JP5063247B2 - 削孔装置 - Google Patents

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Description

本発明は、埋設用パイプに挿通された削孔ロッドに取り付けられ、埋設用パイプとともに孔内に進入して削孔を行う削孔装置に関する。
軟弱な地盤を有するトンネル工事においては、補強用パイプを打設し、このパイプを通して注入材を注入することにより、地山を補強する。こうして補強された地山を掘削するトンネル掘削工法においては、地山にパイプを打設するための種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には次のような削孔装置が開示されている。この装置では、先端に刃体が設けられたビット本体に、削孔ロッドの先端に取り付けられた伝達部材を挿入し、固定している。伝達部材及び削孔ロッドは、パイプに挿通されており、伝達部材がパイプを牽引するように構成されている。削孔時には、削孔ロッドの打撃、推進、回転力が、伝達部材を介してビット本体に伝達され、これによってビット本体が地山を削孔する。同時に、ビット本体及び伝達部材の前進とともに、パイプも前進し、パイプが地山に打設される。
また、ビット本体と伝達部材との連結は、次のように行っている。すなわち、伝達部材の外周面に軸方向に延びる突条部を形成し、その突条部の一部に周方向に延びる切欠を形成している。一方、ビット本体の後端の凹部には上記突条部が嵌合する溝を形成するとともに、この溝に上記切欠と係合する凸部を形成している。この構成によれば、伝達部材を、ビット本体の凹部に挿入した後、周方向に回転することで切欠と凸部とを係合させており、これによってビット本体と伝達部材とを固定している。すなわち、いわゆるバヨネット式が採用されている。
特許第3713262号公報
ところで、削孔ロッドの打撃力、回転力を伝達部材からビット本体に確実に伝達するためには、両者の接触面積をできるだけ大きくする必要がある。しかしながら、上記のように、軸方向に延びる突条と溝との接触で力の伝達を行う場合には、これらを長くする必要があり、装置が大型化するという問題があった。一方、ビット本体と伝達部材との接触面積が小さいと、伝達力が不足するという問題に加え、部材の変形摩耗速度が早いことから、工具寿命も短くなるという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、装置を大型化することなく、伝達部材からの回転、推進、打撃力を確実にビット本体に伝達することができ、しかも工具寿命を長くすることが可能な、削孔装置及び削孔方法を提供することを目的とする。
本発明は、埋設用パイプに挿通された削孔ロッドに取り付けられ、前記埋設用パイプとともに孔内に進入して削孔を行う削孔装置であって、上記問題を解決するためになされたものであり、先端部に削孔用の刃体が設けられ、後端部に円筒状の凹部が形成されたたビット本体と、前記削孔ロッドの先端部に取り付けられるとともに、前記ビット本体に前記削孔ロッドの打撃力、推力及び回転力を伝達する伝達部材と、を備え、前記伝達部材の外周面と、前記ビット本体の凹部内壁面とが、ネジ嵌合により離脱可能に連結されている。
この構成によれば、ビット本体凹部の内壁面と、伝達部材の外周面とがネジ嵌合により連結されている。すなわち、両者の接触部分が、螺旋状に延びるように形成されているため、従来例のようにビット本体と伝達部材との接触部分を軸方向に延びる直線状に形成するのと比べ、軸方向の長さが同じであっても、接触部分を長くすることができる。その結果、装置を大型化することなく、伝達部材からの回転、打撃等の伝達力を効率よく伝達することができる。また、接触面積が従来例と比べて大きく設定できることから、部材の変形・摩耗の進行を鈍化することができ、工具寿命を向上できるという利点もある。
さらに、次のような利点もある。従来例では、ビット本体と伝達部材とバヨネット式で固定されているため、ビット本体凹部の奥端部と、伝達部材の先端部とは、製造時の寸法誤差および組み立て時の容易さを考慮して、若干の隙間を形成している。そのため、特に、伝達部材からの軸方向の打撃力は、隙間すなわち嵌合部における遊びがあるためにエネルギー損失が大きくなり、打撃効率が低下する恐れがあった。これに対して、本発明では、ネジ嵌合によりビット本体と伝達部材とを連結しているため、正回転、言い換えれば、ねじ込み方向へ回転させれば、常に伝達部材の先端とビット本体凹部の奥端部が接触する状態となるため、打撃効率を向上することができる。
