にマルチパス記録という記録方法を採用している。マルチパス記録では、1回の記録主走査で記録可能な画像データを予め用意されているマスクパターンに従って間引き、複数回の記録主走査によって段階的に画像を完成させていく。
図3は、マルチパス記録方法を簡単に説明するための模式図である。ここでは、記録ヘッド51を用い、4パスのマルチパス記録によって記録媒体52に画像を記録する状態を示している。各記録主走査の間には記録ヘッドの記録幅の1/4に相当する量dだけ記録媒体52が副走査方向に搬送される。このような記録方法では、記録媒体52の同一画像領域(単位領域)は、記録ヘッドの4つの領域1〜4に対応する4回の記録主走査によって画像が完成される。結果、記録媒体上の主走査方向に配列する複数のドットは4つの異なるノズルによって記録されるので、ノズル単位のばらつきが緩和され、画像全体が滑らかになる。また、双方向記録を行った場合でも、記録媒体52の全ての画像領域は往路走査と復路走査の両方によってインクが付与されるので、記録媒体に対するインクの付与順序がバンドによって異なることもなく、画像全体の色むらがある程度抑制される。
図4は、図3のような4パスのマルチパス記録を実行する際に利用するマスクパターンの一例を示した図である。ここでは、簡単のため一色分のノズル列56とそれに対応するマスクパターン57a〜57dを示している。ノズル列内のノズルは4つの領域に分割され、それぞれの領域に含まれるノズルは、各領域に対応するマスクパターン57a〜57dに従ってドットを記録する。個々のマスクパターン57a〜57dは、ドットの記録許容あるいは非許容を定めた複数の画素領域によって構成されており、黒く示した領域がドットの記録を許容する画素、白く示した領域がドットの記録を許容しない画素をそれぞれ示している。4種類のマスクパターン57a〜57dは互いに補完の関係を保っており、各記録走査でこれらマスクパターンと画像データとの論理積をとることによって、実際に各記録主走査で記録するドットが決定される。ここでは簡単のため4画素×3画素の領域を有するマスクパターンを示しているが実際のマスクパターンは主走査方向にも副走査方向に更に大きな領域を有している。
このようなマルチパス記録方法を採用すれば、横並び構成の記録ヘッドを用いた場合であっても、マスクパターンの各領域の記録率を色ごとに異ならせることが出来る(特許文献3)。そして、縦並び構成の記録ヘッドのように記録媒体に対するインクの付与順序をある程度制御することが可能となる。
図5は、例えば4色のうちのイエローインク(特定インク)のみを、出来るだけ他のインク(非特定インク)より遅い段階で記録媒体に付与するように工夫されたマスクパターンの一例を示した図である。61は、シアン、マゼンタあるいはブラックのノズル列を示し、これらはマスクパターン63a〜63dに従って画像を記録する。一方、イエローのノズル列62はマスクパターン64a〜64dに従って画像を記録する。このようなマスクパターンを予め用意しておくことにより、シアン、マゼンタ、ブラックについては12.5%ずつの4回の記録主走査で画像が記録され、最後の4回目でイエローの100%の記録が同時に行われる。結果、イエローインク(特定インク)は他のインク(非特定インク)が付与された後に付与される確率が高くなる。
特開2002−248798号公報 特開2005−81754号公報 米国特許第6779873号明細書
しかしながら、図5に示したようなマスクパターンを採用した場合、特定インク(イエローインク)は、常に、最終走査の記録を担う領域4のノズルのみによって記録されることになる。すなわち、特定インク(イエローインク)が非特定インクと重ならないような場合であっても、領域1〜3のノズルは使用されないので、必要以上にノズル使用頻度に偏りが生じてしまうのである。このような使用頻度の偏りは、ノズル単位の濃度ばらつきを緩和するというマルチパス記録の本来の利点を損なうばかりか、記録ヘッドの寿命を短縮させることにも繋がる。
以上のように従来の構成では、特定インクと非特定インクの重なり状況に関係なく、常に非特定インクよりも後の走査で特定インクが付与するように制御されていたので、上述した偏りが必要以上に大きくなっていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。よってその目的とするところは、特定インクと非特定インクの重なり状況に応じて特定インクを付与する走査(パス)を可変にすることで、特定インクのノズル使用頻度の偏りや記録媒体に対する記録走査間(パス間)の記録率の偏りを抑制することである。
そのために本発明においては、第1インクと、形成後の画像の耐擦性が前記第1インクによる形成後の画像の耐擦性より高い第2インクと、を付与するための記録ヘッドの、記録媒体の単位画素に対する複数回の走査によって前記単位画素に記録を行うための画像処理装置であって、前記単位画素に前記複数回の走査で付与される前記第1インクの総量と前記第2インクの総量に関する付与量情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した前記付与量情報に基づいて、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定する決定手段を備え、前記決定手段は、前記第2インクの前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回の走査のうち後半の走査で付与される量の割合が、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が所定の比より小さい場合よりも前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より大きい場合の方が大きくなるように、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とする
また、第1インクと、形成後の画像の耐擦性が前記第1インクによる形成後の画像の耐擦性より高い第2インクと、を付与するための記録ヘッドの、記録媒体の単位画素に対する複数回の走査によって前記単位画素に記録を行うための画像処理方法であって、前記単位画素に前記複数回の走査で付与される前記第1インクの総量と前記第2インクの総量に関する付与量情報を取得する取得工程と、前記取得工程により取得した前記付与量情報に基づいて、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定する決定工程を備え、前記決定工程は、前記第2インクの前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回の走査のうち後半の走査で付与される量の割合が、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が所定の比より小さい場合よりも前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より大きい場合の方が大きくなるように(請求項4)、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とする。
また、第1インクと、形成後の画像の耐擦性が前記第1インクによる形成後の画像の耐擦性より高い第2インクと、を付与するための記録ヘッドの、記録媒体の単位画素に対する複数回の走査によって前記単位画素に記録を行うための処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記処理は、前記単位画素に前記複数回の走査で付与される前記第1インクの総量と前記第2インクの総量に関する付与量情報を取得する取得工程と、前記取得工程により取得した前記付与量情報に基づいて、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定する決定工程を備え、前記決定工程では、前記第2インクの前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回の走査のうち後半の走査で付与される量の割合が、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が所定の比より小さい場合よりも前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より大きい場合の方が大きくなるように、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とする。
本発明によれば、ドットを記録する記録ヘッド内のノズル位置を定める情報を、インク色によって異ならせることにより、記録媒体の同一画像領域(単位領域)に対するインクの付与順序を比較的簡易な構成で制御することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。ここで、実施形態の特徴について簡単に述べる。
まず、全ての実施形態において共通することは、複数回の走査のどの走査で特定インクを単位領域に付与するかを決定するにあたり、特定インクの付与量情報のみならず、非特定インクの付与量情報も考慮することである。すなわち、従来では、特定インクの付与量情報のみに基づいてその特定インクの付与走査を決定していたのに対し、本発明では、特定インクの付与量情報と非特定インクの付与量情報に基づいて特定インクの付与走査を決定している。こうすることで、特定インクと非特定インクの重なり状況に応じて、特定インクを付与する走査を可変し、特定インクのノズル使用頻度の偏りやパス間記録率の偏りを抑制することができる。なお、非特定インクについては、従来通り、非特定インクの付与量情報に基づいて、非特定インクを付与する走査を決定する。
第1〜第3の実施形態では、特定インクと非特定インクの付与量情報に基づいて、特定インクと共に非特定インクが付与される単位画素(所定の条件を満たす単位画素)を特定する。そして、上記所定の条件を満たす単位画素において、上記所定の条件を満たさない単位画素よりも、複数回の走査のうちの後半走査あるいは最終走査で付与される特定インクの割合が高くなるように、特定インクの付与走査を決定する。これにより、特定インクが非特定インクと共存する単位画素では、後半の走査あるいは最終走査で打ち込まれる特定インクの割合が増え、結果的に、特定インクが非特定インクよりも後の走査で付与される確率が高まる。
一方、第4〜第5の実施形態では、特定インクと非特定インクの付与量情報に基づいて、単位画素における特定インクに対する非特定インクの付与割合を特定し、その割合に応じて特定インクの付与走査を異ならせている。詳しくは、特定インクと非特定インクの付与量情報に基づいて、特定インクに対する非特定インクの付与割合が高い単位画素(所定の条件を満たす単位画素)を特定する。そして、上記所定の条件を満たす単位画素において、上記所定の条件を満たさない単位画素よりも、複数回の走査のうちの後半走査あるいは最終走査で付与される特定インクの割合が高くなるように、特定インクの走査を決定する。これにより、特定インクに対する非特定インクの付与割合が所定の割合より高い単位画素では、後半の走査あるいは最終走査で打ち込まれる特定インクの割合が増え、結果的に、特定インクが非特定インクよりも後の走査で付与される確率が高まる。
