JP5067462B2 - 感光性樹脂組成物、硬化物及びその製造方法、絶縁保護被膜、感光性エレメント及びその製造方法、レジストパターンの形成方法、並びにプリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、硬化物及びその製造方法、絶縁保護被膜、感光性エレメント及びその製造方法、レジストパターンの形成方法、並びにプリント配線板及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、感光性樹脂組成物、硬化物及びその製造方法、絶縁保護被膜、感光性エレメント及びその製造方法、レジストパターンの形成方法、並びにプリント配線板及びその製造方法に関する。
一般に、プリント配線板の製造においては、感光性樹脂組成物がレジストとして用いられる。例えば、多層のプリント配線板の製造法としてテンティング法とめっき法の2つの方法が知られているが、これらの方法において、感光性樹脂組成物からなるレジストが用られる。テンティング法の場合、基板を貫通し壁面が銅めっきされた銅スルーホールの開口部を覆うようにレジストによってレジストパターンを形成してから、エッチング及びレジストパターンの剥離を経て導体パターンが形成される。これに対して、めっき法の場合、銅スルーホールの壁面及び開口部近傍が露出するようにレジストによってレジストパターンを形成してから、露出部分を半田めっきで保護し、レジストパターンの剥離及び半田めっきのエッチングを経て導体パターンが形成される。
感光性樹脂組成物は、これを溶剤に溶解した塗布液や、この感光性樹脂組成物からなる感光層が支持体上に設けられた感光性エレメントの形態で、レジストとして用いられる。そして、感光性樹脂組成物としては、露光されていない未硬化の部分をアルカリ性水溶液で除去するアルカリ現像型が主流になっている。従って、感光性樹脂組成物には、露光後に現像液や水洗のスプレー圧によって破れないテンティング性、すなわちテント信頼性に優れることが求められる。このテント信頼性を向上させる方法として、感光性樹脂組成物中に高分子量のバインダポリマーを含有させる手法や、光重合性モノマーとして多官能モノマーを用いる手法によって、感光性樹脂組成物の硬化物の高強度化を図る方法が知られている。
一方、プリント配線板の表面を保護するための絶縁保護被膜を、感光性樹脂組成物の硬化物によって形成させる場合がある。この場合、感光性樹脂組成物は、感度や、その硬化物の基板との密着性、耐熱性及び硬度などの特性の他に、未硬化の状態でできるだけ長期間の保存が可能であること、すなわちシェルフライフに優れていることが求められる。このシェルフライフをできるだけ長くする方法としては、例えば、感光性の成分と熱硬化の成分とからなる2液タイプの感光性樹脂組成物を用いる方法や、感光性エレメントを低温で保存する方法が知られている。
このような、プリント配線板の製造のために用いられる感光性樹脂組成物としては、例えば、エチレン性不飽和結合を有する感光性プレポリマーと、光重合開始剤と、希釈剤であるビニル系モノマーと、固形難溶性エポキシ樹脂とを主成分とする組成物が知られている(特許文献1)。
特公平7−17737号公報
近年のプリント配線の高密度化に伴って、感光性樹脂組成物には、更なる高感度が求められている。例えば、感光性樹脂組成物への露光の方式として、マスクを介さずに直接描画によりパターニングを行う直描方式が多品種少量生産の品種を中心に浸透しつつあるが、この直描方式の場合、微細なレーザビームのスキャニングで描画を行うため、感光性樹脂組成物の感度を特に高める必要がある。
しかしながら、従来の感光性樹脂組成物の場合、高感度化するとテント信頼性が低下する傾向にあるために、感度及びテント信頼性の両方について同時に高いレベルを達成することは極めて困難であった。
更に、従来の感光性樹脂組成物は、その硬化物の基板への密着性の点でも更なる改善が求められていた。プリント配線を高密度化するためには、プリント配線板の製造工程において形成されるレジストパターンや、プリント配線板を保護する絶縁保護被膜を微細化する必要があり、微細なレジストパターン等を安定して形成させるためには、硬化物の基板への密着性を高めることが求められる。しかし、近年のプリント配線の高密度化に伴って、この密着性の不足のためにプリント配線板の歩留まりの低下を招いていた。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、プリント配線板の製造に用いられたときに、感度、テント信頼性及び密着性について十分に高いレベルで達成可能な感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、この感光性樹脂組成物を用いた感光性エレメント、プリント配線板及びこれらの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダポリマーと、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)セリウム化合物含有固体粒子とを含有する。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記特定の成分を組み合わせたことにより、プリント配線板の製造に用いられたときに、感度、テント信頼性及び密着性について十分に高いレベルで達成可能となる。このような効果が得られる理由については必ずしも明らかでないが、本発明者らは、(D)成分であるセリウム化合物含有固体粒子が、光反応を促進する作用を有するとともに、硬化物の機械強度を高めてテント信頼性を向上させる補強効果をも有する結果、感度及びテント信頼性の両方が同時に高められたと推察している。なお、「セリウム化合物含有固体粒子」は、水酸化セリウム等のセリウム化合物を主成分とする固体粒子のことを意味する。
(D)成分の平均粒径は、1〜200nmであることが好ましい。これにより、(D)成分による補強効果がより高くなって、テント信頼性がさらに改善される。
