JP5067236B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、シフト選択位置に応じて駆動軸の回転を制限する制限位置および駆動軸の回転を許容する許容位置との間で作動するパーキングロック機構を有する車両の制御装置に関する。
一般に、自動変速機を介して内燃機関からの動力を駆動輪に伝達する車両にあっては、ブレーキ装置によって駆動輪を停止させた後、シフトレバーがパーキングレンジに操作されると、パーキングロック機構のパーキングポールがパーキングギヤに噛合し、動力伝達軸としての駆動軸をロックするようになっている。
この種のパーキングロック機構は、シフトレバーがパーキングレンジにシフトされた場合には、パーキングポールが、自動変速機の出力軸に接続されたパーキングギヤに噛合され自動変速機の出力軸の回転が制限されることにより、プロペラシャフトおよびドライブシャフトを介して駆動輪が回転しないよう固定される。一方、シフトレバーが他のレンジにシフトされた場合には、パーキングポールがパーキングギヤから離隔することにより、自動変速機の出力軸の回転が許容され、プロペラシャフトおよびドライブシャフトを介して駆動輪の回転が許容されるようになっている。
ところで、この種のパーキングロック機構を有する車両を勾配のある路面に停車させた場合に、以下の理由により、車両に揺れが生じてしまうことがある。
勾配を有する路面において、ブレーキペダルが操作されて車両が停車しているときに、シフトレバーがパーキングレンジに移行されると、パーキングロック機構が作動する。パーキングロック機構が作動した後に、ブレーキペダルの操作が解除されると、路面に勾配があるため、車両には自重による下り方向の力が働く。このとき、パーキングロック機構を支点として駆動輪に連結されたプロペラシャフトおよびドライブシャフトに捩れが発生する。
特に、この捩れトルクが大きいと、プロペラシャフトおよびドライブシャフトの弾性力(復元力)による揺り返しが発生するため、自重によりプロペラシャフトおよびドライブシャフトに発生する捩れトルクと、プロペラシャフトおよびドライブシャフトの弾性力(復元力)とが釣り合う位置に収束するまで車両が前後に揺れる場合がある。この揺れにより、乗車している人に不快感を与えてしまうことがある。
このような不具合を解消するものとして、車両の停車状態において、シフトレバーがパーキングレンジに移行した後に、ブレーキ装置の操作が解除されると、制動力が漸減するように駆動輪のブレーキ装置を制御する車両の制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された従来の車両の制御装置は、車両が勾配を有する路面に停車すると、パーキングロック機構の作動後に、ブレーキ装置の操作が解除されても、駆動輪に対する制動力が漸減するように制御するため、車両の自重により生じる下り方向の力がドライブシャフトに緩やかに加わるようにすることができる。
このため、自重によりドライブシャフトに加わる捩れトルクと、ドライブシャフトの弾性力とが緩やかに釣り合い、ドライブシャフトの弾性力により生じる揺り返しが抑制される。したがって、車両が前後に揺れることを抑制でき、乗車している人に与える不快感を抑制するようになっていた。
また、車両の停車状態において、シフトレバーがパーキングレンジに移行したり、パーキングレンジから他のレンジに移行した際に、自動変速機の出力軸を所定時間固定するロック手段を備えた車両の制御装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に記載された従来の車両の制御装置は、シフトレバーがパーキングレンジに移行されパーキングロック機構のパーキングギヤにパーキングポールが噛合する際、およびシフトレバーがパーキングレンジから移行されパーキングロック機構のパーキングギヤからパーキングポールが解放される際に、ロック手段の係合を所定時間継続させ、自動変速機の出力軸が解放されるタイミングをずらすようになっていた。したがって、車両が勾配を有する路面に停車して、ドライブシャフトに捩れトルクが発生している状態においても、パーキングロック機構のパーキングポールが解放される際に発生する衝撃を防ぐようになっていた。
特開2007−55354号公報 特開平10−184881号公報
しかしながら、上述のような特許文献1に記載の従来の車両の制御装置にあっては、パーキングロック機構の作動終了時に発生する捩れ振動を考慮したものではなかった。そのため、勾配を有する路面から車両を発進させるときに、ブレーキ装置を作動させながらパーキングロック機構の作動を終了させると、ドライブシャフトに蓄積されていた捩れトルクが急激に解放されるため捩れ振動が発生し、この捩れ振動が、内燃機関やモータジェネレータに伝達されてしまい、結果として、車両の乗員にとって不快な車両の振動が発生するという問題があった。
また、上述のような特許文献2に記載の従来の車両の制御装置にあっても、ロック手段により捩れ振動のタイミングをずらすようになっているものの、捩れ振動を抑制するというものではなかった。したがって、ロック手段が解放された際にドライブシャフトに蓄積されていた捩れトルクが急激に解放されるため捩れ振動が発生し、結果として、車両の乗員にとって不快な車両の振動が発生するという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、パーキングロック機構の作動終了時に発生する捩れ振動を抑制し、車両の振動を防止することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の制御装置は、上記目的達成のため、(1)車両の動力源から入力軸を介して入力された動力を出力軸から出力するとともに、前記入力軸と前記出力軸との間で変速可能な変速機と、前記変速機の出力軸から出力された動力を駆動輪に伝達する動力伝達軸と、シフトレバーが第1の選択位置に移行されたときに前記出力軸の回転を制限し、第2の選択位置に移行されたときに前記出力軸の回転の制限を解除するパーキングロック機構と、を備える車両の制御装置であって、前記動力伝達軸の捩れの大きさを測定する捩れ測定手段と、前記出力軸の回転を抑制する回転抑制手段と、前記シフトレバーが前記第1の選択位置に移行された後に、前記捩れ測定手段により測定された前記動力伝達軸の捩れの大きさが閾値以上に達したことを条件に、前記回転抑制手段に前記出力軸の回転を抑制させるとともに、前記シフトレバーが前記第1の選択位置から前記第2の選択位置に移行されたことを条件に、所定の速さで前記回転抑制手段による前記出力軸の回転の抑制を終了させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、動力伝達軸に捩れが発生している場合においても、パーキングロック機構による出力軸の回転の制限を解除する際に、回転抑制手段により出力軸が徐々に解放されるので、パーキングロック機構が解除される際の衝撃や捩れ振動の発生を抑制し、車両の振動を防止することが可能となる。