(第1の実施形態)
図6は本実施形態で使用するインクジェット記録装置の概観構成を説明するための図である。インクジェット記録ヘッドや複数色分のインクタンクを搭載するキャリッジ11は、キャリッジモータ12を駆動源として主走査方向に往復移動する。キャリッジ11の往復走査に追従するように取り付けられているフレキシブルケーブル13は、不図示の制御部とキャリッジ11に搭載された記録ヘッドとの間での電気信号の送受信を行う。キャリッジ11の移動位置は、主走査方向に延在して取り付けられているエンコーダ16を、キャリッジ備えられたエンコーダセンサが光学的に読みとることによって検出出来る。
外部に接続されたホスト装置より記録動作コマンドが入力されると、給紙トレイ15に積層されている記録媒体の1枚がキャリッジ11に搭載された記録ヘッドによって記録可能な位置まで給紙される。その後、2値の画像データに従ってインクを吐出しながらの記録ヘッドの記録主走査と、記録媒体の所定量の搬送動作を交互に繰り返すことにより、記録媒体に順次画像を形成していく。
キャリッジ11が移動する領域の端部には、記録ヘッドのメンテナンス処理を実行するための回復手段14が具備されている。回復手段14には、吸引および放置時に記録ヘッドの吐出口面を保護するためのキャップ141、吐出回復時に予備吐出されたインクを受容する吐出受け部142等が備えられている。ワイパーブレード144は、矢印の方向に移動しながら記録ヘッドの吐出口面をワイピングする。
図7は、図6に示したインクジェット記録装置の制御系の構成を説明するためのブロック図である。301は、ホストコンピュ−タ306等の外部機器より受信した画像データを処理したり装置全体を制御したりするシステムコントローラである。システムコントローラ301は、マイクロプロセッサ、制御プログラム・マスクパターン・後述するインデックスパターン(ドット配置パターン)などを記憶した記憶素子(ROM)、各種画像処理を実施する際のワークエリアとなるRAM等によって構成される。例えば、システムコントローラ301は、ROMに記憶されたインデックスパターンを利用して、多値の画像データを2値の画像データに変換(インデックス展開)し、この2値の画像データをフレームメモリ308に格納する。12は主走査方向に記録ヘッドを搭載したキャリッジを移動させるためのキャリッジモータ、305は記録媒体を副走査方向に搬送するための搬送モータである。302及び303はドライバであり、システムコントローラ301から記録ヘッドや記録媒体の移動速度や移動距離などの情報を受け取り、夫々のモータ12及び305を駆動する。
306は外部に接続されたホストコンピュータであり、本実施形態のインクジェット記録装置に対して記録すべき画像データ等の各種情報を供給する。ホストコンピュータ306の形態としては情報処理装置としてのコンピュータとするほか、イメージリーダなどの形態とすることもできる。307はホストコンピュータ306から送信された画像データを一時的に格納するための受信バッファであり、システムコントローラ301からデータの読み込みが行われるまで、受信データを蓄積しておく。
308(308k、308c、308m、308y)は、受信バッファ307から移された多値の画像データを2値の画像データに展開するためのフレームメモリである。このフレームメモリ308は、記録に必要な容量のメモリサイズをインク毎に有している。ここでは、記録媒体一枚分が記録可能なフレームメモリが用意されているが、このサイズに限定されないことは言うまでもない。309(309k、309c、309m、309y)は、インク毎に2値の画像データをそれぞれ一時的に記憶するためのバッファであり、記録ヘッドのノズル数に応じた記録容量を有する。
310は記録制御部であり、システムコントローラ301からの指令により記録ヘッド17を適切にコントロールし、記録速度や記録データ数などを制御する。311は記録ヘッドドライバであり、記録制御部310からの信号によりコントロールされ、インクを吐出させるために記録ヘッド17を駆動する。
以上の構成において、ホストコンピュータ306から供給される多値画像データは、受信バッファ307に転送されて一時的に格納され、システムコントローラ301によって各色のフレームメモリ308に展開される。次に、当該展開された2値の画像データは、システムコントローラ301によって読み出され所定の画像処理が施された後に、インク毎にバッファ309に展開される。記録制御部310は、各バッファ内の2値の画像データに基づいて記録ヘッド17の動作を制御する。
図8は、本実施形態で使用される記録ヘッド17を吐出口側から観察した状態を示す模式図である。本実施形態の記録ヘッド17は、各インク色において、1インチ当たり1200個の密度で1280個の吐出口が副走査方向に配列されてなる吐出口列を有している。詳しくは、ブラックインクを吐出する吐出口列4K、シアンインクを吐出する吐出口列4C、マゼンタインクを吐出する吐出口列4M、およびイエローインクを吐出する吐出口列4Yが記録ヘッドの主走査方向に並列して配置されている。吐出口から吐出されるインクの吐出量は約4.5plとする。但し、ブラックインクは高濃度を実現するために吐出量を他に比べて若干多く設定してもよい。本実施形態の記録装置は、このような記録ヘッドを主走査方向に走査しながらインクを吐出させることにより、主走査方向に2400dpi(ドット/inch)、副走査方向に1200dpiの記録密度でドットを記録することが可能となっている。
次に、本実施形態で適用するインクセットの成分および精製方法を説明する。
<イエローインク>
(1)分散液の作製
顔料[C.I.ピグメントイエロー74(製品名:Hansa Brilliant Yellow 5GX(クラリアント社製))]10部、アニオン系高分子P−1[スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(共重合比(重量比)=30/40/30)、酸価202、重量平均分子量6500、固形分10%の水溶液、中和剤:水酸化カリウム]30部、純水60部を混合する。次に、以下に示す材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを150部充填し、水冷しつつ、12時間分散処理を行う。更に、この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去した。そして、最終調製物として、固形分が約12.5%、重量平均粒径が120nmの顔料分散体1を得た。得られた顔料分散体を用いて、下記のようにしてインクを調製する。
(2)インクの作製
以下の成分を混合し、十分に攪拌して溶解・分散後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過して、インク1を調製する。
・上記で得た顔料分散体1:40部
・グリセリン:9部
・エチレングリコール:6部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH):1部
・1,2−ヘキサンジオール:3部
・ポリエチレングリコール(分子量1000):4部
・水:37部
<マゼンタインク>
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価300、数平均分子量2500のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリマー水溶液を作成する。また、上記ポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100gおよびイオン交換水を300gを混合し、機械的に0.5時間撹拌する。次に、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約70MPa下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理する。更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してマゼンタ分散液とする。得られたマゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が5質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製は、上記マゼンタ分散液を使用する。これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4質量%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製する。
上記マゼンタ分散液 40部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物 0.5部
(川研ファインケミカル製)イオン交換水 39.5部
<シアンインク>
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリマー水溶液を作成する。また、上記のポリマー溶液を180g、C.I.ピグメントブルー15:3を100gおよびイオン交換水を220gを混合し、機械的に0.5時間撹拌する。次に、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約70MPa下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理する。更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン分散液とする。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製は、上記シアン分散液を使用する。これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2質量%、分散剤濃度2質量%の顔料インクを調製する。
上記シアン分散液 20部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物 0.5部
(川研ファインケミカル製)イオン交換水 53.5部
<ブラックインク>
(1)分散液の作製
イエローインク1で使用したポリマー溶液を100g、カーボンブラックを100gおよびイオン交換水を300gを混合し、機械的に0.5時間撹拌する。次に、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約70MPa下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理する。更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してブラック分散液とする。得られたブラック分散液は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が6質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製は、上記ブラック分散液を使用する。これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度5質量%、分散剤濃度3質量%の顔料インクを調製する。