また、感光性樹脂組成物は、(D)成分を、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して0.1〜30質量部含有することが好ましい。これにより、更に高いレベルの感度及びテント信頼性が得られる。
本発明の感光性エレメントは、支持体と、該支持体上に設けられ上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光層とを備える。この感光性エレメントは、上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光層を備えていることによって、プリント配線板の製造に用いられたときに、感度、テント信頼性及び密着性について十分に高いレベルで達成可能である。
本発明の感光性エレメントの製造方法は、上記本発明の感光性樹脂組成物及び溶剤を含有する塗布液を支持体上に塗布してから塗布液中の溶剤を除去することにより、支持体上に感光性樹脂組成物からなる感光層を形成することを特徴とする。この方法は、上記本発明の感光性エレメントを得るための方法として好適である。
本発明の硬化物は、上記本発明の感光性樹脂組成物の硬化物である。また、本発明の絶縁保護被膜はこの硬化物からなる。この硬化物は、プリント配線板の製造プロセスにおけるレジストパターンを構成する材料や、プリント配線板の表面を保護する絶縁保護被膜として用いられたときに、テント信頼性及び密着性について十分に高いレベルで達成可能である。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物の製造方法は、上記本発明の感光性樹脂組成物を、活性光線の照射及びその照射後の加熱により硬化するものである。この製造方法は、本発明の感光性樹脂組成物を用いてレジストパターンや絶縁保護被膜を形成する場合に好適に採用することができる。活性光線照射後の加熱により感光性樹脂組成物の硬化を更に進行させることによって、硬化物のガラス転移温度や熱分解温度が高くなって熱安定性が更に優れたものとなり、また、破断強度、弾性率等の機械特性も改善される。
本発明のレジストパターンの作成方法は、基板上に上記本発明の感光性エレメントを当該感光性エレメントの感光層が基板と隣接するように積層し、感光層の所定部分に活性光線を照射してから、感光層の所定部分以外の部分を除去することにより、基板上に感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成するものである。このレジストパターンの形成方法においては、感光層の所定部分以外の部分を除去した後、基板上の感光層を加熱することが好ましい。このようなレジストパターンの形成方法は、上記本発明の感光性樹脂組成物を用いてレジストパターンを形成する方法として好適に採用することができる。
本発明のプリント配線板の製造方法は、上記本発明のレジストパターンの形成方法により基板上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、基板表面のレジストパターンによって覆われていない部分におけるエッチング又はめっきにより基板上に導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、を備えるものである。
この製造方法によれば、上記本発明の感光性樹脂組成物を用いてレジストパターンを形成させることにより、感度、テント信頼性及び密着性の点で高いレベルを達成できるため、高い生産効率で高密度のプリント配線板を製造できる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法は、絶縁性の基板上に導体パターンが形成された回路基板の導体パターン側の面上に、上記本発明の感光層エレメントを当該感光性エレメントの感光層が回路基板と隣接するように積層し、感光層の所定部分に活性光線を照射してから、感光層の所定部分以外の部分を除去することにより、回路基板上に感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁保護被膜を導体パターンの少なくとも一部が露出するように形成する絶縁保護膜形成工程を備えるものである。このプリント配線板の製造方法においては、感光層の所定部分以外の部分を除去した後、基板上の感光層を加熱することが好ましい。
この製造方法によれば、上記本発明の感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁保護被膜を備える高密度のプリント配線板を高い生産効率で得ることができる。
本発明のプリント配線板は、絶縁性の基板上に導体パターンが形成された回路基板と、該回路基板の導体パターン側の面上に導体パターンの少なくとも一部が露出するように設けられた上記本発明の絶縁保護被膜と、を備えるものである。このプリント配線板は、フレキシブルプリント配線板であることが好ましい。
このプリント配線板は、絶縁保護被膜として上記本発明の感光性樹脂組成物の硬化物を用いていることにより、そりの発生等の変形が生じにくい。これは、本発明の感光性樹脂組成物の硬化収縮が小さいことによると考えられる。そりの問題は、特にフレキシブルプリント配線板のような薄いプリント配線板の場合に顕在化しやすいが、本発明のプリント配線板であれば、フレキシブルプリント配線板であってもそりの発生が十分に抑制される。
本発明によれば、プリント配線板の製造に用いられたときに、感度、テント信頼性及び密着性について十分に高いレベルで達成可能な感光性樹脂組成物が提供される。また、この感光性樹脂組成物は、シェルフライフ、現像の解像度、硬化後の易剥離性、耐熱性等についても良好な特性を有する。
本発明のプリント配線板の製造方法によれば、高密度のプリント配線板を高い生産効率で製造することが可能である。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁保護皮膜を備えるプリント配線板においては、そりの発生が十分に抑制される。