上記(1)に記載の車両の制御装置において、(2)前記動力伝達軸が、前記出力軸と接続されるプロペラシャフトおよび前記駆動輪と接続されるドライブシャフトにより構成されることを特徴とする。
この構成により、捩れトルクが発生するプロペラシャフトおよびドライブシャフトの捩れの大きさを測定することが可能となるので、パーキングロック機構が解除される際にプロペラシャフトおよびドライブシャフトの捩れトルクに起因する衝撃や捩れ振動の発生を抑制し、車両の振動を防止することが可能となる。
上記(2)に記載の車両の制御装置において、(3)前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトの回転角度を検出する回転角度検出手段を備え、前記捩れ測定手段が、前記パーキングロック機構により前記出力軸の回転が制限された後に生じる前記プロペラシャフトと前記ドライブシャフトの回転角度の差に応じて前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトに生じた捩れの大きさを測定することを特徴とする。
この構成により、プロペラシャフトおよびドライブシャフトに生じている捩れの大きさを、プロペラシャフトの回転角度およびドライブシャフトの回転角度を測定可能な既存の回転数センサを用いて測定することができるので、コストを高めることなくパーキングロック機構が解除される際の衝撃や捩れ振動の発生を抑制することが可能となる。
上記(2)に記載の車両の制御装置において、(4)前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトのトルクを検出するトルク検出機構を備え、前記捩れ測定手段が、前記トルク検出機構により検出されたトルクに応じて前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトに生じた捩れの大きさを測定することを特徴とする。
この構成により、捩れ測定手段が、プロペラシャフトおよびドライブシャフトに生じている捩れの大きさを実際に測定できるので、シフトレバーが第1の選択位置に移行された際に、制御手段が、回転抑制手段に出力軸の回転を抑制させるか否かを正確に判断することが可能となる。
上記(1)または(2)に記載の車両の制御装置において、(5)路面の勾配を検知する勾配検知手段を備え、前記捩れ測定手段が、前記勾配検知手段により検知された路面の勾配に応じて前記動力伝達軸に生じた捩れの大きさを測定することを特徴とする。
この構成により、既存の勾配検出手段が動力伝達軸の捩れの大きさを測定し、制御手段が勾配検出手段の検出結果に応じて出力軸の回転を抑制するか否かを判断することができるので、コストを高めることなく捩れ振動を抑制することが可能となる。
上記(1)から(5)に記載の車両の制御装置において、(6)前記制御手段が、前記捩れ測定手段により測定された前記動力伝達軸の捩れの大きさに応じた速さで前記回転抑制手段による前記出力軸の回転の抑制を終了させることを特徴とする。
この構成により、パーキングロック機構による出力軸の回転の制限を解除する際に、回転抑制手段が、動力伝達軸の捩れの大きさに応じた速度で出力軸を解放するので、動力伝達軸の捩れが大きい場合にも、パーキングロック機構が解除される際の衝撃や捩れ振動の発生を抑制することが可能となる。
本発明によれば、パーキングロック機構の作動終了時に発生する捩れ振動を抑制し、車両の振動を防止することができる車両の制御装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の構成を示す骨子図である。図2は、本発明の実施の形態に係る自動変速機の作動表である。なお、本実施の形態においては、本発明に係る車両の制御装置をFR(Front engine Rear drive)車両に適用した場合について説明する。
図1に示すように、車両1は、内燃機関を構成する動力源としてのエンジン2と、エンジン2により出力された回転トルクを増大させるトルクコンバータ3と、トルクコンバータ3の出力軸の回転速度を変速して出力する変速機構4と、を備えている。
エンジン2は、ガソリンあるいは軽油などの燃料を燃焼させて動力を出力する公知の動力装置により構成されている。また、トルクコンバータ3および変速機構4は、自動変速機5を構成している。
トルクコンバータ3は、図1に示すように、エンジン2と変速機構4との間に配置されており、エンジン2に連結されたポンプ翼車41と、変速機構4の入力軸42に連結されたタービン翼車43と、一方向クラッチ44によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車45とを有している。ポンプ翼車41とタービン翼車43とは、流体を介して動力を伝達するようになっている。
さらに、トルクコンバータ3は、ポンプ翼車41とタービン翼車43との間を直結するためのロックアップクラッチ46を備えており、車両1の高速走行時において、作動油によりポンプ翼車41とタービン翼車43とが機械的に直結されると、エンジン2から変速機構4への動力の伝達効率が上がるようになっている。
また、ポンプ翼車41には、変速機構4を変速制御するための油圧や、各部に潤滑油を供給するための油圧を発生する機械式のオイルポンプ47が設けられている。
変速機構4は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置48と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置49および第3遊星歯車装置50と、を備えている。第1遊星歯車装置48のサンギヤS1は、クラッチC3を介して入力軸42に選択的に連結されるとともに、一方向クラッチF2およびブレーキB3を介してハウジング51に選択的に連結されるようになっている。また、入力軸42の回転方向と反対方向(以下、逆方向という)への回転が阻止されるようになっている。