上記ブラック分散液 50部
グリセリン 10部
トリエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物 0.5部
(川研ファインケミカル製)イオン交換水 25.5部
以上示した各インクの耐擦性の差を調べるために、本発明者らが検討した結果を表1に示す。本検討では、耐擦性は各色パッチを爪で引っ掻いた際の主観的な傷つき易さで判断した。表において、○は全く傷つかない、△は若干傷がつく、×ははがれてしまう、ことを示している。なお、本検討において記録媒体はキヤノン製フォト光沢紙(商品名「フォト光沢紙[薄口]LFM-GP421R」)を使用した。また、1/1200インチ四方の領域に4.5plのドットを1ドット付与することを100%とし、150%のインク付与量で上記パッチの記録を行った。更に、記録ヘッドの各領域1〜8の記録率を均等とした8パス記録(つまり、各パスの記録許容率が12.5%となるマスクパターンを用いた8パス記録)により上記パッチの記録を行った。
Figure 0005072574
表1から、本実施形態のインクセットの中では、イエローインクの耐擦性が他に比べて優れていることが判る。イエローインクを付与した記録面と爪との摩擦係数が他のインクに比べて低いことが考えられる。
次に、本発明者らは、シアンおよびイエローの2次色で形成されるグリーン画像の耐擦性を調べるために、シアンとイエローのインク付与順序を異ならせた3種類の画像(パッチ)について、表1と同様な方法で検証した。本検討においては、表1の検討と同条件のもと、シアンとイエロー各色100%、計200%の付与量でパッチを記録した。インクの付与順序を制御するために、特別な形態のマスクパターンを2種類作成した。1つは、前半の4パスでシアンを25%ずつ計100%記録した後、後半の4パスでイエローを25%ずつ計100%記録する8パス用のマスクパターン(マスクパターン1)である。もう一つは、これら2色の関係を逆転したマスクパターン(マスクパターン2)である。更にイエローもシアンも12.5%ずつ記録する通常の8パス用のマスクパターン(マスクパターン3)も用意し、以上3種類のマスクパターンを使用して記録したグリーン画像の耐擦性をそれぞれ調べた。得られた結果を表2に示す。
Figure 0005072574
表2より、同じグリーン画像であっても、イエローインクを後から付与した方が耐擦性に優れていることが判る。これは、イエローを後から付与することにより画像表面の摩擦係数が低下するためだと考えられる。逆に、イエローを先に付与することにより耐擦性が悪化するのは、イエローインクの上に付与されたシアンインクがイエローインクにしっかり結着しないためだと考えられる。
本発明者らは、以上の検証結果を鑑み、イエローインクが他の色と混色して2次色を形成する場合には、イエローインクが他色インクよりも後で付与される割合を高めることが画像の耐擦性向上に有効であることを判断した。一方、イエローインクを他色インクよりもなるべく後で付与するために、イエローインクを常時後半の走査でだけ付与する形態では、ノズル使用頻度の偏りや走査間(パス間)の記録率の偏りが必要以上に生じてしまう。このような必要以上の偏りは緩和したい。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ノズル使用頻度の偏りやパス間記録率の偏りを抑制しつつも画像の耐擦性を向上させるためには、所定の条件を満たした場合に限って、イエローインクの付与走査をデフォルトとは変更することが有効である、との結論に至った。より詳しくは、記録媒体の同じ領域(単位画素)に対して他色インクと共にイエローインクが付与される場合に限って、イエローインクをなるべく後半走査あるいは最終走査で付与するように制御する。その結果、イエローインクが他色インクよりも後で付与される割合を高めるようにすることが有効である、との結論に至った。以下では、このような特徴的な制御を実現するための具体的構成について説明する。
本明細書では、このように所定の条件を満たした単位画素と所定の条件を満たさない単位画素とで付与走査を変えるインクを「特定インク」と定義する。特定インクは1種類に限られず、2種類以上であってよい。一方、特定インク以外のインクを「非特定インク」と定義する。本実施形態の場合、イエローインクが「特定インク」に該当し、シアンインク、マゼンタインク、ブラックインクが「非特定インク」に該当する。
本実施形態では、特定インクとして、耐擦過性に優れたイエローインクを例に挙げているが、耐擦過性に優れるインクの種類はイエローに限られるものではない。適用するインクの成分によってはシアンやマゼンタ等が耐擦過性に優れるインクとなる場合もある。この場合、耐擦過性に優れるシアンやマゼンタのインクが、特定インクに該当する。
図9は、本実施形態のホスト装置で実行する画像処理の工程を具体的に説明するためのフローチャートである。図において、矩形は個々の画像処理工程を示し、楕円は個々の画像処理工程間で受け渡しされるデータの形式を示している。
一般に、ホスト装置にインストールされたプリンタドライバは、まず、RGB(レッド、グリーン、ブルー)の輝度情報101を有する多値画素データを、アプリケーションソフト等から受け取る。そして、解像度変更処理102にて、記録装置への出力に適した解像度を有するRGBデータ103に変換する。この段階の解像度は、記録装置が最終的にドットを記録する記録解像度(2400dpi×1200dpi)とは異なるものである。続く色調整工程104では、各多値画素のRGBデータ103を記録装置に適したR´G´B´データ105に色調整処理する。この色調整処理104は、予め用意されているルックアップテーブルを参照することによって行われる。
インク色分解処理106では、R´G´B´データ105を、多値画素毎(単位画素毎に、記録装置で使用するインク色に対応したCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の濃度データ107に変換する。一般に、色変換処理もルックアップテーブルを参照することによって行われる。具体的な変換方法としては、RGB値をそれぞれの補色であるCMYに置き換えつつ、これらの無彩色成分の一部をK(ブラック)に置き換えるような処理となる。インク色分解処理106によって得られたCMYKの濃度データ107は、例えば256階調程度の階調レベルを有する8bitデータである。次いで、この8bitのCMYK濃度データ107は、4bitデータ変換処理108において4bitで表される9階調の階調データ109に多値量子化される。このような多値量子化処理は、一般的な多値誤差拡散処理を採用することが出来る。これにより、各色とも0000〜1000のいずれかの値を有する9段階の階調データ109が得られる。なお、上記単位画素に付与されるインクの量は、結果的に、濃度データ107や階調データ109に基づいて決まる。従って、これら濃度データ107や階調データ109は、単位画素に付与されるインクの量に関連する付与量情報に該当する。また、濃度データ107や階調データ109を取得するインク色分解処理106や4bitデータ変換処理108は、単位画素の付与量情報を取得する処理に該当する。
続く工程110では、イエローインクとイエローインク以外の何れかのインクが共に記録されるような多値画素(単位画素)を特定する。こうして特定した多値画素について、当該多値画素のイエローデータを別のイエローデータに変換する。ここでは、特定インク(イエロー)が複数回の走査の後半走査あるいは最終走査で付与される確率が高まるように、上記特定インク(イエロー)のデータを変換する。
図10は、工程110におけるイエローのデータの変換方法を説明するための図である。131は4bitデータ変換処理108から出力されたイエローの元データであり、0000〜1000の9値を有している。このイエローデータを有する多値画素において、シアン、マゼンタ、ブラックの階調データが全て0000であった場合、イエローデータの変換は行われず、元データ131と同値のまま出力される(出力データ132)。一方、シアン、マゼンタ、ブラックの階調データの全てが0000でなかった場合、すなわち少しでも他色データが存在した場合、イエローデータは変換される。変換の具体的方法は、イエローデータが0000あるいは1000の場合はそのままで、他のデータすなわち0001〜0111の場合のみ、最上位の1bitを0から1に変換する(出力データ133)。結果、再度図9を参照するに、工程110を経た状態で、シアン、マゼンタおよびブラックは0000〜1000の9値を有する階調情報(111)であるが、イエローは0000〜1111の16値を有する階調情報(111)となって出力される。このイエローの階調情報において、下位の3bitは個々の単位画素に記録するドットの数を示す情報となる。一方、最上位の1bitは、工程110以降の処理を施すことによって、結果的に、そのドットを記録するノズルの位置並びにそのドットを記録する走査を指定する情報となる。
以上、図9で説明した一連の画像処理が行われた階調情報111はホスト装置から出力され、この出力された階調情報111は記録装置に入力される。記録装置に入力された階調情報111は、まず受信バッファ307に格納され、その後システムコントローラ301によってフレームメモリに移される。
システムコントローラ301は、予めROMに格納されているインデックスパターン(ドット配置パターン)を用いて、フレームメモリ308に移された各色の4bitデータ(階調情報111)を1bitデータに変換する。このような変換処理を以下、インデックス展開処理と称する。以下、簡単にインデックス展開処理について説明する。
図19は、一般的なインデックス展開処理を説明するための模式図である。インデックス展開処理とは、ホスト装置などから入力された数段階の階調データ(多値データ)を記録装置が記録可能なドットの記録あるいは非記録を定めた2値データに変換するための処理である。図において、左側に示した階調情報0000〜1000は、ホスト装置から入力された4bitデータの値を示している。本実施形態の場合、この段階のデータは600dpiの解像度を有している。本明細書において、この単位の画素(すなわち、ホスト装置から入力され数レベルの階調値を有する多値画素)を、「単位画素」と称する。一方、それぞれの数値に対応する形で右側に示したパターンは実際にドットの記録あるいは非記録を定めたパターンであり、個々の四角は、主走査方向2400dpi×副走査方向1200dpiの解像度で配列している。本明細書において、この四角の単位(記録装置が実際にドットの記録あるいは非記録を定める最小単位)を「画素」と称する。黒はドットを記録する画素(記録画素)を示し、白はドットを記録しない画素(非記録画素)を示している。すなわち、本実施形態において、1つの単位画素の領域は4×2の画素群の領域に相当する。図では、1単位画素が有する階調データの値が増加するほど、4×2画素群内の記録画素(黒四角)が1つずつ増えているのが判る。