本発明による感光性エレメントの一実施形態を示す断面図である。 本発明によるプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、場合により図面を参照して詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダポリマーと、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)セリウム化合物含有固体粒子とを含有する。
(A)成分は、感光性樹脂組成物中の他の成分を溶解又は分散させるためのポリマーである。例えば、(A)成分としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アミド系樹脂等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アルカリ現像性に優れる点から、アクリル系樹脂が好ましい。ここで、「アクリル系樹脂」とは、(メタ)アクリル基を有する重合性単量体を主なモノマー単位として有する重合体のことを意味する。なお、「(メタ)アクリル基」はメタクリル基又はアクリル基のことを意味する。
(A)成分は、例えば、重合性単量体をラジカル重合させて得ることができる。この重合性単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン及びp−エチルスチレン等の重合性のスチレン誘導体、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル及びこれらの構造異性体等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(A)成分は、現像性や環境保全性等の点から、露光後にアルカリ水溶液に可溶又は膨潤可能であることが好ましく、アルカリ水溶液に可溶であることが特に好ましい。このため、(A)成分はカルボキシル基を有するポリマーを含むことが好ましい。この場合において、(A)成分の酸価は、100〜500mgKOH/gであることが好ましく、100〜300であることがより好ましい。この酸価が100mgKOH/g未満では、現像時間が長くなる傾向があり、500mgKOH/gを超えると、露光後の感光層の耐現像液性が低下する傾向にある。
カルボキシル基を有するポリマーは、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とこれ以外の重合性単量体とを共重合させることにより得られる。カルボキシル基を有する重合性単量体としては、メタクリル酸が好ましい。
(A)成分は、硬化物の可撓性を高めるため、スチレン又はスチレン誘導体をモノマー単位として有するポリマーを含むことが好ましい。この場合において、密着性及び易剥離性の点から、スチレン又はスチレン誘導体に由来するモノマー単位の含有割合が、(A)成分全体を基準として3〜30質量%であることが好ましく、4〜28質量%であることがより好ましく、5〜27質量%であることが更に好ましい。この含有割合が3質量%未満であると密着性が低下する傾向にあり、30質量%を超えると硬化物を基板から剥離する際の剥離片が大きくなって、剥離に要する時間が長くなる傾向にある。
(A)成分の重量平均分子量は、20000〜300000であることが好ましく、25000〜150000であることがより好ましい。この重量平均分子量が20000未満では耐現像液性が低下する傾向にあり、300000を越えると現像時間が長くなる傾向がある。ここで、上記の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される値であって、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線に基づく換算値のことを意味する。
(A)成分は、必要に応じて、エチレン性不飽和結合等の感光性基を有するポリマーを含んでいてもよい。
(A)成分は、以上のようなポリマーから選ばれる単独又は2種類以上のポリマーで構成される。特に、共重合成分、重量平均分子量又は分散度が互いに異なるの2種類以上のポリマーを組み合わせることが好ましい。また、特開平11−327137号公報に記載のような、マルチモード分子量分布を有するポリマー混合物を(A)として用いることもできる。
(B)成分は、エチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する光重合性不飽和化合物である。十分な感度を確保するため、(B)成分は、2個以上のエチレン性不飽和結合を有する多官能性の光重合性不飽和化合物を含むことが好ましい。
(B)成分としては、例えば、α,β−不飽和カルボン酸エステルを好適に用いることができる。α,β−不飽和カルボン酸エステルは、例えば、α,β−不飽和カルボン酸と、アルコール又はポリエポキシ化合物との反応により得られる。あるいは、水酸基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステルと、カルボキシル基又はイソシアネート基を有する化合物との反応によって得られる化合物を、(B)成分として用いることもできる。
α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物や、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、及びβ−ヒドロキシアルキル−β’−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物、ウレタン(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンが有するエチレンオキサイド基の数は4〜20であることが好ましく、8〜15であることがより好ましい。