第1遊星歯車装置48のキャリアCA1は、ブレーキB1を介してハウジング51に選択的に連結される。また、キャリアCA1は、ブレーキB1と並列に設けられた一方向クラッチF1により、常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。
第1遊星歯車装置48のリングギヤR1は、第2遊星歯車装置49のリングギヤR2と連結されており、ブレーキB2を介してハウジング51に選択的に連結されるようになっている。第2遊星歯車装置49のサンギヤS2は、第3遊星歯車装置50のサンギヤS3と連結されており、クラッチC4を介して入力軸42に選択的に連結されている。また、サンギヤS2は、一方向クラッチF4およびクラッチC1を介して入力軸42に選択的に連結されており、逆方向への回転が阻止されるようになっている。
第2遊星歯車装置49のキャリアCA2は、第3遊星歯車装置50のリングギヤR3と連結されており、クラッチC2を介して入力軸42に選択的に連結されるとともに、ブレーキB4を介してハウジング51に選択的に連結されるようになっている。また、キャリアCA2は、ブレーキB4と並列に設けられた一方向クラッチF3により、逆方向への回転が阻止されるようになっている。また、第3遊星歯車装置50のキャリアCA3は、変速機構4の出力軸52の一部を構成している。
変速機構4の出力軸52は、プロペラシャフト53と接続されており、出力軸52から出力された回転トルクが、プロペラシャフト53、ディファレンシャルギヤ55およびドライブシャフト54を介して駆動輪56に伝達されるようになっている。
なお、本実施の形態に係るプロペラシャフト53およびドライブシャフト54は、本発明に係る動力伝達軸を構成している。
クラッチC1〜C4およびブレーキB1〜B4(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBという)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置により構成されている。また、クラッチCおよびブレーキBは、後述する油圧制御回路6のトランスミッションソレノイドS1〜S4、およびリニアソレノイドSLT、SLU、SL1、SL2の励磁、非励磁や図示しないマニュアルバルブの作動状態によって切換えられる油圧回路に応じて、係合状態および解放状態の何れか一方の状態をとるようになっている。したがって、変速機構4は、これらのクラッチCおよびブレーキBの係合状態および解放状態の組み合わせに応じて図2に示す変速段をとるようになっている。ここで、図2の後述するPレンジは、ブレーキB2およびブレーキB4の係合が行われていない場合における係合状態および解放状態の組み合わせを表している。
なお、本実施の形態に係るブレーキB2は、本発明に係る回転抑制手段を構成する。
図3は、本発明の実施の形態に係る電子制御装置を示すブロック図である。
車両1は、トルクコンバータ3によるトルクの増大比および変速機構4の変速段を油圧により制御するための油圧制御回路6を備えている。油圧制御回路6は、トランスミッションソレノイドS1〜S4、およびリニアソレノイドSLT、SLU、SL1、SL2を有している。
車両1は、さらに、エンジン2の回転数を測定するためのエンジン回転数センサ21と、エンジン2の吸入空気量を測定する吸入空気量センサ22と、エンジン2に吸入される空気の温度を測定するための吸入空気温度センサ23と、スロットル弁31の開度を測定するためのスロットルセンサ24と、変速機構4の出力軸52(図1参照)の回転数を検出するための出力軸回転数センサ25と、駆動輪56(図1参照)の回転速度を測定するための車輪速センサ26と、図示しないブレーキペダルに対する踏力を測定するためのブレーキセンサ27と、を備えている。車両1は、さらに、シフトレバー28と、シフトレバー28のポジションを検出するためのシフトポジションセンサ29と、アクセルペダル32の開度を測定するためのアクセル開度センサ33と、を備えている。
エンジン回転数センサ21は、図示しないクランクシャフトの回転に基づいて、エンジン2の回転数を計測するようになっている。
スロットルセンサ24は、例えば、スロットル弁31のスロットル開度に応じた出力電圧が得られるホール素子により構成されている。
出力軸回転数センサ25は、変速機構4の出力軸52(図1参照)の回転角度を表す信号を後述するエンジンECU(Electronic Control Unit)11およびトランスミッションECU12に出力するようになっている。
より具体的には、出力軸回転数センサ25は、出力軸52の円周方向に配置される複数極のN/S極を有する図示しない磁気ロータと、磁気ロータの回転数を検出する図示しない磁気ピックアップからなっている。磁気ピックアップは、出力軸52と同期回転する磁気ロータの各検出用突起から発せられるパルス信号を検出するようになっており、検出用突起の総数と同数のパルス信号を磁気ピックアップが検出する一周期は、出力軸52や磁気ロータの一回転に相当する。したがって、トランスミッションECU12は、出力軸52の回転と同期回転する磁気ロータからのパルス信号を検出する既存の出力軸回転数センサ25からパルス信号を入力することにより、出力軸52および出力軸52と接続されたプロペラシャフト53の一端の回転角度を検出することが可能である。
車輪速センサ26は、駆動輪56(図1参照)の回転角度を表す信号を後述するエンジンECU11およびトランスミッションECU12に出力するようになっている。
詳細には、駆動輪56の円周方向に配置される複数極のN/S極を有する図示しない磁気ロータと、磁気ロータの回転数を検出する図示しない磁気ピックアップからなっている。磁気ピックアップは、駆動輪56と同期回転する磁気ロータの各回転歯から発せられるパルス信号を検出するようになっており、回転歯の総数である例えば48個のパルス信号を磁気ピックアップが検出する一周期は、駆動輪56や磁気ロータの一回転に相当する。したがって、トランスミッションECU12は、駆動輪56の回転と同期回転する磁気ロータからのパルス信号を検出する既存の車輪速センサからパルス信号を入力することにより、駆動輪56および駆動輪56と接続されたドライブシャフト54の一端の回転角度を検出することが可能である。