このようなインデックス展開処理を採用することにより、ホスト装置内における画像処理の負荷やホスト装置から記録装置に転送するデータ量を軽減することが出来る。例えば、上記のような4×2の画素群に含まれる全ての画素の記録あるいは非記録を正確に定めるためには、図20に示したように8bitの情報を必要とする。すなわち、ホスト装置は、この4×2画素群の領域のデータを記録装置に通知するために8bitの情報を転送する必要が生じる。しかしながら、図19に示したようなインデックスパターンが記録装置に予め格納されていれば、ホスト装置は単位画素内の階調データである4bitの情報を転送すればよいことになる。結果、図20に示す場合に比べ転送するデータ量を半分に減らすことが出来、転送速度も速くなる。
図11(a)および(b)は、本実施形態で実際に用いるインデックスパターンを説明するための模式図である。図において、左側に示した階調情報0000〜1111は、各色が有する4bitデータの値を示している。本実施形態では、各階調データに対応するインデックスパターンを、複数種類用意(ここでは8パターンずつ用意)している。例えば図11(a)の階調情報0001に対しては、1a〜1hのインデックスパターンが用意されている。実際の1単位画素に対してはこれらのうちの何れか1つしか対応することは出来ないが、このように複数のインデックスパターンを用意しておくことにより、インデックスパターンのローテーションをかけることが出来る。すなわち、同様な階調データが連続して入力されるような場合であっても、様々なインデックスパターンを織り交ぜてドットを配置することが出来、個々のノズルの吐出ばらつきや記録装置に含まれる様々な誤差を画像上目立たなくすることが出来る。本実施形態においては、図に示した8種類のインデックスパターンを、主走査方向にローテーションをかけながら使用する。例えば、主走査方向に0001、0001、0001、と連続した単位画素が入力された場合、出力パターンは1a、1b、1cとなる。また、主走査方向に0001、0010、0001と入力された場合、出力パターンは1a、2b、1cとなる。
図11(a)は、シアン、マゼンタ、ブラックおよび図9の工程110で変換が行われなかったイエローの階調情報(132)に対応するインデックスパターンである。一方、図11(b)は、工程110で変換が行われたイエローの階調情報(133)に対応するインデックスパターンである。両図を比較するに、図11(b)のインデックスパターンは、図11(a)のインデックスパターンに比して、ドットを記録する画素がより多く上段(副走査方向に並ぶ2つの画素列の内、上側の列)に集められていることが判る。例えば、0001(図11(a))から変換される1001(図11(b))では、総てのドットが上段に配置されている。また、0101(図11(a))から変換される1101(図11(b))では、0101に比して、上段に配置されるドット数が多くなっている。それ以外の信号値の関係も同様である。このように、変換後のインデックスパターンは、変換前のインデックスパターンに比して、上段を優先してドットを記録するようにしている。この変換では単位画素内に記録されるドットの数の増減は起きず、4bitデータ変換工程前後の階調値(ドットの数情報)は保存されている。本実施形態では、このようにイエローが非イエローと同じ単位画素に記録される場合に限って、イエローのインデックスパターンの内容を変更する構成としている。そして、この構成によって、後述するマスクパターンとの関係で、本発明の効果を得ることが出来る様になっている。
インデックスパターンによって記録すべき2値の画像データが決定されると、システムコントローラ301は、ROMに格納されているマスクパターンを用いて実際に各色の記録ヘッドが記録するドットデータを記録走査毎に生成する。
図12は、本実施形態で用いる8パスのマルチパス記録用のマスクパターンを説明するための模式図である。71はある1色のノズル列を示しており、1200dpiのピッチで副走査方向に1280個のノズル(吐出口)が配列している。これら複数のノズルは8つの領域に分割されており、それぞれの領域に用いられるマスクパターン73a〜73hが図の右側に示されている。領域1に対応したマスクパ73hは1パス目のマスク、領域2に対応したマスクパ73gは2パス目のマスクというように、領域の番号とパスの番号は対応している。各マスクパターンにおける個々の四角は1つ分の画素を示しており、黒四角はドットの記録を許容する画素(記録許容画素)、白四角はドットの記録を許容しない画素(記録非許容画素)をそれぞれ示している。本実施形態のマスクパターン73a〜73hは、全てにおいて均等な12.5%ずつの記録許容率となっており、且つ互いに補完の関係にある。図では、簡単のため主走査方向に16画素、副走査方向に4画素のマスクパターンで示しているが、実際のマスクパターンは副走査方向には各領域に相当する160画素、主走査方向にも更に広い範囲を有している。但し、より広い範囲を有するマスクパターンではあるが、本実施形態では75で示した斜線領域のパターンが縦方向、横方向共に繰り返して使用されているものとする。この繰り返し領域75は上述した単位画素領域と同じ広さを有している。
実際に各記録走査で記録するドットを決定する際、システムコントローラ301は、図11で示したインデックスパターンと図12で示したマスクパターンとの間で論理積をとる。これにより、最終的に、各色インクのドットを記録する走査が決定される。すなわち、非特定インク(シアン、マゼンタ、ブラック)については、非特定インクの付与量情報(濃度データ107または階調データ109)のみに基づいて図11(a)のインデックスパターンが選択される。そして、選択されたインデックスパターンとマスクパターンとの論理積演算によって非特定インクのドットを記録する走査が決定される。一方、特定インク(イエロー)については、特定インクの付与量情報(濃度データ107又は階調データ109)と非特定インクの付与量情報(濃度データ107又は階調データ109)に基づいて図11(a)あるいは(b)のインデックスパターンが選択される。そして、選択されたインデックスパターンとマスクパターンとの論理積演算によって特定インクのドットを記録する走査が決定される。このようにして決定される各パスのドット記録率は図13のようになる。
ここで、インデックスパターンとマスクパターンとの間で行われる論理積の結果を具体的に説明する。たとえば、図11(a)で示した階調値0001では、インデックスローテーションにより1a〜1hのパターンが横方向に順番に繰り返される。このパターンと図12に示したマスクパターンの論理積の結果は、たとえば、1aのパターンの記録画素はマスクパターン73aの記録許容画素の位置と一致するので領域8によって記録される。また、1bのパターンの記録画素はマスクパターン73bの記録許容画素の位置と一致するので領域7によって記録される。更に、1c、1d、と順に考えると、0001の階調値から得られるインデックスパターンは、1〜8のすべての領域に均等に分散されてドットが記録されることが分かる。記録媒体は、各記録走査が行われる度に、図12に示す副走査方向に各領域の幅に対応した量だけ搬送される。よって、記録媒体の同一画像領域(単位領域)に記録される複数のドットは、8種類の領域による8回の記録主走査に均等に(12.5%づつに)分散されて記録される(図13参照)。このような結果は、図11(a)に示した0001〜1000の全ての階調値で同様に得られる。このように、図11(a)で示した階調値0001〜1000に対応するインデックスパターンが適用されるインク(非特定インク、あるいは、単位画素に単独で付与される特定インク)は、特定の走査に偏らずに記録される。特定インクが単独で記録される場合、非特定インクとの付与順序は問題とならならいため、ノズル使用頻度の偏りやパス間記録率の偏りを抑制できる図11(a)。
次に、図11(b)で示した階調値1001〜1111について説明する。たとえば、図11(b)で示した階調値1001では、インデックスローテーションにより9a〜9hのパターンが横方向に順番に繰り返される。このパターンと図12に示したマスクパターンの論理積の結果は、例えば9a、9c、9eおよび9gのパターンの記録画素はマスクパターン73aの記録許容画素の位置と一致するので、領域8によって記録される。また、9b、9d、9fおよび9hのパターンの記録画素はマスクパターン73bの記録許容画素の位置と一致するので、領域7によって記録される。すなわち、1001の階調値を有する単位画素は、領域7による7パス目または領域8による8パス目のいずれかによって50%ずつドットが記録されることになり、1パス目〜6パス目では記録が行われない(図13参照)。このように、図11(b)で示した階調値1001に対応するインデックスパターンが適用されるインク(単位画素に非特定インクと共に付与される特定インク)は、最後の走査を含む後半の2走査に偏って記録される。従って、特定インクと非特定インクが共に付与される単位画素に関しては、複数回の走査のうち最後の走査で付与される割合が、非特定インクよりも特定インクの方で高くなる。
更に、たとえば、図11(b)で示した階調値1010では、インデックスローテーションにより10a〜10hのパターンが横方向に順番に繰り返される。このパターンと図12に示したマスクパターンの論理積の結果を考えると、10a、10dおよび10gのパターンにおける記録画素はマスクパターン73aおよび73bの記録許容画素の位置と一致するので、領域8と領域7によって記録される。また、10b、10eおよび10hのパターンはマスクパターン73bおよび73cの記録許容画素の位置と一致するので、領域7と領域6によって記録される。更に、10cおよび10hのパターンはマスクパターン73aおよび73cの記録許容画素の位置と一致するので、領域8と領域6によって記録される。すなわち、1010の階調値を有する単位画素は、領域6による6パス目、領域7による7パス目または領域8による8パス目のいずれかによって約33%ずつドットが記録されることになり、1パス目〜5パス目では記録が行われない(図13参照)。このように、図11(b)で示した階調値1010に対応するインデックスパターンが適用されるインク(単位画素に非特定インクと共に付与される特定インク)は、後半の3走査に偏って記録される。従って、特定インクと非特定インクが共に付与される単位画素に関しては、複数回の走査のうち後半の走査で付与される割合が、非特定インクよりも特定インクの方で高くなる。