2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは「BPE−500」(新中村化学工業(株)製、商品名)として、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは「BPE−1300」(新中村化学工業(株)製、商品名)として、それぞれ商業的に入手可能である。
ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシアクリレート、及びノニルフェノキシウンデカエチレンオキシアクリレートが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、主鎖中にウレタン結合を有し、少なくとも末端に(メタ)アクリレート基を有するオリゴマーである。このウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、イソシアネート末端のウレタンオリゴマーと、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの反応により得られる。
α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、上記の他、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO,PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(B)成分としては、以上挙げたような化合物を、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。特に、(B)成分は、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物及びウレタン(メタ)アクリレートの少なくとも一方を含むことが好ましい。
(C)成分としては、例えば、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)等のN,N’−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、アルキルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン及びアルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体及び2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン及び1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、並びにベンゾフェノンが挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの中でも、(C)成分は、密着性及び感度の点から、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体が特に好ましい。なお、2,4,5−トリアリールイミダゾールにおける複数のアリール基が有する置換基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
(D)成分は、水酸化セリウム等のセリウム化合物を主成分とする微粒子状の固体粒子である。セリウム化合物としては、酸化数3又は4の化合物が知られており、具体的には、Ce(OH)3、CeO2及びCe(OH)4などが挙げられる。特に、(D)成分はCe(OH)4を含有することが好ましい。
(D)成分の平均粒径は、1〜200nmであることが好ましく、1〜100nmであることがより好ましい。ここで、(D)成分の平均粒径は、感光性樹脂組成物の硬化物の表面をAFM(セイコーインスツルメンツ社製、「SPI3800H/SPA500」(商品名))の位相モードで測定し、大津の自動しきい値選定法(大津展之,電子通信学会論文誌,J63−D(4),p.348(1980)参照)によって自動的に算出した二値分離のしきい値を用いて計算した平均粒径D50として決定される値とする。
(D)成分であるセリウム化合物含有固体粒子は、例えば、Ce(NH4)2(NO3)6等のセリウム化合物が溶解した溶液から、アンモニア水との混合等によって水酸化セリウムを主成分とする沈殿物を生成させ、この沈殿物を超音波によって微分散させる方法により、調製することができる。
(A)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して40〜80質量部であることが好ましく、40〜60質量部であることがより好ましい。この含有量が40質量部未満では、硬化物が脆くなりやすく、感光性エレメントとして用いた場合に塗膜性に劣る傾向にあり、80質量部を超えると、感度が低下する傾向にある。
(B)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して20〜60質量部であることが好ましく、40〜60質量部であることがより好ましい。この含有量が20質量部未満では、感度が低下する傾向にあり、60質量部を超えると、硬化物が脆くなる傾向にある。
(C)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましく、0.2〜10質量部であることがより好ましい。この含有量が0.1質量部未満では、感度が低下する傾向があり、20質量部を超えると、露光の際に感光性組成物表面での吸収が増大して、感光層内部の硬化が十分進行しにくくなる傾向にある。
(D)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して0.1〜30質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましい。この含有量が0.1未満では、テント信頼性の向上効果が減少する傾向にあり、30質量部を超えると、フィルム形成性が低下する傾向にある。