なお、本実施の形態に係るトランスミッションECU12、出力軸回転数センサ25および車輪速センサ26は、本発明に係る回転角度検出手段を構成する。
ブレーキセンサ27は、車両1に備えられた図示しないブレーキペダルが運転者により所定の踏み込み量で踏み込まれたとき、OFF状態からON状態に切り換わる信号(踏力スイッチ信号)をエンジンECU11およびトランスミッションECU12に送信するようになっている。例えば、ブレーキセンサ27は、ブレーキペダルに対する踏力が予め定められた設定値以上になるとOFF状態からON状態に切り換わる信号をエンジンECU11およびトランスミッションECU12に送信するようになっている。
シフトレバー28は、車両1の駐車時に、エンジン2の出力が駆動輪56(図1参照)に伝達されるのを遮断するとともに駆動輪56の回転を抑制するためのパーキングレンジ(以下、Pレンジという)、車両1を後進させるためのリバースレンジ(以下、Rレンジという)、エンジン2の出力が駆動輪56に伝達されるのを遮断するためのニュートラルレンジ(以下、Nレンジという)、後述するトランスミッションECU12により変速段が選択されるドライブレンジ(以下、Dレンジという)、運転者のシフト操作によりシフトレンジを切換えるためのシーケンシャルシフトレンジ(以下、Sレンジという)を有している。
シフトポジションセンサ29は、運転者により操作されたシフトレバー28のシフトポジションを検出するようになっており、シフトレバー28が、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、DレンジおよびSレンジのうちいずれのレンジに位置しているかを示す信号をトランスミッションECU12に出力する。
ここで、本実施の形態に係るPレンジは、本発明に係る第1の選択位置を構成し、本実施の形態に係るPレンジ以外のレンジは、本発明に係る第2の選択位置を構成する。
アクセル開度センサ33は、例えば、ホール素子を用いた電子式のポジションセンサにより構成されており、アクセルペダル32が運転者により操作されると、アクセルペダル32の位置が示すアクセル開度を表す信号を、後述するエンジンECU11およびトランスミッションECU12に出力するようになっている。
車両1は、さらに、エンジン2を制御するためのエンジンECU11と、自動変速機5を制御するためのトランスミッションECU12と、を備えている。
エンジンECU11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力インターフェースを有しており、アクセルペダル32の操作量に応じてエンジン2が制御されるよう、エンジン2に対してエンジン制御信号を出力するようになっている。
また、エンジンECU11は、エンジン回転数センサ21、吸入空気量センサ22、吸入空気温度センサ23、スロットルセンサ24、出力軸回転数センサ25、車輪速センサ26およびブレーキセンサ27と接続されており、これらのセンサからエンジン回転数、吸入空気量、吸入空気温度、スロットル開度、出力軸回転数、車輪速およびブレーキのON/OFFを表す信号をそれぞれ入力するようになっている。
トランスミッションECU12は、図示しないCPU、RAM、ROMおよび入出力インターフェースを有しており、ROMには、車速およびスロットル開度に基づいた変速線図を表すマップや、変速制御を実行するためのプログラムなどが記憶されている。
また、トランスミッションECU12は、スロットルセンサ24、出力軸回転数センサ25、車輪速センサ26、ブレーキセンサ27およびシフトポジションセンサ29からスロットル開度、出力軸回転速度、車輪速、ブレーキのON/OFFおよびシフトレバー28のシフトポジションを表す信号をそれぞれ入力するようになっており、これらの信号に基づいて、自動変速機5のトルクコンバータ3や変速機構4の変速段が制御されるよう油圧制御回路6を制御するようになっている。
なお、本実施の形態に係るトランスミッションECU12は、後述するように、本発明に係る車両の制御装置、捩れ測定手段および制御手段を構成する。
図1に戻り、車両1は、シフトレバー28がPレンジに位置しているときに、出力軸52をロックするためのパーキングロック機構60を備えている。パーキングロック機構60は、変速機構4の出力軸52に取り付けられたパーキングギヤ61と、パーキングギヤ61と噛み合ってその回転駆動を停止した状態でロックするパーキングポール62と、によって構成されている。
パーキングポール62の一端部には、ハウジング51に回動自在に支持された図示しない回動支持部が設けられており、パーキングポール62は、回動支持部を支点にして図1の上下方向に揺動自在になっている。
また、パーキングポール62の他端部は図示しないパーキングポールカムに接触しており、パーキングポール62は、パーキングポールカムの回動に伴って回動支持部を支点にして図1の上下方向に揺動するようになっている。
シフトレバー28がPレンジ、すなわち、第1の選択位置に移行すると、図示しないパーキングポールカムは、パーキングポール62の他端部を押し上げる位置に回動し、シフトレバーがRレンジ、Nレンジ、DレンジあるいはSレンジに対応する位置、すなわち、第2の選択位置に移行すると、パーキングポール62の他端部を押し下げる位置に回動するようになっている。
したがって、図示しないパーキングポールカムの駆動によりパーキングポール62がパーキングギヤ61に噛合する固定位置に移動すると、パーキングギヤ61の回転が制限され、結果として変速機構4の出力軸52、出力軸52と接続されたプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の回転が制限されるようになっている。
なお、図示しないパーキングポールカムは、シフトレバー28と機械的に連動するような機構により駆動してもよいし、電動モータにより駆動してもよい。
以下、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置を構成するトランスミッションECUの特徴的な構成について、図1および図3を参照して説明する。