このように、1001〜1111の階調値に対しては、領域5〜領域8によって優先してドットが記録されるように、それぞれの入力値に対するインデックスパターンが定められている。つまり、単位画素に対する複数回の走査(8回のパス)のうち、最後の走査(8パス目)を含む後半の走査(5〜8パス目)でより多くのドットが記録されるようなインデックスパターンとなっている。そのため、階調情報が1001〜1111に変換される特定インク(イエロー)に関しては、他の非特定インク(シアン、マゼンタ、ブラック)よりも遅れて記録媒体に記録されるドットの割合が多くなる。より詳しくは、単位画素に対する複数回の走査(8回のパス)のうち後半の走査(5〜8パス目)または最後の走査(8パス目)において、特定インクの付与される割合が非特定インクの付与される割合よりも高くなる。
図13は、階調データ0000〜1111において、記録ヘッドの各領域が実際に記録するドットの記録率を示した図である。0000〜1000では、全てのノズル領域において記録率が等分に分散されており、各走査の記録率は等しくなっている。これに対し、1001〜1111では、領域5〜8に記録率が偏っており、後半の走査に記録率が偏っている。本実施形態では、他色インクと同じ領域(単位画素)に記録されるイエローインクについては、図11(b)の1001〜1111のインデックスパターンを適用する。これにより、イエローの多くのドットが他色のドットよりも遅れて記録媒体に付与される様に制御している。一方、他色インクと同じ領域(単位画素)に重ねて記録されないイエローインクについては、図11(a)の0001〜1000のインデックスパターンを適用することにより、イエローのノズル使用頻度に偏りが生じないように制御している。
表3は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの単色および2次色の100%画像を形成する際に、本実施形態を採用した場合の、記録ヘッドの各領域におけるドットの記録率をインク色別に示した結果である。ここで、1次色の100%記録とは、1つの単位画素に含まれる4×2画素の全てに同色のドットを1つずつ記録する状態を言う。また、2次色の100%記録とは、1つの単位画素に含まれる4×2画素のうち、4つずつの記録画素に異なる色のドットをそれぞれ記録する状態を言う。表によれば、イエローの単色では領域1〜領域8まで全ての領域で12.5%の記録率であるのに対し、グリーンやレッドのように他色と組み合わせて記録する場合には、領域5〜領域8に25%ずつ分散されて記録されていることがわかる。
Figure 0005072574
以上説明したように本実施形態によれば、特定インクが付与される単位画素に関し、非特定インクの付与条件(付与量情報)に応じて特定インクを付与する走査を決定している。より詳しくは、特定インクと非特定インクの付与量情報に基づいて、特定インクと共に非特定インクが付与される単位画素(所定の条件を満たす単位画素)を特定する。そして、上記所定の条件を満たす単位画素については、所定の条件を満たさない単位画素よりも、後半走査あるいは最終走査で付与される特定インクの割合が高くなるように、特定インクの付与走査を決定する。これにより、特定インクと非特定インクが共に付与される単位画素では、後半の走査あるいは最終走査で打ち込まれる特定インクの割合が増え、結果的に、特定インクが非特定インクよりも後の走査で付与される確率が高まる。その結果、耐擦過性に優れた特定インクを他の非特定インクよりも遅らせて付与することができ、画像の耐擦性を向上させることが出来る。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態においても第1の実施形態と同様に図6〜図11(b)に示したインクジェット記録システムおよび画像処理方法を適用する。但し、本実施形態では第1の実施形態と異なり、16パスのマルチパス記録を実行するようなマスクパターンを用意する。
図14は、本実施形態で適用するマスクパターンを作成するために利用する新たなマスクパターンを示す図である。18aおよび18bは互いに補完の関係にある2種類のマスクパターンである。黒く示したエリアが記録許容エリア、白く示したエリアが記録非許容エリアである。ここでは4エリア×2エリアの狭い領域で示しているが、記録許容エリアの分布に規則性はないものとする。すなわち、記録の許容あるいは非許容はランダムに定められている。
マスクAおよびマスクBは、上記18aおよび18bのマスクを、縦2エリア×横4エリアに拡大して作成した、互いに補完関係にあるマスクパターンである。本実施形態ではこのように作成したマスクAとマスクBのそれぞれに対し、第1の実施形態で用いた8種類のマスクパターン73a〜73hとの間で論理積をとり、得られた結果を新たな16種類のマスクパターンとする。
図15は、このようにして作成した本実施形態のマスクパターンを説明するための図である。16パスのマルチパス記録であるので、1280個のノズル列は80ノズルずつ含んだ16個の領域に分割される。各領域に対応するマスクパターンを具体的に説明すると、マスク73aとマスクAの論理積によって得られた結果を領域16用のマスクパターン193aとする。また、マスク73aとマスクBの論理積によって得られた結果を領域15用のマスクパターン193bとする。更に、マスク73bとマスクAの結果を領域14用のマスクパターン193c、マスク73bとマスクBの結果を領域13用のマスクパターン193d・・と言う順番で各領域のマスクパターンを決定する。各マスクパターンは6.25%ずつ均等な記録許容率となる。
このようにマスクパターンを作成することにより、本実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることが出来る。図12で示した領域5〜8の記録許容画素は、図15においても記録ヘッドの上半分領域(領域9〜16)に分配されるので、後半の記録走査(9パス目〜16パス目)でドットが記録されるからである。更に、本実施形態においては、ランダム性を有するマスクパターンの特性が含まれているので、図15からも判るように、各領域における記録許容画素は図12に比べてより不規則に分散している。よって、例えば規則性を有する画像データを記録する場合であっても、実際にドットを記録するノズルを好適に分散することが出来るので、マルチパス記録の効果をより一層向上させることが期待出来る。結果、第1の実施形態に比べて、すじやむらのない更に滑らかな画像を記録することが可能となる。
なお、以上では簡単のため、4エリア×2エリアの狭い領域を有するランダムマスク18aおよび18bで説明したが、実際には更に広い領域を有するマスクパターンを用いても構わない。この場合、マスクパターン全領域において記録許容画素の分布がランダムに定められていてもよいし、また、上記4エリア×2エリアの領域を繰り返して使用するマスクパターンであっても構わない。
以上説明したように本実施形態によれば、各色各領域で記録率に偏りのないランダムマスクパターンを使用しつつ、画像の耐擦性を向上させることが出来る。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態においても上記実施形態と同様に図6〜図9に示したインクジェット記録システムおよび画像処理方法を適用する。但し、本実施形態のマスクパターンおよびインデックスパターンは上記実施形態と異なり、互いに同調する関係を保ちながらもローテーションをかけて配置されていることを特徴とする。
図16は、本実施形態で適用するマスクパターンを説明するための模式図である。本実施形態のマスクパターンは、図12で示した繰り返しパターンを主走査方向に繰り返さず、領域1〜8に用いられているそれぞれの繰り返しパターンを主走査方向に順番に配置させたものとなっている。このように繰り返しパターンのローテーションをかけても、領域1〜8の間では互いに補完の関係を保つことが出来る。
但し、マスクパターンをこのようにローテーションした状態で、第1の実施形態と同様のインデックスパターンを使用すると、インデックスパターンで定められた記録画素を記録ヘッドの所望の領域で記録することが出来なくなってしまう。よって、本実施形態では、インクデックスパターンもマスクパターンに同調するようローテーションさせる。
図17は本実施形態で用いるインデックスパターンを、一部の階調データ0001、0010、1001、1010について示した模式図である。例えば、階調データ0001用に用意されている1a〜1hのインデックスパターンは、第1の実施形態で用意された0001用のインデックスパターン、すなわち図11(a)の1a〜1hとは異なっている。また、階調データ1001用に用意されているインデックスパターンも、図11(b)の9a〜9hとは異なっている。しかしながら、図16に示したローテーションのかかったマスクパターンと併用することにより、本実施形態でも第1の実施形態と同様の効果を得ることが出来る。すなわち、単色イエローの記録データは1パス目〜8パス目で均等に分散される一方、混色画像に含まれるイエローの記録データは5パス目〜8パス目で集中して記録される。但し、本発明は、インデックスパターンおよびマスクパターンのそれぞれの特徴を定めるものではない。これらの間に、意図的な関係を持たせることにより、実際にドットが記録される領域(パス数)を制御することが特徴となっている。
なお、本実施形態で使用するインデックスパターン(図17)と、第1の実施形態で使用するインデックスパターン(図11(a)および(b))を比較した場合、同じ階調データであっても本実施形態の方が、使用ノズルの分散性に優れていることがわかる。すなわち、本実施形態の方が第1の実施形態に比してより滑らかな出力画像を期待することが出来る。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態においても上記実施形態と同様に図6〜図8に示したインクジェット記録システムを適用する。また、インデックスパターンとマスクパターンについても、第1の実施形態と同様の図11(a)および(b)および図12に示したものを使用する。更に、特定インクが付与される単位画素に関して、非特定インクの付与条件(付与量情報)に応じて特定インクを付与する走査を決定する点も、第1の実施形態と同様である。
但し、本実施形態では、画像処理の工程を上記第1の実施形態とは異ならせており、詳しくは、インデックスパターンの選択方法や、特定インクの付与走査を決める条件を異ならせている。
図21は、本実施形態における画像処理の工程を、図9と比較しながら説明するためのフローチャートである。101から107については、図9で説明した工程およびデータと等しい内容を示している。本実施形態において、インク色分解処理107で得られたCMYKの8bit濃度データ107は、第1の実施形態と同様、4bitデータ変換処理工程108へも送られるが、同時に本実施形態特有のインデックス選択パラメータ演算処理2110へも送られる。本実施形態では、濃度データ107が、単位画素に付与されるインクの量に関する付与量情報に相当する。