感光性樹脂組成物には、以上のような成分の他、必要に応じて、エポキシ系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂及びフェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂や、染料、発色剤、グリシジルエーテル化合物等の熱発色防止剤、可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤などの添加成分を含有させてもよい。この場合、添加成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して0.01〜20質量部程度であることが好ましい。
感光性樹脂組成物は、例えば、銅、銅系合金、鉄、鉄系合金等の金属面を有する基板上に、液状レジストとして塗布して感光層を形成させてもよいし、後述する感光性エレメントの形態で感光層の形成のために用いてもよい
感光性樹脂組成物は、必要に応じて、溶剤に溶解した塗布液を調製し、この塗布液の状態で基板上への感光層の形成や、感光性エレメントの製造等に用いられる。この場合の溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤を用いることができる。また、塗布液は、感光性樹脂組成物(固形分)を30〜60質量%程度の濃度で含有することが好ましい。
以上説明したような本発明の感光性樹脂組成物は、プリント配線板、半導体装置等の製造に用いることができる。特に、後述するように、プリント配線板の製造におけるレジストパターンや絶縁保護被膜の形成のために好適に用いることができる。そして、本発明の感光性樹脂組成物は、このような用途において、感度、テント信頼性及び密着性について十分に高いレベルで達成可能である。また、本発明の感光性樹脂組成物は、現像の解像度、シェルフライフ、硬化後の易剥離性の点でも良好な特性を有する。
更には、絶縁保護被膜として用いられたときに、可撓性、耐熱性、シェルフライフ、寸法安定性などの諸特性を高いレベルで達成することが可能であり、且つ、硬化収縮が小さいことにより、そりの発生も十分に抑制され得る。そりの発生の問題は、特にフレキシブル配線板において顕在化しやすく、例えば、上述の特許文献1に記載の感光性樹脂組成物の場合、可撓性、耐熱性及びシェルフライフ等の点ではほぼ問題ないものの、そりの発生の点は満足できるものではなかった。これに対して、本発明の感光性樹脂組成物によれば、可撓性等の他の特性ついて良好な性能を有しながら、更にこのそりの発生も抑制される。
図1は、本発明による感光性エレメントの一実施形態を示す断面図である。図1に示す感光性エレメント1は、フィルム状の支持体11と、感光層12と、保護フィルム13とがこの順で積層された構成を有している。
感光層12は、上述の本発明の感光性樹脂組成物からなる。感光性層12の厚みは、1〜100μm程度であることが好ましい。
支持体11は、露光の際の活性光線を透過するような熱可塑性樹脂のフィルムからなる。この熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等が挙げられる。支持体11の厚みは1〜100μmであることが好ましい。
保護フィルム13としては、支持体11の説明において挙げた熱可塑性樹脂のフィルムを好適に用いることができる。ただし、感光層12及び支持体11の間の接着力よりも、感光層12及び保護フィルム13の間の接着力の方が小さいことが好ましい。また、低フィッシュアイのフィルムが好ましい。
なお、本発明の感光性エレメントは、感光層、支持体及び保護フィルムの他に、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層や保護層を更に有していてもよい。
感光性エレメント1は、例えば、上記本発明の感光性樹脂組成物及び溶剤を含有する塗布液を支持体11上に塗布してから塗布液中の溶剤を除去することにより、支持体11上に感光性樹脂組成物からなる感光層12を形成する方法により、製造することができる。
支持体11上への塗布は、例えば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等の公知の方法で行うことができる。また、溶剤の除去は、70〜150℃で、5〜30分間程度の加熱により行うことができる。このとき、感光層から溶剤を完全に除去する必要は必ずしもないが、後の工程での溶剤の拡散を防止するため、感光層12中の残存溶剤量が感光層12全体の2質量%以下となるように溶剤を除去することが好ましい。
感光性エレメント1は、例えば、円筒状の巻芯に巻き取られた状態で貯蔵される。このとき、支持体11が最外層に位置するように巻き取られることが好ましい。巻き取られた感光性エレメント1の端面には、端面保護のために端面セパレータを設置することが好ましく、特に、エッジフュージョンの防止のために、防湿端面セパレータを設置することが好ましい。巻芯としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチック製の巻芯が用いられる。また、透湿性の小さいブラックシートで全体を包んで包装することが好ましい。
感光性エレメント1は、基板上にレジストパターンを形成するために用いることができる。この場合、例えば、保護フィルム13を剥がした後、基板上に感光性エレメント1を感光層12が基板と隣接するように積層し、感光層12の所定部分に活性光線を照射してから、感光層12の所定部分以外の部分を除去することにより、基板上に感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成させることができる。