車両1の制御装置を構成するトランスミッションECU12は、シフトレバー28がPレンジ以外のいずれかのレンジからPレンジに移行され、パーキングロック機構により出力軸52の回転の制限が開始されると、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさの測定を開始する。
具体的には、トランスミッションECU12は、シフトポジションセンサ29からシフトレバー28がPレンジに移行されたことを示す信号が入力されると、出力軸回転数センサ25および車輪速センサ26から、出力軸52の回転角度を表す信号および駆動輪56の回転角度を表す信号をそれぞれ取得し、シフトレバー28がPレンジに移行した後の出力軸52の回転角度と駆動輪56の回転角度との差、すなわちパーキングロック機構60によりプロペラシャフト53の回転が制限された後におけるプロペラシャフト53の一端とドライブシャフト54の一端の回転角度の差を算出する。また、トランスミッションECU12は、プロペラシャフト53の一端の回転角度とドライブシャフト53の一端の回転角度との差と、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさとを対応させた捩れ算出マップをROMに予め記憶しており、算出されたプロペラシャフト53の一端の回転角度とドライブシャフト54の一端の回転角度との差と、ROMに記憶された捩れ算出マップとに基づいて、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを算出するようになっている。
したがって、トランスミッションECU12は、動力伝達軸の捩れの大きさを測定する捩れ測定手段を構成する。
また、トランスミッションECU12は、シフトレバー28がPレンジに移行された後に、出力軸52の回転角度および駆動輪56の回転角度の差から算出されたプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさが閾値以上に達したならば、ブレーキB2を係合するよう油圧制御回路6を制御するようになっている。
閾値としては、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさが、シフトレバー28がPレンジからPレンジ以外のレンジに移行され、パーキングギヤ61とパーキングポール62との噛合が解消される際に、ブレーキB2が解放されていても運転者に不快感を与える衝撃や捩れ振動が発生しない値として、予め実験的な測定などにより定められている。
ここで、トランスミッションECU12は、出力軸52の回転が阻止されるよう、油圧制御回路6を制御してブレーキB2に加えてブレーキB4も係合状態に移行させる。
また、トランスミッションECU12は、ブレーキB2が係合された状態で、シフトレバー28がPレンジからPレンジ以外のレンジに移行されたことを条件に、ブレーキB2を所定の速さで解放し、出力軸52の回転の抑制を終了させるよう油圧制御回路6を制御するようになっている。
具体的には、トランスミッションECU12は、ブレーキB2の係合圧をリニアソレノイドを介して所定の速度で低下させ、ブレーキB2が所定の速度で解放され係合状態から非係合状態に移行するよう制御する。所定の速度としては、シフトレバー28がPレンジから他のレンジに移行されパーキングロック機構60が解放された際に、出力軸52が徐々にスリップすることにより捩れトルクが解放され、結果としてプロペラシャフト53およびドライブシャフト54に発生する捩れ振動が、車両1の乗員に不快感を与えない大きさに抑制されるような速度であり、予め実験的な測定などにより定められている。また、トランスミッションECU12は、ブレーキB2を所定の速度で解放するための油圧制御回路6に対する制御データを予めROMに記憶する。
したがって、本実施の形態に係るトランスミッションECU12は、シフトレバーが第1の選択位置に移行された後に、捩れ測定手段により測定された動力伝達軸の捩れの大きさが閾値以上に達したことを条件に、回転抑制手段に出力軸の回転を抑制させるとともに、シフトレバーが第1の選択位置から第2の選択位置に移行されたことを条件に、所定の速さで回転抑制手段による出力軸の回転の抑制を終了させる制御手段を構成する。
ここで、トランスミッションECU12は、シフトレバー28により選択されたシフトレンジがブレーキB4を解放することにより形成される場合には、ブレーキB2が解放された後にブレーキB4を解放するよう油圧制御回路6を制御するようになっている。
図4は、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の制御処理を説明するためのタイミングチャートである。
図4において、(a)は車速Spd、(b)はブレーキセンサのON/OFF、(c)はシフトポジションセンサ29により出力される信号、(d)はパーキングロック機構60の作動状態、(e)はプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさ、(f)はブレーキB2の係合に対する指示圧の時間的変化を示すタイミングチャートである。
まず、車両1が、時間T0において上り坂に停車する。このとき、シフトポジションセンサ29から出力される信号はDレンジを示している(図4(c)参照)。また、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54には、エンジン2から自動変速機5を介して入力される回転トルクに起因する捩れトルクが発生している(図4(e)参照)。
次に、時間T1において運転者によりシフトレバー28がDレンジからPレンジにシフトされると、シフトポジションセンサ29は、Pレンジを示す信号を出力する(図4(c)参照)。このとき、ブレーキペダルが踏み込まれた状態で(図4(b)参照)、パーキングポール62がパーキングギヤ61と噛合される(図4(d)参照)。また、トランスミッションECU12は、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の回転角度の測定を開始する。
次に、時間T2において運転者によるブレーキペダルの操作が終了すると(図4(b)参照)、路面に勾配があるため、車両1は、自重による下り方向の力と、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54に生じる捩れトルクとが釣り合う位置まで後退する(図4(a)参照)。