本実施形態において、インデックス選択パラメータ演算処理2110では、CMYK4色の濃度データ107を参照して、0または1の情報を有する1bitのインデックス選択パラメータIP(2111)を得る。より詳しくは、単位画素の濃度データ107(インク付与量情報)に基づいて、Yインクに対するCMKインクの付与割合が所定の割合よりも高い単位画素(所定の条件を満たす単位画素)を特定する。こうして特定される単位画素についてのインデックス選択パラメータIPが“1”となる。一方、特定インクに対する非特定インクの付与割合が所定の割合よりも低い単位画素(所定の条件を満たさない単位画素)については、インデックス選択パラメータIPは“0”となる。インデックス選択パラメータIPが“1”の場合、“0”の場合に比して、後半走査あるいは最終走査でイエローインクが打ち込まれる割合が高くなる。
図22は、インデックス選択パラメータ演算処理2110における演算工程を説明するためのフローチャートである。本処理において、CMYKの濃度データ107は、まず重み付け処理2201において、0〜1の値を有する所定の重み付け係数が乗算され、発生した端数が切り捨てられる。これにより、新たな濃度データC´M´Y´K´2202が得られる。
続く工程2203では、予め用意された定数Bを用い、中間インデックス選択パラメータIP´2204が、IP´=C´+M´+K´−Y´+Bの下位の3bitを切り捨てた5bit(32値)データとして算出される。
表4は、インデックス選択パラメータ演算処理2110に入力されるCMYK各256階調(8bit)の濃度データ107の例と、重み付け処理2201および演算処理2203におけるこれらデータの変換値を示している。本例において、C、MおよびKに対する重み付け係数は0.16、Yに対する重み付け係数は0.5、また定数Bは128としている。表によれば、Yの濃度値が他色に比べて低い場合は中間インデックス選択パラメータIP´が比較的大きな値となり、Yの濃度値が他色に比べて高い場合は中間インデックス選択パラメータIP´が比較的小さな値となることがわかる。中間インデックス選択パラメータIP´が大きい値であれば、インデックス選択パラメータIP 2111が1となる確率が高くなる。つまり、イエローインク(特定インク)が後半走査あるいは最終走査で付与される確率が高くなる。一方、中間インデックス選択パラメータIP´が小さい値であれば、インデックス選択パラメータIP 2111が0となる確率が高くなる。
Figure 0005072574
以上のように中間インデックス選択パラメータIP´ 2204が算出されると、更にこの値に対し2値化処理2205が施され、中間インデックス選択パラメータIP´は1bit(2値)のインデックス選択パラメータIP 2111に変換される。この際、2値化処理方法としては一般的な誤差拡散やディザ法などを採用することが出来る。
再び図21のフローチャートを参照する。本実施形態において、4bitデータ変換処理108から得られたCMYK4bitデータ109と、インデックス選択パラメータ演算処理2110から得られた1bitのインデックス選択パラメータIP 2111は、Yデータ変換処理2112に入力される。Yデータ変換処理2112は、インデックス選択パラメータIPの値に応じて、4bitのイエローデータを新たな4bitデータに変換する。具体的には、イエローデータ109が0000あるいは1000の場合、およびインデックス選択パラメータIP 2111が0の場合は、信号値変換は行わない。つまり、イエローインクが単独で付与される単位画素や、イエローインクに対する他色インクの付与割合が所定の割合よりも低い単位画素については、図11(a)のインデックスパターンを適用する。イエローインクが単独で付与される単位画素については、他のインクとの付与順序が問題とならないので、ノズル使用頻度の偏り抑制に有利なインデックスパターンを適用する。また、イエローインクに対する他色インクの付与割合が所定の割合よりも低い単位画素では、特別な制御をせずとも、元々イエローインクが他色インクよりも後から付与される可能性が高いので、ノズル使用頻度の偏り抑制に有利なインデックスパターンを適用する。一方、イエローの濃度データ109が0001〜0111で且つインデックス選択パラメータIP 2111が1の場合、最上位の1bitを0から1に変換する。つまり、イエローインクに対する他色インクの付与割合が所定の割合よりも高い単位画素については、その割合に応じた確率でFig11.Bのインデックスパターンを適用する。つまり2値化処理において、その割合に応じて、Fig11.Bのインデックスパターンが適用される割合が多くなるのである。イエローインクに対する他色インクの付与割合が所定の割合よりも低い単位画素では、イエローインクが他色インクよりも後から付与される可能性が低いので、イエローインクが他色インクよりも遅れて付与されやすいインデックスパターンを適用する。以上のようなYデータ変換処理2112を経た結果、シアン、マゼンタおよびブラックは0000〜1000の9値を有する階調情報(2113)となるが、イエローは0000〜1111の16値を有する階調情報(2113)となる。階調情報2113において、下位の3bitは個々の単位画素に記録するドットの数を示す情報となる。一方、最上位の1bitは、以降の処理を施すことによって、結果的に、そのドットを記録するノズルの位置並びにそのドットを記録する走査を指定する情報となる。
以上のような方法を採用することにより、本実施形態においては、イエローインクにおけるインデックスパターンを、他色の記録率に応じて段階的に変化させることが可能となる。例えば、イエロー以外の他色のデータがほんの僅かであった場合、耐擦性においては殆ど問題が生じないにもかかわらず、第1の実施形態では一律に図13に示すような記録率に設定されてしまう。これに対し、本実施形態では、イエローの記録率を記録ヘッドの各領域でほぼ等しくすることが出来る。すなわち、本実施形態においては、記録ヘッドの各領域の記録率に必要以上に偏りを持たせることなく、マルチパス記録の効果を十分に発揮することが可能となる。
以上の説明では、図22のフローチャートで説明した演算処理を、全ての画素に対し行う内容で説明した。しかし、入力値CMYKに対する出力値IP´の関係が例えば表4に示すように一義的に決まっているのであれば、このようなルックアップテーブルを予め用意し、これを参照することによって中間インデックス選択パラメータIP´を決定する構成であってもよい。また本実施例においては、非特定インクと特定インクの割合に応じて、徐々に図11(b)のインデックスパターンが適用される単位画素を増やす例を説明した。しかし、その割合が所定値を超えた場合に、一義的に後半の走査、あるいは最終走査で打ち込まれる特定インクの割合を増やしても良い。
以上説明したように本実施形態によれば、特定インクと非特定インクの付与量情報に基づいて、特定インクに対する非特定インクの付与割合が所定の割合よりも高い単位画素(所定の条件を満たす単位画素)を特定している。そして、上記所定の条件を満たす単位画素については、所定の条件を満たさない単位画素よりも、後半走査あるいは最終走査で付与される特定インクの割合が高くなるように特定インクの付与走査を決定する。これにより、特定インクに対する非特定インクの付与割合が所定の割合より高い単位画素では、後半の走査あるいは最終走査で打ち込まれる特定インクの割合が増え、結果的に、特定インクが非特定インクよりも後の走査で付与される確率が高まる。その結果、耐擦過性に優れた特定インクを他の非特定インクよりも遅らせて付与することができ、画像の耐擦性を向上させることが出来る。
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態を説明する。本実施形態においても上記実施形態と同様に図6〜図8に示したインクジェット記録システムを適用する。
図23は、本実施形態における画像処理の工程を、図9あるいは図21と比較しながら説明するためのフローチャートである。101から107については、図9あるいは図21で説明した工程およびデータと等しい内容を示している。本実施形態において、インク色分解処理107で得られたCMYKの8bit濃度データ107は、上記実施形態と同様、4bitデータ変換処理工程108へも送られるが、同時に本実施形態特有の多値インデックス選択パラメータ演算処理2310へも送られる。
本実施形態において、多値インデックス選択パラメータ演算処理2310では、CMYK4色の濃度データ107を参照して、2bitで構成される4値のインデックス選択パラメータIP´´ 2311を演算する。
図24は、多値インデックス選択パラメータ演算処理2310における演算工程を説明するためのフローチャートである。本処理において、CMYKの濃度データ107は、まず重み付け処理に2401において、0〜1の値を有する所定の重み付け係数が乗算され、発生した端数が切り捨てられる。これにより、新たな濃度データC´M´Y´K´2402が得られる。
続く工程2403では、予め用意された定数Bを用い、多値インデックス選択パラメータIP´´2204が、IP´´=C´+M´+K´−Y´+Bの下位の6bitを切り捨てた2bit(4値)データとして算出される。
表5は、インデックス選択パラメータ演算処理2310に入力されるCMYK各256階調(8bit)の濃度データ107の例と、重み付け処理2401および演算処理2403におけるこれらデータの変換値を示している。本例において、C、MおよびKに対する重み付け係数は0.16、Yに対する重み付け係数は0.5、また定数Bは128としている。本実施形態においても、第4の実施形態と同様に、Yの濃度値が他色に比べて低い場合は多値インデックス選択パラメータIP´´が比較的大きな値となり、他色に比べて高い場合は多値インデックス選択パラメータIP´´が比較的小さな値となることがわかる。多値インデックス選択パラメータIP´´が大きな値を示す場合、2bitの多値インデックス選択パラメータIP 2311が大きな値を示す確率が高い。但し、本実施形態の多値インデックス選択パラメータIP´´は、演算処理2403における切り捨てbit数が多いため、表4に記したインデックス選択パラメータIP´と比べて、小さな値となる。
Figure 0005072574
再び図23のフローチャートを参照する。本実施形態において、4bitデータ変換処理108で得られたCMYKの4bitデータと、多値インデックス選択パラメータ演算処理2310で得られた2bitの多値インデックス選択パラメータIP 2311は、Yデータ変換処理2312に入力される。本実施形態のYデータ変換処理2312は、多値インデックス選択パラメータIP´´の2bitデータを、4bitのイエローデータの先頭に付帯し、新たな6bitデータに変換する。結果、Yデータ変換処理2312を経た状態で、シアン、マゼンタおよびブラックは0000〜1000の9値を有するが、イエローは000000〜111000の値を有する階調情報(2313)となって出力される。階調情報2313において、下位の4bitは個々の単位画素に記録するドットの数を示す情報となる。一方、上位の2bitは、以降の処理を施すことによって、結果的に、そのドットを記録するノズルの位置並びにそのドットを記録する走査を指定する情報となる。