基板としては、例えば、表面に銅箔が設けられた銅張積層板等が用いられる。あるいは、スルーホールが形成された多層プリント配線板を基板として用いることもできる。
感光性エレメント1を基板に積層する際には、感光層12を70〜130℃程度に加熱しながら、基板に対して0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm2程度)の圧力で圧着することが好ましい。この工程は、必要に応じて減圧下で行ってもよい。
感光層12は、ネガ又はポジマスクパターンを介して活性光線を画像状に照射することにより、その所定部分が露光される。活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の、紫外線、可視光などの活性光線を有効に放射するものが用いられる。また、レーザー直接描画露光法によって露光を行ってもよい。
露光後、支持体11を除去してから、感光層12の未露光部(上記所定部分以外の部分)を除去する。すなわち、感光層12を現像する。現像は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像や、ドライ現像等の方法で行うことができる。アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液等が挙げられる。アルカリ性水溶液のpHは9〜11であることが好ましく、その温度は、感光層12の現像性に合わせて適宜調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
このレジストパターンの形成方法においては、現像後、基板上の感光層を60〜250℃程度に加熱することにより、感光層の硬化を更に進行させる、すなわち後硬化することが好ましい。あるいは、この加熱に代えて、0.2〜10J/cm2程度の露光により後硬化してもよい。
以上のようなレジストパターンの形成方法によって基板上にレジストパターンを形成させた後、基板表面のレジストパターンによって覆われていない部分に対するエッチング又はめっきにより基板上に導体パターンを形成する導体パターン形成工程等を経て、プリント配線板を製造することができる。
エッチングにより導体パターンを形成する場合、例えば、基板として銅張積層板を用い、現像後に露出した銅箔面をエッチングする。これにより、レジストパターンによって覆われている部分に残った銅箔によって導体パターンが形成される。エッチングの後、レジストパターンを除去することによって、導体パターンが露出したプリント配線板が得られる。
エッチングは、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いて行われる。また、通常、エッチング後にレジストパターンは基板から剥離される。この剥離は、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強いアルカリ性の水溶液を用いて行うことができる。このアルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離の方式としては、例えば、浸漬方式、スプレイ方式等が挙げられる。
めっきにより導体パターンを形成する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、露出している基板の表面に、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっきなどのめっきが施されることにより、導体パターンが形成される。
図2は、本発明によるプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。図2に示すプリント配線板2は、絶縁性の基板22、及び基板22の一方面上に設けられた導体パターン23で構成される回路基板30の導体パターン23側の面上に、導体パターン23の一部が露出するように絶縁保護被膜24が形成された構成を有している。
絶縁保護被膜24は、上記本発明の感光性樹脂組成物の硬化物からなる。この絶縁保護被膜24においては、導体パターン23の一部が露出するように開口部40が形成されている。CSPやBGA等の実装部品は、この開口部40において導体パターン23と電気的に接続されることによって、実装される。絶縁保護被膜24は、実装のためのはんだ付けの際にソルダーレジストとして機能するとともに、実装後においては、導体パターン23を保護するための永久マスクとしても機能する。
基板22は、絶縁性、機械強度、耐熱性等の、プリント配線板の基板として実用に耐えるような特性を有するようなものが用いられる。特に、基板22が十分な柔軟性を有するものであれば、プリント配線板2をフレキシブルプリント配線板として用いることもできる。
プリント配線板2は、例えば、基板22上に導体パターン23が形成された回路基板30の導体パターン23側の面上に、上述の感光層エレメント1を感光層12が回路基板30と隣接するように積層し、感光層12の所定部分を活性光線を照射してから、感光層12の所定部分以外の部分を除去(現像)することにより、回路基板30上に、感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁保護被膜24を導体パターン23の一部が露出するように形成させる絶縁保護膜形成工程を備える方法によって、製造することができる。
回路基板30は、上述したようなレジストパターンの形成方法を経る方法によって、導体パターン23を基板22上に形成させて得ることができる。
感光性エレメント1の積層、感光層12への露光及び露光後の現像は、レジストパターンの形成方法についての説明において上述したのと同様の方法により、好適に行うことができる。更に、現像後の感光層12を加熱して後硬化してもよい。この後硬化も、レジストパターンの形成方法におけるのと同様に行うことができる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げてより具体的に説明する。