ここで、トランスミッションECU12は、ROMに予め記憶されている捩れ算出マップと、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の回転角度の差とを参照し、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の回転角度の差に基づいて算出されるプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさが閾値以上に達したと判断したならば、油圧制御回路6を介してブレーキB2を係合する(図4(f)参照)。また、トランスミッションECU12は、ブレーキB2に加えて、ブレーキB4が係合されるよう油圧制御回路6を制御する。
次に、運転者によりブレーキペダルが踏み込まれた後に(図4(b)参照)、時間T3においてシフトレバー28がPレンジからDレンジにシフトされると、シフトポジションセンサ29は、Dレンジを示す信号を出力する(図4(c)参照)。このとき、パーキングポール62とパーキングギヤ61との噛合が解放される(図4(d)参照)。
また、トランスミッションECU12は、油圧制御回路6のソレノイドを制御して、ブレーキB2の係合を所定の速さで解放する。ここで、所定の速さとは、上述のとおりパーキングギヤ61とパーキングポール62との噛合が解消される際に、運転者に不快感を与える衝撃や捩れ振動が発生しない値であり、図4(f)においては、T3からT4までの時間によりブレーキB2が係合状態から非係合状態に移行される速度を意味する。
なお、トランスミッションECU12は、作動表(図2参照)に基づき変速機構4を6速から5速に変速する場合など、変速時においてブレーキB2を解放する場合には、上記所定の速さで徐々に解放するのではなく、変速が滑らかに行われるよう素早く解放する。
次に、トランスミッションECU12は、ブレーキB2が解放された後に、ブレーキB4が解放されるよう油圧制御回路6を制御する。
次に、時間T5において、運転者によるブレーキペダルの操作が終了し(図4(b)参照)、車両1が前進を開始する(図4(a)参照)。
図5は、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の制御処理を説明するためのフローチャートである。
なお、以下の処理は、トランスミッションECU12を構成するCPUによって所定の時間間隔で実行されるとともに、CPUによって処理可能なプログラムを実現する。
まず、ステップS11において、トランスミッションECU12は、Pレンジへのシフトチェンジが実行されたか否かを判断する。具体的には、トランスミッションECU12は、シフトポジションセンサ29から入力した信号がシフトレバー58のPレンジを表しており、かつ、シフトポジションセンサ29から前回取得した信号がPレンジ以外のレンジを表していたなら、シフトレバー28がPレンジ以外のレンジからPレンジにシフトされたと判断する。
トランスミッションECU12は、Pレンジへのシフトチェンジが実行されたと判断した場合には(ステップS11でYes)、ステップS12に移行する。一方、Pレンジへのシフトチェンジが実行されていないと判断した場合には(ステップS11でNo)、Returnに進む。
ステップS12において、トランスミッションECU12は、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れ状態を測定する。
具体的には、トランスミッションECU12は、出力軸回転数センサ25および車輪速センサ26から、出力軸52の回転角度および駆動輪56の回転角度をそれぞれ取得し、Pレンジへのシフトチェンジが行われた後の出力軸52の回転角度と駆動輪56の回転角度との差、すなわちパーキングロック機構60によりプロペラシャフト53の回転が制限された後におけるプロペラシャフト53の一端とドライブシャフト54の一端の回転角度の差を算出する。また、トランスミッションECU12は、プロペラシャフト53の一端の回転角度とドライブシャフト54の一端の回転角度との差と、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさとを対応させた捩れ算出マップとに基づいて、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを算出する。
なお、プロペラシャフト53とドライブシャフト54とが減速機を介して接続されている場合など、通常の走行時にプロペラシャフト53とドライブシャフト54との回転数が異なる場合においては、捩れ算出マップは、減速機のギヤ比に応じて補正された値が設定されている。
次に、トランスミッションECU12は、ステップS12において算出されたプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさが閾値以上に達したか否かを判断する(ステップS13)。
トランスミッションECU12は、算出されたプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさが閾値以上に達したと判断した場合には(ステップS13でYes)、ステップS14に移行する。一方、算出されたプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさが閾値未満であると判断した場合には(ステップS13でNo)、Returnに進む。
ステップS14において、トランスミッションECU12は、摩擦係合要素によって出力軸52の回転を抑制する。具体的には、トランスミッションECU12は、油圧制御回路6のリニアソレノイドを制御して、ブレーキB2を係合させる。さらに、トランスミッションECU12は、油圧制御回路6のリニアソレノイドを制御して、ブレーキB4を係合させる。
次に、トランスミッションECU12は、Pレンジから他のレンジへのシフトチェンジが実行されたか否かを判断する(ステップS15)。具体的には、トランスミッションECU12は、シフトポジションセンサ29から入力した信号がシフトレバー58のPレンジ以外のレンジを表しており、かつ、シフトポジションセンサ29から前回取得した信号がPレンジを表していたなら、シフトレバー28がPレンジからPレンジ以外のレンジにシフトしたと判断する。
