JP5069211B2 - 温度補償回路および温度補償方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線端末装置のアナログ信号処理部におけるゲインの温度補償を行う温度補償回路および温度補償方法に関する。
無線端末装置は、アンテナに受信したRF信号をベースバンド帯域に周波数変換し、またベースバンド信号をRF信号に周波数変換してアンテナから送信するRF部と、ベースバンド信号の変復調処理を行うPHY部および制御部から構成される。RF部はアナログ信号処理を行い、PHY部および制御部はディジタル信号処理を行う構成である。一般的な用途の無線端末の使用温度範囲はおおよそ−40℃〜85℃程度に規定される場合が多く、無線端末はこの温度範囲で安定した性能を発揮することが求められている。
ところで、温度変動における特性変化の観点では、ディジタル信号処理を行うPHY部などは温度変動がほとんどないものの、アナログ信号処理を行うRF部は温度変動が大きいために、温度変動を抑えるために様々な対策が講じられている。例えば、非特許文献1に記載の方法では、温度に依存しない基準電圧発生回路を設け、RF部を構成する要素回路の温度変動を抑えて、RF部全体の特性変動を抑えている。
黒田忠広監訳、アナログCMOS集積回路の設計、ISBN:4-621-07221-8、丸善株式会社、p.465
上記の非特許文献1の手法では、アナログ信号処理を行うRF部の温度変動を完全に抑えることは難しい。この基準電圧発生回路では、回路の消費電力の温度依存を抑えることはできるものの、回路を構成するトランジスタの移動度の低下などは補償できない。このトランジスタの移動度の低下は増幅器のゲインと関係しており、特に送信回路の増幅器ではその影響は大きい。そのため、送信回路の増幅器などでは、温度変動によるゲインの変動を補うために、バイアス回路で逆特性を実現するなどの工夫がされている。
しかし、広い温度範囲に渡って逆特性を実現することは困難であった。また、逆特性を実現するバイアス回路はアナログ回路であり、ある程度のばらつきがある。したがって、逆特性を実現するバイアス回路のばらつきを考慮した設計が必要であり、構成の複雑さや、ばらつきマージンを見込むことによる歩留りの低下によりコストが増大する問題があった。また、アナログ信号処理部の出力段はしばしば複数の増幅器で構成されるが、上記のような温度補償を複数の増幅器に対して行うと、さらにコストが増大することになる。
本発明は、送信回路などのアナログ信号処理部を備えた無線端末装置において、きわめて簡単な構成で、広い温度範囲に渡って精度よくアナログ信号処理部におけるゲインの温度補償を行うことができる温度補償回路および温度補償方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、ディジタルのベースバンド変調信号を入力してアナログのRF信号に変換しかつ増幅して出力するアナログ信号処理部を備えた無線端末装置の温度補償を行う温度補償回路において、アナログ信号処理部の温度を測定する温度センサと、温度センサから入力するアナログ信号処理部の温度に応じて、アナログ信号処理部の温度補償を行うためのベースバンド変調信号の振幅値を決定する温度補償制御部と、温度補償制御部で決定された振幅値に応じて、ベースバンド変調信号の信号振幅を調整してアナログ信号処理部に出力する振幅調整部と、アナログ信号処理部に受信するRF信号の受信電力に応じてRF信号の送信電力を制御するTPC手段とを備え、温度補償制御部は、RF信号の受信電力とアナログ信号処理部の温度に応じて、RF信号の送信電力のゲイン制御値とベースバンド変調信号の振幅値をそれぞれの特性を考慮して分割して決定し、TPC手段および振幅調整部にそれぞれ出力する構成である
この無線端末装置は送信処理と受信処理を時分割で行う構成であり、送信処理を行う前の所定時間だけ温度センサを動作させ、かつRF信号の受信電力をモニタし、温度補償制御部を間欠動作させる手段を備える。