ネジ嵌合については、種々の態様があるが、例えば、伝達部材の外周面に、螺旋状の溝を形成するとともに、ビット本体の凹部内壁面に、溝に螺合する螺旋状の突条を形成することができる。この場合、突条を、多条ネジで形成することが好ましい。特定の有効長さにおいて多条ネジを採用した場合、少ない回転によってビット本体と伝達部材とを連結・離脱することが可能となる。特に、本発明のような削孔装置では、パイプの打設が完了した後、ビット本体を地山に残して伝達部材のみを回収することがあるため、伝達部材はできるだけ簡易にビット本体から離脱する必要がある。したがって、上記のように少ない回転で伝達部材をビット本体から離脱できるため、伝達部材を迅速に回収することができる。
上記削孔装置においては、ビット本体の外周面に、繰粉の排出路として、周方向に所定間隔をおいて複数の切欠部を形成することができる。これにより次のような利点がある。従来例では、伝達部材に形成される複数の突条部の間を繰粉の排出路とし、繰粉がビット本体の内部を通過するようにしていた。また、この突条部は、ビット本体との連結のための部材としても用いられていた。そのため、繰粉が詰まると、伝達部材を回転することができず、ビット本体から抜き出せないという問題があった。これに対して、上記のように、ビット本体の外周面に繰粉の排出路を形成すると、ビット本体と伝達部材との連結部分と、繰粉の排出路とを分離することができるため、排出路に繰粉が詰まったとしても、伝達部材をビット本体から容易に離脱することができる。
上記削孔装置においては、埋設用パイプの先端部に取り付けられるとともに伝達部材が挿入される筒状の牽引部材と、ビット本体及び牽引部材の外周面同士を連結する筒状の連結部材と、をさらに備えることが好ましく、この場合、ビット本体の外周面に、周方向に所定間隔をおいて複数の切欠部が形成するとともに、この切欠部と、連結部材の内壁面とで繰粉の排出路を形成することが好ましい。
上記のように、ビット本体の外周面に、繰粉排出用の切欠部を形成すると、ビット本体の内部に繰粉の排出路を形成するのに比べ、ビット本体の軸芯を大きくすることができる。その結果、ビット本体の剛性が向上し、伝達部材との連結もより確実になる。さらに、ビット本体の切欠部と筒状の連結部材とで繰粉の排出路を形成しているため、ビット本体の外周から取り込まれる繰粉を取りこぼすことなく、装置の後端側へ導くことができる。
また、連結部材は、ビット本体と牽引部材とを連結しているため、削孔内でビット本体が、牽引部材から離脱するのを防止することができる。なお、連結部材の取付には種々の方法がある。例えば、ビット本体及び牽引部材の外周面それぞれに凹部を形成し、この凹部に連結部材を加締めによって固定することができる。この場合、ビット本体と連結部材、または牽引部材と連結部材の少なくとも一方を回転可能に連結する必要があり、このとき、連結部材が回転できる程度に加締めを行う必要がある。このような加締めによる固定を行うと、特殊な部品を必要とせず、また圧力を加えるだけであるので、連結を簡単に行うことができる。その結果、コストを低減することができる。また、連結部材の両端のうち、いずれか一方のみを加締めにし、他方を溶接などで固定することもできる。その他、連結部材を用いる場合には、加締め以外の方法でもよく、連結部材の少なくとも一方の端部が回転可能に固定されていればよい。
また、本発明に係る削孔方法は、上記問題を解決するためになされたものであり、先端部に削孔用の刃体が設けられ、後端部に円筒状の凹部が形成されたたビット本体を準備するステップと、削孔ロッドの先端部に伝達部材を取り付けた後、当該伝達部材を削孔ロッドとともに、埋設用パイプに挿通し、前記伝達部材と係合するステップと、前記埋設用パイプの先端から前記伝達部材を突出させた後、当該伝達部材を回転させることで前記ビット本体の凹部にネジ嵌合するステップと、前記削孔ロッドから打撃力、推力及び回転力を伝達することで、前記ビット本体により削孔を行うとともに、前記埋設用パイプを前進させるステップと、削孔の完了後、前記伝達部材を逆回転させることで、前記ビット本体から離脱させ、前記削孔ロッドとともに、孔から抜き出すステップと、を備えている。
本発明に係る削孔装置によれば、装置を大型化することなく、伝達部材からの回転、推進、打撃力を確実にビット本体に伝達することができ、しかも工具寿命を長くすることができる。