トランスミッションECU12は、Pレンジから他のレンジへのシフトチェンジが実行されたと判断した場合には(ステップS15でYes)、ステップS16に移行する。一方、トランスミッションECU12は、シフトレバー28がPレンジに位置すると判断した場合には(ステップS15でNo)、このステップを繰り返す。
ステップS16において、トランスミッションECU12は、摩擦係合要素を所定の速度で徐々に解放する。具体的には、トランスミッションECU12は、油圧制御回路6のリニアソレノイドを制御して、ブレーキB2を所定の速度で徐々に解放させる。
次に、トランスミッションECU12は、変速機構4に対する変速制御を実行する(ステップS17)。具体的には、トランスミッションECU12は、ROMに記憶されている変速用のマップおよびスロットルセンサ24から入力される信号に基づいて変速段を決定し、油圧制御回路6を介して変速機構4の変速段を変更する。
以上のように本発明の実施の形態に係る車両の制御装置においては、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54に捩れが発生している場合においても、パーキングロック機構60による出力軸52の回転の制限を解除する際に、摩擦係合要素を構成するブレーキB2により出力軸52が徐々に解放されるので、パーキングロック機構60が解除される際の衝撃や捩れ振動の発生を抑制し、車両1の振動を防止することが可能となる。また、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の回転角度の差に基づいて測定するので、勾配センサを用いてプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを測定する場合と比較して、車両1の重量や駆動輪56の大きさなどの因子による測定誤差が生じず、より正確な捩れの大きさの測定が可能となる。
また、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54に生じている捩れの大きさを、プロペラシャフト53の回転角度およびドライブシャフト54の回転角度を検出可能な既存の回転数センサを用いて測定することができるので、コストを高めることなく摩擦係合要素を構成するブレーキB2による出力軸52の解放を適切に行うことが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、トランスミッションECU12が、Pレンジに移行した後のプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の回転角度の差に基づいてプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを測定する場合について説明した。しかしながら、トランスミッションECU12が、以下の第1の例ないし第3の例のようにプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを測定してもよい。
まず、第1の例として、車両1がトルクセンサを備えるようにし、トランスミッションECU12がトルクセンサにより検出されたトルクの大きさに基づいてプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを測定するようにする。
トルクセンサは、例えば、ひずみゲージにより構成されており、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の近傍にそれぞれ設置されるようにする。
また、第2の例として、車両1が勾配センサを備えるようにし、トランスミッションECU12が勾配センサにより検出された路面の勾配の大きさに基づいてプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを測定するようにする。
この場合、トランスミッションECU12のROMが、勾配センサにより検出された路面の勾配とプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさとを対応付けたマップを予め記憶するようにする。
また、第3の例として、車両1が対地速センサを備えるようにし、トランスミッションECU12が、対地速センサにより検出された車両1の対地速度に基づいて車両1の動き量を算出し、算出された車両1の動き量に基づいてプロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさを算出するようにしてもよい。この場合、トランスミッションECU12は、シフトレバー28がPレンジに移行した後の車両1の対地速度を対地速センサから取得するようにする。
また、上述した実施の形態においては、トランスミッションECU12が、ブレーキB2を一定の速度で解放するための制御データを予めROMに記憶する場合について説明した。しかしながら、トランスミッションECU12が、ブレーキB2の解放速度を変化させてもよい。例えば、トランスミッションECU12は、ブレーキB2の解放が開始されると、時間の経過とともに解放速度が徐々に速まるよう油圧制御回路6を制御してもよい。
また、上述した実施の形態においては、トランスミッションECU12が、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさにかかわらず、ブレーキB2を所定の速度で解放するための制御データを予めROMに記憶する場合について説明した。しかしながら、トランスミッションECU12が、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさに応じて、ブレーキB2の解放の速度を変化させる制御データをROMに記憶するようにしてもよい。この場合、トランスミッションECU12は、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさと、ブレーキB2の解放の速度とを対応させた解放速度マップをROMに予め記憶するようにする。解放速度マップは、例えば、プロペラシャフト53およびドライブシャフト54の捩れの大きさが大きいほどブレーキB2の解放速度が遅くなるように設定される。