第2の発明は、ディジタルのベースバンド変調信号を入力してアナログのRF信号に変換しかつ増幅して出力するアナログ信号処理部を備えた無線端末装置の温度補償を行う温度補償方法において、アナログ信号処理部に受信するRF信号の受信電力に応じてRF信号の送信電力を制御するTPC手段を備え、温度センサを用いてアナログ信号処理部の温度を測定する第1のステップと、第1のステップで測定したアナログ信号処理部の温度に応じて、アナログ信号処理部の温度補償を行うためのベースバンド変調信号の振幅値を決定する第2のステップと、第2のステップで決定した振幅値を振幅調整部に設定し、ベースバンド変調信号の信号振幅を調整してアナログ信号処理部に出力する第3のステップとを有し、第2のステップは、RF信号の受信電力とアナログ信号処理部の温度に応じて、RF信号の送信電力のゲイン制御値とベースバンド変調信号の振幅値をそれぞれの特性を考慮して分割して決定し、TPC手段および振幅調整部にそれぞれ出力する。
本発明は、無線端末装置のアナログ信号処理部の温度に応じて、アナログ信号処理部に入力するディジタルのベースバンド変調信号の振幅値を調整する。また、アナログ信号処理部の温度補償に必要な温度特性をテーブルとして保持し、このテーブルを参照してアナログ信号処理部の温度に応じたベースバンド変調信号の振幅値を決定することにより、簡単な構成でアナログ信号処理部の温度補償を精度よくかつ広範囲に行うことができる。
また、TPCと温度補償を組み合わせ、RF信号の送信電力のゲイン制御値とベースバンド変調信号の振幅値を分割して決定することにより、温度補償とともにTPCを精度よく行うことができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の温度補償回路を含む無線端末装置の第1の実施形態を示す。
図1において、無線端末装置は、RF信号とベースバンド信号の周波数変換などのアナログ信号処理を行うRF部10と、ベースバンド信号の変復調処理などのディジタル信号処理を行うPHY部20および無線端末装置を制御する制御部30から構成される。
本実施形態では、RF部10が温度補償の対象となるのでRF部10に温度センサ11を備え、この温度センサ11の出力を制御部30の温度補償制御部31でモニタし、温度補償に必要なベースバンド信号の振幅値を計算する。例えば温度補償制御部31は、RF部10の送信回路12の増幅器の温度特性に応じた温度補償パラメータを格納したテーブルを参照し、温度に応じてベースバンド変調信号の振幅値を調整するための温度補償パラメータを決定し、この温度補償パラメータをPHY部20の振幅調整部21に出力する。PHY部20は、制御部30から入力した送信データの変調処理を行い、振幅調整部21は温度補償パラメータに応じてベースバンド変調信号の振幅調整を行い、温度補償されたベースバンド変調信号をRF部10の送信回路12に出力する。
なお、ここではRF部10が温度センサ11を備えた構成を示すが、温度センサ11が例えばRF部10のごく近傍にあればRF部10の温度の測定が可能であるので、必ずしもRF部10が温度センサ11を備える構成としなくてもよい。後述の第2の実施形態および第3の実施形態においても同様である。
ここで、RF部10の送信回路12におけるアンプゲインの温度特性について説明する。図2は、アンプゲインの温度特性の一例を示す。横軸は入力電力、縦軸は出力電力であり、−20℃〜80℃で20℃間隔の温度特性を示す。図2(2) は、図2(1) の一部を拡大したものである。
図2に示すように、一般にアンプゲインは低温から高温になるに従って低下する。無線の仕様から決まるターゲットとなる出力電力を仮に10dBm とすると、制御すべきアンプの入力調整範囲は温度に応じて約1dBとなる。したがって、予め評価したアンプゲインの温度特性に基づき、モニタした温度に応じて入力信号電力を調整すれば、温度に依存せずに一定の送信信号電力を得ることが可能である。
一方、RF部10の送信回路12は、ゲインをもった複数個の要素回路で構成されることから、送信回路12の全体の入出力特性を予め評価しておくことで、RF部10の送信回路12の温度補償を行うことができる。なお、温度変化によるRF部10の送信回路12のゲイン変動は高々数dB程度である。制御部30が管理する温度補償パラメータは、常温時における信号振幅を1(基準)として温度に応じた振幅比とし、この温度補償パラメータをPHY部20の振幅調整部21に設定することにより温度補償を行う。
図3は、第1の実施形態の各部の構成例を示す。ここでは、常温の場合のベースバンド信号の出力電力を基準として±3dBの電力調整を行うものとする。