以下、本発明に係る削孔装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る削孔装置の側面断面図、図2は図1の装置の正面図、図3は図1の側面図、図4はビット本体の断面図(図4(a)は一部断面図,(b)はそこから90°ずれた位置の断面図)である。なお、以下の説明では削孔形成方向(図1のX方向)を前または先端側、それとは反対側を後と称することにする。
図1に示すように、本実施形態に係る削孔装置は、削孔ロッド1の先端に取り付けられ、埋設用パイプ3とともに前進しながら削孔を行うものであり、削孔用の刃体が設けられたビット本体4と、削孔ロッド1による打撃力、回転力及び推力をビット本体4に伝達する伝達部材7とを備えている。ビット本体4は、先端部に刃体としての複数のボタンチップ40が取り付けられる一方、後端部には、伝達部材7が挿入される凹部41(図4参照)が形成されている。伝達部材7は、削孔ロッド1の先端に取り付けられ、削孔ロッド1とともに埋設用パイプ3に挿通されている。そして、パイプ3の先端から突出した伝達部材7がビット本体4に取り付けられている。また、埋設用パイプ3の先端には、円筒状の牽引部材8が取り付けられており、伝達部材7は、牽引部材8の内壁面に係合し、牽引部材8とともにパイプ3を牽引する。さらに、ビット本体4と牽引部材8とは、円筒状の連結部材9によって連結されている。なお、埋設用パイプ3は、鋼管で形成することができるほか、合成樹脂によって形成することもできる。また、外周面には、内部に注入された注入材を、パイプ外部の地山へ排出・充填するための多数の注入孔(図示省略)が形成されている。
図1〜図4に示すように、ビット本体4の先端部は、上述したように複数のボタンチップ40が取り付けられるとともに、中心を挟む2箇所に洗浄用の水または空気を供給する供給口42が形成されている。そして、中央には半球状の陥没部43が形成されている。また、ビット本体4の外周面には、周方向に所定間隔をおいて複数の切欠部44が形成されている。これら切欠部44は軸方向に延びており、繰粉の排出路を形成している。また、同じくビット本体4の外周面には、切欠部44が形成されていない凸部分に周方向に延びる溝45が形成されており、この溝45には、後述するように、連結部材9が取り付けられる。上述した各供給口42は、ビット本体後端の凹部41及び伝達部材7の先端から削孔ロッド1へ続く供給路11と連通している。これにより、削孔ロッド1から圧送された水または空気は、供給口42から削孔の先端へ吹き付けられ、吹き付けられた水または空気は繰粉とともに、切欠部44へ流入するようになっている。なお、このビット本体4は鋳造によって成形されている。
次に、ビット本体4と伝達部材7との連結について図5〜図8も参照しつつ説明する。図5はビット本体を後端側から見た斜視図、図6は伝達部材の側面図、図7は図6の正面図、図8はビット本体と伝達部材との連結部分の拡大断面図である。図4〜図6に示すように、ビット本体後端の凹部41には、螺旋状に延びる2つの突条、つまり第1及び第2突条46,47が形成されている。第1突条46は、凹部41の奥端部から中心角180°で螺旋を描くように凹部41の開口周縁まで延びている。一方、第2突条47は第1の突条46から180°ずれた位置に配置されている。これら第1及び第2の突条46,47は、いわゆる2条ネジを形成している。これに対して、伝達部材7は、削孔形成方向Xに延びる円筒状に形成され、先端から中間部分に亘って螺旋状に延びるネジ溝71が形成されている。そして、このネジ溝71と上述した突条46,47とが螺合するようになっており、伝達部材7が完全に螺合した状態では、伝達部材7の先端面と、ビット本体4の凹部41の奥端面とが接触するようになっている。
また、後述するように、伝達部材7とビット本体4とを離脱可能にネジ嵌合するには、図8に示すように、ネジ溝71の谷と突条46,47の山との間に、ある程度の隙間dが必要となる。この隙間dは、伝達部材7とビット本体4の軸芯が一致しているときに生じる半径方向の隙間である。その目安としては、例えば、次の通りであり、伝達部材7の突条形成部の直径D(図6参照)によって隙間dの大きさが変わってくる。
Figure 0005063247