また、以上の説明においては、本発明に係る車両の制御装置をFR車両に適用した場合について説明したが、これに限定されず、FF(Front engine Front drive)車両に適用してもよい。
また、以上の説明においては、ブレーキB2が出力軸52の回転を抑制する回転抑制手段を構成する場合について説明した。しかしながら、回転抑制手段は、変速機構の構成に応じて、自動変速機の出力軸を固定させるための摩擦係合要素により構成されていればよい。また、摩擦係合要素により出力軸52の回転を抑制する代わりに、出力軸52の回転を抑制するための回転抑制部材を出力軸52あるいはプロペラシャフト53に設置するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、上記の各処理が、トランスミッションECU12によって所定の時間間隔で実行される場合について説明したが、これに限定されず、エンジンECU11によって実行されてもよい。
また、以上の説明においては、トランスミッションECU12が出力軸回転数センサ25から入力される信号に基づいて出力軸52の回転角度を検出する場合について説明したが、これに限定されず、プロペラシャフト53の回転角度を検出するセンサ、あるいはパーキングギヤ61から入力される信号に基づいて出力軸52の回転角度を検出するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、車両の制御装置を、自動変速機5を搭載した車両1に設置する場合について説明した。しかしながら、車両の制御装置が、出力軸52の回転を抑制するための回転抑制部材を有する無段変速機(CVT)など他の変速機を搭載した車両に設置されるようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る車両の制御装置は、パーキングロック機構の作動終了時に発生する捩れ振動を抑制し、車両の振動を防止することができるという効果を奏するものであり、車両の乗員に振動の不快感が与えられることを防止できる車両の制御装置に有用である。
本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の構成を示す骨子図である。 本発明の実施の形態に係る自動変速機の作動表である。 本発明の実施の形態に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の制御処理を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の制御処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 エンジン(内燃機関)
3 トルクコンバータ
4 変速機構
5 自動変速機
6 油圧制御回路
11 エンジンECU
12 トランスミッションECU(制御装置、回転角度検出手段、捩れ測定手段、制御手段)
21 エンジン回転数センサ
24 スロットルセンサ
25 出力軸回転数センサ(回転角度検出手段)
26 車輪速センサ(回転角度検出手段)
27 ブレーキセンサ
28 シフトレバー
29 シフトポジションセンサ
31 スロットル弁
33 アクセル開度センサ
42 入力軸
52 出力軸
53 プロペラシャフト
54 ドライブシャフト
55 ディファレンシャルギヤ
56 駆動輪
60 パーキングロック機構
61 パーキングギヤ
62 パーキングポール

Claims (6)

  1. 車両の動力源から入力軸を介して入力された動力を出力軸から出力するとともに、前記入力軸と前記出力軸との間で変速可能な変速機と、
    前記変速機の出力軸から出力された動力を駆動輪に伝達する動力伝達軸と、
    シフトレバーが第1の選択位置に移行されたときに前記出力軸の回転を制限し、第2の選択位置に移行されたときに前記出力軸の回転の制限を解除するパーキングロック機構と、を備える車両の制御装置であって、
    前記動力伝達軸の捩れの大きさを測定する捩れ測定手段と、
    前記出力軸の回転を抑制する回転抑制手段と、
    前記シフトレバーが前記第1の選択位置に移行された後に、前記捩れ測定手段により測定された前記動力伝達軸の捩れの大きさが閾値以上に達したことを条件に、前記回転抑制手段に前記出力軸の回転を抑制させるとともに、前記シフトレバーが前記第1の選択位置から前記第2の選択位置に移行されたことを条件に、所定の速さで前記回転抑制手段による前記出力軸の回転の抑制を終了させる制御手段と、を備えたことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記動力伝達軸が、前記出力軸と接続されるプロペラシャフトおよび前記駆動輪と接続されるドライブシャフトにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトの回転角度を検出する回転角度検出手段を備え、
    前記捩れ測定手段が、前記パーキングロック機構により前記出力軸の回転が制限された後に生じる前記プロペラシャフトと前記ドライブシャフトの回転角度の差に応じて前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトに生じた捩れの大きさを測定することを特徴とする請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトのトルクを検出するトルク検出機構を備え、
    前記捩れ測定手段が、前記トルク検出機構により検出されたトルクに応じて前記プロペラシャフトおよび前記ドライブシャフトに生じた捩れの大きさを測定することを特徴とする請求項2に記載の車両の制御装置。
  5. 路面の勾配を検知する勾配検知手段を備え、
    前記捩れ測定手段が、前記勾配検知手段により検知された路面の勾配に応じて前記動力伝達軸に生じた捩れの大きさを測定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置。
  6. 前記制御手段が、前記捩れ測定手段により測定された前記動力伝達軸の捩れの大きさに応じた速さで前記回転抑制手段による前記出力軸の回転の抑制を終了させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1の請求項に記載の車両の制御装置。
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