図3において、RF部10は、アンプゲインの温度補償の対象とする送信回路12、局部発振器(LO)13および温度センサ11を備える。送信回路12は、DA変換器121、ローパスフィルタ(LPF)122、ミキサ123、プリアンプ124、パワーアンプ125を備える。DA変換器121は、PHY部20から入力するディジタルのベースバンド変調信号をアナログのベースバンド変調信号に変換する。ミキサ123は、LPF122を介して入力するアナログのベースバンド変調信号とLO13から出力されるキャリア信号を乗算し、RF信号に変換する。このRF信号は、プリアンプ124およびパワーアンプ125で増幅されて図外のアンテナから送信される。
PHY部20は、振幅調整部21およびモデム回路部22を備える。モデム回路部22は、制御部30から入力する送信データに対して、誤り訂正のための符号化やインターリーブ、帯域制限のためのフィルタリングなどの処理を行う。振幅調整部21は、制御部30から入力する温度補償パラメータを設定する調整値レジスタ211、モデム回路部22から出力されるベースバンド変調信号と調整値レジスタ211の値を乗算してRF部10に出力する乗算器212を備える。
制御部30は、MPU(Micro-Processing Unit)やプログラムを格納するメモリなどで構成されるが、温度補償制御部31もMPUおよびメモリに設定される。温度補償制御部31は、温度補償パラメータを格納する温度補償パラメータテーブル32を参照し、温度センサ11の温度情報に応じた温度補償パラメータを出力する構成である。
図4は、第1の実施形態の温度補償制御部31の動作フローを示す。
図4において、制御部30の温度補償制御部31は、送信データをPHY部20のモデム回路部22に出力する前に温度補償制御を開始する。温度補償制御部31は、RF部10の温度センサ11の出力を読み込む(S1)。次に温度補償制御部31は、温度補償パラメータテーブル32を参照し、温度センサ11の出力に対応した温度補償パラメータを決定し(S2)、次にこの温度補償パラメータをPHY部20の振幅調整部21の調整値レジスタ211に設定する(S3)。
PHY部20の振幅調整部21は、乗算器212でモデム回路部22から出力されるベースバンド変調信号と調整値レジスタ211の値を乗算し、ベースバンド変調信号の信号振幅を調整してRF部10に出力する。これにより、RF部10では、RF部10の温度変動によるゲイン変動を、PHY部20から入力するベースバンド変調信号の信号振幅の調整によって補償することができる。
図5は、温度補償パラメータテーブル32の一例を示す。この温度補償パラメータテーブル32は、予めRF部10の送信回路12の全体の温度特性を評価して設定される。
図5に示す例では、RF部10の温度が20℃のときを基準とし、40℃になったときに送信回路12のゲインが1dB低下するので、送信回路12の出力が1dB大きくなるように送信回路12に入力するベースバンド変調信号の信号振幅を大きくすることにより、温度補償を行うことを示す。図5では、説明のために振幅比を電力換算したdB表示や振幅調整部の出力値を示しているが、温度補償パラメータとして格納するのは温度に対応した振幅比のみでよい。例えば、RF部10の温度が20℃のときに振幅比は「1」であり、この場合はモデム回路部22の出力がそのまま振幅調整部21からRF部10の送信回路12に出力される。RF部10のゲイン特性は20℃の状態が基準となっているので、RF部10の出力レベルは所定のものとなる。次に、RF部10の温度が40℃になると、RF部10のゲイン変動は−1dBとなるので、振幅比は「1.122 」に設定する。このベースバンド変調信号の振幅比は、電力比に換算すると1dB大きくすることに相当し、RF部10における−1dBのゲイン変動を相殺して総合ゲイン特性は0dBとなり、RF部10で温度補償が行われて所定の信号出力が得られることになる。
RF部10の温度が20℃から40℃の間にある場合は、例えば測定温度を切り下げて20℃に設定する。通常、無線端末装置における送信電力は無線方式の仕様によって上限が定められており、規定値以上の送信電力が出力されないことが好ましいので、測定温度を切り下げて運用することが合理的である。なお、温度補償パラメータテーブル32の規模が大きくなるが、テーブルを細分化して細かく温度補償を行うようにしてもよい。また、テーブルを細分化せず、温度に対応する振幅比を線形補間によって決定するようにしてもよい。温度補償の程度は、無線方式で規定される送信電力範囲によるので、各仕様に合せて温度補償パラメータテーブル32の分解能を設定すればよい。