また、図6に示すように、伝達部材7の後端部には、凹部72が形成されており、この凹部72に削孔ロッド1の先端が螺合している。さらに、伝達部材7の外周面には、ネジ溝71よりも後端側に周方向に所定間隔をおいて配置された3つの突条部73が形成されている。そして、各突条部73の後部には、径方向外方に突出する凸部73aが形成されている。図7に示すように、各突条部73の間には、通路が形成され、この通路が後述するように繰粉の排出路75となる。
続いて、牽引部材8と伝達部材7との接続について説明する。上述したように、牽引部材8は、円筒状に形成され、埋設用パイプ3の先端にネジ止めされている。そして、図1に示すように、牽引部材8の先端部には、径方向外方に突出する凸部81が形成されている。また、牽引部材8の後端部の内壁面には、径方向内方に延びる突出部82が形成されており、この突出部82に伝達部材7の凸部73aが後端側から当接するようになっている。したがって、伝達部材7が削孔形成方向Xに前進すると、凸部73aと突出部82との係合により、伝達部材7が牽引部材8を前進させる。
上述したように、牽引部材8とビット本体4とは、連結部材9によって連結されている。連結部材9は、薄板の円筒状に形成され、ビット本体4の外周面から牽引部材8の外周面に亘って延びている。そして、連結部材9の先端部は、ビット本体4の外周面の凹部45に加締め固定されている。つまり、連結部材9の先端部が径方向内方に押し曲げられ、ビット本体4の凹部45に嵌り込んでいる。一方、連結部材9の後端部には、径方向内方に突出する突出部91が形成され、これと牽引部材8の凸部81とが係合することで、連結部材9と牽引部材8とが回転可能に接続されている。以上のように固定された連結部材9は、図2に示すように、ビット本体4の切欠部44を覆うように取り付けられている。これにより、ビット本体4の切欠部44と連結部材9の内壁面との間には、軸方向に延びる空間Pが形成され、この空間が繰粉の排出路となる。
次に、上記のように構成された削孔装置の組み立て方法について説明する。まず、伝達部材7と削孔ロッド1とを連結する。続いて、牽引部材8の外周面に後端側から連結部材9を挿通し、突出部91と凸部81とを係合させた後、牽引部材8と埋設用パイプ3とを連結する。次に、ビット本体4と連結部材9とを近接させ、連結部材9の先端部を加締めてビット本体4の凹部45に固定する。これにより、ビット本体4と牽引部材8とが連結部材9を介して連結される。なお、本実施形態に係る削孔装置では、ここまでの作業を製造工場で行うことができ、以下の作業を作業現場で行うことができる。
上記の組み立てに続いて、削孔ロッド1に取り付けた伝達部材7を埋設用パイプ3に挿通し、伝達部材7の先端を牽引部材8から突出させてビット本体4の凹部41に挿入する。このとき、伝達部材7を軸周りに回転させてネジ溝71と突条46,47とを螺合させ、伝達部材7の先端面とビット本体4凹部の奥端面を当接させる。この状態においては、伝達部材7の凸部73aは、牽引部材8の凸部82に当接している。
このように組み立てられた削孔装置は次のように使用される。すなわち、削孔ロッド1より打撃力、回転力及び推力が付与されると、伝達部材7はビット本体4を軸方向に打撃しつつ、回転させる。つまり、伝達部材7は、ネジ溝71の全長に亘ってビット本体4の突条46,47と螺旋状に係合しているため、伝達部材7の回転力がこれらを介してビット本体4に伝達され、ビット本体4を回転させる。これにより、ビット本体4のボタンチップ40が地山を粉砕して削孔が進んでいく。このとき、ビット本体4の先端面中央には、陥没部43が形成されているため、削孔の先端面には中央が装置側に突出した部分Bが形成される(図3参照)。この突出した部分Bを形成した状態で削孔することにより、装置が径方向にぶれるのを防止し、効率のよい削孔が得られる。
このように削孔が行われる間、伝達部材7の凸部73aの先端面は牽引部材8の凸部82と当接しているため、伝達部材7が前進すると、凸部72aが牽引部材8を押圧し、これに伴って牽引部材8及び埋設用パイプ3も前進するので、パイプ3が削孔内に進入していく。こうして、削孔が進むと、粉砕された繰粉はビット本体先端の供給口42から圧送された水とともにビット本体外周面の排出路Pを通過した後、伝達部材7の排出路75を通過して埋設用パイプ3内に流入し、外部へ排出される。