(セリウム化合物含有固体粒子の調製)
430gのCe(NH4)2(NO3)6を7300gの純水に溶解した溶液に、240gの25%アンモニア水溶液を加えて攪拌することにより、溶液中に水酸化セリウム(黄白色)の沈殿物を生成させた。
続いて、遠心分離(4000rpm、5分間)によって固液分離し、沈殿物に純水を加えた後、再び同様の条件で遠心分離を行った。このような操作を4回繰り返すことにより、沈殿物を洗浄した。洗浄後の沈殿物(水酸化セリウム)160gを純水15680gと混合し、超音波によって沈殿物を分散させた。そして、開口径1μmのSUS製フィルタでろ別することにより、水酸化セリウムナノ結晶からなる微粒子を含有する黄色のヒドロゾル(固形分1質量%)を得た。
次に、得られたヒドロゾル10mLが入った容器に、スルホこはく酸ジイソオクチルナトリウム(和光純薬製)0.096gをトルエンに溶解した溶液10mLを注入し、容器中の混合液を室温で激しく攪拌した。
攪拌後容器を静置して、トルエンを多く含む透明な有機相(上側)と、主に水を含む白濁した水相(下側)との2層に混合液を分離させた。そして、有機相を分取して、これを遠心分離(3000rpm)し、生成した沈殿物を除去することにより、水酸化セリウム(Ce(OH)4)を主成分とするセリウム化合物含有固体粒子を含有する黄色透明の分散液を得た。
(実施例1)
メタクリル酸、メタクリル酸エチル及びスチレンを30:45:25の質量比で共重合させた共重合体(重量平均分子量50,000、酸価200mgKOH/g)を(A)成分とし、2,2−ビス(4−メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン(「BPE500」(商品名)、新中村化学工業(株)製)を(B)成分とし、2,2−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール、ジエチルアミノベンゾフェノン及びロイコクリスタルバイオレットを(C)成分とし、これらと表1に示す顔料及び溶剤とを、表1に示す配合量(g)で混合した。そして、(D)成分としてのセリウム化合物含有固体粒子を含有する上記の分散液を加えて、感光性樹脂組成物の溶液を調製した。なお、(A)成分は、上記のポリマーをメチルセルソルブ及びトルエン(6:4、質量比)からなる混合溶媒に溶解した溶液(ポリマー濃度:49.5質量%)の状態で他の成分と混合した。
Figure 0005067462
得られた感光性樹脂組成物について、以下のようにして、感度、密着性、解像度及びテント信頼性、並びに硬化物の弾性率及び破断伸びを評価した。
<感度、密着性及び解像度>
感光性樹脂組成物の溶液を、支持体としての16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人(株)製、GSタイプ)上に均一に塗布し、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で10分間加熱して溶剤を除去することにより、膜厚40μmの感光層を備える感光性エレメントを得た。また、ガラスエポキシ基材の両面に銅箔(厚さ35μm)を積層した銅張積層板(日立化成工業(株)製、「MCL−E−61」(商品名))の銅表面を、#600相当のブラシを装着した研磨機(三啓(株)製)で研磨し、水洗後、空気流で乾燥させた。
次いで、上記の処理を施した銅張積層板を80℃に加温してから、上記で得られた感光性エレメントを銅表面上に感光性樹脂組成物層が密着するよう載せ、全体を120℃に加熱しながら4kgf/cm2で加圧することにより、銅張積層板上に感光性エレメントを積層した。
感光性エレメントが積層された銅張積層板を23℃まで冷却した後、ポリエチレンテレフタレート側の面に、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと、密着性評価用フォトマスクとしてライン幅/スペース幅が10/400〜50/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させた。そして、3KW高圧水銀灯(オーク製作所社製、「HXM−1201」(商品名))を用いて、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0となるようなエネルギー量で露光した。ここで、このエネルギー量を感光性樹脂組成物の感度の指標とした。この数値が小さいほど、感度が高いことを意味する。
露光後、室温で15分間放置してからポリエチレンテレフタレートフィルムを感光性エレメントから剥がし、30℃の1.0質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレーして未露光部を除去することにより感光層を現像して、レジストパターンを形成させた。
形成したレジストパターンにおいて、レジストパターンが銅張積層板に密着している部分におけるライン幅の最小値(μm)を密着性とした。また、現像によって未露光部をきれいに除去することができた部分のスペース幅の最小値を解像度とした。なお、これら密着性及び解像度は、数値が小さいほど良好な値である。
<硬化物の機械特性>
まず、上記で得た感光性エレメントを、上記「EXM−1201」で200mJ/cm2のエネルギー量の光に露光した。露光後の感光性エレメントから10×60mmの短冊状に切り出してから、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がして、これを試験用サンプルとした。このサンプルについて、テンシロン引張試験機「UCT−5T」(商品名、オリエンテック社製)を用いて引張試験を行って、弾性率及び破断伸びを測定した。測定条件は、有効長20mm、試験温度23℃、引張速度5mm/分とした。
<テント信頼性>