このような温度補償パラメータを設定することにより、−40℃から80℃までの温度補償(ゲイン補償範囲として±3dB)を実施することができる。なお、図5の表には、参考のために各振幅比に対する信号振幅を8ビット表示で示している。すなわち、モデム回路部22の帯域制限フィルタ出力の信号振幅のダイナミックレンジを±89になるようにスケーリングしておくと、温度に応じた振幅比を乗算することで8ビットDA変換器のフルレンジ±127 内に温度補償後の信号振幅が収まるように設定できる。
以上説明したように、本実施形態では、RF部10のゲイン変動を補償するために、ディジタル信号であるベースバンド変調信号の論理振幅を調整する構成としている。このため、アナログ回路で振幅調整する場合に比べてばらつきがなく、振幅調整部そのものの温度変動もない特徴がある。したがって、精度よく温度補償を実施することができる。
また、通常の温度補償では、アナログ信号処理を行う送信回路の個々のアンプに対して温度補償を行う構成となる。この場合は、送信回路の個々のアンプの温度補償の程度にばらつきがあるため、送信回路の全体に対する温度補償を精度よく実現することは困難である。本実施形態では、送信回路の全体の温度補償パラメータをテーブルとして保有しておけば、ディジタル信号の振幅制御で対応できるので、送信回路全体の温度補償を極めて精度よく実現することができる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の温度補償回路を含む無線端末装置の第2の実施形態を示す。
図6において、無線端末装置は、RF部10、PHY部20および制御部30から構成される。RF部10は、温度センサ11、送信回路12、局部発振器13および受信回路14を備える。PHY部20は振幅調整部21を備え、制御部30は温度補償制御部31およびイネーブル制御部33を備える。
ここでは、TDMA方式により受信処理と送信処理が時分割で実施されるものとし、制御部30のイネーブル制御部33はその時分割制御に対応するタイミング制御信号を出力する。温度センサ11はTEMP制御信号で制御され、送信回路12はTX制御信号で制御され、局部発振器13はLO制御信号で制御され、受信回路14はRX制御信号で制御される。
図7は、第2の実施形態の動作タイミングを示す。
図6および図7において、RF部10の局部発振器13はLO制御信号がローで動作する。LO制御信号がローとなるタイミングで、交互にRX制御信号およびTX制御信号がローとなり、それぞれ受信回路14および送信回路12が動作する。なお、受信と送信との間には所定のガードタイムが設定される。TEMP制御信号は、受信後の送信タイミングに間に合うように、LO制御信号およびRX信号がローとなるタイミングに合せてローとなり、温度センサ11が動作する。温度補償制御部31は、このTEMP制御信号がローとなるタイミングで温度センサ11から温度情報を入力し、温度に応じた温度補償パラメータを決定し、TX制御信号がローとなる直前のタイミングでPHY部20の振幅調整部21の調整値レジスタ211にアクセスし、温度補償パラメータを設定する。
図8は、第2の実施形態の温度補償制御部31の動作フローを示す。
図6および図8において、制御部30の温度補償制御部31は、送信データをPHY部20に出力する前に温度補償制御を開始する。温度補償制御部31は、まず温度センサ11を動作させて温度補償制御を開始するTEMP制御信号をローとし(S11)、温度補償制御部31はRF部10の温度センサ11の出力を読み込む(S1)。それ以降は、図4に示す第1の実施形態と同様である。これにより、温度センサ11および温度補償制御部31は常時動作させる必要がなく、温度補償制御で消費する電力の削減が可能となる。
なお、図7に示す動作タイミングでは、受信回路14を動作させるタイミングの前にTEMP制御信号をローとし、温度センサ11を動作させて温度補償制御を開始しているが、温度補償制御部31の動作が完了するのであれば、送信回路12を動作させるタイミングの前にTEMP制御信号をローとし、温度センサ11を動作させて温度補償制御を開始してもよい。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の温度補償回路を含む無線端末装置の第3の実施形態を示す。
本実施形態は、温度補償制御とともに送信電力制御(TPC)を行うことを特徴とする。送信電力制御(TPC)とは、受信レベルから得られる基地局との距離に応じて無線端末装置の送信信号電力を制御する機能である。