ところで、削孔が進むと、繰粉がビット本体4及び埋設用パイプ3内に堆積されてスムーズに排出されない場合がある。例えば長尺先受け工法では、パイプが斜め上方に向けて打設されるため、削孔装置内の繰粉は自重によってパイプの後端へ向かって流れ出るが、鏡ボルトの場合には、パイプが水平に打設されるため、繰粉が堆積されやすい。この場合は、削孔を一旦停止し、削孔ロッド1を伝達部材7のねじ込み時とは反対方向に回転させた後、後端側へ引っ張る。これにより、伝達部材7がビット本体4から離脱する。この状態で、ビット本体4、パイプ3内に水や空気を供給して洗浄し、繰粉を排出させる。こうして、繰粉の洗浄が終了したら、伝達部材7を再びパイプ3内に挿通して、ビット本体4にねじ込んだ後、削孔を再開する。そして、所定長さの削孔が完了したら、伝達部材7及び削孔ロッド1を抜き出し、パイプ3内に注入材を注入する。パイプ3の側面には内外に通ずる多数の注入孔が形成されているため、パイプ3内に注入された注入材が注入孔を介して地山に浸透・固化されることで、パイプ3周囲の地山が補強・改良される。このとき、ビット本体4、連結部材9、牽引部材8は、パイプ3とともに地山に残される。
以上のように、本実施形態によれば、ビット本体凹部41の内壁面と、伝達部材7の外周面とがネジ嵌合により連結されているので、両者の接触部分は螺旋を描くように延びている。したがって、両部材4,7の軸方向の長さを長くすることなく、接触部分を長くすることができる。その結果、装置を大型化することなく、伝達部材7からの回転、打撃等の伝達力を効率よく伝達することができる。また、接触部分が長いことから、部材の変形・摩耗の進行を鈍化することができ、工具寿命を向上できるができる。
また、上記実施形態では、凹部4に2条ネジを形成しているため、1条ネジよりも少ない回転によってビット本体4と伝達部材7との連結・離脱が可能となる。特に、少ない回転で伝達部材7を離脱できると、伝達部材7の回収が迅速に、且つ簡単にすることができる。また、本実施形態では、ビット本体4を鋳造によって形成しているため、複雑な構造であっても、低コストで作成することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、2条ネジを用いているが、これ以外の多条ネジ、或いは1条ネジでもよい。また、伝達部材7の外周面に雄ネジを形成する一方、ビット本体4の凹部内壁面に雌ネジを形成することもできる。また、連結部材9は上記以外の構成でもよく、ビット本体4と牽引部材8とを連結できるものであれば、特には限定されない。なお、連結部材9を用いない場合もある。
また、ビット本体先端の形状は、特は限定されず、上記のように先端に陥没部43が形成されているもののほか、平坦な形状、または中央に凸部を有する二段形状など種々の形状のものを適用することができる。
本発明の一実施形態に係る削孔装置の側面断面図である。 図1の装置の正面図である。 図1の側面図である。 ビット本体の断面図である。 ビット本体を後端側から見た斜視図である。 伝達部材の側面図である。 図6の正面図である。 ビット本体と伝達部材との連結部分の拡大断面図である。
符号の説明
1 削孔ロッド
3 埋設用パイプ
4 ビット本体
41 凹部
46,47 突条
7 伝達部材
71 ネジ溝
8 牽引部材
9 連結部材

Claims (3)

  1. 埋設用パイプに挿通された削孔ロッドに取り付けられ、前記埋設用パイプとともに孔内に進入して削孔を行う削孔装置であって、
    先端部に削孔用の刃体が設けられ、後端部に円筒状の凹部が形成されたたビット本体と、
    前記削孔ロッドの先端部に取り付けられるとともに、前記ビット本体に前記削孔ロッドの打撃力、推力及び回転力を伝達する伝達部材と、を備え、
    前記伝達部材の外周面と、前記ビット本体の凹部内壁面とが、ネジ嵌合により離脱可能に連結され、両者の接触部分が螺旋状に延びるように形成されており、
    前記埋設用パイプの先端部に取り付けられるとともに前記伝達部材が挿入される筒状の牽引部材と、
    前記ビット本体及び牽引部材の外周面同士を連結する筒状の連結部材と、をさらに備え、
    前記ビット本体の外周面には、周方向に所定間隔をおいて複数の切欠部が形成されており、
    前記切欠部と、前記連結部材の内壁面とで繰粉の排出路を形成する、削孔装置。
  2. 前記伝達部材の外周面には、螺旋状の溝が形成される一方、前記ビット本体の凹部内壁面には、前記溝に螺合する螺旋状の突条が形成されている、請求項1に記載の削孔装置。
  3. 前記突条は、多条ネジで形成されている、請求項2に記載の削孔装置。
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