図25(a)〜(d)は、本実施形態で用いるイエローのインデックスパターンを説明するための模式図である。図において、左側に示した階調情報000000〜111000は、Yデータ変換処理後のイエローデータが有する6bitデータの値を示している。シアン、マゼンタおよびブラックデータについては、図25(a)の下位4bitに対応したインデックスパターンがそれぞれ選択される。なお、各色のマスクパターンについては、上記実施形態と同様、図12に示すパターンを用いる。
図25を参照すると、上位2bitの値が大きいほど、つまり、イエローインクに対する他色インクの割合が高いほど、ドットを記録する画素が上段に集められていることが判る。このように本実施形態では、特定インクに対する特定インクの割合が所定の割合よりも高い単位画素に関し、インデックスパターンの内容を変更する。これにより、図12に示すマスクパターンとの関係で、イエローの多くのドットが記録ヘッドの領域5〜8によって記録されるようになっている。すなわち、イエローの多くのドットが他色よりも遅れて記録媒体に付与される様に制御されている。一方、特定インクに対する特定インクの割合が所定の割合よりも低い単位画素については、インデックスパターンの内容は変更せず、ノズル使用頻度の偏りが少ないインデックスパターンを適用する。
なお、以上の説明においては、インデックスパターンを選択するためのパラメータとして、4bitのイエロー濃度データの先頭に2bit分の選択パラメータを付帯させる形態としたが、これら情報は上記形態に限られるものではない。多値インデックス選択パラメータIP’’は、4bitのイエロー濃度データとは別の領域に格納しても良い。
以上説明したように本実施形態によれば、特定インクに対する特定インクの割合が所定の割合よりも高い単位画素について、後半の走査あるいは最終走査で打ち込まれる特定インクの割合を増やしている。その結果、特定インクが非特定インクよりも後の走査で付与される確率が高まる。これにより、耐擦過性に優れた特定インクを他の非特定インクよりも遅らせて付与することが出来るので、画像の耐擦性を向上させることが出来る。
以上説明した5つの実施形態では、使用するイエローインクの耐擦性が他色に比べて良好であることを利用して、画像全体の耐擦性を向上させることを目的としている。しかし、本発明はこのような目的のためだけのものではない。2種類以上のインクの付与順序を制御することにより達成できる目的であれば、どの様なものであっても本発明の目的となりうる。例えば、通常のインクよりも色材濃度の低いライト系のインクを用意し、このインク中にワックス等の耐擦性を向上させるような成分を含有させ、イエローの代わりにライト系のインクの記録走査を制御する形態も本発明の範疇である。この場合、ライト系のインクが「特定インク」に該当する。
また、色材を含まないクリアインクを用いる形態において、このクリアインクが最も耐擦過性に優れているインクである場合、クリアインクが「特定インク」に該当する。このように「特定インク」は透明インクであってもよい。従って、特定インクが透明インクで、非特定インクが非透明インク(色材を含む有色インク)である形態も本発明範疇である。
また、「特定インク」は1種類に限らず、複数種類であってもよい。例えば、上記実施形態のようにCMYKの4種類のインクを用いる形態において、CYの2種類のインクを「特定インク」とし、MKの2種類のインクを「非特定インク」としてもよい。
また、上記実施形態では、特定インク(Y)の付与走査を決定するにあたり、全ての非特定インク(CMK)の付与量情報を考慮しているが、一部の非特定インク(例えば、MK)の付与量情報だけを考慮する形態であってもよい。つまり、特定インク(Y)の付与走査決定に関与する非特定インク(例えば、MK)だけでなく、特定インク(Y)の付与走査決定に関与しない非特定インク(例えば、C)を設けるようにしてもよい。例えば、第4実施形態の場合にあっては、インデックス選択パラメータ演算2110の際に、演算に関与しない非特定インク(例えば、C)を設けるのである。このように、特定インクの付与走査決定に関与する非特定インクと、特定インクの付与走査決定に関与しない非特定インクの2種類を設ける形態も本発明の範疇である。
また、耐擦性の向上ではなく、2次色の色味をより好適に表現したい場合であっても本発明を適用することが出来る。例えば、同じグリーン画像を形成する場合でも、シアン→イエローの順でインクを付与するよりもイエロー→シアンの順で付与するほうがより好ましい発色が得られる場合を考える。この場合には、イエローと同じ単位画素に記録するシアンデータを、図11(b)で示した1000から1111に信号値変換すれば、発色に優れたグリーン画像を安定して得ることが出来る。このような形態の場合、シアンインクが「特定インク」に該当する。
更に、より積極的に色域を拡大することを目的としてカラーインクの付与順序を制御する場合にも、本発明を好適に用いることが出来る。
図18は、このような色域の拡大を図る際の具体的な例を説明するための色度図である。実線で囲った領域は、ホスト装置で表現される全ての色を、実際にキヤノン製の記録装置W8400によって記録し、その記録物を測定して得られた色域をa*b*平面に投影して得られた領域である。なお、このデータを得る際に使用した記録媒体は、キヤノン製のフォト光沢紙(薄口)であり、この色度図は、一般的な記録方法、すなわち全色の記録率が各記録走査で均等に分散されるようなマルチパス記録から得られたものである。図において、例えば14aは黄色味の強い赤色の位置を示す。これに対し、上述した実施形態と逆方向の制御、すなわちイエローインクを先行して付与するように制御することにより、14aのポイントを14bのポイントに移動させることが出来る。結果、更に黄色味の強い赤色を発色することが可能となり、再現可能な色域を拡大することが出来る。ここでは、黄色味の強い赤の色相を例に説明したが、このようなインク付与順序の制御を色域の外郭ないしはすべての領域において適用すれば、色域をより広い範囲に拡大することができる。この場合、「特定インク」に相当するイエローインクは、他のインクよりも先に付与するように制御されるインクに該当する。特定インクを非特定インクよりも先に付与されるように制御するには、上記第1〜5の実施形態と逆の制御を行えばよい。つまり、特定インクと共に非特定インクが付与される単位画素あるいは非特定インクに対する特定インクの割合が所定の割合より高い単位画素に関し、前半の走査で特定インクが付与される割合を高くする。これにより、結果的に、特定インクが非特定インクよりも先の走査で付与される割合が高まる。また、複数回の走査で付与される特定インクのうち前半の走査で付与される特定インクの割合が、複数回の走査で付与される非特定インクのうち前記前半の走査で付与される非特定インクの割合よりも高くなるように制御するのも好ましい。
なお、上記実施形態では、図9、図21および図23で説明したような一連の画像処理をすべてホストコンピュータのソフト処理によって行い、インデックス展開処理とマスク処理を記録装置において行う形態となっている。しかし、本発明は、このようなホスト装置と記録装置とを含んでなる記録システムの形態に限定されるものではない。上記一連の画像処理、インデックス展開処理並びにマスク処理の全てを記録装置で行う形態であってもよい。また、上記一連の画像処理、インデックス展開処理並ぶにマスク処理の全てをホスト装置で行う形態であってもよい。
上記実施形態によれば、従来のように各領域におけるマスクパターンの記録率に偏りをもたせる事なく、混色画像の場合のみ適切にイエローインクの付与順序を制御することが出来る。よって、新たなマスクパターンのために装置内に膨大なメモリを確保したり、必要以上にイエローヘッドの寿命を短くしたりすることもない。
ここでは、イエローの耐擦性が優れていることからこのような制御を行ったが、耐擦性の程度は、記録する記録媒体の種類などによっても変動する。よって、例えば複数の記録モードを予め用意しておき、耐擦性を重視するモードにおいてのみ上記方法を採用するようにすれば、ノズル使用の偏りをより一層緩和することもできる。
また、上記実施形態においては、ホスト装置で行う画像処理の最終段階において(図9の110工程)、イエローデータの最上位ビットを変更する信号値変換を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。このような処理はフローチャートのどの段階でも行うことが出来る。イエローとこれ以外のインクを共に記録するような単位画素が確認できれば、4bitデータ変換処理108以前の多値の段階であっても、イエローデータの変換処理を行うことは出来る。
また、以上では、マルチパス用のマスクパターンとイエロー以外のインデックスパターンを各色で共通なものを使用する内容で説明したが、本発明はこれに限定されるものでもない。インク毎に適切なマスクパターンやインデックスパターンが用意されていても構わない。たとえば、上記実施形態ではイエローについてだけ使用した階調値1000から1111までを、他の色については別のパターンとして定義することも可能である。また、上記説明ではインデックスローテーションは主走査方向にのみ行ったが、これを副走査方向に適用しても構わない。
更に、上記実施形態では8パスおよび16パスのマルチパス記録を例に説明を行ったが、無論他のマルチパス数であっても構わない。また、記録ヘッドの記録走査は片方向で行われても、双方向で行われても、本実施形態の効果はほぼ同様に得ることが出来る。
上記実施形態では、イエローインクを他のインクよりも遅れて付与する記録方法で説明したが、より耐擦性に優れているインクが存在する場合には、このインクの信号値を上記イエローデータのように変換すれば同様の効果を得ることが出来る。また、他色に比べて特に耐擦性に劣るインクが存在する場合には、これを特定インクとしながらも、上述した記録方法を応用して、当該特定インクを他のインクよりも早めて付与するような記録方法とすることも出来る。また、特定インクと非特定インクの分類基準は、上述した耐擦過性や発色性に限定されるものではない。非特定インクに比べて遅れて(あるいは早めて)特定インクを付与することによって、何らかの効果が画像上現れる状況であれば、上述したような本発明の構成は効果的に機能する。
本発明の特徴は、単位画素に対する特定インクを付与する走査を決定するにあたり、特定インクの付与量情報のみならず、非特定インクの付与量情報も考慮する点にある。詳しくは、これら付与量情報に基づいて所定の条件を満たす単位画素を特定し、こうして特定された単位画素について、特定の走査(後半の走査、最終走査、あるいは前半の走査)で打ち込まれる特定インクの割合を増やす制御を行う。これにより、特定インクが後半の走査あるいは前半の走査で集中して打ち込まれるので、特定インクを非特定インクに対して相対的に遅らせたり早めたりして付与することが可能となる。よって、このような条件を満たす構成であれば、インデックスパターンとマスクパターンの間に特別な関係がなくとも、本発明の範疇に含まれる。上記実施形態におけるインデックスパターンとマスクパターンの特別な関係は、上記構成を実現するために採用された1つの方法に過ぎない。但し、上記実施形態に記載の方法であれば、比較的簡易な構成で本発明の目的を実現できることから、上記実施形態は本発明において有効な記録方法と言える。