ここでは、図3に示す第1の実施形態の各部の構成例に基づいて説明する。RF部10は、本実施形態に関与するものとして、送信回路12のプリアンプ124およびパワーアンプ125のゲイン制御を行うTPC制御レジスタ15を備え、受信回路14のRSSI(Received Signal Strength Indicator) 回路141で受信レベルを検出する構成である。制御部30は、温度補償制御部31に代えて温度補償・TPC制御部34を備え、温度補償・TPC制御部34は温度補償パラメータテーブル32およびTPCパラメータテーブル35を参照する構成である。温度補償・TPC制御部34は、第1の実施形態と同様の温度補償制御とともにTPCを行う構成であるが、温度補償パラメータとTPCパラメータは双方のゲイン調整レンジの違いを考慮し、互いに調整したパラメータが設定される。
図10は、第3の実施形態の温度補償・TPC制御部34の動作フローを示す。
図10において、制御部30の温度補償・TPC制御部34は、送信データをPHY部20のモデム回路部22に出力する前に温度補償制御とともにTPCを開始する。温度補償・TPC制御部34は、RF部10の温度センサ11の出力を読み込み(S1)、温度補償パラメータテーブル32を参照して温度センサ11の出力に対応した温度補償パラメータを決定する(S2)。一方、温度補償・TPC制御部34は、RF部10の受信回路14から受信レベルを読み込み(S21)、TPCパラメータテーブル35を参照して受信レベルに応じたTPCパラメータを決定する(S22)。なお、TPCパラメータは、受信レベルに応じた送信信号電力に対応するゲイン制御値として、無線方式に応じて予め仕様で定められている。次に、温度補償・TPC制御部34は、温度補償パラメータとTPCパラメータに基づき、送信回路12のプリアンプ124およびパワーアンプ125とPHY部20の振幅調整部21にそれぞれ設定するパラメータ(ゲイン制御値)を決定して出力する(S23)。
このステップS23の処理について具体的に説明する。ここで、PHY部20の振幅調整部21では、RF部10のゲイン変動に対して1dB単位のゲイン調整が可能であるが、RF部10のプリアンプ124およびパワーアンプ125はアナログ回路であるために1dB単位のゲイン調整は困難である。そのため、プリアンプ124のゲイン調整レンジを−5dB、−10dBの2段階とし、パワーアンプ125のゲイン調整レンジを−20dB、−40dBの2段階として以下に説明する。
受信レベルに応じたTPCパラメータを−23dBとし、温度センサ11から得られる温度を40℃とする。温度が40℃の場合は、図5に示す温度補償パラメータテーブル32からRF部10のゲイン変動は−1dBとなる。したがって、振幅調整部21の調整値レジスタ211およびTPC制御レジスタ15の双方によるゲイン調整は、TPCパラメータの−23dBから−1dB引いた−22dBとすればよいことになる。温度補償・TPC制御部34は、PHY部20の振幅調整部21、RF部10のプリアンプ124およびパワーアンプ125の各ゲイン調整レンジに応じて、パワーアンプ125で−20dB、プリアンプ124で0dB、振幅調整部21で−2dBとなる組み合わせになるように設定する。
このように本実施形態の温度補償・TPCでは、温度補償パラメータとTPCパラメータに基づき、振幅調整部21の調整値レジスタ211およびTPC制御レジスタ15に設定するパラメータを相互に調整し、かつ調整値レジスタ211でRF部10のTPCの一部を担うことにより、温度補償とTPCを精度よく行うことができる。
なお、アナログ回路部におけるゲイン切り替えは、例えば抵抗比や電流比の切り替えなどにより実現される。これは、回路素子の絶対精度は低いが、相対精度は比較的精度よく実現できる集積回路の特性による。例えば、基準抵抗を1:10から1:5に切り替えると振幅利得として半分(電力比−6dB)になり、基準抵抗を1:10から1:1に切り替えると振幅利得として1/10(電力比−20dB)になる。一方、ディジタル回路で、このような大幅な利得切り替えは難しい。それは、切り替えのために分解能(ダイナミックレンジ)を大きくしなければならず、ディジタル回路の規模が大きくなり、かつDA変換器も高分解能のものが必要になるからである。そのため、本実施形態では、粗調に向いたアナログ回路のゲイン切り替えと、微調に向いたディジタル回路のゲイン切り替えを組み合わせて、全体として高精度なTPCおよび温度補償制御を簡単な回路構成で実現する。