直径6mmの貫通孔が24個形成されている1.6mm厚の銅張積層板の両面に感光性エレメントを積層し、感度の指標とした上述のエネルギー量で露光した後、50秒間のスプレーによる現像を3回行った。現像後、貫通孔の開口部における破れの数を目視で測定し、破れの数の全体(24個)に対する割合をテント破れ率(%)とした。このテント破れ率が低いほどテント信頼性に優れることを意味する。
(実施例2、比較例1)
表1に示すような配合比とした他は、実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物の調製、及びこれについての評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
また、実施例2において作成した感光性エレメントを上記の機械特性評価における露光と同様の条件で露光した後の感光層の断面を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて位相モードで観察することにより、187個のセリウム化合物含有固体粒子の粒径を測定したところ、これらの平均値(セリウム化合物含有固体粒子の平均粒径)は75nmであった。
表1に示すように、セリウム化合物含有固体粒子を含有する感光性樹脂組成物を用いた実施例1、2は、感度、密着性及びテント信頼性の点で、比較例1よりも極めて優れていることが確認された。また、実施例1、2は、感光性樹脂組成物の硬化物の弾性率が比較例1よりも明らかに高く、これによりテント信頼性が向上したと考えられる。
1…感光性エレメント、2…プリント配線板、11…支持体、12…感光層、13…保護フィルム、22…基板、23…導体パターン、24…絶縁保護被膜、30…回路基板、40…開口部。

Claims (14)

  1. (A)バインダポリマーと、
    (B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性不飽和化合物と、
    (C)光重合開始剤と、
    (D)セリウム化合物含有固体粒子と、を含有し、
    (D)成分を、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して0.1〜30質量部含有する、感光性樹脂組成物。
  2. 支持体と、該支持体上に設けられ請求項1記載の感光性樹脂組成物からなる感光層と、を備える感光性エレメント。
  3. 請求項1記載の感光性樹脂組成物及び溶剤を含有する塗布液を支持体上に塗布してから前記塗布液中の溶剤を除去することにより、前記支持体上に前記感光性樹脂組成物からなる感光層を形成する、感光性エレメントの製造方法。
  4. 請求項1記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
  5. 請求項1記載の感光性樹脂組成物を、活性光線の照射及びその照射後の加熱により硬化する、感光性樹脂組成物の硬化物の製造方法。
  6. 請求項1記載の感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁保護被膜。
  7. 請求項1記載の感光性樹脂組成物を、活性光線の照射及びその照射後の加熱により硬化する、感光性樹脂組成物の硬化物の製造方法。
  8. 基板上に、支持体と、該支持体上に設けられ請求項1記載の感光性樹脂組成物からなる感光層と、を備える感光性エレメントを当該感光性エレメントの感光層が前記基板と隣接するように積層し、前記感光層の所定部分に活性光線を照射してから、前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去することにより、前記基板上に感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成する、レジストパターンの形成方法。
  9. 前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去した後、前記基板上の前記感光層を加熱する、請求項8記載のレジストパターンの形成方法。
  10. 請求項8又は9記載のレジストパターンの形成方法により基板上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
    前記基板表面の前記レジストパターンによって覆われていない部分に対するエッチング又はめっきにより前記基板上に導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、を備えるプリント配線板の製造方法。
  11. 絶縁性の基板上に導体パターンが形成された回路基板の前記導体パターン側の面上に、支持体と、該支持体上に設けられ請求項1記載の感光性樹脂組成物からなる感光層と、を備える感光性エレメントを当該感光性エレメントの感光層が前記回路基板と隣接するように積層し、前記感光層の所定部分に活性光線を照射してから、前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去することにより、前記回路基板上に、感光性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁保護被膜を前記導体パターンの少なくとも一部が露出するように形成する絶縁保護膜形成工程を備える、プリント配線板の製造方法。
  12. 前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去した後、前記基板上の前記感光層を加熱する、請求項11記載のプリント配線板の製造方法。
  13. 絶縁性の基板上に導体パターンが形成された回路基板と、
    該回路基板の前記導体パターン側の面上に前記導体パターンの少なくとも一部が露出するように設けられた請求項6記載の絶縁保護被膜と、を備えるプリント配線板。
  14. フレキシブルプリント配線板である、請求項13記載のプリント配線板。
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