さらに、本発明は、上述した特徴的な処理(特定インクの付与走査を決定する処理)の機能を実現するプログラムコード、または、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体によっても実現される。この場合、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が上記プログラムコードを読出し実行することによって上述した処理が実現されることになる。このように、上述した特徴的な処理をコンピュータに実行させるプログラム、あるいは、そのプログラムを記憶した記憶媒体も本発明に含まれる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
縦並び構成の記録ヘッドを説明するための模式図である。 横並び構成の記録ヘッドを説明するための模式図である。 マルチパス記録方法を簡単に説明するための模式図である。 4パスのマルチパス記録を実行する際に利用するマスクパターンの一例を示した図である。 イエローインクを出来るだけ他のインクより遅い段階で記録媒体に付与するように工夫されたマスクパターンの一例を示した図である。 本発明の実施形態で使用するインクジェット記録装置の概観構成を説明するための図である。 本発明の実施形態で使用するインクジェット記録装置の制御系の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施形態で使用する記録ヘッドを吐出口側から観察した状態を示す模式図である。 ホスト装置で実行する画像処理の工程を具体的に説明するためのフローチャートである。 図9の工程110におけるイエローのデータの変換方法を説明するための図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態で用いるインデックスパターンを説明するための模式図である。 本発明の実施形態で用いる8パスのマルチパス記録用のマスクパターンを説明するための模式図である。 階調データ0000〜1111を記録する場合の、記録ヘッドの各領域1〜8の記録率を示した図である。 本発明の第2の実施形態で適用するマスクパターンを作成するために利用する新たなマスクパターンを示す図である。 本発明の第2の実施形態で使用するマスクパターンを説明するための図である。 本発明の第3の実施形態で適用するマスクパターンを説明するための模式図である。 本発明の第3の実施形態で用いるインデックスパターンを、一部の階調データについて示した模式図である。 色域の拡大を図る際の具体的な例を説明するための色度図である。 一般的なインデックス展開処理を説明するための模式図である。 8つの画素の記録あるいは非記録を8bitで表現する場合のデータを説明するための図である。 本発明の第4の実施形態において実行する画像処理の工程を具体的に説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態で用いるインデックス選択パラメータを演算する工程を具体的に説明するための図である。 本発明の第5の実施形態において実行する画像処理の工程を具体的に説明するためのフローチャートである。 本発明の第5の実施形態で用いる多値インデックス選択パラメータを演算する工程を具体的に説明するためのフローチャートである。 (a)〜(d)は、本発明の第5の実施形態で用いるインデックスパターンを、一部の階調データについて示した模式図である。
符号の説明
4Y イエローのズル列
4M マゼンタのズル列
4C シアンノズル列
4K ブラックノズル
11 キャリッジ
12 キャリッジモータ
13 フレキシブルケーブル
14 回復手段
15 給紙トレイ
16 エンコーダ
17 記録ヘッド
71、191、161 ノズル列
73a〜73h マスクパターン
193a〜193p マスクパターン
301 システムコントローラ
302 ドライバ
303 ドライバ
305 搬送モータ
306 ホストコンピュータ
307 受信バッファ
308 フレームメモリ
309 バッファ
310 記録制御部
311 記録ヘッドドライバ

Claims (9)

  1. 第1インクと、形成後の画像の耐擦性が前記第1インクによる形成後の画像の耐擦性より高い第2インクと、を付与するための記録ヘッドの、記録媒体の単位画素に対する複数回の走査によって前記単位画素に記録を行うための画像処理装置であって、
    前記単位画素に前記複数回の走査で付与される前記第1インクの総量と前記第2インクの総量に関する付与量情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した前記付与量情報に基づいて、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定する決定手段を備え、
    前記決定手段は、前記第2インクの前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回の走査のうち後半の走査で付与される量の割合が、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が所定の比より小さい場合よりも前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より大きい場合の方が大きくなるように、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とする画像処理装置
  2. 前記記録ヘッドは、前記単位画素が有する階調のレベルに応じて前記単位画素内にドットを形成する位置を定めたドットデータが、前記複数回の走査それぞれにおける前記単位画素内の前記第2インクの付与を許容する位置を定めたマスクパターンに従って前記複数回の走査に対応するように分割された記録データ、に従って前記記録を行い、
    前記決定手段は、前記単位画素が同じ階調のレベルを有していても、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より小さい場合と、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より大きい場合とで、前記単位画素内のドットを形成する位置が互いに異なる前記ドットデータを設定することにより、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記比が前記所定の比よりも大きい単位画素に関し、前記比が大きくなる程、前記第2インクの前記割合が高くなるように、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記決定手段は、前記比が前記所定の比よりも大きい単位画素において、前記第2インクが前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回のうちの後半の走査で付与される量の割合が、前記第1インクが前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回の後半の走査で付与される量の割合より大きくなるように、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量および前記第1インクの付与量を決定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置
  5. 前記第2インクはイエローインクであり、かつ、前記第1インクはシアンインク、マゼンタインクおよびブラックインクを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置
  6. 前記第2インクは透明インクであり、かつ、前記第1インクは非透明インクであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置
  7. 前記付与量情報は、多値の濃度の情報であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置
  8. 第1インクと、形成後の画像の耐擦性が前記第1インクによる形成後の画像の耐擦性より高い第2インクと、を付与するための記録ヘッドの、記録媒体の単位画素に対する複数回の走査によって前記単位画素に記録を行うための画像処理方法であって、
    前記単位画素に前記複数回の走査で付与される前記第1インクの総量と前記第2インクの総量に関する付与量情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程により取得した前記付与量情報に基づいて、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定する決定工程を備え、
    前記決定工程は、前記第2インクの前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回の走査のうち後半の走査で付与される量の割合が、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が所定の比より小さい場合よりも前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より大きい場合の方が大きくなるように、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とする画像処理方法
  9. 第1インクと、形成後の画像の耐擦性が前記第1インクによる形成後の画像の耐擦性より高い第2インクと、を付与するための記録ヘッドの、記録媒体の単位画素に対する複数回の走査によって前記単位画素に記録を行うための処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記処理は、
    前記単位画素に前記複数回の走査で付与される前記第1インクの総量と前記第2インクの総量に関する付与量情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程により取得した前記付与量情報に基づいて、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定する決定工程を備え、
    前記決定工程では、前記第2インクの前記複数回の走査で付与される総量に対する前記複数回の走査のうち後半の走査で付与される量の割合が、前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が所定の比より小さい場合よりも前記第2インクの総量に対する前記第1インクの総量の比が前記所定の比より大きい場合の方が大きくなるように、前記複数回の各走査における前記第2インクの付与量を決定することを特徴とするプログラム。
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