また、本実施形態は、第2の実施形態と同様に、TDMA方式により受信処理と送信処理を時分割で実施する構成にも適用することができる。
本発明の温度補償回路を含む無線端末装置の第1の実施形態を示す図。 アンプゲインの温度特性の一例を示す図。 第1の実施形態の各部の構成例を示す図。 第1の実施形態の温度補償制御部31の動作フローを示すフローチャート。 温度補償パラメータテーブルの一例を示す図。 本発明の温度補償回路を含む無線端末装置の第2の実施形態を示す図。 第2の実施形態の動作タイミングを示すタイムチャート。 第2の実施形態の温度補償制御部31の動作フローを示すフローチャート。 本発明の温度補償回路を含む無線端末装置の第3の実施形態を示す図。 第3の実施形態の温度補償・TPC制御部34の動作フローを示すフローチャート。
符号の説明
10 RF部
11 温度センサ
12 送信回路
121 DA変換器(D/A)
122 ローパスフィルタ(LPF)
123 ミキサ
124 プリアンプ
125 パワーアンプ
13 局部発振器(LO)
14 受信回路
15 TPC制御レジスタ
20 PHY部
21 振幅調整部
211 調整値レジスタ
212 ミキサ
22 モデム回路部
30 制御部
31 温度補償制御部
32 温度補償パラメータテーブル
33 イネーブル制御部
34 温度補償・TPC制御部
35 TPCパラメータテーブル

Claims (3)

  1. ディジタルのベースバンド変調信号を入力してアナログのRF信号に変換しかつ増幅して出力するアナログ信号処理部を備えた無線端末装置の温度補償を行う温度補償回路において、
    前記アナログ信号処理部の温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサから入力する前記アナログ信号処理部の温度に応じて、前記アナログ信号処理部の温度補償を行うための前記ベースバンド変調信号の振幅値を決定する温度補償制御部と、
    前記温度補償制御部で決定された振幅値に応じて、前記ベースバンド変調信号の信号振幅を調整して前記アナログ信号処理部に出力する振幅調整部と
    前記アナログ信号処理部に受信するRF信号の受信電力に応じて前記RF信号の送信電力を制御するTPC手段と
    を備え、
    前記温度補償制御部は、前記RF信号の受信電力と前記アナログ信号処理部の温度に応じて、前記RF信号の送信電力のゲイン制御値と前記ベースバンド変調信号の振幅値をそれぞれの特性を考慮して分割して決定し、前記TPC手段および前記振幅調整部にそれぞれ出力する構成である
    ことを特徴とする温度補償回路。
  2. 請求項に記載の温度補償回路において、
    前記無線端末装置は送信処理と受信処理を時分割で行う構成であり、送信処理を行う前の所定時間だけ前記温度センサを動作させ、かつ前記RF信号の受信電力をモニタし、前記温度補償制御部を間欠動作させる手段を備えた
    ことを特徴とする温度補償回路。
  3. ディジタルのベースバンド変調信号を入力してアナログのRF信号に変換しかつ増幅して出力するアナログ信号処理部を備えた無線端末装置の温度補償を行う温度補償方法において、
    前記アナログ信号処理部に受信するRF信号の受信電力に応じて前記RF信号の送信電力を制御するTPC手段を備え、
    温度センサを用いて前記アナログ信号処理部の温度を測定する第1のステップと、
    前記第1のステップで測定した前記アナログ信号処理部の温度に応じて、前記アナログ信号処理部の温度補償を行うための前記ベースバンド変調信号の振幅値を決定する第2のステップと、
    前記第2のステップで決定した振幅値を振幅調整部に設定し、前記ベースバンド変調信号の信号振幅を調整して前記アナログ信号処理部に出力する第3のステップと
    を有し、
    前記第2のステップは、前記RF信号の受信電力と前記アナログ信号処理部の温度に応じて、前記RF信号の送信電力のゲイン制御値と前記ベースバンド変調信号の振幅値をそれぞれの特性を考慮して分割して決定し、前記TPC手段および前記振幅調整部にそれぞれ出力する
    ことを特徴とする温度補償方法。
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